『アマランスII』(パソコンゲーム)

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【発売】:風雅システム
【対応パソコン】:PC-9801
【発売日】:1992年8月
【ジャンル】:ロールプレイングゲーム

[game-ue]

■ 概要

アマランスII誕生の背景

1992年8月、風雅システムはPC-9800シリーズ向けに、アクションRPG『アマランスII』を世に送り出しました。本作は、1989年に登場した前作『アマランス』の直接的な続編にあたる作品であり、物語の時間軸としては前作から158年後の世界が舞台となっています。この「158年後」という大きな時間の隔たりは、単に続編としての物語を展開するだけでなく、前作を知るプレイヤーに「伝承としての重み」や「歴史の積み重ね」を強く印象づける仕掛けでした。

風雅システムというメーカー自体は、当時ファルコムやマイクロキャビンと比べれば小規模でしたが、少人数ながらも練り込まれたシナリオと独特の世界観を武器に、独自のファン層を築いていました。『アマランスII』は、その中でも代表作といえる存在であり、風雅システムの名を広めるきっかけの一つとなったタイトルです。

物語のあらすじと世界観

物語の中心にいるのは、前作でも主人公を務めた「リアン=フレムデ」。彼はある理由から「完全には死ぬことができない」という永遠の宿命を背負った人物です。前作から158年の時を経てもなお、その定めに縛られ、再び訪れる世界の危機に立ち向かう姿が描かれます。

舞台となるのは「シュテラール」と呼ばれる大陸。ここは中世ドイツ風の文化や建築様式をベースにした架空世界で、当時のRPGでは主流だった剣と魔法のファンタジーを取り入れつつも、どこか重厚で荘厳な雰囲気を漂わせています。王国同士の抗争や宗教的な対立、そして人間と魔物の境界が曖昧な存在など、世界の根底には常に不安定さと緊張感が横たわっています。

リアンは、自らの存在理由や永遠の命という宿命に葛藤しながらも、再び大陸を脅かす闇の勢力に立ち向かうことを余儀なくされます。この「個人の宿命」と「世界の危機」が並行して描かれる構成は、プレイヤーに強い没入感を与えるものでした。

システム面での特徴

『アマランスII』は、当時のPCゲーム市場で人気を集めていた日本ファルコムの『イース』シリーズや、マイクロキャビンの『サーク』に影響を受けつつも、独自の方向性を打ち出した見下ろし型アクションRPGです。

基本的な操作は、敵に体当たりをしてダメージを与える「イース式バトル」に近い要素がありますが、よりタイミングや位置取りが重要になっており、単なる連打や突撃では攻略できない点に工夫が凝らされています。また、武器や防具だけでなく、アイテムの使い方や地形の把握が戦闘に大きな影響を及ぼすため、プレイヤーの戦略性が問われる設計になっていました。

さらに本作では、ストーリー進行と戦闘が密接に絡み合っているのも特徴です。村人や仲間との会話を通じて手に入れる情報が攻略のカギとなる場面が多く、単なるアクション性だけでなく、アドベンチャー的な探索の面白さも味わえるようになっていました。

パッケージとビジュアル面

『アマランスII』のパッケージイラストを担当したのは、当時すでにカリスマ的な人気を誇っていたイラストレーター・うるし原智志です。美麗で繊細、かつ力強い画風は、ゲームの世界観を視覚的に補強し、多くのプレイヤーに強烈な印象を残しました。PCゲーム市場では、パッケージイラストの魅力が購買意欲を大きく左右する要素でもあり、うるし原の参加はまさに本作に箔をつけるものでした。

ゲーム内のグラフィックも、PC-9800シリーズの性能を生かし、前作から大幅に進化しています。キャラクターの立ち絵や背景の色彩は豊かになり、特に城塞都市や教会などの建造物は中世風の重厚感を表現するのに成功していました。当時のプレイヤーからは「同人規模のメーカーなのに、ここまで作り込まれているのか」と驚きの声が上がるほどでした。

当時のPC-9800市場における位置づけ

1992年当時、PC-9800シリーズは国内パソコン市場において圧倒的なシェアを誇り、ビジネス用途だけでなくホビーユースでも最も普及していたプラットフォームでした。特にRPGやアドベンチャーゲームの分野では、国産PCゲームの多くが98シリーズを主戦場としており、ハードの性能を最大限に引き出すことがメーカーにとっての課題でもありました。

その中で『アマランスII』は、決して大手ではない風雅システムの作品でありながら、パッケージ、世界観、ゲーム性の三拍子が揃った完成度の高い一本として受け止められました。ファルコムの大作群やスクウェアのコンシューマRPGが注目を集める中で、PC-98ユーザーに向けた「知る人ぞ知る名作」として独自のポジションを確立したのです。

前作との違いと進化

『アマランスII』は、単に前作の続きというだけでなく、多くの点で進化を遂げています。 – グラフィックの向上による臨場感の強化 – ストーリーのスケール拡大と歴史的時間軸の導入 – バトルの戦略性アップと多彩なアイテムシステム – キャラクター描写の深化

これらの改良により、単なる続編を超えた「別格の作品」として受け止められることも多く、後の風雅システムの評価にも大きな影響を与える存在となりました。

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■ ゲームの魅力とは?

