『パラレルターン』(アーケードゲーム)

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【発売】:ジャレコ
【発売日】:1984年3月
【ジャンル】:スポーツゲーム

[game-ue]

■ 概要

1984年春のゲームセンターに現れた、少し変わった“雪上競技”作品

『パラレルターン』は、1984年3月にジャレコが発売したアーケードゲームである。タイトルだけを見ると、スキーのターン技術を中心にした競技作品のように感じられるが、実際の内容はもっと個性的で、単なる滑降ゲームには収まらない。雪山を舞台にしながら、複数の冬季競技を一作の中へまとめて取り込んだ、かなり異色のスポーツゲームである。当時のアーケード市場には、ルールが一目で伝わるシンプルなゲームも多かったが、本作はそれらとは少し違い、“雪上競技の見どころをまとめて体験させる”という方向へ大きく舵を切っていた。だからこそ、初めて見る人には不思議な印象を与え、実際に遊んだ人には妙に強い記憶を残す作品となった。派手な超大作のように誰もが知るタイトルではないが、1984年という時代のアーケードゲームの自由さや実験精神を象徴する一本として見ると、かなり味わい深い存在である。

単なるスキーゲームではなく、6種目をつないで見せる構成が最大の特徴

本作の最大の特徴は、一つの競技だけで終わらないことにある。『パラレルターン』では、リフト、滑降、ジャンプ、バイアスロン、犬ぞり、そして再度の滑降という流れで競技が次々に切り替わっていく。つまりプレイヤーは、一つのルールを覚えてそれだけを反復するのではなく、短い時間の中でまったく違う競技感覚を次々に味わうことになる。これは当時としてもかなり変わった構成であり、いわゆる本格派スポーツシミュレーションというより、雪上アクションの見せ場をテンポよく連ねたショーのような作品に近い。スキーゲームと聞いて想像する落ち着いた滑降の繰り返しではなく、飛び、撃ち、引かれ、また滑るという変化の多さが、このゲームの個性を強くしている。ここに本作の面白さの核がある。

操作はシンプルだが、競技ごとに意味が変わるため意外と忙しい

操作系は一見するととても単純で、レバーとボタンで遊べる分かりやすいスタイルに見える。しかし、その中身は決して単純作業だけでは終わらない。なぜなら、本作では同じ入力でも競技ごとに意味が少しずつ変わるからである。走る、飛ぶ、加速する、タイミングを合わせる、動きを調整する、といった要素が場面ごとに姿を変え、プレイヤーはその都度“今この競技では何を求められているのか”を読み直さなければならない。つまり『パラレルターン』は、操作方法の複雑さで勝負するのではなく、シンプルな入力を場面ごとに違う意味で使わせることで、遊びに変化を作っている。ここが面白いところでもあり、初見で戸惑いやすい理由でもある。

見た目の素朴さ以上に、場面転換のテンポが強い印象を残す

グラフィックそのものは時代相応で、後年の派手なスポーツゲームのような細かな描き込みがあるわけではない。しかし本作は、画面の変化と競技の切り替えによって非常に強い印象を残す。滑降のスピード感、ジャンプの一瞬の華やかさ、バイアスロンの切り替え、犬ぞりの異色さなど、競技ごとに空気が変わるため、一本の作品の中に小さな山場が何度も生まれるのである。画面の豪華さよりも、展開の移り変わりがプレイヤーの記憶に残るタイプの作品だと言える。だからこそ『パラレルターン』は、見た目以上に“動きのあるゲーム”として感じられる。静かな雪山の再現というより、冬季競技のハイライト映像を次々と見せられているような感覚に近い。

ルールを自分で読み解いていく、80年代らしいアーケード感覚がある

本作には、現代のような丁寧なチュートリアルや親切な誘導はない。そのため、プレイヤーは最初からすべてを理解した状態で遊ぶのではなく、まず“この競技では何が正解なのか”を探りながら進めることになる。この手探り感は、人によっては不親切に映るだろう。しかし同時に、1980年代のアーケードゲームらしい魅力でもある。1回目は何が起こったか分からず終わる。2回目で少し意味が見える。3回目でようやくコツが掴めてくる。そうした学習の過程そのものがゲーム体験の一部になっているのである。『パラレルターン』は、最初から快適に遊ばせる作品ではなく、遊びながら理解することに意味がある作品だった。

知名度は高くなくても、ジャレコ初期の異色作として面白い位置にある

本作はジャレコの代表作として広く知られているわけではない。しかしだからこそ、後から振り返った時に妙な存在感を放つ。家庭用移植や大規模な復刻に恵まれず、長く触れられる機会も少なかったため、知名度では大作に及ばない。それでも、雪山を舞台にした複数競技構成、シンプルに見えて癖のある操作、ショー性の高い展開など、他に似た作品が少ないため、一度内容を知ると強く記憶に残る。『パラレルターン』は、大ヒットで歴史に名を刻んだ作品というより、“こんな変わったゲームがあったのか”という驚きで印象を残すタイプのタイトルなのである。

総じて『パラレルターン』とは何だったのか

総合すると、『パラレルターン』はスキーゲームというより“雪上競技ショー”に近い作品だったと言える。リフトで始まり、滑降で速度を見せ、ジャンプで華を作り、バイアスロンで変化を加え、犬ぞりで意外性を出し、最後に再度の滑降で締める。この構成を見るだけでも、プレイヤーに同じことを延々とさせるのではなく、短い時間の中で多彩な見どころを畳みかける意識が強かったことが分かる。洗練され尽くした名作ではなく、発想の面白さをそのまま基板へ焼きつけたような荒削りな一本。それが『パラレルターン』の本質である。

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■ ゲームの魅力とは?

