『ストリートファイターEX3』(プレイステーション2)

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【発売】:カプコン
【開発】:アリカ
【発売日】:2000年3月4日
【ジャンル】:格闘ゲーム

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■ 概要・詳しい説明

プレイステーション2の幕開けと同日に登場した3D版ストリートファイター

『ストリートファイターEX3』は、2000年3月4日にカプコンから発売されたプレイステーション2用の対戦格闘ゲームです。最大の特徴は、家庭用ゲーム機として大きな注目を集めたプレイステーション2本体の発売日と同日に登場した、いわゆるローンチタイトルのひとつであったことです。プレイステーション2は、当時としては高性能な映像表現、DVD再生機能、次世代機らしい処理能力を大きな売りにしており、多くのユーザーが「新しいゲーム機ではどのような格闘ゲームが遊べるのか」という期待を抱いていました。その中で『ストリートファイターEX3』は、カプコンの看板シリーズである『ストリートファイター』の名を冠しながら、2Dドット絵ではなく3Dポリゴンでキャラクターを描く『EX』シリーズの新作として登場しました。従来の『ストリートファイターII』や『ZERO』シリーズに親しんできたプレイヤーにとって、本作は見た目こそ立体的でありながら、操作の考え方は横視点の対戦格闘に近く、波動拳や昇龍拳といったコマンド技、地上戦、ジャンプ攻撃、コンボ、スーパーコンボを中心とする遊び方を引き継いでいます。つまり、完全な3D空間を自由に動き回るタイプの格闘ゲームではなく、2D格闘ゲームの骨格を残したまま、キャラクターや背景をポリゴンで表現した作品だといえます。開発面では『ストリートファイターEX』シリーズを手がけてきたアリカの色が濃く、カプコン本流の2D作品とは異なるキャラクター、演出、ゲームテンポ、コンボ感覚を持っている点も大きな個性です。シリーズとしては『ストリートファイターEX』『ストリートファイターEX2』『ストリートファイターEX2 PLUS』の流れを受けた作品であり、タイトルに「3」と付いている通り、家庭用向けに次の段階へ進めようとした一本でした。ただし本作はアーケードからの移植ではなく、プレイステーション2用に用意された家庭用オリジナル作品であることが重要です。そのため、ゲームセンターで対戦文化を築いてから家庭用に移植された格闘ゲームとは違い、最初から家庭用機の遊び方を前提に、タッグバトル、チームバトル、キャラクター育成的な要素などを盛り込んだ内容になっています。

シリーズの立ち位置と「EX」らしさ

『ストリートファイターEX』シリーズは、カプコンの代表的なキャラクターであるリュウ、ケン、春麗、ガイル、ザンギエフ、ダルシムなどをポリゴン化しつつ、アリカ側のオリジナルキャラクターを多数加えた外伝的なシリーズです。『EX3』もその流れを受け継ぎ、伝統的なストリートファイターのキャラクターと、EXシリーズならではの個性的な人物たちが同じ画面で戦います。たとえば、骸骨スーツのような姿でコミカルさとヒーロー性を併せ持つスカロマニア、暗器と復讐心を背負ったドクトリン・ダーク、重厚な存在感を放つガルダ、格闘家として独自の雰囲気を持つカイリやほくとなど、EXシリーズのキャラクターは本家シリーズとは少し違う空気をまとっています。彼らは単なる色違いや脇役ではなく、それぞれに技構成や動きの癖があり、作品全体に独特の味を与えています。『EX3』では、前作『EX2 PLUS』に登場したキャラクターの多くが引き続き登場し、さらに過去作からさくらや殺意の波動に目覚めたリュウも復帰します。完全な新規キャラクターとしては、プレイヤーが技を組み替えながら育てるエースが用意されており、このキャラクターは本作の家庭用オリジナル要素を象徴する存在です。一方で、新作でありながら完全新キャラクターの数は多くなく、前作からの延長線上にある印象も強いため、キャラクターの新鮮さよりもシステム面の変化で勝負した作品と見ることができます。『EX』らしさとは、ストリートファイターの基本操作を保ちながら、どこか癖のあるポリゴン表現、勢い重視の必殺技、派手なスーパーコンボ、そしてアリカ独自のキャラクターセンスが混ざり合うところにあります。『EX3』はその個性をプレイステーション2の新時代に持ち込もうとした作品でした。

タッグバトルを中心に据えたゲーム内容

本作が従来の『ストリートファイター』作品と大きく異なる点は、通常の1対1を中心にした対戦格闘ではなく、複数キャラクターを組み合わせるタッグ・チーム形式を前面に押し出しているところです。対戦モードには、交代を使いながら戦うタッグバトル、複数キャラクターが画面上に同時に登場するドラマティックバトル、人数を設定して勝ち抜き形式で戦うチームバトルなどが用意されています。これにより、単にひとりのキャラクターを極めるだけでなく、相性のよい組み合わせを考えたり、先鋒と後続の順番を決めたり、交代のタイミングを見極めたりする遊び方が加わりました。特にタッグ要素は、当時の格闘ゲーム界で人気を集めていた複数人バトルの流行を意識したものともいえます。ただし『ストリートファイターEX3』の場合、シリーズ本来の地上戦や差し合いの感覚にタッグシステムを組み合わせたため、単純な派手さだけでなく、プレイヤーが操作感を飲み込むまでに少し時間がかかる作品でもありました。画面に複数のキャラクターが入り乱れる状況では、攻撃の向き、相手の位置、味方の動き、コンボのつながりが複雑になり、従来のストリートファイターのように「相手と自分が向かい合う」という分かりやすい構図から少し離れます。そのぶん、うまく連携が決まった時の爽快感はあり、仲間と同時に攻撃する感覚や、タッグならではの連続技を狙う楽しさが本作の売りになっています。特に「クリティカルパレード」は、複数キャラクターによる同時攻撃を見せる派手なシステムで、家庭用の画面映えを意識した要素でした。必殺技やスーパーコンボを個別に決めるだけではなく、チームで相手を押し込むという方向へゲーム性を広げようとした点は、『EX3』を語るうえで欠かせません。

ハードアタックとモメンタリーコンボが生む独自の駆け引き

『EX3』では、前作までのシステムをそのまま継承するだけでなく、一部を整理し、新しい仕組みも取り入れています。分かりやすい変化のひとつが、ガードブレイクに代わるような形で導入された「ハードアタック」です。これは主にしゃがみガードを崩すための中段攻撃として機能し、ゲージを消費せずに使える点が特徴です。対戦格闘ゲームでは、基本的に下段攻撃を警戒してしゃがみガードを固め、相手がジャンプした時だけ立ちガードに切り替えるという守り方が強くなりがちです。しかしハードアタックがあることで、相手のしゃがみガードに対して直接揺さぶりをかけられるようになり、攻める側は「下段か中段か」、守る側は「しゃがむか立つか」という読み合いを迫られます。従来のガードブレイクと似た役割を持ちながらも、使い方や追撃のしやすさに違いがあり、本作独自の攻防を形作っています。また、前作で強烈な存在感を持っていたエクセルは廃止され、代わりに「モメンタリーコンボ」が導入されています。これは必殺技が当たった直後などに追加入力を行うことで、別の必殺技へ強制的につなげていくようなシステムです。うまく扱えば、通常の必殺技単発では終わらない連続攻撃を組み立てられ、キャラクターごとのコンボ研究に幅が出ます。しかし一方で、入力のタイミングや技の相性によっては狙った攻撃が空振りしたり、意図しない技が暴発したりすることもあり、扱いには慣れが必要です。特に連打系の技を持つキャラクターでは、プレイヤーの入力が想定外の形で拾われることがあり、便利さと不安定さが同居したシステムになっています。このあたりは『EX3』の評価が分かれやすい部分で、コンボの自由度を広げた意欲的な仕組みと見ることもできれば、調整の粗さが目立つ要素と見ることもできます。

一人用モードとメダル収集の構造

一人用モードは、一般的なアーケードモードのように決められた相手を順番に倒していくだけの形式ではなく、戦いながら仲間を増やしていく変則的な構成になっています。最初は選択したキャラクターでスタートし、ステージごとに現れる相手を倒しながら進行し、条件に応じてチームを拡張していきます。タッグバトルやチーム戦を中心にした本作らしく、ひとりで勝ち抜くというより、戦力を増やしながら大きな流れを進めていく作りです。難易度そのものは、対戦格闘ゲームとして極端に厳しい部類ではなく、単純にエンディングを目指すだけなら比較的遊びやすい内容です。過去の格闘ゲームに見られるような、終盤のCPUが理不尽な反応でプレイヤーを押しつぶすタイプの難しさは抑えられており、初心者でもある程度は進めやすい作りになっています。その一方で、やり込み要素として「メダル」の獲得が設定されています。各ステージには特定の条件を満たすことで獲得できるメダルがあり、より高い評価を得ようとすると、ただ勝つだけでは不十分になります。短時間で倒す、特定の技を決める、体力を残す、コンボや連携を意識するなど、ステージごとの条件を満たすためには戦い方を考える必要があります。このメダル要素によって、一度クリアした後も再挑戦する理由が生まれ、単調になりがちな一人用プレイに目標が加えられています。ただし、全体として見ると、ストーリー演出やキャラクター別の濃い展開を楽しむというより、システムを使って条件達成を目指すゲーム性に寄っているため、キャラクターごとの物語を深く味わいたいプレイヤーには少し淡泊に感じられるかもしれません。