独自性を持ったアクションRPGとしての存在感

『アマランスII』が放つ最大の魅力は、やはり「アクション性と物語性の融合」にあります。当時のPC-9800シリーズのゲーム市場では、テキスト主体のアドベンチャーやコマンド入力式RPGが多かった中で、本作はプレイヤーがキャラクターを直接操作し、敵とリアルタイムで戦う「アクションRPG」というジャンルを採用していました。ファルコムの『イース』やマイクロキャビンの『サーク』といった名作に影響を受けつつも、模倣に終わらず、より戦略的で中世ヨーロッパ風の重厚な世界観に落とし込んでいる点が特徴です。

この「似ているようで違う」という立ち位置が、他社の大作に埋もれることなく個性を確立し、コアなファンから高い支持を受けることにつながりました。

重厚な中世ドイツ風の世界観

多くのファンタジーRPGは、剣と魔法をベースにした「汎用的な中世ヨーロッパ風」を舞台にしていました。しかし『アマランスII』が目指したのは、より具体的に「中世ドイツ」を意識した舞台設定です。建物の造形、宗教的儀式、戦士や聖職者の装束、さらには地名や人名までがドイツ語的な響きを持ち、異国情緒を演出しています。

プレイヤーは、まるで古代の伝承に触れているかのような感覚で物語を進めることになり、この没入感がゲーム体験を大きく引き上げていました。特に城塞都市の描写や教会の内部の荘厳さは、PC-98のグラフィック性能を最大限に活かし、プレイヤーに「一枚絵として眺めていたい」と思わせるほどの美しさを誇っていました。

戦闘システムに秘められた奥深さ

『アマランスII』の戦闘は一見シンプルに見えます。キャラクターを移動させ、敵にぶつかることでダメージを与えるという仕組みは、『イース』を思わせるものでした。しかし、本作では敵の動きや地形の特徴を踏まえた「位置取り」がより重要視されており、ただ突っ込むだけでは勝利できません。

また、武器や防具の性能が戦闘に与える影響が大きく、プレイヤーは状況に応じて装備を変えながら進める必要があります。さらに回復アイテムや魔法の存在もあり、限られたリソースをどの場面で使うかという判断が緊張感を生み出します。これにより、アクションRPGでありながらシミュレーション的な思考も求められる点が、ゲーマーにとって心地よい挑戦となっていました。

ストーリー性とキャラクター描写の強化

前作から158年という長い時間を経た世界で描かれる物語は、単なる勇者譚ではなく「歴史」と「宿命」が重層的に絡み合うものです。主人公リアン=フレムデは「死ねない男」としての宿命に苦悩しながらも戦い続けることになり、その姿がプレイヤーの心に強い印象を残しました。

また、登場人物一人ひとりの背景や目的が明確に描かれており、敵でさえも単なる悪役として消費されることなく、それぞれの信念や矛盾を抱えて登場します。この人間臭さが、単調になりがちなRPGのストーリーに深みを与え、プレイヤーを物語へと引き込んでいきました。

うるし原智志によるビジュアルの魅力

パッケージアートを担当したのは、当時から多方面で人気を博していたイラストレーター・うるし原智志です。彼の描くキャラクターは、力強さと美しさを兼ね備えており、ゲームの世界観を視覚的に補強しました。特に主人公リアンの姿は、多くのプレイヤーに「この男はどんな運命を背負っているのだろう」と想像させる迫力を持っていました。

PCゲームは店頭で手に取ってもらうためにパッケージの印象が非常に重要でしたが、『アマランスII』はそのビジュアル面で成功を収め、コレクターズアイテムとしても価値を高めています。

プレイヤーを引き込む音楽と演出

音楽は、ゲーム体験を大きく左右する要素です。本作でも、シュテラール大陸の重厚な世界観にふさわしいBGMが数多く用意されていました。教会で流れる荘厳な旋律や、戦闘時の緊迫感あふれる楽曲は、限られたPC-98の音源機能をフル活用して作り込まれており、当時のプレイヤーを強く魅了しました。

また、イベントシーンでは効果音や視覚演出が巧みに組み合わされ、物語の重要な局面を盛り上げていました。単なる画面の切り替えだけではなく、キャラクターの登場や戦闘開始時に演出が加えられていたため、物語への没入感が格段に増していたのです。

続編としての安心感と新規性の両立

『アマランスII』は前作のファンにとって「リアンの物語が再び描かれる」という期待感を与える一方で、初めてシリーズに触れるプレイヤーでも楽しめるよう配慮されています。過去の出来事は歴史の伝承として語られるため、前作未経験でもストーリーを理解できる設計になっているのです。

こうした「続編としての安心感」と「新規ユーザーへの配慮」の両立は、当時の中堅メーカーの作品としては珍しい完成度の高さを示しており、多くのプレイヤーが入り口を広く感じられた理由となっています。

プレイヤー体験としての深み

総じて『アマランスII』の魅力は、単なるアクションRPGにとどまらず、プレイヤーに「歴史を体験する感覚」を与える点にあります。リアンという宿命のキャラクターを通じて「時間の重み」を実感し、その中で繰り返される戦いや人間模様に触れることで、ゲームを超えた物語性を味わうことができました。

この独特の体験こそが、多くのユーザーにとって忘れがたい記憶となり、後年「PC-98時代の名作」として語り継がれる理由となったのです。

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■ ゲームの攻略など

序盤の進め方と心構え

『アマランスII』を始めたプレイヤーがまず直面するのは、シュテラール大陸の一地方にある小さな村からの冒険です。序盤は装備も弱く、敵も倒しづらいため、焦って進めるよりも村人たちから情報を集めることが重要です。会話の中で、次に進むべき場所や必要なアイテムについてのヒントが語られるので、聞き逃さないよう注意する必要があります。

