『MYST』(プレイステーション(PS1))

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【発売】:ソフトバンク
【開発】:アルファ・システム
【発売日】:1995年1月27日
【ジャンル】:アドベンチャーゲーム

[game-ue]

■ 概要

・PS版『MYST』とは何か――“静かな島”に放り出される体験

1995年1月27日にソフトバンクから発売されたプレイステーション用『MYST』は、派手な戦闘や会話ウィンドウに頼らず、「目の前の風景そのもの」を手がかりに世界を読み解いていく、一人称視点の探索型アドベンチャーだ。もともとはパソコン向けに登場し、“見る・聞く・考える”を徹底的に研ぎ澄ませた作品として世界的に知られる存在になったが、PS版はその核となる体験を家庭用機に移し替え、テレビの前で同じ緊張感と没入感を味わえるように整えた移植と言える。プレイヤーは理由も目的も十分に説明されないまま、ある島へ辿り着く。そこには人の気配はあるのに、目の前にいるのは風と波と機械仕掛けの装置だけ。何をすべきかを“文章で指示される”のではなく、沈黙した環境が、遠回しに「見ろ」「触れろ」「つながりを見つけろ」と迫ってくるのが、このゲームの第一印象だ。

・舞台の構造――中心となる島と、そこから分岐する複数の世界

本作の面白さは、単一のマップを順番に攻略していく形式ではなく、“中核の島”を拠点にしながら、いくつもの異なる世界へ渡って情報を集めていく構造にある。島のあちこちに点在する装置、建造物、記録物が、別の場所の謎と静かにつながっている。重要なのは、プレイヤーが「鍵」や「道具」を拾い集めて進むよりも、観察と理解によって“仕組みそのもの”を扱えるようになっていく点だ。たとえば、ある音、ある記号、ある配列、ある動き方――そうした断片が、それぞれ別の場所で意味を持ち、やがて「この世界のルール」が見えてくる。中核の島から複数の世界へ分岐し、必要な情報を持ち帰ってまた島の別の扉が開く、という往復運動が、探索のテンポを独特のものにしている。順路は強制されにくく、「どこから手を付けるか」は基本的にプレイヤーの判断に委ねられるため、自分の推理の癖や観察の仕方が、そのまま“攻略の手触り”になる。

・操作と画面設計――“コマンドなし”が生む没入の強さ

『MYST』を語るうえで欠かせないのが、画面上にわかりやすいコマンド一覧や会話選択肢がほとんど出てこない設計だ。移動は、画面内の気になる方向や通路の先を選ぶことで行われ、視点変更も同様に、風景の中の“向きを変えられそうな場所”を選んで進めていく。調べたいものがあれば、それを直接選ぶ。装置があれば、レバーやボタンを“それっぽく”操作する。つまり、UIがプレイヤーに説明するのではなく、世界の側がUIを兼ねている。PS版ではゲームパッドでの操作に合わせて、視点の切り替えやカーソルの動かし方などが家庭用機向けに馴染むように組み直されているが、根本の思想は変わらない。「このゲームは何をさせたいのか」を文字で教えない代わりに、視覚と音、そして“触って確かめる”行為がすべての導線になる。だからこそ、最初は戸惑いが大きい一方で、理解が進むほど世界の実在感が増していく。説明が少ないのに迷い込めるのは、風景そのものが語り口になっているからだ。

・謎解きの性格――知識よりも“観察の積み重ね”がものを言う

本作のパズルは、反射神経やタイミング勝負ではなく、観察、記録、比較、仮説検証といった“思考の手続き”で突破していくものが中心になる。極端に言えば、必要なのは特別な雑学ではなく、目の前の世界をきちんと見て、矛盾なく整理する力だ。装置の配置には理由があり、記号には使われ方があり、音や動きには意味がある。だからプレイ中は、「なんとなく触って当たればいい」よりも、「ここで見た情報は、どこかの別の場所のヒントかもしれない」と、メモを取ったり、頭の中で図を組み立てたりする時間が増えていく。面白いのは、ゲームが“解き方”を直接教えない代わりに、世界観と謎が一体化している点だ。つまり、パズルは単なる障害物ではなく、その世界がどういう文明で、どういう思想で、どんな技術を使っているのかを示す証拠にもなっている。解けた瞬間は「正解した」以上に、「世界を理解できた」という納得が来る。

・映像表現――プリレンダリングが生む“絵画のような質感”

PS時代の3D表現というと、ポリゴンの荒さや描画の揺れを思い出しがちだが、『MYST』はその潮流とは少し違う方向で“美しさ”を成立させている。背景はCGで事前に作り込まれた静止画が中心で、必要な場面では短い動画が自然に挿入される。結果として、画面は写真や絵画のように落ち着いた密度を持ち、機械や建物の質感、光の当たり方、湿った空気の気配などが、静止した一枚の中に閉じ込められている。ここが本作の巧さで、プレイヤーがじっと画面を見つめている時間が長いジャンルだからこそ、背景そのものが“情報”として機能する。影の落ち方、素材の違い、遠景の違和感――そうした視覚的なニュアンスが、ヒントであり物語であり、同時に世界への説得力にもなる。PS版でもこの方向性は維持され、テレビ画面越しに“触れられない現実”を眺めているような距離感が、逆に没入へつながっていく。

・音の演出――BGMで引っ張らず、環境音で不安と好奇心を育てる

『MYST』の音作りは、メロディで気分を盛り上げて前へ押すというより、環境音でプレイヤーの集中を保ち、空間の存在感を立てるタイプだ。風の抜ける音、水の流れ、どこかの装置が回転している気配、足元の素材が変わったときの微妙な違い――そうした音が、プレイヤーに「ここは生きた場所だ」と思わせる。静けさが長く続く分、何かが作動したときの音が印象に残りやすく、ゲーム側が言葉で説明しない分を、音が“状況の変化”として教えてくれる。結果として、探索中の時間そのものが緊張感を帯びる。敵が出るわけではないのに、音が「何かが起きそうだ」と思わせるし、逆に静けさが「見落としがあるかもしれない」と不安を育てる。この揺さぶりが、謎解きの集中力を支える重要な柱になっている。

・物語の芯――断片的な情報が“選択”へ収束していく作り

ストーリーは、最初から長い説明が与えられるのではなく、島に残された記録や、ところどころで触れる出来事の断片から、プレイヤーが自分で組み立てていく形を取る。そこで中心にあるのが、書物と世界を結び付ける技術、そしてその技術がもたらした家族の亀裂だ。登場人物は多くないが、少ないからこそ“言葉の重さ”が際立つ。特に、物語の核にいるのは、世界を作り、世界へ道を開く人物(ゲーム内で名が語られる中心人物)と、その周辺で起きた裏切りや執着である。プレイヤーは探索と謎解きを通じて、何が真実で、誰の言葉を信じるべきか、そして自分が最後にどう振る舞うかを考えさせられる。大事なのは、これが単なるマルチエンディングの分岐ではなく、「理解した内容」がそのまま“選択の責任”になる点だ。世界を読み解いたつもりでも、決定的な証拠が揃っていないかもしれない。逆に、些細な違和感を拾い続ければ、態度を決める根拠が固まっていく。謎解きが物語理解に直結するため、クリアとは「解けた」だけで終わらず、「自分はこう判断した」という後味が残る。

・PS版の位置づけ――家庭用で“腰を据えて考える”体験を成立させた意義

パソコン発の作品を家庭用に移すと、操作体系やテンポの違いで魅力が薄れることもあるが、PS版『MYST』は“クリックで移動し、風景を調べ、装置を動かす”という核を大きく崩さずに移植したことで、リビングで同種の体験を成立させた。画面を眺め、気になる場所を選び、何度も行き来しながら理解を深める――この地味で贅沢な時間の使い方は、当時の家庭用ゲームの主流とは少し離れていたからこそ、強烈に印象に残る。ストレスになりやすい“迷う時間”を、作品が意図的な味わいとして抱え込んでいる点も特徴で、短時間で達成感を回すタイプではなく、数日かけて少しずつ世界を解きほぐす遊び方と相性がいい。結果としてPS版は、アドベンチャーを「会話と選択肢のゲーム」ではなく、「空間と仕組みのゲーム」として提示した一本になった。

・初見プレイヤーに伝えたい“入り方”――上手に迷うほど面白くなる

概要として最後に触れておくなら、本作は“迷わないこと”を目標にすると苦しくなりやすい。むしろ、迷う時間を前提に設計されている。最初は何も分からないのが正常で、分からないからこそ、見たものを覚え、気になった違和感を拾い、試してみて、失敗して、戻って考える――その循環で世界が立ち上がっていく。進行状況を示す親切なガイドがない代わりに、世界の中には必ず筋の通った手がかりが置かれている。焦らず、装置を“理解する”気持ちで向き合うと、静かな島が少しずつ意味を帯び、やがて「自分の頭で到達した」という手応えが残る。『MYST』の概要を一言でまとめるなら、これは“謎を解くゲーム”であると同時に、“世界を読むゲーム”だ。読解が進むほど、風景がただの絵ではなく、語りかけてくる文章のように感じられるようになる。

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■ ゲームの魅力とは?

