『アマガミSS+』(2012年)(テレビアニメ)

アマガミSS 15th Anniversary アクリルフィギュアM 夏服 桜井梨穂子[TBSグロウディア]《10月予約》

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【原作】:エンターブレイン
【アニメの放送期間】:2012年1月5日~2012年3月29日
【放送話数】:全13話
【放送局】:TBS系列
【関連会社】:ポニーキャニオン、AIC、ムービック、アマガミSS+製作委員会

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■ 概要

作品の基本情報と制作体制

『アマガミSS+』は、2012年1月5日から3月29日まで放送されたテレビアニメで、全13話で構成されています。前作『アマガミSS』の続編にあたり、エンターブレインが発売した恋愛シミュレーションゲーム『アマガミ』を原作としています。アニメーション制作はAIC、監督は平池芳正が続投し、シリーズ構成・脚本にも同じくスタッフが携わることで、第1期からの空気感をそのままに「後日談」という形で発展させた構成になりました。声優陣も引き続き参加し、視聴者にとっては安心して作品世界に没頭できる布陣でした。

タイトルの意味と「+(プラス)」の意図

タイトルに付けられた「SS+」という表記は、ただの続編であることを示すだけでなく、「さらにその先」を意味する象徴的な言葉でもあります。第1期『アマガミSS』では「SS=スーパースペシャル」というニュアンスがありましたが、『アマガミSS+』ではその“特別”をさらにプラスする、つまり恋愛の成就後に続く新しい関係を描くことで、物語に深みを与えています。ファンの間では、この「プラス」が「後日談」「補完」「拡張」のいずれの意味合いを強く持つのか議論もありましたが、結果的にいずれの解釈にも応える形になっていました。

オムニバス形式の強み

この作品の特徴はやはり、ヒロインごとにストーリーが独立したオムニバス形式で進行する点です。各ヒロインは2話完結の短編で物語を描き、その結末では「恋人関係を続ける日常」「些細な誤解やトラブルをどう乗り越えるか」といったテーマに焦点を当てています。オムニバス形式の良さは、ひとりのヒロインに深く感情移入できるだけでなく、全キャラクターの個性や関係性を幅広く楽しめるところにあります。視聴者の中には、自分の推しヒロインのエピソードだけを繰り返し見る人もいれば、全編を通して「橘純一」というキャラクターの多面的な姿を鑑賞する人もいました。

前作との違い

第1期『アマガミSS』では、恋愛が成立するまでの葛藤や、時には切なさを帯びた展開がありました。橘純一が抱えるクリスマスのトラウマや、恋に踏み出す勇気が描かれたことで、視聴者に強い共感を呼びました。一方で『アマガミSS+』は、すでに関係が成立している状態から始まります。そのため、より明るくコミカルな空気感が漂い、甘酸っぱい恋愛の続きを楽しめる「ファン向けのご褒美エピソード集」とも言える構成になっています。この違いにより、作品のトーンが大きく変化し、前作が「告白までの物語」だとすれば、本作は「告白のその先」を描いた作品といえるでしょう。

ファンディスク的な要素

『アマガミSS+』では、一部のエピソードで原作のファンディスク『アマガミ ちょっとおまけ劇場』に収録された状況を参考にした演出が登場します。ファンディスクは本編とは異なる軽妙なシナリオが多く、本作の後日談的な性格と相性が良かったため、自然に組み込まれています。これによって、ゲームをプレイしたファンは「あのエピソードがこう映像化されるのか」という楽しみを味わえ、アニメ単体で視聴した人にも新鮮に受け入れられる工夫がなされていました。

放送環境と視聴事情

放送環境にも特徴があります。第1期を放送していたMBSではなく、兵庫県域局であるサンテレビへとバトンタッチされたため、近畿広域での視聴状況が変わりました。この変更により、一部地域の視聴者はBS-TBSでのみ本作を楽しむことになりました。当時、BS放送はアニメファンにとって欠かせない視聴手段となりつつあり、この出来事は「地方局とBS局の役割の違い」を象徴する事例として語られることもあります。特に地方在住のファンにとっては、「地上波で見られない悔しさ」と「BSで全国同時に楽しめる喜び」が入り混じった印象深い体験でした。

提供画面の遊び心

『アマガミSS+』のもうひとつのユニークな点は、提供クレジットに使われるイラストの工夫です。原作の漫画化やアンソロジーに携わった作家陣の描き下ろしイラストが、各話ごとに異なるデザインで登場しました。これにより、視聴者は毎話異なる「おまけイラスト」を楽しめる感覚があり、ちょっとしたサプライズのような存在でした。この仕掛けは作品の“お祭り感”を高め、ファンの間では「次は誰のイラストだろう」と期待が膨らむ要素となりました。

作品全体のトーンと魅力

総じて『アマガミSS+』は、第1期のシリアスさを残しつつも、それを柔らかい方向へと転換させた作品です。恋愛が成就したあとの幸せな時間を描くことにより、視聴者は安心して物語に浸れました。また、どのエピソードも「カップル同士の自然な関係」を大切にしており、リアルな高校生の恋愛模様をファンタジックにし過ぎない絶妙なバランスが特徴です。そのため「ラブコメ好き」「恋愛ゲーム原作アニメ好き」双方の層から支持を受け、前作に引き続き高い評価を得ることとなりました。

ファンにとっての続編の意義

ファンにとって、『アマガミSS+』は「もっと見たい」という声に応える形で実現した待望の作品でした。第1期終了後、多くのファンが「その後の二人の関係」を知りたいと感じていた中で、この続編が放送されたことは大きな喜びでした。恋愛シミュレーションゲーム原作アニメは、しばしば「告白で終わる」構成が多いですが、『アマガミSS+』は珍しく「恋愛の持続」を描いた点で、アニメ史の中でも一風変わった存在として位置づけられます。