また序盤は、回復アイテムを十分に備えておくことが大切です。序盤の雑魚敵でも囲まれると危険なため、無理な突撃を避け、少しずつ敵を倒して経験値を稼ぐ戦術が有効です。村の周辺で地道に戦うことが、中盤以降を楽に進める土台となります。

マップ探索と隠し要素

本作のフィールドは広大で、城下町や村、森、洞窟、遺跡など多彩なロケーションが登場します。それぞれのマップには、ただ通り過ぎるだけでは気付かない「隠し要素」が多く仕込まれており、プレイヤーの探索心を刺激します。

例えば、壁の一部が壊れていて秘密の通路になっている場所や、特定の人物に話しかけることでしか入手できないレアアイテムなどがあります。攻略本や雑誌がなければ気づきにくい要素も多く、プレイヤー同士の情報交換が活発に行われていたのも本作の特徴です。

中盤の難所と装備の重要性

中盤になると、敵の攻撃力や耐久力が大幅に上がり、戦闘が一気に厳しくなります。ここで重要となるのが、武器や防具のアップグレードです。強力な装備はダンジョンの奥や特定のイベントで入手できるため、ただレベルを上げるだけでなく、イベントをこなして装備を整えることが攻略のカギとなります。

また、中盤では状態異常攻撃を仕掛けてくる敵が多く出現します。毒や麻痺にかかると一気に戦況が不利になるため、状態異常を治すアイテムを常にストックしておくことが求められます。プレイヤーの戦略性と準備の重要性が増す部分であり、緊張感と達成感を味わえる難所です。

ボス戦攻略のポイント

『アマランスII』には物語の節目ごとに強力なボスキャラクターが登場します。ボス戦は単なる力押しでは勝てず、それぞれの特徴に応じた戦術が必要です。

巨大騎士型ボス:攻撃力が高いが動きが遅い。ヒット&アウェイで立ち回り、隙を突くのが基本。

魔術師型ボス:遠距離攻撃が厄介。遮蔽物を利用して接近戦に持ち込むのが有効。

ドラゴン型ボス:広範囲の炎攻撃を繰り出す。炎耐性の装備を整え、攻撃パターンを覚えることが必須。

このように、ボスごとに攻略法が異なるため、プレイヤーは装備やアイテムを入念に準備し、戦術を柔軟に変えて挑む必要があります。この戦略性こそが、本作の攻略の醍醐味といえるでしょう。

終盤の展開とラスボス戦

終盤では、リアンが背負う「死ねない宿命」と世界の存亡が交錯するドラマチックな展開が訪れます。ラスボス戦は、単なる戦闘ではなく物語の集大成として演出され、プレイヤーに大きな緊張感を与えます。

ラスボスは多段階の変身を伴い、戦闘スタイルが段階ごとに変化します。第一形態では肉弾戦、第二形態では魔法攻撃、最終形態では広範囲の必殺技を繰り出すといった具合です。これに対応するためには、事前に多種多様な装備を揃え、仲間から得られる情報を駆使しなければなりません。

このラスボス戦を突破したときの達成感は格別であり、多くのプレイヤーが「何度でも挑戦したい」と語ったほどです。

裏技・小ネタ

当時のPCゲームにはお約束ともいえる「隠し要素」や「裏技」が存在しました。『アマランスII』も例外ではなく、いくつかの裏技がプレイヤーの間で話題になりました。

特定のキー入力でデバッグモード:アイテムやステータスを確認できる。

隠しコマンドで全回復:ボス戦でピンチを切り抜ける奥の手。

非公式の小ネタ:村人に何度も話しかけると、通常では見られない会話が出現する。

これらの裏技は公式に発表されたものではなく、口コミやゲーム雑誌で広まりました。こうした「発見する楽しさ」もまた、本作の魅力の一部となっていたのです。

難易度とプレイヤーの挑戦意欲

本作は決して易しいゲームではありません。敵の配置や攻撃パターンは容赦がなく、アイテム管理を怠るとすぐにゲームオーバーに直面します。しかし、その難易度は理不尽さではなく「工夫すれば突破できる」というバランスに調整されており、多くのプレイヤーが挑戦意欲をかき立てられました。

攻略に失敗しても学びがあり、「次はこうしてみよう」という試行錯誤がプレイ体験を豊かにしてくれる設計になっているのです。この絶妙な難易度調整は、後年になっても「硬派なPCゲームらしさ」として評価されています。

総括:攻略の面白さ

『アマランスII』の攻略は、単に敵を倒すだけでなく、情報収集・準備・戦術の選択が複雑に絡み合う総合的な体験でした。序盤の慎重な育成、中盤の装備収集、終盤の戦略的ボス戦、そして裏技や小ネタによる遊び心。こうした多層的な攻略要素がプレイヤーを引き込み、長期間にわたって繰り返し遊ばれる理由となったのです。

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■ 感想や評判

当時のプレイヤーからの第一印象

『アマランスII』が1992年に登場した際、最初に話題になったのは「前作からの大きな進化」でした。プレイヤーはグラフィックの美麗さや、演出の洗練ぶりに驚き、特にパッケージイラストのインパクトは発売前から注目を集めました。実際にプレイした人々からは「同人規模のメーカーなのに、ここまで作り込めるのか」といった驚嘆の声が上がり、小さなメーカーながら確かな技術と情熱を感じさせる作品だと受け止められました。

