
ウメ星デンカ DVD COLLECTION [ 杉山佳寿子 ]
【原作】:藤子不二雄
【アニメの放送期間】:1969年4月1日~1969年9月23日
【放送話数】:全26話
【放送局】:TBS系列
【関連会社】:東京ムービー、スタジオ・ゼロ、Aプロダクション、博報堂
■ 概要
1969年4月1日から同年9月23日まで、TBS系列で毎週火曜18時〜18時30分に放送された『ウメ星デンカ』は、藤子不二雄が手掛けたユーモアとSFを融合させた作品です。原作は1968年から1970年にかけて雑誌連載され、独特の世界観とコミカルな展開で読者を魅了しました。本作のアニメ化は、当時の子どもたちにとって漫画の中の奇想天外な世界を動きと声で楽しめる大きな出来事であり、全26回(1回2話構成、合計52話)が制作されました。
放送当時はテレビのカラー化が急速に進んでいましたが、本作は制作予算の制約から全編モノクロで制作されています。それでも、明るく軽快なギャグ、意表を突くSF設定、そして人情味のある人間模様が組み合わされ、画面の色彩の少なさを感じさせない賑やかさを実現していました。背景美術やキャラクターデザインも藤子作品らしい柔らかさがあり、モノクロ特有の陰影表現が味わいを深めています。
物語の核となるのは、故郷であるウメ星を失った王族一家が、地球の一般家庭に身を寄せながら繰り広げるドタバタ劇。彼らの価値観や行動は、地球人の生活常識を軽く飛び越え、周囲を巻き込みながら数々の騒動を起こします。そのコミカルさの中には、異文化交流や家族愛、助け合いといったテーマもにじみ出ており、単なるギャグアニメに留まらない魅力を放っていました。
本作は後年の藤子不二雄作品にもつながるSFコメディの源流とも言え、1994年には劇場版アニメとしても再び映像化されました。また、長くソフト化が待ち望まれていた作品であり、2016年には東映ビデオから全話を収録したDVD-BOXが発売。こうした再評価の動きは、本作が放送終了から数十年経ってもなお愛され続けていることを物語っています。
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■ あらすじ・ストーリー
物語は、遠い宇宙に存在していた「ウメ星」が突如として大爆発を起こし、故郷を失ったウメ星人たちが銀河をさまようことになったところから始まります。その難民の中には、ウメ星の王様一家も含まれていました。王族は、内部が広大な四次元空間になっている巨大なカメ型宇宙船に身を隠し、やがて地球へと漂着します。
地球に降り立った彼らが出会ったのは、ごく普通の家庭・中村家。温厚で人情味あふれる中村家の人々は、王様一家の境遇を知ると、ウメ星を再建するまでの間、家族同然に受け入れることを決意します。こうして、王様、王妃、そして王子であるデンカの奇妙な居候生活が幕を開けました。
しかし、彼らは人柄はよいものの、生まれ育った文化や常識が地球とはまるで違います。王様は地球の庶民生活にも王室の威厳を持ち込もうとし、王妃は上品ながらもおっとりとした感覚で日常を混乱させ、そしてデンカは子どもらしい好奇心で周囲を巻き込む騒動を次々に引き起こします。さらには、王族に付き従う家来や、妙な特技を持つウメ星人までもが加わり、中村家は毎日のように予想外の事件の舞台となっていきます。
エピソードは一話完結型で、地球の学校生活に挑戦するデンカ、地球の食べ物や遊びに夢中になるウメ星人、そして彼らに翻弄される太郎や近所の人々など、日常と非日常が交錯するドタバタが展開されます。宇宙人である彼らの奇抜な発明や能力が引き金となって、ちょっとした家庭の出来事が大騒ぎに変わるのも本作の醍醐味です。
物語を通して、文化の違いや価値観の衝突をユーモアに変えつつ、互いを理解し支え合う温かさも描かれます。そのため、笑いの中にほんのりとした感動や人間味がにじみ、子どもから大人まで楽しめる内容になっていました。
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■ 登場キャラクターについて
『ウメ星デンカ』には、王族と地球人、そしてユニークな脇役たちが入り混じった個性豊かなキャラクター陣が登場します。それぞれが異なる立場や価値観を持っており、物語のテンポと笑いの源になっていました。以下では主なキャラクターとその魅力を紹介します。
