『あらいぐまラスカル』(1977年)(テレビアニメ)

【あらいぐまラスカルA】世界名作劇場 クラシカルコスメポーチ

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【原作】:スターリング・ノース
【アニメの放送期間】:1977年1月2日~1977年12月25日
【放送話数】:全52話
【放送局】:フジテレビ系列
【関連会社】:日本アニメーション

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■ 概要

1977年1月2日から同年12月25日まで、フジテレビ系列において毎週日曜日のゴールデンタイムに放送された『あらいぐまラスカル』は、日本アニメーションが手がけた「世界名作劇場」シリーズの第3作にあたる作品です。本作は、アメリカの作家スターリング・ノースが1963年に発表した自伝的小説『Rascal: A Memoir of a Better Era』(邦題:『はるかなるわがラスカル』)を原作としており、作者自身の少年期に実際に体験した、野生動物との出会いと別れの物語を軸に据えています。放送話数は全52話で、物語は1年間を通して展開され、アニメ版では原作の持つ叙情性や自然描写を忠実に再現しつつも、日本の視聴者層に親しみやすい脚色やエピソードの追加がなされています。

物語の舞台は20世紀初頭のアメリカ・ウィスコンシン州。広大な森や湖、農村が広がるこの地で暮らす少年スターリング・ノースは、動物と自然をこよなく愛する心優しい少年です。彼がある日、森で出会ったのが一匹の子アライグマ—後に「ラスカル」と名付けられる存在でした。母親を猟師に撃たれて失ったこの小さな命を、スターリングは自宅に連れ帰り、犬のハウザーや友人オスカーの協力を得ながら育てていきます。ラスカルの成長は物語の中心であり、季節ごとに変わる農村の風景や、そこに暮らす人々との交流が丁寧に描かれることで、単なる動物飼育記録を超えた、心の成長物語として成立しています。

『あらいぐまラスカル』の魅力は、その静かで豊かな時間の流れにあります。アクションや派手な事件が頻発するわけではなく、日々の小さな出来事—例えば畑の手入れ、冬支度、森での散策—が物語として描かれます。背景美術は当時の日本アニメーションの技術の粋を集めた緻密な水彩画調で、森の奥の静寂や湖面の輝き、雪解け水の冷たさまでもが感じられるほどの臨場感を持っています。視聴者はこの映像美を通して、まるで自分もウィスコンシンの四季の中に溶け込んでいるような感覚を味わうことができました。

また、動物と人間との距離感についてのリアルな描写も、この作品を特別なものにしています。ラスカルは愛らしく賢い存在である一方、野生の本能を持ち、次第に人間の暮らしにはなじみきれなくなっていきます。このギャップは、ペットと人間との理想的な関係を描くだけでなく、自然界の厳しさや動物本来の生態を尊重する必要性を物語として提示しています。スターリングがラスカルとの別れを選ぶラストは、動物との「永遠の友情」ではなく、あくまで自然に帰すという現実的で切ない結末を選んだ点で、多くの視聴者の胸に深い印象を残しました。

制作面でも、『あらいぐまラスカル』は高い評価を受けました。監督は遠藤政治、キャラクターデザインは関修一、美術監督は椋尾篁といった、当時の名作劇場を支えた実力派スタッフが結集。さらに、主題歌「ロックリバーヘ」とエンディング曲「おいでラスカル」は大杉久美子の伸びやかで温かみのある歌声が作品の世界観を優しく包み込み、物語の雰囲気を決定づける大きな要素となりました。

本作の放送は、日本国内におけるアライグマの認知度にも影響を与えました。放送当時、その愛らしい姿に魅了された視聴者がペットとしてアライグマを飼う動きが広がりましたが、成長後の飼育難易度や野生回帰の難しさから問題も生じ、後年は外来種問題として社会的な議論を呼ぶことにもなりました。このエピソードは、『あらいぐまラスカル』が単なる児童向けアニメにとどまらず、自然保護や動物との関わり方を考えさせる文化的作品であったことを示す象徴的な事例です。

長年にわたり、『あらいぐまラスカル』は多様なメディアで再評価され続けています。1980年代から1990年代にかけてはVHSやLDで一部エピソードが販売され、2000年代には全話を収録したDVD-BOXが発売されました。2010年代にはデジタルリマスター版も登場し、高精細な映像で再び作品世界を楽しめるようになっています。また、国内外での再放送や配信サービスでの展開も行われ、世代を超えて愛される作品としての地位を確立しています。

さらに、世界名作劇場シリーズの中でも『あらいぐまラスカル』は特に海外での人気が高く、原作の舞台であるアメリカのみならず、ヨーロッパやアジア各国でも翻訳放送が行われました。特に自然や動物をテーマとした教育番組的な要素が評価され、子ども向けだけでなく家族全員で視聴できる安心感のある作品として受け入れられています。

総じて、『あらいぐまラスカル』は、少年と野生動物との一年間の交流というシンプルな題材を通して、人間と自然の関係、成長と別れ、そして思い出の価値を描き切ったアニメーションの傑作です。その温かな空気感と普遍的なテーマは、放送から数十年を経た今も色あせることなく、多くの人々の心に生き続けています。

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■ あらすじ・ストーリー

物語は、20世紀初頭のアメリカ中西部、ウィスコンシン州の田園地帯を舞台に始まります。主人公の少年スターリング・ノースは、豊かな森と湖に囲まれた自然の中で暮らしており、動物たちに深い愛情を注ぐ心優しい少年です。ある日、親友のオスカーと共に釣りへ出かけたスターリングは、ウエントワースの森で一匹の母アライグマとその子どもたちに遭遇します。しかし、そこへ現れた猟師が毛皮目当てに銃を放ち、母アライグマは命を落としてしまいます。残された子アライグマは、怯えと孤独の中で小さく震えていました。スターリングはその子をそっと抱き上げ、自宅へ連れ帰ることを決意します。この時から彼の一年間の特別な日々が始まります。

