
送料無料◆京商 KYOSHO EGG FIRST MINI-Z マッハGoGoGo 66616 (ZR150246)
【原作】:吉田竜夫
【アニメの放送期間】:1997年1月9日~1997年9月24日
【放送話数】:全34話
【放送局】:テレビ東京系列
【関連会社】:読売広告社、タツノコプロ
■ 概要
1997年1月9日から9月24日までテレビ東京系列で放送された『マッハGoGoGo(第2作)』は、1967年にタツノコプロが世に送り出した元祖『マッハGoGoGo』を現代に蘇らせたリメイク作品です。90年代アニメ界では『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』など過去の人気作を新たにアレンジして再構築する試みが増えていましたが、本作もその潮流のひとつでした。往年のファンにとっては懐かしい「マッハ号」と「覆面レーサーX」が再登場し、同時に新世代の子どもたちへ「スピード感ある冒険物語」を届けることを狙って企画された作品でした。
第一作では「未知のコースで繰り広げられる熾烈なレース」と「覆面レーサーX=主人公の兄」という二重構造が人気の柱でしたが、第2作ではそれらの要素を継承しながらも、90年代的な価値観に即して大きな改変が施されています。たとえば、マッハ号のギミックは従来の攻撃・防御的な要素よりも「ドライバーの命を守る安全システム」として再定義されました。これは90年代のF1ブームや交通安全への社会的関心の高まりを反映しているとも言えます。作中で「セーフティ・セブン」と呼ばれる7つの機能は、子どもたちの目には“カッコいい秘密ボタン”として映る一方、大人の視聴者には“ドライバー保護の思想”を感じさせる設定でした。
放送は全52話を予定していましたが、実際には34話で打ち切りとなりました。その理由としては、玩具展開の不振や視聴率の低迷、さらには急激に導入された後半のタイムトラベル編に賛否が分かれたことなどが挙げられます。しかし、34話という短さにもかかわらず、ストーリーは二部構成の濃密な内容を持ち、いま振り返ると独特の魅力を放つ作品として評価されています。
物語の前半(第1~21話)は「アースグランプリ」編。これは地球規模で開催される壮大なレースで、主人公・響剛が世界中のライバルと対決しながら決勝を目指す流れです。ライバルキャラや悪徳レーサーとの駆け引き、さらにはレースを利用する犯罪組織との攻防など、クラシックな冒険要素が盛り込まれています。視聴者は「スピード感あふれるカーレース」と「事件解決のサスペンス」を同時に楽しめる構成となっていました。
一方、物語の後半(第22~34話)は大きな方向転換を見せます。時速555kmを突破したマッハ号が時空を超える力を発揮し、舞台は未来世界や歴史上の様々な時代へ。主人公たちは「エゼキエル・ホイール」と呼ばれる不思議な歯車をめぐり、西暦2555年を支配しようと企むハンドラー一味と壮大な争奪戦を繰り広げることになります。エジプトやナスカの遺跡、アトランティス伝説、氷河期の大地など、スケールの大きな舞台が次々と登場し、従来のレースアニメの枠を超えたSF冒険劇へと変貌しました。この急展開は当時の視聴者に衝撃を与え、賛否両論を巻き起こしましたが、“予想外の転換”として記憶に残っているファンも多いのです。
スタッフ面では、企画・制作をタツノコプロが担当。作画や演出の水準は90年代の中堅アニメとして安定しており、派手なアクションシーンよりもマシン描写や未来都市のデザインなどで存在感を示しました。特にマッハ号のデザインは初代の意匠を残しつつ流線型の近未来車へとリファインされ、関連グッズやゲーム展開に直結する重要な要素となりました。
音楽についても触れておきましょう。オープニング曲は前半が速水けんたろうによる「純白の勇気」。透明感のあるメロディラインと力強い歌声で「青春×挑戦」のテーマを表現しました。大津あきらが生前に手掛けた最後の楽曲となった点でもファンの間では特別な意味を持ちます。後半は「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」が採用され、初代の名曲を90年代風に大胆アレンジ。旧作ファンへのサービスと新規ファンへの橋渡し役を担いました。エンディングも前半・後半で曲を変えており、全体として音楽が作品の雰囲気を二段階で切り替える役割を果たしています。
キャラクター設定は旧作を踏襲しながらも、時代に合わせて調整されています。主人公・響剛は正義感が強く、レーサーとしての純粋な情熱を持つ少年。舞やワタルといった仲間たちとの関係性は、レースアニメという枠を超えて家族ドラマの温かみを生み出しました。覆面レーサーXこと兄・響健一の存在も健在であり、彼の正体や行動の謎は最終回まで大きな引力を持ち続けました。
本作は放送期間の短さゆえに知名度では初代に劣りますが、90年代アニメ史において「過去作リメイクの試行錯誤」を象徴する存在として位置づけられます。視聴者の中には“子どもの頃に夢中で観たが、後半の急展開で驚いた”という記憶を語る人も多く、今ではレトロアニメファンの間で再評価の機運も高まっています。さらに、コミック版(谷上俊夫作画、コロコロコミック連載)やゲーム展開もあり、単なる懐古企画にとどまらない広がりを持っていた点も特筆すべきでしょう。
つまり『マッハGoGoGo(第2作)』は、クラシックなカーレース物語とタイムトラベル冒険譚を融合させた意欲作であり、当時のアニメ業界が模索した「過去と未来の橋渡し」を体現した作品だったのです。
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■ あらすじ・ストーリー
『マッハGoGoGo(第2作)』は大きく二部構成に分かれています。前半は「アースグランプリ」編、後半は「エゼキエル・ホイール編」と呼ばれ、作品全体のトーンが劇的に変化するのが特徴です。この二つの流れを丁寧に振り返ることで、作品の独自性や視聴者が受けた衝撃をより深く理解できます。
◆ アースグランプリ編(第1話~第21話)
物語は主人公・響剛が、父・響大輔の設計によって蘇った「マッハ号」と共に走り出すところから始まります。剛は天才的なレーサーとしての資質を持ち、幼い頃からスピードに魅せられてきた少年。そんな彼の前に、世界各国のライバルたちが立ちはだかります。
アースグランプリは単なるレース大会ではありません。各地を舞台に、時にはジャングル、時には砂漠、氷河、海上など多様な環境を駆け抜ける過酷なサバイバルレース。コースそのものがトラップとなり、ドライバーの技量とマシンの性能のすべてが試されるのです。レース中には事故を装った妨害、組織犯罪による陰謀、ライバル同士の駆け引きが絶えず、視聴者は息つく間もなく次の展開に引き込まれていきました。
