
【送料無料】【中古】Wii ソフト Elebits エレビッツ
【発売】:コナミ
【開発】:コナミ
【発売日】:2006年12月2日
【ジャンル】:アクションゲーム
■ 概要
ローンチタイトルとしての位置づけ
2006年12月2日、任天堂の次世代機Wiiと同時に発売されたタイトル群のひとつとして、コナミが世に送り出したのが『エレビッツ』です。ローンチラインナップはそのハードの未来像を示す役割を担いますが、本作はそのなかでも「体感操作を使った新しい遊び方の提案」を強く押し出した作品でした。Wiiリモコンという、当時としては画期的なポインティングデバイスを生かし、従来のボタン操作では得られなかった「直感的に物を掴む、動かす」感覚を全面に打ち出した点で大きな注目を集めました。多くのローンチソフトがスポーツやパーティゲームに寄るなか、探索型の一人称アクションを仕立てたのは斬新で、コナミらしい実験精神が現れています。
ゲームの基本コンセプト
『エレビッツ』の世界では、すべてのエネルギーは小さな不思議な生物「エレビッツ」によって供給されています。人類は彼らの力を生活に取り入れることで文明を築いてきましたが、プレイヤーはそのエレビッツたちが逃げ回る状況に直面します。ストーリーを導く主人公カイは、研究者である両親が生み出した「キャプチャーガン」を手に取り、家中や街中に散らばったエレビッツを探し出し、捕獲し、エネルギーを回収していくことになります。単なる収集ではなく、捕まえたエレビッツが「電力」として数値化され、制限時間内に規定値を達成することでステージクリアとなるシンプルながらも緊張感のある仕組みです。
FPS的体験と“みつけてつかまえ”の融合
ジャンル表記としては「みつけてつかまえアクション」とされていますが、体感的にはファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)の延長線上にあります。視点は主人公の一人称に固定され、Wiiリモコンを照準器として使用。物体を掴む、引っ張る、ひねるといった操作も、従来のFPSにおける射撃やリロードの感覚に置き換わるように設計されています。違いは、敵を撃ち倒すのではなく、環境内のオブジェクトに働きかけ、隠れたエレビッツを探り当てる点です。戦闘よりも探索・収集・環境操作に比重が置かれており、FPSに親しみのない層でもすんなり楽しめる作りになっていました。
直感操作の魅力と学習曲線
Wiiリモコンをテレビに向けるだけで狙いがつけられるため、直感的にエレビッツを捕らえることができます。家具を持ち上げたり、扉を開けたり、水道をひねったりといった行動は、現実世界での所作を模倣しているため、操作説明を熟読せずとも自然に理解できます。序盤は軽い椅子や箱しか動かせませんが、捕獲によってキャプチャーガンの出力が上がると、冷蔵庫やピアノといった重量物も扱えるようになり、プレイヤーは「成長感」を実感します。これが短いステージを繰り返すなかでテンポよく繋がり、飽きにくいループを形成します。
ストーリーモードの流れ
物語は絵本風の演出で進行します。主人公カイは、エレビッツ研究に熱中する両親に少し寂しさを抱きつつ、ある事件をきっかけに自らキャプチャーガンを手にすることになります。家の中から始まる探索は、やがて庭、近所、街へと舞台を広げ、最終的にはエレビッツの存在そのものに迫る大規模なストーリーへと繋がります。各ミッションは制限時間付きで、規定のワット数を集めればクリア。時には「破壊禁止」や「静かに行動せよ」といった追加条件が課され、プレイヤーの行動が大きく変わる仕掛けも盛り込まれています。
多彩なゲームモード
ストーリーモードに加え、自由度の高い「エディットモード」では家具やアイテムを配置し、自分だけのステージを作ってフレンドに配信できます。最大4人でのマルチプレイモードも搭載され、家族や友人とワイワイ遊ぶことが可能です。スコアアタックやエターナルモードといった、繰り返し遊べる仕組みも整っており、単発で終わらない持続性を確保していました。当時、ネットワーク配信でユーザーが作成したステージを共有できる点は非常に先進的でした。
登場人物と世界観
カイを取り巻くのは、エレビッツ研究の第一人者である父エド、絵本作家でもある母アナ。両親は学者として高く評価される一方、息子との時間を十分に持てていないという葛藤を抱えています。エレビッツたちはエネルギー供給源でありながら、人間の生活を忙しくさせる存在として描かれ、カイの心情に大きな影響を与えています。こうした設定は、単なるアクションゲームを超え、エネルギー依存や家族関係といったテーマ性を持たせています。さらに、つくしあきひとによるイラストは独特の柔らかさと幻想性を加え、プレイヤーに絵本を読んでいるような安心感を与えました。
アイテムと戦略性
キャプチャーガンは単なる捕獲装置ではなく、様々な拡張アイテムで強化されます。例えば「電磁パルスボール」で一帯のエレビッツを気絶させたり、「エレビッツクッキー」でおびき寄せたり、「ホーミングレーザー」で複数捕獲を狙ったりと、状況に応じて使い分けることが攻略の鍵です。さらに「ノイズキャンセラー」で音に厳しいステージを突破したり、「シールド」で敵の攻撃を防ぐといった要素もあり、ただの探索に留まらない戦略性が生まれています。
エレビッツの種類と多様性
本作には14種類のエレビッツが登場し、それぞれ性格や能力が異なります。逃げ足の速いブルー、空を飛ぶオレンジ、合体して巨大化するイエロー、攻撃やバリアを操るグレイ、幻のピンク、捕獲できないブラックなど、個性は多岐にわたります。さらに、彼らが暴走してボス化する「シーエレビット」「スカイエレビット」「ランドエレビット」、そして最終的に立ちはだかる「ゼロ・エレビット」といった存在は、探索型ゲームにボス戦の緊張感を加え、プレイヤーを飽きさせません。
当時の革新性と意義
2006年当時、家庭用ゲーム機において「生活空間を舞台にした物理的な探索ゲーム」はほとんど前例がありませんでした。『エレビッツ』は、銃で敵を撃つのではなく、リモコンを使って生活の中の物を動かすこと自体をゲーム化しました。エネルギーという普遍的なテーマを背景に据え、子供から大人まで楽しめる普遍性を確保しつつ、FPS的な体験を“非暴力”で再構築した点で、Wiiローンチ期を代表する意欲作といえるでしょう。
■■■■ ゲームの魅力とは?
