『清蘭』(東方Project)

【清蘭】東方LostWord トレーディングホログラムカード Vol.2

【清蘭】東方LostWord トレーディングホログラムカード Vol.2
1,080 円 (税込)
(C)上海アリス幻樂団 / GOOD SMILE COMPANY, INC./NextNinja Co., Ltd. カプセル商品についてはカプセル・ブックレットが付かない場合があります。食玩についてはお菓子、外箱は付いておらず玩具のみの販売となります。よく一緒に購入されている商品類似商品はこちらY Line
楽天ウェブサービスセンター CS Shop

【名前】:清蘭
【種族】:月の兎
【二つ名】:浅葱色のイーグルラヴィ、地上大好き月の兎、舞い降りた月の兎
【能力】:異次元から弾丸を飛ばす程度の能力
【テーマ曲】:兎は舞い降りた、忘れがたき、よすがの緑

[toho-ue]

■ 概要

清蘭は「最初に出会う月の使者」として配置された存在

清蘭(せいらん)は、『東方紺珠伝 ~ Legacy of Lunatic Kingdom.』でプレイヤーが早い段階に遭遇する、月の兎(玉兎)として描かれるキャラクターです。物語全体が「月」と「地上(幻想郷側)」の張り詰めた関係を軸に進む作品の中で、彼女は巨大な陰謀の中心人物というより、“先に地上へ送り出された現場担当”の匂いを強く持っています。最序盤の相手でありながら、ただの雑魚役では終わらないのが清蘭の面白いところで、彼女の登場によって「今回の異変は、いつもの妖怪騒ぎとは肌触りが違うぞ」と空気が切り替わります。月の都という遠景が、いきなり現場の足音として近づいてくる――その入口を担うのが清蘭です。

所属と役目:地上調査隊「イーグルラヴィ」の尖兵

清蘭の立ち位置を理解するうえで鍵になるのが、彼女が「イーグルラヴィ」と呼ばれる地上調査(地上偵察)に関わる部隊の一員だ、という点です。月側が地上を観測し、必要とあれば介入できるようにするための“手足”として、彼女のような月の兎が送り込まれている、という構図が見えてきます。さらに清蘭は、その中でも潜入任務のような危険寄りの仕事を回される側として語られており、つまり「偉い人の計画を背負わされる現場の人」でもあります。結果として、彼女の台詞や振る舞いは威厳よりも即応性、誇りよりも任務の優先、そして少しの不満や愚痴が混ざる“生っぽさ”を帯びやすい。月の都の冷たさを、いきなりラスボスで見せるのではなく、下っ端の体温で先に感じさせる――清蘭はそういう役割の作りになっています。

種族と背景:月の兎という「便利な労働力」の影

清蘭の種族は月の兎。東方世界では、月は清浄さや規律の象徴として語られがちですが、同時に、そこで働く者たちの序列や役割分担も透けて見えます。清蘭は“月の都を代表する高官”ではなく、むしろ命令系統の末端に近い。だからこそ、彼女の存在は月社会の「きれいごと」だけではない部分――危険な仕事ほど割に合わない、命令は絶対、現場は消耗品になり得る――そうした構造を連想させます。資料上でも、清蘭は消耗品めいた扱いを受ける側として説明されており、可愛らしい外見や軽快な弾幕とは裏腹に、立場そのものはけっこうシビアです。こうしたギャップが、清蘭を“可愛いだけの1面ボス”から一段引き上げています。

能力の要点:「異次元から弾丸を飛ばす」という不穏な強み

清蘭の能力は、異次元から弾丸を飛ばす程度の能力とされています。これが示唆するのは、単に弾を速く撃つとか、数を増やすという話ではなく、「こちらの理解や常識の外側から攻撃が飛んでくる」感覚です。弾幕ごっこの世界で“出どころが読みにくい攻撃”は、それだけで圧になりますし、月側の技術や手段が地上のそれと質的に異なる可能性も匂わせます。実際の戦闘では、序盤のボスらしく基本はシンプルにまとめられている一方、密度や軌道で「油断するとすぐ詰む」瞬間を作りやすく、プレイヤーに今回の作品の緊張感を早々に学習させます。能力設定が持つ不気味さと、弾幕としての分かりやすさを両立させた、導入担当らしい設計と言えるでしょう。

見た目と記号:青の配色が示す「月側の冷たさ」と「若さ」

清蘭のビジュアルは、青みの強い髪色や服のトーンが印象の中心に置かれ、そこに兎耳や赤い瞳がアクセントとして効いています。色の言語として見ると、青は冷静さ・距離感・清潔さを想起させやすく、月のイメージとも馴染みます。その一方で、表情やポーズ、衣装のフリル感は「兵士」というより「まだ若い現場要員」に寄った軽さを残しており、命令を受けて動いているけれど、内心では地上への好奇心や戸惑いも抱えていそうだ、という余白が生まれます。清蘭は、月の硬質さと個人の柔らかさが同居したデザインで、だからこそ二次創作でも“つんとした任務口調”と“素のかわいげ”の両方を引き出しやすい土台になっています。

物語上の意味:大事件の前に置かれた「小さな接触」

東方のステージ1ボスは、世界観の看板を短時間で伝える役を担うことが多いですが、清蘭の場合は特に「今回の相手は月」という看板を、いきなり巨大な神格や支配者でなく“現場の兎”から出してくる点が効いています。つまり、地上に迫っているものが“抽象的な圧力”ではなく、すでに具体的な個人として入り込んでいる、という手触りが出る。清蘭と戦うことは、月そのものと戦うことの前哨戦であり、同時に「月の命令で動く個人」との衝突でもあります。プレイヤーは、彼女の弾幕を避けながら、ただ勝つだけでなく、月側の価値観が地上へ持ち込まれている事実を体で理解していく。清蘭は、その最初の一撃として、軽さと不穏さを混ぜた絶妙な“導入の顔”になっています。

[toho-1]

■ 容姿・性格

第一印象は浅い青と赤のコントラストで「月の兎」だと一瞬で分かる

清蘭の外見は、寒色寄りの髪色と赤い瞳、頭頂部に生えた兎耳という分かりやすい記号で組み立てられており、初見でも月の兎の系統だと直感させる設計になっています。髪は濃い青系で、まとめ方はふわっと量感のあるポニーテール寄りに見える一方、角度によっては編み込みやおさげのようにも読めるため、立ち絵の情報量が少ないぶん想像の余地が残ります。耳の形も、地上の兎の耳というより月の兎らしい整った輪郭で、同族の鈴仙に近い雰囲気を持たせている点が、種族としての連続性を強めています。全体の色設計は、冷たさと清潔さを先に立てつつ、赤目で戦闘員らしい鋭さを一点に凝縮する形で、ステージ1の登場人物として非常に把握しやすい顔になっています。

衣装は淡い青のワンピース系で、星と三日月の意匠が月側の所属を静かに主張する

服装は淡い青紫のワンピース調で、フリルを多用した軽いシルエットが特徴です。裾のあたりに星と三日月の模様が交互に並ぶ意匠があり、見る側に月を連想させる情報をさりげなく刷り込みます。戦闘員なのに装飾が多い、という違和感もこのキャラの面白さで、軍装の硬さより、月の都の美意識や規格のようなものがにじむため、清蘭は兵士でありながらどこか人形めいた整い方を見せます。一方で足元は裸足に見え、都会的な装備で固めているわけではありません。月の側に属しているのに、地上の兎とぱっと見が似てしまう、その曖昧さが清蘭の立場を象徴します。つまり彼女は、誇示するために派遣されたのではなく、溶け込むために送り込まれた存在であり、衣装からすでに潜入任務の匂いが立っています。

