『ヤッターマン』(1977年)(テレビアニメ)

ヤッターマン コレクターズ フィギュア PART3 プライズ システムサービス(全2種フルセット)【即納】【05P03Dec16】

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【原作】:吉田竜夫、吉田健二
【アニメの放送期間】:1977年1月1日~1979年1月27日
【放送話数】:全108話
【放送局】:フジテレビ系列
【関連会社】:タツノコプロ

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■ 概要

1977年1月1日から1979年1月27日にかけて、フジテレビ系列の土曜夕方18時30分枠で放送された『ヤッターマン』は、タツノコプロが制作した全108話の長編テレビアニメです。本作は、人気シリーズ「タイムボカン」枠の第2弾にあたり、シリーズの方向性を大きく形作った重要な作品といえます。物語の根幹は、世界のどこかに眠るとされる巨大な財宝のありかを示す「ドクロストーン」を巡り、正義の味方であるヤッターマンと、財宝を狙う三人組の悪党ドロンボー一味が繰り広げる、ユーモラスかつ痛快な争奪戦です。

従来のヒーローアニメでは珍しかった「男女のペアによる変身ヒーロー」、さらに「奇抜なデザインのメカ」「敵味方がそれぞれメカを駆使して戦うバトル演出」「敗北後に必ず起こる定番のギャグ的爆発演出」など、後年まで続くシリーズならではの定番が本作で初めて確立されました。特に主人公たちが着るコスチュームが、スーパーヒーロー然とした派手なタイツや鎧ではなく、ツナギをベースとした機能的なデザインであった点は、当時の子どもたちに強い新鮮さを与えました。

物語構成は2年以上にわたり一貫してフォーマット化されており、毎回の展開はある程度予想できるものの、その“お約束”こそがファンの楽しみの一つとなりました。制作陣もこうした形式を意識的に活用し、後期のエンディング曲「ドロンボーのシラーケッ」では、そのマンネリ感を逆手に取って笑いに変えるというセルフパロディ的な試みも行っています。

視聴率は極めて高く、平均で20%を超え、第11話では28.4%というシリーズ最高記録を達成。これはタツノコプロ制作のアニメ作品の中でも屈指の数字で、当時の人気の高さを示す象徴的なデータです。周辺グッズの販売実績も華々しく、タカトクトイスから発売された主役メカ「ヤッターワン」の玩具は120万個以上を出荷。主題歌「ヤッターマンの歌」も50万枚を突破し、作曲者・山本正之の代表作として知られています。

放送終了後もその人気は長く続き、1993年にはLDパーフェクトコレクション、2003年にはDVD-BOX、2012年には高画質化されたBlu-ray BOXが発売され、世代を超えて視聴される作品となりました。コミカルさと冒険心、そしてクセの強いキャラクターたちが織り成す『ヤッターマン』は、日本アニメ史において“フォーマットを持った娯楽作品”の代表格として、今なお語り継がれています。

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■ あらすじ・ストーリー

物語の舞台は現代の日本から世界各地へと広がります。主人公のガンちゃんは、町のオモチャ屋「高田玩具店」の一人息子。ある日、父が製作を途中で放棄した巨大な犬型ロボットを、幼なじみであり恋人でもあるアイちゃんとともに完成させることに成功します。このロボットには、ただの玩具としての用途ではなく、人々を守るための力が秘められていました。 しかし、ガンちゃんは父親がもしこのロボットを完成させたら、商売道具として金儲けに使ってしまうだろうと考え、それを避けるために自分たちがロボットを正義のために運用することを決意します。こうしてガンちゃんとアイちゃんは、それぞれ「ヤッターマン1号」「ヤッターマン2号」へと変身し、ロボット犬「ヤッターワン」を駆って悪と戦うヒーローとして活動を始めるのです。

一方その頃、世間を騒がせていたのは、ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーの三人組から成る悪党集団・ドロンボー一味。彼らはイカサマ商売や詐欺まがいの方法で資金を集め、きらびやかな財宝を手に入れることを生きがいにしています。そんな彼らの前に現れたのが、自らを「泥棒の神様」と称する謎の存在ドクロベー。ドクロベーは、地球のどこかに隠された「大金塊」の在処を示す4つの「ドクロストーン」のうち、1つを自分が所有していると告げ、残り3つを見つけ出せば財宝を山分けしようと持ちかけます。
この魅力的な提案に飛びついたドロンボー一味は、ドクロベーの命令のもと世界各地を巡り、ドクロストーンの捜索を開始します。

ガンちゃんとアイちゃんは、この計画を偶然知ることになります。もしドロンボー一味がすべてのドクロストーンを手に入れれば、莫大な財宝を独占し、さらなる悪事に利用することは間違いありません。そこで二人は、ヤッターワンの豊富なメカ機能と仲間の知恵を駆使し、ドロンボー一味の野望を阻止すべく立ち上がります。

物語は、ヤッターマンとドロンボー一味の追いかけっこが基本構造です。各地でのドクロストーン探索が物語の起点となり、その土地の文化や風景、ユニークな人物が登場。ドロンボー一味は巧妙な罠や奇抜なメカでヤッターマンを翻弄しますが、最終的にはヤッターワンが繰り出す「ビックリドッキリメカ」によって計画は失敗。毎回のようにドロンボー一味は大爆発に巻き込まれ、空へ吹き飛ばされるというお約束の結末を迎えます。

一見単純に思えるこのパターンは、実は視聴者の期待感を巧みに利用した構造であり、「次はどんなメカが登場するのか」「どんな騙し合いが繰り広げられるのか」というワクワク感を常に提供します。また、悪党側にも人間味あふれる描写があり、単なる勧善懲悪ではない“憎めない悪役”としての魅力が、長期放送を支える大きな要因となりました。

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■ 登場キャラクターについて

『ヤッターマン』の魅力の大きな柱は、個性的で愛すべきキャラクターたちにあります。正義の側にも悪の側にも、それぞれに鮮烈な個性と物語性が備わっており、視聴者が長く記憶に留める理由となっています。ここでは、その主要キャラクターたちを改めて紹介します。