エディットキャラクター「エース」の存在

本作独自の要素として特に印象に残るのが、エディットキャラクターであるエースです。エースは完成された固定キャラクターというより、プレイヤーが技を覚えさせ、組み合わせながら育てていくカスタマイズ型のキャラクターです。専用のモードでは、課題をクリアして経験値やポイントを得ることで、さまざまな技を習得し、それらを装備して自分好みの性能に近づけていきます。ストリートファイターシリーズでは、基本的に各キャラクターが明確な個性を持ち、プレイヤーはその性能を理解して使い込む形が中心でした。しかしエースは、プレイヤー自身が技構成を作るという点で、従来のキャラクター選択とは違う楽しみを与えています。たとえば、飛び道具を持たせて堅実に戦えるようにするのか、突進技や対空技を重視して攻撃的にするのか、扱いやすさを優先するのか、ロマンのある構成にするのかといった方向性を自分で考えることができます。これは家庭用オリジナル作品だからこそ盛り込まれた育成的な遊びであり、対戦以外の目的を作ろうとした試みでもあります。一方で、従来作にあったキャラクター別のトライアル的な遊びがエース中心の要素に吸収されたことで、既存キャラクターを使った細かな課題攻略を期待していたプレイヤーには物足りなさも残りました。エースというアイデア自体は面白く、技を集める楽しさやカスタマイズの自由度は本作ならではですが、それによって他のキャラクターの掘り下げが薄く感じられる面もあります。このように、エースは『EX3』の魅力であると同時に、本作の方向性が従来の格闘ゲームとは少し違う場所へ向かっていたことを示す存在でもあります。

グラフィック、演出、サウンド面の特徴

プレイステーション2の初期作品である『ストリートファイターEX3』は、前世代機であるプレイステーション時代の『EX』作品と比べると、画面の解像感やキャラクターの質感が向上しています。ポリゴンモデルはより滑らかになり、背景にも奥行きが生まれ、次世代機らしさを感じさせる部分は確かにありました。当時、家庭用で3Dキャラクターが動く格闘ゲームは珍しくありませんでしたが、ストリートファイターのキャラクターがポリゴンで必殺技を繰り出す姿には、やはり独特のインパクトがありました。波動拳、昇龍拳、スピニングバードキック、スクリューパイルドライバーといったおなじみの技が立体的なモデルで表現されることで、2D作品とは違う迫力が生まれています。ただし、造形にはかなり癖があり、キャラクターの顔立ちや体型、動きの硬さについては好みが分かれるところです。ドット絵の緻密な表情やアニメ的な誇張に慣れているプレイヤーから見ると、ポリゴン化されたキャラクターがやや無機質に見えたり、動きにぎこちなさを感じたりすることもあります。また、スーパーコンボフィニッシュ時などに挿入される独特な演出は、派手で記憶に残る一方、作品全体の雰囲気に対して唐突に見えることもありました。サウンド面では、過去の家庭用EXシリーズで使われた楽曲を引き継いでいる部分も多く、シリーズ経験者には耳なじみのある構成です。新世代機の完全新作として見ると、音楽面で大きく刷新された印象は控えめですが、EXシリーズらしい軽快で少し硬派な雰囲気は保たれています。

完成度と評価が分かれた理由

『ストリートファイターEX3』は、プレイステーション2の初期に発売された注目作でありながら、評価は必ずしも手放しで高かったわけではありません。その理由のひとつは、タッグバトルを中心に据えた設計と、従来のストリートファイターらしい純粋な1対1対戦を望むプレイヤーの期待がずれていたことです。本作では通常の意味でのシングル対戦が中心ではなく、複数キャラクターを前提にしたモード構成になっています。チーム人数を調整すれば近い形にはできますが、ラウンド制を含めた昔ながらの1対1対戦をそのまま楽しむ作品ではありません。この点は、格闘ゲームとして基本をじっくり楽しみたい層には大きな不満になりやすい部分でした。また、複数キャラクターが画面上に同時に出る場面では、処理が重くなったり、挙動が不安定に見えたりすることもあり、次世代機のローンチタイトルとして期待していたユーザーには作り込み不足と受け止められる場面がありました。新システムのモメンタリーコンボも、理屈としては面白い一方で、実戦では意図しない挙動が起こりやすく、爽快感と扱いづらさが混在しています。さらに、キャラクター数は一定以上そろっているものの、完全新キャラクターがエース中心であるため、新作らしい驚きはやや控えめです。前作『EX2 PLUS』がアーケード展開を経て内容を充実させていたこともあり、比較すると『EX3』は新要素の方向性がはっきりしている反面、完成度や遊びの厚みにおいて物足りないと感じられやすい作品でした。ただし、これは単純に価値がないという意味ではありません。むしろ『EX3』は、ストリートファイターをタッグバトル型に広げようとした実験作であり、家庭用ならではの育成要素やチーム戦の楽しさを取り入れようとした意欲作です。完成度に粗さはありながらも、プレイステーション2初期の空気、3D格闘ゲームの試行錯誤、そしてEXシリーズ特有の個性が詰まった作品として、現在でも語る価値のある一本だといえます。

販売面と作品としての存在感

発売当時の『ストリートファイターEX3』は、プレイステーション2本体と同日に店頭へ並んだことで、初期購入者の目に留まりやすい立場にありました。新しいゲーム機を買ったユーザーにとって、すぐに遊べる対戦格闘ゲームであり、なおかつ有名な『ストリートファイター』の名を持つ作品であったことは大きな強みでした。ローンチ時期のソフトは数が限られているため、ジャンルの選択肢としても存在感があり、格闘ゲーム好きにとっては候補に入りやすい一本だったといえます。一方で、販売実績や長期的な人気という観点では、シリーズの代表作として大きく語られるよりも、プレイステーション2初期の個性的なタイトル、あるいは『EX』シリーズの最後期を象徴する作品として認識されることが多いです。特に『ストリートファイター』本編の歴史の中では、2D格闘の完成度を追求した作品群や、後年の『ストリートファイターIV』以降の復興期と比べると、やや外伝的な位置づけになります。しかし、だからこそ『EX3』には独特の面白さがあります。シリーズの王道から少し離れ、ポリゴン化、タッグ化、カスタマイズ要素、家庭用オリジナル展開という複数の挑戦を一度に盛り込んだ作品であり、成功した部分と未完成に見える部分がはっきり共存しています。完成された名作というより、時代の転換点で生まれた野心的な実験作といった印象が強く、プレイステーション2の始まりを知るうえでも、ストリートファイターの派生展開を振り返るうえでも興味深いタイトルです。現在改めて見ると、当時の次世代機への期待、3D格闘ゲームの流行、シリーズブランドの広がり、家庭用向けの新しい遊び方を模索する姿勢が一体となった作品であり、単なる続編以上に「2000年という時代の空気」を映したゲームだったとまとめられます。

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■ ゲームの魅力・攻略・好きなキャラクター

タッグバトルによって生まれた『EX3』ならではの面白さ

『ストリートファイターEX3』の魅力を語るうえで、まず外せないのがタッグバトルを中心にした独自のゲーム構成です。従来の『ストリートファイター』シリーズは、基本的に1対1の読み合いを積み重ねる格闘ゲームとして発展してきました。相手の飛び込みを落とす、下段を差し込む、投げを狙う、必殺技でけん制する、といった地道な駆け引きが勝敗を左右する作りです。しかし『EX3』では、その伝統的なストリートファイターらしさに、複数キャラクターを使うタッグ戦の派手さが加えられています。プレイヤーはひとりのキャラクターだけで戦い抜くのではなく、パートナーとの組み合わせ、交代のタイミング、同時攻撃の使いどころを考えながら戦うことになります。この仕組みによって、同じキャラクターを使っていても、組ませる相手によって試合の印象が変わります。たとえば、リュウのように飛び道具と対空技がそろった安定型キャラクターに、近距離で圧力をかけられるキャラクターを組ませれば、堅実さと攻撃力を両立しやすくなります。逆に、クセの強いEXオリジナルキャラクター同士を組ませると、扱いは難しいものの、独特な連携や予想外の攻めが生まれます。タッグ戦は画面がにぎやかになりやすく、時には状況が分かりにくくなることもありますが、うまく連携が決まった時の爽快感は本作ならではです。特に、相手を浮かせた後に追撃したり、交代しながら攻めを継続したり、パートナーを絡めて一気に体力を奪ったりする場面には、1対1では味わえない勢いがあります。完成度の面では粗さもありますが、格闘ゲームを「個人戦」から「チーム戦」へ広げようとした姿勢そのものが、本作の一番分かりやすい魅力だといえます。

クリティカルパレードの派手さと使いどころ

本作を象徴するシステムのひとつが、タッグによる同時攻撃を楽しめる「クリティカルパレード」です。これは単なるスーパーコンボとは違い、複数のキャラクターが一斉に攻め込むような見せ場を作るためのシステムで、成功すれば画面全体が一気に派手になります。ストリートファイター系のゲームでは、スーパーコンボをいつ使うかが重要な判断になりますが、『EX3』ではそこに「パートナーを絡めて大きな攻めを作る」という考え方が加わります。クリティカルパレードは、ただ発動すれば勝てる万能技ではありません。相手の位置、こちらの距離、攻撃の当たり方、相手の残り体力などを見て使わなければ、せっかくのチャンスを無駄にしてしまうこともあります。理想的なのは、相手の動きを止めた直後、コンボの締め、画面端で逃げ場を奪った場面など、相手が避けにくい状況を作ってから狙うことです。特に画面端では、相手の後退スペースが限られるため、連携の圧力が高まりやすくなります。また、相手の体力が残り少ない時に決めると、試合を一気に終わらせるフィニッシュ手段としても機能します。見た目の派手さだけでなく、発動までの流れを組み立てる楽しさがあるため、慣れてくると「どの攻撃からつなげるか」「どのキャラクターの組み合わせが見栄えよく決まるか」を考えるようになります。このようにクリティカルパレードは、本作のタッグバトルを単なる人数の多い戦いではなく、演出と戦略が合わさった大技として印象づけています。