スターリングは新たな家族となった子アライグマに「ラスカル」と名付け、自宅の庭にある樫の木の巣穴を寝床として与えます。犬のハウザーも保護者役としてラスカルを見守り、最初は慎重だったラスカルも徐々に心を開いていきます。成長するにつれて、ラスカルは庭から家の中、さらには近所へと探検範囲を広げ、いたずら好きな一面を見せるようになります。スターリングの父ウィラードや隣人たちとも交流を持つようになり、その愛らしい姿は人々の関心を引きましたが、一方で予想外の騒動も引き起こします。

ある日、スターリングは裏手の教会で行われる結婚式の最中に、飼っていたスカンクたちが原因で式が台無しになるという事件に直面します。もともとはスラミーという同級生がラスカルを強請ることから起きた小競り合いが発端でしたが、この騒動をきっかけに、近隣住民の中にはスカンクの飼育を危険視し、処分を求める声も上がります。スターリングは父の助言を受け入れ、スカンクたちを森に放す決断を下します。この出来事は、彼にとって動物と人間が共存する難しさを学ぶきっかけとなりました。

やがて季節は移り変わり、ミルウォーキーの病院で療養していた母エリザベスが退院して帰宅します。家族が再びそろい、ラスカルも受け入れられた穏やかな日々が戻ったかに見えました。しかし、その幸せは長くは続きません。夏の始まり、エリザベスの容態が急変し、スターリングは母との永遠の別れを経験します。この深い悲しみの中で、彼は父や友人、新たに知り合った少女アリスや青年カールといった人々の存在に支えられ、少しずつ心を癒していきます。

ところが、ラスカルは成長と共に野生の本能を強め、スターリングの畑や近所の農地を荒らすようになります。特にトウモロコシの甘さを覚えてしまったラスカルは夜な夜な畑に忍び込み、その被害は無視できないほどに拡大しました。中でもサーマンという農夫は激しく怒り、射殺を警告するまでになります。スターリングはやむなくラスカルを森に置き去りにしようとしますが、必死に追いかけてくるラスカルの姿に心を動かされ、結局は家へ連れ帰ります。そしてラスカルを守るために檻を作ることを決意します。

秋が深まり、新学期を迎えると、アリスが傷ついた白鳥を保護し、やがて自然へと帰す場面を目の当たりにします。この経験は、スターリングにとってラスカルとの別れを考える重要な契機となりました。さらに、父ウィラードの経営する農場が経済的危機に陥り、借金返済のために農場と家を手放さざるを得なくなります。この状況は、スターリングにとって自分の進路とラスカルの将来を決断せざるを得ない現実を突きつけました。

ついにスターリングは、中学進学を選び、長姉テオドラが暮らすミルウォーキーへ移ることを決めます。それは同時に、ラスカルを自然へ返すという決断でもありました。猟師に狙われずに生きられるよう、ウエントワースの森とは別の奥深い森へとラスカルを連れて行き、そこで出会った野生のアライグマと共に放します。別れの瞬間、ラスカルはしばらくスターリングを見つめ、やがて森の中へと消えていきました。

物語の最後、スターリングは家族や友人に別れを告げ、汽車に乗って新たな生活へ旅立ちます。ラスカルとの1年間の記憶は、彼の中で決して色あせることのない宝物となり、自然との向き合い方や命の重みを教えてくれた大切な経験として残り続けます。こうして、『あらいぐまラスカル』は一人の少年の成長と、野生動物とのかけがえのない絆を描いた一年間の物語として幕を閉じます。

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■ 登場キャラクターについて

『あらいぐまラスカル』に登場する人物や動物たちは、それぞれが鮮やかな個性と物語上の役割を持ち、スターリングの1年間の成長物語を支える重要な存在です。単なる背景的キャラクターではなく、それぞれの行動や言葉が主人公やラスカルの運命に影響を与える点も、本作の魅力の一つとなっています。ここでは主要なキャラクターを中心に、その性格や物語内での役割、視聴者からの印象などを詳しく紹介します。

スターリング・ノース
声 – 内海敏彦
物語の主人公であり、視聴者が物語を追体験するための案内役でもある少年。年齢はおおよそ12歳前後とされ、学業よりも自然観察や動物との触れ合いに情熱を注いでいます。母が遠くの病院で療養しているため、父と二人暮らしという環境で、早くから自立心や責任感を培ってきました。ラスカルと出会う以前から犬のハウザー、カラスのポー、スカンクなど多くの動物を世話しており、その行動力は驚くほどです。彼の性格は素直で誠実ですが、動物を守ろうとするあまり周囲の意見を聞き入れない頑固さも持っています。視聴者からは「少年らしい純粋さと、少し大人びた冷静さを併せ持った魅力的な主人公」として愛されています。

ラスカル
声 – 野沢雅子
本作のもう一人(?)の主役であるアライグマ。物語冒頭で母を猟師に撃たれ、孤児となったところをスターリングに保護されます。幼い頃は人懐っこく、いたずら好きで好奇心旺盛。成長するにつれて野生の本能が強くなり、人間の生活圏と自然界の境界で揺れ動く存在となります。ラスカルのしぐさや表情は非常に細かく描写され、アニメならではの愛嬌がありながらも、本物のアライグマの生態をきちんと反映しています。視聴者の中には「ラスカルが動くたびに癒やされた」「別れのシーンは号泣した」という声も多く、ペットとの別れの記憶と重ねて涙した人も少なくありません。