文化的背景と当時のアニメ事情

2010年代前半は、ゲーム原作の恋愛アニメが次々と映像化されていた時代です。『フォトカノ』『恋と選挙とチョコレート』など、恋愛シミュレーションゲームを基盤とした作品が流行し、ファン層の拡大が見られました。その中で『アマガミSS+』は「完成度の高さ」「原作再現度」「オムニバス形式の面白さ」で一線を画していました。特に「甘酸っぱさ」と「後日談の安心感」を融合させた作品は稀であり、恋愛アニメの中でも独自のポジションを確立しました。

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■ あらすじ・ストーリー

物語の枠組み:クリスマスを超えた“日常の選択”

第1期で描かれた告白や関係成立を土台に、『アマガミSS+』は「恋が始まった後、毎日の選択が二人をどこへ連れていくのか」という視点で進む。季節は少しずつ移ろい、学園の行事や進路の悩み、部活やアルバイトといった現実的な要素が、恋の甘さと同じテーブルに乗せられる。各編は2話完結(最終編のみ1話)で、クライマックスは派手な事件ではなく、たいていは“素直に話せるかどうか”“相手の不安に気づけるかどうか”という、小さいが決定的な岐路だ。

詞編:完璧主義の仮面の内側で、二人が見る“共同体”

生徒会で盤石のリーダーシップを発揮する絢辻詞は、完璧であろうとするがゆえに、弱みを見せることに不器用だ。純一はその強さの裏にある“息切れ”を見逃さない。進路や役職、人間関係の圧力が高まるなか、「頼る」という選択ができるかが焦点。ロマンスは直球だが、見どころは“主語が二人になる瞬間”。「私の目標」から「私たちの目標」へと語彙が静かに変わるとき、物語は温度を上げる。

梨穂子編:幼なじみ関係の“居心地の良さ”に風穴をあける

中学からの距離感のままでは、優しさが“停滞”に変わる。受験や部活、家事の手伝いなど日々の用事が恋を後回しにする中、ふとしたすれ違いが「言わなくても伝わるはず」を崩していく。解決の鍵は、気恥ずかしさを超えて“はっきり言葉にする勇気”。幼なじみテンポの甘い空気に、さりげない嫉妬や独占欲が混じる描写が、二人の関係を一歩先へ押し出す。

薫編:勢い任せの相棒感から、将来設計へ

悪友であり彼女でもある棚町薫は、ノリと行動力で壁を吹き飛ばしてきたタイプ。ところが進路・家庭・金銭感覚といった現実項目は、勢いだけでは整わない。純一は“楽しさの延長”ではなく“生活の設計図”を一緒に描けるかで試される。デートのハプニングはコメディだが、最後に刺さるのは「二人でちゃんと悩む」姿だ。将来の輪郭を初めて共有する場面は、相棒感がパートナー感に変化する起点となる。

紗江編:小さな勇気の積み立てが、関係の自走力を生む

内気で努力家の中多紗江にとって、恋人であることは“訓練”ではなく“実践”。接客や発表、写真撮影など、苦手タスクの連続は彼女の成長イベントでもあり、毎回の成功失敗に純一がどう寄り添うかが問われる。過保護でも放任でもない“最適距離”を見つけると、紗江は自分から環境を変えるアクションを起こし始める。小さな「できた」の積み重ねが、二人の未来にリアリティを与える章だ。

逢編:冷静さの裏にある、独占欲と不安のバランス

七咲逢はクールで観察眼が鋭いが、的確に支えるだけでは“不公平”だと気づく瞬間が来る。自分の感情を抑え込みがちな彼女が、はじめて“わがまま”を選択するかどうか。水面下で揺れる嫉妬と信頼のせめぎ合いが主題で、言葉にしないコミュニケーション(視線や沈黙の温度)が効果的に使われる。クライマックスは派手ではないが、二人の間の“沈黙の質”が変わるのがはっきりわかる。

はるか編:憧れの先にある、等身大の関係

アイドル的存在の森島はるかは、距離が近づくほど“理想像で居続ける負担”を抱える。年上らしさ・余裕・可愛げ、そのすべてが彼女の魅力だが、ときに自分を縛る鎖にもなる。純一が“憧れの先にいる普通の彼女”を引き受けられるか、を試す回。イベントは華やかだが、物語の実質は「特別扱い」から「対等」の再定義。肩書きや立場を脱いだ二人の時間が温かく着地する。

美也編(最終):家族という最小共同体の“更新”

ラストは橘美也の1話完結。恋愛線から少し外れ、家族・兄妹という最小単位の関係性が描かれる。幼さと成長の境目に立つ美也が、兄の変化(=恋の成就)をどう受け止め、自分の領域を見つけるのか。シリーズ全体を俯瞰する緩衝材のような章で、家というベースを再確認して幕を閉じる。ここで描かれる“居場所のやさしさ”が、全オムニバスの幸福感を底上げする。

各編を通底するモチーフ:伝える・待つ・譲る

全編に流れるキーワードは「伝える」「待つ」「譲る」。どのカップルも、すれ違いの原因は大抵“言語化の遅れ”だ。だからこそ、ほんの一言が劇的な効力を持つ。待つことは相手への信頼であり、譲ることは自分の尊厳の放棄ではなく、二人の歩幅をそろえる手段だと示される。恋の劇薬ではなく、生活に効くサプリメントのようなメッセージが積み重ねられる。

季節とイベントの使い方:カレンダーで物語をチューニング

受験シーズン、バレンタイン、学内イベント、部活の大会――日常のカレンダーがそのまま物語のテンポメーカーになる。季節の色や音(制服のきしみ、マフラーの匂い、夕暮れのチャイム)を小道具に、感情の波形が調律される。派手な作劇に頼らず、生活音でドラマを立ち上げる手つきは、後日談アニメならではの味だ。