● デンカ(声:杉山佳寿子)
本作の主人公であるウメ星の王子。まだ年若く、純粋で好奇心旺盛な性格をしています。地球の文化や遊びにすぐ夢中になる一方、無邪気さゆえに周囲を巻き込むトラブルメーカーでもあります。視聴者からは、そのあどけない声と元気いっぱいの行動が「憎めない」と評され、特に子ども視聴者に人気でした。
● 中村太郎(声:松島みのり)
中村家の息子で、デンカと同年代の少年。地球での生活に不慣れなデンカの良き案内役となり、時には親友として、時には兄のように面倒を見ます。現実的な性格ながら、デンカと一緒に騒動に巻き込まれることが多く、そのリアクションが物語にメリハリを与えていました。
● ウメ星国王(声:田の中勇)
デンカの父であり、ウメ星の王様。誇り高く、地球での生活においても王族らしさを崩さずに振る舞います。その結果、日常生活に不釣り合いな豪華さや威厳を持ち込んでしまい、笑いを誘います。視聴者からは「どこか憎めない頑固親父」として親しまれました。
● ウメ星王妃(声:菅谷政子)
デンカの母であり、優雅でおっとりとした性格。地球の生活や文化に興味はあるものの、マイペースさが災いして珍事件の発端になることも。家庭的な優しさと、時折見せる天然ぶりが魅力です。
● ベニショーガ(声:大竹宏)
王家に仕える家来で、忠誠心が強い反面、ややお調子者な一面も。名前の通りインパクトのある存在感で、彼の行動や発言がエピソードにユーモラスな彩りを添えています。
● ゴンスケ(声:毒蝮三太夫)
ウメ星から持ち込まれた機械仕掛けのロボット。どこか抜けていて愛嬌たっぷりの性格が人気で、機械でありながらも人間味を感じさせる存在です。ゴンスケのドジや的外れな活躍は、笑いの定番シーンとして視聴者の記憶に残りました。
● 河合みよ子(声:貴家堂子)
太郎の同級生で、明るく世話焼きな少女。デンカや太郎の騒動に関わることが多く、女性キャラクターとして作品の柔らかさを引き立てています。
● サンカク(声:沢田和子)
名前の通り三角形をイメージさせる外見が特徴的なキャラクター。突拍子もない言動と、不思議な役割で物語にちょっとしたスパイスを加えます。
● フグ田(声:兼本新吾)
脇役ながら印象深いキャラクター。コミカルな外見やリアクションが、時にデンカたちの計画を台無しにし、時に救う役割を果たします。
● 太郎の父(声:藤本譲)/太郎の母(声:北浜晴子)
中村家の大黒柱とその妻。突然居候としてやってきた王族一家に最初は戸惑いながらも、温かく受け入れます。地球人代表として、常識と非常識の橋渡しを担う存在です。
● フクジン大臣(声:雨森雅司)
ウメ星の元大臣で、王様と共に地球にやってきた人物。知恵はあるがややドジな面もあり、物語の中で政治的な立場と庶民的なドタバタが入り混じる面白さを生んでいます。
それぞれのキャラクターは、単に役割を果たすだけでなく、お互いの関係性や掛け合いによって物語のテンポを作り上げていました。視聴者は、この個性豊かな面々のやり取りに毎回期待しながら画面に見入ったのです。
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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング
『ウメ星デンカ』の音楽は、作品の明るく軽快な雰囲気をそのまま音にしたような、親しみやすい楽曲群で構成されています。当時の子どもたちはもちろん、大人も思わず口ずさんでしまうようなメロディーと歌詞が魅力でした。
● オープニング・エンディングテーマ「ウメ星デンカがこんにちは」
作詞は原作者である藤子不二雄、作曲はヒットメーカーの鈴木邦彦が担当。歌唱は石川進と杉山佳寿子によるデュエットで、デンカの元気いっぱいなキャラクター性と、作品のドタバタ感をストレートに表現しています。軽快なリズムと覚えやすいメロディーは放送当時から高い人気を誇り、学校や公園などで子どもたちが歌いながら遊ぶ光景も多く見られました。歌詞の中には、デンカやウメ星の世界観を表すユーモラスなフレーズが散りばめられ、初めて聴く人にも物語の雰囲気がすぐに伝わる構成になっています。
● 挿入歌「ウメ星マーチ」