小道具の杵が「月の兎らしさ」と「現場の生活感」を同時に背負う

清蘭は身の丈に近い杵を持っているように描かれ、しかも先端に赤い染みがある、といった細部が語られます。兎と餅つきの連想をそのまま武器風に持ち込んだ形で、月の兎という種族イメージを一瞬で伝える仕掛けになっています。さらに補足として、戦いの直前まで餅つきをしていたと示されることもあり、非日常の戦闘と、やらされ仕事のような日常が地続きに存在している感じが出ます。武器というより作業道具を抱えて前線に立っているように見えるため、清蘭の“偉くない側”の空気が視覚的に強化され、プレイヤーは彼女を恐怖の侵略者というより、命令で動いている現場要員として受け取りやすくなります。

表情とポーズは「強気」より「虚勢」に寄り、若い実働部隊らしい軽さがある

清蘭の雰囲気は、絶対者の余裕ではなく、任務を遂行しようとする意地の張り方に近いものです。堂々としているのに、どこか落ち着ききっていない。敵に向けて攻撃の手を止めないのに、心の底では面倒さや割に合わなさも抱えていそう。この半端さが、ステージ1という短い出番でも印象を残します。造形面でも、服のフリルや淡い色のまとまりが“可憐さ”へ寄る一方、赤い瞳と兎耳が“異質さ”を残し、可愛いのに警戒すべき相手というバランスが取られています。結果として、清蘭は恐ろしい支配者ではなく、まだ完全に硬化していない侵入者として映り、月側の緊張を柔らかい手触りで導入する役に適します。

性格の芯は実務的で、命令には従うが愚痴も漏れる「現場気質」

清蘭の性格を一言でまとめるなら、任務遂行のために動く実務型です。敵対側へ堂々と出てきて交戦する時点で、命令を曲げるタイプではありません。ただし、完璧に冷酷な軍人というより、現場で消耗している人が持つ苛立ちや不満が混ざりやすい。設定としても危険な仕事に就いているのに賃金が低い、といった扱われ方が示され、そこから彼女が抱える本音が想像できます。つまり清蘭は、上からの大義を語るより先に、仕事としてのしんどさがにじむキャラクターです。この地に足のついた愚痴っぽさが、月の都の高潔さと対照的で、月側の社会構造を匂わせる装置としても機能しています。

薄給設定が作るリアリティ:正義や浄化より先に「割に合わなさ」が滲む

清蘭の人物像を濃くしているのが、危険な潜入系の仕事なのに待遇が良くない、という情報です。これがあるだけで、彼女の行動の動機が単なる忠誠心ではなくなります。命令だからやる、しかし誇りだけでは持たない、だからこそ内心で納得していない部分が出る。この構造は、清蘭を“敵キャラ”から“社会の中の個人”へ変換します。プレイヤーは彼女を倒す相手として認識しながらも、同時に、月側の制度に組み込まれた労働者として見る視点を得ます。ステージ1の相手としては珍しいタイプの立体感で、清蘭が短い出番でも語られやすい理由がここにあります。

会話の距離感で印象が変わる:相手が誰かで「敵意の濃度」が揺れる

清蘭は月の兎であり、同族や月に縁のある人物と接点を持つ立場でもあります。そのため、対峙する相手が“ただの地上側”なのか、“月を知る側”なのかで、言葉の温度や距離感が微妙に変わって見えます。完全な侵略者のロジックで押し切るより、知っている相手がいるからこそ言い切れない部分が出たり、任務口調の裏に素の反応が漏れたりする。こうした揺れは、清蘭の性格が一枚岩ではないことを示し、機械的な敵ではなく、感情と立場の間で動く人物としての説得力を増します。

公式出番が少ないからこそ「補完しやすい性格」になっている

清蘭は大ボス級の長編ドラマを背負うタイプではなく、短い登場で役割を果たす配置です。そのぶん、性格は尖りすぎず、しかし薄くもない、補完の余白が大きい作りになっています。真面目で任務に忠実、けれど待遇に納得していない、そして現場の小言が出る。この要素が揃っていると、二次創作ではツッコミ役にも、苦労人にも、若い兵士にも振れる。可愛げのある不満と、逃げない実務感が同居しているため、強い悪意よりも人間味を足しやすいのです。結果として、清蘭は“敵としての記号”を持ちながら、“仲間になりそうな気配”も同時に漂わせる、扱いやすい温度のキャラクターとして定着していきます。

[toho-2]

■ 二つ名・能力・スペルカード

二つ名は「浅葱色のイーグルラヴィ」──色と所属を同時に名乗る自己紹介

清蘭の二つ名は、浅葱色のイーグルラヴィ(英語表記ではPale Blue Eagle Ravi)とされ、まず「色」が前面に出るのが特徴です。浅葱色という言葉は、淡い青緑~青の中間のような冷たい透明感を連想させ、月の都の清潔さや距離感、あるいは“空気の薄さ”すら想像させます。その色が彼女自身の髪や装いのトーンとも響き合い、キャラクターを視覚的に一瞬で固定する記号にもなっています。同時に後半のイーグルラヴィは、個人名ではなく部隊名の匂いが強い。つまりこの二つ名は、清蘭という個人を呼びつつ、彼女が「どこの誰か」より先に「どこに属するか」「どんな役回りか」を名乗ってしまう形式になっています。ステージ1で出会う相手として、これほど分かりやすい名札はありません。地上側から見れば、彼女は“月から来た現場部隊”の一端であり、個のドラマより任務の気配が先に立つ。二つ名だけで、その空気を完成させています。

能力は「異次元から弾丸を飛ばす程度」──出どころを曖昧にして圧を作る

清蘭の能力は、異次元から弾丸を飛ばす程度の能力。ここで重要なのは「弾丸」という言葉のチョイスで、彼女の攻撃が妖術めいた“光弾”というより、銃弾・弾薬・火器といった近代的なニュアンスを帯びている点です。さらに異次元という枕が付くことで、攻撃の発生源がこちらの理解の外に置かれます。弾幕ごっこは本来、弾の軌道や発射位置が読めるから成立する遊びですが、清蘭は設定上それを一段ズラす立場にいる。もちろんゲームとしては理不尽になりすぎない範囲で表現されていますが、設定が示す方向性は明確で、「こちらが想定する空間のルールに、月側の仕組みが割り込んでくる」という不穏さです。加えて清蘭は危険な潜入任務を回されるのに薄給、という情報も付いており、能力の不気味さと、立場の哀愁が同居します。強い力を持っているのに、社会的には強者ではない。このギャップが、清蘭の弾幕を“ただの序盤の洗礼”で終わらせず、月社会の構造まで匂わせる装置に変えています。

弾幕表現の核は「塊の射撃」と「壁の構築」──撃つだけでなく、通路を奪う

清蘭の戦い方を眺めると、単純なばら撒きより、まとまった銃弾の塊でラインを作り、そこへ別系統の弾を重ねて“通り道を消す”方向に寄っています。序盤ボスとしては基本は素直でも、塊が作る圧が強く、避ける側は「細かい弾をさばく」より「安全地帯を組み立て直す」動きが求められます。特に紺珠伝は、被弾の重みがモード設計にも直結する作品なので、清蘭の攻撃は“練習台”というより“本作の呼吸の強制”に近い。ここで塊に慣れさせ、壁と誘導の感覚を覚えさせ、次のステージ以降の濃さへ接続する。清蘭の能力設定(異次元の弾)と、実際の弾幕の体感(出どころが読みにくい圧)が、作品全体の緊張感の入口として噛み合っています。