ひとつの競技だけで終わらない、展開の多さそのものが面白い

『パラレルターン』の魅力を語るうえで、まず外せないのは“単一競技の反復では終わらない”ことである。雪山を舞台にしながら、リフト、滑降、ジャンプ、バイアスロン、犬ぞり、再度の滑降という複数の種目を連続して体験させる構成になっているため、遊び手は数分のあいだにまったく違う手触りの競技を次々に味わうことになる。普通のスポーツゲームなら、同じルールを覚えてその精度を高める流れになりやすいが、本作はそれよりも“競技が切り替わるたびに新しい見せ場がやって来る楽しさ”を重視している。だからこそ単調になりにくく、最後まで「次は何をさせるのか」という興味が途切れない。アーケードゲームが短時間で人を惹きつける必要があることを考えると、この展開の多さは大きな武器だった。

操作は分かりやすいのに、競技ごとに意味が変わるのが楽しい

本作の操作はシンプルで、直感的に触れられる。しかし、そこにこそ面白さがある。同じボタンでも競技によって役割が変わり、ただ連打すればよい場面もあれば、タイミングや抑制が重要になる場面もある。つまり『パラレルターン』は、複雑なコマンドを覚える楽しさではなく、少ない入力を競技ごとにどう読み替えるか、という楽しさを持っているのである。最初は軽そうに見えるのに、実際に遊び始めると意外と考えさせられる。この“見た目の親しみやすさ”と“中身の忙しさ”の落差が、本作の独特な魅力になっている。

スピード感と慌ただしさが、むしろ気持ちよさに変わっていく

『パラレルターン』のプレイ感覚を表すなら、整った美しさよりも“せわしない勢い”という言葉が似合う。滑降ではコースをさばきながら進み、ジャンプでは一瞬の見せ場に集中し、バイアスロンでは移動と射撃の切り替えが入り、犬ぞりではまた別の競争感覚が生まれる。この目まぐるしさは、静かなスポーツゲームを求める人には粗く映るかもしれない。しかし逆に言えば、それこそが本作の魅力である。理屈を整理する前に、体感として“いろいろ起きて面白い”と感じさせる力がある。ゲームセンターという騒がしく回転の速い場所では、この性格はとても強い。

難しさがあるからこそ、少し分かった瞬間に急に面白くなる

本作は最初から快適に遊ばせてくれるゲームではない。競技ごとにルールの癖があり、初見では戸惑う場面も多い。しかし、その分だけ、理解が進んだ時の楽しさが大きい。最初は分からなかった仕組みが、次のプレイで少しだけ見えてくる。今まで理不尽に感じた失敗が、実は対処可能なものだったと分かる。その瞬間に、本作はただの難しいゲームではなく、“攻略の糸口を見つけるのが楽しいゲーム”へ変わる。これは昔のアーケードゲームに特有の魅力でもあり、本作を好きになる人ほど、この学習型の快感を高く評価しやすい。

題材選びの妙が、他のスポーツゲームにはない印象を作っている

『パラレルターン』が印象に残りやすいのは、題材選びがかなり変わっているからでもある。雪山を舞台にしつつ、スキーだけでなくジャンプやバイアスロン、犬ぞりまで入れてしまう発想は、かなり欲張りであり、同時にかなり面白い。真面目に競技再現だけを目指すのであれば、一つの種目に絞る方が自然だったはずだ。しかし本作はそうせず、雪上の見せ場全部入りを目指した。結果として、リアルな競技シミュレーションではない代わりに、他のスポーツゲームにはないバラエティ感が生まれている。この“少しズレた豪華さ”が、本作の魅力をとても強くしている。

上手い人のプレイを見るだけでも面白い、観戦向きの性格

アーケードゲームの魅力には、自分で遊ぶことだけでなく、うまい人のプレイを後ろから眺める楽しさもある。『パラレルターン』はまさにそうした“観戦映え”のある作品である。競技ごとに見た目の変化があり、「今は何をしているのか」が画面を見ればある程度伝わるため、初めて見る人でも“次は何が起きるのだろう”と気になりやすい。滑降の忙しさ、ジャンプの華やかさ、犬ぞりの異色さなど、見ているだけでも変化がある。この性格が、本作を単なる地味なスキー作品で終わらせていない。

荒削りだからこそ残る、80年代アーケード特有の熱気

今の基準で見ると、本作は洗練よりも勢いが勝つ作品に映る。説明不足な部分もあるし、競技ごとのつながりも整い過ぎてはいない。しかし、その荒削りさが逆に魅力へ変わっている。あれもやりたい、これも入れたい、その結果として独特の流れが生まれている。この雑多さは、1980年代前半のアーケードがまだ定型を固め切っていない時代だからこそ出せた味でもあった。整っていないからこそ、むしろ記憶に残る。そこに『パラレルターン』らしさがある。

総合すると、本作の魅力は“変化し続ける楽しさ”にある

『パラレルターン』の面白さを一言でまとめるなら、それは“変化が止まらないこと”である。ひとつの競技を極める快楽ではなく、次々にやって来る競技の切り替えに対応しながら、その都度違う緊張と爽快感を味わう楽しさ。シンプルな操作、忙しい展開、少し不親切だが覚えていくと見えてくる面白さ、そして雪上競技をまとめてショーのように見せる企画の妙。これらが重なり合って、本作は単なる古いスポーツゲーム以上の個性を持つ作品になっている。

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■ ゲームの攻略など

まず意識したいのは、「全部同じ感覚で操作しない」こと

『パラレルターン』を攻略するうえで最初に理解しておきたいのは、この作品が見た目ほど単純な連打ゲームではないという点である。確かに加速を意識する場面は多く、初見では「とにかく連打して前へ出ればいい」と考えがちだが、実際にはそれだけでは安定しない。各競技ごとに求められる感覚が微妙に違い、同じ入力でも意味が変化するからだ。ある場面ではスピードが正義だが、別の場面では加速のしすぎがそのまま失敗の原因になる。したがって、本作の攻略は反射神経だけで押し切ることではなく、「今の競技では何を優先するべきか」を素早く切り替えることにある。この意識を持つだけで、ゲーム全体の見え方がかなり変わってくる。