ウィラード・ノース
声 – 山内雅人
スターリングの父で、物腰の柔らかい紳士。農場を複数経営し、銀行からの融資を受けながら家計を支える堅実な人物ですが、物語後半では経営不振に直面し、人生の転機を迎えます。息子に対しては基本的に寛容で、動物飼育にも理解を示しますが、時には厳しい助言を与えるなど父親としての責任も果たしています。その落ち着いた声と穏やかな態度は視聴者に安心感を与え、「理想の父親像」と評されることもあります。

オスカー・サンダーランド
声 – 鹿股裕司
スターリングの幼なじみで親友。お互いをあだ名で呼び合い、しばしば森や湖での冒険を共にします。家業の農場を手伝いながら学校にも通う働き者で、スターリングが困っているときには迷わず手を差し伸べる存在です。素朴で明るい性格は、主人公の少し繊細な気質を補うバランス役となっており、二人のやり取りは視聴者にとっても心温まるものでした。

アリス・スティーブンソン
声 – 冨永ミーナ
シカゴから引っ越してきた少女で、行動的かつ快活。スターリングやオスカーとすぐに打ち解け、ラスカルにも好意的です。彼女の存在は、スターリングが新しい価値観や行動様式に触れるきっかけとなり、物語中盤の人間関係に新たな彩りを加えます。特に負傷した白鳥を介抱し、自然へ返すエピソードは、ラスカルとの別れを考えるきっかけをスターリングに与えた重要な場面です。

サラ・エリザベス・ネルソン・ノース
声 – 香椎くに子
スターリングの母で、長く病院で療養しているため物語序盤では不在がちです。退院後に短期間だけ家族と過ごすものの、その後容態が悪化し、息子に深い悲しみを残してこの世を去ります。彼女の存在はスターリングの家族愛や人との別れに対する理解を深める契機となり、視聴者からも「登場時間は短いが印象深い人物」として語られます。

テオドラ・モード(長姉)
声 – 松尾佳子
ミルウォーキー在住で既婚。母の看病にも尽力し、物語終盤ではスターリングを引き取る形で新生活の舞台を提供します。落ち着いた大人の女性として弟を導く役割を担っています。

ジェシカ・ノース(次姉)
声 – 芳賀みちる
シカゴ大学の学生で、現代的で自立心旺盛な女性。兄弟の中では一番活発で率直な物言いをし、スターリングにとっては刺激的な存在です。

その他の登場人物と動物たち

カール(声 – 野島昭生):ピクニック先で出会い、スターリングに自然や動物の知識を教える青年。

フローラ(声 – 阪本真澄):近隣の少女で、スターリングやラスカルに親しみを持って接します。

クラリッサ(声 – 京田尚子):地域の人々を優しく見守る婦人。

ホウェーレン(声 – 杉山佳寿子):動物に詳しい友人。

マーサ(声 – 貴家堂子):村で評判の世話好き女性。

スラミー(声 – 滝雅也):スターリングの同級生で、ラスカルを奪おうとするなど何かとトラブルを起こす少年。

サーマン(声 – 永井一郎):頑固な農夫で、畑を荒らすラスカルを目の敵にします。

これらのキャラクターが織りなす人間模様や動物との関わりは、物語全体に厚みを与えています。視聴者の多くは「どの人物も善悪だけでは割り切れない、人間らしいリアリティがある」と感じており、それが本作を単なる児童向け作品以上の存在に押し上げています。

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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング

『あらいぐまラスカル』の音楽は、物語の持つ叙情性や温かみを一層引き立てる重要な要素です。放送当時、テレビアニメにおける主題歌や挿入歌は、単なるBGMや番組の導入曲という役割を超え、作品の印象や視聴者の感情に深く結びつく存在でした。本作でも、オープニングとエンディングはもちろん、劇中で流れる挿入歌やインストゥルメンタルが、四季折々の情景や登場人物の心情を丁寧に彩っています。

オープニングテーマ「ロックリバーヘ」
歌 – 大杉久美子 / コーラス – セントメリーチルドレンコーラス、コロムビアゆりかご会
作詞 – 岸田衿子 / 作曲 – 渡辺岳夫 / 編曲 – 松山祐士

この曲は、物語の舞台であるウィスコンシンの自然風景を思わせるような穏やかで広がりのあるメロディが特徴です。イントロの澄んだ音色は、朝もやの中で川面がきらめく光景や、森の奥から小鳥のさえずりが響く瞬間を連想させます。大杉久美子の優しく包み込むような歌声は、主人公スターリングとラスカルの絆を暗示し、視聴者を物語世界へと引き込みます。歌詞には「ロックリバー」という地名が象徴的に使われており、これは原作やアニメにおいて重要な生活の舞台であり、登場人物たちの日常と冒険が交錯する象徴的な場所です。放送当時、この曲は子どもから大人まで口ずさまれ、のちに世界名作劇場シリーズを代表する主題歌のひとつとして語り継がれています。

エンディングテーマ「おいでラスカル」
歌 – 大杉久美子
作詞 – 岸田衿子 / 作曲 – 渡辺岳夫 / 編曲 – 松山祐士

エンディング曲は、オープニングの開放感とは異なり、より親密で情感豊かな雰囲気を持っています。「おいでラスカル」という呼びかけは、まるで視聴者自身がラスカルに語りかけているかのようで、一日の物語を締めくくる温かな余韻を残します。特にサビ部分の旋律は、ラスカルの愛らしさと無邪気さ、そしてやがて訪れる別れの予感を感じさせ、聞く者の心にやさしい切なさを刻みます。子どもたちの間では「ラスカル」と呼びかけるフレーズが人気を博し、当時の遊び歌や替え歌にも取り入れられるなど、文化的な広がりを見せました。