直感操作が生む新鮮な体験
『エレビッツ』最大の魅力は、Wiiリモコンを通して得られる直感的な操作感にあります。従来のコントローラではボタンやスティックを押すことで「行動を指示する」感覚でしたが、本作では腕を伸ばし、角度を変え、ひねり、振るといった所作がそのまま画面上の動作に直結します。まるで自分の手が画面の中まで届いているような感覚は、発売当時のゲーマーにとって驚きであり、従来のゲーム体験を大きく超えるものでした。この“掴む・動かす・探す”という遊び方は、FPSの緊張感とパズル的思考を同時に味わえる新境地を開いています。
探索と収集の中毒性
エレビッツたちは家具の裏や机の下、電化製品の影など、ありとあらゆる場所に隠れています。「どこに潜んでいるのか」を探し当てる過程は宝探しのようで、一匹見つけるたびに小さな達成感が得られます。さらに捕獲によって電力が溜まり、新しいオブジェクトが動かせるようになるため、探索範囲が徐々に広がるのも中毒性を生む要因です。目に見える範囲を一度探索しても、視点を変えると新たな発見があるため、プレイヤーは「もう一度調べてみよう」という気持ちに駆られます。
環境ギミックが作るドラマ
家具を持ち上げて裏に隠れていたエレビッツを発見したり、冷蔵庫の扉を開けた瞬間に中から飛び出してきたりと、環境ギミックが毎回小さな驚きを生み出します。特に「通電」による仕掛けはユニークで、例えばブレーカーを上げると照明がつき、その光に誘われてエレビッツが集まるなど、現実的な因果関係を利用したギミックが豊富です。単に隠れている生物を捕まえるのではなく、「環境をどう動かすか」が重要になる点が、本作の奥深さを支えています。
ルールが変わるステージデザイン
ただ捕獲するだけでなく、「破壊禁止」や「音を立てないこと」といった条件が課されるステージが存在します。例えば「音禁止」ステージでは、家具を乱暴に置くと失敗になってしまうため、慎重にゆっくりと動かさなければなりません。一方「破壊禁止」では、強力なアイテムを使うことが制限されるため、プレイヤーは捕獲の工夫を凝らす必要があります。これにより、同じ操作方法でも求められるプレイスタイルが大きく変化し、飽きずに遊び続けられるのです。
キャラクターの温かさと絵本的世界観
つくしあきひとのイラストによるキャラクターデザインは、柔らかく幻想的でありながら親しみやすい雰囲気を持っています。主人公カイの葛藤や両親との距離感が、絵本のようなストーリーテリングで描かれることで、単なる捕獲ゲーム以上の深みを作品に与えています。小学生でも理解できるシンプルな構成ながら、大人が読むと家庭やエネルギー依存といったテーマ性を感じ取れる点も魅力です。ゲームを通じて自然と「便利さの裏にある犠牲」というメッセージが伝わるのも特徴的です。
多人数プレイの盛り上がり
最大4人で同時に遊べるマルチプレイモードは、友人や家族で集まったときに大きな盛り上がりを見せます。誰が一番多く捕まえられるかを競ったり、協力して家具を動かしたりと、リアルタイムでの掛け合いが生まれるのが魅力です。操作が直感的なので、普段ゲームをしない人でもすぐに参加でき、世代を超えて楽しめる点はWiiというハードの理念にも合致しています。パーティゲーム的な遊び方も可能で、遊び方の幅広さは当時の家庭用ゲームとして大きな強みでした。
ステージエディットと配信機能
『エレビッツ』の先進的な要素として特筆すべきは、ステージエディット機能です。プレイヤーは家具やアイテムを自由に配置してオリジナルのステージを作り、フレンドコードを通じて他のプレイヤーに配信できます。これは2006年当時としては非常に革新的で、SNSや共有文化が広がる前夜に「自作コンテンツを共有する楽しみ」を提示した作品でもあります。自分の作った謎解き空間を他人に遊んでもらい、感想を交換する喜びは、今日のユーザー生成コンテンツの先駆けともいえるものでした。
音響とフィードバックの心地よさ
捕獲した際の「キュイン」という効果音や、電力が溜まるときの光と音の演出は非常に爽快で、短いプレイでも快感をもたらします。また、家具を動かしたときの重量感ある音や、破壊してしまった際の耳に残る衝撃音は、成功と失敗の感覚を鮮やかに伝えます。特に「騒音禁止」のステージでは、わずかな物音もペナルティになるため、普段は意識しない“音”が大きな意味を持ちます。プレイヤーが「音の使い方」を学ぶ過程も、このゲームの奥深さを感じさせる要素です。
ボス戦の緊張感
通常のエレビッツ捕獲と違い、暴走形態となったボスとの戦闘は、アクションゲームとしての緊張感を一気に高めます。分身して高速移動するシーエレビット、竜巻を操るスカイエレビット、巨体で突進してくるランドエレビットなど、それぞれ独自の攻略法を必要とします。単に力押しで勝てる相手ではなく、環境を利用し、アイテムを適切に使うことで道が開けるのです。こうした戦闘の存在はゲーム全体にメリハリを与え、単調な収集作業にならないように工夫されています。
非暴力的FPSとしての意義