第1種目は、勢いではなく“正しい手順”を覚える場面と考える

導入部は、一見するとただの前進勝負のように見える。しかし実際には、単に走り続ければよいというものではなく、競技の進め方そのものを理解する必要がある。ここで大事なのは、最初から力任せに押し切ろうとしないことだ。画面の状況を見ながら、どのタイミングでどんな入力をするべきなのかを把握することが重要になる。つまり第1種目は、反応速度の試験というより「このゲームでは競技ごとに解法が違う」ということを理解させる最初の関門だと考えるとよい。ここで“ルールを読む姿勢”を身につけられるかどうかが、その後の安定感に大きく関わる。

滑降系では、最速を狙うより「減速できる余地」を残すのが重要

滑降系の競技では、見た目こそ典型的なスキーゲームに近いが、攻略の感覚は少し独特である。とくに後半の滑降は距離が長くなり、コース変化への対応力が強く問われる。ここで重要になるのが、加速しっぱなしにしないことだ。速さだけを求めて突っ込むと、曲がる余裕がなくなり、難所で一気に崩れやすい。したがって、滑降では最速を維持することより、“危険な区間に入る前に曲がれる状態を作る”ことを意識するべきである。速いだけのプレイは派手に見えるが、安定して先へ進むためには制御できる速さこそが大切になる。

ジャンプとバイアスロンは、慌てず条件を満たすことが先になる

中盤のジャンプ競技とバイアスロン競技は、どちらも“派手に見えて、実は手順の把握が重要な面”である。ジャンプでは焦って入力を乱すより、流れを崩さずに条件を満たすことが大切になる。バイアスロンでは滑走と射撃が混ざるため、初見ではかなり混乱しやすいが、ここで必要なのは完璧な大技ではなく、「切り替わったらやることを切り替える」という意識である。つまりこの二つの競技は、スピードだけで押し切る場面ではなく、冷静に要点を処理する場面として考えたほうが突破しやすい。慌てないこと、それ自体が攻略の一部になる。

犬ぞり競技は単純に見えて、油断しやすい“息継ぎ区間”である

犬ぞりの場面は、本作の中でもかなり異質で、見た目の印象が強い。ここは他の競技と比べればやるべきことが分かりやすく、難所というより“息継ぎ区間”として捉えるのがよい。ただし、簡単そうに見えるからこそ、余計な混乱を起こして自滅しやすい部分でもある。つまり、ここでは大きな成果を狙うより、まずはミスなく抜けることを最優先にするべきである。難所で頑張るだけでなく、単純な場面で崩れないこともまた立派な攻略だ。

難易度は高めだが、「知っていれば減る失敗」が多い

本作の難しさは、敵が極端に強いとか、操作が異常に複雑だというタイプではない。むしろ、ルールや挙動を知らないことから生まれる失敗が多い。つまり初見殺しはあるが、学習によって着実に前進できる余地があるゲームだと言える。したがって攻略では、一回で完璧を目指すより、各競技の“失敗した理由”を整理することが大切になる。どこで曲がれなかったのか、なぜ突破できなかったのか、その原因を少しずつ掴んでいくと、最初は意味不明だった競技の流れがだんだん見えてくる。情報を知ること自体がテクニックになるタイプのゲームなのである。

裏技探しより、基本操作の理解を積み重ねる方が実戦的である

本作については、誰もが知る有名な裏技や決定的な隠し要素が前面に出るタイプではない。そのため、現実的な攻略として大切なのは“裏技探し”よりも、基本の積み重ねになる。加速は必要だが万能ではない。場面によっては減速が必要になる。競技が変われば優先すべきことも変わる。こうした地味な理解の積み上げが、そのまま突破力につながる。派手な一発逆転ではなく、仕組みを読み解くことそのものが最大の攻略法になるのが『パラレルターン』らしいところである。

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■ 感想や評判

派手な大ヒット作ではないが、知る人ほど印象に残りやすい作品だった

『パラレルターン』の感想や評判を語る時、まず前提として押さえたいのは、本作が当時のゲームセンターで圧倒的な知名度を誇る超大型タイトルだったわけではない、ということである。1984年のアーケード市場には、ルールの明快さや画面の派手さで一気に注目を集める作品がいくつも存在していた。その中で『パラレルターン』は、雪山競技を題材にしながら複数種目を一作へ詰め込むというかなり独特な方向を選んでいたため、万人が一目で飛びつくタイプというより、「何だこれは」と興味を持った人の記憶に強く残るタイプのゲームだったと考えられる。

初見では戸惑うが、分かってくると味が出るという評価になりやすい

本作に対する感想で出やすいのが、「最初はよく分からないが、少し理解すると急に面白くなる」という評価である。これは『パラレルターン』が親切な導線だけで構成された作品ではないことと深く関係している。競技が次々変わるうえ、同じ入力でも場面ごとに意味が変わるため、初回プレイでは戸惑いやすい。しかし、この戸惑いは不評だけにつながるわけではない。むしろ当時のアーケードゲームに慣れた人ほど、「自分で理解していく過程が楽しい」と受け止めやすかったはずである。つまり本作の評判は、単純な“遊びやすい・遊びにくい”では割り切れず、「初見殺しはあるが、そこを越えると妙に味わい深い」という方向に落ち着きやすい。

競技切り替えの多さを面白いと感じる人には、かなり高く刺さる

『パラレルターン』を好意的に語る時、多くの人が注目しやすいのは、やはり複数種目が連続する構成である。ひとつのスポーツゲームに見えて、実際にはミニゲームがつながったような流れになっており、しかもその切り替えがかなり急であるため、プレイ中は常に“次は何が来るのか”という期待が続く。このテンポの良さは、単一競技だけを磨き上げるタイプの作品とは別の魅力を生んでいる。逆に、一つのルールをじっくり極めたい人には落ち着かなく感じる可能性もあるが、当時のゲームセンターという場所を考えると、この“忙しさが面白さになる”構造は大きな強みだった。

