
【中古】 FC 五目ならべ ソフトのみ ファミコン
【発売】:任天堂
【開発】:任天堂
【発売日】:1983年8月27日
【ジャンル】:テーブルゲーム
■ 概要
1983年8月、任天堂はファミリーコンピュータ向けに、古くから親しまれてきた伝統的なボードゲーム「五目ならべ」をベースとしたタイトル『五目ならべ 連珠』をリリースしました。本作は、シンプルながらも奥深いルールを持つこのゲームを、家庭用ゲーム機上で忠実に再現したものであり、ファミコン初期の知的戦略系ソフトとして一定の存在感を示しています。
まず「連珠」とは、五目並べのルールに加えて正式な連珠ルール(連続する5つの石で勝ち、6つ以上は無効など)を含む、より競技性の高い遊び方を指しますが、本作は一般的な五目ならべ寄りの内容で構成されています。ゲームは白黒の石を交互に置いていき、先に縦・横・斜めのいずれかに5つの石を並べた方が勝ちという、シンプルなルールに従って進行します。
ソロプレイではAIとの対戦が可能で、難易度は初級・中級・上級の三段階が用意されているため、初心者から上級者まで幅広く楽しむことができます。また、2人プレイにも対応しており、家族や友人とじっくり対戦を楽しめる点も魅力です。ゲームの基本設定としては、6本勝負をベースとし、勝ち越した方が勝利というルールが採用されています。
操作性は非常に直感的で、カーソル移動と決定ボタンのみで進行するため、老若男女を問わずすぐにプレイ可能です。グラフィックやサウンドは極めて簡素であるものの、むしろそれが本作のストイックな魅力を引き立てていると言えるでしょう。
本作は発売当時の時代背景を踏まえると、アクションやシューティングが主流の中で異色の存在でしたが、シンプルなゲーム性と知的な対戦の楽しさから、隠れた人気作として支持を得ました。現在では「初期ファミコンの知育・戦略ソフト」の代表例として回顧されることも多く、五目並べを家庭用ゲームで手軽に楽しめる貴重なタイトルとして知られています。
■■■■ ゲームの魅力とは?
『五目ならべ 連珠』の最大の魅力は、ルールが非常にシンプルでありながらも、戦略性と奥深さを兼ね備えている点にあります。一見、石を5つ並べるだけの単純な遊びに思えるかもしれませんが、実際にはプレイヤーの「読み」や「布石の置き方」が勝敗を大きく左右します。そのため、1回の対局ごとに新しい展開が生まれ、飽きが来ないのです。
特に印象的なのは、コンピュータAIの挙動。当時のファミコン作品としては比較的高度なアルゴリズムを用いており、レベルが上がるごとに明らかに手の読みが深くなっていきます。初心者向けの「初級」ではミスも多く安心して勝てますが、「上級」になると人間の熟練者相手と同じくらいの難易度に跳ね上がるため、負けた時の悔しさと次回への意欲が強く残ります。
また、二人対戦モードでは、プレイヤー同士の思考のぶつかり合いが生まれます。静かな盤面での駆け引きは、アクションゲームとは一線を画した“知のバトル”といえるもので、特に家族でのプレイや、兄弟姉妹、友人との真剣勝負では、白熱したやり取りになることも珍しくありません。
さらに、ゲーム全体のテンポが非常に良いのも魅力です。石を置くアニメーションは一瞬で済み、思考時間も短いため、無駄な待ち時間なく集中したプレイが可能です。サウンドは最小限ですが、その分BGMに邪魔されることなく、盤面に没頭できる構成がプレイヤーに好評でした。
このように、『五目ならべ 連珠』は、華やかさこそないものの、「無駄をそぎ落とした純粋な対戦の面白さ」をきちんとファミコン上で表現した稀有な存在といえます。画面の演出やキャラクターの派手さがなくても、「何度でもやりたくなる」奥深さを秘めている——そんな本質的なゲームの楽しさを体現しているからこそ、長年にわたり静かに支持されてきたのです。
■■■■ ゲームの攻略など
『五目ならべ 連珠』をプレイするにあたり、ただ漫然と石を並べるだけでは勝利は掴めません。本作における攻略の鍵は、以下の3つのポイントに集約されます:「先手の活用」「両端を意識した打ち方」「先読み力の養成」です。