ゲーム雑誌でのレビュー

当時のPCゲーム専門誌では、『アマランスII』は「硬派なアクションRPG」として高く評価されました。特に評価された点は以下の通りです。

グラフィックの進化と中世風デザインの完成度

アクション性とストーリー性のバランス

主人公リアンの「死ねない宿命」という設定の新鮮さ

一方で、システム面では「敵の配置が難しく、やや敷居が高い」といった指摘も見られました。しかし総じて、同時期の大作タイトルに比肩しうる完成度を持ったゲームとして紹介され、PC-98ユーザーに強い印象を残しました。

口コミで広がる評価

『アマランスII』は、テレビCMなど大規模な宣伝を行ったわけではありませんでした。そのため知名度は限定的でしたが、プレイヤーの口コミによって徐々に広まっていきました。特にPCゲームユーザーの間では「知る人ぞ知る名作」として扱われ、友人同士の貸し借りや同人誌即売会での情報交換などを通じてファン層が広がっていきました。

当時の口コミでよく語られたのは、「戦闘がシンプルに見えて奥深いこと」「主人公の宿命設定が心に残ること」「背景や音楽の雰囲気が秀逸であること」でした。これらの点は後年までプレイヤーの記憶に残り、リプレイした際にも色あせない魅力として語られています。

良かった点としての評判

多くのプレイヤーが評価したのは、世界観の独自性でした。中世ドイツ風という具体的な舞台設定は、ファンタジー作品が氾濫していた時代にあって一線を画し、プレイヤーを異国的な空気へと誘いました。

また、リアンという主人公像も好意的に受け止められました。一般的な勇者とは異なり、彼は永遠に生きるという宿命を背負い、それに苦しみながら戦い続けるという設定は、プレイヤーに単なる英雄譚ではない「人間ドラマ」としての深みを感じさせました。

さらに、戦闘の緊張感も高評価の要因でした。敵の動きを観察し、地形を利用し、限られた資源をどう活用するかを常に考える必要があったため、攻略に成功した時の達成感は非常に大きかったのです。

不満点としての評判

一方で、不満の声もありました。特に多かったのは「難易度の高さ」に関する意見です。序盤から敵が強く、油断するとすぐにゲームオーバーになるため、ライトユーザーには敷居が高いと感じられました。

また、操作性についても意見が分かれました。敵に体当たりして戦うシステムは斬新である一方、慣れないプレイヤーからは「当たり判定がシビアで理不尽」との声が寄せられることもありました。

さらに、シナリオ展開がやや重苦しいという感想も少なくありませんでした。宿命に縛られた主人公の物語は魅力的であるものの、明るい冒険譚を期待したプレイヤーにとっては「暗すぎる」と受け止められる場合があったのです。

後年の再評価

発売から年月が経つにつれ、『アマランスII』はレトロPCゲームファンの間で再評価されるようになりました。当時のハードウェア制約の中で、これほど完成度の高いグラフィックとシステムを実現していたことが驚きをもって語られています。

また、インターネットの普及によって過去の名作を振り返る動きが盛んになると、『アマランスII』は「隠れた名作」として紹介される機会が増えました。動画サイトでのプレイ実況や、ブログでのレビュー記事を通じて、若い世代のゲーマーにもその存在が知られるようになり、新たなファン層を獲得していきました。

コレクターからの視点

現在では、『アマランスII』はコレクターズアイテムとしても価値を持っています。特にうるし原智志によるパッケージイラストが描かれた初版パッケージは人気が高く、オークションサイトなどでは高値で取引されることがあります。これは単にゲームとしての評価にとどまらず、90年代PCゲーム文化の象徴の一つとして位置づけられている証拠でもあります。

総合的な評価

総じて、『アマランスII』は当時のPCゲーム市場において「大手ではないメーカーが作った硬派な名作」として高い評価を受けました。万人受けする作品ではなかったものの、挑戦的なシステムと独自の世界観を求めるプレイヤーにとっては、強烈に心に残る一本となったのです。

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■ 良かったところ

リアン=フレムデという主人公の存在感

多くのプレイヤーが真っ先に挙げた「良かったところ」は、主人公リアン=フレムデのキャラクター性です。彼は「死ねない男」という宿命を背負っており、前作から158年後の世界でも再び戦い続けなければならない立場にあります。通常のRPGでは勇者が使命感や冒険心から旅立つことが多いですが、リアンは「自らの意思」だけではなく「抗えない運命」に導かれるように戦うのです。この設定はプレイヤーに深い感情移入を促し、「単なるゲームの主人公」以上の存在感を与えました。

中世ドイツ風の世界観のリアリティ

『アマランスII』の背景に広がる世界観は、当時の多くのファンタジー作品と比べて独特でした。舞台は「中世ドイツ風」であり、街並み、建築様式、宗教的儀式、兵士の装備など、細部に至るまで緻密に作り込まれています。これにより、プレイヤーは単なる空想世界ではなく「どこかに存在したかもしれない異世界」を探索している感覚を味わうことができました。

とりわけ教会や城塞都市のビジュアルは絶賛され、荘厳さや重厚感がPC-98の画面を通じて迫力をもって表現されていたのです。

アクション性と戦略性を兼ね備えたバトル

戦闘システムも「良かったところ」として語られる部分でした。体当たり方式のシンプルなバトルでありながら、敵ごとに動きや特性が異なるため、単調にはならず「観察」と「戦術」が重要となります。

さらに、装備やアイテムの選択によって戦闘の難易度が大きく変化するため、戦いに挑む前の準備段階も含めて「プレイヤーの工夫」が結果に直結します。この絶妙なバランス感覚は、硬派なゲーマーから高い評価を受けました。