・“何も起きない時間”が、いちばん濃い――静けさを遊ぶADV

『MYST』の魅力を最初に挙げるなら、事件やバトルでプレイヤーを急き立てるのではなく、「何も起きない時間」を極上の体験へ変えてしまうところにある。島を歩いているだけなのに、風の音や水の気配、遠くで動いている装置の低い唸りが、なぜか心を落ち着かせる一方で、言いようのない緊張も同時に生む。敵が襲ってくるわけではないのに、落ち着かない。けれど不快ではなく、「この場所には理由があるはずだ」という好奇心がじわじわ湧いてくる。この“静かな圧”こそが本作の独自性で、派手な演出に慣れていると最初は淡白に見えるが、気づけば画面の隅々まで目で追い、聞こえた音の意味を考え、同じ場所に何度も戻ってしまう。ゲームが面白いというより、「場所そのものが面白い」。こうした空間の魅力を正面から武器にした作品は、今でも意外と多くない。

・説明ゼロでも“理解できる”気持ちよさ――世界がUIになっている

多くのゲームは、ルールや目的を文字で示し、次の行動を誘導する。しかし『MYST』は逆に、UIで案内しないことで“世界への参加感”を作る。どこへ行けるのか、何が触れるのか、どれが意味を持つのか――それを決めるのはメニューではなく、風景そのものだ。だからプレイヤーは「ゲームの仕組み」を覚えるより、「この島の仕組み」を覚えることになる。視点を変えたときの微妙な構図の変化、ボタンの配置、レバーの遊び、光の差し込み方、床の素材の違い。そうした細部が“操作の手がかり”にもなっていて、慣れてくると、視線の動きがそのまま行動になる。ここで生まれる快感は、単にテンポがいいとか爽快だとかとは別のものだ。「理解したから動けた」「気づいたから進めた」という納得が、指示に従って進む遊びよりも深く残る。ゲームに操られるのではなく、自分が世界を読み取って動かしている感覚が、いつの間にか強い没入へ変わっていく。

・“謎解き=世界観”という贅沢――パズルが物語の説明になっている

本作のパズルは、単なる障害物では終わらない。解く過程そのものが、その世界の文化や思想、技術のあり方を伝える役目を持つ。たとえば、装置がどこに置かれているか、どういう順番で作動するか、どんな記号を使っているか――それらには作り手の癖や意図が滲んでいる。普通の謎解きゲームなら、謎は謎、物語は物語で分かれがちだが、『MYST』では両者が絡み合っている。プレイヤーは解きながら「この島を作った人間は何を考えていたのか」「なぜこんな仕掛けが必要だったのか」と、自然に背景を想像してしまう。つまり、パズルを解くほど世界に説得力が増し、世界を理解するほどパズルの形が見えてくる。この循環があるから、手応えが強い。解けた瞬間は“正解”というより、“腑に落ちた”。その一歩が、次の場所へ進む鍵だけでなく、世界を読む視点そのものを更新してくれる。

・順番を強制しない自由度――自分の推理の癖がプレイ体験になる

『MYST』が他のADVと違うのは、一本道のストーリーで引っ張られる感覚よりも、「自分がどの順番で理解を組み立てたか」が体験として残る点だ。中核の島を起点に、複数の世界へアクセスできる構造は、初見ほど魅力が大きい。どこから手を付けてもよく、途中で行き詰まったら別の場所へ逃げてもいい。すると、別の世界で得た知識が、最初の世界の“見落とし”を照らすことがある。逆に、ひとつの世界に粘着して突破した人は、その粘りが解決の手触りとして記憶に残る。つまり、攻略の道筋がそのままプレイヤーの個性になる。答えは同じでも、辿り着き方が違うから、語りたくなる余地が生まれる。「自分はここで気づいた」「私はこのヒントをこう解釈した」と、プレイ後に思い出すポイントが増えるのは、この自由度の副産物だ。

・メモを取る楽しさ――ゲームが“頭の中のノート”を育てる

現代のゲームだと、ヒントが自動でログに残ったり、マーカーで目的地が表示されたりすることが多いが、『MYST』はそうした便利さを基本的に持たない。だからこそ、プレイヤーの頭の中に“ノート”が生まれる。記号の並び、音のパターン、色の対応、装置の位置関係、日記の断片。そうした情報を、覚えるか、書き留めるか、整理するか――その行為自体が遊びになる。面白いのは、メモを取るほど上達していくのではなく、メモを取る行為が「世界を真剣に見ている」という感覚を強めることだ。観察が丁寧になるほど、何気ない景色がヒントの宝庫に見えてくる。逆に雑に見ていると、世界は沈黙したまま何もくれない。『MYST』はこの“向き合い方の差”をはっきり返してくるため、ゲームというより、謎の空間を調査しているような気分になりやすい。

・映像の気持ちよさ――プリレンダの“静止画”が逆に想像力を刺激する

『MYST』の画面は、リアルタイムに動き回る3Dではなく、作り込まれた背景をじっと眺める時間が長い。そのため、映像の質感が体験の芯になる。プリレンダリングによる背景は、単に綺麗というだけでなく、情報量の出し方が巧い。細部がはっきり描かれる一方で、わざと“触れられない距離”が残される。近づけそうで近づけない、見えているのに確信が持てない。だからこそ、プレイヤーは想像で補い、補った想像がさらに不安と好奇心を膨らませる。水面の揺らぎ、機械の回転、扉の開閉など、必要な瞬間だけ短い動きが入る演出も、“静”の中に“動”を差し込むための工夫として効いている。動きが少ないから、動いたときに意味がある。そういう作り方が、謎解きの集中力と相性がいい。風景を「背景」として流させず、「読む対象」に引き上げている点が、映像面の大きな魅力だ。

・音が導く没入――BGMではなく“気配”で心を操る

このゲームは、派手なテーマ曲でテンションを上げるタイプではない。むしろ環境音の気配で、プレイヤーの感情を静かに揺らす。遠くの風、足元の響き、装置の作動音、どこかから聞こえる水。こうした音は、進行を指示しない代わりに、空間の奥行きを強める。何も起きていないのに、耳が勝手に“何か”を探してしまう。だから画面を見ているだけの時間でも退屈しにくい。さらに、音がヒントとして機能する場面もあり、目と耳の両方で世界を捉える意識が自然に育つ。静けさが怖さに寄るか、心地よさに寄るかはプレイヤー次第で、その揺れが『MYST』らしさでもある。探索中にふと立ち止まり、音だけを聞いてしまう瞬間があるなら、もうこのゲームのペースに乗れている。

・物語の“距離感”が絶妙――断片から真実へ近づく手触り

『MYST』の物語は、序盤から全部を語らない。むしろ語らないことで、プレイヤーに「自分で解釈する余白」を渡してくる。島に残された記録や出来事の痕跡を拾い集めるほど、単なる謎解きの先に、人間関係の歪みや、技術が生んだ悲劇のようなものが見えてくる。ただし、見えてくるのは“確定した真実”ではなく、あくまでプレイヤーが組み立てた像だ。だから終盤に近づくほど、行動の意味が重くなる。何を信じるか、誰の言葉を採用するか、どこまでを真実と見なすか。自分が集めた断片の解釈が、最終的な判断に直結するため、物語は受動的に読むものではなく、能動的に“追い詰めていく”ものになる。この距離感が、他人のストーリーを眺めるのではなく、「自分が関わってしまった出来事」として記憶に残る理由だ。