● ガンちゃん(ヤッターマン1号)
本名は高田ガン。13歳という若さながら、強い正義感と行動力を備えた少年です。父が経営する高田玩具店の一人息子で、機械いじりや発明に興味を持ち、未完成だった巨大犬型ロボット「ヤッターワン」を自ら完成させるほどの腕前を誇ります。熱血漢でありながら仲間思いで、困っている人を見過ごせない性格は、彼を単なるヒーローではなく“身近な正義の象徴”として際立たせています。

● アイちゃん(ヤッターマン2号)
本名は上成愛。12歳の少女で、ガンちゃんの良きパートナーかつガールフレンド。父が営む上成電気店で育ち、機械や工具にも慣れ親しんでいます。明るく聡明で、時にガンちゃんをリードする場面も多い頼れる存在。戦闘中にも機転を利かせて窮地を脱する姿は、当時の視聴者にとって新しいヒロイン像として映りました。

● オモッチャマ
サイコロ型の小型ロボットで、高田玩具店のマスコット的存在。頭部からプロペラを出して空を飛び、乾電池で稼働するというユニークな設定が特徴です。喜怒哀楽を豊かに表現できるロボットでありながら、感情の扱いをめぐってガンちゃんと軽妙なやりとりを交わす場面が多く、コミカルな役割を担っています。

● ドロンジョ
ドロンボー一味のリーダーにしてお色気担当。金髪碧眼で抜群のプロポーションを誇る美女ですが、巨大なフード型の仮面という独特な装いで、強烈なビジュアルインパクトを放っています。宝石や金銀に目がなく、欲望のためならどんな計画も立案する一方、仲間思いな一面も垣間見せるなど、単純な悪役には収まらない魅力があります。

● ボヤッキー
メカニック担当で、奇抜かつユーモラスな発明品を次々と作り出す才能の持ち主。細身で猫背、特徴的な鼻とヒゲ、そして独特のオネエ言葉が印象的です。彼が生み出すメカは物語を盛り上げる重要要素であり、その失敗もまたお約束の面白さに直結しています。

● トンズラー
怪力自慢の元プロレスラーで、岩手県出身ながら関西弁を使う異色キャラ。大柄な体格と力任せの行動が多い一方で、意外と臆病な面もあり、ボヤッキーとの掛け合いがドロンボー一味の笑いを生む重要な要素となっています。

● ドクロベー
ドロンボー一味を操る謎の存在で、「泥棒の神様」を自称します。ドクロストーン探索を命じ、失敗すれば「おしおき」と称して過激でユニークな罰を与えるのがお約束。顔は巨大なドクロ型モニターに映し出されるだけで、その正体は最後まで謎に包まれています。

● ヤッターワン
ガンちゃんとアイちゃんが作り上げた大型犬型メカ。地上と水上での活動が可能で、骨型のエネルギー源を食べることで新たな「ビックリドッキリメカ」を発動させます。これらのメカは毎回異なる趣向で設計されており、視聴者の楽しみの一つでした。

● おだてブタ
ブタ型のコクピットメカで、「ブタもおだてりゃ木に登る」という決め台詞とともにヤシの木を登る姿が有名です。シリーズを象徴するギャグキャラクターとして人気を博しました。

● ナレーター
物語の随所で「説明しよう!」とテンポよく状況を語る案内役。声の抑揚や独特の言い回しが作品のテンポを作り、時には物語を茶化すようなコメントで笑いを誘いました。

これらのキャラクターたちは、それぞれが強い個性を持ちながらも、物語全体で絶妙なバランスを保っています。正義と悪の枠を超え、視聴者に愛され続ける存在であることが、『ヤッターマン』が長年語り継がれる理由のひとつです。

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■ 登場キャラクターについて

『ヤッターマン』は、物語の筋立てそのものも魅力的ですが、何より視聴者の記憶に深く刻まれたのは、登場するキャラクターたちの強烈な個性と、それらが織りなす人間関係、そしてやり取りの妙でした。正義側と悪役側のキャラクターは、いずれも単純な善悪の枠に収まりきらず、どこか人間味や弱さ、愛嬌を持っています。この“憎めない悪役”と“等身大のヒーロー”の組み合わせこそが、本作の根幹を支え、長期シリーズとして成立させた大きな理由のひとつでした。

■ 正義側のキャラクターたち

● ガンちゃん(ヤッターマン1号)
本名は高田ガン。13歳という年齢ながら、責任感と行動力を兼ね備えた少年であり、物語の中心的存在です。彼は父親が経営する「高田玩具店」の一人息子で、小さい頃から玩具や機械に親しみ、発想力と技術力を培ってきました。父が諦めかけていた犬型ロボット「ヤッターワン」を、自らの手で完成させるほどの技能は、単なる偶然や才能だけではなく、努力と情熱の結晶といえます。
その性格は非常に真っ直ぐで、困っている人を見過ごせない生粋の正義漢。熱くなりやすくもありますが、子どもらしい柔軟さや優しさも持ち合わせています。ガンちゃんの存在は、視聴者の少年たちにとっては憧れの対象でありつつ、同世代として感情移入しやすい等身大のヒーロー像でした。

● アイちゃん(ヤッターマン2号)
本名は上成愛。12歳の少女で、ガンちゃんの幼なじみ兼ガールフレンド。彼女は父が経営する上成電気店で育ち、工具や電気機器に触れる環境で自然と機械への理解を深めてきました。ガンちゃんに比べると冷静で、時に彼の暴走を抑えるブレーキ役を担うことも多く、頭の回転が速い戦略家タイプ。戦闘やメカの操縦でも頼りになる一方で、持ち前の明るさと優しさで周囲を和ませるムードメーカーでもあります。
当時のアニメにおけるヒロイン像は、守られる存在や物語の彩りという立ち位置が多かった中、アイちゃんは積極的に行動し、危機を自らの知恵で切り抜ける“戦うヒロイン”として新鮮に映りました。

● オモッチャマ
サイコロのような形をした小型ロボットで、高田玩具店のマスコット的存在。ガンちゃんの父が作り出した発明品ですが、乾電池で動き、頭部のプロペラで時速70kmの飛行が可能という、可愛らしい外見に反して実用性の高い性能を備えています。喜怒哀楽を表現する豊かな感情機能を持ちながらも、それを否定されるというギャップがユーモラスで、しばしば物語に軽妙な笑いを添えます。視聴者にとっては“もうひとりの仲間”として親しみやすい存在でした。