まず「先手の活用」についてですが、基本的に黒石(先手)はゲームを有利に進める立場にあります。最初に中心に置くことで盤面を支配しやすく、白よりも先に四連・五連を作りやすいのです。ただし、先手のメリットを活かすには、最初の数手でどのような布石を打つかが極めて重要になります。序盤で隙を見せると、すぐに白に押し込まれてしまうため、中央支配と多方向展開を意識した配置が求められます。
次に「両端を意識した打ち方」ですが、これはいわゆる“開き四”や“開き三”といった状況を作り出すために欠かせない視点です。連珠における有効な攻め筋は、端が両方とも空いている形です。この形を作ることで、相手が一方を防いでももう一方で攻めることができ、「防ぎきれない攻撃=勝利」に繋がります。AIや人間相手に関係なく、常にこの形を意識することが勝率アップに直結します。
また、重要な要素として「先読み力」も挙げられます。相手が石を置く前に次の一手を考え、相手の狙いを読み解いて妨害するという“受けの戦略”は、実戦で特に重要です。防戦一方にならないためには、単に自分の石を並べるだけではなく、相手の石の流れをしっかり観察し、「ここで止めなければ負ける」という危機察知力を磨いておく必要があります。
なお、本作には裏技のような要素はあまりありませんが、一つ覚えておきたいのが「パターン記憶の活用」です。コンピュータとの対戦において、何度か同じ配置でプレイしていると、AIの行動パターンに一定の癖があることに気づくことがあります。これを利用して、「この配置にすると、次はあの場所に置いてくる」などと推測し、先手を取ることが可能です。
さらに、上級者への第一歩として「三三禁・四四禁」など、連珠特有の高等戦術に触れてみるのもおすすめです。本作では公式ルールをすべて取り入れているわけではありませんが、そうした知識を学びながらプレイすることで、単なるゲームを超えて“頭脳スポーツ”としての五目ならべの魅力に気づくことができるでしょう。
■■■■ 感想や評判
『五目ならべ 連珠』は、発売当時こそあまり大きな話題にならなかったものの、ファミリーコンピュータ黎明期の知的タイトルとして、じわじわと評価を高めていった作品です。その特性上、アクションゲームやRPGに比べて派手さに欠けるものの、静かな人気を集め、特に“考えるゲーム”が好きな層からは高評価を得てきました。
プレイヤーの声を見ていくと、まず多く寄せられているのは「とにかく落ち着いて遊べる」という点です。グラフィックや効果音が控えめなため、集中してじっくり思考に浸れるという意見が目立ちます。これは、疲れた頭を癒す“静かな時間”として、本作が最適だったことを物語っています。
また、「子どもと一緒に遊べた」という感想も多く、ルールがシンプルで理解しやすいことから、親子や兄弟姉妹の対戦にも最適でした。プレイヤーによっては「このゲームで五目並べを覚えた」「初めて父親に勝てたゲーム」といったエピソードを語る人もおり、単なる娯楽を超えた“思い出の一作”となっていることがうかがえます。
一方で、「飽きやすい」という否定的な意見もゼロではありません。これは、派手な展開が少ないことや、コンピュータのレベル設定に限界があることが影響していると考えられます。中には「もっと盤面が広かったら…」「連珠の本格ルールを選べたらよりよかった」といった要望もありました。ただしこれらは、あくまでもより高い次元を求めるプレイヤーの声であり、本作が基礎としてしっかり作られていた証でもあります。
ゲーム雑誌では、当時「知育的ゲーム」「対戦に価値あり」として数行ながらも好意的なレビューが掲載されていた記録もあり、当時の評価軸の中では“静かなる優等生”という立ち位置だったことが読み取れます。
後年、インターネット上のレトロゲーム愛好者たちのレビューや掲示板などでも再評価が進み、「意外に手ごたえがある」「今遊んでも楽しい」といった声が見られます。特に年配層からの支持が根強く、「ファミコンの中でも一番対話的なゲームだった」と評されることも。実際に、音や映像ではなく“人と人の思考”がぶつかる感覚は、時代を超えて受け入れられているようです。
■■■■ 中古市場での現状