また、覆面レーサーXの存在も重要です。彼は時に剛の前に立ちはだかり、時に窮地を救うという二面性を持つ謎の存在。その正体が剛の兄・響健一であることを視聴者は薄々察しているのですが、作中では決して明かされず、むしろミステリアスな魅力を強めていました。剛とXが同じコースで競り合う場面はシリーズの大きな見どころであり、兄弟の絆と葛藤を象徴する瞬間でもありました。
さらに、この編では「車を悪用する者たち」との戦いも描かれます。テロ組織がマシンを兵器として用いようとしたり、ライバルレーサーが勝利のために不正を仕掛けたりと、単なるスピード競争では終わらない緊張感が張り巡らされます。マッハ号の「セーフティ・セブン」機能が発揮されるシーンは、子どもたちにとって“秘密兵器を駆使する爽快感”を、そして大人にとっては“安全思想とマシン工学の未来像”を感じさせる演出となっていました。
21話でアースグランプリはクライマックスを迎え、剛はライバルたちを押しのけて決勝に挑みます。しかし、この先に待つのはレースの勝敗を超えた、より大きな物語への転換でした。
◆ エゼキエル・ホイール編(第22話~第34話)
22話から突如として物語は大転換を遂げます。アースグランプリを終えた剛たちは、マッハ号のスピードが極限に達した瞬間、時空を越えて未来へと跳躍してしまうのです。行き着いた先は西暦2555年。そこでは青い肌を持つ支配者・ハンドラー率いる一味が世界を牛耳っていました。彼らの目的は「時を支配する歯車」――〈エゼキエル・ホイール〉を集め、過去も未来も自分たちの思い通りに改変すること。
剛と仲間たちは、この危険な企みを阻止するため、時空を超える冒険へと旅立ちます。物語は各地・各時代を巡るオムニバス形式で展開。古代エジプトのピラミッドを駆け抜けるレース、中世ヨーロッパの騎士たちとの対決、ナスカの地上絵を舞台にした謎解き、アトランティス伝説の海底都市探索、氷河期の猛獣が襲いかかるサバイバルなど、バリエーション豊かな舞台設定が次々に登場しました。
この急激な変化は視聴者に驚きを与えました。前半までの“レース中心の王道路線”から一転、まるでSFアドベンチャーのような展開となったため、当時のファンの間では「賛否が分かれた」と言われています。ただし、異世界や時代を舞台にした壮大な冒険は、90年代アニメにおいても珍しく、今振り返ると非常に意欲的な構成だったとも言えます。
ハンドラー一味との戦いは徐々に熾烈さを増していきます。アクセラやクラッチといった手下たちが独自のマシンを駆使して剛たちを追い詰め、レースと戦闘が融合したスリリングなシーンが連続しました。時には歴史上の偉人や伝説的存在がストーリーに絡み、ファンタジー色の強いエピソードも展開。従来の「カーレース」という枠を超えた挑戦的な物語構築は、第2作ならではの大きな特色となっています。
最終回では、ついにハンドラーとの直接対決が描かれます。マッハ号は極限の戦いを経て、エゼキエル・ホイールの消失と共に未来を救うことに成功。しかし物語はすべてを解決するわけではなく、覆面レーサーXの正体や彼の行動の真意などは最後まで明確には語られませんでした。兄・健一の影が物語に与えた余韻は、未完ゆえの魅力としてファンの心に残り続けています。
◆ 物語構成の特徴
このように『マッハGoGoGo(第2作)』は、前半と後半で全く性格の異なる二つの物語を描いた稀有な作品でした。前半ではクラシカルなレーシングアニメとしての興奮を、後半では時間と空間を越えた冒険活劇のスケール感を打ち出すことで、視聴者に強烈なインパクトを残したのです。
レースアニメとしての伝統を受け継ぎながらも、単なる懐古にとどまらず「SF」と「冒険」を融合させた構成は、当時のアニメ界でも先駆的な試みでした。放送打ち切りという不運もありましたが、その未完成さが逆に「幻の名作」として語り継がれる要因にもなっています。
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■ 登場キャラクターについて
1997年版『マッハGoGoGo』の魅力は、マッハ号を駆る主人公・響剛の成長物語だけでなく、彼を取り巻く仲間・家族・ライバル・敵役といったキャラクター群の豊かな個性にありました。ここでは、主要キャラクターを中心に、その役割や描かれ方、ファンの印象などを詳しく見ていきましょう。
◆ 主人公サイドのキャラクター
響 剛(CV:遠近孝一)
本作の主人公。情熱と勇気を兼ね備えた若きレーサーで、幼い頃からスピードに魅せられ、父が設計したマッハ号を託されることで夢を現実にしていきます。剛の魅力は「真っ直ぐさ」。困難や陰謀に巻き込まれても、自分の信念と仲間への思いやりを失わない姿が視聴者の心を打ちました。前半のアースグランプリ編では、世界中のライバルたちと正々堂々戦い抜くスポーツマンシップが際立ち、後半のエゼキエル・ホイール編では未知の時代や文明に挑む冒険者としての一面が強調されました。
風見 舞(CV:村井毎早)
剛の良き理解者であり、時に厳しいアドバイスを投げかける存在。旧作での「トリクシー」に相当する役割ですが、第2作では一層現代的で自立心のある女性像として描かれました。レースのサポートや情報収集だけでなく、時に剛を叱咤し、時に支えるヒロインとして物語を盛り上げました。ファンの間では「90年代アニメらしい芯の強いヒロイン」として好印象を持たれることが多かったようです。
風見 ワタル(CV:くまいもとこ)
舞の弟で、無邪気なムードメーカー的存在。旧作のスプリトル(弟キャラ)の役割を継承しつつも、いたずら心と純粋さが作品全体を柔らかく彩ります。マッハ号にこっそり乗り込んで騒動を巻き起こすエピソードは定番であり、緊迫した物語の中にユーモアを与える欠かせないキャラでした。
ジュン(CV:岡村明美)
剛のチームに加わる新世代の仲間で、整備や作戦面で大きな役割を担います。活発で元気なキャラクター性は、当時『ONE PIECE』ナミ役などで人気を博す岡村明美の声と相まって、強烈な存在感を放ちました。視聴者からは「旧作にはなかった新しい風を感じるキャラ」として支持されています。
響 大輔(CV:稲葉実)/響 美鈴(CV:沢海陽子)
剛の父と母。父・大輔はマッハ号を設計したエンジニアであり、息子にマシンを託すことで物語を動かす存在。母・美鈴は家庭を支える温かさで剛を見守ります。第2作では家族の絆がより強調され、特に母親キャラの出番が増えた点が特徴的でした。
◆ 覆面レーサーXとその謎
覆面レーサーX/響 健一(CV:森川智之)