■ 悪役側のキャラクターたち

● ドロンジョ
ドロンボー一味のリーダーであり、作品の象徴的存在ともいえる女性キャラクター。24歳という設定で、金髪碧眼の美貌と抜群のスタイルを持ちながら、巨大なフード型の仮面を常に着用する独特な外見は、一度見たら忘れられません。金銀財宝への執着は並々ならず、ドクロベーの指令を受けて世界各地で財宝探しに奔走します。しかしその野望の裏には、仲間を見捨てられない情の深さも垣間見え、単なる悪党として割り切れない複雑な人物像が魅力です。

● ボヤッキー
三悪のメカ担当で、細長い体型と特徴的な口ひげ、大きな鼻が印象的。発明の腕前は一級品で、毎回ドロンボー一味の作戦を支える奇抜なメカを設計・制作します。どこか芝居がかったオネエ口調と、女性好き(特に女子高生)というクセのある性格が、彼のコミカルさを倍増させています。メカの失敗は敗北の定番パターンですが、その過程で見せる発想力や器用さは視聴者からも「憎めない」と評される理由でした。

● トンズラー
怪力自慢の元プロレスラー。がっしりした体格と鋭い眼光を持ちながらも、会話では関西弁を多用し、語尾に「〜まんねん」をつける独特な話し方がユーモラスです。力仕事担当としてメカの組み立てや作業を一手に引き受けますが、予想外の事態には驚いて逃げ腰になる場面も多く、そのギャップが笑いを誘います。

● ドクロベー
巨大なドクロ型スクリーン越しに姿を見せる謎の人物。自らを「泥棒の神様」と称し、ドロンボー一味を使ってドクロストーン集めを指揮します。作戦が失敗すると「おしおきだべ〜」の台詞とともに派手な罰を下すのが恒例で、その罰のバリエーションや演出は視聴者にとっても毎回の見どころでした。

■ メカとサブキャラクター

● ヤッターワン
ガンちゃんとアイちゃんが作り上げた大型犬型メカ。地上と水上で活動でき、骨型のエネルギー源を食べることで内部から「ビックリドッキリメカ」を発射します。これらの小型メカは戦況に応じて多種多様な形態を持ち、物語に新鮮さを加えました。

● おだてブタ
「ブタもおだてりゃ木に登る」という決め台詞を持つブタ型メカ。木登りの際の妙に愛嬌のある動きと、この台詞のキャッチーさは、作品の代名詞的存在となりました。

● ナレーター
物語進行の要所要所で「説明しよう!」と状況を説明する案内役。淡々とした解説に時折ユーモアを交え、メタ的なコメントで視聴者の笑いを誘う役割を担います。

これらのキャラクターたちは、それぞれが異なる魅力を放ちながら、互いに補い合う関係性を築いています。正義側と悪役側が単純な対立ではなく、時に人間臭い感情を見せ合う構造は、当時の子ども向けアニメとしては珍しく、だからこそ世代を超えて語り継がれる作品となったのです。

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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング

『ヤッターマン』の人気を語るうえで欠かせないのが、その耳に残る数々の楽曲群です。作品の冒頭を飾るオープニングテーマから、物語を締めくくるエンディング、さらに物語中の盛り上がりを支える挿入歌まで、音楽は本作のテンポや雰囲気づくりに大きく寄与していました。キャラクターの個性を際立たせる楽曲や、ギャグ要素を強調するコミカルな曲も多く、視聴者の記憶に鮮明に残っています。

■ オープニングテーマ

第1期オープニング:「ヤッターマンの歌」(第1話〜第58話)
作詞は若林一郎、補作詞・作曲は山本正之、編曲は神保正明。歌唱は山本まさゆきと少年少女合唱団みずうみが担当しました。
冒頭の「ヤッターヤッター…」という掛け声は、一度聴けば誰もが口ずさめる中毒性を持ち、子どもたちの間で自然に広まりました。歌詞は、正義のために立ち上がるヤッターマンの活躍を明るく元気に描いており、番組開始の合図としての役割だけでなく、作品世界へ視聴者を一気に引き込むパワーを持っています。当時のレコード売上は50万枚を突破し、山本正之の代表曲のひとつとなりました。

第2期オープニング:「ヤッターキング」(第59話〜第108話)
こちらも山本正之が作詞・作曲を手がけ、編曲は神保正明、歌唱は山本まさゆきとスクールメイツ・ブラザーズ。新たな主役メカ「ヤッターキング」の登場と共にリニューアルされたこの曲は、力強く前進するようなテンポ感と高揚感が特徴で、後期シリーズの展開にふさわしい華やかさを演出しました。視聴者の間では「ヤッターマンの歌」と並ぶ人気を誇り、2つのOP曲は長くファンに愛され続けています。

■ エンディングテーマ

第1期エンディング:「天才ドロンボー」(第1話〜第58話)
作詞・作曲は山本正之、編曲は神保正明。歌唱はドロンジョ役の小原乃梨子、ボヤッキー役の八奈見乗児、トンズラー役のたてかべ和也が担当。
悪役三人組が主役となる珍しいエンディング曲で、彼らの自画自賛ぶりと失敗を繰り返すお約束のギャップをコミカルに描きます。視聴者は、物語の結末で吹き飛ばされた直後にこの曲が流れることで、敗北すら笑いに変えるシリーズの空気感を楽しむことができました。

第2期エンディング:「ドロンボーのシラーケッ」(第59話〜第108話)
同じく山本正之による作詞・作曲、編曲は神保正明。歌唱は小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也、セリフ部分を滝口順平(ドクロベー役)が担当。
この曲は、長期シリーズ化による“お約束展開”を自ら茶化すような歌詞が特徴で、制作陣のユーモアと自己パロディ精神が凝縮されています。ファンからは「本編を見終えた後のご褒美のような曲」として愛されました。