スペルカード構成:道中の凶弾、ボスの弾符、締めの銃符──段階ごとに役割が違う

清蘭のスペルカードは、ステージ1の流れの中で段階的に配置されています。まず道中で凶弾「スピードストライク」が登場し、ここで“速度と線”の怖さを先に見せる。次にボス戦の中心として弾符「イーグルシューティング」が置かれ、難易度によっては弾符「鷹は撃ち抜いた」へ差し替わることで、同じ枠でも圧の質が変わる。そして最後に銃符「ルナティックガン」が控え、締めとして「壁+塊」の閉塞感を強く刻む。つまり、名前の並びだけでも、凶→弾→銃と“危険度の語感”が積み上がっていくのが分かります。序盤のキャラにしてはやけに近代兵器寄りの語彙で固められているのも特徴で、月側の武装感、作戦行動感が前面に出る。妖怪の喧嘩というより、軍事的な掃討の匂いがする。この作品の根っこを、清蘭のスペカ名だけで感じ取れる作りです。

凶弾「スピードストライク」:速さで追うのではなく、軌道で詰めるタイプの圧

凶弾「スピードストライク」は、ステージ道中側に置かれることで“まだボス戦じゃないのに息が詰まる”感覚を作ります。名前は速度の直球ですが、体感としては速さそのものより、ラインが曲がりながら迫ってくることで、逃げる方向の選択肢が削られるタイプの圧になりやすい。避け方が分からないと、反射的に大きく動いて余計に巻き込まれる。逆に、弾の列がどこで折れるか、どこが当たりやすいかを理解すると、一気に安定する。つまりこれは、プレイヤーに「見て判断する」ことを要求する学習用のスペルでもあります。清蘭が“現場の射撃担当”であることを印象づける役割も担い、次に来る弾符の密度を受け止めるための前振りとして機能します。

弾符「イーグルシューティング」/弾符「鷹は撃ち抜いた」:同じ枠で性格が変わる、難易度差の見せ方

弾符「イーグルシューティング」は、清蘭のボス戦を代表する“看板の弾符”です。塊の銃弾と交差する弾が組み合わさり、視界が整理できないと安全地帯が消えていく。ここで重要なのは、清蘭が単に弾を増やすのではなく、交差や変化で“読む負荷”を上げてくる点です。さらにLunaticでは弾符「鷹は撃ち抜いた」が同枠に入り、同じ段階でも危険の質が変わる。名前が具体的な狩りのイメージに寄るぶん、こちらが撃ち落とされる側の感覚が強くなり、清蘭の立ち位置が「侵入者」から「狩る側の兵士」へ少しだけシフトします。こうした差し替えは、単なる強化ではなくキャラの輪郭の強化にもなっていて、難易度が上がるほど清蘭の“月側の作戦行動”が濃く見えるように設計されています。

銃符「ルナティックガン」:壁を作ってから塊で蓋をする、月の射撃の締めくくり

銃符「ルナティックガン」は、清蘭の攻撃思想を最後にまとめて見せるスペルです。固定的な弾列で壁を作り、そこを抜けようとする動きを塊の射撃で塞ぐ。避ける側は、壁を見てから動くと遅れ、塊を見てから動くと通路が閉じる、という二重の遅延罠に引っかかりやすい。だから攻略は、壁が出来る前の段階で「抜ける方向と誘導」を決める必要があり、清蘭の弾幕が“反射神経勝負”ではなく“状況設計勝負”であることが際立ちます。二つ名が示す淡い青の印象とは裏腹に、やっていることはかなり実務的で、撃つべき場所に撃ち、動くべき方向を奪う。清蘭が月の都の末端とはいえ、軍事行動の一部として配置されていることが、この銃符で強く納得できるはずです。

スペル名に散らばるキーワード:Eagle/Lunatic/Gun──「月の理屈」が言葉として侵入してくる

清蘭のスペル名には、イーグルやルナティック、ガンといった単語が並びます。幻想郷の弾幕では雅な単語や妖怪的な語彙も多い中で、清蘭は妙に現代寄り、軍事寄りの響きを持つ。これは彼女が“月の兎の部隊”という外部勢力であり、幻想郷の文化の延長線ではないことを、言葉だけで示す仕掛けです。しかも、能力は異次元、所属はイーグルラヴィ、スペルはガン。空間・組織・武装の3点セットが揃っているため、清蘭の出番は短くても「今回の相手はいつもの妖怪とは違う」というメッセージが強く残ります。ステージ1のボスにして、作品全体のトーンを宣言する役。清蘭の二つ名・能力・スペルカードは、その宣言文として無駄がありません。

[toho-3]

■ 人間関係・交友関係

清蘭の関係性は「身内(同じ月側)」が中心で、幻想郷側とはまず任務の衝突から始まる

清蘭の人間関係(交友関係)は、幻想郷の日常コミュニティに根を張るタイプではなく、月の都の組織に属する「同僚・顔見知り」を軸に回ります。そもそも彼女は月の兎であり、月側の潜入(浸透)任務に従事する立場として紹介されるため、地上側と親交を深めるより先に、作戦の一部として接触が発生する構図になっています。だから清蘭が他者と絡むときは、まず“任務”が前景に出て、感情や好意は後ろに回りやすい。ただ、その任務が危険なわりに薄給だとされる点も合わせて考えると、清蘭は「大義に燃える理想家」より「やらされ感を抱えた現場担当」に寄り、相手によっては敵対しながらも本音が漏れたり、愚痴っぽい距離感になったりする余地が生まれます。月側の規律と、個人の生活感がせめぎ合う――清蘭の関係性はその緊張の上にあります。

鈴瑚(りんご):同じ部隊の「知っている相手」であり、現場を共有する仲間

清蘭の関係先として最も分かりやすいのが、鈴瑚です。資料上でも鈴瑚は清蘭の「Known(知っている相手)」として挙げられており、さらに清蘭自身が「イーグルラヴィ」地上調査隊の隠密(covert operations)側の一員である、と明記されます。ここから自然に見えてくるのは、清蘭と鈴瑚が同じ枠組みの中で行動し、地上での任務を分担する関係だということです。作品の流れとしても、清蘭がステージ1のボスとして前線の接触を担い、続く鈴瑚が次の段階で立ちはだかる配置になっているため、プレイヤー側の体感としては「月側の現場要員が、段階的に出てくる」という連なりになります。直接的に“親友”だとか“上司部下”だとかを断言できる情報は多くありませんが、少なくとも互いを知っており、同じ月の作戦行動の中で顔を合わせる関係であることは押さえられます。清蘭の性格を現場気質として捉えると、鈴瑚は“同じ現場の苦労を分かち合える相手”になりやすく、二次創作でセット運用されやすい理由も、この土台にあります。

鈴仙・優曇華院・イナバ:同じ「月の兎」圏の顔見知りで、立場の違いが会話の温度差を生む

清蘭は鈴仙・優曇華院・イナバとも「Known(知っている相手)」として扱われます。鈴仙は永遠亭側に身を置く月の兎であり、幻想郷での生活に根を下ろしている点で、月の任務で動く清蘭とは立ち位置が大きく異なります。この違いがあるからこそ、両者の関係は単純な敵味方では終わりません。清蘭から見れば鈴仙は“月を知っている地上側”であり、鈴仙から見れば清蘭は“月の都の側から来た、今まさに動いている現役の兎”です。情報源によっては、今作の序盤ボスたちが鈴仙と顔見知りであること、そして主人公が鈴仙の場合に会話内容が変わることが触れられており、ここに「月の兎ネットワーク」の匂いが濃く出ます。清蘭の言葉遣いは任務口調を基本にしながらも、相手が鈴仙だと“よそ者”に対する硬さだけでは済まず、知っている相手に向けた微妙な距離感が混ざりやすい。清蘭の交友関係は広くない分、鈴仙のような「同族で立場が違う相手」との接点が、キャラの立体感を作る要所になります。