・当時の評判が生まれた理由――“ゲームの可能性”を別方向へ示した

本作が特別視されがちなのは、単に難しいからでも、映像が綺麗だからでもない。ゲームが提供できる体験を、「瞬間的な快楽」ではなく「長い思考の旅」として提示したところにある。プレイヤーは画面の前で、答えを探すだけでなく、自分の考え方の癖や、観察の甘さ、思い込みの強さと向き合うことになる。間違えたときにゲームが叱ってくるのではなく、沈黙した世界が「まだ見ていないだろう」と突き放してくる。その厳しさが、逆に誠実に感じられる。クリアしたときの達成感は、敵を倒した爽快感よりも、「世界を理解して抜け出した」という静かな誇りに近い。こうした体験は、プレイ時間の密度が高い。ゆっくり進むのに、薄まらない。だからこそ、人に勧めるときも「派手じゃないけど凄い」と言いたくなる。『MYST』の魅力は、派手な売り文句では説明しきれない“粘りのある面白さ”にある。

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■ ゲームの攻略など

・攻略の前提――このゲームは「腕前」より「段取り」で勝てる

PS版『MYST』の攻略は、反射神経やレベル上げのような要素ではなく、観察→仮説→検証→記録という“段取り”がすべてと言っていい。つまり、攻略が上手い人ほど操作が速いのではなく、「見落としを減らす手順」を持っている。本作は世界が静かで、派手な演出が少ない代わりに、重要な情報が風景に溶け込む。だからこそ、最初に決めておきたいのは「焦って前へ進まない」姿勢だ。行き詰まったら、無理に同じ仕掛けを回し続けるのではなく、別の場所を見直して“情報の棚卸し”をする。攻略の本質は、パズルそのものを解く力よりも、「必要な情報がどこにあり、どの形で提示されていたか」を整理できるかにある。

・基本操作のコツ――移動と視点変更を“迷路”ではなく“索引”にする

移動と視点変更は、慣れないうちは「同じ景色が続いて迷う」「どこを見ているのか分からない」と感じがちだ。ここで大切なのは、島や各エリアを“迷路”として覚えるのではなく、“索引”として覚えること。具体的には、よく戻る拠点(例:目立つ建物、装置のある広場、分岐点)を自分の中で数か所決めて、そこからの行き方を短いルートで覚える。さらに、視点変更の度に「今どこを向いているか」を意識して、特徴的な目印(塔の形、風車、橋、岩場、看板のような記号)をセットで記憶する。こうすると、迷ったときに“現在地に戻る”発想ではなく、“目印に戻る”発想になり、復帰が速くなる。攻略で差がつくのは、パズルの難しさより、この復帰力の差だ。

・調べ方の作法――「触れるものは全部触る」ではなく「意味のある反応を探す」

本作はコマンドが少ない分、やみくもにクリック(選択)しても情報が増えない時間が出やすい。そこでおすすめなのは、調べるときの基準を2段階に分けることだ。第一段階は“反応の確認”。レバーやボタン、つまみのように明確に操作できそうなものは一度動かし、画面や音に変化が出るかを確認する。第二段階は“意味の追跡”。変化が出たものだけを、あとから改めて丁寧に追う。たとえば、何かが動いた、音が鳴った、表示が変わった、光が点いた――そうした反応は、必ずどこかの状態変化と結びついている可能性が高い。反応のない装飾まで全部を同じ熱量で調べると疲れるので、まずは「反応がある=意味があるかもしれない」を拾い、拾った後で深掘りする。この切り替えを覚えると、探索がぐっと楽になる。

・メモの取り方――“答え”ではなく“対応関係”を書き残す

『MYST』のメモで重要なのは、数字や記号そのものを控えること以上に、「何と何が対応していたか」を残すことだ。たとえば、ある記号がある場所で見つかった、ある音の並びが特定の装置と関係していそう、ある色がある世界の特徴と一致する、ある配列が別の場所の表示と似ている――こうした“関係”をメモにしておくと、後で行き詰まったときに再利用できる。逆に、答えっぽい数字だけを書いても「どの装置の、どの状態の、どの向きの数字か」が抜け落ちやすい。おすすめは、(1)見つけた場所、(2)見つけた形(記号・色・音・配置)、(3)周辺の目印、(4)それを見たときに感じた仮説、の4点セットで簡単に残す方法だ。これだけで、数日後に再開しても迷子になりにくい。

・難易度の正体――「難しい」のは謎ではなく“前提の読み違い”

本作が難しいと言われる理由は、パズルが意地悪な計算問題だからではなく、プレイヤー側が“前提”を読み違えやすいからだ。代表例は次の3つ。(1)順番が決まっていると思い込む、(2)別世界の情報を混ぜて使うと思い込む、(3)一つの装置で完結する情報を、遠くに探しに行ってしまう。本作は基本的に、ある世界の攻略に必要な情報は、その世界の中で完結する形で置かれていることが多い。だから、詰まったときほど遠出をするより、同じ範囲の見落としを疑うほうが近道になる。また、順番も固定されにくいので、「ここが解けない=詰み」ではなく、「今は別の場所へ行け」という合図だと捉えると精神的に楽になる。

・進め方の王道――“中心の島”を起点に、世界ごとに区切って攻略する

攻略の安定手順はシンプルで、中心の島を起点に「世界を一つずつ区切って片付ける」やり方が強い。まず中心の島を一周し、アクセスできる分岐(別世界へつながる仕掛けや入口)を把握する。次に、入れる世界が複数あるなら、どれか一つを選び、その世界の中だけで情報収集と装置の操作を完結させる。途中で中心の島に戻ることがあっても、目的を「この世界で見た情報を中心の島で試す」に限定すると混乱が減る。世界を跨いで同時並行で解こうとすると、記号や仕掛けの体系が頭の中で混ざりやすく、結果として遠回りになることが多い。逆に、一つの世界を攻略し切ると、その世界のルールが頭に固定され、次の世界へ移ったときに切り替えが効く。

・詰まったときの復旧手順――10分で状況を巻き戻す“再点検”

行き詰まりの解き方も、実は手順化できる。おすすめの“再点検”は次の流れだ。(1)今どの世界(どのエリア)を攻略中かを言語化する、(2)その世界で得た確定情報(見た記号、確定した対応、作動確認済みの装置)だけを箇条書きにする、(3)未確定の仮説(たぶんこうだろう)を別枠に分ける、(4)確定情報を「まだ使っていないもの」から順に試す場所を探す、(5)試すべき装置が見つからないなら、その世界の“入口付近”から再探索する。入口付近は見落としが起きやすいのに、早い段階で通り過ぎてしまうからだ。この再点検を10分だけやるだけで、驚くほど視界が晴れることが多い。

・ネタバレを避けたヒントの使い方――「答え」ではなく「観点」を増やす

『MYST』は答えを知った瞬間に面白さが半減しやすいタイプなので、どうしても詰まった場合も、いきなり解答に飛ぶより“観点”だけを補うほうが満足度が高い。たとえば、「その装置は数字ではなく“並び”を見る」「入力は一度で決めるのではなく“状態”を合わせる」「同じ記号が別の場所にもないか探す」「音は回数ではなく“高低”に注目する」など、見方の軸を変えるだけで自力解決に戻れるケースが多い。自分で気づく余地を残したまま進めるのが、この作品のいちばん美味しい食べ方だ。

・難易度の体感を下げる小技――“ルート短縮”と“反応チェック”

攻略を快適にする小技としては、「ルート短縮」と「反応チェック」の二本柱が有効だ。ルート短縮は、頻繁に往復する場所同士の最短ルートを早めに確立すること。何度も歩く道が短くなるだけで、試行回数が増え、結果として解く速度が上がる。反応チェックは、装置に触ったときに“どんな反応があったか”を必ず一言でメモすること(例:音が鳴った、表示が変わった、どこかが動いたが場所不明、変化なし)。場所不明の反応は、後で「作動音がしたがどこだ?」という探索へつながり、世界の見落としを埋める導線になる。

・いわゆる裏技的な話――“ズル”より“自分の環境整備”が効く

本作は、敵を倒す裏技や無限アイテムのような典型的な抜け道よりも、プレイヤー側の環境整備が実質的な“裏技”になる。具体的には、(1)メモ帳を手元に置く、(2)同じ場所のスクリーン(画面)を見比べられるように自分のメモを整理する、(3)30分単位で区切って遊ぶ(集中が落ちた状態で続けると見落としが増える)、(4)詰まったら一晩寝かせる(翌日に見えるものが変わる)。ゲーム内の抜け道というより、思考型パズルを解くための“自分のチューニング”が攻略の近道になるのが『MYST』らしい。