■ 挿入歌

「ドクロベエさまに捧げる歌」
若林一郎作詞、山本正之作曲、神保正明編曲。山本まさゆきと小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也が歌唱を担当。ドロンボー一味がドクロベーへの忠誠を歌い上げる内容で、ギャグと敬意が入り混じった独特のムードが漂います。

「ヤッターマン・ロック」
若林一郎作詞、山本正之作曲・神保正明編曲。山本まさゆきと少年少女合唱団みずうみによるロック調の挿入歌で、アクションシーンや盛り上がる場面で流れ、視聴者のテンションを一気に引き上げました。

「おだてブタ」
松山貫之作詞、筒井広志作曲・編曲、歌は筒井広志とスクールメイツ・ブラザーズ。あの名セリフ「ブタもおだてりゃ木に登る」を全面的にフィーチャーした曲で、子どもたちが真似して歌う現象が起こるほどの人気を博しました。

「ドロンボーのなげき唄」
松山貫之作詞、山本正之作曲、神保正明編曲。小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也が歌い、富山敬と滝口順平がセリフを担当。敗北の悲哀と、それでもめげない三人組の姿勢をしみじみと描いたユーモラスなバラードです。

■ 音楽が与えた影響とファンの反応

『ヤッターマン』の楽曲群は、単なるBGMやテーマソングの枠を超えて、物語の世界観そのものを形作る重要な役割を担っていました。オープニングは視聴者の期待を一気に高め、エンディングは物語の余韻を笑いと共に締めくくる。そして挿入歌は、戦闘やギャグシーンの演出を何倍にも膨らませました。
当時の子どもたちにとって、これらの曲は学校や遊び場で自然と歌われる“共通言語”であり、アニメを見ていない子でさえサビを口ずさめるほどの浸透力を持っていました。レコードやカセットとして販売されたサウンドトラックは、アニメファンのみならず、音楽ファンにもコレクション対象となり、今なお中古市場で人気が高いアイテムとなっています。

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■ 声優について

『ヤッターマン』のキャラクターたちに命を吹き込んだのは、実力派かつ個性豊かな声優陣でした。それぞれの声がキャラクターの性格や立ち位置を鮮やかに表現し、視聴者の記憶に強く刻まれています。当時の声優業界においても、『ヤッターマン』は出演陣の存在感を決定づけた作品のひとつといえます。

■ 主人公側の声優陣

● ガンちゃん/ヤッターマン1号(声:太田淑子)
少年役を得意とし、すでに『ジャングル大帝』や『ベルサイユのばら』など数々の作品で主要キャラクターを演じていたベテラン女優です。太田淑子の声は、活発で純粋な少年像を的確に表現できる明るさと張りが特徴で、ガンちゃんの正義感や情熱を自然体で引き出しました。彼女の声によって、ガンちゃんはただ熱いだけのヒーローではなく、親しみやすく人間味のあるキャラクターとして確立されたのです。

● アイちゃん/ヤッターマン2号(声:岡本茉利)
『超電磁ロボ コン・バトラーV』の南原ちずる役などで知られる岡本茉利は、元気で知的な少女像を演じることに定評があります。アイちゃん役では、ガンちゃんを支えつつ自らも行動する芯の強さを、爽やかで明るい声質で表現。掛け合いのテンポも軽快で、視聴者からは「可愛いけど頼れるヒロイン」として高く評価されました。

● オモッチャマ(声:桂玲子)
桂玲子は、愛らしい声質とコミカルな演技で、感情豊かな小型ロボット・オモッチャマを見事に表現しました。オモッチャマの台詞はギャグとツッコミの役割を兼ねることが多く、桂の演技力によって、その存在感は単なるマスコットを超えて物語の潤滑油となっています。

■ ドロンボー一味の声優陣

● ドロンジョ(声:小原乃梨子)
『ドラえもん』ののび太役(1979年版以前)や『パーマン』のパーマン2号役など、多くの名役を持つ小原乃梨子。ドロンジョ役では、色気とコメディの両立という難しい役柄をこなし、悪役でありながら視聴者から愛されるキャラクターに仕上げました。色っぽい台詞から情けない悲鳴まで、声の幅広さは圧巻で、毎回の「おしおき」シーンで見せる悲鳴はシリーズの名物となりました。

● ボヤッキー(声:八奈見乗児)
低めで鼻にかかった独特の声質と間の取り方で、飄々とした悪役を演じる名手。ボヤッキー役では、その軽妙なトーンとクセのあるセリフ回しが絶妙で、視聴者の笑いを誘いました。「〜だべぇ」という語尾や、オネエ口調の台詞は八奈見のアドリブセンスも加わって独自の魅力を放っています。後年、ナレーション業でも大きな活躍を見せた八奈見ですが、この役は彼の代名詞のひとつです。

● トンズラー(声:たてかべ和也)
『ドラえもん』のジャイアン役でお馴染みのたてかべ和也は、力強く豪快な声で怪力担当のトンズラーを好演しました。彼の演じるトンズラーは、豪胆さと臆病さのギャップが魅力で、シリアスとギャグを自在に行き来する演技は、他のキャラクターとの掛け合いに欠かせない存在となっています。

■ その他の重要キャラクター

● ドクロベー(声:滝口順平)
重厚でありながらユーモラスな声質で知られる滝口順平は、ドクロベーの神出鬼没な存在感を完璧に表現しました。威厳のある口調と「おしおきだべ〜」のコミカルな響きが同居する演技は、まさに彼にしか出せない味わいです。滝口のナレーション技術も相まって、ドクロベーのセリフは作品全体の名物となりました。

● ヤッターワン(声:池田勝)
頼もしい犬型メカの声を担当した池田勝は、堂々とした低めの声でメカらしさと親しみやすさを両立。ヤッターワンの頼れる相棒感を強調し、戦闘シーンに安心感を与えました。

● おだてブタ(声:富山敬)/ナレーター(声:富山敬)
富山敬は、『宇宙戦艦ヤマト』の古代進役などで知られる名優。本作ではおだてブタの飄々とした声と、ナレーションの説明調を巧みに切り替え、作品全体のテンポを支えています。特に「説明しよう!」のフレーズは彼の声で定着し、ファンにとって忘れられない名調子です。