月の組織側:個人の交友というより「命令系統」としての関係が背後に張り付く

清蘭の職務は、月側の軍事的枠組みに属する潜入要員(infiltrator)として整理されます。ここで重要なのは、清蘭の上に「指示を出す側」が存在すること、そして清蘭の関係性が“仲の良さ”より“任務の連結”で語られやすいことです。薄給で危険な任務に就いている、という記述は、彼女が組織内で高い地位にあるわけではないことを強く示唆します。つまり清蘭の対人関係は、同僚(鈴瑚)や同族(鈴仙)との横の繋がりがある一方で、縦方向には「逆らいにくい命令」「割に合わない仕事」といった圧が常にかかっている。交友関係を語る章でありながら、清蘭の場合は“交友の前に組織”が立ちふさがり、それが言動の端々に影を落とす――この構造を押さえると、清蘭の人間味がより見えやすくなります。

主人公側(霊夢・魔理沙・早苗・鈴仙):接触は敵対から始まるが、相手によって「刺さる言葉」が違う

清蘭が幻想郷側と関係を持つ入口は、基本的に交戦です。ステージ1のボスとして、彼女は主人公たちの前に立ちはだかり、月側の作戦の一端として“浄化”を匂わせる立場に立ちます。一方で、主人公側は霊夢・魔理沙・早苗といった人間組、そして鈴仙という“月を知る側”で受け止め方が変わる。人間組にとって清蘭は、いつもより事情が読めない侵入者として現れ、月の気配を連れてくる警報になります。鈴仙にとっては、事情を知っているからこそ“ただ倒せば終わり”になりにくい相手で、会話の温度が変わり得る。清蘭自身の側も、相手が誰かで言い方や苛立ち方が変わる余地があり、そこが短い登場でもキャラの手触りを残すポイントになります。関係性が深まる前に戦いが起きる、しかし戦いの中に「知っている者同士」の空気が混ざる――清蘭の交友関係は、その矛盾した同居で味が出ます。

関係性のまとめ:清蘭は「セットで語られる相手」が少数精鋭で、その少なさが濃さになる

清蘭の交友関係を整理すると、月の兎圏の知り合いが軸で、代表が鈴瑚と鈴仙です。関係の数自体は多くありませんが、少ないからこそ一つ一つの接点がキャラ解釈の核になります。鈴瑚とは同じ任務圏で並べやすく、鈴仙とは同族で立場が違うためドラマを作りやすい。さらに清蘭は組織の末端寄りの現場担当として描写され、薄給設定が“愚痴”や“やらされ感”を自然に生むので、同僚との会話にも、相手が鈴仙のような別陣営の兎であっても、固い敵対一色ではなく温度差が入り込む余地があります。清蘭は、交友が広いキャラではなく、狭い関係性の輪の中で立場と感情が擦れるキャラ――この捉え方が一番しっくり来るはずです。

[toho-4]

■ 登場作品

公式での主戦場は紺珠伝:清蘭はステージ1ボスとして「月の介入」を最初に可視化する

清蘭の登場作品を語るとき、まず核になるのは『東方紺珠伝 ~ Legacy of Lunatic Kingdom.』です。清蘭はこの作品でステージ1ボスとして登場し、プレイヤーが最初に「月側の意志」とぶつかる窓口を担います。東方シリーズのステージ1は、世界観の説明と操作感の温め直しを同時に行う場所ですが、紺珠伝の場合は“いつもの幻想郷の喧嘩”より硬い空気が最初から漂うため、清蘭の役割は単なるチュートリアル相手ではありません。彼女の存在は、異変の背後にある勢力が月であること、そして地上がすでに監視・接触の段階に入っていることを、戦闘という最も分かりやすい形で突き付けます。つまり清蘭は、物語の最初の関門であり、作品のトーンを定める試金石でもあります。ここで受ける弾幕の感触、会話の距離感、そして“任務で動く現場要員”の手触りが、以降の鈴瑚、そしてさらに奥の月側の存在へ滑らかに繋がっていきます。

登場のしかたが印象を残す理由:短い出番で「月の社会」を匂わせる設計

紺珠伝における清蘭の出番は、長編の主役のように濃密ではありません。それでも印象が残るのは、登場の情報が「月の兎」「イーグルラヴィ」「潜入任務」「異次元の弾」「薄給」といった要素で最初からまとまっているからです。作品の序盤でプレイヤーが受け取れる情報量には限りがありますが、清蘭はその限られた枠の中で、月側の“組織としての気配”と“個人のやらされ感”を同時に立てます。言い換えると、清蘭は単なる敵ではなく、世界設定を背負う小さな看板です。ステージ1で倒される存在でありながら、彼女を通して見えるのは「月の都の規律」だけではなく、「その規律の下で働く者の現実」でもある。こうした二重構造が、登場作品が少ないことを弱点にせず、むしろ強い輪郭として機能させています。

プレイヤーキャラによる見え方の差:霊夢・魔理沙・早苗・鈴仙で“刺さる部分”が変わる

紺珠伝は主人公の選択肢があり、清蘭との接触も「どの主人公で出会うか」によって受け取り方が微妙に変わります。霊夢・魔理沙・早苗といった人間側の主人公から見る清蘭は、得体の知れない月の実働部隊として映りやすく、序盤から異変の規模が大きいことを知らせる警報になります。一方、鈴仙を選ぶと、同じ月の兎という共通点が関係の温度を少し変え、清蘭が“ただの侵入者”ではなく“知っている圏内の相手”として立ち上がりやすい。清蘭のキャラクター性は、広い人間関係の網で見せるタイプではなく、少数の接点で濃淡を出すタイプなので、この主人公差は短い出番の中で彼女の立体感を増す重要な装置になります。

ゲーム内での役割の具体像:道中の空気を変え、次の月兎へバトンを渡す「接触担当」

ステージ1のボスは、作品全体の難易度やテーマの入口を担当します。清蘭は弾幕の思想が“塊と壁”の方向へ寄っていて、避ける側に「安全地帯を作る」「誘導で道を確保する」といった判断を要求します。これにより、プレイヤーは早い段階で紺珠伝の緊張感を体に覚えさせられる。さらに、清蘭のスペル名や能力設定は軍事的な語彙と結びつきやすく、幻想郷の雅な異変より“作戦行動”の匂いを強めます。ここで空気が変わるから、次に控える鈴瑚の登場が自然に重くなる。清蘭は一人で物語を動かすというより、作品全体の重力へプレイヤーを引き込む引き金として機能します。

公式の周辺資料での扱われ方:情報が少ない分、要点がまとまって伝わるキャラ

清蘭は、シリーズ全体で見ると“多数の作品に跨って頻繁に出るキャラクター”というより、特定作品で役割を果たすタイプです。そのため、公式の周辺資料で語られる場合も、断片が大量に積み重なるのではなく、最初に提示された要点(所属・任務・能力・待遇)が軸になりやすい傾向があります。結果として、設定の補完は「新しい事実が次々出る」というより、「既存の要点から何が読み取れるか」を深掘りする方向へ向きます。これは清蘭のキャラクターが“骨太なプロフィール”を最初から持っていることの裏返しで、登場作品が絞られていても語りが痩せにくい理由になります。