攻略の基本はキャラクターの役割を分けること

『ストリートファイターEX3』を攻略するうえで大切なのは、チーム内のキャラクターに役割を持たせることです。1対1中心の格闘ゲームであれば、ひとりのキャラクターの長所と短所を理解し、そのキャラクターで全局面を乗り切る必要があります。しかし本作では複数キャラクターを選べるため、先鋒には扱いやすいキャラクター、後続には火力の高いキャラクター、サポート的に使うキャラクターには連携しやすい技を持つキャラクターを置く、といった考え方ができます。初心者におすすめしやすいのは、まずリュウやケンのような基本性能が分かりやすいキャラクターを軸にすることです。飛び道具で相手を動かし、ジャンプしてきた相手を対空技で落とし、接近戦では通常技と投げを使うという格闘ゲームの基本を学びやすいからです。そこに、さくらのような勢いのあるキャラクターや、春麗のように機動力を活かせるキャラクターを組み合わせると、攻め方の幅が広がります。逆に、スカロマニアやドクトリン・ダーク、ガルダといったEXシリーズ独自のキャラクターは、技の癖を理解するまで少し時間がかかりますが、使いこなせると非常に個性的な戦い方ができます。攻略では、まず全キャラクターを均等に触るよりも、扱いやすい軸キャラクターをひとり決め、そのキャラクターの弱点を補える相方を探す方が上達しやすいです。タッグ戦では、単に強いキャラクターを並べるだけではなく、得意距離や攻めのリズムがかみ合うかどうかが重要になります。遠距離でけん制できるキャラクターと近距離で崩せるキャラクター、対空が強いキャラクターとラッシュが得意なキャラクターなど、役割の違う組み合わせを作ることで、安定感のあるチームになります。

ハードアタックを使った崩しの重要性

本作では、しゃがみガードを崩すためのハードアタックをどう使うかが、攻めの質を大きく左右します。格闘ゲームでは、相手が守りに入った時にどう崩すかが重要です。投げだけに頼ると読まれやすく、下段攻撃だけではしゃがみガードで防がれます。そこでハードアタックを混ぜることで、相手に立ちガードを意識させることができます。ハードアタックの強みは、ゲージを消費せずに中段の選択肢を作れる点です。つまり、スーパーコンボゲージを温存しながら、相手の守りを揺さぶることができます。ただし、乱発すればよいわけではありません。発生が読まれると反撃を受けやすく、距離が悪いと当てても状況が良くならないことがあります。効果的なのは、下段攻撃や通常技で相手にしゃがみガードを意識させた後に、少し間を置いてハードアタックを出す使い方です。また、ジャンプ攻撃をガードさせた後、近距離の攻防で相手が固まったところに狙うのも有効です。相手がハードアタックを警戒して立ちガードを増やしてきたら、今度は下段攻撃や投げが通りやすくなります。このように、ハードアタックは単発の強力な攻撃というより、相手の防御意識を散らすための道具です。初心者のうちは必殺技やスーパーコンボに目が行きがちですが、本作を深く楽しむなら、通常技、下段、投げ、ハードアタックを組み合わせた細かい崩しを覚えることが大切です。

モメンタリーコンボを狙う時の考え方

モメンタリーコンボは、本作のコンボ面を特徴づけるシステムです。必殺技が当たった直後に別の必殺技へつなげることで、通常より長い連続攻撃を作ることができます。うまく決まれば非常に気持ちよく、キャラクターごとの研究要素にもなります。ただし、入力に慣れていないと、思った技が出なかったり、追撃部分が空振りしたり、余計な隙をさらしてしまったりします。そのため、攻略の考え方としては、最初から難しい連携を狙うのではなく、安定して当たりやすい組み合わせを覚えることが重要です。まずは、地上の相手に当てやすい必殺技から、距離が離れにくい追撃技へつなげる流れを練習するとよいでしょう。相手を吹き飛ばしすぎる技、硬直が長い技、発生が遅い技は、モメンタリーコンボのつなぎとしては扱いにくい場合があります。また、連打系の技を持つキャラクターでは、入力が暴発しやすいため、ボタンを押す回数やタイミングを意識する必要があります。モメンタリーコンボは派手な連続技を作るためのシステムですが、実戦では「確実に当てて反撃を受けないこと」が何より大切です。難しいコンボを失敗して大きな隙を作るより、短くても確実な連携でダメージを取る方が安定します。特にCPU戦では、無理に大技を狙わず、基本コンボからモメンタリーコンボを少しだけ加える程度でも十分に戦えます。慣れてきたら、画面端やタッグ連携と組み合わせて、より大きなダメージを狙うと本作らしい爽快感が出てきます。

エース育成の楽しみ方と技選び

本作独自の楽しみとして、エディットキャラクターのエース育成があります。エースは、最初から完成された強キャラクターというより、プレイヤーが課題をこなし、経験を積ませ、技を習得させることで少しずつ形になっていくキャラクターです。このモードの面白さは、単に強い技を集めることではなく、自分が使いやすい戦闘スタイルを作れるところにあります。たとえば、初心者であれば、まず飛び道具、対空技、突進技のような基本的な役割を持つ技をそろえると扱いやすくなります。飛び道具があれば離れた相手にプレッシャーをかけられ、対空技があればジャンプ攻撃への対応が楽になり、突進技があれば距離を詰める手段になります。この三つがあるだけで、戦い方の骨格がかなり安定します。上級者であれば、コンボに組み込みやすい技、発生の速い技、相手のガードを揺さぶれる技を重視して、より攻撃的な構成にすることもできます。エースの育成では、見た目の派手さだけで技を選ぶと、実戦で扱いにくくなることがあります。重要なのは、技同士のつながりと、戦う距離の相性です。遠距離型にするなら、相手を近づけさせない技をそろえる必要がありますし、近距離型にするなら、接近する手段と崩しの選択肢が必要です。エースは本作におけるやり込みの中心でもあり、通常の対戦とは違う育成ゲーム的な楽しさがあります。好きな技を集めて自分だけの格闘家を作るという遊び方は、家庭用オリジナル作品らしい魅力です。

好きなキャラクターとして挙げたいリュウ、さくら、スカロマニア

『ストリートファイターEX3』で好きなキャラクターを挙げるなら、まずリュウは外せません。リュウはシリーズを代表する主人公であり、本作でも基本を学ぶうえで非常に扱いやすい存在です。波動拳で相手を動かし、昇龍拳で飛び込みを落とし、竜巻旋風脚で距離や攻めの流れを変えるという分かりやすい構成は、初心者にも上級者にも頼りになります。『EX3』のようにタッグやチーム戦の要素が強い作品でも、リュウの安定感は大きな武器になります。次に魅力的なのが、さくらです。さくらは若さと勢いを感じさせるキャラクターで、リュウに憧れる存在としての明るさがあります。動きに軽快さがあり、攻めに回った時のテンポが良いため、使っていて楽しいキャラクターです。真面目で求道者的なリュウに対して、さくらはストリートファイターの世界を少し親しみやすく見せてくれる存在でもあります。そしてEXシリーズらしい個性を味わうなら、スカロマニアも非常に印象的です。ヒーローのようでありながら、どこか奇妙でコミカルな雰囲気を持ち、通常のカプコンキャラクターとは違う独特の存在感があります。技の見た目もユニークで、真剣な格闘ゲームの中に少し変わった遊び心を持ち込んでいます。『EX3』は、本家ストリートファイターの人気キャラクターと、EXシリーズ独自のキャラクターが共演するところに面白さがあります。王道のリュウ、華やかなさくら、クセの強いスカロマニアを並べてみるだけでも、この作品の幅の広さが分かります。

CPU戦の攻略とクリアを目指す流れ

一人用モードをクリアするだけなら、本作の難易度は比較的遊びやすい部類です。無理に複雑なタッグコンボやモメンタリーコンボを使いこなさなくても、基本的な立ち回りを守れば十分に進めます。攻略の基本は、まず不用意にジャンプしすぎないことです。ジャンプ攻撃は当たれば強いものの、CPUに対空で落とされることもあります。地上で飛び道具やリーチの長い通常技を使い、相手を動かしてから攻める方が安定します。次に、相手がジャンプしてきた時には対空技をしっかり出すことです。リュウやケンなら昇龍拳系の技、春麗なら上方向に強い攻撃、ザンギエフなら相手の着地を狙った投げなど、キャラクターごとの迎撃手段を覚えると被ダメージを大きく減らせます。また、タッグやチーム戦では、体力が少なくなったキャラクターを無理に前に出し続けない判断も重要です。交代できる場面では、残り体力の多いキャラクターに切り替えて流れを立て直すことで、長期戦に強くなります。CPUは時に単調な動きを見せるため、同じパターンが通る場面もありますが、メダル獲得を狙う場合は雑に勝つだけでは足りません。高評価を狙うなら、体力を残して勝つ、短時間で倒す、特定の攻撃を決めるなど、条件を意識して戦う必要があります。最初はクリアを優先し、慣れてきたらメダル集めに挑戦する流れが自然です。エンディングを見ること自体は難しすぎないため、格闘ゲームに慣れていない人でも、好きなキャラクターを軸に進めれば十分楽しめます。