■ 声優陣の演技の特徴と影響

『ヤッターマン』のキャラクターたちは、台本通りのセリフに加えて声優のアドリブや間の取り方が光っていました。三悪の掛け合いシーンでは、まるで舞台のコントのようなテンポ感があり、アフレコ現場でも即興のやり取りが多かったといわれます。こうした柔軟な演技は、キャラクターをより生き生きとさせ、子どもから大人まで幅広い層に訴求する要因となりました。
また、声優が歌うキャラクターソングや挿入歌も多く、歌唱パートでもキャラクター性を保ったままの演技力が求められました。これは後のアニメ作品における“声優=キャラクター”という認識を広める一因ともなっています。

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■ 視聴者の感想

『ヤッターマン』は1977年の放送開始から2年以上にわたり高視聴率を維持し続け、その背景には子どもから大人まで幅広い層の支持がありました。視聴者の感想は世代や立場によって異なりますが、共通して挙がるのは「毎回安心して楽しめる安定感」と「キャラクターの愛嬌」、そして「音楽とギャグの心地よいリズム」です。

■ 子どもたちの感想

放送当時の小中学生たちは、まず第一にヤッターワンの活躍やビックリドッキリメカの登場を楽しみにしていました。「次はどんなメカが出るのか」「今回はどんな風にドロンボーをやっつけるのか」という期待感が、毎週の視聴習慣を作り上げていたのです。特に男の子からはメカのギミックや戦闘シーンに関する興奮の声が多く寄せられ、放課後の遊びでそのまま再現ごっこが流行するほどでした。

女の子の視聴者からは、アイちゃんの活躍やファッション、そしてドロンジョのユニークな魅力に惹かれたという感想が目立ちます。当時としては珍しい「行動的なヒロイン」や「悪役なのに魅力的な女性像」は、子どもたちの価値観に新鮮な刺激を与えました。

■ 大人の視聴者の感想

意外なことに、親世代や高校生以上の視聴者からの支持も高く、「子どもと一緒に見て笑えるアニメ」として評価されていました。ドロンボー一味の掛け合いや、社会風刺を交えたギャグは大人でも楽しめる巧みなユーモアがあり、単なる児童向け作品の枠を超えていました。
中には「悪役側のほうが人間らしくて魅力的」という意見も多く、三悪のドタバタ劇や失敗後の“おしおき”シーンは、ある種の人情喜劇として受け止められていました。

■ 長期放送ゆえの安心感と“お約束”の魅力

感想の中で頻繁に挙がるのが、「毎回ほぼ同じ流れなのに飽きない」という意見です。ドロンボー一味が策略を巡らせ、ヤッターマンが立ち向かい、最後には敗北と爆発——この“お約束”が視聴者に安心感を与えていました。それはまるで落語や時代劇の型のように、展開の予測がつくからこそ細部の変化や工夫を楽しめる構造になっていたのです。
特に子どもたちは、予想通りの結末を迎えるたびに「やっぱり!」と喜び、同じパターンが繰り返されること自体を楽しんでいました。

■ 音楽への反応

主題歌や挿入歌についての感想も多く寄せられました。「ヤッターマンの歌」は家族全員で歌える曲として人気が高く、運動会や学芸会のBGMに使われることも珍しくありませんでした。また、エンディングの「天才ドロンボー」や「ドロンボーのシラーケッ」では悪役が主役になる構成が面白いと評判で、ドロンジョ役の小原乃梨子らが歌う軽快なやり取りに惹かれたファンも多かったようです。

■ 再放送・ビデオ化後の世代の感想

1980年代以降の再放送や、LD・DVD化によって新たに視聴した世代からは、「昭和のアニメらしい温かみ」「手描きならではの味」といった感想が目立ちます。セル画独特の質感や、当時のアナログ効果音、手作業で作られたメカデザインなどが新鮮に映り、「今のアニメにはない空気感がある」と評価する声もあります。
また、親世代が子どもに見せるケースも多く、「自分が子どもの頃に楽しんだ作品を子どもと一緒に見られる」という点も感想として多く挙がりました。

■ ネガティブな意見とそれに対する評価

もちろん、全てが手放しで称賛されたわけではありません。「ストーリーがワンパターンすぎる」「ドロンボー一味が可哀想になる」という感想もありました。ただし、それらの意見すらも作品の“味”として受け入れられる傾向が強く、むしろ「その繰り返しがいい」と逆に肯定される場合も多かったのが本作の特徴です。

■ 総合的な印象

総じて『ヤッターマン』は、「笑えてスカッとする」「見終わったあとに気持ちが軽くなる」作品として、多くの視聴者に親しまれました。世代を問わず共通の話題として語り合える存在であり、今なお復活版や関連イベントが企画される背景には、この長年のファンからの愛情が確かに息づいています。

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■ 好きな場面

『ヤッターマン』は2年以上の放送期間を通じて、多くの名場面や名シーンを生み出しました。ファンが語る「好きな場面」は、単に派手なアクションやギャグだけでなく、キャラクターの意外な一面や心温まる瞬間、シリーズを象徴するお約束演出など、実に多彩です。ここでは、世代を問わず挙げられる代表的な場面や、コアなファンに愛される印象的なシーンをいくつかピックアップします。

■ ビックリドッキリメカ初登場シーン

毎回のクライマックスを盛り上げるのが、ヤッターワンから発射される「ビックリドッキリメカ」です。骨型エネルギーを食べて元気を取り戻したヤッターワンが、「出動だワン!」と号令をかける瞬間は、多くの視聴者にとってワクワクのピーク。特にシリーズ初期、まだどんなメカが飛び出すかわからなかった頃の初登場回は、子どもたちの間で翌週まで話題になるほどインパクトがありました。メカの種類や戦法が毎回異なり、「次はどんなメカ?」という予想が友達同士の会話の定番になっていたといいます。

■ ドロンボー一味の敗北と空への吹き飛び

『ヤッターマン』の代名詞ともいえるのが、ドロンボー一味が最終的に大爆発に巻き込まれ、空の彼方へ吹き飛ばされるラストシーンです。煙の形がドクロになる演出はシリーズ全体を象徴するビジュアルで、視聴者の間では「これを見ないと1話が終わった気がしない」という声もありました。吹き飛ばされる瞬間の三人の悲鳴や掛け合いは、アドリブのように感じられる自然なテンポが魅力で、毎回違うセリフやリアクションに注目していたファンも少なくありません。