当時、FPSは「銃で敵を撃つゲーム」というイメージが強く、日本ではやや敬遠されがちでした。そんな中で『エレビッツ』は、一人称視点のスリルや没入感を保ちながら、暴力的表現を排除し、代わりに「捕まえる」「動かす」といった動作を中心に据えました。これにより、子供やカジュアルプレイヤーでも気軽に楽しめるFPS的体験が実現され、ジャンルの裾野を広げる役割を果たしました。
繰り返し遊びたくなる設計
ステージごとにクリア条件が異なるため、一度クリアしても「もっと効率的に捕まえたい」「アイテムを使わずに突破したい」といった欲求が生まれます。スコアアタックやチャレンジモードでは、自己ベスト更新や友人との競争が大きな動機となり、リプレイ性を強めています。また、ステージ構造自体が複雑すぎず、10〜15分程度で一回遊べるテンポの良さも継続プレイの理由になっています。
■■■■ ゲームの攻略など
攻略の基本的な考え方
『エレビッツ』の攻略で最も重要なのは「時間管理」と「通電ルート構築」です。各ステージには制限時間が設けられており、焦って動き回ると無駄が増え、結果的に必要な電力を確保できません。序盤に小さなエレビッツを捕獲し、キャプチャーガンの出力を上げてから大物を扱えるようにするのが基本の流れです。つまり、まずは短時間で効率良く小規模な発電ポイントを押さえることが、後半の展開を大きく左右します。
序盤ステージの立ち回り
最初の数ミッションは主に家の中が舞台です。家具の裏や机の下に潜むエレビッツを探し出すには、まず「動かしやすいもの」からアプローチしましょう。椅子や本、クッションなど軽量物をどけることで視界が開け、隠れていたエレビッツを効率的に発見できます。序盤で焦って重い家具を無理に動かそうとすると時間を浪費するため、まずは小物をどかして流れを掴むのがコツです。
通電システムの活用
冷蔵庫、照明、テレビなど、電化製品を稼働させると「パワーエレビッツ」が現れます。彼らを捕獲するとキャプチャーガンの能力が強化され、より重い家具を扱えるようになります。攻略においては「どの通電物を優先するか」の判断が極めて重要です。例えば、冷蔵庫を早めに稼働させれば内部に潜むエレビッツも一気に確保でき、二重のリターンが得られる場合があります。逆に、時間のかかる通電物に序盤から取り組むと、効率が悪くなってしまうため注意が必要です。
アイテムの効果的な使い方
各ステージには攻略を助けるアイテムが配置されています。たとえば「エレビッツクッキー」は広範囲のエレビッツをおびき寄せられるため、逃げ足の速いブルーエレビッツを捕まえる際に有効です。「電磁パルスボール」は群れを一時的に気絶させられるため、合体してしまう前のイエロー系に使うと効果的です。また「ノイズキャンセラー」は音を立てられないステージで重宝するため、使用タイミングを見極めることがクリアのカギとなります。攻略のポイントは「アイテムは惜しまず早めに使う」こと。持っているだけでは意味がなく、使うことで短時間での成果が得られます。
敵エレビッツごとの攻略法
– ブルーエレビッツ:高速で逃げ回るため、進路を先読みして家具で進路を塞いだり、電磁パルスで一時停止させるのが有効。 – イエローエレビッツ:合体されると捕獲が難しくなるため、早めに個体の段階で捕まえること。もし合体した場合は、家具を投げつけて分裂させる必要があります。 – オレンジエレビッツ:空を飛ぶため、照明を点けて天井付近を探索すると発見しやすい。捕獲にはホーミングレーザーが便利です。 – グレイエレビッツ:攻撃能力を持ち、バリアを張ることもあるため、シールドを活用しつつ落ち着いて対応するのが基本です。
ステージ条件の攻略テクニック
「破壊禁止」や「音禁止」といった特殊条件のステージでは、普段以上に慎重さが求められます。破壊禁止の場合は、物を掴む際に角度を工夫して丁寧に置く必要があります。音禁止ステージでは、家具を素早く動かすと「ガタン」と音が鳴るため、Wiiリモコンを静かに動かすことが重要です。このように、操作の正確さと冷静な判断力が試される場面は多く、ただ速さだけでは攻略できないのが『エレビッツ』の面白さです。
ボス戦の攻略ポイント
ボス戦は通常の捕獲作業とは異なり、明確な弱点や攻略手順が存在します。 – シーエレビット:分身を見極め、本体を見つけることがカギ。キャプチャーガンで分身を消していき、本体を追い詰めましょう。 – スカイエレビット:シールドを壊さないと攻撃が通らないため、周囲のビットを破壊してから本体を狙います。竜巻攻撃は回避重視で、隙を狙ってダメージを与える必要があります。 – ランドエレビット:巨体で突進してくるため、回避後にチャンスが生まれます。カラかぶりエレビッツを吸収するとさらに強力になるため、早めに分離させることが重要です。 – ゼロ・エレビット:多彩な攻撃を繰り出すラスボスで、場の環境物をうまく利用する必要があります。特に吸収されたエレビッツを早めに取り返すことが勝利への道です。
スコアアタックのコツ
スコアを伸ばすには、捕獲効率だけでなく「コンボ」を意識することが重要です。連続でエレビッツを捕獲するとスコアボーナスが得られるため、群れをまとめて見つけるルートを作ると高得点につながります。さらに、時間を余らせてクリアするとタイムボーナスも加算されるため、スピードと効率のバランスが攻略の鍵です。
マルチプレイ攻略