対戦で勝つための必勝法に近い考え方

対人戦で勝ちを狙うなら、派手な連携よりも、まず守りと反撃を安定させることが大切です。『EX3』はタッグ要素が目立つため、つい大技や同時攻撃を狙いたくなりますが、実際には通常技の差し合い、ガード後の反撃、対空、投げの使い方が勝敗に直結します。特に、相手の技をガードした後にどの攻撃で反撃できるかを覚えると、無駄なダメージを減らしながら確実にリードを取れます。また、相手がしゃがみガードを多用するならハードアタック、立ちガードを意識し始めたら下段、固まる相手には投げというように、防御の癖を見て選択肢を変えることが重要です。タッグ戦では、交代のタイミングも勝負を左右します。体力が少ないからといって焦って交代すると、交代の隙を狙われることがあります。逆に、相手をダウンさせた後や距離を離した後なら、安全に交代しやすくなります。さらに、相手のパートナー構成を見て、どのキャラクターを先に倒すべきかを考えることも大切です。扱いやすく安定したキャラクターを先に削るのか、火力の高い危険なキャラクターを優先するのかで、試合展開は変わります。必勝法というより、勝つための基本方針は「無理に派手なことを狙わず、相手の行動を見て、確実な反撃と崩しを積み重ねること」です。そのうえで、チャンスが来た時にタッグコンボやクリティカルパレードを決めれば、本作らしい華やかな勝ち方ができます。

難易度と楽しみ方の幅

『ストリートファイターEX3』は、厳密な競技性を求めると粗さが気になる作品ですが、家庭用格闘ゲームとして気軽に遊ぶと魅力が見えやすい作品です。CPU戦は比較的進めやすく、タッグバトルの派手さもあるため、友人同士でキャラクターを入れ替えながら遊ぶには向いています。特に、ストリートファイターのキャラクターをポリゴンで動かす新鮮さ、EXシリーズ独自のキャラクターを試す楽しさ、エースを育てる収集感は、じっくり遊ぶほど味が出ます。逆に、純粋な1対1の完成度や、緻密なバランスを最重視する人には、不満が出やすいかもしれません。つまり本作は、完璧に整った対戦ツールというより、プレイステーション2初期ならではの挑戦的な格闘ゲームとして楽しむのが合っています。タッグ戦で大技を決める、好きなキャラクター同士を組ませる、エースを自分好みに育てる、メダル条件に挑む、友人と変則ルールで遊ぶ。こうした遊び方を受け入れると、『EX3』は単なる評価の低い続編ではなく、独自の方向へ広がろうとした作品として面白く感じられます。攻略面では、基本操作を固め、ハードアタックで崩し、モメンタリーコンボは安定する範囲で使い、タッグ連携はチャンス時に狙う。この流れを意識すれば、本作の面白さをかなり引き出せます。好きなキャラクターを中心に、自分だけのチームを作って戦うことこそ、『ストリートファイターEX3』を楽しむ一番の近道だといえるでしょう。

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■ 感想・評判・口コミ

発売当時の第一印象は「PS2で動くストリートファイター」という期待感が大きかった

『ストリートファイターEX3』を語る時、まず押さえておきたいのは、作品そのものの評価だけでなく、発売されたタイミングが非常に特別だったという点です。本作はプレイステーション2本体と同日に発売されたため、当時のプレイヤーにとっては「新しいゲーム機で最初に遊べるストリートファイター」という強い注目を集めました。家庭用ゲーム機が新世代へ移り変わる瞬間は、ゲーム内容以上に期待が先行しやすいものです。特にプレイステーション2は、発売前から映像性能や処理能力への期待が大きく、ゲームファンの間では「どれほど滑らかに動くのか」「前世代機とはどれほど違うのか」「アーケード級の格闘ゲームが家庭で遊べるのではないか」という空気がありました。その中で『ストリートファイターEX3』は、カプコンの有名タイトルであり、なおかつ3Dポリゴンの格闘ゲームであったため、ローンチタイトルの中でも分かりやすく目立つ存在でした。実際に手に取った人の中には、リュウやケン、春麗といったおなじみのキャラクターがPS2の画面で立体的に動くことに、新鮮な驚きを感じた人も多かったはずです。ドット絵のストリートファイターとは違う質感、背景の奥行き、スーパーコンボ時の派手な演出などは、当時の「新ハードを買った実感」を与える要素でもありました。一方で、期待値が高かったぶん、実際に遊び込むにつれて「思っていたほど完成された新世代格闘ゲームではない」と感じた人も少なくありませんでした。第一印象では次世代感がありながら、細部に触れるほど粗さも見えてくる。この落差こそが、本作の評判を複雑にしている大きな理由です。

好意的な感想ではタッグバトルの派手さが評価された

好意的な意見としてよく挙げられるのは、やはりタッグバトルのにぎやかさと、複数キャラクターを組み合わせる楽しさです。従来の『ストリートファイター』は基本的に1対1の勝負であり、相手との距離、技の差し合い、ジャンプへの対処、投げと打撃の読み合いが中心でした。しかし『EX3』では、交代や同時攻撃を絡めた戦いができるため、見た目にも遊び方にも変化があります。友人同士で遊ぶ場合、好きなキャラクター同士を組ませてチームを作れることは大きな魅力でした。リュウとケンの王道コンビ、リュウとさくらの師弟的な雰囲気の組み合わせ、春麗とガイルのような本家ストリートファイター寄りの組み合わせ、スカロマニアやドクトリン・ダークなどEXシリーズらしい濃いキャラクターを混ぜたチームなど、組み合わせを考えるだけでも遊びの幅があります。また、クリティカルパレードのような同時攻撃は、細かいバランスを抜きにして見れば非常に派手で、家庭用ゲームとしての分かりやすい盛り上がりがありました。格闘ゲームに慣れていない人でも、キャラクターが複数入り乱れて大技が決まる場面は見ていて楽しく、対戦の勝敗だけでなく「画面上で何が起きるか」を楽しめる作品でもあります。特に、アーケードの真剣勝負というより、家で友人と遊ぶパーティ感覚の格闘ゲームとして見ると、本作のタッグ要素はそれなりに魅力を発揮します。完璧な対戦バランスを求める人には不満が出やすい一方、いろいろなキャラクターを使って派手に遊びたい人には、独自の面白さを感じられる内容でした。

批判的な感想では「普通の1対1が遊びにくい」点が大きかった

一方で、批判的な評判の中で特に大きかったのが、純粋な1対1対戦を楽しみにくいという点です。『ストリートファイター』という名前から、多くのプレイヤーはリュウ対ケン、春麗対ガイルのような、昔ながらのシンプルな対戦を想像します。ところが『EX3』は、タッグやチーム戦を中心に作られているため、通常のアーケードスタイルの1対1をそのまま楽しむ設計ではありません。人数設定を工夫すれば近い形にはできますが、ラウンド制を含めた伝統的なシングルバトルとは感覚が異なります。この点は、格闘ゲームを真面目にやり込みたいプレイヤーほど引っかかりやすい部分でした。なぜなら、ストリートファイターの面白さは、ひとりのキャラクターを選び、そのキャラクターで相手と向き合い、一本一本の読み合いを積み重ねるところにあるからです。そこにタッグ要素が入ること自体は悪くありませんが、通常の1対1モードがしっかり用意されていれば、遊び方の選択肢として受け止められたはずです。しかし本作ではタッグ・チーム形式が前提に近いため、「新要素を遊ばされている」と感じた人もいました。複数キャラクターがいることで画面は派手になりますが、同時に状況判断が難しくなり、攻防の焦点がぼやける場面もあります。ストリートファイターらしい緊張感を求めていた人にとっては、タッグ要素が魅力というより、むしろ本来の良さを薄めているように映った可能性があります。このため、本作の評価は「新しいことに挑戦した作品」と見るか、「基本を外してしまった作品」と見るかで大きく分かれました。

グラフィックへの反応は「進化したが好みが分かれる」というものだった

グラフィックについての評判も、かなり意見が分かれやすい部分です。プレイステーション時代の『EX』シリーズと比べれば、『EX3』はキャラクターの表示や背景の見栄えが向上し、次世代機らしい滑らかさを感じられる場面があります。特に発売当時に初めてPS2を手にした人にとって、ポリゴンのキャラクターが大きく動き、必殺技やスーパーコンボを繰り出す様子は、確かに新しいゲーム機を買った満足感につながりました。画面の情報量が増え、キャラクターも前世代よりくっきり見えるため、単純な見た目の印象では進歩を感じやすい作品です。ただし、ストリートファイターのキャラクターはもともと2Dドット絵の印象が強く、アニメ的な表情、誇張された筋肉、躍動感のあるポーズによって魅力を作ってきたシリーズです。それをポリゴンに置き換えると、どうしても顔立ちや体型、動きの硬さが気になる人が出てきます。『EX3』のキャラクターモデルは独自の味がある一方で、万人に受け入れられる造形ではなく、リュウや春麗などの人気キャラクターであっても、従来のイメージと少し違って見えることがありました。好意的に見れば、これこそEXシリーズ独自の個性であり、通常のストリートファイターとは違う世界観を持っているといえます。しかし否定的に見ると、次世代機の作品でありながらキャラクターの魅力を十分に引き出せていないと感じられます。特に後年の3D格闘ゲームや『ストリートファイターIV』以降の立体表現を知っている現在の目で見ると、初期PS2作品らしい荒さが目立ちます。そのため、グラフィック面の感想は「当時としては新鮮だった」「今見ると癖が強い」「キャラクター造形に好みが出る」という評価に落ち着きやすいです。