コメディとロマンスの比率:笑いで“照れ”を換気する

各編の笑いは、緊張を抜くための換気口。イタズラ、言い間違い、偶然のハプニング――定番のコメディ展開が“照れ”に風を通し、感情を言いやすくする。笑った直後の沈黙は怖くない。だから告白めいた核心も、軽やかに着地できる。結果として、視聴後の余韻は“ほほえみ”で満たされる。

結末の描き方:派手なゴールではなく、続いていく日常へ

どの章も、ゴールテープを切って終わりではない。むしろ、終章は“これからも続く”と示す合図だ。将来の話題が出たとき、二人の視線は必ず並ぶ。同じ方向を見て立つ構図で締めることで、視聴者の心にも“継続”の手触りを残す。ここが『SS+』のユニークさであり、後日談の満足感の根っこになっている。

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■ 登場キャラクターについて

橘純一 ― 物語の中心に立つ“普通の高校生”

『アマガミSS+』の主人公である橘純一は、一見するとどこにでもいる平凡な男子高校生。しかし過去にクリスマスで心を傷つけた経験を持ち、そのトラウマを抱えながらも成長していく姿がシリーズの軸となっている。第1期では「恋を始める勇気」が試されたが、『SS+』では「恋を続ける覚悟」が問われる。彼の最大の魅力は“誠実さ”と“柔軟さ”。相手が誰であっても、その性格や状況に合わせて寄り添える包容力を持つ一方、少し抜けた一面や茶目っ気も忘れない。だからこそ、ヒロインたちが自然に心を開き、互いの関係を深めていけるのだ。

絢辻詞 ― 完璧さの影に隠れた素顔

学園一の才媛として知られる絢辻詞は、冷静沈着で完璧主義。しかし『SS+』では、その裏にある弱さや疲労も丁寧に描かれる。彼女は「誰よりも強くありたい」という意志の持ち主だが、純一の前では素直になれる瞬間もある。後日談では、二人が共同体として未来を見据える過程が中心になり、恋人であるだけでなく“人生のパートナー”へと踏み込む一歩が示される。ファンの間では、完璧さを保ちつつも甘える姿に「ギャップ萌え」を感じる声が多かった。

桜井梨穂子 ― 幼なじみから恋人へ、変化の難しさ

幼なじみのヒロインである桜井梨穂子は、気心が知れた安心感が魅力だ。しかし関係が恋人へと変化してからも、長年の習慣が抜けずに“家族に近い存在”のように見えてしまうことがある。『SS+』では、その心地よさが逆に壁となり、二人がどう成長するかが描かれる。梨穂子の章は、恋愛において「慣れ」と「新鮮さ」をどう両立するかという普遍的なテーマを含んでおり、多くの視聴者が共感を寄せた。

棚町薫 ― ノリの良さと現実的な課題の両立

明るく活発、まさにクラスのムードメーカー的存在である棚町薫。彼女の魅力は、どんな状況も笑いに変える力と、友達感覚の延長で築ける親しみやすさだ。しかし『SS+』では将来設計や進路といった現実的なテーマが立ちはだかり、「勢いだけで走り抜けられるか」という課題に直面する。恋人同士としての甘さと同時に、“一緒に悩むパートナーシップ”が浮き彫りになるのが見どころだ。

中多紗江 ― 内気な少女が見せる小さな革命

人前で話すのが苦手で、いつも控えめな中多紗江。しかしその奥には、努力で自分を変えようとする強い意思がある。『SS+』では、彼女が少しずつ自信を身につけ、自ら行動を起こせるようになる姿が描かれる。純一はそんな彼女を見守り、ときに背中を押す役割を担う。視聴者にとっては「小さな成功の積み重ね」が感動を呼び、紗江編は成長物語としての側面が強い。

七咲逢 ― 冷静さの裏にある不安

水泳部に所属する七咲逢は、落ち着いた性格と物事を冷静に見つめる視点を持つ。『SS+』では、彼女が“自分の気持ちを素直に伝えること”を学んでいく。嫉妬や独占欲といった感情を抑え込みがちな彼女が、初めて弱さやわがままを純一に示すシーンは、ファンにとって非常に印象深い。クールな外見と内面の揺らぎが強調されることで、より人間味が増したキャラクターとして描かれる。

森島はるか ― 理想像を超えて“等身大”に

年上ヒロインとして人気の森島はるかは、誰からも憧れられる存在。だが『SS+』では、そんな彼女自身が「理想であり続けること」に疲れている姿も描かれる。純一との関係性は、憧れから“等身大の彼女”へと変化していく過程に焦点が当てられる。彼女が肩の力を抜き、自然体で純一と向き合えるようになる様子は、年上キャラならではの深みを持ったエピソードだ。

橘美也 ― 家族をつなぐ存在

純一の妹である橘美也は、本作では最終エピソードで登場。物語全体の締めとして、家族の温かさや兄妹の関係性が描かれる。彼女は無邪気さと親しみやすさを持ち、物語の中で一服の清涼剤のような役割を果たす。視聴者にとっては、恋愛の連続エピソードを見終えた後に「家族」というテーマで心を和ませる存在でもある。

梅原正吉 ― 主人公を支える親友枠

純一の親友・梅原正吉は、直接的な恋愛ストーリーの中心にはならないが、主人公を支える重要なキャラクターだ。彼の存在があるからこそ純一は安心して恋愛に集中できる場面も多く、またコミカルな掛け合いが作品に緩急を与えている。恋愛ドラマにおいて“男友達キャラ”は軽視されがちだが、本作では確実にスパイスとして機能している。

キャラクターの多様性が生む魅力

全体を通じて、『アマガミSS+』のキャラクターたちは「タイプの違い」が明確に打ち出されている。完璧主義、幼なじみ、快活な悪友、内気で努力家、クールな後輩、憧れの先輩――それぞれの個性が物語に色を与え、視聴者が必ず“推し”を見つけられる構成になっている。恋愛観の多様性を描くことが、この作品の普遍性と奥行きを支えているのだ。