二次創作ゲームでの登場傾向:ステージ1ボスの再演と、月兎コンビの強化が定番

二次創作ゲームの世界では、清蘭は扱いやすい立ち位置を持っています。第一に、ステージ1ボスとしての設計が明確なので、弾幕系の二次作品で「序盤の関門」として再演しやすい。第二に、鈴瑚とセットで語りやすく、月の現場要員コンビとして登場させると、短いやり取りだけでも空気が立ちます。ここに薄給・やらされ感・現場愚痴といった要素を足すと、ギャグにもシリアスにも振れる。弾幕作品では銃弾モチーフを強めて射撃キャラに寄せたり、アクション作品では杵を武器にした近接寄りの操作キャラにしたりと、元の記号を保ったままゲーム性へ落とし込みやすいのも特徴です。登場作品が少ないキャラほど二次創作で“動かし方の型”が重要になりますが、清蘭はその型が最初から分かりやすい。だから二次作品の中でも自然に使われ続けます。

二次創作アニメ・動画での登場傾向:月側の「現場日常」を描くときの便利な視点役

二次創作アニメや短編動画の文脈では、清蘭は「月の都の外側で働く人」の視点役になりやすいキャラです。月側を神秘や恐怖として描く作品でも、清蘭を入れると一気に生活感が混ざり、世界が硬すぎず、しかし軽すぎもしない温度になります。任務口調で現場の愚痴を言いながらも、結局やることはやる。その姿は、視聴者が感情移入しやすい“苦労人の窓”になります。また、幻想郷側のキャラと絡ませる場合も、清蘭は「敵だから話が成立する」「同族(鈴仙)がいるから会話が伸びる」という二つの導線を持っているため、短編でも導入が早い。登場作品が限られるぶん、二次の映像表現では“説明しなくても伝わる役割”として採用されやすいのです。

登場作品の整理まとめ:公式は紺珠伝が中心、二次では月兎の入口担当として広く再解釈される

清蘭の登場作品をまとめると、公式で明確に軸になるのは『東方紺珠伝』で、ここでステージ1ボスとして“月の介入の第一声”を担います。以降の展開でシリーズ常連のように出番が増えるタイプではない一方、初出で与えられた要点が強く、二次創作では弾幕・アクション・短編動画など様々な形へ転用されやすい。鈴瑚と並べて月兎コンビとして扱う、鈴仙との同族関係で温度差を作る、薄給設定で現場の愚痴を膨らませる――こうした“使える接点”が少数精鋭で揃っているため、登場作品が少ないことが逆にキャラの輪郭を守り、再解釈の幅を広げています。清蘭は、作品数で押すのではなく、入口の一撃で世界観を刻むタイプのキャラクターだと言えるでしょう。

[toho-5]

■ テーマ曲・関連曲

清蘭の“顔”になる曲はボス曲「兎は舞い降りた」──軽さと不穏さを同居させた1面の名刺

清蘭のテーマ曲として真っ先に挙げられるのが、東方紺珠伝の1面ボス曲「兎は舞い降りた」です。作品の音楽リストでも、ステージ1ボス(清蘭)の曲として整理されており、清蘭というキャラクターの輪郭を“音”で固定する役目を担います。 この曲が面白いのは、タイトルのインパクトが強いのに、曲の感触が「降りてきた侵略者の凶悪さ」よりも「任務で出てきた現場担当が、どこか軽く構えている」方向へ寄りやすいところです。清蘭は月の兎として地上に送り込まれた存在ですが、彼女自身は巨大な陰謀の中心ではなく、あくまで“前線の接触係”。だから曲も、荘厳な威圧で押し潰すのではなく、テンポの良い推進力で「はい、ここから始まるよ」とプレイヤーを走らせるタイプの勢いを持ちます。 弾幕戦で聴くと、旋律が前へ前へと押してくるぶん、避ける側の呼吸も自然に速くなる。ステージ1のボス曲としては短時間で状況を作り切る必要があるので、メロディの手数でキャラの性格を説明するというより、リズムとフレーズの切り替えで「軽快に撃ってくる」「でも油断すると詰む」という二面性を刻みます。清蘭のキャラ解釈が“可愛い侵入者”へ寄っても、“現場の兵士”へ寄っても成立するのは、この曲が片方に寄り切らず、軽さの中に硬い針を混ぜているからです。

1面道中曲「忘れがたき、よすがの緑」──清蘭へ繋がる“発進”の空気を作る前段

清蘭そのもののテーマは「兎は舞い降りた」ですが、彼女の印象を支える“助走”として外せないのが、1面道中曲「忘れがたき、よすがの緑」です。音楽リストでは東方紺珠伝のステージ1テーマとして位置づけられ、ボス戦に入る前の空気を規定します。 この道中曲が作るのは、のどかな幻想郷の散歩というより「これから長い戦いに入る」ための覚悟です。紺珠伝は作品全体が硬質で、プレイヤーに“繰り返しの緊張”を要求する設計になりやすいのですが、その入口に置かれる1面道中曲が、最初から妙にスケール感を持っている。つまり、清蘭がステージ1ボスだから軽い、という気分にさせないための下地が、この曲で作られます。 結果として、清蘭のボス曲が始まった瞬間、「やっとボスだ!」といういつもの切り替えよりも、「助走の延長線上で、そのまま撃ち合いに突入する」感覚が強く出る。清蘭は“月の介入の第一声”であり、1面道中曲が“出発宣言”だとすると、ボス曲は“接触開始”。この二曲が連続して鳴ることで、清蘭の登場が単発のイベントではなく、作品の長い緊張の第一段として収まります。

タイトル曲からの流れで“宇宙・月”の色が先に塗られている

紺珠伝のサウンドトラックはタイトル曲「宇宙巫女現る」から始まり、そこから1面道中、1面ボスへ進みます。アルバムとして見たとき、タイトル→道中→清蘭、の段階で「今回の舞台は月・宇宙の気配が強い」という色が最初に塗られるので、清蘭が出た瞬間に“いつもの幻想郷の延長”として受け取りにくくなっています。 この構造は、清蘭の立場を強化します。清蘭は偉い人物ではないのに、彼女が出てきただけで作品全体の大きさが見えるのは、音楽の導線が「地上の小競り合い」ではなく「外から来る圧力」を先に準備しているからです。プレイヤーは、清蘭のセリフを細かく読まなくても、音の温度差で“月側の気配”を感じ取る。清蘭はその気配の具体化であり、曲はそれを支える照明になっています。

曲名が示す物語性:「兎は舞い降りた」は“侵入”より“着陸”の言葉で、清蘭の軽さと合う

「兎は舞い降りた」という言い回しは、侵略・襲来の凶々しさを直球で言うより、“降りてきた”という出来事の描写に寄っています。さらに英題も「The Rabbit Has Landed」として知られ、着陸=任務開始のニュアンスが強い。 このタイトルの方向性が、清蘭のキャラクター像と噛み合います。清蘭は“月の兎として地上へ派遣された現場担当”であり、恐怖の象徴というより、作戦の歯車として現れる存在です。だからこそ「舞い降りた」は、威厳より機動、怒りより手順、という清蘭の仕事っぽさを表しやすい。曲を聴き直すと、メロディの明るさやテンポの軽さが「ボスなのに楽しげ」に聴こえる瞬間があり、その軽さが逆に、月側の冷たさ(個人の感情より任務)を際立たせることもあります。