挿入歌・劇中音楽
劇中では、自然の描写や登場人物の心情変化に合わせて、数多くのインストゥルメンタルや短い挿入歌が用いられています。例えば、ラスカルが森を駆け回る場面では軽快なリズムの曲が流れ、春の訪れを告げるエピソードでは柔らかい木管楽器が響く曲が使われています。悲しい場面では弦楽器の旋律が静かに流れ、視聴者の感情を物語と一体化させます。こうした音楽は松山祐士による編曲が光り、映像と音が溶け合うような感覚を生み出しています。

楽曲のイメージと視聴者の反応
視聴者からは「オープニングを聴くと、あの頃の日曜の夕方を思い出す」「エンディングを聴くと胸が温かくなる」といった声が多く寄せられています。特に当時子どもだった世代にとっては、音楽そのものが青春や家族の記憶と結びついており、大人になってから改めて聴き直すと、当時の空気感や感情が鮮やかによみがえるという意見もあります。また、海外放送版でもオリジナルの旋律を残した翻訳版主題歌が使用されることが多く、メロディラインの普遍性と物語との親和性が高く評価されました。

キャラクターソング・イメージソング
『あらいぐまラスカル』は他の名作劇場作品と比べてキャラクターソングの展開は少なかったものの、後年発売されたサウンドトラックや記念アルバムには、ラスカルやスターリングをイメージした楽曲が収録されています。これらは作中では使われないが、キャラクターの内面や関係性を音楽で表現したもので、ファン向けの特典的存在です。たとえば、ラスカルのいたずら心を軽快なリズムで表した曲や、スターリングが母を思う気持ちを静かなピアノで描いた曲などがあり、物語を補完する役割を果たしています。

音楽が作品にもたらした価値
『あらいぐまラスカル』の音楽は、ただ耳に残るだけでなく、映像や物語と一体となって感情を動かす力を持っていました。オープニングとエンディングは毎週繰り返し耳にすることで、物語世界に入るための「儀式」ともなり、挿入歌や劇伴は場面の雰囲気を鮮やかに色づけました。これはアニメーションの魅力を最大限に引き出す重要な要素であり、今なおサントラや主題歌集として愛され続けている理由でもあります。

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■ 声優について

『あらいぐまラスカル』は、物語や映像だけでなく、声優陣の演技力によっても強く印象付けられた作品です。登場人物は多くありませんが、それぞれのキャラクターが鮮やかに立ち上がる背景には、声優たちの的確な役作りと温かみのある演技があります。ここでは、主要キャストを中心に、その演技や配役にまつわるエピソード、視聴者の感想などを詳しく紹介します。

スターリング・ノース役:内海敏彦
主人公スターリングを演じた内海敏彦は、当時まだ若手ながらも安定した演技力で、少年の純粋さや揺れ動く感情を丁寧に表現しました。特に、ラスカルとの初めての出会いで見せる優しさや、母の死を受け止める場面での沈んだ声色は、視聴者に強い印象を与えました。内海の演技は誇張を抑え、リアリティを重視しており、アニメでありながらドキュメンタリーのような空気感を漂わせる一因となっています。

ラスカル役:野沢雅子
アライグマであるラスカルは、人間の言葉を話さないため、野沢雅子は鳴き声や息づかい、動きに合わせた効果的な発声のみでキャラクター性を作り上げました。ラスカルが甘える時の小さな鳴き声、驚いた時の短い叫び、怒った時の低い唸りなど、そのバリエーションは非常に豊かで、言葉がなくても性格や感情が伝わってくるほどです。野沢は『ドラゴンボール』の孫悟空など数々の名役で知られていますが、ラスカルのような非言語キャラクターでも圧倒的な存在感を発揮しました。

ウィラード・ノース役:山内雅人
落ち着いた低音と包容力ある声質が特徴の山内雅人は、スターリングの父ウィラードを演じることで、物語に安定感と温かみを与えました。農場経営の苦労や父としての葛藤を背負いながらも、息子の成長を温かく見守る姿は、声の響きからも伝わります。特にスターリングにラスカルとの別れを促す場面では、感情を抑えながらも心情がにじむ演技が光りました。

オスカー・サンダーランド役:鹿股裕司
スターリングの親友オスカーを演じた鹿股裕司は、明るく人懐っこい少年像を声で表現しました。行動力があり、時にスターリングを引っ張る存在であるオスカーは、物語の中で重要なバランス役を担っています。鹿股の軽快で活き活きとした声は、森や湖での冒険シーンをより楽しいものにしました。

アリス・スティーブンソン役:冨永ミーナ
元気で行動的なアリスを、冨永ミーナは快活で少し高めの声で演じました。都会育ちの感覚と田舎の生活に順応する柔軟さを併せ持つキャラクターの魅力を、明瞭で表情豊かな演技で引き出しています。特に白鳥を保護して自然へ返すエピソードでは、優しさと決断力が声のニュアンスからも伝わり、視聴者の心に残りました。

サラ・エリザベス・ネルソン・ノース役:香椎くに子
病床の母エリザベスを演じた香椎くに子は、柔らかくも少し儚げな声質で、短い登場時間ながら深い印象を残しました。家族を想う温かさや、病と闘う中での気丈さが、台詞の一つ一つに込められており、母の存在感を強く際立たせています。

テオドラ・モード役:松尾佳子
落ち着いたトーンと優しい響きが特徴の松尾佳子は、長姉テオドラの穏やかな性格を的確に表現しました。弟を思いやり、時に母親代わりとなる姿は、松尾の安定感ある演技によってよりリアルに感じられます。

ジェシカ・ノース役:芳賀みちる
現代的で快活なジェシカを演じた芳賀みちるは、台詞に自信と明るさを込め、スターリングにとって頼れる姉の存在を印象づけました。声の張りとテンポの良さが、ジェシカの自由奔放さと知的な雰囲気を際立たせています。