こちらも藤子不二雄による作詞、鈴木邦彦作曲、編曲は林一が担当。歌唱は石川進、杉山佳寿子、田の中勇、菅谷政子、大竹宏と、メインキャストが勢ぞろいしています。行進曲調のテンポに乗せて、登場キャラクターの掛け合いが盛り込まれており、まるで物語の中に飛び込んだような臨場感があります。劇中で流れると、場面が一気に賑やかになる効果があり、特に王族一家の大行進や大掛かりな騒動シーンで印象的に使用されました。
● 楽曲のイメージと視聴者の反応
放送当時、家庭用テープレコーダーを使ってテレビから録音し、繰り返し聴いていたファンも少なくありません。楽曲はどれも前向きで元気が出る曲調で、子ども向けアニメ音楽の王道ともいえる仕上がりでした。また、歌詞の中に独特の擬音やウメ星特有の単語が登場するため、歌いながら自然に作品世界へ浸れるのも魅力のひとつでした。
現在でも、オープニングや挿入歌はファンの間で語り草となっており、イベントやカラオケで披露されることもあります。CDやデジタル配信で復刻された際には、当時リアルタイムで観ていた世代から「懐かしい」「あの頃を思い出す」といった声が多く寄せられ、世代を超えた支持を集めています。
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■ 声優について
『ウメ星デンカ』の魅力を支えた大きな要素のひとつが、実力派声優陣による個性豊かな演技です。当時としても豪華な配役であり、それぞれのキャラクターの性格や雰囲気を見事に声で表現していました。
● 杉山佳寿子(デンカ役)
明るく伸びやかな声質が特徴で、デンカの無邪気さや好奇心旺盛な性格を的確に表現しました。少年役を得意とする杉山の演技は、子どもらしい元気さの中に少しの品位も感じさせ、王子という立場の特別感を自然に漂わせていました。現場ではアドリブも多く、細かな息遣いや笑い声までキャラクターの一部として作り込み、作品の生命力を高めています。
● 松島みのり(中村太郎役)
安定感のある少年役で知られる松島は、太郎の誠実さや常識人としての立場をしっかり演じ切りました。特にデンカとの掛け合いでは、常識的な突っ込み役として作品全体のテンポを整える重要な役割を果たしていました。
● 田の中勇(ウメ星国王役)
低めで威厳のある声が王様役にぴったりで、少し古風な言い回しや堂々とした口調が王族らしさを強調しました。一方で、失敗や慌てる場面では一気にコミカルに振り切れる演技力で、視聴者の笑いを誘っていました。
● 菅谷政子(ウメ星王妃役)
柔らかく優しい声で、王妃の上品さと母性を見事に表現。ときおり見せる天然な一面や、地球での生活に驚くシーンでは、かわいらしさが際立っていました。
● 大竹宏(ベニショーガ役)
力強さと軽妙さを併せ持つ声質で、家来としての忠義とコミカルなキャラ性を両立。ベニショーガの印象を強く残す要因の一つが大竹の演技だったといえるでしょう。
● 毒蝮三太夫(ゴンスケ役)
ゴンスケの飄々とした性格を、独特の抑揚とタイミングで表現。声優としてだけでなく、俳優やタレントとしての経験も活かし、セリフの間やユーモア感覚が抜群でした。
● 貴家堂子(河合みよ子役)
明るく透き通るような声で、元気な少女キャラクターを自然に演じました。みよ子の朗らかさと芯の強さが視聴者に好印象を与え、作品全体の雰囲気を明るくしています。
● その他のキャスト
沢田和子(サンカク役)、兼本新吾(フグ田役)、藤本譲(太郎の父役)、北浜晴子(太郎の母役)、雨森雅司(フクジン大臣役)らも、それぞれの個性を声に吹き込み、物語を多彩に彩りました。特に脇役陣は、一話ごとのオチや笑いどころで存在感を発揮しています。
収録現場は和気あいあいとした雰囲気で、アドリブや掛け合いから生まれた名シーンも多かったといわれます。声優陣の息の合った演技は、キャラクターたちを単なる二次元の存在から、生き生きとした人物へと昇華させ、本作の長く愛される理由のひとつとなりました。
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■ 視聴者の感想
『ウメ星デンカ』は、放送当時から子どもたちの間で高い人気を集めました。その理由の一つは、物語が「異星から来た王族一家」という突飛な設定でありながらも、舞台はあくまで庶民的な日本の家庭であったことです。視聴者は、日常の延長線上に突然現れる非日常の面白さに引き込まれました。
● 放送当時の感想