■ ドロンジョの素顔や素の表情

ドロンジョは普段、仮面と強気な態度で自信満々に振る舞っていますが、時折見せる素顔や素の表情が印象的です。作戦に失敗して落ち込む姿、仲間をかばう姿、予想外の出来事に戸惑う顔など、悪役でありながら感情豊かな人間味が垣間見える瞬間は、視聴者の心に残りました。特に子どもよりも大人の視聴者がそのギャップに惹かれ、「ドロンジョは単なる悪役じゃない」と感じるきっかけになったといいます。

■ ボヤッキーとトンズラーのやり取り

三悪の掛け合いは、『ヤッターマン』の笑いの核です。特にボヤッキーとトンズラーのやり取りは漫才のようなテンポで進み、互いの失敗を突っ込み合う場面や、ちょっとした言い間違いから爆笑シーンに発展する場面が人気を博しました。視聴者の中には、二人の関係性を「まるで長年の夫婦漫才のよう」と評する人もいるほどで、その軽妙な空気感はシリーズの魅力の一つとして語り継がれています。

■ 感動回や人情話

『ヤッターマン』はギャグやバトルの印象が強いですが、時折差し込まれる感動的なエピソードもファンの記憶に残っています。たとえば、ある村の人々が困窮している状況を見かねたヤッターマンが、戦いだけでなく生活を助けるために動く回や、ドロンボー一味が一時的に協力して問題を解決する回などです。こうした人情話は、いつものドタバタとは異なる余韻を残し、子どもながらに「優しさ」や「助け合い」の大切さを感じさせました。

■ 「おだてブタ」の登場場面

「ブタもおだてりゃ木に登る!」の決め台詞と共に登場するおだてブタのシーンは、作品全体の中でも特に有名です。メカのコックピット内でおだてブタがヤシの木をよじ登るだけの動きにも関わらず、視聴者はその瞬間を楽しみに待っていました。このギャグが登場すると「今週も来た!」と笑顔になる、まさに安心感を与える存在でした。

■ ナレーターの「説明しよう!」

富山敬によるナレーションで始まる「説明しよう!」の一言は、場面を一瞬で引き締めると同時に、視聴者に「これから面白いことが起こる」という期待を抱かせる名フレーズです。解説の最中にキャラクターがツッコミを入れるなど、メタ的な演出も多く、このやり取りが好きだったという声も少なくありません。

■ 総評:笑いとワクワクの積み重ね

視聴者が挙げる好きな場面の多くは、シリーズを通して繰り返し描かれる“型”の中にあります。それは、単に同じ展開の繰り返しではなく、その中での細かな変化や遊び心を探す楽しみがあったからです。結果として、『ヤッターマン』は「どこから見ても楽しめるが、全部見ればもっと面白い」という稀有な作品となり、好きな場面の記憶が世代を超えて共有される文化を生み出しました。

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■ 好きなキャラクター

『ヤッターマン』には数多くの魅力的なキャラクターが登場しますが、放送当時から現代に至るまで、視聴者が「一番好き」と答えるキャラクターは人によって大きく異なります。正義側と悪役側で人気が拮抗している点も、本作の面白さを物語っています。ここでは、世代や視聴環境ごとに見られる支持の傾向と、その理由を掘り下げて紹介します。

■ 主人公側の人気キャラクター

● ガンちゃん(ヤッターマン1号)
特に小学生男子からの人気が高かったのがガンちゃんです。自分と同年代の少年が、巨大メカを操って世界中を駆け巡る姿は、まさに夢そのもの。正義感あふれる熱血漢でありながら、時におっちょこちょいな一面も見せることで、子どもたちが感情移入しやすい存在でした。また、機械いじりや発明が得意という設定は、プラモデルや工作が好きな子どもたちにとって大きな憧れの的でした。

● アイちゃん(ヤッターマン2号)
女の子や若い女性視聴者から絶大な支持を集めたのがアイちゃんです。可愛らしい容姿と行動力を兼ね備え、単なるサポート役にとどまらず、ガンちゃんと肩を並べて戦う姿は当時としては新鮮でした。子どもたちはもちろん、大人の視聴者からも「理想のパートナー像」として好意的に受け止められました。後年、アイちゃんのコスチュームやヘアスタイルを再現するコスプレも登場し、長く愛されるキャラクターとなっています。

● オモッチャマ
ユーモラスな動きと憎めない性格で、マスコット的な人気を博しました。サイコロ型のボディや「カシラ!カシラ?ご存じないの?」といった決め台詞は子どもたちの間で真似され、玩具やグッズとしても高い需要がありました。

■ 悪役側の人気キャラクター

● ドロンジョ
大人のファンから圧倒的な人気を誇るのがドロンジョです。美貌とスタイル、そして悪役でありながら仲間思いな一面を持つ複雑なキャラクター性が、多くの視聴者を魅了しました。女性ファンの中には「悪役なのに憧れる」「こんな強い女性になりたい」と語る人も多く、キャラクター商品やコスプレ人気でもトップクラスの存在です。

● ボヤッキー
三悪の中では、ユーモアと個性のバランスで群を抜く人気者です。特に男性ファンからは「発明家としての才能」「飄々とした生き方」への共感が多く寄せられています。失敗しても明るく受け流す姿勢は、子どもだけでなく大人にも好感を持たれました。

● トンズラー
豪快な性格と、意外と小心者なギャップが愛される理由です。特に幼い子どもたちからは「面白いおじさん」という印象で親しまれ、ギャグや力技の場面で笑いを誘いました。

■ サブキャラクターの人気

● ドクロベー
正体不明の存在ながら、その圧倒的な存在感と「おしおきだべ〜」の決め台詞で人気を博しました。彼の罰シーンを楽しみにしていたという視聴者は多く、そのバリエーションや演出の工夫は毎回話題となりました。