初代から続く伝説的存在であり、第2作でも最大の謎を抱えるキャラクター。剛の実兄でありながら、その正体を隠し覆面のレーサーとして登場します。彼の行動には一貫性がなく、剛の前にライバルとして立ちはだかる一方で、窮地に陥った剛を救うこともあるため、視聴者を混乱させる存在でした。なぜ彼が覆面をし、時に冷酷に見える行動を取るのか、その理由は最後まで明かされません。森川智之のクールで深みのある声が、このキャラクターの謎めいた雰囲気を一層引き立てました。ファンの間では「答えが語られなかったからこそ、逆に伝説的存在になった」と語られることもあります。
◆ 仲間・協力者たち
立石 匠(CV:石田彰)
冷静沈着で頭脳派の青年。剛のチームに加わり、戦略や分析面で活躍しました。石田彰の知的な声質はこのキャラにピッタリで、後年の彼のブレイクを予感させるような存在感がありました。
秋葉原教授(CV:八奈見乗児)
科学者として剛たちを支えるユーモラスな存在。旧作でも登場した「科学者キャラ」を現代的にアレンジしたもので、難しい理論を軽妙な語り口で説明する役回りは、シリアスな物語の中に絶妙なコミカルさをもたらしました。
◆ ライバルと敵対勢力
ハンドラー(CV:塩沢兼人)
後半のエゼキエル・ホイール編で登場する未来世界の支配者。青い肌を持つ冷酷な支配者として描かれ、独特の存在感を放ちました。塩沢兼人の妖しげで知的な演技が、このキャラの不気味さとカリスマ性を決定づけています。
アクセラ(CV:勝生真沙子)/クラッチ(CV:梁田清之)
ハンドラーの腹心たちで、マッハ号を執拗に追い詰める存在。アクセラは冷酷で知的な女性キャラ、クラッチは豪快な肉体派という対比があり、それぞれの個性が剛たちの冒険を盛り上げました。
ボルボア(CV:小林修)、ジエットソン(CV:檜山修之)、ミカエル(CV:古澤徹)、セシル葉月(CV:田中敦子)、レッド(CV:小野英昭)、ブラック(CV:天田益男)など
彼らはアースグランプリや未来編の中で剛たちを脅かすライバルレーサーや敵役として登場。時に一話限りのキャラとして強烈なインパクトを残し、時に継続して剛の前に立ちはだかりました。特に檜山修之演じるジエットソンは熱血ライバルの代表格として人気がありました。
◆ キャラクター群がもたらす物語性
これらのキャラクターが織りなす関係性は、ただのレース物語にとどまらず、人間ドラマとしての深みを生み出していました。剛と舞の関係性は王道的な友情と恋愛未満の絆を描き、ワタルやジュンは物語を和ませ、覆面レーサーXは常に謎を漂わせて緊張感を持続させました。ライバルたちは単なる障害物ではなく、それぞれの信念や欲望を持った存在として描かれたため、視聴者は彼らの勝敗に感情移入することができました。
結果として、第2作『マッハGoGoGo』はキャラクター群像劇としても魅力を放つ作品になったのです。
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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング
1997年版『マッハGoGoGo』は、その大胆な物語構成やキャラクター描写だけでなく、音楽面でも非常に特徴的でした。オープニングテーマとエンディングテーマが前半・後半で切り替わる構成は、作品全体の雰囲気の変化を視覚・聴覚両面で際立たせる効果を持っており、視聴者に強い印象を残しました。
◆ 前半オープニングテーマ「純白の勇気」
第1話から第21話まで使用されたオープニング曲は、速水けんたろうが歌う「純白の勇気」。作詞は大津あきら、作曲・編曲はホリエアキラが担当しました。大津は90年代アニソン界を支えた名作詞家のひとりであり、この曲は彼が生前に世に送り出した最後の楽曲となりました。そのため、ファンにとっては作品そのものを超えて特別な意味を持つ一曲として記憶されています。
歌詞は主人公・剛の純粋な夢や情熱をストレートに表現しており、「困難を恐れず未来へ挑む」というフレーズは、まさにアースグランプリ編のテーマそのものを象徴していました。サウンドはシンセサイザーを多用した90年代らしいアレンジで、当時の子どもたちにとって耳に残りやすく、元気を与えるメロディでした。
発売は1997年1月21日、日本コロムビアよりシングルCDとしてリリース。カップリングにはカラオケバージョンが収録され、当時のアニメファンや子どもたちの間でカラオケで歌う定番曲にもなりました。
◆ 後半オープニングテーマ「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」
22話から34話までの後半オープニングは、初代『マッハGoGoGo』の主題歌を大胆にリメイクした「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」。作詞は吉田竜夫と九里一平、作曲は越部信義、編曲は大島ミチル、歌は前半に続いて速水けんたろうが担当しました。
この曲の最大の特徴は、オリジナルの名曲をベースにしながらも、90年代風のサウンドで生まれ変わっている点です。原曲の明快なリズムとキャッチーさを残しつつ、ストリングスやブラスを加えて壮大さを増し、エレキギターのフレーズがスピード感をさらに強調していました。
歌詞には九里一平が新たに書き下ろした3番が追加され、テレビでは1番と3番が使われました。オープニング映像では、マッハ号がマンモスをエアロジャッキで飛び越えるシーンが描かれており、これは初代でゾウを飛び越える場面へのオマージュ。リメイク版として「過去をリスペクトしつつ新しさを加える」という作品全体のコンセプトを象徴する演出でした。
◆ 前半エンディングテーマ「FLY TO THE DREAM」
第1話から第21話のエンディングは、久保田陽子が歌う「FLY TO THE DREAM」。作詞は九里一平と原真弓、作曲・編曲はホリエアキラが手掛けました。
この曲は前向きで爽やかなメロディラインが特徴で、アースグランプリに挑む剛たちの姿と重なり、視聴者に“夢を信じて進む力強さ”を伝えていました。オープニングの「純白の勇気」が熱い決意を描いた曲であるのに対し、エンディングは柔らかく希望を抱かせるトーンで、物語を見終えた子どもたちの心を温かく包み込む役割を果たしていました。
◆ 後半エンディングテーマ「永遠の伝説」
第22話から34話のエンディングは、同じく久保田陽子が歌う「永遠の伝説」。作詞は前曲と同じく九里一平・原真弓、作曲・編曲はホリエアキラです。
こちらはタイトル通り、神秘的で壮大な響きを持つ楽曲でした。エゼキエル・ホイールをめぐる時空を超えた物語と重ね合わせるように、歌詞には“永遠”“伝説”“未来”といったワードが多用され、作品の後半がファンタジー寄りにシフトしたことを象徴していました。曲調もやや重厚で、視聴者に「物語が大きなスケールに広がった」という印象を与えました。
◆ 挿入歌・キャラクターソング