・楽しみ方としての攻略――最短クリアより「理解して解く」満足を優先する

最後に、攻略を“作業”にしないための指針をひとつ。本作でいちばん気持ちいいのは、最短手順を踏むことではなく、「この仕掛けはこういう理屈だったのか」と腑に落ちる瞬間だ。仮に偶然当たって進めても、納得がないと次の謎で同じ迷い方をしやすい。だから、進めたときは一度立ち止まり、「今の入力は何を合わせたのか」「どの情報が根拠だったのか」を軽く言語化するといい。理解が積み上がるほど、世界の静けさが“退屈”ではなく“緊張の余白”に変わり、後半に向けて体験が濃くなる。攻略とは、答えに到達する行為であると同時に、この島のルールを学び、自分の観察力を鍛えるプロセスでもある――それを味わい切るのが、PS版『MYST』をいちばん美味しく遊ぶコツだ。

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■ 感想や評判

・遊んだ人の第一声はだいたい同じ――「綺麗」「怖い」「分からない」

PS版『MYST』の感想でまず目立つのは、プレイ直後の言葉が極端に割れやすいところだ。多くの人が最初に口にするのは「画面が綺麗」「静かで不気味」「何をすればいいのか分からない」の三つで、ここにこの作品の性格がそのまま出ている。プリレンダの背景が生む質感は、当時の家庭用ゲームの中でも異質で、起動した瞬間に“ゲームっぽさ”より“場所っぽさ”が先に来る。一方で、音楽が前へ引っ張らず、案内表示も少ないため、プレイヤーは「美しいのに落ち着かない」感覚に包まれる。敵がいないのに怖い、という声が出るのは、危険があるからではなく、情報が足りない状態で一人きりにされるからだ。人によってはこの不安が最高の没入になるし、人によってはストレスにもなる。つまり、好評と不評が“同じ特徴”から生まれるゲームだと言える。

・ハマった人の評価――「解いた瞬間、頭の中で花火が上がる」

高く評価する層が語りがちなのは、謎が解けた瞬間の快感が、他のゲームの達成感と質が違う点だ。敵を倒した、ステージを突破した、というよりも、「世界の仕組みが理解できた」「自分の考えが通った」という手応えが強い。そのため、攻略中は地味でも、ある日ふっと“つながる”瞬間が来ると、そこから一気に面白さが加速する。特に、同じ景色を何度も見直していた人ほど、些細な違和感を拾えたときの喜びが大きい。「ずっとそこにあったのに、見えていなかった」という体験は、単なる難しさではなく、観察と理解のゲームならではの快感になる。また、答えが分かったあとに改めて風景を見ると、ただの背景だったものが“意味の集合体”に見えてくる。この二重の味わい(初見の迷い/理解後の納得)が、熱心なファンの評価を支えている。

・苦手だった人の本音――「作業感」「迷子」「手がかり不足」

一方で、合わなかった人の感想もはっきりしている。代表的なのは「どこへ行けばいいか分からず、同じ場所を往復するだけになった」「ヒントが少なすぎて、何を試すべきか掴めない」「装置の意味が分からないまま触って、余計に混乱した」といった声だ。『MYST』は、分からない時間を楽しめるかどうかが大きい。分からない時間を“探索の醍醐味”として受け止められる人は没入していくが、目的の手触りがない状態を“停滞”と感じる人には、どうしても作業に寄ってしまう。さらに、当時の家庭用ゲームの感覚で遊ぶと、「次に何が起きるか」というイベント駆動の期待が外れやすい。派手な展開や頻繁な会話が起きないので、物語の温度が上がるまでに時間がかかる。この立ち上がりの遅さを“雰囲気の良さ”と感じるか、“テンポの悪さ”と感じるかで評価が割れる。

・難易度に関する評判――「難しい」より「手順を知らないと苦しい」

難易度については、単純に「難しいゲーム」と片付けられがちだが、実際に言われているのは「読み方が分かるまで苦しい」というニュアンスが多い。『MYST』の謎は、計算力や瞬発力よりも、情報を整理する力が問われる。だから、メモを取る習慣がある人、試行錯誤を楽しめる人、風景を丁寧に見られる人は、思ったよりスムーズに進むことがある。逆に、直感で当てて進むタイプの人は、当たりが出ない時間が長くなり、難しさが倍増する。面白いのは、プレイヤーの性格がそのまま難易度に反映される点だ。「落ち着いて見直す」人には優しく、「勢いで突破する」人には手強い。攻略情報を見てしまうと急に簡単になる一方、見ないままだと永遠に壁が見えることもある。この落差が評判の割れにつながっている。

・映像と音の評価――「時代を超える」「静けさが怖い」「空気がある」

映像面の評判は総じて強い。特に、当時のポリゴン中心の流れの中で、プリレンダ背景の密度が際立ち、「画面を眺めているだけで成立する」という声が出やすい。今見ると解像感の面では時代相応の部分もあるが、構図の美しさや素材感の描き分け、光の演出が“絵としての説得力”を保っているため、「古いのに安っぽく見えにくい」と言われやすい。また音についても、「BGMが主張しないのに記憶に残る」「環境音が怖さを作る」「装置の音が手がかりになる」といった反応が多い。怖いと言ってもホラーの驚かしではなく、静けさの中で自分の想像が勝手に膨らむタイプの怖さで、これを好む人には強烈な魅力になる。逆に、賑やかな演出を求める人には“地味”と受け取られる。

・物語の評価――“説明しない”からこそ、解釈が残る

ストーリー面の評判は、「分かりやすい感動」より「後に残る違和感」寄りで語られがちだ。『MYST』は物語を丁寧に語り聞かせるより、断片を置いていく。そのため、プレイヤーは自分で補完することになる。ここが刺さる人は、「自分で掘り当てた物語」という所有感が生まれ、評価が跳ね上がる。逆に、物語は会話で進むものだという期待が強い人には、薄味に感じられることもある。ただ、薄味というより“密閉”に近い。重要な情報は確かにあるのに、簡単には取り出せない。だからこそ、最後に自分の判断を下す段階で、ただのパズルゲームではなく、責任を伴う物語体験になったと感じる人も多い。結末に至ったとき、「正解した」より「選んでしまった」という感覚が残る点が、評価の高いポイントとして語られやすい。

・当時のゲーム好きの反応――「ゲームの形が変わるのを見た」

当時のゲーム文化の中で見ると、『MYST』は“アクションやRPGの熱量”とは別軸で、ゲームが提供できる体験の幅を示した存在として語られることが多い。派手さではなく、沈黙と考える時間で勝負する。画面に表示される情報より、表示されない情報を推理する。こうした作りは、遊び手の姿勢を選ぶ一方で、刺さった人には強い衝撃を残した。「ゲームでこんな体験ができるのか」という驚きは、単にジャンルの珍しさではなく、プレイヤーの脳の使い方を変えてくるところにある。結果として、評判は「最高」か「合わない」かに振れやすいが、その振れ幅こそが、この作品がただの平均点のゲームではなく、体験型の“強い作品”である証明にもなっている。

・総合的な評判のまとめ――好き嫌いは割れるが、“記憶に残る率”が高い

結局のところ、PS版『MYST』の評判は、万人向けの快適さよりも、刺さる人を深く刺す方向へ振り切った結果として成立している。迷う時間を楽しめる人、風景を読むことが好きな人、静けさの中で集中できる人には、強烈な名作体験になる。逆に、テンポや分かりやすさを求める人には、合わない要素が目立つ。ただし、合わなかった人でも「雰囲気は忘れられない」「あの島の空気だけは印象に残っている」と言うことがある。好き嫌い以前に、記憶に残る“空間”として刻まれる――それが『MYST』という作品の評判の本質だ。

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■ 良かったところ

・“景色が主役”の贅沢――見ているだけで情報が増える世界

PS版『MYST』を褒める声でまず多いのは、「背景が綺麗」という単純な話に留まらず、“景色そのものがゲームプレイになっている”点への評価だ。普通のゲームなら背景は雰囲気作りの舞台装置で、重要なのはキャラクターやイベントだが、本作では風景が主役になる。岩の形、建物の素材、装置の位置、光の当たり方、遠くの構造物の見え方――こうした細部が、ただの飾りではなく手がかりとして機能する。だからプレイヤーは、進行のために「眺める」ことをやめない。眺めることがそのまま情報収集であり、情報収集がそのまま“世界への没入”になる。この作りは、視覚が強い人ほど快感が大きい。「次の敵が出る」ではなく、「次の理解が出る」。その理解を引き出すのが景色だという贅沢さが、良かったところとして強く挙げられる。