操作の分かりにくさや説明不足は、当時でも賛否が出やすかったはず

一方で、本作に対して否定的あるいは戸惑いを含んだ感想が出るとすれば、やはり操作の意味が場面ごとに切り替わること、そして初見で把握しづらい部分が少なくないことだろう。アーケードゲームは短い時間で魅力を伝える必要があるため、ルールの把握に時間がかかる作品はそれだけで不利になりやすい。『パラレルターン』は、実際に遊んでみると「今は何をすればよいのか」が一瞬で直感できない場面があり、その結果として、知らないうちに失敗してしまったような感覚を持つ人もいただろう。この分かりにくさは欠点であると同時に、独特の個性にもなっている。

後年の視点では、“珍しい題材と構成”が再評価されやすい

現在のレトロゲーム愛好家の目線から見ると、『パラレルターン』の評判は、発売当時よりもむしろ“個性の強さ”に重きが置かれやすい。冬季競技をまとめて一作へ押し込んだ作品はそう多くなく、しかもその内容が競技シミュレーション一辺倒ではなく、かなり娯楽寄りのバラエティ構成になっているからである。今になって見ると、この企画自体がかなり面白い。後の時代に出た洗練されたスポーツゲームと比べれば、演出もルール提示も不器用だが、その不器用さの中に“当時だからこそ成立した自由さ”がある。

メディア評価というより、現場の体験から語られやすいタイプのゲーム

『パラレルターン』のような作品は、後年まで具体的な点数評価や大々的な賞賛コメントが体系的に残るタイプではない。そのため、本作の評判を考える際は、いわゆる名作ランキング的な文脈よりも、“実際に触れた人がどう感じたか”という現場感覚のほうが重要になる。ゲームセンターで筐体を見て興味を持った人、1プレイして戸惑った人、ルールを覚えて少し先まで進めた人。それぞれで印象がかなり変わるからだ。物語性ではなくプレイフィールそのものが記憶に残る作品だからこそ、感想もまた体感に基づく言葉で語られやすい。

好意的な感想の中心は「他にないこと」、厳しい感想の中心は「洗練不足」

評判を整理すると、『パラレルターン』への好意的な見方と厳しい見方は、かなり分かりやすく対になっている。良い感想の軸になるのは、他に似たものが少ないという点である。冬季競技を複数まとめて体験できること、競技の切り替えにショー的な面白さがあること、シンプルな入力なのに場面ごとに違う意味を持つこと、そしてジャレコ初期作品らしい妙なクセがあること。これらは本作を好きになる理由として十分強い。一方で、厳しい感想の軸は洗練不足に集まりやすい。つまり本作は、誰が見ても完璧と認めるタイプではなく、“欠点まで含めて個性として受け入れられるか”が評価の分かれ目になる作品なのだ。

総合すると、玄人好みの異色スポーツゲームという評価がよく似合う

最終的に『パラレルターン』の感想や評判を総合すると、本作は万人向けの分かりやすい傑作というより、個性的な企画と時代特有の荒さをあわせ持った玄人好みの異色スポーツゲーム、とまとめるのがもっともしっくりくる。最初の印象は珍しさと戸惑いが同時に来るだろう。しかしそこから一歩踏み込み、競技の流れや操作の癖を理解していくと、単なる変わり種では終わらない魅力が見えてくる。そこが本作の評判の面白いところである。

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■ 良かったところ

一番評価されやすいのは、やはり“1本で何度も空気が変わる”ところ

『パラレルターン』を実際に触れた人が良かった点としてまず挙げやすいのは、ひとつの競技だけで最後まで押し切らない構成である。リフト、滑降、ジャンプ、バイアスロン、犬ぞり、再度の滑降という流れの中で、プレイ中の印象が常に変わり続ける。普通のスポーツゲームなら、同じルールを反復しながら精度を上げていく面白さが中心になるが、この作品はそれよりも“次は何をさせるのか”という変化そのものが楽しさになっている。だからこそ、遊んだあとに思い返した時、印象の断片がいくつも残る。一本の中に複数の見せ場があるからこそ、単なるスキーゲームでは終わらない厚みが生まれているのである。

シンプルな操作で遊べるのに、単純作業だけで終わらないのが見事だった

良かったところとして次に強く感じられるのは、入力そのものは分かりやすいのに、遊びの中身は意外と単純ではない点である。見た目にはとても入りやすい。しかし実際には、加速ひとつ取っても万能ではなく、場面によっては速度調整や局面判断が必要になる。つまり本作の良さは、複雑な操作を覚えさせないまま、プレイヤーに“いま何をすべきか”を考えさせるところにある。シンプルな操作体系のおかげで触れやすく、それでいて中身は忙しい。この両立ができているから、最初は軽そうに見えるのに、遊んでみると妙に手ごたえがある。

競技ごとに画面の印象が変わるので、観ているだけでも面白い

プレイヤー側の満足感だけでなく、見た目の変化の多さも本作の良い点である。ジャンプでは飛翔感を出し、バイアスロンでは滑走から射撃へ切り替わり、犬ぞりではまったく別種の競争に見える。このように、一つひとつの競技が異なる空気を持っているため、筐体の前にいる本人だけでなく、後ろから見ている人にも“何か変わったゲームだ”と伝わりやすい。ゲームセンターでは、ただ遊びやすいだけでなく、人目を引くかどうかも重要だった。その意味で『パラレルターン』は、観ているだけでも“次が気になる”構成を持っていた。

最初は戸惑っても、仕組みが分かると急に面白くなる成長感がある

本作の良かったところとして見逃せないのが、理解が進むほど楽しさが増す点である。初見では分かりにくいルールも、一度見えてしまえば次のプレイにそのまま活きる。つまり本作は、反射神経だけで押し切るゲームではなく、経験が少しずつ成果に変わっていくタイプの面白さを持っている。これは昔のアーケードらしい良さであり、一回遊んで終わりではなく、二回目、三回目で見え方が変わるところに価値がある。失敗が全部不明瞭な理不尽作ではなく、知っていれば減らせる失敗が多いからこそ、“自分が上達した”という手応えを得やすいのである。