システム面では意欲と粗さが同時に語られた

『ストリートファイターEX3』のシステムは、意欲的である一方、完成度については厳しい意見も多く見られます。ハードアタック、モメンタリーコンボ、タッグコンボ、クリティカルパレードなど、本作には独自の要素がいくつも用意されています。これらは、ただの続編ではなく、PS2向けの新しい『EX』として変化を出そうとした証でもあります。特にモメンタリーコンボは、必殺技から別の必殺技へつなぐことで連続攻撃の幅を広げる仕組みで、コンボ研究が好きなプレイヤーには面白い素材になりました。うまく決まれば、通常のストリートファイターとは違うテンポで攻撃がつながり、EXシリーズらしい勢いを感じられます。しかし、実戦で使うと入力が不安定になったり、意図しない技が出たり、追撃が空振りしたりする場面もあり、爽快さより扱いにくさが先に来る人もいました。また、タッグを前提にしたシステムでありながら、複数キャラクターが同時に動く場面では処理が重く感じられることがあり、画面上の混雑と相まって操作感が安定しない印象を持たれやすかったです。システムの数は多いものの、それぞれが自然にかみ合っているというより、いろいろなアイデアを一気に詰め込んだような印象もあります。良く言えば実験的、悪く言えば整理不足です。プレイヤーによっては、この粗さを「家庭用オリジナルらしい挑戦」と前向きに捉えますが、対戦格闘ゲームとしての完成度を求める人には、調整の甘さとして映ります。本作の評価が安定しないのは、まさにこの「面白い発想はあるが、磨き切れていない」という感触に由来しています。

エース育成への評価は独自性と物足りなさが混在した

エディットキャラクターであるエースについても、感想は分かれます。好きな技を覚えさせ、自分なりの性能を作っていくという要素は、ストリートファイターシリーズの中ではかなり珍しい試みです。飛び道具、対空技、突進技、コンボ向けの技などを選び、自分が扱いやすいキャラクターに近づけていく過程には、育成ゲーム的な楽しさがあります。通常の格闘ゲームでは、プレイヤーは用意されたキャラクターの性能に合わせて練習しますが、エースの場合は、ある程度プレイヤー側が性能を作ることができます。この点に魅力を感じた人は、エースの課題を進め、技を集め、理想の構成を考えることにやり込み要素を見出しました。特に家庭用ゲームとして長く遊ぶ場合、単にCPU戦をクリアするだけでなく、育成目標があることは大きな意味を持ちます。しかし一方で、エースが本作唯一の完全新規キャラクターに近い存在であることに物足りなさを感じた人もいました。新作であれば、もっと多くの新キャラクターや新しいストーリー展開を期待したいところですが、本作では既存キャラクターの再登場が中心で、エースも物語上の存在感よりシステム的な存在感が強いキャラクターです。また、エース育成に力が入っているぶん、既存キャラクターごとの細かな課題やトライアル要素が薄く感じられる面もあります。つまりエースは、家庭用オリジナル要素としては面白いが、それだけで作品全体の物足りなさを完全に補えるほどではなかった、という評価になりやすいです。育成やカスタマイズが好きな人には印象に残る一方、純粋に多彩なキャラクターを使い込みたい人には少し方向性が違って見えたといえます。

シリーズファンから見た評価は前作との比較で厳しくなりやすい

『ストリートファイターEX3』の評判を考えるうえで、前作『ストリートファイターEX2 PLUS』との比較は避けて通れません。『EX2 PLUS』はアーケード展開を経た作品であり、従来のEXシリーズらしい1対1の対戦、キャラクターごとの個性、コンボシステム、テンポのよさを楽しめる内容でした。そのため、EXシリーズのファンの中には、『EX3』に対して「PS2になったのだから、前作をさらに発展させた完成版のような内容」を期待していた人もいたはずです。しかし実際の『EX3』は、前作の延長線上で純粋に完成度を高めたというより、タッグ・チーム戦へ方向転換した作品でした。この方向性の違いにより、前作を好んでいた人ほど戸惑いやすくなりました。キャラクター数についても、新作らしい大幅な増加という印象は薄く、前作に登場したキャラクターの多くが引き継がれている一方で、完全新規の驚きは控えめです。さらに、一部キャラクターが隠し扱いになっていることも、プレイヤーによっては不満につながりました。前作までで普通に使えていたキャラクターが、今作では最初から自由に使えないとなると、続編なのに後退したように感じられるからです。もちろん、PS2のローンチタイトルとして短い開発期間や新ハード対応の難しさがあったと考えることもできます。しかしプレイヤー側から見れば、遊んだ時の満足度がすべてです。そのためシリーズファンの評価は、初めてEXシリーズに触れた人よりも厳しくなりがちでした。『EX3』は単体で見れば個性的なタッグ格闘ゲームですが、前作の完成度や遊びやすさを知っている人にとっては、どうしても比較で見劣りする部分があったといえます。

現在の口コミでは「惜しい作品」「時代を感じる作品」として語られやすい

現在になって『ストリートファイターEX3』を振り返ると、当時よりも少し違った角度で評価されることが多くなっています。発売当時は、新作格闘ゲームとして厳しく見られた部分が大きかったものの、現在では「プレイステーション2初期の空気を感じられる作品」「EXシリーズの最後期を象徴する一本」「完成度は粗いが試みは面白い作品」として語られやすいです。特に、PS2本体と同時発売だったという歴史的な位置づけは、今となっては作品の個性の一部になっています。ローンチタイトルには、そのハードの性能を見せようとする意欲と、開発環境が十分にこなれていない時期ならではの未完成感が同居しがちです。『EX3』もまさにそのタイプで、画面の派手さや新要素からは次世代機への挑戦を感じる一方、処理の重さやシステムの粗さからは初期作品らしい不安定さも見えます。現在のプレイヤーが遊ぶと、最新の格闘ゲームのような洗練はありませんが、逆に当時の試行錯誤がそのまま残っている点に味わいを感じることもあります。また、EXシリーズ独自のキャラクターたちは現在でも根強い人気があり、スカロマニア、ガルダ、ドクトリン・ダーク、カイリ、ほくとなどを懐かしむ声もあります。のちにアリカ系の格闘ゲームへ関心を持つ人にとっても、『EX3』は通過点として興味深い作品です。口コミとしては、名作と断言されるよりも「粗いけれど忘れがたい」「もっと作り込まれていれば化けた」「方向性は面白かった」といった、惜しさを含んだ評価が似合うタイトルです。

総合的な感想としては、完成度よりも個性で記憶に残る格闘ゲーム

総合的に見ると、『ストリートファイターEX3』は万人にすすめやすい完成度の高い格闘ゲームというより、独自の方向性と時代性で記憶に残る作品です。良い部分としては、プレイステーション2初期らしい新鮮さ、タッグバトルの派手さ、EXシリーズ独自キャラクターの存在感、エース育成のカスタマイズ性、そして家庭用オリジナル作品としての挑戦があります。好きなキャラクターを組み合わせて戦う楽しさや、クリティカルパレードが決まった時の華やかさは、本作ならではの魅力です。一方で、悪い部分としては、通常の1対1対戦を楽しみにくい構成、処理落ちや挙動の不安定さ、モメンタリーコンボの扱いづらさ、新作としてのキャラクター追加の少なさ、前作と比べた時の物足りなさが挙げられます。つまり本作は、格闘ゲームとしての基礎が完全に崩れているわけではないものの、システムの方向性と完成度のバランスがうまく整い切っていない作品です。ただし、その不完全さを含めて『EX3』の味だともいえます。きれいにまとまった作品ではないからこそ、プレイヤーの記憶に引っかかる部分があります。PS2の発売日に登場したストリートファイター、タッグバトルに挑戦したEXシリーズ、エディットキャラクターを育てる異色の家庭用格闘ゲーム。このようにいくつもの特徴を並べると、本作が単なる失敗作ではなく、時代の変わり目に生まれた実験的な一本だったことが分かります。評価は賛否両論になりやすいですが、ストリートファイターの派生作品やプレイステーション2初期のゲーム史を振り返るうえでは、十分に語る価値のある作品です。

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■ 当時の宣伝・現在の中古市場など

プレイステーション2本体発売日に並んだローンチタイトルとしての存在感

『ストリートファイターEX3』の販売面を語るうえで、最も大きな特徴は、2000年3月4日のプレイステーション2本体発売と同日に店頭へ並んだことです。ゲームソフトには、作品そのものの完成度とは別に「どの時期に発売されたか」という運命があります。本作の場合、その運命はかなり特別でした。プレイステーション2は、当時の家庭用ゲーム機市場において圧倒的な注目を集めた新ハードであり、DVD再生機能を搭載したこともあって、ゲームファンだけでなく一般層からも関心を集めていました。その本体と同じ日に発売されたソフトは、いわば新時代の入り口に置かれたタイトル群であり、ゲームショップの売り場でも大きく扱われやすい立場にありました。『ストリートファイターEX3』は、その中でもカプコンの有名格闘ゲームブランドを背負った作品だったため、名前だけで手に取られやすい強みがありました。特に当時の『ストリートファイター』は、すでにアーケードゲームや家庭用ゲームで長い歴史を持つシリーズであり、リュウ、ケン、春麗といったキャラクターは多くのプレイヤーに知られていました。新しいゲーム機を買ったばかりのユーザーが「まずは格闘ゲームを一本遊びたい」と考えた時、本作は自然に候補へ入るタイトルだったといえます。さらに、ポリゴンで描かれたストリートファイターという分かりやすい見た目の変化も、次世代機らしさを伝える材料になっていました。従来の2Dドット絵とは異なる立体的なキャラクター、複数人が入り乱れるタッグバトル、スーパーコンボやクリティカルパレードの派手な演出は、店頭デモや雑誌の画面写真でも印象を残しやすい要素でした。つまり本作は、シリーズの続編であると同時に、プレイステーション2という新ハードの性能や方向性をユーザーに示す役割も担っていた作品でした。