・メニューに頼らない操作感――“触って分かる”が気持ちいい

良かった点として、UIが前に出ない設計を評価する人も多い。画面にコマンドが並ばない分、プレイヤーは「ここは触れそうだ」「これは動きそうだ」と直感で当たりを付け、実際に触って反応を確かめる。この“触って分かる”感覚が、ゲームっぽいというより、現地で調査している気分に近い。レバーを動かしたらどこかで音がする、ボタンを押したら表示が変わる、装置が起動して遠くの景色がわずかに変わる――こうした因果関係を自分で発見できるのが気持ちいい。親切なガイドがないから不便、という意見もある一方で、その不便さが“自分で扱っている”手応えに変換される瞬間がある。ここに到達したプレイヤーほど、「他のADVにはない没入があった」と評価しやすい。

・謎解きの納得感――当て物ではなく“理屈が通る”快感

謎解きについて良かったと言われるのは、運任せの当て物になりにくく、理屈が通っていると感じられる点だ。もちろん難しい場面はあるが、答えに辿り着いたときに「そういうことか」と腑に落ちる構造が多い。つまり、解けた瞬間に“正解の数字”が嬉しいのではなく、“世界の仕組みが見えた”ことが嬉しい。装置や記号、配置がバラバラに存在しているようで、実は一定のルールで設計されている。そのルールを読み取ったとき、世界が急に整然として見える。これが『MYST』の快感で、理屈で理解するタイプのプレイヤーには刺さりやすい。さらに、解けたあとに同じ場所へ戻ると、以前は意味不明だったものが“説明書”のように読めるようになる。この「理解による再解釈」が良かった点として印象に残りやすい。

・自由度のある進行――行き詰まりが“詰み”にならない安心感

良かったところとして意外に大きいのが、進行が一本道ではない点だ。ひとつの謎で詰まっても、別の場所を探索すれば別の発見があり、そこで得た気づきが元の謎の突破につながることがある。つまり、詰まりは“終わり”ではなく、“迂回して理解を増やす時間”になる。この作りは、難しいゲームほど重要で、「解けない=投げる」になりにくい。もちろん完全な詰みがないわけではないが、少なくとも序盤〜中盤にかけては、探索の自由度が“逃げ道”として働く。結果として、プレイヤーは「今は別の世界を見てみよう」「島を一周し直そう」と自分でペースを作れる。自分の頭で順番を決められることは、攻略の主導権がプレイヤーにあるという意味でも評価されやすい。

・音の演出――静かなのに、集中が切れない

環境音主体の音作りも、良かった点として語られやすい。派手なBGMがないと退屈になりそうだが、『MYST』は逆に静けさが集中を支える。風や波、装置の作動音、足音の響きが、空間の奥行きを作り、プレイヤーの意識を“画面の中”へ固定する。何も起きていないのに耳が働き続けるので、視線も自然に細部へ向かう。さらに、音がヒントになり得る場面もあるため、ただの雰囲気ではなく、ゲームプレイの一部として効いている。結果として、「静かなのに飽きない」「長時間遊んでも疲れにくい」という評価につながることがある。もちろん逆の意見もあるが、静けさを心地よく感じた人にとっては、音の設計が作品の印象を決める大きな要素になる。

・没入感の質――怖さではなく“孤独な旅”の感覚が残る

良かったと言われる没入感は、ホラーのような驚かしとは違い、「一人で世界に取り残された」感覚に近い。誰もいない場所で、装置の意味を考え、記録を読み、反応を確かめ、少しずつ理解を積み上げていく。その過程が、プレイヤー自身の体験として染み込む。だからクリア後に残るのは、ストーリーの名場面だけではなく、「あの場所の空気」「あの音」「あの光の差し方」といった感覚的な記憶になりやすい。ゲームを“消費した”というより、“行って帰ってきた”という印象が残る。このタイプの没入は、派手な演出で泣かせるゲームとは別の方向で、強い余韻を作る。良かったところとして、まさに「忘れにくい」と語られる理由がここにある。

・達成感の種類――クリアは“勝利”ではなく“理解の証明”

本作の達成感を良かった点として挙げる人は多い。特に、「自分の頭で解いた」という誇りが残るタイプの達成感だ。アクションゲームのような勝利の高揚より、静かに胸の中で積み上がる満足に近い。詰まって、戻って、見直して、メモを整理して、もう一度試して、ようやく扉が開く。そこにあるのは運ではなく、理解の積み重ね。だから、クリアの瞬間に大声を上げるというより、深く息を吐いて「やっと分かった」とつぶやくような終わり方になる。こういう達成感を求める人にとって、『MYST』は他に代わりが効きにくい作品として残る。

・当時の価値――“ゲームの幅”を広げた一本としての存在感

最後に良かった点を広い視点で言えば、PSという家庭用機でこの体験が遊べたこと自体が価値だった、という意見もある。戦うゲームが主流の中で、考えて、観察して、理解して進む。しかも、その中心に“美しい空間”がある。この方向性は、ゲームという媒体の幅を広げる例として印象に残りやすい。難しい、地味、合う合わないがある――そうした評価が出るのも、平均化された作りではなく、体験を一点に集中させた結果だ。だからこそ「良かったところ」を語る人は、単に面白かったではなく、「こういうゲームがあることが良かった」とまで言うことがある。『MYST』の良さは、プレイヤーに選ばれる一方、選ばれた人には深く残る“濃度”にある。

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■ 悪かったところ

・とにかく最初が不親切――“面白さの入口”に辿り着くまでが長い

PS版『MYST』で不満として挙がりやすいのは、序盤の不親切さだ。世界観を壊さないために説明を削っているのは分かるが、その結果として「何をすればいいのか分からない時間」が長く続く。ここで“分からないを楽しめる人”は没入していく一方、“分からない=手が止まる”人には、面白さの入口が見えにくい。しかも本作は、序盤から小さな達成感を連続で与えるタイプではない。じっくり観察して、メモして、試して、失敗して、戻って……を繰り返した先に大きな納得が待つ作りなので、「面白くなるまでに体力が要る」と感じる人が出やすい。ゲームに導かれるのではなく、プレイヤーが自分で導線を発見しないといけない。この要求が、そのまま敷居の高さとして悪いところに数えられる。

・迷子になりやすい――移動の手触りが合わないと“往復の苦行”になる

移動がポイント選択式であることは、没入感を高める武器でもあるが、合わない人にとっては迷子の原因になる。似た構図の画面が続く場所では、今どこを向いているのか、どこから来たのかが分からなくなることがある。地図やナビが基本的にないため、方角感覚が弱い人ほど“同じ場所を回っている気がする”ストレスを抱えやすい。さらに、謎解きの性質上、同じ場所を何度も往復する展開が起きやすい。そこでルートが頭に入っていないと、試行回数が増えるほど移動時間が重くのしかかり、謎そのものより「移動が面倒」という印象が勝ってしまう。面白さの中心は思考なのに、思考に到達する前に疲れる――このズレが悪かった点として語られがちだ。

・ヒントが少ない――“考える”と“当てずっぽう”の境界が曖昧になる

本作のパズルは理屈で解けるように作られている、という評価がある一方、ヒントの提示が控えめすぎて「何を根拠に考えればいいのか分からない」と感じる人もいる。ここが難しいところで、プレイヤーが情報を拾えていれば理屈になるが、拾い損ねていると当てずっぽうに見える。たとえば、ある装置を操作する前提となる情報が、別の場所の“さりげない表示”に埋まっていた場合、それを見落とした人には、装置が突然“答えを要求してくる”ように感じられる。そうなると試行錯誤が推理ではなく、総当たりの作業へ崩れていく。総当たりが成立しないタイプの謎もあるため、さらに詰まりやすくなる。理屈のゲームなのに、理屈へ辿り着く道が薄い――この印象が「意地悪」「不親切」と言われる原因になる。

・メモ前提の設計――手元に何もないと、思考がすぐ飽和する

『MYST』は、記号、音、配置、装置の状態など、複数の情報を保持して組み合わせる場面が多い。メモを取る習慣がある人には問題になりにくいが、メモなしで遊ぼうとすると、頭の中の容量がすぐにいっぱいになる。しかもゲーム内で情報が自動整理されないので、時間を置いて再開すると「何をしていたか分からない」「どこまで分かったか忘れた」が起きやすい。これは生活の中で細切れに遊ぶ家庭用ゲームとしては、人によってはかなりの欠点になる。短時間で気軽に進めるタイプではなく、腰を据えて集中できる環境が求められる。つまり、ゲームが面白い以前に“プレイ条件”を選ぶ。その意味で、遊びやすさは悪いところとして挙がりやすい。