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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング

オープニングテーマ「Check my soul」の存在感

『アマガミSS+』のオープニングを彩った楽曲は、シンガーソングライターのazusaによる「Check my soul」。軽快なビートと透明感あるメロディが印象的で、作品全体の「恋が続いていく幸せな時間」を音で表現している。前作のOPよりも明るくポップな雰囲気で、視聴者に「後日談らしい爽やかさ」を与える役割を担った。特筆すべきは、アニメーション内でのキャラクター配置がエピソードごとに異なる点。各章のヒロインがラストに登場する流れが物語の進行と連動しており、ファンの間では「次は誰が最後を飾るのか」という小さな楽しみも生まれていた。

エンディングテーマ「告白」の温もり

エンディング曲は同じくazusaによる「告白」。タイトル通り、素直な想いを伝えるシンプルさが魅力だ。オープニングが疾走感を持って未来へ進むイメージなのに対し、エンディングは“今ここ”に寄り添うような落ち着きがあり、視聴後の余韻をやさしく包み込む。エンディングアニメーションも各ヒロインに合わせてカットが変化し、恋人同士の関係性を視覚的に補強する仕掛けがあった。この演出は「視聴者が自分の推しヒロインと二人きりで余韻を楽しめる時間」として評価が高かった。

挿入歌の効果的な使い方

『アマガミSS+』では、各エピソードに合わせてキャラクターソングや挿入歌が流れる場面が散りばめられている。特定のシーンで突然音楽が入ることで、空気ががらりと変わり、キャラクターの気持ちを強調する。例えば紗江編では、彼女の努力や小さな挑戦を支えるような曲調が流れ、視聴者も一緒に応援する気分になれる。こうした挿入歌の役割は、物語における“第二のセリフ”のような存在だった。

キャラクターソングの展開

『アマガミ』シリーズはもともとキャラソン展開が盛んで、各ヒロインの声優によるイメージソングが多数リリースされている。『SS+』放送時期にも新規のキャラソンやデュエット曲が発表され、ファンにとっては「エピソードの延長戦」を味わえるコンテンツだった。詞の内容はキャラクターの個性に沿っており、例えば絢辻詞なら知的で誠実なフレーズ、薫なら元気でノリの良い歌詞が選ばれる。ファンイベントやラジオ番組でも披露され、音楽面での楽しみが視聴体験を補強していた。

azusaによる一貫した世界観の構築

OPとEDを同じアーティストが担当することで、作品全体に統一感が生まれた。azusaの声質は透明感と親しみやすさを兼ね備えており、恋愛作品に必要な「切なさ」と「幸福感」を同時に表現できる稀有な存在だった。ファンの中には「アマガミ=azusaの声」というイメージを強く持つ人も多く、後年に至るまで彼女の楽曲はシリーズの代名詞として語られている。

楽曲が視聴者に与えた印象

多くの視聴者は、「Check my soul」を聴くと同時に『SS+』の爽やかな朝を思い出し、「告白」を聴くと余韻と温もりが蘇ると語っている。音楽は単なるBGMではなく、感情を呼び覚ますトリガーとして機能した。Blu-rayやCDの購入層の多くは「曲を聴くだけで物語のシーンが浮かぶ」と述べており、アニメと音楽の結びつきが極めて強い作品といえる。

ライブイベントとファンとの交流

放送当時、azusaや声優陣によるイベントが開催され、そこで主題歌やキャラソンが披露された。ライブで聴くことで、アニメの感動が再び呼び覚まされる体験は、ファンにとって大きな思い出となった。とくに「告白」を会場全体で共有したときの空気感は、「二人の恋を見守った視聴者全員が参加者である」ような一体感を生み出した。

イメージソングの持つ役割

各キャラクターのイメージソングは、アニメ本編では語られなかった心情や日常を補う形で存在している。歌詞の中には「本編では描かれなかったもしもの一面」や「ヒロインが抱える小さな不安」が織り込まれており、まるでファンだけに打ち明けられる秘密のような魅力があった。こうした細やかな展開が、ファンとキャラクターの距離を縮める役割を果たした。

まとめ:音楽と物語の親密な結びつき

『アマガミSS+』の音楽は、単なる主題歌やBGMの枠を超え、物語と一体化した存在だった。オープニングとエンディングで恋愛の始まりと継続を表現し、挿入歌やキャラソンで各キャラクターの内面を補完する。ファンにとっては「楽曲を聴くだけで物語を追体験できる」ほどの力を持ち、シリーズの魅力を長く支える要素となった。

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■ 声優について

前野智昭 ― 橘純一に命を吹き込む柔軟な声

主人公・橘純一を演じた前野智昭は、当時すでに注目株だった若手声優の一人。彼の演技の魅力は、平凡で等身大の高校生を自然体で演じつつ、場面によっては思い切ったおどけや熱量も自在に出せる柔軟さにある。特に『SS+』では、恋人同士としての落ち着いたトーンと、時折見せる不器用な照れの演じ分けが評価された。ファンからは「純一は前野さんでなければ成立しない」という声も多く、キャリアの中でも代表的な役柄の一つとされている。

名塚佳織 ― 絢辻詞の知性と可憐さを両立

絢辻詞を担当した名塚佳織は、透明感のある声質に加えて感情の機微を細かく演じ分ける力量を持つ。完璧主義で隙のない詞の“仮面”と、純一の前で見せる弱さや甘えのギャップを巧みに声で表現した。冷静なセリフの裏にある微かな感情の揺れを聴き取れる演技は、詞の魅力を倍増させ、キャラクター人気を支える大きな要因となった。

新谷良子 ― 幼なじみ梨穂子の温もりを体現

桜井梨穂子を演じた新谷良子の声は、親しみやすさと柔らかさに満ちている。幼なじみ特有の気安さを自然に表現しつつ、恋人になったことで生まれる照れや新鮮さも繊細に演じ分けた。とくに『SS+』では、梨穂子の「慣れ親しんだ関係から抜け出そうとする勇気」が重要なテーマとなっており、その成長を声で支えた新谷の演技はファンに深く印象づけられた。