イベントと物語の演出

本作では、イベントシーンや会話が単なる情報伝達にとどまらず、演出効果を伴って展開されます。キャラクターの登場時には独特のBGMや効果音が流れ、重要な局面では画面演出が物語を盛り上げました。

こうした細やかな演出はプレイヤーを物語に引き込み、「この先に何が待ち受けているのか」という期待感を膨らませました。特にラスボス戦前の演出は強烈な印象を残し、プレイヤーの記憶に深く刻まれています。

うるし原智志によるアートワーク

パッケージイラストにうるし原智志を起用したことは、当時のPCゲームにおいて大きな話題となりました。彼の描くキャラクターは、力強さと美しさを兼ね備えており、単なる「ゲーム用イラスト」の域を超えていました。

プレイヤーの中には「パッケージに惹かれて購入した」という人も少なくなく、その存在感が購買動機につながったのです。また、イラストとゲーム内容が一致していたことも評価を高める要因でした。

音楽の完成度

『アマランスII』の音楽は、PC-98のFM音源を駆使して作られており、雰囲気作りに大きく貢献しています。特に印象的だったのは、教会や神殿で流れる荘厳なBGMと、戦闘シーンで流れる緊張感あふれる曲です。

限られた音源チャンネル数でありながら、旋律の厚みや曲調の多様さを実現しており、プレイヤーは耳からも世界観に没入することができました。音楽を高く評価する声は非常に多く、後に「サウンドだけで価値がある」と語る人もいたほどです。

探索と発見の楽しさ

本作は広大なフィールドとダンジョンが用意されており、プレイヤーが自由に探索する楽しさを味わえるよう設計されています。壁の裏に隠された通路や、特定の人物にしか教えてもらえないアイテムの存在など、発見する喜びが随所に盛り込まれていました。

この「探索によって報われる感覚」は、プレイヤーに強い満足感を与え、繰り返しプレイする動機ともなりました。実際、当時の雑誌でも「冒険心をくすぐる設計」と高く評価されています。

難易度の高さがもたらす達成感

一部では難しすぎるという声もありましたが、多くのコアプレイヤーにとってはこの「難易度の高さ」こそが良かった点でした。簡単にクリアできないからこそ、攻略に成功したときの達成感は格別であり、何度も挑戦したくなる中毒性を生んでいました。

難しいながらも「理不尽ではない」というバランス感覚が絶妙で、工夫や準備次第で突破できる点が、プレイヤーの挑戦意欲を支えていたのです。

シリーズ作品としての深化

『アマランスII』は、前作『アマランス』から大きく進化しており、シリーズ作品としての連続性と深化を実感させるものでした。158年という長い時間を経た世界で描かれる物語は、歴史の重みを感じさせ、前作を遊んだ人にとっては「時の流れを実感する体験」となりました。

このようにシリーズ全体を通じたスケール感の演出も、多くのプレイヤーに「良かった」と強く印象づけた要素です。

総括:心に残る名作としての価値

プレイヤーが語る「良かったところ」を総合すると、リアンという主人公の存在感、独特の世界観、戦闘の奥深さ、音楽やアートワーク、そして高難易度がもたらす達成感といった要素が挙げられます。これらが組み合わさり、『アマランスII』はただのアクションRPGにとどまらず、プレイヤーの心に長く残る名作となったのです。

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■ 悪かったところ

難易度の高さと不親切さ

『アマランスII』の大きな不満点としてよく挙げられたのは、全体的な難易度の高さです。序盤から敵の攻撃が苛烈で、装備やレベルが整わないうちに苦戦を強いられることが多々ありました。特に初めてシリーズに触れるプレイヤーにとっては、ゲームシステムに慣れる前に挫折してしまうケースも少なくありませんでした。

さらに、ゲーム内で次に何をすべきかが明確に示されない場面があり、手探りで進めるしかない不親切さも指摘されました。現代的なRPGのようにクエストマーカーやガイドが存在しないため、情報を聞き逃すと詰まってしまうこともあり、「もう少し導線があれば」との声が多く上がったのです。

操作性の不満

バトルは『イース』のような体当たり方式に近いシステムですが、当たり判定がややシビアで、思った通りに攻撃が当たらないという声が少なくありませんでした。特に狭い通路や複数の敵が重なる状況では操作性のストレスが大きく、プレイヤーからは「理不尽に感じる」との不満が寄せられました。

また、キーボード操作を前提に設計されているため、慣れるまで時間がかかるのも難点でした。コントローラ対応のコンシューマゲームに慣れていたユーザーからすれば、動かしにくさが際立ち、これが「敷居の高さ」につながっていたのです。

テンポの悪さ

探索やイベント進行において、テンポの悪さを感じたという意見も目立ちました。会話のスピードが遅く感じられたり、移動距離が長く、同じマップを何度も行き来しなければならない点がストレスとなる場合がありました。

特に中盤以降のダンジョンは複雑な構造をしており、何度も迷子になることで「先に進めない苛立ち」を感じるプレイヤーも少なくありませんでした。当時のPCゲームらしい「手探り感」と評価する人もいましたが、ライトユーザーにとっては負担となった部分です。

シナリオの重苦しさ

リアン=フレムデの「死ねない宿命」という設定は魅力的である一方で、物語全体に重苦しい雰囲気を与えていました。プレイヤーの中には「もっと明るい冒険譚を期待していた」という人もおり、暗くシリアスな展開が長く続くことに抵抗を覚えた層も存在しました。

特に結末に向けては悲壮感が強く、「プレイしていて気が滅入った」という声も少数ながら見られました。人間ドラマとしては評価できるものの、気軽に楽しむ娯楽としては重すぎると感じられたのです。