本作は全34話という比較的短い放送期間だったため、キャラクターソングや大量の挿入歌は用意されませんでした。ただし、サウンドトラックにはシンセベースの疾走感あるインストゥルメンタル曲が多く収録され、レースシーンを盛り上げる重要な役割を果たしました。ホリエアキラと大島ミチルという二人の作曲家が関わったことにより、前半の王道アドベンチャー感と後半のSF的スケール感を音楽でしっかりと切り替えることに成功していました。
また、主題歌を歌った速水けんたろうや久保田陽子は、当時アニメソング界で着実に評価を高めていたシンガーであり、ファンイベントやアニソンライブでも本作の楽曲は披露されました。特に「純白の勇気」は放送終了後もアニソンのコンピレーションCDに収録され続け、リメイク版を象徴する楽曲として語り継がれています。
◆ 視聴者の印象
視聴者の感想を振り返ると、「純白の勇気」の透明感あるサビに励まされたという意見や、「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」で旧作のDNAを感じられて胸が熱くなったという声が目立ちます。エンディング曲については「FLY TO THE DREAM」が爽やかで口ずさみやすかった一方、「永遠の伝説」は子どもには少し難しい曲調だったが印象深い、という評価が多く見られます。
総じて本作の音楽は、物語の二部構成を効果的に支える「二段ロケット」のような役割を果たしていたと言えるでしょう。前半のレース編を盛り上げる明快で力強い楽曲、後半の冒険編を彩る壮大で幻想的な楽曲――その対比があるからこそ、視聴者の記憶に深く刻まれる結果となったのです。
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■ 声優について
1997年版『マッハGoGoGo』を語るうえで欠かせないのが、当時のアニメ界を彩った豪華な声優陣です。初代から30年を経て制作された本作では、旧作の声優を引き継ぐのではなく、90年代を代表する新世代の実力派キャストが集結しました。これによって作品の雰囲気は一新され、時代に合った表現力とキャラクター性が吹き込まれています。ここでは主要キャストを中心に、それぞれの演技や当時の評価、ファンの印象などを詳しく見ていきましょう。
◆ 主人公とその仲間たち
響 剛(CV:遠近孝一)
主人公・剛を演じたのは遠近孝一。当時はまだ若手で、熱血系の少年役を多く担当していた声優です。剛の真っ直ぐで情熱的な性格を、ストレートで張りのある声で表現し、視聴者に「レーサーとしての純粋な夢追い人」の印象を与えました。まだキャリア初期でありながら、剛を通じて名前を覚えた視聴者も多く、その後も長くアニメ・吹き替えの分野で活躍していきます。ファンの間では「荒削りだが情熱が伝わる演技だった」という意見が目立ちます。
風見 舞(CV:村井毎早)
剛を支えるヒロイン役に抜擢されたのは村井毎早。柔らかくも芯の強さを感じさせる声質で、舞の賢く行動力のあるキャラクターを的確に演じました。90年代のヒロイン像は「単なるサポート役」から「主人公と対等に意見を交わすパートナー」へと変化していきましたが、舞はまさにその象徴的存在。村井の自然体な演技は、視聴者に親しみやすさを与え、物語全体に安心感をもたらしました。
風見 ワタル(CV:くまいもとこ)
舞の弟であるワタルを演じたのは、子役ボイスに定評のあるくまいもとこ。明るく元気いっぱいな声で、無邪気に騒ぎ回るワタルを生き生きと演じました。特に剛や舞と掛け合う場面では、彼女特有の自然体の演技が光り、アニメ全体を和ませる効果を発揮しました。ワタルのイタズラや小さな勇気が物語のアクセントとなり、くまいの声はその愛嬌を何倍にも引き立てていました。
ジュン(CV:岡村明美)
整備や作戦を担うジュン役には岡村明美。後年『ONE PIECE』のナミ役で爆発的な人気を得る彼女ですが、本作では既に明快な発声と感情豊かな演技が完成されていました。ジュンは快活で行動的なキャラクターであり、岡村の爽やかな声がキャラ性を際立たせ、視聴者から「新しい時代のヒロイン像」として好意的に受け止められました。
◆ 家族・サポートキャラクター
響 大輔(CV:稲葉実)
剛の父でありマッハ号の開発者。稲葉実の落ち着いた低音ボイスは、科学者としての信頼感と父親としての温かさを両立させました。彼の存在は「技術」と「家族愛」の象徴であり、息子を見守る台詞には重みがありました。
響 美鈴(CV:沢海陽子)
剛の母を演じたのは沢海陽子。優しさと同時に芯の強さを感じさせる声で、家庭的な温もりを表現しました。レースや陰謀に巻き込まれる息子を案じる姿は、視聴者にとって親近感のある母の姿そのもの。沢海の演技は、母性と現実感を兼ね備えたキャラクターを際立たせました。
秋葉原教授(CV:八奈見乗児)
ユーモラスな科学者役を担ったのはベテラン・八奈見乗児。彼のコミカルで独特な口調は、シリアスな物語に緩急をつける役割を果たしました。八奈見の声は長年タツノコ作品を支えてきた実績があり、本作においても作品世界に懐かしさと安心感を与えています。
◆ 覆面レーサーXとライバルたち
覆面レーサーX/響 健一(CV:森川智之)
森川智之が演じる覆面レーサーXは、本作の最大の魅力のひとつ。クールで低めのトーンが謎めいたキャラクター性にぴったりで、時に冷酷、時に優しさをのぞかせる二面性を巧みに表現しました。森川の演技は「何を考えているのか分からないが目が離せない」存在感を作り出し、ファンの記憶に強烈に残っています。
ハンドラー(CV:塩沢兼人)
未来世界を支配する悪役ハンドラーには塩沢兼人。冷たさと知性を併せ持った声は、ハンドラーの恐ろしさとカリスマ性を際立たせました。塩沢は悪役でも品格を失わない演技で知られており、この役もその代表的な一つといえます。
アクセラ(CV:勝生真沙子)/クラッチ(CV:梁田清之)
ハンドラー配下の二人。アクセラは冷徹で知的な女性キャラ、クラッチは豪快な肉体派。勝生真沙子のクールな声と梁田清之の重厚な低音は、互いのキャラを引き立て、物語に緊張感を与えました。
ジエットソン(CV:檜山修之)
檜山修之が演じるジエットソンは、熱血ライバルの代表格。檜山らしい激情的な演技が、剛と火花を散らすレースシーンをさらに盛り上げました。ファンの間では「最も印象に残るライバルキャラ」として挙げられることが多いキャラです。
◆ ベテランと新鋭の共演が生んだ化学反応
本作のキャストは、八奈見乗児や小林修、滝口順平といったベテラン声優と、森川智之・檜山修之・田中敦子といった当時新鋭ながら実力派の中堅が混在しており、作品全体に独特の厚みを与えました。ベテラン陣が安心感を提供し、新世代が勢いをもたらす。この世代交代的な布陣こそが『マッハGoGoGo(第2作)』の特徴でした。
◆ 視聴者の印象