4人で同時に遊ぶ場合、役割分担をすると効率が上がります。1人が家具を動かし、1人が通電物を稼働させ、他の2人が捕獲に専念する、といった分担が効果的です。マルチプレイでは視野が広がるため、ソロプレイよりも短時間で大量のエレビッツを確保できます。ただし、互いの行動が干渉して家具を壊してしまうリスクもあるため、声を掛け合って協力することが大切です。
やり込み要素とリプレイ性
『エレビッツ』はクリアするだけでなく、「より静かに」「より速く」「より高得点で」といった挑戦を重ねることで、無限に近いリプレイ性を持っています。エディットモードを使えば、自作のパズル的ステージを作り出し、攻略法を模索する楽しみもあります。全てのエレビッツをコンプリートしようとすると相当な時間がかかり、収集要素にハマると抜け出せなくなるプレイヤーも少なくありません。
■■■■ 感想や評判
発売当時のプレイヤーの第一印象
2006年末、Wii本体と同時に『エレビッツ』を手に取ったプレイヤーの多くは「とにかく新しい」という感想を抱きました。リモコンを向けて家具を掴んだり、ドアを開けたりする体験は、それまでの家庭用ゲームには存在しなかったためです。「実際に物を動かしているような感覚がある」「コントローラが手の延長になった」といった声は当時の掲示板やレビューでも数多く見られました。単なるシューティングではなく、日常的な環境を題材にした点が、斬新さと親近感を同時に生み出していたのです。
ゲームメディアによる評価
専門誌やゲームサイトでは、「Wiiリモコンの可能性を示した作品」として好意的に受け止められました。とくに海外レビューでは、FPSに近い操作感を非暴力的なコンセプトで実現した点が評価され、任天堂プラットフォームならではのファミリー向けFPSとして紹介されることもありました。一方で、一人称視点でのカメラワークに慣れていないユーザーからは「操作が酔いやすい」といった指摘もあり、賛否が分かれる要素となりました。
国内ユーザーの口コミ
日本のユーザーからは「家の中を探索する感じがリアルで面白い」「エレビッツの鳴き声がかわいらしく、捕まえるのが楽しい」といったポジティブな意見が多く寄せられました。反面、「長時間遊ぶと腕が疲れる」「カメラの視点操作がやや難しい」といった意見も見受けられ、体感操作ゆえの課題も明らかになりました。もっとも、当時のプレイヤーは新しい体験を求めていたため、多少の操作性の難しさは「新しいからこその癖」として楽しんでいた部分も大きいようです。
海外での反応
北米や欧州のレビューでは、独自性の高さが強調されました。特に北米ではFPS文化が根付いていたため、「銃で撃つ代わりに捕まえる」という要素がユニークに映り、ファミリー向けソフトとして注目を集めました。IGNやGameSpotといったメディアでは「Wiiリモコンを最大限に活用した新しい試み」と評価され、総合スコアはおおむね良好な部類に入りました。ただし、やはり「視点移動に慣れる必要がある」という点は共通の指摘として挙がっています。
子どもから大人まで楽しめる設計
多くの家庭で共有された意見は「子どももすぐに遊べる」という点でした。Wiiリモコンを振る、向ける、ひねるといった直感操作は説明不要で理解できるため、普段ゲームに慣れていない子どもでもすぐに楽しめました。また、親世代も一緒にプレイしやすいことから、家族団らんの一環として高い評価を得ました。特に4人同時プレイでは「笑い声が絶えなかった」といった口コミが多く寄せられています。
難易度に対する意見
一方で、一部のユーザーからは「制限時間がシビアすぎる」「音を立てない条件が難しい」といった難易度に関する不満も挙がりました。とくに高スコアを狙うプレイや、特殊条件下でのステージは、慎重さとスピードを同時に求められるため、カジュアルユーザーには厳しく感じられる場面もありました。ただし、こうした難易度の高さは「やり込みがいがある」と捉えるコアユーザーには好評で、ライト層とヘビー層で評価が分かれる要素となりました。
アートスタイルと雰囲気への感想
つくしあきひとによるビジュアルは「絵本のようで優しい」「独特の雰囲気が癒やされる」と好意的に受け止められました。エレビッツたちの多彩なデザインや鳴き声も「愛らしい」「捕まえるのが楽しい」と評され、単なるゲーム内オブジェクト以上の存在感を持っています。ゲームを進めることで自然と「この子は捕まえやすい」「あの子は厄介だ」と性格が見えてくるのも、愛着を育てるポイントとなっていました。
Wiiローンチ期における象徴的な位置づけ
同じローンチタイトルの『Wii Sports』や『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』と比較すると、『エレビッツ』はより実験的で尖った作品でした。そのため爆発的な売上には至りませんでしたが、ゲーム史的には「Wiiの操作デバイスをどう生かすか」という問いに対して独自の回答を提示した存在として記憶されています。特にコアなゲームファンやメディアからは「もっと評価されるべき隠れた良作」として語られることが多いタイトルです。
後世に残した影響