関連曲として語られやすいのは「1面の二曲セット」──道中からボスへ、空気の連続が“清蘭の印象”になる

清蘭単体のテーマ曲は明確ですが、ファンの会話で清蘭が語られるとき、セットで出てきやすいのは「忘れがたき、よすがの緑」→「兎は舞い降りた」の流れです。両方とも同じ作品のステージ1に紐づき、公式の音楽リストでも並びで配置されます。 この二曲は、役割が分かれているようで、体験としては一続きです。道中曲が“広がり”を作り、ボス曲が“密度”を作る。道中で気持ちが上がり、ボスで手が忙しくなる。この連続が、清蘭を「序盤の小ボス」ではなく「長い旅の第一関門」に変えます。特に紺珠伝は、同じ場面を繰り返し体験することになりやすいので、清蘭の曲は“何度も聴かれる曲”でもあります。何度も聴かれると、曲の表情の変化(軽快さ、焦り、余裕、詰めの圧)が見えてきて、清蘭というキャラも「ただの侵入者」から「妙に人間味のある現場要員」へ印象が広がっていきます。

二次創作アレンジの定番:バイオリンロックやピアノで“兎の軽快さ”が強調される

「兎は舞い降りた」は二次創作アレンジでも扱われやすく、特にテンポの良さを活かしたロック寄りアレンジや、旋律の走りを前面に出すピアノアレンジが定番になりがちです。たとえばTAMUSICによる“VIOLIN ROCK”名義で「兎は舞い降りた -1面ボス・清蘭(東方紺珠伝)VIOLIN ROCK」として配信サービス上に存在し、題材として清蘭の曲であることが明示されています。 こうしたアレンジで強調されるのは、清蘭の“軽さ”です。原曲でも感じられる軽快さが、ロックの推進力や、ピアノの粒立ちの良さでさらに前に出ると、清蘭が「危険な仕事をやらされてる」側であっても、戦闘そのものはどこか楽しんでいるように見える瞬間が増えます。逆に、重めのアレンジにすると、“月側の作戦行動”の硬さが前に出て、清蘭が急に軍事的に見える。原曲の懐が広いからこそ、アレンジ方向でキャラの見え方がガラッと変わり、清蘭の解釈の幅にも繋がっています。

曲から逆算すると見えてくる清蘭像:軽快=無邪気ではなく、現場の“慣れ”や“麻痺”の可能性

清蘭の曲が軽快だからといって、彼女が無邪気だと決めつける必要はありません。むしろ任務で地上に来ることが常態化しているなら、現場は“慣れ”や“麻痺”で軽口が出ることもある。あるいは薄給で割に合わない仕事だからこそ、深刻になりすぎないように自分を守っているのかもしれない。清蘭の公式設定には任務・所属・待遇といった現実的な匂いがあり、そこへ軽快なボス曲が重なることで、「強いのに偉くない」「危険なのに軽い」という独特のズレが生まれます。 このズレこそが清蘭の味で、テーマ曲はその味を最短距離で伝える手段です。清蘭を思い出すとき、多くの人はまず「兎は舞い降りた」のフレーズを思い浮かべ、次にステージ1道中の空気を思い出す。つまり曲は、清蘭の名札であり、同時に紺珠伝という作品の入口の記憶そのものでもあります。

[toho-6]

■ 人気度・感想

● 数字に映る「清蘭らしさ」の立ち位置

清蘭は「主役級の常連」ではなく、作品を象徴する顔ぶれのすぐ下で、じわじわと支持を積み上げていくタイプとして語られやすい。人気投票の順位だけで熱量を測るのは乱暴だが、年ごとの推移を見ると、強烈な波よりも「一定の層が毎年ちゃんと好きでいる」気配が濃い。たとえば2025年の投票(2025/8/15〜8/29)では、清蘭は117位・706ポイント・票数135という位置にいて、上位を争う大物勢の陰で、安定した“中堅の推し”として見える。一方で過去回でも、2019年は98位、2020年は95位と、極端に沈むというより「同じ帯域に居続ける」印象があり、これが清蘭のキャラクター性――派手さより実務、号砲より偵察、センターより前線の一兵――と不思議な一致を作っている。さらに別年の結果でも100位前後に入り、コメント数がまとまって付くことがあり、語りたくなる“引っかかり”を確保しているのが分かる。

● 「月の兎」枠の中で、いちばん生活感がある可愛さ

ファンの感想で多いのは、清蘭の可愛さが「強者の余裕」や「神秘の艶」ではなく、もっと日常側に寄った種類だという点だ。月の都や月面の要素はスケールが大きくなりがちなのに、清蘭はそこを“兵士の手触り”に落とし込む。命令系統があり、同僚がいて、任務があり、言葉や態度に仕事のクセが滲む。その結果、幻想郷の住人というより「組織の末端として働いている存在」が好きな人に刺さる。強い言葉で威圧しないのに、やることはやる。軽口っぽいのに、役割は外さない。そういう矛盾が、キャラの体温として受け取られている。

● クセのある弾幕と、初見の印象が“笑い”に変わる瞬間

プレイ面の印象は、最初に出会った瞬間の「何だこの弾は」という驚きが、そのまま記憶に残りやすいタイプだ。清蘭は序盤の相手として登場するため、緊張感よりも“作品の空気を告げる役”を担うが、そこでちゃんと変なものを投げてくる。結果として、初見では戸惑い、慣れると笑って避けられる、という感情の変化が起きやすい。レビューやプレイ記録でも、弾の見た目や挙動が話題になり、清蘭=最初の関門というより「最初のツッコミどころ」として語られることがある。この“笑いを作れる1面ボス”という資質は、後々の二次創作での扱いやすさにもつながり、シリアスに振ってもいいし、ギャグに寄せても破綻しにくい。

● デザイン面の強みは「見分けの良さ」と「盛りすぎない余白」

清蘭の見た目は、月の兎らしいモチーフを押さえつつ、装飾の情報量を詰め込みすぎない。だからこそ、立ち絵・ドット・漫画・アニメ調など媒体が変わっても輪郭が崩れにくい。ファンアートでの再解釈も幅が出る。可憐寄りにも、軍装寄りにも、素朴寄りにも振れるのに、清蘭だと分かる。その「余白」は人気の爆発力とは別の形で、長く描かれ続ける強さになる。投票で上位常連になりにくい一方、絵を描く側・SSを書く側にとって“手を伸ばしやすい素材”であり続ける、という評価につながりやすい。

● 物語の“語られていない部分”が、想像の燃料になる

清蘭は設定上、所属や任務の匂いが強いのに、個人の過去や心情が細部まで固定されきっていない。ここがファンの感想を増やすポイントになる。たとえば「命令に従う兵士としての顔」と「個人としての好みや弱さ」がどこで繋がっているのか、作品内の描写だけでは断定できない余地がある。だから、二次創作では“働く人のストレス”や“仲間内の愚痴”のような地上っぽい題材に落とし込めるし、逆に月の都の政治・軍事の影を背負わせてシリアスにもできる。実際、清蘭をキーワードにした創作の蓄積があり、日常寄りから物語寄りまで幅が見える。この柔らかさは、キャラの強さを「確定設定の厚み」ではなく「解釈の回転半径」で作っている、というタイプの人気だ。

● “セット運用”の愛され方:清蘭がいると会話が回る

清蘭は単独で神秘の中心に立つより、誰かと並んだときに魅力が増すと言われがちだ。特に同僚的な相手との組み合わせでは、清蘭の性格の機微――軽いノリ、実務感、妙な真面目さ――が会話のテンポとして立ち上がる。人気投票にも「組み合わせ(パートナー)」の項目があり、清蘭は鈴瑚とのペアが目立つ票数を得ていた回がある。この手の“横に置くと強い”キャラは、作品をまたいで登場頻度が増えるほど再評価されやすい。清蘭自身の人気が急騰しなくても、周囲のキャラや新作の文脈次第で、自然にスポットが当たる可能性を常に残している。