当時のファンからは「キャストが豪華すぎる」「子ども向け作品にここまでの布陣を揃えるのは贅沢」という声も上がりました。特に森川智之・塩沢兼人の対峙は緊迫感があり、視聴者の記憶に強烈に残っています。また、くまいもとこのワタルは「当時のアニメに欠かせない天真爛漫キャラ」として評価されました。
総じて1997年版『マッハGoGoGo』の声優陣は、その多彩な表現力によってキャラクターたちに命を吹き込み、作品を単なるリメイク以上の存在へと押し上げたのです。
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■ 視聴者の感想
1997年版『マッハGoGoGo』は、1967年に放送された初代から30年の時を経て蘇ったリメイク作品でした。放送当時のアニメファンはもちろん、子どもたち、旧作を知る大人層など、幅広い世代が視聴しました。そのため、感想も「懐かしさ」と「新鮮さ」の両面から語られることが多く、放送終了から年月が経った今でもさまざまな評価が残されています。ここでは、当時の視聴者や後年の再評価を踏まえ、どのような印象や意見が語られてきたのかを整理してみましょう。
◆ 前半(アースグランプリ編)への評価
まず、前半21話までの「アースグランプリ編」に関しては、比較的好意的な感想が多く寄せられました。
子ども層の声:「スピード感があってワクワクした」「毎回違うコースが舞台で飽きない」という意見が多く、特にマッハ号のセーフティ・セブンが発動するシーンは「秘密のスイッチを押してみたい」と夢中になる子どもが多かったようです。
旧作ファンの声:「昔の雰囲気を残していて懐かしい」「レーサーXが再登場したのは嬉しかった」という好意的意見がある一方で、「マッハ号のギミックが安全寄りに変わって迫力が減った」と感じる人もいました。
親世代の声:親子で見ていた家庭では「子どもと一緒に楽しめる安心感があった」「道徳的メッセージが多くて教育的だった」という意見が聞かれました。
このように、前半は「リメイクとして成功している」との評価が比較的多かったのです。
◆ 後半(エゼキエル・ホイール編)への評価
第22話以降、物語が突然タイムトラベルものに変化した後半については、感想が大きく割れました。
肯定的意見:「意外性があって面白い」「歴史や伝説をモチーフにした舞台はワクワクした」「毎回違う時代に行くのが冒険感があった」など、新鮮な挑戦として高く評価する声。
否定的意見:「急に作品が変わったようでついていけなかった」「レースアニメとして期待していたので裏切られた」「打ち切りの原因になったのでは」という不満も多く、当時の子どもたちの間でも戸惑いがあったようです。
特に旧作ファンからは「レースで突き進む原点を大事にしてほしかった」という声が強く、逆に新規視聴者の中には「未来冒険編が好きだった」という人もいて、世代や期待値によって評価が二分されました。
◆ 声優陣・演技への反応
声優についての感想は概ね好評でした。遠近孝一演じる剛については「熱さが伝わる」「新しい主人公像にふさわしい」という声が多く、森川智之の覆面レーサーXは「謎めいた雰囲気が最高」「兄の影を感じさせて鳥肌が立った」と評判でした。
また、塩沢兼人が演じたハンドラーについては「怖いのに品がある悪役だった」「声だけで未来世界の支配者のカリスマを表現していた」と絶賛する声が多く、彼の存在感は作品を語るうえで外せません。
◆ 主題歌・音楽への反応
音楽に関しても印象に残っている視聴者が多く、特に前半OP「純白の勇気」については「子どもの頃に口ずさんでいた」「聞くと当時を思い出す」という声が数多く残されています。速水けんたろうの爽やかな歌声と、大津あきらの遺作となった事実も相まって、強い記憶を残しました。
後半の「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」については、旧作を知る大人たちが「懐かしい曲が現代風に蘇った」と喜び、新規視聴者も「力強くてカッコいい」と評価。賛否が分かれた物語展開とは対照的に、音楽に関しては世代を超えて好意的に受け入れられていました。
◆ 打ち切りへの反応と未完感
34話で放送終了となったことについては、多くの視聴者が「残念だった」と口を揃えています。特にエゼキエル・ホイール編が盛り上がり始めた矢先の終了だったため、「もっと続きが見たかった」「謎を回収してほしかった」という声が多く聞かれました。
一方で、「未完のまま終わったからこそ印象に残った」「謎を残したレーサーXの存在感が伝説化した」という肯定的な意見もあり、結果的に“打ち切りゆえの記憶”が作品の存在感を強めたとも言えます。
◆ 放送後の再評価
インターネット掲示板やSNSで過去作品が振り返られる中で、『マッハGoGoGo(第2作)』はしばしば「90年代の隠れたリメイク作」として話題に上がります。再評価ポイントは以下の通りです。
挑戦的な二部構成:「同じ作品でこれほど大胆にトーンを変える試みは珍しい」としてポジティブに語られる。
豪華な声優陣:森川智之・檜山修之・田中敦子ら、後にビッグネームとなる声優の若き時代を振り返る価値がある。
音楽の完成度:速水けんたろうの歌唱力と大津あきら最後の作詞という歴史的背景。
こうした観点から、「当時は受け入れられなかったが、今見ると新鮮」という逆転的評価が広まりつつあります。
◆ 総合的な印象
視聴者の感想を総合すると、『マッハGoGoGo(第2作)』は「前半は安定したリメイク作品、後半は挑戦的な冒険譚」という二面性があり、その落差が評価を二分しました。賛否はあるものの「強烈な印象を残した」という点では一致しており、結果的に“忘れられないアニメ”として語り継がれています。
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■ 好きな場面
『マッハGoGoGo(第2作)』には、視聴者の記憶に強烈に残る名場面が数多く存在します。全34話という短い放送期間でありながら、その場面のひとつひとつが個性的で、時に胸を熱くし、時に感動を呼び、また時には驚きで視聴者を圧倒しました。ここではファンの間で語り継がれている「好きな場面」「印象深い瞬間」を前半・後半に分けて丁寧に振り返っていきます。
◆ 前半(アースグランプリ編)の名場面
第1話:マッハ号の再誕と初走行シーン
物語冒頭で剛がマッハ号を受け継ぎ、初めて走らせるシーンは、多くのファンにとって忘れられない瞬間でした。疾走するマッハ号のフォルムは、初代のイメージを残しつつ近未来的にリファインされており、その姿が画面に登場した瞬間、「帰ってきた!」という興奮を抱いた人は少なくありません。剛がハンドルを握る手に力を込め、「これが俺の夢のマシンだ!」と叫ぶ場面は、作品のスタートを告げる象徴的瞬間でした。
覆面レーサーXとの初対決