『エレビッツ』のアイデアは後の作品にも受け継がれました。物理演算を利用したオブジェクト操作型のゲームデザインや、非暴力的な一人称アクションの試みは、インディーゲームの分野で特に強く影響を与えています。また、ユーザーがステージを編集して配信するシステムは、今日の「ユーザー生成コンテンツ」文化の先駆けとも言われます。発売から年月が経った現在でも、当時遊んだユーザーからは「もっと続編が欲しかった」という声が絶えず、記憶に残る作品となっています。
総合的な評価のまとめ
全体として、『エレビッツ』は「操作の革新性」「独創的な世界観」「家族で楽しめる普遍性」といった点で高い評価を受けました。一方で「カメラ操作の難しさ」「体感操作の疲労感」といった課題も指摘され、万人向けの完成度にはあと一歩及ばないという意見もありました。しかし、それらを差し引いても「Wiiの可能性を広げた先駆的な作品」としての価値は大きく、発売から十数年経った今でも語り継がれる理由となっています。
■■■■ 良かったところ
直感操作の新鮮さ
『エレビッツ』の最大の長所として多くのプレイヤーが口を揃えたのは、やはりWiiリモコンを使った直感的な操作感でした。狙いをつけてボタンを押すだけでなく、家具を「掴み」「ひねり」「振り回す」といった行為を実際に手を動かして再現する体験は、従来のゲームコントローラでは不可能だったものです。特に「蛇口を回す」「冷蔵庫の扉を開ける」「引き出しを引き出す」といった、日常的な動作をそのままゲームに落とし込んだ点は革新的で、プレイヤーに強い印象を残しました。
探索のワクワク感
家具や家電の裏、ちょっとした隙間に潜むエレビッツを探す過程は、子どものころに家の中で秘密基地を探検した記憶を呼び起こすようなワクワク感がありました。「次はどこに隠れているのだろう」と想像しながら一つひとつ調べていく過程は宝探しそのもの。見つけ出した瞬間に飛び出してくるエレビッツの愛らしい仕草も相まって、探索が単なる作業ではなく常に新鮮な驚きを提供してくれました。
多彩なエレビッツの個性
登場するエレビッツは種類ごとに行動や性格が異なり、それぞれ攻略法が違います。単なる“敵キャラクター”ではなく、「逃げ足が速い」「合体して巨大化する」「空を飛ぶ」などの個性が、プレイヤーに工夫を促します。ゲームを進めるうちに「このエレビッツはこう捕まえるのが得意だ」と自分なりの方法が身につき、収集の楽しみが一層深まります。特に幻のピンクエレビッツや捕獲できないブラックエレビッツなど、特殊な存在が用意されていることはプレイヤーの好奇心を刺激しました。
環境とのインタラクション
『エレビッツ』は単なるキャラクター収集ゲームにとどまらず、周囲の環境そのものを使ったインタラクションが楽しめる点が評価されました。例えば、電気をつけてエレビッツをおびき寄せる、ラジオを鳴らして動きを変えるなど、生活空間を舞台にしたギミックは家庭的なリアリティを持ちながらもゲーム的な面白さに昇華されています。この「現実の行動」と「ゲームの進行」が自然に結びついていることが、プレイヤーの没入感を高めていました。
ファミリー向けの親しみやすさ
銃や暴力ではなく、小さな生き物を捕まえるという平和的なコンセプトは、幅広い年齢層に受け入れられました。小学生でもすぐにルールを理解でき、親子や兄弟で一緒に遊べるのは大きな魅力でした。マルチプレイで一緒に遊ぶと「どっちがたくさん捕まえるか」「ここに隠れているよ!」といったやり取りが生まれ、自然にコミュニケーションが広がるのも良かった点です。家庭用ゲームとしての「団らんを生む力」は、このタイトルの長所の一つでした。
音と演出の気持ちよさ
捕獲時の「キュイン!」という音や、通電が成功したときの光と音の演出は、何度繰り返しても爽快でした。スコアを稼ぐだけでなく、感覚的に気持ちよさを提供してくれる演出は、短時間のプレイでも満足感を得やすくしています。プレイヤーが行動したことがすぐに「音」と「光」で返ってくる設計は、直感的操作と相まって大きな快感を生み出しました。
多様なモードで長く遊べる
ストーリーモードだけでなく、スコアアタック、エターナルモード、エディットモード、マルチプレイと、さまざまな遊び方が用意されていました。特にステージを自作して配信できるエディットモードは当時としては画期的で、長期的に遊べる大きな要素となりました。ストーリーをクリアして終わりではなく、自分なりの課題を設定したり、他者と競い合ったりすることで何度でも楽しめる点が好評でした。
演出と世界観の独自性
絵本のようなタッチで描かれるストーリーとキャラクターは、他のローンチタイトルにはない独自の魅力を放っていました。忙しい両親にかまってもらえない少年という普遍的なテーマに、エネルギーと便利さの裏に潜む存在としてのエレビッツを重ね合わせることで、単なるゲームを超えた寓話性を帯びています。この温かみのある世界観は、プレイヤーがゲームを終えた後も心に残るものでした。
やり込み甲斐のある難易度設定
制限時間や破壊禁止などの条件は一見厳しいものの、繰り返し挑戦することで攻略法が見えてくるよう設計されています。初めは失敗しても「次はもっと静かに運んでみよう」「違う順番で通電してみよう」と改善点が明確にわかるため、再挑戦する意欲が自然と湧き上がります。この「遊ぶたびに上達が感じられる難易度設計」も良かった点として挙げられます。