● 好きな人が挙げやすいポイント、苦手な人が引っかかりやすいポイント

好意的な声としては、①かわいいのに職務意識がある、②序盤ボスなのに印象に残る、③月勢力の中で“等身大”に見える、④相棒関係で味が出る、あたりが並びやすい。逆に、強烈なドラマや圧倒的な必殺の個性を最初から求める人には、清蘭は少し薄味に映ることもある。ただ、その薄味は「伸びしろ」でもあり、後から好みが変わったときに刺さる余地として機能する。上位固定のキャラを追う楽しさとは別に、“気づいたら好きになっていた”という種類の後追い評価が起きやすいのが清蘭の特徴で、投票順位が中堅で安定する理由にもつながっている。

[toho-7]

■ 二次創作作品・二次設定

二次創作での清蘭は「設定が少ない=動かしやすい」枠に入り、日常にも軍事にも振れる

清蘭は公式での出番が“入口担当”にまとまりやすいぶん、二次創作では扱いの自由度が高いキャラクターとして定着しやすいです。輪郭として強いのは、月の兎であること、地上調査部隊(イーグルラヴィ)側の現場要員であること、そして薄給・割に合わない危険任務という匂いがあること。ここまで要点が揃っていると、二次では「この子はこう動かすと気持ちいい」という型が作りやすく、かつ型から外しても破綻しにくい。例えば、任務の顔を強めれば軍事・潜入・作戦行動の物語が立ち、生活感の側を強めれば、愚痴や小言が回るコメディが立つ。しかも清蘭は“偉くない側”として想像しやすいので、強大な陰謀の中心に置かなくても主役級の手触りを出せるのが強みです。「大きな世界の中の小さな人」という立ち位置は、日常系でもシリアスでも物語の芯になりやすく、作品ジャンルを選びにくい土台になります。

定番カップリングは鈴瑚とのペアで、愛称やタグ文化まで含めて一つの文脈になる

清蘭の二次創作で最も分かりやすい軸は、鈴瑚とのペア運用です。人気投票のパートナー項目でもこの組み合わせがまとまって語られており、愛称として「あおりんご」といった呼び名が使われる文脈も見えます。この呼び名は色のイメージ(清蘭の青系)と鈴瑚の名前(りんご)を軽く結びつけるだけで成立するので、初見でも伝わりやすく、拡散しやすい。二次創作的には、二人を並べるだけで会話が回りやすいのが大きいです。清蘭は現場で動く力仕事担当に寄せられ、鈴瑚は分析や理屈が立つ側に寄せられやすいので、役割分担が自然に生まれ、掛け合いでテンポが作れる。衣装交換・任務の相棒・寝食を共にする同僚・愚痴仲間など、シチュエーションの差し替えだけで話数が増えるのも、このペアが強い理由です。

二次設定でよく足されるのは「薄給・ブラック任務」由来の生活苦で、ギャグにも切実にもなる

清蘭は“危険な任務なのに待遇が良くない”という方向性があるため、二次ではそこが増幅されやすいです。例えば、任務に見合わない手当を嘆く、支給品が渋い、宿が取れず野宿になる、報告書が面倒、上からの指示が現場と噛み合わない……といった“働く人のあるある”へ落とし込みやすい。こうした設定はギャグにすると非常に強く、清蘭の軽口やツッコミが自然に出る一方で、シリアスにすると「組織の末端の消耗」という陰影にも繋がります。つまり同じ素材が、笑いにも苦味にも変換できる。清蘭が短い出番でも語られ続けるのは、こういう“変換のしやすさ”を持っているからです。

「潜入・偵察」の解釈が広く、制服・軍装・スパイ風味など衣装アレンジが生まれやすい

清蘭は公式の衣装の印象が強い一方で、任務が“地上調査”であることから、二次では潜入のために服装を変える発想が出やすいです。現代風のスーツ、迷彩の戦闘服、作業着、配送員や店員の制服など、地上で身分を偽るための衣装が似合う。さらに、杵や兎耳という記号が残るので、衣装をいじっても清蘭だと分かる強度があるのが便利です。衣装交換ネタがよく描かれるのも、この「記号の強さ」と「潜入の必然」の相性が良いからで、実際に清蘭と鈴瑚の衣装交換を扱ったファンアートが取り上げられる例もあります。

性格付けのテンプレは3系統:陽気な現場、真面目な兵士、無表情な実務――どれも成立する

清蘭の二次での性格は、大きく三つの型に分岐しやすいです。第一は「陽気な現場担当」型で、薄給や不遇を笑いに変えながらも、任務の場面では意外と強い。第二は「真面目な兵士」型で、命令や規律を優先し、地上側に厳しく当たるが、その厳しさが“上に従うしかない立場”の裏返しとして描かれる。第三は「無表情な実務」型で、淡々と仕事をこなし、たまに素が漏れるギャップで可愛さを出す。清蘭は“派手な過去”を断言されにくいぶん、どの方向へ寄せても矛盾が出にくく、作者の作風に合わせて調整しやすいのが特徴です。

幻想郷側との絡みは「敵対スタート」が基本で、鈴仙が橋渡し役になりやすい

清蘭は公式で最初に敵として接触するため、二次でも“最初は敵”から関係が始まることが多いです。特に霊夢・魔理沙・早苗との絡みは、最初は小競り合い、次に事情聴取、最後にゆるい和解、という流れが作りやすい。一方で、同じ月の兎である鈴仙は、清蘭にとって「敵でも味方でもない中間の顔見知り」になりやすく、橋渡し役として便利です。鈴仙が間に入ることで、清蘭が単なる侵入者で終わらず、“月側の事情を背負った子”として掘り下げられる。ここから永遠亭の日常へ繋げたり、逆に月の都の内部描写へ引き戻したりできるので、清蘭は「地上と月を繋ぐ端末」みたいな扱われ方をしやすいです。

二次創作の媒体別傾向:漫画は掛け合い、SSは任務と愚痴、動画はBGMとセットで印象強化

漫画や短編では、清蘭の強みであるテンポの良さが活きます。鈴瑚との会話でボケとツッコミが成立しやすく、1ページでもキャラが立つ。SS(小説)では、任務の背景や待遇の不満を内面に落とし込めるので、清蘭の“働く人のリアリティ”が強くなる傾向があります。実際に清蘭・鈴瑚で検索すると、ほのぼのとシリアスを混ぜた短編が見つかるなど、語り口の幅が見えます。動画や音楽系だと、清蘭は「兎は舞い降りた」のアレンジとセットでファンアートが作られやすく、曲の勢いがキャラの軽快さを底上げします。例えば「兎は舞い降りた」のアレンジ動画用に清蘭の絵を描いた事例も見られ、音→絵の導線がはっきりしています。

“公式の少なさ”が生む二次設定の伸びしろ:清蘭は「語りすぎない」からこそ強い

清蘭の二次設定が増えやすい根本理由は、公式の要点が強いのに、細部が固定されきっていないことです。過去の決定的な事件、揺るがない信条、誰かとの絶対的な因縁――そうした“固定の杭”が少ないぶん、作者は清蘭を自作の物語の都合に合わせて配置できます。ただし何をしてもいいわけではなく、月の兎、現場担当、作戦行動、薄給、軽快なテーマ曲、という核があるので、自由に動かしても清蘭らしさが残る。これは創作側にとって非常にありがたい性質で、結果として清蘭は、上位常連の人気キャラとは別の形で、長く描かれ続けるタイプの支持を得ます。清蘭は“語られない余白”そのものが魅力の燃料になっていて、だから二次創作でこそ生きる面が大きい――そうまとめるのが一番しっくり来るでしょう。

[toho-8]