序盤で描かれた覆面レーサーXとの初めての本格的レースシーンも人気の場面です。剛とXがほぼ互角のスピードで並走し、激しく火花を散らす描写は、旧作ファンにとって「兄弟の因縁」を想起させ、新規視聴者にとっては「謎の強敵登場」という王道的高揚感を与えました。森川智之の低くクールな声が響き渡る「マッハ号、甘いな…」というセリフは、多くの視聴者に鳥肌を与えました。
各地のコース攻略シーン
アースグランプリ編では舞台ごとに趣向を凝らしたコースが登場しました。ジャングルで巨大な木々を避けながら疾走する場面、砂漠で砂嵐に巻き込まれる中スイッチを駆使して突破する場面、氷原でスリップをギリギリで回避する場面など、それぞれが見応え十分。特に「セーフティ・セブン」が活躍する瞬間は、子どもたちが最も盛り上がるシーンであり、「自分もボタンを押してみたい!」という憧れを抱かせました。
決勝直前の緊張感
21話の決勝直前、剛が「父さん、俺は走る。どんな困難が待ち受けても」とつぶやくシーンは、シンプルながら力強い演出でした。これまで積み重ねてきた仲間との絆、ライバルたちとの死闘が凝縮され、いよいよクライマックスへと突入する期待感が画面から溢れ出ていました。
◆ 後半(エゼキエル・ホイール編)の名場面
時速555kmを突破し未来へ飛ぶ瞬間
22話でマッハ号が時速555kmに到達し、光に包まれて未来へワープするシーンは、本作最大の転換点でした。観ていた子どもたちの多くが「突然すぎて驚いた」と語る一方、その衝撃ゆえに鮮烈な記憶として残っています。画面に走る光と轟音、剛たちの驚愕の表情――アニメ史に残る“大胆すぎる場面転換”でした。
古代エジプト編:ピラミッド内部でのレース
タイムトラベル後の冒険のひとつ、古代エジプトを舞台にしたエピソードでは、ピラミッド内部がコースとなり、マッハ号がトラップを回避しながら疾走します。壁画や石像が崩れ落ちる中、マッハ号がギリギリで突破する描写は視覚的インパクトが強く、ファンの間で人気の高い場面です。
ナスカの地上絵を舞台にした追走劇
ナスカ編では、地上絵を横切るマッハ号と敵マシンの空撮的な映像演出が話題になりました。空から俯瞰するカメラワークで「地上絵をマシンが走り抜ける」という大胆な発想は、アニメならではの魅力を存分に発揮していました。
ハンドラーとの直接対決
最終回で描かれたハンドラーとの最終対決は、短縮された放送にもかかわらず強烈な印象を残しました。青白い光に包まれた未来都市で、剛とハンドラーが思想と力をぶつけ合う姿は壮大で、塩沢兼人の冷酷かつ美しい声がラストを飾るにふさわしい緊張感を生み出しました。
レーサーXの最後の登場シーン
ラスト近くで覆面レーサーXが再び姿を現し、剛を陰ながら助けるシーンはファンの心を掴みました。正体が兄であることは示唆されながらも、理由は最後まで語られない――その未解明さが逆に「永遠の謎」として伝説的に語られています。ファンの間では「すべてを語らなかったからこそ美しい」という評価が根強いです。
◆ 視聴者が語る“忘れられない一場面”
「セーフティ・セブンのボタンを押す剛のアップ」
「未来で恐竜やマンモスと遭遇する驚きの展開」
「舞が剛にかけた“あなたは一人じゃない”という言葉」
「ジエットソンとの一騎打ちで互いに限界まで走る姿」
「エンディング曲『永遠の伝説』が流れる中のシルエット演出」
これらの場面は、20年以上経った今でも視聴者が語り合う“好きなシーン”として残っています。
◆ 総合的な魅力
『マッハGoGoGo(第2作)』の好きな場面を振り返ると、前半は「レースの興奮と王道的な熱さ」、後半は「時空を越えた冒険の意外性」が強調されていることが分かります。そのギャップこそが本作を特別なものにしており、賛否を越えて“印象に残る作品”として語り継がれている理由なのです。
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■ 好きなキャラクター
『マッハGoGoGo(第2作)』は34話という短い放送期間ながら、多彩なキャラクターが登場しました。主人公・響剛を中心に、仲間や家族、ライバル、敵役など、個性の強い人物が織りなす人間模様は作品の大きな魅力です。ファンが選ぶ「好きなキャラクター」は人によって大きく異なり、世代や視聴体験の仕方によっても評価が分かれます。ここでは視聴者の声や印象をもとに、特に人気が高かったキャラクターを掘り下げてみましょう。
◆ 主人公サイド
響 剛
やはり最も多くのファンが「好きなキャラクター」として名前を挙げるのは主人公・剛です。真っ直ぐで情熱的、そして何より「走ることが好き」という純粋さが、見る人の心を打ちました。特に子ども時代に本作を観た視聴者は、剛に自分を投影し「自分もマッハ号を操縦してみたい」と憧れを抱いた人が多かったようです。
大人になって振り返ると、「剛の真っ直ぐさは時に危なっかしいが、その無鉄砲さが物語を前進させた」「彼の勇気が物語を支えていた」と評価する声も多く、世代を超えて共感されるキャラクターでした。
風見 舞
ヒロイン・舞は、当時のアニメ女性キャラの中でも好印象を残しています。旧作の「トリクシー」と比較しても、第2作の舞は「単なるサポート役ではなく、強い意志を持つ存在」として描かれました。そのため女性ファンから「自立したヒロインでカッコいい」と支持され、男性ファンからも「剛を支える姿が魅力的」と評価されました。
特に人気が高かったのは、剛が迷いや挫折を抱える場面で舞が真剣に叱咤激励するシーン。「あなたは負けないで、どんなときも走り続けるのよ」という言葉は、多くの視聴者に勇気を与えた名台詞として語られています。
風見 ワタル
ワタルは子ども視聴者の人気ナンバーワンキャラでした。無邪気さと行動力で物語をかき回し、剛や舞との掛け合いでコミカルな魅力を発揮。特にマッハ号にこっそり乗り込むエピソードは定番で、子どもたちは「自分もワタルみたいに冒険したい」と共感しました。大人になったファンからは「ストーリーが重くなる後半でも、ワタルの存在が救いだった」と振り返る声も多いです。
ジュン
ジュンは新規キャラクターとして加わった仲間で、特に女性視聴者から人気を集めました。明るく快活な性格と、整備や作戦面での頼もしさが魅力で、「舞とは違うタイプのヒロイン」として注目されました。岡村明美の演技もキャラクターにエネルギーを吹き込み、「隠れた人気キャラ」として再評価されることが多いです。
◆ 覆面レーサーX(響 健一)
兄・健一=覆面レーサーXは、視聴者の間で最も語られる存在です。「正体は兄である」という点は旧作と同じですが、第2作では行動理由が最後まで説明されなかったため、謎が深まる結果となりました。この未解明さがファンの想像をかき立て、「だからこそ好き」という声が多いのです。