非暴力的FPSの先駆け
当時、日本ではFPSジャンルがあまり浸透していませんでした。そんな中で、『エレビッツ』は暴力や銃撃ではなく「捕まえる」行為を中心に据えることで、FPSに抵抗のあるプレイヤー層にも一人称視点の魅力を体験させることに成功しました。これにより、ゲーム文化の裾野を広げた功績は見逃せません。
■■■■ 悪かったところ
カメラ操作の難しさ
『エレビッツ』は一人称視点を採用しているため、プレイヤーはWiiリモコンで照準を合わせ、ヌンチャクで移動します。しかし、この操作方法はFPSに慣れていないユーザーには難しく感じられました。視点移動がぎこちなく、照準を合わせるのに時間がかかることもあり、捕獲のテンポを乱してしまうケースが多かったのです。特に制限時間付きのステージでは「操作に慣れる前に時間切れになってしまう」という不満が少なくありませんでした。
モーション操作の疲労感
リモコンを振ったり、ひねったり、押し込んだりといった操作は確かに直感的ですが、長時間プレイすると腕や肩に疲労がたまります。「30分くらい遊んだだけで手が疲れてきた」「長時間連続プレイはきつい」といった感想は、当時のレビューや掲示板でよく見られました。とくに、重い家具を動かすシーンでは激しく腕を動かす必要があり、体感ゲーム特有の体力消耗がプレイの快適さを損ねてしまう側面がありました。
ステージ条件の厳しさ
「破壊禁止」や「音を立てるな」といった特殊ルールはゲームに緊張感を与える一方で、難易度が跳ね上がる原因にもなりました。ちょっとした誤操作で家具を落としたり音を立てたりすると即失敗につながり、やり直しを余儀なくされます。これにストレスを感じるユーザーも少なくなく、「自由に遊べるのが楽しいのに、条件付きのステージは窮屈」との声もありました。特にカジュアル層にとっては、このルールがゲームを楽しみにくくしていた側面は否めません。
物理挙動の不安定さ
本作は当時としては高度な物理演算を導入していましたが、時にはその挙動が不安定に感じられることがありました。例えば、軽いはずのオブジェクトが異様に重く感じたり、家具が引っかかって動かなくなったりするケースがありました。また、エレビッツが壁の中に入り込んでしまい捕獲できなくなるといったバグまがいの現象も一部で報告されています。こうした物理シミュレーション特有の不具合は、没入感を損ねる原因になりました。
グラフィックの地味さ
『エレビッツ』の世界はカラフルでポップなデザインですが、当時次世代機として登場したWiiに期待された「ハードの進化を感じさせるグラフィック」としては地味でした。家具や背景のテクスチャはシンプルで、派手な演出も少なめ。『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』のような大作と並べると、グラフィックの迫力不足は否めませんでした。そのため、「面白いけど画面が寂しい」「次世代感が薄い」と感じたプレイヤーも一定数存在しました。
ストーリーの物足りなさ
絵本風の演出や家族をテーマにした物語は温かみがありましたが、一方で「子ども向けすぎる」「もう少し深みが欲しい」という意見も聞かれました。カイと両親の関係性は描かれているものの、ドラマとして大きな盛り上がりに欠け、印象に残りにくいと感じたプレイヤーもいました。キャラクターの魅力をもっと掘り下げれば、より強く心に残る物語になったのではないかと指摘する声もあります。
繰り返し感の強さ
ステージごとに条件は変わるものの、基本的な流れは「エレビッツを探して捕まえる」の繰り返しです。そのため、長時間プレイしていると単調さを感じることがありました。アイテムの活用や制約条件で工夫はされていますが、根本的な遊びのサイクルに大きな変化がないため、途中で飽きてしまうプレイヤーも少なくありませんでした。特にストーリーモードを一気に進めると「また同じことをやっている」という印象を受けやすかったのです。
マルチプレイの制約
最大4人で遊べるマルチプレイは確かに楽しい要素でしたが、同じ画面を共有する都合上、視点の制御や画面分割の制限があり、操作の自由度が狭まる部分がありました。また、スコアを競う楽しみはあるものの、協力プレイの戦略性は薄く、すぐにパーティゲーム的なお祭り騒ぎに終始してしまう傾向がありました。「みんなでワイワイ遊ぶには良いが、深く遊ぶには物足りない」という評価はこのモードの課題でした。
販売面での影響力不足
『Wii Sports』や『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』といった看板タイトルと比べると、『エレビッツ』は販売面でやや影が薄くなりました。結果的に知名度が限定的で、「遊んでみたら面白いが存在を知らなかった」という声が後から多く出てきました。タイトルの独自性が強いだけに、プロモーションがもっと積極的であれば、より大きな成功につながったのではないかと惜しまれています。
続編への期待と未練