発売から40年以上が経過した現在も、『五目ならべ 連珠』はレトロゲーム市場において一定の需要を保っています。グラフィックや演出に頼らず、「知的な勝負」に特化した設計であるため、コアなファン層からは「今でも十分遊べる作品」として根強く支持されています。そのため、ヤフオク、メルカリ、Amazonマーケットプレイス、楽天市場、駿河屋といった中古市場でも定期的に出品・取引されている状況です。
★ ヤフオク!での取引価格
ヤフオクでは、ソフト単品であればおよそ1,000円~1,800円前後で落札されることが多いです。箱・説明書付きの完品に近い状態のものになると、2,000円〜2,800円ほどに価格が上昇します。出品数自体はそれほど多くありませんが、一定の頻度でオークション形式による取引が行われており、レトロゲームコレクターや五目ならべ愛好家によって入札がつくケースもあります。
商品の状態による価格差も大きく、外箱の角スレ、説明書の折れ、カートリッジのラベル剥がれなどが見られる場合は、1,000円を下回ることもあります。特に人気の出品は「動作確認済」「純正箱つき」「美品」と明記されているもので、入札が集中する傾向にあります。
★ メルカリでの販売状況
メルカリでは、出品数は比較的安定しており、価格帯は1,300円〜2,200円程度で推移しています。特に「箱あり」「説明書あり」「動作OK」といったタグがついているものは、短期間で売れることが多く、購入者からの評価コメントでも「懐かしい」「思っていたより綺麗な品だった」といった満足の声が寄せられています。
一方で、状態が良くないソフトや、ラベル剥がれのあるものは1,000円以下で値下げ交渉を受けることもあり、「安価で手に入れて、プレイ用として楽しむ」といったニーズも見受けられます。全体的には価格と状態のバランスを見て取引されているのが特徴です。
★ Amazonマーケットプレイスでの販売価格
Amazonでは、業者や個人出品者によって状態別に価格が分かれています。比較的高めの価格設定で、2,000円〜3,500円前後が相場です。特に「Amazon発送(プライム対象)」の商品は、送料込みで3,000円超になることもあり、コレクター向けというよりも「安心して購入したい」ユーザーに選ばれています。
未開封新品の出品は非常に稀で、あったとしても4,000円以上とプレミア価格になる場合があります。カートリッジのみであれば、もう少し安価な1,800円前後でも購入可能な商品が見つかることもありますが、選択肢はそれほど多くありません。
★ 楽天市場での取り扱い状況
楽天市場では、主に中古ゲーム専門店やレトログッズを扱うショップによって出品されています。価格帯は2,000円~3,200円程度で、店舗により若干の差はありますが、全体的にやや高めの傾向にあります。こちらでも「完品かどうか」「動作保証の有無」「外観の状態」によって価格が大きく変動します。
商品ページには、箱やマニュアルの画像を詳細に掲載している店も多く、安心して買い物できる環境が整っています。実店舗併設のショップが出品していることもあり、在庫の回転はやや遅めですが、時折セールで値下げされるタイミングを狙うユーザーも存在します。
★ 駿河屋での販売状況
レトロゲーム専門の定番ショップ・駿河屋でも『五目ならべ 連珠』は在庫がある場合が多く、価格はおおむね2,000円〜2,800円前後に設定されています。状態別にランク分けされており、「並品」や「良品」「美品」といった表記があるため、コレクション目的でも安心して購入できるのが利点です。
ただし、人気の状態や価格帯のものはすぐに「売り切れ」表示になることがあり、再入荷待ちになるケースもあります。中にはセール期間中に割引されることもあり、駿河屋を定期的にチェックしているファンも多いようです。
このように、『五目ならべ 連珠』は派手さのないタイトルながら、中古市場では今なお「じっくり楽しめる定番ソフト」として確かな存在感を放っています。価格も手が届きやすく、ルールの奥深さやコンピュータ対戦の面白さから、今でも十分に“現役”で遊べる作品として評価されています。
■■■