佐藤利奈 ― 薫の明るさと芯の強さ

棚町薫を演じる佐藤利奈は、快活で男勝りなトーンを基調にしながらも、ふとした瞬間の女の子らしさを滲ませる演技を披露した。『SS+』では、勢い任せに見える薫が将来を考えるシリアスな局面に直面するため、明るさだけではない深みが求められた。佐藤の声は、その二面性を自然に橋渡しし、薫というキャラクターをより立体的に描き出している。

今野宏美 ― 紗江の小さな成長を繊細に表現

中多紗江役の今野宏美は、声の震えや間の取り方を駆使して、内気な少女の心情をリアルに演じた。『SS+』で紗江が勇気を振り絞る場面では、その一歩一歩に声の抑揚が寄り添い、視聴者に「彼女を応援したい」と思わせる力を持っていた。控えめで優しい声質がキャラクターの成長と重なり、心に残る名演技となった。

ゆかな ― 七咲逢の冷静と情熱を兼ね備えて

七咲逢を演じたゆかなは、クールで落ち着いた声に定評がある。『SS+』では冷静な後輩の顔と、恋人として揺れる少女の顔を行き来する難しい役どころを見事に演じ切った。特に、感情を抑えているシーンからふと零れる弱さのニュアンスは絶妙で、多くのファンが「声の変化だけで逢の心情が分かる」と評した。

伊藤静 ― 森島はるかの憧れと等身大のギャップ

森島はるか役の伊藤静は、憧れの先輩としての華やかさと、恋人としての等身大の可愛らしさを自在に行き来した。明るく堂々とした声色の奥に、素直になれない不安や照れを忍ばせる演技は彼女ならでは。はるか編の“特別な存在から普通の彼女へ”という変化は、伊藤静の演技があってこそ成立したといえる。

阿澄佳奈 ― 美也の無邪気さと愛嬌

橘美也を担当した阿澄佳奈は、明るく天真爛漫な声を存分に発揮し、作品全体の癒やし担当として存在感を放った。無邪気な妹キャラとしての可愛らしさだけでなく、家族としての絆を温かく表現する力もあり、最終話の締めにふさわしい雰囲気を作り上げた。ファンからは「阿澄さんの声が流れるだけで安心する」という声が寄せられるほどだった。

寺島拓篤 ― 親友ポジションの安心感

梅原正吉を演じた寺島拓篤は、主人公を支える男友達としての軽妙さと誠実さを声に込めた。直接恋愛の中心には立たないが、彼の存在が物語全体を明るくし、純一のキャラクターを引き立てる。寺島の飄々とした声質は、この役に絶妙にマッチしており、ファンの間でも「正吉の安心感は寺島さんのおかげ」という意見が多い。

キャスト全体の化学反応

『アマガミSS+』のキャストは、第1期から続投した声優陣によって支えられているため、演技の呼吸や掛け合いが非常に自然だった。長期間にわたりキャラクターを演じてきた声優たちだからこそ生まれる信頼感があり、後日談の物語を違和感なく楽しめる空気が作られた。声優イベントやラジオでのやり取りでも仲の良さが伝わり、ファンはアニメと声優両面で作品を楽しむことができた。

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■ 視聴者の感想

シリーズ継続への安心感と喜び

まず多くの視聴者が口にしたのは「続編が見られること自体が嬉しい」という感情だった。第1期の『アマガミSS』は各ヒロインごとのルートを描いたオムニバス形式で高い支持を得ていたため、自然に「その後が見たい」という期待が高まっていた。『SS+』はその要望に正面から応える作品であり、放送開始と同時に多くのファンが「待ち望んでいた日常編だ」と喜びを表明していた。

明るさと安心感が評価された点

前作は告白や失恋、過去のトラウマといったシリアスな要素が混じっていたが、『SS+』では「すでに恋人同士」という前提のため、全体的に安心して楽しめる雰囲気があった。視聴者は「ハラハラするよりもニヤニヤして見ていられる」「安心して楽しめるラブコメ」と評し、アニメファンの中でも“癒し枠”として語られることが多かった。

各ヒロイン編に寄せられた反響

視聴者の反応はヒロインごとに特徴があり、絢辻詞編では「完璧超人に見える詞が弱さを見せるのが可愛い」と共感が集まった。梨穂子編では「幼なじみのまったり感がリアル」と賛否両論があり、薫編は「勢いだけじゃない将来の悩みが描かれて良かった」と評価された。紗江編は「成長を応援する気持ちになれる」と人気が高く、逢編は「クールな彼女のデレが最高」と熱い支持を得た。はるか編は「理想像から等身大へ」というテーマが多くの人の心に残り、美也編は「家族の温かさに癒やされた」と総括的な感想が寄せられていた。

視聴者の推し論争

アマガミシリーズでは恒例となっていた「誰が一番のヒロインか」という議論も、当然『SS+』放送時に活発化した。ネット掲示板やTwitter(当時はまだ黎明期)では、ヒロインごとの魅力を語り合うコメントが溢れた。「逢の健気さが最高」「やっぱり詞が正妻感ある」「紗江の成長物語に泣いた」など、多彩な意見が飛び交い、ファンの間では“推しヒロイン戦争”が再燃した。

テンポと構成への評価

1人につき2話構成という短い尺についても多くの感想があった。ある視聴者は「短くても綺麗にまとまっていてテンポが良い」と評価し、別の視聴者は「もっと長く見たかった」と物足りなさを感じていた。しかし共通していたのは「余計な引き延ばしがなく、純粋に恋人の時間を楽しめる構成」という安心感だった。