ビジュアル面の賛否

パッケージイラストは高く評価されましたが、ゲーム内のキャラクターグラフィックについては意見が分かれました。確かにPC-98の性能を活かした美麗な背景や一枚絵は存在したものの、一部の敵キャラクターやフィールドのデザインが「やや単調で迫力に欠ける」と指摘されることがありました。

また、同時期に発売されたファルコム作品や大手メーカーのゲームと比べると、ビジュアルの完成度で劣る部分があったのも事実で、これが「大手との差」を意識させてしまったという声もあります。

ロード時間や動作環境の問題

当時のPC-98シリーズは機種によって処理速度や描画能力に差があり、『アマランスII』も環境によって快適さが大きく変わりました。ロード時間が長く感じられる場面や、メモリ不足によって動作が不安定になるといった問題がプレイヤーを悩ませました。

雑誌のレビューでも「快適に遊ぶには上位機種が必要」と指摘されており、すべてのユーザーが等しく楽しめるわけではなかった点は大きな弱点といえます。

遊びやすさの不足

現代的な視点で見れば、『アマランスII』にはセーブポイントの少なさや、UIの不親切さといった課題も目立ちます。敵が強力な上にセーブできる場所が限られていたため、長時間プレイしなければ進めない設計は「社会人ゲーマー」には不向きだと受け止められることもありました。

また、アイテムや装備の情報が分かりづらく、説明不足のまま使用して「効果が分からなかった」という体験をするプレイヤーもいました。インターフェース面での親切さが不足していたのは、多くのユーザーが共通して指摘する「悪かったところ」でした。

総括:硬派すぎたがゆえの不満点

『アマランスII』の「悪かったところ」をまとめると、難易度の高さ、不親切な導線、操作性のシビアさ、シナリオの重さ、ビジュアルの完成度差、環境依存の快適さの問題などが挙げられます。これらはいずれも「硬派なゲームであるがゆえ」の裏返しであり、万人受けを阻む要因となりました。

しかし一方で、こうした厳しさが逆に一部のプレイヤーには「やりごたえがある」と評価されることもありました。つまり『アマランスII』は、好みやプレイスタイルによって評価が大きく分かれる作品だったのです。

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■ 好きなキャラクター

リアン=フレムデ ― 死ねない宿命を背負う主人公

本作の主人公リアン=フレムデは、間違いなく最も強い存在感を放つキャラクターです。彼は「完全に死ぬことができない」という宿命を背負い、前作から158年という時を経てもなお世界の危機に立ち向かうことを余儀なくされます。この「不死」という設定はプレイヤーに強烈な印象を与え、「ただの勇者」ではなく「苦悩を抱えた人間」として共感や興味を集めました。

リアンの人気は単に主人公だからではなく、その「悲壮感と強さの同居」にあります。彼は不死であるがゆえに仲間を見送り続けなければならず、孤独を背負った存在でもあります。その姿がプレイヤーの心を打ち、「もっと知りたい」「彼の物語を見届けたい」と思わせる大きな要因となったのです。

ヒロイン枠の女性キャラクターたち

『アマランスII』には、リアンを支える存在として複数の女性キャラクターが登場します。彼女たちは単なる恋愛要素にとどまらず、物語や冒険において重要な役割を果たす存在でした。

ある者はリアンの孤独を癒やす存在として描かれ、また別の者は戦いの中で共に困難に立ち向かうパートナーとなります。プレイヤーの中には「どのヒロインが一番好きか」を語り合う者も多く、それぞれのキャラクターが異なる魅力を持っていたことがうかがえます。特に「強さ」と「優しさ」を兼ね備えたヒロイン像は当時として新鮮で、支持を集めました。

ライバル的存在の魅力

RPGに欠かせないのが、主人公と対峙するライバルキャラクターです。『アマランスII』でも、リアンの前に立ちはだかる人物が登場し、その存在は単なる「敵」ではなく、思想や信念の違いによってリアンとぶつかる存在として描かれています。

プレイヤーにとっては「敵ながらも理解できる部分がある」と感じさせるキャラクターであり、単純に倒すべき相手以上の深みを与えています。このライバル的存在がいたことで、物語の緊張感が高まり、キャラクター人気投票などでは「主人公に次いで好き」と答えるファンも少なくありませんでした。

脇役キャラクターの人間味

本作では、主要キャラクター以外の脇役たちにも魅力が詰まっています。村人や旅人、兵士、教会の神官など、一見すぐに忘れてしまいそうな登場人物たちが、印象的なセリフや小さなエピソードを持っているのです。

例えば「旅人がリアンに語る過去の伝承」や「戦いに疲れた兵士のつぶやき」などは、世界の歴史を実感させると同時に、キャラクターたちに命を吹き込む役割を果たしました。プレイヤーはそうした小さな人間模様に触れるたび、「この世界はリアンだけの舞台ではなく、無数の人々の営みがある」と感じることができたのです。

敵キャラクターの存在感

『アマランスII』の敵キャラクターも、単なる悪役にとどまりません。ボスキャラクターたちはそれぞれ固有の背景や目的を持ち、プレイヤーが戦いの中でその一端を知ることで「倒すべき相手」でありながらも「一人の人間」として記憶に残ります。

ある敵は世界を支配する野望を持ちながらも、そこに至るまでの悲しい過去を抱えていたり、またある敵は忠義心からリアンの前に立ちはだかったりします。このように「悪役にすらドラマがある」という作り込みは、プレイヤーから高く評価され、「敵キャラにも感情移入してしまった」という声も聞かれました。