プレイヤーの多くが感じたのは「もっと改良して続編を出してほしい」という期待でした。革新的なシステムが光る一方で、荒削りな部分も多く、「次作では改善されるのでは」との希望が集まりました。実際、海外では続編『Elebits: The Adventures of Kai and Zero』がニンテンドーDS向けに発売されましたが、日本では展開されず、多くの国内ファンは残念な思いをしました。こうした「続編を求める声が実現しなかった」こと自体も、悪かった点の一つとして語られることがあります。
[game-6]■ 好きなキャラクター
主人公・カイの等身大の魅力
プレイヤーの分身であるカイは、小学校4年生という子どもらしい視点を持ちながらも、物語の中心で成長していくキャラクターです。彼は「エレビッツがいるせいで両親が忙しい」と感じており、最初はエレビッツに否定的な感情を抱いています。しかし、自らキャプチャーガンを手に取り、冒険を通じてさまざまなエレビッツと出会うことで、彼の心情は少しずつ変化していきます。この心の動きがプレイヤーと重なり、自然と感情移入できるのです。「ヒーローショーに連れていってほしい」という子どもらしい願いが描かれることで、親しみやすさと切なさを併せ持ったキャラクターとして、多くのプレイヤーから好意的に受け止められました。
父・エド博士の存在感
エレビッツ研究の第一人者である父・エド博士は、世界的な学者としての顔と、家庭ではやや不器用な父親としての顔を併せ持っています。彼が発明したキャプチャーガンが物語の核となるため、プレイヤーにとっては常に影響を与える人物です。「エレビッツに夢中で家族を顧みない」という面がある一方で、その情熱や研究成果が世界を救うことに繋がるため、単なる無責任な父親ではなく、科学者としての信念を貫く姿が魅力的です。プレイヤーの中には「もっとエド博士の過去や研究背景を知りたい」と感じる人も少なくなく、裏設定を想像して楽しむファンもいました。
母・アナ博士の温かさ
アナ博士は、エドと同じくエレビッツ研究に携わりながらも、絵本作家としての側面を持つキャラクターです。彼女の存在が物語に柔らかさを与えており、絵本調で描かれるストーリーの雰囲気と自然にリンクしています。仕事に没頭するあまり息子との時間を持てないことを気にしている姿は、多くの親世代プレイヤーの共感を呼びました。アナの優しい声や、カイを思う気持ちが断片的に描かれるだけで、彼女が家庭を支えている重要な存在であることが伝わってきます。「もっとアナの出番が見たかった」と感じたファンも多く、サブキャラでありながら印象深い存在となりました。
グリーンエレビッツの親しみやすさ
最も基本的な種類であるグリーンエレビッツは、多くのプレイヤーに「最初に好きになったキャラクター」として挙げられます。逃げ足が遅く、歌や甘いものを好むという設定は非常に愛らしく、捕獲のしやすさも相まって親しみを感じやすい存在です。序盤から登場し、プレイヤーの練習相手となる彼らは、単なるチュートリアル的存在にとどまらず、「エレビッツとはどういう生き物か」を体現する象徴的なキャラクターでした。
レッドエレビッツの愛すべき臆病さ
臆病で泣き虫なレッドエレビッツは、逃げ足が速く、すぐに家具の下に隠れてしまう厄介者ですが、その性格が逆にプレイヤーの心をくすぐります。捕まえるのに苦労する分、捕獲できたときの達成感が大きく、「困らされるけど嫌いになれないキャラクター」として印象に残ります。特に彼らが警報を鳴らして仲間を逃がす場面は、厄介さと同時に賢さを感じさせ、単なるモブ以上の存在感を与えました。
ブルーエレビッツの俊敏さ
とにかく足が速いブルーエレビッツは、プレイヤーを翻弄する存在ですが、スピード感と煙幕で姿を消す演出がスタイリッシュで「かっこいい」と感じる人も多いキャラクターです。ゲーム内で最初に本格的に「捕まえるのが大変だ」と思わせる存在であり、攻略の工夫を促してくれる点が好評でした。「憎らしいけれど印象的」という、ゲームにおける良いスパイス的な立ち位置を担っています。
オレンジエレビッツのユニークさ
長い耳を広げて空を飛ぶオレンジエレビッツは、視覚的にインパクトが大きく、多くのプレイヤーのお気に入りになりました。空を飛ぶという特性は捕獲に手間がかかる一方で、見つけたときの楽しさや動きのユーモラスさが魅力的です。「飛び回る姿がかわいい」「捕まえるのに苦労するけど思わず笑ってしまう」といった感想が寄せられました。
ピンクエレビッツのレア感
幻の存在とされるピンクエレビッツは、捕まえると幸運が訪れるとされ、特定の条件を満たすことでしか出現しません。その希少性がプレイヤーの心を捉え、「どうしても見つけたい」「捕まえたときの喜びが大きい」と語る人が多いキャラクターです。コレクション欲を刺激する存在であり、ピンクエレビッツを捕獲した体験を語り合うことがプレイヤー同士の共通の話題となりました。
ブラックエレビッツのユーモラスさ
捕獲できないブラックエレビッツは、プレイヤーについて回る人懐っこい存在であり、誤射を誘う困ったキャラクターです。しかし、その行動の愛嬌や、「捕まえられないのにずっとそばにいる」という設定が逆に人気を呼びました。ゲーム進行の妨害要素でありながら、かわいらしい挙動で憎めない存在として、印象的に語られることが多いです。