題材の選び方そのものがユニークで、今見ても埋もれにくい

1984年のアーケード作品群の中で考えると、『パラレルターン』の良かったところは、冬季競技を軸にしながら複数種目をまとめて一作へ押し込んだ企画の珍しさにもある。スキーを連想させるタイトルでありながら、実際にはジャンプもバイアスロンも犬ぞりも入ってくる。この構成は、競技再現だけを真面目に目指した作品というより、雪上スポーツをまとめて娯楽化した作品として見ると非常に面白い。洗練され過ぎていない代わりに、発想の段階で強い個性がある。この“似た作品が少ないこと”自体が、今でも語られる理由であり、当時遊んだ人にとっても印象に残る長所だった。

難しさがあるのに、完全な不条理ではなく、攻略の余地がちゃんとある

『パラレルターン』を良かった作品として見る人は、その難しさも含めて評価している可能性が高い。本作は確かに分かりやすい親切設計ではないが、ただプレイヤーを突き放すだけの作品でもない。理解が進むほど、最初は不明瞭だった場面にも対処法が見えてくる。つまり失敗は多いが、その原因が少しずつ見えてくる構造になっているのである。この“次はもっと上手くやれる”と思わせる設計は、アーケードゲームとして非常に大事であり、本作の価値を支える大きな長所だと言える。

大ヒット級ではなくても、当時の市場でしっかり存在感を残していた

良かったところを外から見た評価として補うなら、本作は少なくとも完全な埋没作ではなく、当時の市場の中で一定の存在感を示していたと考えられる。大看板級ではなかったにせよ、ゲームセンターという現場でしっかり触れられ、認識される程度の力は持っていた。この“目立ち過ぎず埋もれ過ぎない立ち位置”も、本作を味わい深くしている要素の一つだろう。話題の中心ではないが、確かにそこにいた作品。それが『パラレルターン』の良さでもある。

総合すると、“欠点込みで愛されやすい”ところが最大の長所だった

結局のところ、『パラレルターン』の良かったところを一番うまく表すなら、それは“欠点まで含めて記憶に残る”点にある。多彩な競技構成、簡単そうで奥がある操作、見た目の変化の多さ、少しずつ理解が進む成長感、他に似た作品の少なさ。これらが合わさることで、本作は単なる古いスポーツゲームではなく、独特の味を持った一本になっている。完成度だけで押し切る名作ではなくても、遊んだ人が「妙に面白かった」「不思議だが忘れられない」と感じやすい作品には強さがある。そこがこのゲームのいちばん素晴らしいところだと言える。

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■ 悪かったところ

最初に触れた時の分かりにくさは、かなり人を選ぶ弱点だった

『パラレルターン』の悪かったところとしてまず挙げやすいのは、やはり初見の分かりにくさである。雪上スポーツを題材にしたアーケードゲームでありながら、ぱっと見の印象と実際のルールが必ずしも一致しない。タイトルだけ見れば比較的分かりやすい競技ゲームを想像しやすいが、実際には各競技ごとに求められる操作や考え方が違い、その説明もとても親切とは言いにくい。そのため、プレイヤーは自分が失敗した理由をすぐには理解できないことが多い。アーケードゲームは短い時間でプレイヤーを惹きつける必要があるだけに、最初の一回で遊び方の輪郭が掴みにくい点は、どうしても不利に働きやすい。

競技の切り替えが面白さである一方、まとまりの弱さにもつながっていた

本作の大きな特徴である複数競技の連続構成は、そのまま長所であり、同時に短所でもある。変化が多いから飽きにくい反面、一つの競技をじっくり味わう前に次へ進んでしまうため、落ち着きのなさを感じる人もいただろう。面白いミニゲームがたくさん入っているとも言えるが、それぞれがやや短く、腰を据えて極める感覚が弱いとも言える。結果として、全体を通して遊んだ時に“盛りだくさん”と感じる人もいれば、“散漫”と感じる人もいたはずである。

操作自体は簡単そうに見えるのに、感覚の切り替えが忙しすぎる

レバーとボタン数だけを見れば、『パラレルターン』の操作系はかなりシンプルである。しかし、この“見た目の簡単さ”が、かえってプレイヤーに誤解を与える面もあった。実際には同じ入力でも競技によって意味が変わり、単純な連打だけでは進まない場面がある。そのため、ゲームに慣れていない人ほど「こんなに簡単な操作なのに、なぜうまくいかないのか」と戸惑いやすい。しかも、競技が切り替わるたびに求められる感覚まで変わるため、短い時間の中で何度も頭を切り替えなければならない。この負荷は、テンポの良さとして働く場合もあるが、落ち着いて遊びたい人にとってはかなり疲れる。

難しさに納得しにくい場面があり、初見では理不尽に感じやすい

本作の厄介なところは、失敗した時に“なぜ失敗したのか”をその場ですぐ理解しにくいことである。滑降で曲がりきれない時も、単純に反応が遅かったのか、そもそも前の段階で加速しすぎていたのかが掴みにくい。最初の競技でも、正しい進め方を知らなければ、ただ理不尽に足止めされたように感じやすい。この“理由の見えづらい失敗”は、コインを入れて遊ぶアーケードゲームにとってかなり大きな欠点である。学習によって突破率が上がる面白さはあるが、その入口にたどり着く前に離れてしまう人もいただろう。

各競技の作り込みには濃淡があり、全体の完成度にばらつきを感じやすい

複数の競技を一作に詰め込むゲームではよくあることだが、『パラレルターン』にも種目ごとの印象の差がある。ある競技は見た目の変化もあって強く記憶に残る一方で、別の競技はややあっさりしており、“つなぎ”のように感じられてしまう可能性もある。これは全部入りのバラエティ型ゲームが抱えやすい問題で、本作も例外ではない。競技数が多いぶん、それぞれを丁寧に掘り下げる余裕が少なく、結果として「もっとこの種目を遊びたかった」と思う場面と、「これは短く終わってちょうどよい」と感じる場面が混在しやすい。