・テンポが遅い――イベントが少ないので、気分転換が起きにくい

本作は雰囲気が命で、静けさが魅力である一方、イベントの密度は高くない。会話で引っ張る場面も少なく、劇的な展開が頻繁に起きるわけでもない。したがって、進行が停滞したときに“気分転換のご褒美”が入りにくい。たとえば、RPGならレベルが上がる、アクションならステージを抜ける、といった短期的な報酬があるが、『MYST』の報酬は「理解した」という内面的なものが中心だ。これが合わない人には、テンポの遅さとしてストレートに刺さる。「何かが起きてほしい」「物語を進めたい」と思っても、目の前にあるのは装置と風景だけ。静けさが退屈に寄ると、集中力が切れた途端に“苦しい時間”へ変わってしまう。

・操作の相性――PSのゲームパッドで“細かい指定”が煩わしいことがある

PC発のポイント&クリック感覚を家庭用に落とし込む際、どうしても“カーソル操作”の煩わしさが出ることがある。慣れれば問題ないが、細かいポイントを狙う必要がある場面では、ゲームパッド操作がもどかしく感じられる人もいる。特に、短い試行を何度も繰り返す局面で、入力の手間が積み重なるとストレスになりやすい。もちろんPS版として調整はされているが、操作が気持ち良いというより、“世界のために我慢する”感覚になってしまう瞬間がある。この点は、移植作品として避けがたい弱点として悪いところに挙げられる。

・「何が正解か」より「何を信じるか」――終盤の判断がモヤモヤを残す場合がある

物語が断片的に語られ、最終的にプレイヤーの判断が重要になる構造は魅力でもあるが、裏返すと「確信が持てないまま決断させられる」と感じる人もいる。自分が集めた情報が十分なのか、誰の言葉が信用できるのか、あるいは“選ばされている”こと自体に罠があるのか。こうした不確かさが、深い余韻になる人もいれば、モヤモヤとして残る人もいる。特に、謎解きで苦労した末に「結局どれが真実なのか分からない」と感じると、達成感が薄れる可能性がある。物語の解釈がプレイヤーに委ねられるのは強みだが、全員がそこを心地よく受け止められるわけではない。

・総合すると――尖っているからこそ、遊びやすさの欠点が目立つ

悪かったところをまとめると、本作は“体験の濃度”を優先する代わりに、遊びやすさを犠牲にしている面がある。不親切、迷子、ヒント不足、メモ前提、テンポの遅さ、操作の相性――これらはすべて、世界観の没入とトレードオフになっている。刺さる人には唯一無二だが、刺さらない人には苦行にもなり得る。その尖り方が『MYST』らしさであり、同時に弱点でもある。だから悪い点を語る人の多くは、「つまらない」ではなく「合わなかった」「遊び方を選ぶ」という言い方になりやすい。作品が持つ価値を認めつつ、快適さの不足を惜しむ――それがPS版『MYST』の悪かったところとして、よく語られる本質だ。

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■ 好きなキャラクター

・そもそも“キャラゲー”ではないのに、印象が焼き付く人がいる

『MYST』は仲間が増えたり、会話で関係性が深まったりするタイプの作品ではない。登場人物の数も多くなく、しかも“目の前で頻繁にしゃべる”演出は控えめだ。それでも「好きなキャラクター」を語りたくなるのは、出番の少なさが逆に濃度を上げているからだ。断片的な記録や、限られた接触の中でしか人物像が見えないため、プレイヤーは想像で補う。その補い方に個性が出るので、同じ人物でも「信用できる人」「危険な人」「哀れな人」など受け止めが割れやすい。つまり、キャラクターが“説明されない”からこそ、好き嫌いが自分の解釈として固定され、記憶に残る。ここでは、PS版で特に話題にされやすい人物像と、好かれる理由の傾向を、ネタバレを抑えつつまとめる。

・アトラス――声の“説得力”が好き、という人が多い

好きなキャラクターとして挙がりやすい筆頭は、物語の中心にいるアトラスだ。プレイヤーが彼に惹かれる理由は、善人だからというより、“言葉に圧”があるからだ。自信に満ちた口調、状況を支配しようとする姿勢、こちらの理解を先回りして誘導してくる感じ。こうした強引さが、怖さと同時にカリスマ性として働く。特に『MYST』の世界は静かで、情報が少ない。そんな中で、はっきりした意志と語り口を持つ存在は、それだけで強烈に目立つ。「この人の言うことなら信じてみてもいいかも」と思わせる瞬間がある一方で、「信用させようとしているのが怪しい」と感じさせる瞬間もある。この二面性が魅力になり、「嫌いになれない悪役」「憎めない危うさ」として好きになる人がいる。プレイヤーの解釈次第で印象が変わるのも、好かれやすい理由だ。

・シーラス――“弱さ”が見えるぶん、共感で好きになる

対になる存在として語られるのがシーラスで、好きなキャラクターとしてはアトラスと同じくらい名前が挙がりやすい。シーラスが好かれる傾向は、カリスマ性より“弱さ”や“必死さ”への共感だ。言葉の端々に焦りがあり、こちらに訴えかける温度が高い。状況を説明するというより、「助けてほしい」という感情が前に出る。その切実さが、プレイヤーに「放っておけない」と思わせることがある。さらに、彼を通して見えるのは、家族や信頼が壊れていく過程であり、そこに人間臭さがある。完璧ではない、矛盾もある、だからこそ本物っぽい。『MYST』が静かな世界だからこそ、こうした感情の揺れが目立ち、好きになる理由として残る。

・キャサリン――“姿が少ないのに存在感がある”不思議な人物

直接の出番が限られていても、物語の背景として強く意識される人物として、キャサリンを挙げる人もいる。好きになる理由は、行動の派手さではなく、“この世界を正常に戻したい”という意志のようなものが、記録や状況から伝わってくる点にある。『MYST』の物語は、派手な英雄譚ではなく、技術と欲望と家族が絡んだ崩壊の話に近い。そこに、崩壊に抗う視点として彼女の存在が見えてくると、物語が単なる謎解き以上の重みを帯びる。「この人がいたから世界が保たれていたのかもしれない」と感じると、姿が少ないほど逆に大きく見える。プレイヤーの中で像が膨らみやすい人物なので、好きになる人は静かに深く好きになる。

・ギーン――“創り手”としてのロマンが好き、という層に刺さる

『MYST』を“世界を読むゲーム”として楽しんだ人ほど、ギーンという存在に惹かれやすい。彼は単に物語の登場人物というより、この世界の技術と文明を象徴する“創り手”のイメージとして語られることが多い。装置の配置、世界の設計思想、記録の残し方――そうしたものの背後に「この人ならこうする」という輪郭が見えてくると、キャラクターが“声や顔”以上の存在になる。好きになる理由は、人格そのものへの共感というより、創造のロマンだ。世界を作る技術を持ち、実際に形にしてしまう凄み。そこに危うさがあるのも含めて、「創り手の業(ごう)」として魅力を感じる人がいる。謎解きの理屈が腑に落ちた人ほど、彼の存在が“世界の説明書”として頭の中に立ち上がりやすい。

・“キャラの好み”が分岐する理由――情報が少ないから、信じ方がそのまま嗜好になる

本作のキャラクター人気が面白いのは、好き嫌いが「性格の良し悪し」より、「誰を信じるか」「何を真実だと思うか」で決まりやすい点だ。アトラスが好きな人は、断言する強さやカリスマを魅力として受け取る傾向がある。シーラスが好きな人は、弱さや必死さ、人間臭い揺れに共感しやすい。キャサリンやギーンを推す人は、個別の会話より、物語全体の構造や世界の背景に惹かれていることが多い。どれが正しいというより、プレイヤーがどんな読み方をしたかが、そのまま“好き”として固まる。だから『MYST』の好きなキャラクター談義は、単なる推しトークではなく、「自分はこの物語をこう読んだ」という告白に近くなりやすい。

・まとめ――少ない登場人物で、ここまで記憶に残るのが凄い

結局、好きなキャラクターが語られる時点で、『MYST』は“人が少ないのに、人が濃い”作品だと言える。出番が少ないからこそ、言葉の一つひとつが重く、プレイヤーの解釈が入り込む余地がある。その余地が、好きという感情を強くする。派手な掛け合いはないのに、誰を信じたかで物語の印象が変わる。静かなゲームなのに、人間の匂いが残る。そこが『MYST』のキャラクター面での大きな魅力であり、語り継がれやすい理由でもある。