ボスエレビッツの迫力
シーエレビットやスカイエレビット、ランドエレビットといったボスキャラクターも、多くのプレイヤーの記憶に残る存在です。彼らは通常のエレビッツとは比べ物にならないスケール感や能力を持ち、戦闘時には大きな緊張感を与えます。攻略の難しさから「嫌い」という意見もありますが、その分「印象深くて好き」と語るプレイヤーも少なくありません。特に最終ボスのゼロ・エレビットは、唯一無二の存在感を持ち、多くのファンにとって特別なキャラクターでした。
[game-7]■ 中古市場での現状
発売から年月が経った今の立ち位置
『エレビッツ』は2006年12月に発売されたWiiのローンチタイトルのひとつです。すでに発売から十数年が経過しており、当時の最新作としての熱気は薄れていますが、独自のゲーム性や「Wiiならでは」の体験を味わえる作品としてコレクターや懐かしさを求めるユーザーの間で一定の需要を維持しています。中古市場においても「知る人ぞ知る名作」として取り扱われており、価格は安定して推移しています。
ヤフオク!での相場
オークションサイト「ヤフオク!」では、出品される本数はそれほど多くないものの、一定の需要が存在します。ソフト単品での取引は1,000円〜2,000円前後が主流で、ケースや説明書の有無、ディスクの傷の状態によって価格が変動します。状態が良好で「動作確認済み」と記載されたものは即決価格2,000円程度で落札されるケースが目立ちます。未開封新品はほとんど見られませんが、まれに出品されると3,000円以上の値が付くこともあります。
メルカリでの販売状況
フリマアプリ「メルカリ」では、比較的安価で取引されている傾向があります。平均価格帯は1,200円〜1,800円程度で、出品数も安定しています。「箱あり・説明書付き・動作確認済み」のものは1,500円前後で短期間に売れることが多く、特に「送料無料・即購入可」の条件を整えた商品は購入者がすぐにつきやすいです。一方、ケースや説明書が欠けている場合は1,000円程度まで下がる傾向があります。
Amazonマーケットプレイスの傾向
Amazonマーケットプレイスでは、他のフリマやオークションよりもやや高めの価格設定が見られます。中古品はおおむね2,000円〜3,000円の範囲で販売されており、状態が「非常に良い」とされたものは3,000円近くで取引されることもあります。Amazonの場合、倉庫発送やプライム対応が付与されると購入者に安心感を与えるため、相場より高めでも売れやすいという特徴があります。
楽天市場での取り扱い
楽天市場では中古ゲーム専門店が出品しており、販売価格は2,000円〜2,800円程度で安定しています。楽天はポイント還元が魅力であるため、多少価格が高めでもポイント重視で購入するユーザーが存在し、出品が途切れることはあまりありません。ただし、在庫数は限られているため、需要が集中すると一時的に「売り切れ」表示になることもあります。
駿河屋での販売価格
中古ゲームショップ大手の駿河屋では、在庫がある場合は2,000円前後で販売されているケースが多く、状態や付属品の有無で値段が前後します。駿河屋の特徴として「買取価格」も公開されており、数百円〜1,000円程度での買取が行われています。プレミア化しているわけではないものの、安定した流通と需要があるため、安心して取引できる中古ソフトのひとつといえるでしょう。
状態による価格差
中古市場での価格は状態によって大きく変わります。ディスクに目立つ傷がなく、ケースや説明書がそろっているものは高値で売買される一方、説明書が欠けているだけで500円以上安くなることもあります。さらに、外箱や特典がセットになっている場合は相場より高めに取引される傾向があり、コレクターは付属品の完備を重視しています。
海外版の流通状況
『Elebits』は海外でも発売されており、北米や欧州版も中古市場で流通しています。国内市場で北米版を入手することも可能ですが、価格は日本版と同等かやや安めで、1,000円〜2,000円程度が中心です。海外版パッケージには独自のアートワークが採用されているため、コレクターアイテムとして複数のバージョンを集めるファンも存在します。
希少性と今後の見通し
『エレビッツ』は大ヒットしたタイトルではありませんが、Wiiローンチ期を代表する独創的なソフトとして一定の歴史的価値を持っています。そのため、今後も「安定した需要は続くが、急激な高騰は見込みにくい」タイプの中古ソフトといえるでしょう。ただし、未開封新品や付属品完備の美品は今後さらに希少価値が高まり、プレミア価格に移行する可能性があります。
コレクターにとっての価値
Wiiの歴史を語る上で外せない一本であるため、ハードコレクターやコナミファンの間では「持っておきたいタイトル」とされています。特に、非暴力的FPSとしての独自性や、当時の技術的挑戦を体現した作品であることから、資料的価値を重視する層に支持されています。ソフト単体では安価に入手できるため、ゲーム史研究や個人コレクションに加えるには良い選択肢といえるでしょう。
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