当時の小学生からは、「毎回どんなトラブルが起きるのか楽しみだった」「デンカと一緒に遊んでみたい」といった声が多く聞かれました。特にモノクロ映像にもかかわらず、キャラクターの動きや声の表情豊かさが色彩不足を感じさせず、「白黒なのにカラフルに見える」という感想も寄せられています。家庭にカラーテレビが普及しつつあった時代に、あえてモノクロで制作された本作は珍しく、その映像の雰囲気を「かえって味があっていい」と評価する人もいました。
● 大人視点の評価
親世代や当時の大人視聴者は、作品に込められた風刺や人情味に注目しました。王族と庶民、宇宙人と地球人という立場の違いが笑いに変えられている一方で、「異文化理解」や「助け合い」といったテーマが子どもにも自然に伝わる点を高く評価しています。また、コミカルな展開の中に時折挟まれる温かいシーンは、家族で安心して観られる良質な娯楽として受け入れられました。
● 再放送・ソフト化後の感想
再放送やDVD-BOX化で本作を知った世代からは、「昔のアニメのテンポ感が新鮮」「現代アニメでは見られない素朴な演出がいい」という声が多く、レトロアニメとしての魅力が再評価されています。特にBGMや主題歌のインパクトは強く、映像と音楽が一体となった演出が「クセになる」と評判です。
● ネット上での評判
インターネット上では、キャラクターごとの名言や名シーンが共有され、「この場面でのデンカの表情がかわいい」「ゴンスケのセリフ回しが最高」など細かい感想が飛び交っています。また、藤子不二雄作品の中でもややマイナーな位置付けながら、知る人ぞ知る名作として紹介される機会も増え、作品の知名度は着実に広がっています。
総じて、『ウメ星デンカ』は世代を超えて愛される要素を持ち合わせており、笑いと温かさのバランスが視聴者の心をつかみ続けています。
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■ 好きな場面
『ウメ星デンカ』には、一度見たら忘れられないような場面が数多く存在します。視聴者が選ぶ「好きな場面」は、それぞれのキャラクターの個性や物語の魅力が最も色濃く現れた瞬間ばかりです。
● デンカの地球初体験シーン
放送初期のエピソードで描かれた、デンカが地球の食べ物や遊びに初めて触れる場面は、多くのファンの記憶に残っています。特に、おにぎりを手にして「これは何の宝石だ?」と真剣に尋ねるシーンは、彼の無邪気さと異星人らしい感覚のズレが同時に伝わる名場面です。視聴者の中には、このシーンを真似して遊んだという子どもも少なくありませんでした。
● ゴンスケのドタバタ活躍
ロボットのゴンスケが、何かを手伝おうとしてかえって大混乱を引き起こす回は、繰り返し語られる人気エピソードの一つです。特に、掃除機のような装置で部屋を片付けようとし、家具や人まで吸い込んでしまうシーンは抱腹絶倒。ドジながらも憎めないゴンスケの魅力が全開でした。
● 王様の「王室流」日常生活
ウメ星国王が地球での生活に「王室流」を持ち込み、近所を巻き込む回も印象的です。たとえば、朝の挨拶代わりに国王式の派手な儀式を行い、周囲を呆れさせるくだりや、食事を金色の食器で提供しようとする場面など、庶民とのギャップが笑いを誘いました。
● 心温まる別れと再会
ギャグが中心の本作ですが、時には感動的な展開もあります。特にデンカが一時的に中村家を離れる話では、お互いの存在の大切さを改めて感じるシーンが描かれ、涙ぐんだ視聴者も多かったといいます。その後の再会シーンでは、笑顔と涙が入り混じる温かい空気が画面を包み込みました。
● 挿入歌「ウメ星マーチ」の大行進
劇中で挿入歌に合わせ、登場キャラクターが一斉に行進するシーンは、視覚と音楽が一体となった迫力ある名場面です。コミカルな動きと豪華なキャストの歌声が重なり、まるで舞台を観ているような楽しさがありました。
こうした名場面は、ただ面白いだけでなく、キャラクター同士の関係性や作品全体の温かさをしっかりと伝えてくれます。視聴者の中には、これらのシーンだけを録画して何度も見返していたという人もいるほどで、『ウメ星デンカ』が長く愛される理由の一つになっています。
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■ 好きなキャラクター
『ウメ星デンカ』には多彩なキャラクターが登場しますが、視聴者それぞれが特別な思い入れを持つ「推しキャラ」が存在します。人気の理由は単なる見た目や性格だけでなく、作品の中で見せる行動や関係性、そして心に残るセリフや仕草にあります。