森川智之のクールな演技がその魅力をさらに引き立て、「格好よすぎるライバル」「謎のヒーロー的存在」として、特に中高生以上の視聴者から圧倒的な人気を集めました。最終回で彼が残した余韻は、今でもファンの間で議論され続けています。
◆ ライバル・敵キャラクター
ジエットソン
熱血ライバルとして人気が高かったのがジエットソンです。剛と互角に渡り合う実力者で、檜山修之の熱い演技も相まって、視聴者から「本気で剛とぶつかり合うライバルらしいライバル」と評価されました。特に「勝負は正々堂々だ!」と叫ぶシーンはファンの記憶に強く残っています。
ハンドラー
未来編の支配者ハンドラーは、悪役でありながらカリスマ的な人気を誇りました。塩沢兼人の知的で冷酷な声がその存在感を際立たせ、「恐ろしいのに魅力的」という複雑な感情を抱かせるキャラクターでした。大人の視聴者からは「敵役として完成度が高い」と高く評価され、悪役人気投票があれば上位に入るであろう存在です。
アクセラ&クラッチ
ハンドラーの腹心であるこの二人も人気でした。アクセラはクールな女性キャラとして一部のファンから熱烈に支持され、クラッチは豪快さと愛嬌のある悪役ぶりで印象に残りました。二人の掛け合いは敵サイドながら妙なユーモアを持ち、物語を引き締める役割を果たしていました。
◆ ファンの間で愛された理由
ファンが「好きなキャラクター」として名前を挙げる理由には、共通点があります。
子ども層は「自分に近い存在」=ワタルや剛。
少年少女の視聴者は「憧れ」=剛や舞。
大人層は「謎や深み」=覆面レーサーX、ハンドラー。
女性視聴者は「強い女性像」=舞やアクセラ、ジュン。
つまり世代や立場によって好みは異なりましたが、キャラクターそれぞれにしっかりと役割が与えられていたため、誰か一人を「推し」として楽しめる作品だったのです。
◆ 総合的な人気傾向
総合的に見ると、人気トップは覆面レーサーX。次いで剛、舞、ジエットソン、ハンドラーが続くといった印象です。作品終了後も「Xの存在感がすべてを持っていった」という声が多く、未完の物語ゆえに彼の人気が強調される結果となりました。
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■ 関連商品のまとめ
1997年版『マッハGoGoGo』は放送期間こそ短かったものの、関連商品は意外に幅広く展開されていました。リメイク作品としての期待感から、映像ソフト、音楽CD、書籍、ホビー・おもちゃ、さらには食玩や文具といった子ども向けアイテムまで多岐にわたり企画され、当時のアニメファンや子どもたちの手に届くよう工夫されていました。ここでは、それらの商品群をカテゴリごとに詳しく見ていきます。
◆ 映像関連商品
放送当時はVHSが主流であり、セルビデオとして数巻が発売されました。内容は主にアースグランプリ編を中心に編集され、人気の高かったエピソードが収録されています。レンタル用としても流通したため、ビデオ店で繰り返し視聴した記憶を持つファンも多いです。
一方で、レーザーディスク(LD)は限定的にリリースされました。LDはコレクター向けメディアとして人気があり、映像・音声のクオリティが高く保存性にも優れていたため、現在でも中古市場では希少価値があります。
2000年代に入るとDVD化も進みました。全話を網羅したDVD-BOXは発売されませんでしたが、選集形式で数巻がリリースされ、特に主題歌ノンクレジット映像やブックレットを付けた限定版がファンアイテムとして注目されました。Blu-ray化については公式では実現していませんが、近年のアニメ復刻ブームの流れから「ぜひBlu-rayで見たい」という声は根強く残っています。
◆ 書籍関連
漫画版は『月刊コロコロコミック』で谷上俊夫によって連載され、単行本は全2巻が小学館から刊行されました。こちらはアニメをベースにしながらもオリジナル展開が多く、特にアースグランプリ編を中心に構成されていました。月刊誌連載という事情からストーリーは大幅に簡略化されつつも、アニメと同時期に楽しめるメディアミックスとして子どもたちに親しまれました。
また、アニメ誌『アニメディア』『ニュータイプ』などでも特集記事が組まれ、キャラクター紹介や声優インタビュー、描き下ろしイラストなどが掲載されました。特に森川智之(覆面レーサーX役)や速水けんたろう(主題歌担当)のインタビュー記事はファンにとって貴重な情報源でした。さらに、設定資料やストーリーダイジェストを収録したムック本も少数ながら出版され、現在では中古市場でプレミアが付いています。
◆ 音楽関連
音楽面では主題歌とエンディングテーマを収録したシングルCDが発売されました。
速水けんたろう「純白の勇気」シングル(1997年1月21日発売、日本コロムビア)
同じく速水けんたろうが歌う「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」シングル
久保田陽子による「FLY TO THE DREAM」「永遠の伝説」収録CD
これらのシングルはアニメファンだけでなく、アニソン歌手のコレクターからも注目されました。特に「純白の勇気」は作詞家・大津あきらの最後の作品としても知られ、後年アニソン史を振り返る上で重要な位置を占める楽曲です。
また、BGMを収録したサウンドトラックCDも発売されました。大島ミチルとホリエアキラが手掛けた楽曲は、前半の冒険活劇らしい明るさと後半のSFファンタジー的な壮大さを使い分けており、サントラを聴くだけで作品の雰囲気を追体験できるとファンに好評でした。
◆ ホビー・おもちゃ関連
マッハ号を中心とした玩具展開も行われました。プルバックカーやミニカー、プラモデルなど、マッハ号の立体化商品は複数種類登場しています。特に子ども向けに発売されたチョロQタイプのマッハ号は人気があり、走らせて遊ぶだけでなくコレクションとして集める人もいました。
また、ガシャポン(カプセルトイ)ではデフォルメされた剛やワタル、マッハ号が商品化され、低価格で入手できるアイテムとして好評を博しました。ぬいぐるみやソフビ人形も販売され、特にワタルのぬいぐるみは子どもたちの間で人気でした。
ただし、旧作ほど大規模な玩具展開は行われず、あくまで限定的なラインナップにとどまった点は本作の課題でもありました。
◆ ゲーム関連
ゲーム化も行われており、トミーからゲームボーイ用ソフト『マッハGoGoGo』が発売されました。横スクロールアクションにレース要素を融合させた内容で、マッハ号を操縦して障害物を突破しゴールを目指すシンプルな構成。子ども向けとしては遊びやすいものでしたが、ファンからは「もう少しレースの再現度を高めてほしかった」という声もありました。
加えて、ボードゲームやカードゲームも販売され、家族で楽しめるパーティー要素として提供されました。これらは当時のアニメ作品の定番商品でもあり、子どもたちが作品世界を遊びの中で再現する手段となりました。