発売当時の紹介では「3D」「タッグ」「家庭用オリジナル」が強調された

当時の宣伝や紹介で前面に出しやすかったポイントは、大きく分けると三つあります。ひとつ目は、3Dポリゴンで表現されたストリートファイターであることです。『EX』シリーズ自体はすでにアーケードやプレイステーションで展開されていましたが、プレイステーション2用ソフトとして登場することで、より滑らかな映像、より大きなキャラクター表現、次世代機らしい画面作りをアピールしやすくなりました。二つ目は、タッグバトルやチームバトルの導入です。従来の『ストリートファイター』は、基本的に1対1の対戦が中心でしたが、本作では複数キャラクターを使う遊び方を前面に出しています。交代しながら戦う、仲間と同時に攻撃する、チームを組んで進んでいくという要素は、雑誌記事やパッケージ裏の説明でも分かりやすい売り文句になりました。三つ目は、家庭用オリジナル作品であることです。アーケードからの単純移植ではなく、プレイステーション2向けに用意された作品であるという点は、新ハードを買うユーザーに対して「ここでしか遊べない」という価値を打ち出せます。さらに、エディットキャラクターのエースを育てる要素も、家庭用ならではのやり込み要素として紹介しやすい部分でした。格闘ゲームは対戦だけでなく、一人用でどれだけ遊べるかも家庭用では重要になります。そのため、エースを成長させ、技を覚えさせ、自分なりのキャラクターに作り上げるという要素は、単なる対戦格闘にとどまらない遊びとしてアピールできました。発売当時の紹介文を想像すると、「PS2で進化した3D格闘」「タッグで広がる新しいストリートファイト」「自分だけのキャラクターを育成」といった方向の宣伝が本作の印象を形作っていたといえます。

店頭での見せ方とパッケージ訴求

2000年当時のゲーム販売は、現在のようなダウンロード販売中心ではなく、店頭でパッケージを見て購入するスタイルが主流でした。そのため、パッケージの印象、売り場の配置、店頭デモ、チラシ、販促ポスターなどが購入判断に大きく影響していました。『ストリートファイターEX3』はプレイステーション2のローンチタイトルだったため、ゲームショップや家電量販店のPS2本体周辺コーナーに置かれやすく、同時発売ソフトのひとつとして目に入りやすい立場にありました。パッケージでは、シリーズを象徴するキャラクターの存在感や、3D格闘ゲームらしい力強さを伝えることが重要でした。ユーザーは新ハード用ソフトを選ぶ際、細かなシステム内容まで理解しているとは限りません。そのため、店頭で一瞬見た時に「これはストリートファイターだ」「新しいハードで遊べる格闘ゲームだ」と分かることが大切になります。本作の場合、カプコンのブランド、ストリートファイターの名前、そしてPS2本体同時発売という三つの要素が合わさり、一定の訴求力を持っていました。店頭デモが流れていれば、タッグバトルで複数キャラクターが動く場面や、スーパーコンボの演出が映えやすく、短時間で派手さを伝えることもできました。一方で、実際の操作感やシステムの細かな粗さは、店頭デモだけでは伝わりにくい部分です。つまり販売時点では、ゲームの完成度よりも「PS2初期に遊べる有名格闘ゲーム」という看板が前面に出やすく、購入者の期待もそこに集まっていました。この期待の高さが、後の評価の厳しさにもつながったと考えられます。

ゲーム雑誌での扱われ方と掲載内容の方向性

発売当時の情報源として重要だったのが、ゲーム雑誌です。2000年前後は、インターネット上のレビューや動画配信が現在ほど一般的ではなく、新作ゲームの情報は『週刊ファミ通』『電撃PlayStation』『ザ・プレイステーション』などのゲーム雑誌から得る人が多い時代でした。プレイステーション2本体の発売時期には、各誌が新ハード特集やローンチタイトル紹介を大きく組んでおり、その中で『ストリートファイターEX3』も新作格闘ゲームとして紹介されやすい立場にありました。掲載内容として考えられる中心は、まず基本情報です。発売日、メーカー、価格、ジャンル、プレイ人数、使用メディア、登場キャラクターといったデータが掲載され、そのうえで本作独自のシステムが紹介されます。具体的には、タッグバトル、ドラマティックバトル、チームバトル、クリティカルパレード、モメンタリーコンボ、ハードアタック、エース育成などが、画面写真付きで説明される形です。格闘ゲーム雑誌や攻略寄りの記事では、キャラクターごとの必殺技、スーパーコンボ、基本戦術、連続技、隠しキャラクターの出現条件などにも触れられた可能性があります。特にローンチ時期のタイトルは、読者が購入前に比較検討する材料として扱われることが多く、「PS2を買ったらどのソフトを一緒に買うべきか」という文脈で紹介されやすいものでした。その中で本作は、グラフィックの次世代感、シリーズ知名度、タッグによる新要素を評価される一方、従来のストリートファイターとは異なるゲーム構成についても説明が必要な作品でした。雑誌紹介では期待感が前面に出やすいものの、実際にプレイしたレビューでは、1対1対戦の不在やタッグ前提の作りに対する好みの分かれ方も見えてきたと考えられます。

テレビCMや映像宣伝で映えた要素

発売当時の家庭用ゲーム宣伝では、テレビCMや店頭用映像も大きな役割を持っていました。『ストリートファイターEX3』のような格闘ゲームを映像で見せる場合、細かいシステム説明よりも、短時間で伝わる迫力が重要になります。リュウが波動拳を放つ、ケンが昇龍拳を決める、春麗が華麗に蹴りを繰り出す、複数キャラクターが同時に動いて大技を決める。このような場面は、映像広告との相性が良いものです。特に本作では、タッグバトルやクリティカルパレードのように、画面上に複数のキャラクターが登場して一気に攻め込むシーンがあり、通常の1対1格闘よりもにぎやかな印象を作れました。CMでは「ストリートファイターがPS2に登場した」という事実だけでも十分な引きがあり、さらに3D表現とタッグ攻撃を重ねることで、次世代感を訴えられます。また、プレイステーション2本体の発売時期は、ハードそのものへの注目度が非常に高かったため、ソフト単体のCMだけでなく、PS2ローンチラインナップの一部として紹介される機会もありました。店頭用のデモ映像では、実際の対戦画面を流すことで、ポリゴンキャラクターの動きや演出の派手さを購入者へ伝えることができます。ただし、映像で映えることと、遊んだ時の手触りが良いことは必ずしも同じではありません。本作は見た目には派手な要素が多く、宣伝映像では魅力が伝わりやすい一方、操作時の処理落ちやシステムの癖は実際に触って初めて分かる部分でした。そのため、広告上の期待感とプレイ後の評価には少し差が生まれやすかったといえます。

販売数と商業的な立ち位置

『ストリートファイターEX3』の販売数については、作品単独の明確な公式累計本数が広く知られているタイプのタイトルではありません。そのため、具体的な数字を断定するよりも、商業的な立ち位置から考える方が現実的です。本作はプレイステーション2本体同時発売という大きな追い風を受けた一方、シリーズ本編の中心作というよりは、『EX』シリーズの家庭用オリジナル続編という性格が強い作品でした。つまり、カプコンの有名ブランドを背負ってはいるものの、『ストリートファイターII』や『ストリートファイターZERO』のように、アーケードで大きな対戦ブームを作ってから家庭用へ移植された作品とは違います。アーケードでの実績や対戦コミュニティの熱量をそのまま家庭用販売につなげた作品ではなく、PS2初期需要とブランド知名度を背景に売り場へ投入されたタイトルと見るのが自然です。ローンチタイトルは、ハード購入者が同時に何本かソフトを買う時期に当たりやすく、初動で一定の注目を集めやすい反面、後からより完成度の高いタイトルが増えていくと、相対的に存在感が薄れやすい傾向があります。『EX3』もその例に近く、発売直後はPS2初期の格闘ゲームとして話題になったものの、長期的にはシリーズを代表する大ヒット作というより、PS2初期を象徴する一作、EXシリーズの変則的な最終局面を示す一作として語られることが多くなりました。販売面では、知名度と発売タイミングによる強みを持ちながら、対戦格闘ゲームとしての評価が伸びきらなかったことで、長期的な定番タイトルにはなりきれなかった印象です。

現在の中古市場におけるソフト単品の相場感

現在の中古市場における『ストリートファイターEX3』は、極端な高額プレミアソフトというより、比較的入手しやすいプレイステーション2用格闘ゲームとして扱われることが多いです。ソフト単品や説明書付きの通常中古品であれば、数百円台から千円台前半程度で見かけることがあり、状態や付属品、販売店、送料によって価格が変わります。箱、説明書、ディスクがそろっている一般的な中古品でも、ほかの希少PS2ソフトのように何万円もするケースは多くありません。これは、本作がPS2初期の有名ブランド作品であり、流通量が極端に少ないわけではないこと、そして評価面で熱狂的なプレミア需要が集中しているタイトルではないことが理由として考えられます。一方で、安価だから価値が低いというわけではありません。中古で手に取りやすいからこそ、現在になってPS2初期の格闘ゲームを振り返りたい人や、EXシリーズをまとめて遊びたい人にとっては購入しやすいタイトルです。ショップ販売では、動作確認済み、ケース状態良好、説明書付きなどの条件によって価格が少し上がることがあります。フリマアプリでは、出品者が相場を低めに設定していれば安く買える場合もありますが、送料込みかどうか、ディスク傷の有無、説明書の状態、ケース割れの有無を確認する必要があります。裸ソフトやディスクのみの場合は安くなりやすい一方、コレクション目的であればパッケージ一式の状態を重視した方が満足度は高くなります。現時点では、遊ぶために買うなら比較的手頃、保存用の美品を探すなら状態差を見るべきタイトルといえるでしょう。