その他のキャスト

カール(野島昭生):落ち着いた青年らしい声で、自然や動物への深い理解を表現。

フローラ(阪本真澄):親しみやすく柔らかな声で、近隣の少女らしい素朴さを演出。

クラリッサ(京田尚子):地域の年長者としての包容力を持った落ち着きのある演技。

ホウェーレン(杉山佳寿子):高めで快活な声で、動物好きな性格を生き生きと表現。

マーサ(貴家堂子):明るく世話好きな女性像を、温かみのある声で体現。

スラミー(滝雅也):いたずらっ子らしい軽さと狡猾さを混ぜた声質で、ライバル感を強調。

サーマン(永井一郎):低く重みのある声で、頑固な農夫の存在感を際立たせる。

視聴者からの評価
当時の視聴者は、声優陣の自然体な演技に「本当にそこに生きている人々を見ているようだった」と感じたと言われています。特に、子どもキャラクターの声が過剰に可愛らしく演じられることなく、現実の少年少女らしい素朴さを保っていた点が高く評価されました。動物キャラクターであるラスカルの鳴き声の演技も含め、本作は声によって情景や感情を補強し、作品全体のリアリティを底上げした好例といえるでしょう。

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■ 視聴者の感想

『あらいぐまラスカル』は、1977年の放送当時から現在に至るまで、多くの視聴者に深い印象を残してきた作品です。感想の内容は世代や視聴時期によって異なりますが、共通しているのは「心が温まる」という評価と、「別れの場面で涙した」という思い出です。ここでは放送当時の視聴者の声、再放送や配信で初めて触れた世代の感想、そして海外での反応までをまとめます。

放送当時(1977年)の視聴者の声
当時小学生だった視聴者の多くは、毎週日曜の夕方が楽しみで仕方なかったと振り返っています。「ラスカルの愛らしい動きに夢中になった」「スターリングの家のような自然豊かな場所に住みたいと思った」といった声が多数寄せられました。一方で、物語の後半、ラスカルが畑を荒らし始めたり、別れを迎える展開になると、「楽しい話から急に切なくなって驚いた」「動物を飼うことの大変さを知った」という感想も目立ちます。特に最終回近くの別れの場面では、放送翌日に学校でその話題が持ちきりになったという証言もあり、「涙が止まらなかった」「家族全員で静かに見ていた」という思い出が残されています。

再放送世代の感想
1980年代から1990年代にかけて、本作は何度も再放送されました。その頃に初めて視聴した人々からは、「当時のアニメには珍しい落ち着いた物語の進行が新鮮だった」「派手なバトルやギャグではなく、日常の積み重ねを描くスタイルに惹かれた」といった意見が聞かれます。また、この世代は既にペットを飼った経験がある人も多く、「飼育の喜びと同時に、別れの寂しさをリアルに感じられた」と語る人もいます。特に社会人になってから見直した人の中には、「ラスカルを自然に返すスターリングの決断は、大人になって初めてその重みを理解できた」という声があり、年齢や経験によって物語の受け取り方が変化することを示しています。

近年の配信・DVD視聴者の感想
2000年代以降、DVD-BOXや動画配信サービスで初めて本作に触れた人々は、「背景美術が絵画のように美しい」「セリフや音楽が穏やかで心地よい」といったビジュアルや音響面の魅力にも注目しています。また、SNSなどで感想を共有する文化が広まったことで、「ラスカルのしぐさが今の癒し動画に通じる」「スターリングの父のような落ち着いた大人になりたい」など、多様な視点からのコメントが見られます。子どもと一緒に視聴した親からは、「教育的な要素が多く安心して見せられる」「命や自然の大切さを親子で話し合うきっかけになった」という声も寄せられています。

感動ポイントとして多く挙がる場面
感想の中で特に多く言及されるのは、やはり最終回の別れのシーンです。ラスカルがスターリングを見つめ、森の奥へと去っていく場面に「涙が溢れた」「胸が締め付けられた」という意見が圧倒的に多いです。また、春の訪れと共にラスカルが初めて水遊びをするシーンや、スターリングとオスカーが森で過ごす穏やかな日々も、「見ていて安心する」「子どもの頃の夏休みを思い出す」と好評です。動物や自然との触れ合いが細やかに描かれているため、「画面の中に四季の匂いや風の音が感じられる」という詩的な感想もありました。

海外視聴者の反応
海外でも放送された本作は、「言語が違ってもテーマが普遍的」として評価されています。特に欧州やアジアの一部地域では、家族愛や自然との共生といったテーマが共感を呼び、「動物を愛する気持ちは万国共通」という感想が多く寄せられました。字幕や吹き替えを通しても、スターリングとラスカルの関係性や四季の移ろいは十分に伝わり、現地の視聴者の中には「自分もアライグマを飼いたくなった」と語る人もいました。

総評としての印象
多くの視聴者が、『あらいぐまラスカル』を「子どもの頃に見て良かった作品」と位置づけています。その理由は、ただの動物物語に留まらず、命の尊さや自然の厳しさ、人との別れという普遍的なテーマを丁寧に描いているからです。また、物語のテンポや穏やかな語り口は、現代のアニメ作品ではあまり見られない独特の魅力を持ち、再視聴しても新たな発見や感動をもたらしてくれます。こうした感想の積み重ねが、本作を時代を超えて愛される名作として位置づけているのです。