作画や演出の安定感

『SS+』は作画の安定度が高く、日常描写やキャラクターの仕草が丁寧に描かれていた点も視聴者に好評だった。特にエンディングでのヒロインごとの仕草や表情は、わずかな違いがキャラの個性を浮かび上がらせ、SNSでは「今週のエンディングも最高」というコメントが毎回投稿されていた。

音楽と雰囲気の一致

OP・EDのazusaの楽曲についても感想が多く寄せられた。「OPを聴くだけでワクワクする」「EDで余韻が心地いい」といった声があり、音楽が作品の雰囲気を強く支えていることが再確認された。主題歌がアニメの空気と密接に結びついていたため、放送後も楽曲を聴くとシーンが思い出されるという意見が多かった。

視聴者イベントやネット上での盛り上がり

当時はBlu-ray・DVD発売に合わせたイベントや声優出演のラジオ番組も盛況で、そこでも感想が語られていた。ファンは「キャラ同士の掛け合いがラジオで再現されるのが嬉しい」「声優トークを聞くとアニメを見直したくなる」とコメントしており、アニメ本編とメディア展開が互いを補強しあっていた。

総評としての印象

視聴者の多くは、『アマガミSS+』を「原作ファンへのご褒美」「推しヒロインと幸せな時間を過ごせる作品」と位置づけている。ストーリーの派手さよりも、キャラクターへの愛着を深めることが主眼であり、それが作品全体の印象をポジティブにまとめた。後日談を描くアニメは少なく、ファンからは「恋愛アニメの中でも特別な存在」と語られることが多い。

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■ 好きな場面

絢辻詞編 ― 完璧さの裏側を見せる瞬間

絢辻詞編では、普段は常に堂々としている彼女が、純一にだけ弱さを打ち明ける場面が大きな注目を集めた。生徒会長として周囲に完璧さを求められる彼女が、肩の力を抜き「素直になれる」のは純一の前だけ。この場面についてファンは「詞が人間らしく感じられた」「完璧キャラが崩れるギャップに心を掴まれた」と語っている。カップルとしての深まりを象徴する名シーンとして挙げられることが多い。

桜井梨穂子編 ― 幼なじみから一歩踏み出す告白シーン

梨穂子編では、長年の友達付き合いから恋人関係に変わっていく過程で、彼女が勇気を振り絞って「好き」と言葉にするシーンが視聴者の心に残った。幼なじみ特有の居心地の良さに甘えてきた二人が、改めて互いを恋人として確認する瞬間は、甘酸っぱさと感動が入り混じる。SNSや掲示板では「梨穂子の告白で泣いた」「あの笑顔が忘れられない」という感想が多く見られた。

棚町薫編 ― 将来の夢を語り合う夜

薫編で人気が高いのは、ふざけ合いながらも真剣に将来について語り合う夜のシーンだ。普段はノリと勢いで突っ走る薫が、不安や迷いを純一にさらけ出し、二人で未来を考える流れは「友達以上恋人未満」から「本物のパートナー」への変化を感じさせる。視聴者からは「薫の真剣な表情に心を打たれた」「コメディから一気にシリアスへ切り替わる演出が秀逸」と高く評価された。

中多紗江編 ― 小さな勇気の積み重ね

紗江編では、彼女が人前で堂々と話そうと努力する場面が象徴的だ。純一に支えられながら少しずつ勇気を積み重ねていく姿は、視聴者の応援心を刺激した。「紗江が頑張る姿に泣いた」「見守る純一の優しさも含めて名場面」と語る人が多く、ファンの間では“成長物語”として記憶に残るエピソードになった。

七咲逢編 ― 抑えていた気持ちを吐き出す瞬間

七咲逢編で印象的なのは、普段クールな彼女が嫉妬や独占欲を初めて露わにする場面。冷静で大人びた後輩というイメージが強かった逢が、感情を抑えきれずに素直になるシーンはファンの間で「最高のギャップ」と語られた。ネット上では「逢がデレる瞬間がたまらない」「冷静キャラが心を開いた尊い瞬間」と盛り上がり、人気を決定づけた名場面となった。

森島はるか編 ― 等身大の彼女に戻る微笑み

森島はるか編では、学園の憧れであり続けた彼女が、純一の前で「普通の女の子」として微笑む場面がファンの心を掴んだ。憧れの先輩から等身大の彼女へ変化する瞬間は「夢から現実へ落ちてきたような安心感」があり、視聴者からは「はるかが一番近くに感じられた」「特別扱いされないことが彼女を救った」との声が相次いだ。

橘美也編 ― 家族の温かさを再確認する結末

最終話となる美也編では、兄妹としての関係性を描いたワンエピソードが印象的。恋愛中心の物語が続いた後に「家族」というテーマを置くことで、シリーズ全体がやわらかく締めくくられた。視聴者の間では「美也の明るさに癒やされた」「最後に家族の温かさを感じて泣いた」という感想が多数寄せられた。シリーズの総括としても美しい終わり方だった。

日常のワンシーンが名場面に

『アマガミSS+』では、特別なイベントだけでなく、何気ない日常シーンも視聴者にとって名場面となった。手をつなぐ、目が合う、照れてそらす――そうした小さな仕草が恋愛のリアリティを生み出し、「些細な描写に心を撃ち抜かれた」という声が多かった。まさに“後日談ならではの魅力”が凝縮された場面群だったといえる。

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■ 好きなキャラクター

絢辻詞 ― “正妻力”が光る知的ヒロイン

絢辻詞は視聴者から「シリーズを象徴するヒロイン」と呼ばれることが多い。完璧な生徒会長としての一面と、恋人にしか見せない甘えや弱さのギャップが強烈な魅力となった。『SS+』では、恋人としての穏やかな時間を描く中で「理想の奥さん像」としての印象がさらに強まり、「正妻力がすごい」という声がSNSやアニメ誌で目立った。知性と家庭的な一面を併せ持つキャラとして、多くのファンが「推し」として選んだ。