● ヤッターワン
メカとしてのカッコよさと、犬らしい愛嬌を併せ持つキャラクター。特に動物好きの子どもたちや、メカデザインに興味を持つ視聴者から支持されました。

● おだてブタ
わずかな登場時間にもかかわらず、そのインパクトと決め台詞で一躍人気キャラに。グッズや食玩としても多く商品化され、ファンの間で根強い人気を維持しています。

■ 世代による人気傾向の違い

放送当時(1970年代後半)
 子どもはヤッターマン側、大人はドロンボー一味を推す傾向が強かった。

再放送・リバイバル期(1990〜2000年代)
 懐かしさとキャラクターの深みから、悪役人気がより顕著に。特にドロンジョの人気が再燃。

近年(2010年代以降)
 SNSやコスプレ文化の発展により、ビジュアル的に映えるキャラクターが注目され、ドロンジョ・アイちゃんの2強人気に。

■ 総評

『ヤッターマン』は、主人公も悪役も区別なく愛される稀有な作品です。それぞれのキャラクターに長所と弱点が描かれているため、視聴者は立場を超えて共感し、推しキャラを見つける楽しみを持てました。この多様な人気構造こそが、40年以上経っても色あせない理由のひとつです。

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■ 関連商品のまとめ

『ヤッターマン』は1977年の放送当時から、作品そのものだけでなく周辺商品展開でも大きな成功を収めました。シリーズの人気を支えたのは、アニメと並行して発売された多種多様な関連グッズ群であり、その裾野は家庭向けの実用品からコレクター向けの限定アイテムまで広がっていました。ファンはこれらを通じて作品世界に触れ続け、放送終了後も魅力を享受し続けたのです。

■ 映像関連商品

最初に商品化が進んだのは映像メディアです。1980年代後半、まだ家庭用ビデオデッキが一般に普及し始めた頃、VHSビデオがセル用・レンタル用の両形態で発売されました。セル版は1巻に2〜3話収録という構成で、価格は1万円前後と高額でしたが、特に第1話や人気回、最終回を収録した巻は売れ行きが良く、アニメ専門店や百貨店で品切れになることもありました。
並行して登場したLD(レーザーディスク)版は、映像と音のクオリティを重視するコレクター層に人気で、大判ジャケットの表紙に描かれた描き下ろしイラストや裏面の詳細解説が所有欲をくすぐりました。

2000年代に入り、DVD化の波が訪れます。全話を収録したコンプリートBOXは、リマスター映像と豪華特典ブックレットが付属し、当時の視聴者だけでなく新規ファン層の購入も見込まれました。また、「ドロンボー特集」や「ビックリドッキリメカ特選」などテーマごとの分売セットも発売され、ライト層への間口も広げました。
2012年にはBlu-ray BOXがリリースされ、HDリマスターによる鮮やかな映像とノンクレジットOP/ED、当時のCM集などを収録。これが「過去最高の画質で観られるヤッターマン」として話題になり、限定生産だったことから予約段階で完売する店舗も出ました。

■ 書籍関連

書籍展開は放送当時から活発で、児童向けのカラーフィルムコミックや読み聞かせ絵本、ぬりえなどが数多く刊行されました。アニメの場面カットをそのまま使った「アニメコミック」形式は、当時の子どもたちにとって手軽に物語を追体験できる媒体であり、通学カバンに入れて友達同士で見せ合う姿が見られました。

アニメ雑誌の特集記事も盛んで、『アニメディア』『月刊OUT』『My Anime』などはキャラクター人気投票、声優インタビュー、ピンナップポスターを定期的に掲載しました。特に三悪のインタビュー企画や、スタッフ座談会記事は大人のファンにも好評で、「ヤッターマン=子ども向け」というイメージを超えるきっかけとなりました。

さらに、設定資料集や美術ボード集をまとめたムック本も登場。ドロンボー一味やメカの設計図、没デザインなどが掲載され、クリエイター志望の読者からも注目を集めました。近年では復刻版やアートワーク集の出版が続き、電子書籍化されるタイトルも増えています。

■ 音楽関連

音楽部門は商業的にも大成功を収めました。オープニング「ヤッターマンの歌」はシングルレコードで50万枚超のヒットを記録し、EP盤は当時の子ども向け番組ソングとしては異例の売上。エンディング曲や挿入歌もEP・LPで発売され、キャラクターソング集やドラマ仕立てのアルバムも制作されました。

1990年代にはCDとしてサウンドトラックが再発売され、リマスター音源やボーナストラックとして未発表曲を収録。2000年代にはベスト盤やコンプリートコレクションCDが発売され、ジャケットに新規描き下ろしイラストを採用するなど、コレクション性を高めた仕様も人気を呼びました。
近年は音楽配信サービスでも楽曲が解禁され、ストリーミングで気軽に楽しめるようになり、若い世代が初めて聴くケースも増えています。

■ ホビー・おもちゃ

中でも記録的なヒットを飛ばしたのが、タカトクトイス製「ヤッターワン」玩具です。口からビックリドッキリメカを発射するギミック、車輪による走行機能、効果音付きなど、当時の玩具としては非常に豪華な仕様で、発売初年度に累計120万個を販売しました。
さらに、ヤッターワン以外のメカも順次商品化され、コレクション性を高める戦略が取られました。ソフビ人形シリーズでは、主人公から三悪まで揃えられ、ガチャガチャの景品としてもミニフィギュア化。
ぬいぐるみや変身グッズ(アイマスクやバッジセットなど)も人気で、子どもだけでなく親も一緒に楽しめる商品展開が特徴でした。

■ ゲーム関連

家庭用テレビゲームが普及する以前は、すごろくやカードゲームが主流でした。「ドクロストーン争奪すごろく」など、アニメのストーリーを再現するようなルールが採用され、プレイヤーはヤッターマン側かドロンボー側に分かれてゲームを進める形式が人気でした。
また、ポケットサイズの電子LCDゲームとして「ヤッターマン危機一髪」などが発売され、単純ながらも中毒性のある操作で子どもたちの注目を集めました。近年ではスマホアプリのコラボイベントに登場し、最新ゲーム内でキャラクターを動かせる企画も行われています。