キャラクター性や物語性が薄く、感情移入の軸を作りにくい

本作はスポーツゲームとしての勢いと変化に重点を置いているため、キャラクターや物語の面で強い印象を残すタイプではない。これは当時のアーケード作品として見れば珍しいことではないが、後年振り返った時にはひとつの弱点として見えやすい。内容が独特であるほど、それを受け止める“顔”のような存在があると記憶に残りやすいが、本作はそうした方向ではなく、あくまで競技そのものの妙で勝負している。そこが潔さでもあるが、感情移入や親しみやすさの面では弱点になりやすい。

家庭用移植や広い再展開に乏しく、後から触れにくいのも惜しい点だった

『パラレルターン』の残念なところは、ゲーム内容の中だけでは終わらない。本作は後年の看板級タイトルのように、家庭用移植や多機種展開、繰り返しの復刻といった形で広く触れられる機会に恵まれた作品ではない。そのため、面白さを知るきっかけ自体が限られてしまい、結果として知名度が伸びにくかった。もし家庭用へ移植されていれば、ゲームセンターより落ち着いた環境でじっくり遊ばれ、別の評価が育った可能性もあっただろう。この“触れにくさ”は、作品の価値とは別のところで損をしている点だと言える。

総合すると、欠点は“分かりにくさ”と“荒削りさ”に集約される

『パラレルターン』の悪かったところを総合すると、結局は二つの言葉に集約される。ひとつは分かりにくさ、もうひとつは荒削りさである。競技が多くて変化に富むのは楽しいが、そのぶんルールの伝わり方が弱い。操作は簡単そうだが、意味の切り替えが忙しく、初見では混乱しやすい。難しさには攻略の余地があるが、そこへ至る前に理不尽さだけが先に見えやすい。こうした点を並べると、本作が万人向けの完成作ではないことははっきりしている。しかし同時に、これらの欠点があるからこそ、本作は“妙に気になるゲーム”にもなっている。そこに『パラレルターン』らしさがある。

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■ 好きなキャラクター

この作品は“名前付きの人気キャラ”で押すゲームではない

『パラレルターン』の好きなキャラクターを語ろうとすると、まず最初に整理しておきたいことがある。それは、本作が物語中心のアクションゲームや、個性豊かな登場人物が会話や演出で前面に出てくるタイプの作品ではない、という点である。後年のゲームのように、主人公やライバルの名前が明確に整理されているわけではなく、キャラクター相関図があるような作品でもない。そのため、本作における“好きなキャラクター”という話題は、はっきりと名前を持つ人物を選ぶというより、プレイ中に印象に残る存在や、競技ごとに強く記憶へ残る役割を持った存在をどう受け止めるか、という形になりやすい。

いちばん印象に残りやすいのは、やはり雪山を駆け抜けるプレイヤー側の競技者

本作でまず“好きなキャラクター”として挙げやすいのは、当然ながらプレイヤー自身が操作する雪上競技者である。名前が大きく掲げられるわけでも、物語の中で性格が語られるわけでもない。それでも、この人物は本作の中で圧倒的に濃い存在感を持っている。なぜなら、プレイヤーはこのキャラクターを通して、リフトに向かい、斜面を滑り、ジャンプ台を飛び、射撃をこなし、犬ぞりの場面まで含めた一連の冬季競技を体験するからである。しかも面白いのは、このキャラクターが特定の一種目の専門家として描かれていない点だ。何でもこなす冬の超人のような無茶さが、逆に強い個性になっている。

ジャンプ競技の場面で見える“飛ぶ選手”としての姿は特に印象が強い

同じプレイヤーキャラクターでありながら、競技によって見え方が変わるのも本作の面白いところである。中でも強く印象に残りやすいのが、ジャンプ競技の場面で見せる姿だろう。滑降中は速度の維持や障害への対応で忙しいが、ジャンプの瞬間だけは一転して、“この人物は今、空を飛ぶ選手なのだ”という象徴的な見え方が前面に出る。雪上を走るだけではなく、観客に見せ場を作るような印象が強くなり、プレイヤーキャラクターの存在感がぐっと高まる。競技者として最も格好よく見える瞬間のひとつである。

バイアスロンで見せる“器用さ”が、このキャラクターをただのスキーヤーで終わらせない

プレイヤー側の競技者の魅力は、単純な運動能力の高さだけではない。バイアスロンの場面を見ると、この人物はただ斜面を滑れるだけのキャラクターではなく、競技の切り替えに対応できる器用さまで持っていることが分かる。滑走していたかと思えば、標的が現れた瞬間に射撃へと頭を切り替える。この流れをキャラクターとして眺めると、“冬の競技大会を全部まとめて引き受ける万能型”として見えてくる。そこに他のスポーツゲームの主人公にはない個性がある。

犬ぞりの場面では、競技を支える“犬たち”もまた忘れがたい存在になる

『パラレルターン』で好きなキャラクターを挙げる時、もう一つ外せないのが犬ぞりの場面に登場する犬たちである。人間の競技者が一人で雪山へ向かうストイックな存在だとすれば、犬たちはその空気を少し変える相棒のような存在になっている。名前や細かな設定があるわけではなくても、競技の印象そのものを作る大事な存在として記憶に残る。作品全体がやや無口でストイックな雰囲気を持つ中で、犬ぞりの場面だけは少しだけ賑やかさや温度を感じやすい。だからこそ、好きなキャラクターとして犬たちを挙げる見方には十分な説得力がある。

ライバルや競争相手は姿が濃くなくても、“見えない圧力”として印象に残る

本作はキャラクターゲームではないため、明確な宿敵や濃厚なライバル描写があるわけではない。それでもプレイしていると、“競争相手”の存在を感じないわけではない。タイム、距離、突破条件、失格判定などを通して、プレイヤーは常に「自分以外の誰かが設定した基準」と戦わされている。この感覚をキャラクター的に見れば、姿の薄いライバルたち、あるいは雪山そのものを支配する競技世界が、一種の対立相手として機能していると言える。無機質なライバル感ではあるが、それがかえって本作の世界観に合っている。