桜井梨穂子 ― 幼なじみ枠の安心感

梨穂子は幼なじみヒロインとして「隣にいてくれる安心感」が魅力とされた。『SS+』では、一見スローペースで進展が少ないように見えるが、恋人関係に踏み出す勇気を見せたことで評価が上がった。ファンの中には「自分の青春に一番近いキャラ」と感じる人も多く、身近さや共感性の高さが人気の理由になった。

棚町薫 ― 元気で頼れる相棒系ヒロイン

薫は「友達から恋人へ」という流れを体現するキャラクターで、そのノリの良さと快活さで人気を集めた。『SS+』では未来への悩みを共有する展開が描かれたことで「単なる友達以上の深みを見せた」と評価された。視聴者からは「恋人であり親友である関係に憧れる」「一緒にいると楽しそう」といった感想が寄せられ、特に青春らしさを好む層に強く支持された。

中多紗江 ― 成長を応援したくなる存在

内気で人見知りな紗江は、初登場時から「守ってあげたい系ヒロイン」として人気を集めていた。『SS+』では勇気を出して自分を変えようと努力する姿が描かれ、多くのファンが「応援したくなる」「母性や保護欲を刺激される」と語った。彼女の小さな成功や挑戦を見守る体験は、視聴者自身に“成長の喜び”を共有させる効果を持っていた。

七咲逢 ― クール系後輩のデレに支持集中

七咲逢は「クールで頼れる後輩キャラ」として根強い人気を持つ。『SS+』で嫉妬や不安を素直に見せるシーンは、ファンの間で「最高のギャップ萌え」として語られた。落ち着いた雰囲気と年下らしい可愛らしさの両立は他のヒロインにはない魅力で、「逢が一番リアルに恋人として欲しいキャラ」という声も多かった。

森島はるか ― 憧れから等身大へと変わる魅力

森島はるかは学園のアイドル的存在で、先輩ヒロインとして「華やかさ」が最大の武器だった。『SS+』ではその理想像が崩れ、等身大の女性として純一と向き合う姿が描かれたことで、親近感が大幅にアップ。ファンからは「一番恋愛にリアルさを感じた」「可愛いだけでなく弱さも愛せる」との声が集まった。年上キャラが等身大になる過程は、多くの人に刺さったテーマだった。

橘美也 ― 癒やし担当としての人気

最終話で主役を務めた美也は、シリーズ全体を締めくくる「癒やしの存在」としてファンに愛された。彼女の無邪気な性格や兄妹の掛け合いは「アマガミシリーズの空気を柔らかくする」と評され、特に「妹キャラ好き」からは絶大な支持を得ていた。恋愛ストーリーの合間に挟まる“家族の温かさ”は、美也編を高評価する理由のひとつとなった。

サブキャラクター ― 物語を支える陰の立役者たち

梅原正吉をはじめとするサブキャラクターたちも視聴者の印象に残った。正吉は「友達枠の理想像」として、純一との掛け合いが楽しいと好評だった。また、各ヒロインの友人や家族も登場し、世界観を広げる役割を果たした。ファンの間では「サブキャラがしっかり描かれるからこそメインが輝く」と評価されている。

推しヒロイン論争と多様性

『アマガミSS+』の最大の魅力のひとつは「必ず誰かの推しがいる」点だ。視聴者によって好みは大きく分かれ、「詞のカリスマ性が最高」「逢の健気さに泣ける」「紗江を見守りたい」など多様な声が上がった。結果的に“推しヒロイン戦争”が盛り上がり、作品そのものの人気を底上げする要因となった。

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■ 関連商品のまとめ

映像関連商品 ― Blu-ray・DVDの展開と特典

『アマガミSS+』は放送終了後すぐにBlu-rayとDVDがリリースされ、コレクター層やファンから高い注目を集めた。各巻にはジャケットイラストがヒロインごとに描き下ろされ、特典としてブックレット、設定資料、オーディオコメンタリーなどが収録された。特にBlu-ray BOXは高画質リマスター仕様で、全話をまとめて楽しめる豪華版として人気を博した。また、限定版にはノンクレジットOP・ED映像や未公開映像が収録され、ファンの購入意欲をさらに刺激した。

書籍関連 ― コミカライズとファンブック

書籍展開も盛んで、コミカライズやイラスト集、公式ファンブックが多数出版された。コミカライズ版は各ヒロイン編を漫画で再現し、アニメでは描かれなかった細かい心情表現を補完している。さらに、キャラクター設定資料や声優インタビュー、制作裏話を収録したムック本も刊行され、コアファンにとって必携のアイテムとなった。アニメ雑誌『アニメディア』『ニュータイプ』などでも特集が組まれ、ピンナップやキャラクター人気投票が行われるなど、書籍媒体での盛り上がりも大きかった。

音楽関連 ― 主題歌・キャラソン・サントラ

音楽関連商品としては、OPテーマ「Check my soul」とEDテーマ「告白」を収録したシングルCDが発売され、アニメ放送と同時に大きな話題となった。さらに、各キャラクターの声優が歌うキャラソンやドラマCDも多数リリースされ、ファンは音楽を通じてキャラクターの“後日談”を楽しめた。サウンドトラックCDには劇伴曲が収録され、日常シーンの優しい旋律や恋愛の高揚感を思い出せると好評だった。

ホビー・おもちゃ関連 ― フィギュアやグッズ

人気ヒロインたちのフィギュア化も積極的に行われた。1/8スケールやねんどろいど風のデフォルメフィギュアなど、多様な形で商品化され、各キャラクターの魅力を立体で堪能できるようになった。また、抱き枕カバーやテレカ、キーホルダー、クリアファイルなどの日常使いのグッズも豊富に展開され、アニメショップやイベントで大きな人気を集めた。