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■ 当時の人気・評判・宣伝など

・1995年という時代背景――PS市場が拡大する中で“異色の存在”として目立った

1995年1月27日にソフトバンクからPS向けに出た『MYST』が当時どんな立ち位置だったかを語るなら、まず“家庭用ゲームの空気”とのズレが重要になる。プレイステーションは勢いを増し、家庭で遊ぶゲームが多様化していく一方、店頭で目を引くのはアクションやレース、対戦、RPGなど、分かりやすい強さを持ったタイトルが中心だった。そんな中で『MYST』は、戦わない、喋らない、派手な演出で引っ張らない。代わりに、美術作品のような静止画の連なりと、手がかりの少ない謎解きでプレイヤーを黙らせる。店頭で数秒見ただけで魅力を伝えるのが難しいタイプなのに、逆にその“異質さ”が強烈な印象になり、「何だこれは」と興味を引いた層が確実にいた。つまり、売れ筋の王道ではないが、話題性と存在感は強い――そういう評価になりやすいタイトルだった。

・宣伝の軸――アクションではなく「体験の格」を売るアプローチ

当時『MYST』が宣伝で強みにしやすかったのは、ゲーム内容の派手さではなく、「今まで家庭用で見たことのない空気」を提示できる点だった。プリレンダリングの背景が作る密度、静けさの中にある緊張、そして“自分の頭で世界を読み解く”という遊び方。これらは「爽快」「激闘」「大冒険」といった定型のコピーよりも、「美しい」「不思議」「本格」「謎」という言葉と相性が良い。だから宣伝の方向性も、キャラクターの格好良さや派手な必殺技より、スクリーンショットの画づくりや、謎の雰囲気、異世界感を前に出すほうが効果的になりやすい。実際、触れれば触れるほど面白いタイプなので、宣伝が担う役割は「買う理由を即決させる」より、「気になる種を植える」ことに寄っていく。ゲーム雑誌の紹介でも、ストーリーのネタバレを避けつつ“雰囲気と独特さ”を強調しやすいタイプで、その結果、読者の好奇心を刺激する形で浸透していった。

・口コミで広がるタイプ――「説明しにくいのに、勧めたくなる」

『MYST』の当時の評判で特徴的なのは、口コミが強い構造を持っていた点だ。というのも、このゲームは内容を具体的に語ろうとすると、どうしても「謎の正体」に触れてしまう。ところが、核心を言うと面白さが薄れる。結果として、勧める側は「とにかく雰囲気が凄い」「解けたときの気持ちよさが異常」「静かなのにやめられない」といった、抽象的な熱量で語ることになる。これは宣伝としては不利にも見えるが、逆に“妙な説得力”が生まれることがある。具体的に何が面白いか言えないのに熱量だけは高い――その矛盾が、「そんなに言うならやってみるか」という興味を引き起こす。ハマった人ほど語りが濃くなり、語るほどネタバレになるので、歯がゆさがまた熱を生む。この循環が、当時の『MYST』らしい広がり方を支えた。

・ゲーム雑誌的な評価――“新しさ”と“難しさ”がセットで語られやすい

当時のゲーム雑誌での扱われ方をイメージすると、評価の軸は大きく二つに寄りやすい。一つは「映像表現と世界観の新しさ」。リアルタイム3Dの荒さとは別路線で、作り込まれた画面が生む説得力、静止画主体でも成立する没入感、環境音が支える空間表現。こうした点は、文字通り“見せられる”強みなので誌面でも映え、読者に印象を残しやすい。もう一つは「難しさと不親切さ」。コマンドの少なさやガイドの薄さは、当時の家庭用ゲームの感覚では尖りすぎていて、手放しの万人向けにはしにくい。だから評価は高くても、「人を選ぶ」「メモ推奨」「じっくり遊べる人向け」といった注意書きがつきやすい。つまり、絶賛一色ではなく、“異端の名作”として紹介される雰囲気になりやすかった。

・人気の実感――爆発的ブームではなく、芯の太い支持

『MYST』の人気を当時の温度感で言うなら、誰もが遊ぶ国民的ブームというより、「分かる人に刺さる」系の広がり方が近い。なぜなら遊び方に集中力が要り、テンポも遅く、快適さより体験の濃度に振っているからだ。ところが一度刺さると、他のゲームでは代替しにくい。美しい空間を読み、謎を理解し、孤独な旅を終えるという体験は、同ジャンルでも唯一無二に感じられる。だから人気は“派手に燃えて消える”より、“じわじわ定着する”方向になりやすい。友人間でも「全員がやっている」ではなく、「あいつがやたら推している」「好きな人は異様に好き」という形で話題になり、そこから興味を持つ人が出る。こうした芯の太さが、発売当時の評判の強さにつながった。

・プレイヤー層のイメージ――パズル好きだけでなく“雰囲気好き”も取り込んだ

当時『MYST』に引き寄せられた層は、いわゆる謎解き好きだけではない。もちろん推理やパズルが好きな人は相性が良いが、それ以上に、「世界観に浸りたい」「不思議な場所を歩き回りたい」「静かな体験が好き」という層も強く吸い込まれる。ホラーではないのに不気味、SFでもファンタジーでも言い切れないのに、確かな文明の匂いがする。そういう“分類しにくい魅力”は、既存ジャンルのファンとは別の入口を作る。結果として、ゲームに慣れている人ほど理屈で楽しみ、ゲームに慣れていない人でも雰囲気で惹かれて入ってくる、という独特の間口ができた。ただし、その間口から入った後に待っているのは硬派な思考の時間なので、最後まで残るかどうかはまた別問題で、そこで「好評と不評の分岐」が起きる。これもまた、当時の評判が割れやすかった理由だ。

・“家庭用移植”としての注目――PSでこの方向性を成立させた意味

当時の宣伝や評判には、「PCで話題のタイトルが家庭用に来た」という文脈も絡みやすい。家庭用機はコントローラ操作が前提で、クリック中心の体験をどう移植するかが疑問視されやすいが、PSで遊べるようになったことで、PCを持たない層にもこの“思考型の空間体験”が届いた。結果として「家庭用でもこういうゲームが成立するんだ」という驚きが生まれ、業界的にもプレイヤー的にも、ゲームの幅を感じさせる一本になった。ここは派手な販売競争の話というより、文化的な話題性に近い。だからこそ、当時の人気は“売れ筋ランキングの上位を独占する”より、“語られる力が強い”タイプになりやすかった。

・まとめ――当時の評判は「尖りの価値」を見抜けるかどうかで決まった

発売当時の『MYST』は、誰にでも勧められる快適さは持たない代わりに、体験の芯が極端に太い。宣伝でも口コミでも、語りやすいのは派手な要素ではなく、「雰囲気」「美しさ」「不気味さ」「解けたときの納得」といった抽象的な熱だった。だから評価は割れ、合う人には神格化され、合わない人には不親切な難物に見える。それでも話題が消えなかったのは、“ゲームが提供できるもの”を別方向へ押し広げた存在感があったからだ。PSというプラットフォームにおいて、こうした静かな思考体験が成立してしまった――その事実自体が、当時の評判と人気を支えるいちばん大きな要素だったと言える。

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■ 中古市場での現状

・まず押さえる前提――PS版『MYST』は「同名・別版」が混ざりやすく、相場がブレやすい

PSソフトの『MYST』は、出品ページや検索結果で「MYST」という単語だけが先に走り、別機種版(PSP版や続編タイトル、ガイドブック等)や、同じPSでも“別発売版(廉価版や再版)”が混在しやすい。実際に中古相場を見ると、同じ「MYST」でも、出品が指しているのが①1995年発売のPS版(質問のソフトバンク版として扱われるもの)なのか、②後年の“ベスト版”扱い(検索結果でも「MYSTプレイステーションベスト」として別枠で流通している)なのか、③単に「MYSTっぽい別タイトル(RIVENなど)」なのかで価格帯が変わる。だから中古市場の現状を語るときは、「ディスクのみ」「説明書あり」「帯(背表紙)あり」「ケース割れ」などの状態差だけでなく、“どの版か”の差がそのまま相場差になる点を前提にしておくと理解が早い。