プレイヤーの人気投票での傾向

当時のゲーム雑誌では、ユーザーによるキャラクター人気投票が掲載されることがありました。その結果を見ると、やはりリアンが圧倒的な支持を得ていましたが、女性キャラクターやライバルキャラも意外と健闘していました。

特に「強く美しい女性キャラクター」は読者層から支持を集め、「ストーリーを進めるモチベーションになった」との声も少なくありませんでした。これは当時のRPGにおけるキャラクター造形のトレンドを反映しており、『アマランスII』が時代性と独自性を両立させていたことを示しています。

後年に語られるキャラクターの魅力

発売から数十年が経過した現在でも、ファンの間では『アマランスII』のキャラクターについて語り合うことがあります。特にリアンの存在は「時代を超えたキャラクター」として評価され続けており、他の作品にはない独特の立ち位置を持っています。

また、インターネット上のレビューやプレイ日記では「このキャラがいたから最後までプレイできた」という感想が数多く見られ、キャラクターの魅力がプレイ体験を支えていたことがうかがえます。

総括:キャラクター群が織りなす重厚な物語

『アマランスII』に登場するキャラクターは、主人公リアンを中心にしながらも、それぞれが物語に欠かせない役割を担っていました。プレイヤーの記憶に残るのは単なる戦闘の強さではなく、その背景や人間性、そしてドラマ性です。

結果として、多くのファンは「好きなキャラクターを挙げ始めると止まらない」と語り、作品全体が「キャラクターの群像劇」として強い印象を残しました。

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●対応パソコンによる違いなど

PC-9800シリーズにおける基本的な環境

『アマランスII』が発売された1992年当時、NECのPC-9800シリーズは国産パソコン市場で圧倒的なシェアを誇っていました。機種のバリエーションは豊富で、CPUやメモリ、グラフィック機能、サウンド機能などに差があり、同じゲームでも体験が異なることが珍しくありませんでした。本作も例外ではなく、ハードウェアの環境によって動作の快適さや演出の質に違いが出ることがプレイヤーの間でよく語られていました。

CPU性能による処理速度の違い

PC-9800シリーズの中でも、8086やV30などの初期CPUを搭載したモデルでは『アマランスII』の処理がやや重く、戦闘やマップ移動時に動きがカクつくことがありました。これに対して、80286や386以降のCPUを搭載した上位機種ではスムーズな動作が実現し、快適さが大きく向上しました。

特にボス戦やエフェクトが多用される場面ではCPU性能の差が顕著に表れ、「上位機種で遊んだ人は別物のように快適」と語られるほどでした。これにより、当時のプレイヤーの間では「どの機種で遊んだか」が体験を大きく左右する要因となったのです。

グラフィック機能と色数の違い

『アマランスII』の魅力の一つは、PC-98特有の高精細なグラフィック表現でした。ただし、表示できる色数は機種によって差があり、16色表示の機種と256色表示の機種では印象が大きく変わりました。

特に背景や一枚絵の表現において、256色環境では荘厳な雰囲気がより鮮明に再現され、教会や城塞都市の美しさを堪能できました。一方で16色環境では色合いが簡略化され、陰影や質感がやや平板に見えてしまうことがありました。これにより、当時のユーザーからは「最新機種で遊ぶ価値がある」と評価される一方、「古い機種では本来の魅力が半減する」との声も聞かれました。

サウンドボードの有無による体験差

PC-9800シリーズでは標準搭載のビープ音だけで動作する機種もあれば、FM音源や拡張サウンドボードを利用できる機種も存在しました。『アマランスII』はFM音源を活かしたBGMが大きな魅力であり、サウンドボードを備えた環境でプレイすると重厚な音楽を楽しむことができました。

逆にサウンド機能が貧弱な環境では、効果音やBGMが簡略化され、作品全体の雰囲気が損なわれてしまうこともありました。そのため「サウンドボード対応の有無」が快適なプレイ体験の分岐点となり、当時の雑誌でも「音楽を含めて楽しむならFM音源ボードは必須」と紹介されていました。

メモリ容量と動作の安定性

当時のPC-98シリーズではメモリ容量の違いも大きな要因でした。必要メモリを満たしていない環境ではゲームの動作が不安定になったり、画面切り替えに時間がかかったりすることがありました。十分なメモリを搭載していれば快適にプレイできましたが、容量不足の環境では「カクカクしてテンポが悪い」と感じることもあり、プレイヤーの不満点として挙げられることもありました。

ディスクドライブの違い

『アマランスII』はフロッピーディスクで供給されていたため、ドライブの速度もプレイ体験に影響を与えました。2DDドライブと2HDドライブでは読み込みのスピードが異なり、イベントシーンやマップ切り替え時のロード時間に差が出ました。

上位機種では読み込みが比較的早くスムーズに進行できましたが、下位機種では頻繁に待たされることがあり、「ゲームは面白いのにテンポが悪い」と感じられる一因となりました。

ディスプレイ環境の違い

PC-98シリーズは解像度やディスプレイの種類によっても見え方が変わりました。高解像度ディスプレイを用いた場合、ドット絵がより精緻に表示され、キャラクターや背景の魅力を堪能できました。逆に古いディスプレイでは発色が弱く、せっかくのアートワークが十分に活かされないこともありました。

プレイヤー間での環境格差

こうした違いは、当時のプレイヤー間で「環境格差」として語られました。上位機種や最新のサウンドボードを備えた環境で遊んだ人は「快適で没入感が高い」と語り、古い機種で遊んだ人は「難易度がさらに上がった」と感じるなど、同じゲームでも印象が大きく分かれたのです。