■ 食玩・文房具・日用品

食玩では、チョコレートやガムにおまけとしてキャラクターシールやカードを封入した商品が発売され、特に「おだてブタ」やドロンボー一味のシールは学校でのトレードアイテムになりました。
文房具では、下敷き、鉛筆、消しゴム、カンペンケースなどが豊富にラインナップされ、アイちゃんやドロンジョのデザインは女子児童、ヤッターワンやガンちゃんのデザインは男子児童から人気を集めました。
日用品では、キャラクタープリントのコップ、弁当箱、歯ブラシ、タオル、ハンカチなどが発売され、家庭や学校生活で自然に作品と触れ合える環境を作りました。

■ 食品コラボ

一部地域では、駄菓子メーカーや食品メーカーとのコラボ商品が短期間販売されました。例えばカップラーメンのフタにキャラクターイラストを印刷した限定版や、スナック菓子のパッケージをヤッターマン仕様にした商品などです。パッケージや付録カードをコレクションするファンも多く、今でも中古市場で取引されることがあります。

こうして見ると、『ヤッターマン』の関連商品は放送当時の子ども市場だけでなく、後年のリバイバル時には大人のコレクター市場にも対応してきたことがわかります。幅広いジャンルで展開されたグッズは、作品の記憶を物理的な形で残す役割を果たし、40年以上経った今でもファンの手元に息づいています。

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■ オークション・フリマなどの中古市場

『ヤッターマン』関連商品は、放送終了から40年以上経った現在でも、中古市場で安定した取引が行われています。ヤフオク、メルカリ、ラクマといったオンラインオークションやフリマアプリを中心に、映像メディア、書籍、音楽、ホビー、ゲーム、日用品まで幅広く出品され、その中にはプレミア化しているアイテムも少なくありません。コレクターや懐古層が主な購入層で、商品ジャンルや状態によって価格帯は大きく変動します。

■ 映像関連商品の中古市場動向

VHSやLD、DVD-BOX、Blu-ray BOXは中古市場でも人気です。

VHS:1980〜90年代に販売されたセル用は流通数が限られており、特に第1巻や最終巻は人気が高く、状態良好な美品だと1本3000〜4000円になることもあります。レンタル落ち品は比較的安価(500〜1500円)ですが、ジャケットの色褪せやラベル跡があると敬遠される傾向があります。

LD:大判ジャケットのコレクション性から根強いファンが多く、1枚あたり3000〜6000円程度で落札されます。特にジャケットイラストが描き下ろしのものや、特典ブックレット付きは高値安定。

DVD-BOX:2000年代に発売されたリマスター版BOXはプレミア化しており、状態が良ければ2万円台後半〜3万円前後で取引されることもあります。

Blu-ray BOX:2012年の限定生産品は、未開封だと定価の倍以上(4〜5万円)で取引されるケースも。開封品でも付属品完備なら高値がつきやすいです。

■ 書籍関連の中古市場動向

児童向け絵本やアニメコミック、ぬりえ、当時のアニメ雑誌などは、保存状態が価格を左右します。

アニメコミック:全巻揃いは希少で、1万円を超えることもあります。単巻でも初版帯付きはプレミア。

アニメ雑誌:『アニメディア』や『OUT』の特集号は1500〜3000円が相場ですが、ピンナップや付録ポスターが揃っているとさらに高額。

設定資料集や美術集:保存状態が良いものは5000円近くで落札される例もあり、特にドロンボー一味やメカデザイン集は人気が高いです。

■ 音楽関連の中古市場動向

EPレコード:「ヤッターマンの歌」や「天才ドロンボー」の初版は、ジャケット美品・歌詞カード付きで1500〜3000円程度。新品同様の状態はさらに高額になります。

LPアルバム:サントラやキャラソン集は需要が高く、3000〜5000円前後。帯付き・盤面美品はプレミア価格になりやすいです。

CD:90年代の再販盤は1000〜2000円程度が相場ですが、限定生産のベスト盤や特典付きは3000円以上で取引されるケースもあります。

■ ホビー・おもちゃの中古市場動向

ヤッターワン玩具(タカトクトイス):当時品で箱・パーツ完備の未使用品は2〜3万円を超えることもあります。使用感のある loose品でも5000〜8000円ほどで取引されます。

ソフビ人形・ミニフィギュア:単品は1500〜3000円、コンプリートセットは8000円以上。ガチャ景品も未開封なら高値。

ぬいぐるみ:状態良好なものは3000〜6000円。タグ付き新品はさらに高額になります。

■ ゲーム関連の中古市場動向

ボードゲーム・すごろく:パーツ欠品なしの完品は3000〜7000円が相場。箱の状態や付属シートの折れ具合が価格に大きく影響します。

電子ゲーム:LCDタイプや携帯型ミニゲームは希少性が高く、5000〜1万円前後で取引されることもあります。

■ 食玩・文房具・日用品の中古市場動向

食玩:キャラ消しゴムやシールは、未開封品で1個500〜1500円。コンプリート台紙付きは数千円規模になる場合も。

文房具:下敷きやカンペンケース、ノートなどは、未使用・台紙付きであれば2000〜4000円。使用済みでもデザインによっては需要があります。

日用品:弁当箱、マグカップ、歯ブラシセットなど、未使用品は高額で、5000円以上の落札も珍しくありません。

■ 価格変動の要因

状態(コンディション):未開封・美品はプレミア価格。特にパッケージの色褪せや欠品は大きく価値を下げます。

流通量:生産数の少ない限定品は高騰しやすい。イベント限定や地域限定品は特に希少。

再販の有無:DVDやBlu-rayなどは再販されると一時的に価格が落ち着くが、再び廃盤になると上昇傾向に戻ります。

メディア露出:アニメのリメイクや特番放送があると需要が急増し、価格が一時的に上がることがあります。

■ 総評

『ヤッターマン』関連商品は、中古市場において安定的な需要を持つ“強いブランド”です。特に映像メディアやホビーはコレクター層の購買意欲が高く、状態次第では数十年前の商品が高額で取引されるケースも珍しくありません。昭和アニメブームの再燃や、レトログッズ収集の流行も追い風となり、今後も一定の市場価値を維持し続けると考えられます。

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