ゲーム関連 ― 原作とファンディスク

原作のPlayStation 2用ソフト『アマガミ』はアニメ放送の追い風を受けて再評価され、ベスト版が再販されるなど需要が拡大した。さらにファンディスク『アマガミ ちょっとおまけ劇場』も、アニメにエピソードが取り入れられたことで改めて注目を集めた。加えて、携帯アプリやソーシャルゲームでのコラボ展開も行われ、一部のキャラクターが別作品とのクロスオーバーイベントに登場するなど、メディアミックスの広がりを見せた。

文房具・日用品関連 ― 学園生活を彩るグッズ

アニメ系文具としては、下敷き、ノート、クリアファイル、鉛筆、カンペンケースなどが制作された。キャラクターごとにデザインが異なり、ファンは推しキャラのアイテムを選んで購入できた。さらに、マグカップ、タオル、ポーチといった日用品も展開され、日常生活の中で『アマガミSS+』の世界を感じられるようになっていた。

食玩・お菓子関連 ― カードやシール付き商品

当時のアニメグッズ定番として、シールやカードが付属したお菓子も販売された。ウエハースチョコやガムにキャラクターカードが同梱されるスタイルで、ファンはコレクション性を楽しむことができた。中には描き下ろしイラストを使った限定カードもあり、オークションやフリマアプリで高値取引されるケースもあった。

イベント限定商品 ― 会場でしか手に入らない特典

『アマガミSS+』の関連イベントやアニメフェアでは、限定ポスター、Tシャツ、缶バッジ、ラバーストラップなどが販売された。これらは数量限定で希少価値が高く、今でもファンの間でコレクターズアイテムとして扱われている。

総括:幅広い商品展開が生んだファン文化

『アマガミSS+』は映像・書籍・音楽・ホビー・食品と、多方面にわたる関連商品が展開された。これらの商品は単なるグッズではなく、ファンがキャラクターや物語と長く付き合うための「媒介」として機能した。推しキャラを生活の一部に取り込めるアイテムの数々が、ファンコミュニティをさらに活性化させたといえる。

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■ オークション・フリマなどの中古市場

映像関連商品の取引状況

『アマガミSS+』のBlu-rayやDVDは、中古市場でも一定の人気を維持している。特に限定版Blu-ray BOXは、発売当初からファンの購入率が高く、今でも未開封品は高値で取引される。ヤフオクやフリマアプリでは15,000円~25,000円程度で落札されるケースが多く、付属ブックレットや特典ディスクの有無が価格を大きく左右する。単巻Blu-rayやDVDも比較的安価で流通しているが、初回限定特典が付属しているものは高値で落札されやすい。

書籍関連の市場動向

公式ファンブックやコミカライズ単行本は、中古市場でも需要が高い。特にキャラクター設定資料集やイラスト集はコレクター人気があり、美品は定価以上で取引されることもある。また、当時のアニメ雑誌に掲載された付録ポスターや特集記事もレアアイテムとして人気で、1冊1,500円~3,000円程度で売買されている。全巻セットのコミカライズはまとめ売りで5,000円以上になる場合があり、状態の良さと帯の有無が価格を押し上げるポイントとなる。

音楽関連商品の価値

OP・EDシングル「Check my soul」「告白」、そしてキャラクターソングCDは今でも需要が高い。シングルは1,000円前後で取引されるが、帯付き未開封品だと2,000円以上になることもある。特に声優陣が歌うキャラソンアルバムはコレクターから人気があり、状態が良ければ3,000円を超える落札価格になることも珍しくない。サウンドトラックCDは出回りが少ないため、レア度が高く、4,000円近くまで価格が上がる傾向がある。

フィギュア・ホビー商品の取引

ヒロインたちのスケールフィギュアやねんどろいど風フィギュアは、中古市場でも根強い人気を誇る。特に絢辻詞や七咲逢のフィギュアは需要が高く、相場は1体5,000円前後。限定版やイベント販売品はプレミア価格が付くこともあり、希少なものでは1万円以上で取引されるケースもある。ガチャや一番くじの景品も流通しており、コンプリートセットは高値で落札されやすい。

日用品・文房具関連のレア度

クリアファイルや下敷き、マグカップなどの日用品グッズは、当時の販促イベントやアニメショップで限定配布されたものが多い。そのため現在では出回りが少なく、特定キャラのデザインはプレミアがつきやすい。たとえば、イベント限定のテレカや図書カードは希少性が高く、オークションでは2,000~5,000円前後で落札されることがある。

食玩やお菓子関連グッズ

お菓子に付属していたカードやシールは、単体では数百円程度で取引されることが多いが、フルコンプリートセットになると数千円規模に跳ね上がる。とくに描き下ろしイラストが使われたレアカードはコレクター人気が強く、1枚1,000円を超えることもある。

中古市場全体の傾向

『アマガミSS+』関連商品は、全体的に「手に取りやすい価格帯で安定して流通する」ジャンルに位置づけられる。ただし、限定版Blu-ray BOXやレアフィギュア、イベント限定品など、一部は高値を維持している。作品が“後日談を描いた珍しい恋愛アニメ”であるため、今でも根強いファン層が存在し、需要が途切れないことが中古市場の安定につながっている。

ファンコミュニティでの取引事情

近年ではヤフオクやメルカリに加え、Twitterや専門掲示板を通じて個人間でのトレードも行われている。ファン同士で「推しキャラグッズ」を交換し合う文化があり、金額だけでなく「キャラクター愛」に基づいた取引も盛んだ。これにより、『アマガミSS+』関連グッズは単なるコレクション以上に「ファン同士をつなぐ媒介」として機能している。

総括:プレミア化と普及価格の二極化

総じて『アマガミSS+』の中古市場は、限定品や美品に関してはプレミア化が進み、一方で一般流通品は比較的安価に入手できるという二極化が見られる。これは「熱心なコレクター」と「ライト層」の両方が共存するファン層の広さを反映している。今後も再放送や配信で新規ファンが増えれば、中古市場の需要は再び盛り上がる可能性が高い。

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