この格差は後にプレイヤー同士の会話のネタとなり、「うちの環境ではこうだった」という体験談が雑誌投稿や同人誌などで共有されました。

総括:対応機種の違いがもたらした多様な体験

『アマランスII』はPC-9800シリーズの多様な環境に対応していたがゆえに、プレイヤーごとに異なる体験を提供しました。最新機種で遊ぶことで本作本来の魅力を最大限に味わえましたが、古い環境で遊んだ人にとっては「不便や制約も含めて思い出」となり、それぞれのプレイヤーの記憶に独自の味わいを残しました。

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●同時期に発売されたゲームなど

★イースIV -ザ・ドーン オブ イース-

・販売会社:日本ファルコム ・発売年:1993年(PC-98版) ・販売価格:約8,800円 ・具体的な内容: 『イースIII』から再び見下ろし型のスタイルに戻った作品で、アドルが再び世界を巡る冒険に挑みます。美麗なBGMと滑らかなアクションが特徴で、当時のRPGファンから熱烈な支持を受けました。『アマランスII』の翌年に発売されたこともあり、「見下ろし型アクションRPG」の比較対象としてよく語られました。

★サークIII

・販売会社:マイクロキャビン ・発売年:1992年 ・販売価格:約8,800円 ・具体的な内容: マイクロキャビンの人気シリーズ第3作。滑らかなアニメーションと多彩な魔法を駆使した戦闘システムが特徴です。『アマランスII』と同時期にPC-98でプレイされたことも多く、どちらがより完成度の高いアクションRPGかを比較する声が雑誌やプレイヤー間で多く見られました。

★ソーサリアン フォーエバー

・販売会社:日本ファルコム ・発売年:1992年 ・販売価格:約9,800円 ・具体的な内容: ファルコムの代表作『ソーサリアン』の追加シナリオ集。新しいシナリオや魔法、敵キャラクターが追加され、プレイヤーが再び冒険に出られる内容でした。『アマランスII』と同時代にリリースされ、「ファルコム作品の追加要素 vs 新規オリジナル作品」という比較で話題になりました。

★英雄伝説II

・販売会社:日本ファルコム ・発売年:1992年 ・販売価格:約9,800円 ・具体的な内容: ストーリー重視のRPGとして人気を博した『英雄伝説』の続編。キャラクターの人間ドラマや壮大なシナリオが評価され、「重厚な物語性」という点で『アマランスII』と並べて語られることもありました。

★ヴァリスⅢ

・販売会社:日本テレネット ・発売年:1992年 ・販売価格:約8,800円 ・具体的な内容: 美少女戦士「優子」が主人公の横スクロールアクションRPG。派手なアニメーションと美麗なビジュアルシーンで話題を呼びました。アクションの爽快さという面で、『アマランスII』とプレイヤー層が重なる部分が多かった作品です。

★プリンセスメーカー

・販売会社:ガイナックス ・発売年:1991年~1992年(PC-98版) ・販売価格:約9,800円 ・具体的な内容: 養女を育成して一人前に育て上げるという斬新な育成シミュレーションゲーム。当時大きな話題を呼び、RPG一辺倒の市場に新しいジャンルを切り開きました。『アマランスII』と同じPC-98市場を盛り上げた代表的タイトルの一つです。

★アークスIII

・販売会社:ウルフチーム ・発売年:1992年 ・販売価格:約9,800円 ・具体的な内容: シナリオ重視のRPGシリーズ第3作。ウルフチームならではの重厚なストーリー展開と戦闘システムが特徴です。『アマランスII』のシリアスな世界観と比較されることも多く、当時のゲーマーから「硬派な作品同士」としてセットで語られることがありました。

★Xak III (ザックIII)

・販売会社:マイクロキャビン ・発売年:1993年 ・販売価格:約9,800円 ・具体的な内容: マイクロキャビンの人気アクションRPGシリーズの集大成的タイトル。緻密なドット絵と洗練された戦闘システムは当時高い評価を得ました。『アマランスII』と近しいジャンルであり、「同じPC-98で遊べるアクションRPG」として比較対象になりました。

★ラグナロック

・販売会社:工画堂スタジオ ・発売年:1992年 ・販売価格:約8,800円 ・具体的な内容: 北欧神話をモチーフにしたファンタジーRPG。美麗なグラフィックと独特の戦闘システムで注目されました。『アマランスII』と同時期にプレイしたユーザーの中には、「北欧神話 vs 中世ドイツ風」という舞台設定の違いを楽しんだ人も多かったといわれます。

★リグラスティア

・販売会社:ハミングバードソフト ・発売年:1992年 ・販売価格:約8,800円 ・具体的な内容: 探索型RPGで、プレイヤーが広大な大地を旅しながら仲間を増やし、世界の謎に挑んでいく内容。戦闘やイベントでの自由度が高く、当時のPCユーザーの間で「隠れた名作」と呼ばれました。『アマランスII』と同時代に出たことで、同人誌や雑誌でセットで紹介されることもありました。

総括:1992年前後のPC-98市場の豊饒さ

『アマランスII』が登場した1992年前後は、PC-98市場が最も賑わいを見せていた時期でした。ファルコム、マイクロキャビン、テレネット、ガイナックスなど多彩なメーカーがしのぎを削り、ユーザーは豊富な選択肢の中から自分好みの作品を選ぶことができました。『アマランスII』はその中で「中堅メーカーが生み出した硬派なアクションRPG」として確固たる存在感を示し、後年も語り継がれる一本となったのです。

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