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■ 好きな場面

『あらいぐまラスカル』には、四季の移ろいや登場人物の心の変化を映し出す印象的な場面が数多く存在します。視聴者が「特に心に残った」と語るシーンは、必ずしも派手な出来事やクライマックスばかりではありません。むしろ、何気ない日常のひとコマや、静かに流れる時間の中に感動が宿っていることが、本作の魅力です。ここでは、世代や立場を問わず多くの人々に愛される名場面を、感情の動きや映像表現の特徴とともに振り返ります。

1. 出会いの瞬間 – 森での運命的な邂逅
物語冒頭、スターリングがオスカーと共に釣りへ出かけ、ウエントワースの森で母アライグマと子どもたちに出会うシーン。穏やかに始まった一日が、猟師の銃声によって一変し、母を失った子アライグマが取り残される場面は、観る者に強い衝撃を与えます。スターリングが迷わずその小さな命を抱き上げる姿には、少年の純粋な優しさと責任感が凝縮されており、この瞬間から視聴者は彼とラスカルの物語に深く引き込まれます。

2. ラスカルの初めての水遊び
春先、雪解け水が川を満たす頃、ラスカルが初めて水辺で遊ぶシーンは、多くの視聴者にとって癒しの場面です。慎重に足を浸し、やがて夢中になって水をかき回すラスカルの無邪気な姿は、アニメならではの細やかな動きと表情で描かれ、生命の輝きを感じさせます。この場面では背景美術も秀逸で、透き通る水面や陽光の反射が鮮やかに表現され、自然と動物が織りなす調和が伝わってきます。

3. 母エリザベスとの再会
長く病院で療養していた母が退院し、家族が久しぶりにそろう場面は、温かさと喜びに包まれています。ラスカルもまた、新しい家族の一員として歓迎され、食卓を囲む穏やかな時間が流れます。しかし視聴者は、この幸せが長く続かないことを知っているため、再会の喜びとその後の別れの切なさが強く印象に残ります。家族の絆と儚さを同時に感じられる名場面です。

4. アリスと白鳥の別れ
新学期、アリスが保護していた白鳥が元気を取り戻し、自然に帰る日が訪れます。白鳥が湖面を飛び立つ瞬間、アリスの瞳には喜びと寂しさが混ざった感情が映り、スターリングもまたその背中を静かに見送ります。この場面はラスカルとの別れを暗示する役割も果たしており、視聴者は心の奥で「その日が近い」ことを意識させられます。

5. ラスカルとの最終の別れ
最も多くの人が「忘れられない」と語るのは、やはり物語のクライマックスです。スターリングがラスカルを守るため、人里離れた森へ連れて行く場面。ラスカルはしばらく彼を見つめ、迷いながらも新たな仲間のアライグマと共に森の奥へ消えていきます。このときのBGMは静かで、余計な言葉はありません。スターリングの瞳に浮かぶ感情と、森のざわめきだけが、別れの重さを物語ります。視聴者からは「この場面は大人になってからの方が胸に迫る」「ペットとの別れを思い出して涙が止まらなかった」という感想が数多く寄せられています。

6. 何気ない日常のひとコマ
派手な出来事ではないものの、スターリングとオスカーが森で釣りをしたり、雪の中で動物たちと遊ぶ場面なども、多くの人が「好きなシーン」に挙げます。これらは一見すると物語の進行に直接関わらないように見えますが、四季の移ろいや登場人物たちの関係性を深める重要な役割を担っています。特に冬の描写では、暖炉の炎や雪を踏みしめる足音が視覚と聴覚で心地よく伝わり、観ている側も物語の世界に浸ることができます。

視聴者がこれらの場面に惹かれる理由
これらのシーンが愛されるのは、単に「泣ける」からでも「癒される」からでもなく、そのどちらも自然に含んでいるからです。『あらいぐまラスカル』は感情の起伏を丁寧に積み重ねることで、視聴者が自分自身の経験や記憶と重ね合わせられる物語を作り上げています。そのため、好きな場面は人によって異なりますが、どのエピソードにも「自分の人生の一部のように感じられる瞬間」が存在するのです。

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■ 好きなキャラクター

『あらいぐまラスカル』には、人間・動物を問わず魅力的なキャラクターが数多く登場します。視聴者の「好きなキャラクター」は世代や性別、作品を視聴した時期によって異なりますが、どのキャラクターにもそれぞれの個性や背景が丁寧に描かれているため、誰かひとりに感情移入できる仕組みになっています。ここでは、多くのファンが特に思い入れを寄せるキャラクターを、人気の理由や印象的なエピソードと共に振り返ります。

1. ラスカル
言うまでもなく、本作の象徴的存在。視聴者の間では「ラスカルが可愛くて最後まで見た」という声が非常に多く聞かれます。幼い頃のふわふわした毛並みと好奇心いっぱいの目、少し成長してからのやんちゃな行動、そして野生の本能を見せる瞬間…その全てが愛らしくも切ない魅力を放っています。特に、スターリングの肩にちょこんと乗っているシーンや、口いっぱいにトウモロコシを頬張る姿は「何度見ても微笑んでしまう」と評判です。一方で、物語後半に見せる自立の兆しや森へ帰る姿には、ペットとの別れを経験した視聴者から「まるで自分の記憶を映しているようで胸が痛くなった」という感想が多く寄せられています。

2. スターリング・ノース
主人公であるスターリングも、多くの視聴者から好感を持たれています。その理由は、単なる「優しい少年」という枠に収まらず、動物を守るために時に大人にも意見をぶつける芯の強さを持っているからです。動物好きの子どもにとっては憧れの存在であり、大人になってから見直すと「責任感や決断力を持つ人物像」として評価されます。特にラスカルを自然に返す決意をする場面は、成長した主人公の姿として強く印象に残ります。