● デンカ
主人公としての存在感と、天真爛漫さで圧倒的な支持を得ています。「異星の王子」という立場でありながら、地球の友だちと同じ目線で遊び、時には失敗して怒られる姿が微笑ましいと評判です。特に子ども視聴者からは「一緒に遊んでみたい」という声が多く、リアルタイム世代だけでなく再放送やDVDで初めて見た世代にも根強い人気があります。
● ゴンスケ
機械仕掛けのロボットでありながら、感情豊かで人間味あふれる言動が魅力。少し抜けた性格とドジな行動は笑いを誘い、視聴者の中には「ゴンスケが出てくると安心する」という人もいるほどです。また、時折見せる本気の活躍や優しさがギャップとして響き、「ただのギャグキャラではない」と再評価するファンも少なくありません。
● ウメ星国王
誇り高く威厳のあるキャラクターですが、地球での生活に振り回される姿がコミカルで人気。特に大人の視聴者からは「頑固だけど根はいい人」という評価を受け、父親像やリーダー像の面白いアレンジとして親しまれています。
● ウメ星王妃
上品で優しい雰囲気に惹かれるファンが多く、女性キャラクターの中では安定した支持があります。天然な発言や行動が笑いを誘う一方で、家族を想う母性も感じられるため、「癒し系キャラ」として愛されています。
● 中村太郎
常識人枠でありながら、デンカとの友情を大切にする姿が好印象。彼がいなければ物語の騒動はもっと大きくなっていたかもしれません。地球側の視点で視聴者を物語に引き込み、「自分も太郎の立場だったらこうしたい」と共感する人も多いキャラクターです。
● ベニショーガ
ややお調子者でコミカルな立ち位置ながら、忠義心が強く、王族を支える姿が頼もしいと評価されます。脇役でありながらも、存在感は抜群で、独特な声とセリフ回しが耳に残ります。
人気投票やファンのアンケートでは、デンカとゴンスケが上位を占める傾向がありますが、「この作品は全員が主役級」という声も多く、それぞれのキャラクターに熱心な支持層が存在しているのが特徴です。
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■ 関連商品のまとめ
『ウメ星デンカ』は放送当時から現在に至るまで、さまざまな形で関連商品が発売され、ファンの手元に届けられてきました。ジャンルごとに見ると、コレクション性の高いアイテムから日常的に使えるグッズまで幅広く展開されていたことがわかります。
● 映像関連
最初期に登場したのはVHSテープで、1980年代後半から90年代にかけて一部エピソードを収録した単巻が販売されました。当時は家庭用録画機器が普及し始めた頃で、公式VHSはファンにとって貴重な保存手段となりました。その後、LD(レーザーディスク)版も一部リリースされ、映像コレクターの間で高い人気を得ます。2016年には全52話を収録したDVD-BOXが東映ビデオから発売され、映像特典やブックレットが付属する豪華仕様で話題となりました。高画質リマスターにより、モノクロ映像特有のコントラストや質感が鮮明に蘇っています。
● 書籍関連
原作漫画は藤子不二雄による作品として1968年から1970年まで連載され、アニメ化に合わせて単行本や新装版が複数の出版社から刊行されました。さらに、アニメ版をベースにしたフィルムコミックや絵本形式の児童書も登場。アニメ雑誌では放送当時から特集記事が組まれ、キャラクター設定資料や場面カット、声優インタビューなどが掲載されました。後年には設定集や解説本などのムックが発行され、資料的価値も高い内容となっています。
● 音楽関連
主題歌「ウメ星デンカがこんにちは」と挿入歌「ウメ星マーチ」はEPレコードとして発売され、当時の子どもたちの間で大ヒットしました。その後カセットやCDでの復刻版も登場し、現在ではデジタル配信でも聴くことが可能です。特にオリジナル音源はレトロアニメ音楽ファンから高い評価を受け、イベントやカラオケでも根強く歌われています。
● ホビー・おもちゃ
放送時期が昭和40年代後半であったため、現代のような大量キャラクター商品展開はありませんでしたが、それでも玩具メーカーによるソフビ人形やブリキ製おもちゃ、ぬいぐるみが少量生産されました。また、キャラクターがプリントされたカルタやかるた風カードゲームも人気で、当時の子どもたちの遊びの一部となっていました。