本作では“好きなキャラ”は設定よりも役割で選ぶのがしっくりくる

『パラレルターン』のキャラクターを考える時に面白いのは、好き嫌いの基準が性格設定やセリフではなく、競技中の役割や印象で決まりやすいことである。滑降時の競技者が好きな人は、そのスピード感や危うさに惹かれているのかもしれない。ジャンプ時の姿が好きな人は、見せ場の華やかさに魅力を感じているのだろう。犬ぞりの犬たちが好きな人は、作品の中で数少ない“賑やかさ”や“相棒感”に心を掴まれているのかもしれない。このように、本作のキャラクター性は、設定資料に書かれたプロフィールではなく、プレイの中で果たす役目によって立ち上がる。そこに独特の味わいがある。

総合すると、最も愛着が湧きやすいのは“無口な万能競技者”という主人公像である

最終的に『パラレルターン』の好きなキャラクターをまとめるなら、やはり中心に来るのはプレイヤーが操作する無口な万能競技者だろう。明確な名前がなくても、物語的な背景がなくても、この人物はプレイ体験そのものを通じて確かな存在感を獲得している。雪山の中で種目が変わっても文句ひとつ言わず、滑り、飛び、撃ち、引かれ、また滑る。その姿は、設定の薄さを逆手に取ったような強さを持っている。『パラレルターン』における好きなキャラクターとは、設定で愛される人物ではなく、プレイを重ねるうちに自然と愛着が湧いてくる存在なのである。

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■ プレイ料金・紹介・宣伝・人気・家庭用移植など

当時のプレイ料金は、基本的には100円を軸に見るのが自然だった

『パラレルターン』そのものに特化した料金表示の資料は多く残っていないが、1980年代前半の日本のアーケード文化全体を考えると、標準的な1プレイ100円を中心に、店舗によっては50円設定や2クレジット100円のような値付けで遊ばれていたと考えるのが自然である。本作も特別な高額タイトルというより、当時のアーケードの標準価格帯の中で勝負していた作品として捉えるのが妥当だろう。ゲームセンターの筐体へ100円を入れ、短い時間でどれだけ先まで進めるかを競う。そうした80年代アーケードの遊び方の中に、本作も位置づけられていたのである。

紹介では、“雪上の見せ場全部入り”が前に出ていた

販促面で本作を眺めると、ジャレコは『パラレルターン』を硬派なスポーツシミュレーターとして売ろうとしていたわけではなさそうである。むしろ、雪山を舞台にした多彩な競技を一気に楽しめること、そのテンポの良さやバラエティ感を前面に出していたと考えるほうがしっくりくる。つまり宣伝の主眼は“競技のリアルさ”より“雪上アクションの見どころを一作へ詰め込んだ面白さ”に置かれていた。この売り方は、本作の実際の性格にもかなり合っている。

宣伝の分かりやすさと、実際のゲームの癖の強さには少し差があった

本作の紹介の仕方はかなり率直で、画面や動きの面白さを分かりやすく伝える方向だった。しかし実際の『パラレルターン』は、見た目ほど単純なスキーゲームではなく、競技ごとに感覚の切り替えが必要で、初見では戸惑いやすい。つまり宣伝は入りやすく派手なのに、プレイすると中身は意外と癖がある。この“看板の入りやすさ”と“実際の手触りの独特さ”の落差は、本作の魅力でもあり、普及の難しさでもあった。見た目では軽快な雪上エンターテインメントに見えるが、遊ぶともっと変わり種だったというところが印象深い。

人気は“全く無名”ではないが、“大ヒットの主役”とも言いにくい中間帯だった

本作の人気を考えると、完全な無名作だったわけではない一方で、爆発的に市場を席巻した作品とも言いにくい。つまり、当時のゲームセンター文化の中で確かに流通し、触れられ、認識される程度の存在感はあったが、誰もが名前を知る看板級タイトルというほどではなかったのである。この絶妙な立ち位置こそが、本作の後年の扱われ方にもつながっている。知っている人には強く記憶されるが、広い層へ一気に浸透したわけではない。まさに中堅からやや個性派寄りの作品だったと言える。

人気が伸び切らなかった理由は、題材の珍しさと遊び方の癖にあった

本作が看板級の人気へ届きにくかった理由として考えやすいのは、題材そのものが冬季競技のオムニバスという珍しいものであったこと、そして実際のゲーム内容がかなり癖の強いものだったことである。企画としては面白いが、店頭でひと目見てルールを理解しやすいタイプではない。加えて、実際に遊んでみると競技ごとの解法が異なり、初見では戸惑いやすい。つまり企画の珍しさは目を引く反面、広く支持を集めるには少しクセが強かった可能性が高いのである。

家庭用移植については、広く知られた公式版は見当たりにくい

家庭用移植の話になると、本作はやや寂しい。少なくとも広く知られた家庭用機向けの公式展開は確認しにくく、一般に流通した有名な移植版や、近年の大規模な再販・配信版も見えにくい。これはかなり惜しい点で、もし家庭用へ早い段階で移植されていれば、アーケードでは分かりづらかった部分を家庭でじっくり覚えられ、本作の評価はまた違った広がり方をしていたかもしれない。しかし実際には、そうした導線に恵まれなかったため、本作の知名度はどうしても限定的なまま残りやすかった。

宣伝素材が残っていること自体、当時はきちんと売る意志があった証拠でもある

もっとも、移植に恵まれなかったからといって、当時から軽く扱われていた作品だったとは限らない。本作は1984年の新作としてきちんと市場へ投入され、業務用タイトルとして正式な販促ルートに乗っていたと考えられる。つまり“出たはいいが誰にも認識されなかった作品”ではない。むしろ問題は、そこまでして市場へ出したにもかかわらず、後年の看板作品のように移植・復刻・再評価の連鎖へつながらなかった点にある。そこに、本作の少し惜しい運命が見えてくる。