3. オスカー・サンダーランド
スターリングの親友として登場するオスカーは、明るく行動的で、時に物語のムードメーカーとなります。視聴者の中には「もし自分がスターリングだったら、こんな友達がいてほしい」と感じた人も多いでしょう。森での釣りや遊びを一緒に楽しむだけでなく、困った時にはさりげなく助ける姿は、理想的な友情の形を示しています。また、オスカーはスターリングの世界を広げる存在でもあり、二人のやり取りは子ども時代の無邪気さを象徴する場面として愛されています。

4. アリス・スティーブンソン
シカゴから越してきた活発な少女アリスは、特に女性視聴者から人気があります。都会的な感覚を持ちつつも田舎の暮らしに適応し、ラスカルや自然とも積極的に関わる姿勢は頼もしさすら感じさせます。白鳥を自然に帰すエピソードでは、優しさと勇気を併せ持ったキャラクター性が際立ち、視聴者から「アリスみたいに行動できる人になりたい」という声も聞かれます。

5. ウィラード・ノース
スターリングの父ウィラードは、大人の視聴者にとって特に魅力的な存在です。落ち着いた物腰と広い心を持ち、息子の成長を温かく見守る姿は「理想の父親像」として語られます。若い視聴者の頃は特に意識しなかったという人も、大人になってから再視聴すると「父親の立場の苦労や優しさがよくわかる」と感じるようになります。

6. サラ・エリザベス(母)
登場時間は短いながらも、その存在感は非常に大きい人物です。病気と闘いながらも家族を思う姿、退院後に見せた穏やかな笑顔は、多くの人の記憶に残っています。彼女の死はスターリングの成長に大きな影響を与え、物語全体に深い陰影をもたらしました。

7. サブキャラクターたち
スラミーやサーマンのように主人公の行動に試練を与える存在も、物語における重要なスパイスです。特にサーマンの厳しさは、動物と人間が共存する難しさを象徴しています。また、マーサやクラリッサといった地域の人々は、スターリングを支える温かいコミュニティの一員として描かれ、視聴者に「この村に住んでみたい」と思わせます。

総評
『あらいぐまラスカル』のキャラクターは、それぞれが物語の中で必然性を持って登場し、視聴者の感情移入を促します。好きなキャラクターの選び方は人それぞれですが、どの人物・動物も単なる背景ではなく、主人公やラスカルの一年を彩る大切な存在です。そのため、誰を好きになっても、その理由に共感できるのが本作の懐の深さだといえるでしょう。

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■ 関連商品のまとめ

『あらいぐまラスカル』は放送から長い年月が経った今でも、多くの関連商品が展開されてきました。映像ソフトや書籍、音楽CD、グッズ、玩具、食品コラボなど、その種類は多岐にわたります。これらの商品は、放送当時のファンにとっては思い出の品であり、近年では新たなファンがコレクションとして楽しむ対象にもなっています。以下では、ジャンル別にその特徴や歴史、人気の傾向を整理して紹介します。

1. 映像関連商品
1980年代後半、本作はまずVHSとして商品化されました。当時は家庭用ビデオデッキが普及し始めた頃で、全話を揃えるのは難しく、一部の人気回や印象的なエピソードを収録した単巻形式が主流でした。パッケージには温かみのある水彩画調のイラストが使われ、視聴者の郷愁を誘いました。
その後、1990年代にはLD(レーザーディスク)版が登場。高画質で映像を楽しめる点からアニメコレクター層に支持され、特に全話収録のBOXは高額商品ながら人気を博しました。
2000年代に入ると、全52話を完全収録したDVD-BOXが発売されます。映像のリマスター化により色彩が鮮やかによみがえり、ブックレットや設定資料、ノンクレジットOP/EDなどの特典映像も付属しました。さらに2010年代以降はBlu-ray版も登場し、高精細化された映像で背景美術やキャラクターの細かい動きまで鮮明に再現されています。

2. 書籍関連
原作小説『はるかなるわがラスカル』は、放送に合わせて日本語版が再版され、表紙や挿絵をアニメ版のデザインに合わせた特別版も出版されました。また、アニメのストーリーをフィルムコミック化した書籍や、児童向けの絵本も人気を集めました。
アニメ雑誌では『アニメージュ』『OUT』『アニメディア』などで特集記事が組まれ、キャラクター紹介や背景設定、美術ボードの掲載、インタビュー記事などがファンの資料的価値を高めました。さらに、近年では制作秘話やスタッフインタビューを収録したムック本も出版され、資料としてだけでなく読み物としても楽しめる内容になっています。

3. 音楽関連
主題歌「ロックリバーヘ」とエンディング曲「おいでラスカル」は、当時EPレコードとして発売されました。ジャケットにはスターリングとラスカルのイラストが大きく描かれ、コレクション性の高い一枚として今でも人気があります。
サウンドトラックLPも制作され、劇中音楽や挿入曲、未使用曲まで収録。後年CD化され、デジタル配信でも入手可能となりました。アレンジ版やカバー版も存在し、特に大杉久美子の歌声を前面に出したベストアルバムは、シリーズファンから高い評価を受けています。

4. ホビー・おもちゃ
放送当時はキャラクターグッズの展開は控えめでしたが、ラスカルの可愛らしさを前面に押し出したぬいぐるみやソフビ人形が人気でした。サイズやデザインのバリエーションが豊富で、特に抱き枕サイズのぬいぐるみは子どもたちの宝物となりました。
ガチャガチャ(カプセルトイ)では、ラスカルや主要キャラクターのミニフィギュア、キーホルダーなどが登場。近年はデフォルメデザインのマスコットや、リアルな造形のフィギュアまで幅広く展開されています。

5. ゲーム・ボードゲーム
テレビゲーム化はされなかったものの、当時の定番であったボードゲームやすごろくが複数メーカーから発売されました。マス目ごとに物語の出来事やラスカルの行動が描かれ、駒やカードにはキャラクターイラストが印刷されています。家庭で遊びながら作品の世界を再体験できるとあって、子どもたちに大好評でした。