・ヤフオクの傾向――最安は極端に安く、上は“状態と版”で伸びる

ヤフオクは落札データが見やすく、相場のレンジ感を掴むのに向いている。直近の落札相場を見ると、「myst(ゲーム)」カテゴリでは平均が約1,189円、最安1円〜最高8,750円と振れ幅がかなり大きい。 ここで重要なのは、最安値帯には「ディスクのみ」「動作未確認」「ジャンク扱い」「まとめ売りの中の一枚」といった“価格が下がる理由”が付きやすい一方、上振れ側には「完品(ケース・説明書・帯が揃う)」「盤面良好」「出品写真が丁寧」「版が分かりやすい(初版・廉価版など表記が明確)」といった“安心材料”が積まれやすいこと。とくにPSソフトは、帯(背表紙)があるかないかでコレクター評価が変わる傾向があり、完品として扱える個体は自然に強気の値付けになりやすい。さらに『MYST』は知名度の割に「新品未開封・極美品」が頻繁に出回るタイプではないため、状態が良い個体は一時的に競りが入って上に跳ねることがある――この“跳ね”が最高値側の数字を作る。

・メルカリの傾向――回転が早いのは「安め・説明が簡潔で安心できる」出品

メルカリは「即購入」の文化が強いぶん、相場は“落札で上がる”より“売れる価格に寄る”動きになりやすい。検索結果ベースでもPS版『MYST』関連は複数出品が確認でき、たとえば「PSソフト MYST(BEST版)」としては数百円〜千円前後の出品が見える一方、同じPS1の『MYST』でも状態や版の書き方次第で価格が変わっている。 メルカリで値付けが強い出品が成立しやすい条件はだいたい共通していて、①写真が多く盤面状態が分かる、②説明書・帯・ケースの有無が明記されている、③「動作確認済み」など不安を潰す一文がある、の3点が揃うほど売りやすい。逆に、タイトルだけで状態が曖昧な出品は、値下げ交渉前提になって結果的に売価が下がりやすい。『MYST』は“遊ぶ目的”の人と“パッケージも含めて集めたい人”が同居するため、後者に刺さる情報(帯・説明書・ハガキ等)が書かれているほど、値段の説得力が出る。

・Amazonマーケットプレイスの傾向――「最安は安い」が、送料・コンディション差で体感は変わる

Amazonは最安表示が強く見える一方、実際の支払いは送料込みの体感で決まりやすい。PS版『MYST』の商品ページでは、中古が数百円から確認できる。 ただしAmazonは出品者ごとに「コンディション説明」「付属品の扱い」「発送の早さ」が違い、同じ“中古”でも安心度が上下する。だから、最安だけを追うと「届いたら説明書なしだった」「ケース割れがあった」などで満足度が落ちることがある。コレクション目的なら“説明書・帯の有無”が書かれている出品を優先し、プレイ目的なら“盤面状態と動作確認”を優先するのが、Amazonでは失敗しにくい買い方になる。

・楽天市場の傾向――店舗売りが多く、相場は「やや上乗せ+安心料」になりやすい

楽天市場はフリマより店舗在庫が目立ちやすく、価格は“底値”より“安定”に寄りやすい。実際にPSソフト『MYST』の中古として千円前後の出品が確認でき、同じ商品でもショップによって上乗せ幅が出る。 この上乗せは、梱包や発送、在庫管理、表記の丁寧さ(JANや型番、版の明記)といった“安心料”でもあるので、多少高くても「届けばすぐ揃って遊べる・揃って飾れる」を取りたい人には向く。一方、相場の下限を狙うならフリマ・オークションのほうが有利になりやすい――この棲み分けが楽天の特徴だ。

・駿河屋の傾向――在庫と価格の“見える化”が強く、基準相場として使いやすい

駿河屋は中古ゲームの基準値を掴むのに便利で、PSソフト『MYST』は中古900円で在庫表示されている例があり、さらに同一タイトルでも他店在庫(ショップ違い)で数百円台から見える形になっている。 ここから読み取れるのは、『MYST』の中古は“プレミア一本槍”というより、基本は手に届く価格帯に落ち着きつつ、状態・版・付属品で上に伸びるタイプだということ。加えて、駿河屋の検索結果では「MYSTプレイステーションベスト」という別版も並ぶため、購入時は「どの発売日・どの版なのか」を商品名と詳細で必ず確認したほうがいい。

・価格を動かす要因――ここが揃うほど高く、欠けるほど安い

中古価格が動く要因はだいたい次の5つに収束する。①完品か(ケース・説明書・帯、場合によってはハガキ等)、②盤面状態(キズの目立ち具合)、③動作確認の有無、④版の明確さ(初期版/廉価版の区別がつくか)、⑤出品情報の丁寧さ(写真・説明の具体性)。このうち『MYST』で効きやすいのは④で、同名の別版が混ざりやすいぶん、版が明確な出品ほど買い手の不安が減って値段が保たれやすい。逆に、タイトルだけで詳細が薄い出品は、安くしないと動きにくい。ヤフオクで最安〜最高の差が極端に出るのも、この要因が重なっているからだ。

・買い方のコツ――「遊ぶ目的」か「揃える目的」かで最適解が変わる

遊ぶ目的なら、最優先は“盤面と動作”なので、メルカリやAmazon、駿河屋で「動作確認」「盤面写真あり」を条件にすると満足度が高い。 揃える目的(コレクション)なら、帯・説明書・ケースの状態まで詰める必要があるので、ヤフオクで写真が丁寧な出品を狙うか、店舗系(楽天や駿河屋)でコンディション説明が明確な商品を選ぶのが安全寄りになる。 そしてどちらの場合でも、検索ワードは「MYST PS」「SLPS」など“PS1の個体に絞れる情報”を足して、別機種・別作品の混入を避けるのが最短ルートだ。

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202 円 (税込)
【必ずご確認ください】・こちらはパッケージや説明書などが「傷んでいる」もしくは「ない」商品です。(付属品はございます。)・ディスク/カード/カセットには使用に支障のない程度の傷がある場合がございますが、プレイ自体に支障は御座いません。・DLコードやシリアル番号..

【中古】 RIVEN THE SEQUEL TO MYST / エニックス【宅配便出荷】

【中古】 RIVEN THE SEQUEL TO MYST / エニックス【宅配便出荷】
751 円 (税込)
EANコード:4988601003056■こちらの商品もオススメです ● Blu-ray 進撃の巨人 4 / 荒木哲郎 監督 / ポニーキャニオン [Blu-ray] ● スーパーナチュラル フィフス セット1 ジャレッド・パダレッキ,ジェンセン・アクレス / ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント [D..

【中古】[PS] RIVEN -THE SEQUEL TO MYST-(リヴン ザ シークェル トゥー ミスト) エニックス (19971223)

【中古】[PS] RIVEN -THE SEQUEL TO MYST-(リヴン ザ シークェル トゥー ミスト) エニックス (19971223)
600 円 (税込)
【必ずご確認ください】・こちらは内容物の状態及び動作に問題のない中古商品となります。・外箱やパッケージに経年変化による軽度な擦れや、汚れ等がある場合がございます。・ディスク/カード/カセットには使用に支障のない程度の傷がある場合がございますが、プレイ自体に..

【中古】[PS] MYST(ミスト) PlayStation the Best(SLPS-91023) ソフトバンク (19970328)

【中古】[PS] MYST(ミスト) PlayStation the Best(SLPS-91023) ソフトバンク (19970328)
507 円 (税込)
【必ずご確認ください】・こちらは内容物の状態及び動作に問題のない中古商品となります。・外箱やパッケージに経年変化による軽度な擦れや、汚れ等がある場合がございます。・ディスク/カード/カセットには使用に支障のない程度の傷がある場合がございますが、プレイ自体に..

【送料無料】【中古】PS プレイステーション RIVEN THE SEQUEL TO MYST

【送料無料】【中古】PS プレイステーション RIVEN THE SEQUEL TO MYST
989 円 (税込)
画像はサンプルです。セット内容と商品状態は以下をご参照ください。 セット内容:外箱、説明書あります。 商品状態:ご注意ください。ディスク収める箇所が一部破損しています。収納ボックスに傷みあります。中古品のため商品によっては多少の汚れやキズがある場合がござい..

【中古】 MYST/PS

【中古】 MYST/PS
1,089 円 (税込)
PS販売会社/発売会社:ソニーコンピュータエンタテイメント発売年月日:1995/01/27JAN:4980124010016機種:PS
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