オークション・フリマで注目される付属品と状態

オークションやフリマで『ストリートファイターEX3』を探す場合、価格を左右するポイントは主に状態と付属品です。最も一般的なのは、通常のPS2ケース、ジャケット、説明書、ディスクがそろった中古品です。この状態であれば、プレイ目的にもコレクション目的にも使いやすく、相場の中心になります。説明書が欠品しているもの、ケースに割れや汚れがあるもの、ディスクに傷が多いものは、価格が下がりやすくなります。ただしPS2ソフトはディスクメディアであるため、見た目の傷が少なくても動作確認の有無は重要です。商品説明に「動作確認済み」とあるかどうかは、購入時の安心材料になります。コレクター目線で見ると、帯や販促物、チラシ、予約特典、店頭用ポスターなどが付属している場合、通常ソフト単品よりも価値が上がる可能性があります。特に販促ポスターや非売品ジャケット、店頭用サンプル映像などは、ソフト本体より出回りにくいため、単品ソフトとは別のコレクター需要があります。『ストリートファイターEX3』はソフトそのものが希少高額化しているタイトルではありませんが、販促物まで含めると話は変わります。店頭用ポスターや発売当時の広告物は、保管されずに廃棄されることも多かったため、状態の良いものは一定の希少性があります。また、未開封品についても通常中古品とは別扱いになります。未開封で保存状態が良いものは、プレイ用ではなくコレクション用として価格が上がりやすく、一般的な中古相場とは切り離して考える必要があります。つまり中古市場では、通常中古品は安価で流通しやすく、未開封品や販促物付き商品はコレクター向けとして別枠の価値を持つ、という二層構造になっています。

関連書籍・攻略本・雑誌バックナンバーの価値

『ストリートファイターEX3』そのものの中古ソフトだけでなく、当時の攻略本やゲーム雑誌のバックナンバーにも一定の資料的価値があります。格闘ゲームは、キャラクターごとの技表、連続技、隠し要素、システム解説などを知ることで遊びやすくなるため、当時は攻略本や雑誌攻略記事が重要な役割を果たしていました。本作の場合、タッグバトル、モメンタリーコンボ、ハードアタック、クリティカルパレード、エース育成といった独自要素があるため、単なるコマンド表だけでなく、システムの理解を助ける記事が重宝されたと考えられます。攻略本が存在する場合、現在ではゲームを遊ぶためだけでなく、当時のゲームデザインやキャラクター解説を知る資料として価値があります。雑誌バックナンバーでは、発売前の紹介記事、レビュー、開発者コメント、PS2ローンチ特集、攻略記事、読者投稿などから、当時の期待や評価を読み取ることができます。特に『週刊ファミ通』や『電撃PlayStation』のような雑誌は、単に攻略情報を載せるだけでなく、当時のゲーム市場全体の空気を記録している点が魅力です。現在の目で読むと、プレイステーション2発売直後の熱気、新ハードへの期待、ローンチタイトルへの評価基準が見えてきます。中古市場では、雑誌単体の価格は状態や号数、付録の有無で変わります。付録冊子やポスターが残っているもの、PS2発売時期の特集号、人気タイトルが表紙の号などは、通常の古雑誌より注目されやすい場合があります。『ストリートファイターEX3』を深く楽しみたいなら、ソフトだけでなく、当時の攻略本や雑誌記事を探してみることで、作品がどのように紹介され、どのような期待を背負っていたのかをより立体的に理解できます。

中古市場での評価は「安価に遊べるPS2初期資料」としての魅力が強い

現在の中古市場における『ストリートファイターEX3』の面白さは、価格の高さではなく、手に取りやすさと資料性にあります。高額プレミアが付いているタイトルは、コレクター向けの価値が目立つ一方、気軽に遊ぶにはハードルが高くなります。その点、本作は比較的安価で見つかることが多いため、「PS2初期の格闘ゲームを実際に体験してみたい」という人に向いています。プレイステーション2のローンチタイトルを集めている人にとっても、重要な一本です。PS2の歴史を振り返る時、後年の名作だけを見ていると、ハード初期の試行錯誤は見えにくくなります。『EX3』は、まさにその初期の空気を残した作品であり、当時の開発者が新ハードで何を見せようとしていたのか、どのような流行を取り入れようとしていたのかを感じさせてくれます。また、ストリートファイター関連作品を集める人にとっては、本編とは少し違うEXシリーズの流れを押さえるうえで欠かせないタイトルです。評価が分かれる作品だからこそ、実際に触れてみる意味があります。中古で安く買えるなら、完成度だけを基準にするのではなく、時代背景、シリーズの外伝性、タッグ格闘への挑戦、エース育成の珍しさを含めて楽しむことができます。状態の良い完品や未開封品を狙うならコレクター視点、安価な通常中古品を買うならプレイ視点、販促物や雑誌まで集めるなら資料視点というように、目的によって探し方が変わる作品です。総じて『ストリートファイターEX3』は、中古市場で突出した高額商品ではないものの、PS2初期、カプコン格闘ゲーム、EXシリーズという複数の文脈を持つ、味わい深いコレクション対象だといえます。

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■ 総合的なまとめ

『ストリートファイターEX3』は完成された名作というより、時代の変わり目を映した挑戦作

『ストリートファイターEX3』を総合的に見ると、単純に「名作」「問題作」「凡作」とひとことで片付けるのが難しい作品です。2000年3月4日、プレイステーション2本体と同じ日に発売されたという事実だけでも、本作は特別な位置にあります。プレイステーションからプレイステーション2へ、家庭用ゲーム機の世代が大きく切り替わる瞬間に、カプコンの代表的な格闘ゲームである『ストリートファイター』の名を持った作品が登場したわけですから、当時の期待は決して小さくありませんでした。しかも本作は、従来の2Dドット絵によるストリートファイターではなく、3Dポリゴンでキャラクターを描く『EX』シリーズの新作です。リュウやケン、春麗といった有名キャラクターが立体的なモデルで動き、必殺技やスーパーコンボを繰り出す姿は、当時の新ハードらしさを感じさせるものでした。一方で、実際に遊び込むと、通常の1対1対戦を中心に楽しみたいプレイヤーには違和感が残り、タッグやチーム戦を前提にした設計、処理の重さ、システムの粗さ、キャラクター追加の少なさなどが目立つ作品でもありました。そのため本作は、対戦格闘ゲームとして隙のない完成度を誇る作品ではなく、新ハードの始まりに合わせて新しい見せ方や遊び方を試した、実験色の強い一本と考えるのが自然です。成功している部分と未完成な部分がはっきり同居しているからこそ、現在振り返ると、当時のゲーム開発の勢いと迷いの両方が感じられます。

ストリートファイターらしさとEXシリーズらしさが交差した作品

本作の面白いところは、ストリートファイター本来の魅力と、EXシリーズ独自の癖が一体になっている点です。リュウの波動拳、ケンの昇龍拳、春麗の華麗な蹴り、ザンギエフの投げ技、ガイルの堅実な立ち回りなど、シリーズを知っている人ならすぐに理解できる要素はしっかり残されています。操作の基本も、左右に向き合って戦う2D格闘ゲームの文法を保っており、完全な3D空間を自由移動する格闘ゲームとは異なります。そのため、見た目はポリゴンでも、遊びの土台にはストリートファイターらしい差し合い、対空、飛び道具、コンボ、投げの読み合いがあります。しかし、その上に乗っている味付けはかなり独特です。スカロマニア、ドクトリン・ダーク、ガルダ、カイリ、ほくとといったEXシリーズのキャラクターたちは、本家シリーズとは違う雰囲気を持ち、どこか外伝的で、時に奇妙で、時に重苦しい個性を見せます。さらに本作では、タッグバトル、ドラマティックバトル、チームバトル、クリティカルパレード、エース育成など、通常のストリートファイターから一歩外れた要素が多く盛り込まれました。その結果、『EX3』は「ストリートファイターの名前を持つが、本編とはかなり手触りの違う作品」になっています。このズレを魅力と見るか、違和感と見るかで評価は大きく変わります。王道の完成度を求める人には物足りなく、変則的なストリートファイターを楽しみたい人には印象深い。そこに本作の個性があります。

タッグバトルへの挑戦は本作最大の特徴であり、最大の賛否点でもある

『ストリートファイターEX3』を語るうえで避けられないのが、タッグバトルを中心にしたゲーム設計です。複数キャラクターを組み合わせ、交代や同時攻撃を使いながら戦うという発想は、家庭用ゲームとしては分かりやすい派手さを持っています。好きなキャラクター同士をチームにできる楽しさ、画面に複数人が登場するにぎやかさ、クリティカルパレードが決まった時の見た目の華やかさは、本作ならではの魅力です。特に友人同士で気軽に遊ぶ場合、細かな対戦バランスよりも、キャラクターの組み合わせや大技の見栄えで盛り上がれる場面があります。しかし、ストリートファイターというシリーズに期待される遊びは、基本的には1対1の緻密な攻防です。相手の動きを読み、飛びを落とし、間合いを管理し、下段と投げと中段で崩す。その繊細な駆け引きを望む人にとって、タッグ前提の構成は必ずしも歓迎できるものではありませんでした。特に、本作では純粋な通常型の1対1対戦を中心に遊びにくいことが不満につながりやすく、「新要素が増えた」というより「基本の遊び方が変わってしまった」と受け止められた面があります。つまりタッグバトルは本作の売りであると同時に、評価を分けた最大の原因でもありました。もし通常のシングル対戦をしっかり用意したうえで、追加モードとしてタッグを楽しめる構成であれば、印象はかなり違っていたかもしれません。