6. 食玩・文房具・日用品
ラスカルのキャラクターを用いた下敷き、ノート、鉛筆、ペンケースなどの文房具は、小学生を中心に人気を集めました。文具メーカーとのタイアップで、学校生活のあらゆる場面にラスカルが登場するようになりました。
食玩としては、チューインガムやチョコレートにキャラクターシールやミニフィギュアを付けた商品が販売され、集める楽しみと食べる楽しみを同時に味わえる仕様でした。日用品では、コップやお弁当箱、タオルなど、家庭や学校で日常的に使えるグッズも多数登場しました。

7. お菓子・食品コラボ
期間限定でラスカルをパッケージに採用したお菓子やカップ麺、ジュースなどが発売されました。特にラスカルの顔をかたどったビスケットや、パッケージごとに異なるイラストが描かれたウエハースはコレクター人気が高く、保存用と食用を買い分けるファンもいたほどです。

総評
『あらいぐまラスカル』関連商品は、放送当時の子どもたちに夢と喜びを与え、時代を超えて再び商品化されることで新しい世代にも愛されています。映像・書籍・音楽といった記録媒体から、日常で使える実用品、コレクション性の高い玩具まで、その幅広いラインナップは作品の普遍的な人気と魅力を物語っています。

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■ オークション・フリマなどの中古市場

『あらいぐまラスカル』関連商品は、放送から数十年経った現在でも中古市場で安定した需要があります。特にヤフオクやメルカリ、ラクマなどのオンライン取引市場では、映像ソフトや書籍、音楽関連グッズ、玩具、文房具、食品パッケージなど、ジャンルを問わず幅広く出品されています。ここでは、ジャンル別に中古市場での傾向や価格帯、人気の条件などを詳しく見ていきます。

1. 映像関連商品の中古市場動向
VHS、LD、DVD、Blu-rayといった映像ソフトは、中古市場での主力アイテムです。

VHS:1980〜90年代に発売された公式VHSは、全巻揃いで出品されることは少なく、人気回や初回巻は1本あたり2,000〜4,000円で取引されています。未開封や保存状態の良いものはさらに高額化する傾向にあります。

LD(レーザーディスク):アニメコレクター層からの需要が高く、全巻セットは2〜3万円前後で落札されることも。単巻でもジャケット美品であれば3,000〜6,000円が相場です。

DVD-BOX:2000年代に発売された全話収録のBOXは特に人気が高く、状態良好なものは15,000〜25,000円ほどで取引されています。特典ブックレットやポストカードなど付属品の有無が価格に直結します。

Blu-ray:比較的新しいリマスター版は1万円前後で出品されることが多く、発売時の限定特典付きは定価を超える値段での落札も珍しくありません。

2. 書籍関連の中古市場
原作小説の絶版版やアニメ設定資料集、フィルムコミックなどが高値で取引されています。

原作小説:初版本や帯付き、アニメ絵柄のカバー版はコレクターからの需要が高く、2,000〜5,000円での落札が多いです。

アニメムック本:制作秘話や設定画を収録したムックは希少性が高く、保存状態によっては5,000円以上になるケースもあります。

アニメ雑誌の特集号:当時の『アニメージュ』や『OUT』などの特集記事が掲載された号は1,500〜3,000円前後で取引され、付録付きはさらに高値が付きます。

3. 音楽関連の中古市場

EPレコード:主題歌「ロックリバーヘ」「おいでラスカル」を収録したEP盤は、ジャケット美品で2,000〜4,000円が相場です。新品同様品は5,000円以上に跳ね上がることもあります。

LP・サントラ盤:サウンドトラックLPは3,000〜6,000円程度。帯や解説書が揃っているとさらに高額になります。

CD:後年の復刻版は比較的安価(1,000〜2,000円程度)ですが、初期の限定盤はプレミアがつく場合があります。

4. ホビー・おもちゃの中古市場

ぬいぐるみ:放送当時のぬいぐるみは数が少なく、状態良好なものは5,000〜10,000円で取引されます。タグ付き新品はさらに高騰します。

ソフビ人形:小型のソフビやカプセルトイ景品は1,000〜3,000円前後、セット販売では1万円以上になることもあります。

フィギュア:近年発売されたデフォルメフィギュアやリアル造形モデルは、限定版やイベント配布品が特に高値で取引されています。

5. ゲーム・ボードゲームの中古市場

すごろく・ボードゲーム:箱・駒・説明書が揃った完品は3,000〜7,000円程度。欠品があっても2,000円前後で落札されることが多いです。

トランプ・カードゲーム:状態が良ければ1,000〜2,000円台で安定した需要があります。

6. 食玩・文房具・日用品の中古市場

文房具:下敷きやペンケース、ノートなどは未使用品が特に人気で、2,000〜4,000円の取引が主流。使用感があってもデザインによっては需要があります。

食玩:おまけシールやフィギュアはセット販売が好まれ、希少なデザインは単品でも1,000円以上で取引されます。

日用品:コップやお弁当箱、タオルなどは経年劣化が少ない場合に高値が付き、特に未使用の箱入り品は5,000円を超えることもあります。

総評
『あらいぐまラスカル』関連商品の中古市場は、作品の知名度と世代を超えた人気に支えられ、安定した需要があります。特に保存状態が良く、当時の付属品が揃っているアイテムはコレクターの間で高く評価されます。また、ノスタルジー需要に加えて近年のキャラクターグッズ再ブームも追い風となり、価格は全体的に上昇傾向です。今後も限定復刻や新作グッズの発売があれば、中古市場の動きにも影響を与えると予想されます。

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