● ゲーム・ボードゲーム
ファミコンやコンピュータゲーム化はされませんでしたが、キャラクターを使ったすごろくやパズルなどのボードゲームが玩具店で販売されました。中には、付属のカードで特殊イベントを発生させる仕組みを持つ商品もあり、子ども同士で盛り上がれる工夫が凝らされていました。
● 文房具・日用品
キャラクター下敷き、ノート、鉛筆、缶ペンケースなどの文具は小学生を中心に人気を集めました。日用品としてはコップやお弁当箱、巾着袋などが存在し、学校生活や家庭で日常的に使えるアイテムとして定着しました。
● 食品・食玩
駄菓子メーカーや食品メーカーとのコラボで、キャラクターシール付きガムやチョコレート、ラムネ菓子などが発売されました。パッケージデザインも可愛らしく、食べ終わった後も包装を大切に保管するファンが多かったようです。
こうした関連商品は、単に販売されただけでなく、当時の子どもたちの生活や遊びに溶け込み、『ウメ星デンカ』の世界観を日常の中に持ち込む役割を果たしていました。
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■ オークション・フリマなどの中古市場
『ウメ星デンカ』関連商品は、放送から半世紀以上経った現在でも中古市場で一定の需要があります。特に昭和40年代当時のグッズや初期メディア商品は流通数が少なく、コレクターアイテムとして高値が付くことも珍しくありません。
● 映像関連商品の市場動向
1980〜90年代に発売されたVHSやLDは、現存数が少なく状態の良いものはヤフオクやフリマアプリで高めの価格で取引されています。VHSは単巻で1,500〜3,000円程度が相場ですが、未開封品や人気エピソード収録巻では5,000円を超えることもあります。LDは3,000〜6,000円前後で落札されるケースが多く、ジャケットデザインや付属ブックレットの有無が価格に大きく影響します。2016年発売のDVD-BOXは限定生産だったため、現在ではプレミア価格となっており、美品で20,000〜30,000円程度での取引が目立ちます。
● 書籍・印刷物
原作単行本(初版)は特に希少で、全巻セットだと10,000円以上になることもあります。アニメ放送当時の雑誌記事や特集号、ポスター付きのアニメ誌も人気で、状態が良ければ1冊1,500〜3,000円で取引されます。設定資料集や後年発行されたムック本もファンアイテムとして評価が高く、保存状態によっては5,000円を超える場合もあります。
● 音楽関連
オリジナルEPレコード「ウメ星デンカがこんにちは」は状態が良ければ2,000〜4,000円程度での取引が一般的で、帯付きやジャケット美品はさらに高騰します。挿入歌「ウメ星マーチ」収録盤も同様の相場感で、レコードコレクターからの需要も根強いです。CD復刻版は比較的入手しやすく、1,000〜2,000円程度で取引されています。
● ホビー・おもちゃ
当時販売されたソフビ人形やブリキ製おもちゃは、現存数の少なさから非常に高額になる傾向があります。ソフビは1体3,000〜6,000円、ブリキ製は状態次第で1万円を超えることもあります。カルタやかるた風カードゲームは、全札揃いの完品であれば5,000円以上の値が付きます。
● 文房具・日用品
昭和期のキャラクター下敷きや缶ペンケースは、デザインや状態によって1,000〜3,000円程度。未使用品やパッケージ付きはコレクター需要が高く、5,000円近くになる例もあります。お弁当箱やコップといった日用品は希少性が高く、未使用の完品であれば1万円前後の取引実績も確認されています。
● 食品関連・食玩
当時のパッケージやおまけシールは軽量で保存しやすいこともあり、一部コレクター間で人気です。状態が良ければ数百円から数千円の範囲で取引され、シールコンプリートセットや未開封のおまけ付き商品はプレミア化する場合があります。
総じて、『ウメ星デンカ』の中古市場は希少性と状態が価格を大きく左右する傾向にあります。特に映像メディアや昭和期のグッズは年々入手が難しくなっており、コレクターの間では「見つけたら即入手」が合言葉になるほどです。
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