◆ 食玩・文具・日用品
食玩としては、キャラクターシールや消しゴムが付いたお菓子が販売されました。パッケージにマッハ号や剛、覆面レーサーXが描かれており、コレクション性の高いアイテムでした。
文房具も展開され、下敷き、ノート、鉛筆、消しゴムなど定番グッズが小学生向けに発売。特に「マッハ号が描かれた下敷き」は当時の子どもたちに人気で、学校で使うたびに友達との話題になったと語るファンもいます。
日用品系では、マグカップや弁当箱といった生活雑貨も少数ながらリリースされ、アニメキャラグッズが家庭に浸透していく流れを感じさせました。
◆ 総合的な展開の特徴
こうして振り返ると、『マッハGoGoGo(第2作)』の関連商品は決して膨大ではないものの、映像・音楽・玩具・書籍などバランスよく展開されていました。放送打ち切りの影響でシリーズ展開が途中で止まってしまったのは残念ですが、当時の商品を手にしたファンは強い思い出を抱いており、今では中古市場でプレミア化するケースも少なくありません。
リメイク作品としての挑戦を支えたこれらの関連商品群は、放送当時の子どもたちに「マッハGoGoGoの世界」を日常に持ち帰らせる役割を果たしたのです。
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■ オークション・フリマなどの中古市場
1997年版『マッハGoGoGo』は全34話と短命に終わったため、関連商品の流通量は必ずしも多くはありません。しかしその希少性が逆にファンやコレクターの関心を引き、中古市場では根強い人気を持ち続けています。ここでは、ヤフオクやメルカリなどのオークション・フリマ市場における各ジャンルの商品傾向を詳しく解説していきます。
◆ 映像関連商品
映像ソフトは中古市場で最も注目度の高いジャンルです。
VHS:セル版・レンタル落ちともに流通しており、特に1巻や最終巻など人気回を収録したものは高値が付きやすいです。相場は1本2000円前後ですが、美品・未開封品だと4000円を超えることも珍しくありません。
レーザーディスク(LD):当時のアニメファン向けに限定的に販売されていたため、現在はかなりの希少品です。1枚あたり3000〜6000円ほどで取引されるケースが多く、帯付き・ブックレット完備品はさらに高騰します。
DVD:後年に発売された選集DVDは、内容が限定的であるにもかかわらずファン需要が高く、BOX仕様では15000円〜25000円で落札される例も確認されています。特典映像(ノンクレジットOP/EDなど)が付属するため、コレクターズアイテムとして人気です。
「Blu-rayが出ていないからこそ、既存のメディアが高額化している」という点は、他の90年代リメイク作品と共通しています。
◆ 書籍関連
コミックス(谷上俊夫版):小学館の単行本全2巻セットは、中古市場で人気が高いです。美品セットは4000〜6000円前後で取引されることが多く、初版帯付きやサイン入りはさらに高額化します。
アニメ誌特集号:『アニメディア』『ニュータイプ』などで特集が組まれた号は、1冊1500〜3000円程度。とくに森川智之や速水けんたろうのインタビュー記事が載った号は需要が高いです。
ムック・設定資料集:当時少部数で発行されたムック本は現在入手困難。保存状態の良いものは5000円以上の値が付くこともあります。
◆ 音楽関連
音楽ソフトは、アニソンファン・声優ファン両方から需要があります。
シングルCD:「純白の勇気」「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー1997」「FLY TO THE DREAM」「永遠の伝説」などが収録されたシングルは、1000〜2000円程度が相場ですが、帯付き未開封品だと3000円以上に跳ね上がります。
サントラCD:BGMを収録したサントラは生産数が少なかったため、プレミア化。現在では8000円〜12000円の高額落札が多く見られます。
カセット版:一部地域限定でカセットテープが販売されていた例もあり、これは極めて希少でオークションに出れば高額取引必至です。
大津あきら最後の作詞曲「純白の勇気」はアニソン史的な価値も高いため、音楽系コレクターからの需要が続いています。
◆ ホビー・おもちゃ関連
マッハ号ミニカー:プルバックカー、チョロQタイプは中古市場で2000〜5000円前後。箱付き未使用品はさらに高騰し、1万円を超えるケースも確認されています。
プラモデル:組み立て式マッハ号は流通量が少なく、希少価値が高いアイテム。状態次第で1万円以上の値が付くこともあります。
ガシャポン・ソフビ:カプセルトイのマスコットやデフォルメフィギュアは比較的安価(500〜1500円程度)ですが、フルコンプセットは5000円以上で取引される場合もあります。
ぬいぐるみ:ワタルや剛のぬいぐるみは数が少なく、状態が良ければ3000〜6000円前後。タグ付き新品はさらにレア扱いです。
◆ ゲーム関連
ゲームボーイソフト『マッハGoGoGo』:中古市場で比較的見つかりやすいものの、箱・説明書付き完品は5000円以上で落札されるケースが目立ちます。未開封品だと1万円を超えることもあります。
ボードゲーム:当時発売されたアナログボードゲームは、駒・サイコロ・説明書が揃った完品で3000〜7000円ほど。コンディションが悪いものでも2000円前後で需要があります。
◆ 食玩・文具・日用品
シール・消しゴム:お菓子に付属したキャラクターシールや消しゴムは、1個数百円程度で取引されますが、未開封品や台紙セットは2000円以上に上がる場合があります。
文具類:下敷き、ノート、鉛筆セットなどはまとめ売りで3000円前後。特にマッハ号や覆面レーサーXが描かれたデザインは人気。
日用品:弁当箱、マグカップ、水筒などは数が少なく、状態が良ければ5000円以上で落札されるケースもあります。
◆ 総合的傾向
『マッハGoGoGo(第2作)』関連商品の中古市場は、次のような特徴があります。
流通量が少ない → 短命な作品ゆえに商品数が少なく、希少性が高い。
世代を超えた需要 → 当時リアルタイムで観た世代に加え、現在はアニソン・声優・90年代リメイク作品の研究者層からも需要がある。
プレミア化しやすい → Blu-ray未発売、設定資料未復刻といった事情から、既存アイテムが高騰する傾向にある。
結果として、中古市場では「知る人ぞ知るレアアイテム」として扱われ、価格も安定して高めに推移しています。ファンにとっては収集の難易度が高い一方、それだけコレクションの達成感が大きいジャンルともいえるでしょう。
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