総合すると、“売り方は派手、中身は個性派、結果は中堅止まり”という立ち位置である

『パラレルターン』のプレイ料金・紹介・宣伝・人気・家庭用移植をまとめて見ると、本作の立ち位置がかなりはっきりする。料金面では当時の標準的な価格帯で触れられ、紹介や宣伝では雪山のスター競技を一気に味わえる豪快さが前面に押し出されていた。人気は一定の存在感を示したが、最上位を争うほどではなく、中堅からやや個性派寄りの位置にとどまった。そして家庭用移植や大きな復刻展開には恵まれず、後年は“知る人ぞ知るジャレコ初期の異色作”として残った。つまり本作は、売り出し方は分かりやすく派手だったのに、ゲームそのものはかなり癖があり、その結果として市場では突出し切れなかった作品だったのである。

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■ 総合的なまとめ

『パラレルターン』は、1984年のアーケードらしい“実験精神”が濃く出た作品である

『パラレルターン』を総合的に振り返ると、この作品の価値は単純な人気や知名度だけでは測れないことがよく分かる。1984年3月にジャレコが発売したアーケードゲームという時代背景を考えると、本作は洗練された完成形というより、アーケードという遊び場がまだ多くの可能性を抱えていた時代の“面白い挑戦”をそのまま形にしたようなタイトルだった。雪山を舞台にしながら、単なる滑降ゲームでは終わらず、複数の競技をひとつの作品にまとめ上げている点だけでも、当時としてはかなり独特である。そこに『パラレルターン』最大の個性がある。

魅力は、ひとつの競技に閉じない“変化し続ける楽しさ”にあった

本作を好意的に見るなら、やはり評価の中心になるのは“変化の多さ”である。プレイヤーは一つの競技に慣れたころには次の種目へ進まされるため、プレイ感は常に動き続ける。滑るだけでなく、飛び、狙い、引かれ、また滑る。このテンポの良さは、家庭で落ち着いて遊ぶゲームというより、ゲームセンターで短い時間の中に見せ場を詰め込むアーケード作品として非常に理にかなっている。しかも操作は一見するとシンプルでありながら、実際には競技ごとに意味が変わり、単純な連打だけでは乗り切れない。そこに“分かりやすそうで分かりきらない”面白さがある。

一方で、分かりにくさや荒削りさは最後までついて回る

ただし、本作を無条件に持ち上げるのも違う。正直に見れば、『パラレルターン』にはかなりはっきりした弱点がある。その筆頭はやはり初見での分かりにくさだ。ルールの伝わり方があまり親切ではなく、各競技の目的や正解がすぐに見えにくい場面があるため、最初の1プレイでは「何をすればよかったのか分からないまま終わった」という感覚を持ちやすい。しかも競技が切り替わるたびに必要な感覚も少しずつ変わるため、慣れるまでは混乱しやすい。これはアーケードゲームとしてはかなり不利になり得る要素であり、爆発的な大衆的人気へ届きにくかった理由の一つだったと考えられる。

それでもなお印象に残るのは、“他に似たものが少ない”からである

ではなぜ、そうした弱点を抱えながらも『パラレルターン』は語る価値のある作品なのか。その答えは非常に単純で、他に似たものが少ないからである。アーケードゲーム史を広く見ても、冬季競技を題材にしながら、ここまで思い切って複数種目を一作へまとめ、しかもそれをテンポの良い見世物として成立させようとした作品はそう多くない。整い過ぎていないからこそ強い印象を持つ“変な豪華さ”があり、それが結果として唯一無二の味になっている。だから『パラレルターン』は、完璧だから記憶に残る作品ではなく、“少し不格好だが、他と違いすぎるから忘れにくい作品”として立っている。

ジャレコ初期作品の中でも、発想の奇抜さがよく表れた一本と言える

ジャレコというメーカーの初期アーケード史を眺めた時にも、『パラレルターン』はかなり面白い位置にある。一般に語られやすい大看板タイトルと比べると、本作は知名度の面でどうしても不利だが、そのぶんメーカーの企画の柔軟さや、時代ならではの自由さを感じ取りやすい。つまり“売れ線の定番”ではなく、“面白いことをやろうとしていた現場の熱気”が見えやすい作品なのである。雪山競技というテーマ選び、複数種目をまとめる構成、直感的に見えて実は癖のある操作、そして移植や復刻に恵まれなかったがゆえの知る人ぞ知る立場。これらすべてが合わさって、本作は独特の輪郭を持つ一本になっている。

遊ぶ人を選ぶが、刺さる人にはかなり深く刺さるタイプの作品だった

総合評価として本作を表現するなら、おそらくもっとも近いのは“人を選ぶが、好きな人には強く残る作品”という言い方である。親切で分かりやすい作品を求める人にとっては、説明不足や初見の戸惑いが先に立ち、評価は厳しくなりやすいだろう。一方で、少し変わったルールを自分で解き明かしていく楽しさや、荒削りな実験作にしかない勢いを好む人にとっては、この作品はかなり魅力的に映るはずである。しかも、一度ゲームの意図が見えてくると、それまでの混乱がそのまま“分かった時の面白さ”へ変わるため、理解が進むほど評価が上がりやすい。そこが本作の非常に興味深いところである。

最終的に、『パラレルターン』は“完成度”より“個性”で評価すべき作品である

結論として、『パラレルターン』というゲームを一言でまとめるなら、それは“完成度だけでは測れない個性派アーケード”である。複数の雪上競技を詰め込んだ大胆さ、短時間の中で空気を何度も切り替える構成、単純そうに見えて意外に忙しい操作感、初見では戸惑うが少しずつ攻略の道筋が見えてくる設計、そして後年まで家庭用移植に恵まれず、知る人ぞ知る存在になった運命。これらを全部ひっくるめて、本作は“優等生ではないが、語る価値のある一本”として立っている。遊んだあとに「面白かった」と同時に「何だったんだあのゲームは」と思わせる、不思議な余韻が残る。その余韻こそが本作最大の財産であり、1984年のアーケードゲームの多様さを伝える大きな魅力なのである。

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