システム面は意欲的だが、磨き切れていない部分が惜しい

本作には、ハードアタック、モメンタリーコンボ、タッグコンボ、クリティカルパレードなど、攻防や連携を広げるための仕組みが数多く用意されています。ハードアタックは、しゃがみガードを崩す中段攻撃として読み合いを生み、守りを固める相手への対抗手段になります。モメンタリーコンボは、必殺技から必殺技へつなげることで、従来とは違う連続攻撃の気持ちよさを狙ったシステムです。タッグコンボやクリティカルパレードは、複数キャラクターを使う本作の方向性を分かりやすく支える要素でした。こうした仕組みだけを見れば、『EX3』はかなり意欲的な格闘ゲームです。ただの続編ではなく、前作から何かを変えよう、家庭用オリジナルとして新しい遊びを作ろうという姿勢は感じられます。しかし、実際の手触りでは、その意欲が十分に整理されていない場面も多くあります。モメンタリーコンボは狙い通りに決まると楽しい反面、技が暴発したり、追加攻撃が空振りしたり、連携が安定しなかったりすることがあります。複数キャラクターが画面に出る場面では処理が重くなり、タッグバトルの爽快感を削いでしまうこともあります。つまり、本作はシステムの発想自体は面白いのに、それを快適な遊びとしてまとめ上げる部分で惜しさが残る作品です。格闘ゲームは、ほんの少しの入力感、硬直、判定、テンポの差で印象が大きく変わります。その意味で『EX3』は、アイデアの量に対して調整の密度が追いつききらなかった作品ともいえます。

エース育成は家庭用オリジナル要素として記憶に残る

エディットキャラクターであるエースの存在は、『ストリートファイターEX3』を単なる対戦格闘ゲームではなく、家庭用ならではのやり込み作品にしようとした象徴です。エースは、決められた技構成で戦う普通のキャラクターではなく、プレイヤーが技を覚えさせ、組み合わせ、育てていくキャラクターです。飛び道具を持たせるのか、対空技を重視するのか、突進技で攻めるのか、コンボ向けの構成にするのか。プレイヤーの好みによって性能を変えられる点は、本作ならではの魅力です。ストリートファイターシリーズでは、各キャラクターが明確な個性を持ち、プレイヤーがその個性に合わせて練習するのが基本でした。そこへ「自分で技構成を作る」という要素を入れたエースは、かなり異色の存在です。この試みは、家庭用ゲームとして長く遊んでもらうための工夫でもあり、対戦相手がいない時でも課題を進める目標になります。ただし、エースに力を入れたことで、既存キャラクターごとの個別トライアルや細かな掘り下げが薄く感じられる面もありました。また、完全新キャラクターとしての存在がエース中心だったため、新作らしいキャラクター追加を期待していた人には少し寂しく映ったかもしれません。それでも、エース育成は本作を語るうえで欠かせない要素です。完成度に課題はあっても、「ストリートファイターで自分だけの格闘家を作る」という発想は印象的で、現在振り返ってもユニークな挑戦だったといえます。

キャラクター面では新鮮さよりもシリーズの集大成的な色が強い

『EX3』のキャラクター構成は、完全な新作として見ると新鮮さがやや控えめです。前作『EX2 PLUS』に登場したキャラクターの多くが引き続き登場し、そこにさくらや殺意の波動に目覚めたリュウの復帰、エースの追加が加わる形になっています。キャラクターの人数だけを見れば一定の充実感はありますが、新しい顔ぶれが大量に増えたというより、EXシリーズの既存資産をプレイステーション2向けにまとめ直した印象が強いです。そのため、前作を遊び込んでいた人にとっては、続編としての驚きが少ないと感じられることもあります。一方で、EXシリーズを初めて遊ぶ人にとっては、本家ストリートファイターの有名キャラクターと、EXシリーズ独自の濃いキャラクターをまとめて体験できる作品でもあります。リュウやケンのような王道キャラクターで基本を学び、さくらのような軽快なキャラクターで攻めを楽しみ、スカロマニアやドクトリン・ダークのような癖のあるキャラクターでEXらしさを味わう。こうした幅の広さは本作の魅力です。ただし、隠しキャラクター扱いになっている人物もおり、最初から全員を自由に使えるわけではない点には好みが分かれます。総じてキャラクター面では、完全新作としての拡張性よりも、EXシリーズの既存キャラクターをPS2で楽しむ総集編的な色が強いといえます。

グラフィックと演出は初期PS2作品らしい魅力と粗さが同居している

映像面については、発売当時と現在で受け取り方が大きく変わる作品です。2000年当時、プレイステーション2で動くポリゴン格闘ゲームは、前世代機からの進化を感じさせる存在でした。『EX3』も、キャラクターの立体感、背景の奥行き、スーパーコンボ時の派手な演出などによって、次世代機らしい印象を与えました。ストリートファイターのキャラクターが3Dで動くこと自体にも、当時は新鮮さがありました。しかし、現在の目で見ると、キャラクターモデルの造形や表情にはかなり癖があり、動きにも硬さを感じる場面があります。2Dドット絵のストリートファイターが持っていた絵としての完成度、ポーズの美しさ、アニメ的な誇張表現と比べると、ポリゴン化によって魅力が変質して見える部分もあります。EXシリーズのグラフィックは、それ自体が独自の味ではありますが、万人向けの美しさというより、初期3D格闘ゲームらしい個性として受け止める方が自然です。演出面でも、スーパーコンボフィニッシュ時の独特な映像や、タッグ攻撃の派手さは記憶に残りますが、人によっては唐突に感じることもあります。この映像表現の癖は、本作の評価をさらに複雑にしています。技術的には前進しているのに、キャラクターの魅力を最大限に引き出せているかというと意見が分かれる。まさに初期PS2作品らしい、進化と未成熟が同時に見えるグラフィックです。

前作『EX2 PLUS』と比べると方向性の違いが評価を難しくしている

『ストリートファイターEX3』の評価が厳しくなりやすい理由のひとつに、前作『EX2 PLUS』の存在があります。『EX2 PLUS』は、アーケードを基盤にしたEXシリーズの完成形に近い作品として、1対1の対戦、キャラクターの個性、テンポ、コンボの気持ちよさを楽しめるタイトルでした。そのため、シリーズファンが『EX3』に期待したのは、前作の長所をさらに伸ばした正統進化だった可能性が高いです。しかし実際の『EX3』は、前作の延長で純粋に磨き込むのではなく、タッグやチーム戦へ大きく舵を切りました。この方向転換は、家庭用オリジナル作品としての新鮮さを生んだ一方、前作の完成度を求めるプレイヤーには戸惑いを与えました。前作で好評だった要素を引き継ぎながらも、エクセルの廃止やモメンタリーコンボの導入など、手触りを変える要素が多く、結果として「前作の方がまとまっていた」と感じられやすくなっています。続編は、新しい要素を入れなければ変化がないと言われ、変えすぎると前作の良さを失ったと言われます。その難しいバランスの中で、『EX3』は後者の印象を持たれやすい作品でした。ただし、これは本作が何も挑戦していないという意味ではありません。むしろ挑戦しすぎた結果、前作の整った魅力とは別物になってしまった作品です。シリーズの流れの中では異質ですが、その異質さこそが現在の記憶に残る理由でもあります。

現在遊ぶなら「完成度の検証」より「時代性を楽しむ」姿勢が合う

今から『ストリートファイターEX3』を遊ぶ場合、最新の格闘ゲームと同じ基準で評価すると、どうしても不便さや粗さが目につきます。現代の格闘ゲームは、オンライン対戦、トレーニングモード、フレーム表示、マッチング、バランス調整、操作レスポンスなどが非常に洗練されています。それに比べると、本作はモード構成にもシステムにも古さがあり、タッグバトルの挙動にも不安定さを感じるかもしれません。しかし、本作をプレイする価値は、現代基準の完成度を確認することだけではありません。プレイステーション2が発売されたばかりの時期に、カプコンとアリカがどのような格闘ゲームを見せようとしたのか。ストリートファイターを3D化し、さらにタッグバトルへ広げようとした時、どのような面白さと問題が生まれたのか。そうした時代性を体験する作品として見ると、『EX3』は非常に興味深い一本です。中古価格も比較的手に取りやすいことが多く、PS2本体を持っているなら、当時のローンチタイトルの空気を知る資料としても楽しめます。特に、EXシリーズのキャラクターに興味がある人、ストリートファイターの派生作品を追いたい人、初期PS2の格闘ゲームを集めたい人には、一度触れてみる意味があります。完成度の高さを期待するより、当時の挑戦、粗さ、独特のセンスを味わう姿勢で向き合うと、本作の魅力は見えやすくなります。

最終的な評価は「惜しさを含めて語り継がれる外伝的ストリートファイター」

最終的に『ストリートファイターEX3』は、ストリートファイター史の中心に立つ代表作ではありません。対戦格闘ゲームとしての完成度、遊びやすさ、バランス、モードの充実度を総合すると、前作や他のシリーズ作品に軍配が上がる部分も多くあります。特に、1対1のストリートファイターらしい攻防を求める人には、本作のタッグ中心の設計は合わない可能性があります。しかし、それでも本作には語る価値があります。PS2本体発売日に登場したカプコン格闘ゲームであること、EXシリーズを家庭用オリジナルとして展開したこと、タッグバトルやクリティカルパレードで派手さを狙ったこと、エース育成という珍しいカスタマイズ要素を入れたこと。これらの特徴は、成功と失敗を含めて、他のストリートファイター作品にはない個性を作っています。『EX3』は、完璧に整った名作ではなく、「もっと作り込まれていれば」「通常の1対1が充実していれば」「システムがもう少し整理されていれば」と思わせる惜しい作品です。しかし、惜しいからこそ記憶に残る作品でもあります。きれいに完成されたゲームは評価されますが、少し歪で、挑戦の跡が見え、時代の空気を背負ったゲームは、後から振り返った時に独特の味わいを持ちます。『ストリートファイターEX3』はまさにそのタイプの作品です。ストリートファイターの長い歴史の中では外伝的な存在でありながら、プレイステーション2初期、3D格闘ゲームの試行錯誤、タッグバトル流行の影響、家庭用オリジナル要素の模索を一度に感じられる、非常に興味深いタイトルだとまとめられます。

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