■ 関連商品のまとめ

清蘭グッズは「月の兎」「青系カラー」「相棒(鈴瑚)セット」で選びやすい

清蘭単体の関連商品は、東方の中でも“顔役”の常連(霊夢や魔理沙、十六夜咲夜など)ほど大量に流通しているわけではありません。ただし、だからこそ買い物の軸が立てやすく、狙い方が分かりやすいキャラクターでもあります。ポイントは三つで、「月の兎」というモチーフ性、「浅葱色・青系」の視覚的アイコン、そして鈴瑚との“月兎コンビ”としての需要です。清蘭はこの三点を押さえるだけで、二次創作のイラストグッズでも立体物でも“それっぽさ”が成立しやすい。逆に言えば、商品化側もこの三点に寄せると外しにくいので、清蘭グッズはラインナップが爆発的に増えなくても、一定の周期で「刺さるもの」が出てきます。

アクリル系(アクスタ/アクキー)が主力:立ち絵の輪郭が強いキャラほど相性が良い

東方の同人・イベント物販で、清蘭のグッズとして最も見つけやすいのはアクリル系です。清蘭は兎耳・青髪・淡い衣装という輪郭がはっきりしているため、アクリルスタンド(アクスタ)にしたときに「遠目でも清蘭だ」と分かる強みがあります。さらに、杵を持たせる、星と三日月の意匠を強調する、赤い瞳のアクセントを目立たせる、といった“清蘭らしさの強調”がしやすく、同じ絵柄でもグッズ映えします。アクリルキーホルダー(アクキー)では、単体の立ち絵だけでなく、清蘭+鈴瑚のセット絵、あるいは「あおりんご」的な並びの絵が採用されやすく、ここが清蘭グッズの買い方の定番になりがちです。

缶バッジ・ステッカー・クリアファイル:イベントで“ついで買い”されやすい価格帯に強い

清蘭は「推しだけど、まずは軽いグッズから入りたい」という層にも刺さりやすいので、缶バッジやステッカー、クリアファイルのような低~中価格帯のグッズと相性が良いです。缶バッジなら表情の可愛さが前面に出せますし、ステッカーなら色の印象(浅葱色)がキャラ記号として機能します。クリアファイルは衣装の模様や全身シルエットが映えるので、清蘭の“淡い色でまとまった可憐さ”が生きます。こういった商品群は、清蘭単体でも出ますが、月兎キャラ集合(鈴瑚・清蘭・鈴仙など)でまとめてデザインされることも多く、清蘭が「月勢力の一員」として並ぶことで存在感が増すパターンも定番です。

ぬいぐるみ・マスコット系:兎耳モチーフが強く、デフォルメが成立しやすい

清蘭は兎耳という分かりやすい形状記号があるので、ぬいぐるみやラバーストラップのようなデフォルメ商品で強いです。髪色を青系にして、耳を立て、赤い目を付けるだけで清蘭に見える。そこへ小さな杵を持たせたり、服の裾の星・三日月を簡略化して入れたりすると、さらに確度が上がります。東方のデフォルメ商品は「一目で誰か分かる」ことが強い武器になりますが、清蘭はその条件を満たしやすいので、同人の手作りぬい系や小規模ロットのマスコットで採用されやすいタイプです。

抱き枕カバー・タペストリー:単体より“コンビ・組織”で映える絵が増えやすい

大型布系(抱き枕カバー、B2タペストリーなど)は、人気キャラほど単体で大量に出やすい一方、清蘭の場合は単体もありつつ、セット構図の比率が上がりやすい傾向があります。理由は、清蘭が「相棒がいると味が出る」キャラで、鈴瑚と並べた絵が映えるからです。二人で任務服っぽい衣装に寄せたり、日常の愚痴タイムを描いたり、逆に月の作戦行動の緊張感を出したり、布面積が大きいほど“状況”を描き込めるので、清蘭の立ち位置(現場要員)を活かした絵にしやすい。結果として、清蘭の布系は「単体の色気」より「空気のある絵(任務・日常)」で刺しにくる商品が増えます。

CD・音楽関連:テーマ曲「兎は舞い降りた」のアレンジが入口になる

清蘭関連の音楽商品としては、原曲そのものよりも、同人音楽サークルによる「兎は舞い降りた」のアレンジが入口になることが多いです。ボス曲が軽快で耳に残るため、アレンジでもロック・ピアノ・民族風など幅広く料理されやすい。清蘭推しの人は「清蘭が好き」から曲へ行く場合もあれば、「曲が好き」から清蘭を推し始める場合もあり、商品導線が双方向に働きます。CDのジャケットイラストに清蘭が採用されるケースもあり、音楽商品がそのままビジュアルグッズの役割を兼ねることもあります。

カード・グッズ付き書籍:東方系の二次コンテンツで“月兎枠”として載りやすい

東方の関連商品には、同人誌、アンソロジー、設定解説本、カード風グッズなどが混ざることがあります。清蘭は登場作品が限られるぶん、単独特集より「月の兎」「月勢力」枠のページで扱われやすい。つまり、鈴瑚や鈴仙と並ぶことで商品への登場機会が増えるタイプです。解説書系では、清蘭の要点(所属、任務、能力、テーマ曲、スペル名)がまとまって紹介されることが多く、“少ない情報を凝縮して理解できる”キャラとして扱われます。

公式寄り商品と同人商品の比率:清蘭は同人側での供給が中心になりやすい

清蘭は東方キャラ全体の中では同人側の供給比率が高いタイプです。大規模な公式系ライン(例:大量生産のフィギュアや大手ライセンス商品)で単独が頻出するというより、イベント物販・サークル頒布・通販で見つける商品が中心になりやすい。だから、清蘭グッズを集める人は「イベントの新作情報」「通販の入荷」「再販のタイミング」など、同人流通の動きと相性が良い楽しみ方になります。加えて、清蘭は色記号とモチーフが強いので、ハンドメイド系(キーホルダー、レジン、刺繍、缶バッジ手作り)でも清蘭モチーフが成立しやすく、個人制作の一点物に強いという特徴もあります。

関連商品のまとめ:買い方のコツは「青」「兎」「コンビ」を基準に、欲しい温度を選ぶ

清蘭関連商品を狙うときは、まず“見た目の記号”で選ぶと外しにくいです。青系の配色、兎耳、杵、星と三日月の意匠。このどれかが強調されている商品は、清蘭らしさが保たれやすい。次に“関係性”で選ぶなら、清蘭+鈴瑚のセット(あおりんご系)を狙うと、清蘭の魅力である会話のテンポや現場感がグッズからも立ち上がりやすい。最後に“温度”で選ぶなら、日常寄り(ぬい・缶バ)か、任務寄り(布物・タペストリー)か、音楽寄り(アレンジCD)かを決めると収集がスムーズになります。清蘭は量で攻めるキャラではなく、刺さる一品を見つけて積み上げるキャラ――その集め方が一番楽しいはずです。

[toho-9]

■ オークション・フリマなどの中古市場

中古市場の前提:清蘭グッズは「量で溢れている枠」ではなく、欲しい人がタイミングで拾う枠

清蘭の中古相場は、霊夢・魔理沙のように常時大量に流れているタイプというより、「出るときに出る」「セットで出る」「イベント物がふいに出る」という波のある流通になりやすいです。だから価格は“人気の高さ”だけで決まらず、①同じ出品が並ぶか(供給)、②その時期に話題があるか(需要)、③単体かセットか(見栄え)、④作家・サークル・頒布イベントの希少性、⑤状態(傷・黄ばみ・欠品)で大きく動きます。まずこの性格を理解すると、清蘭の中古探しはぐっと楽になります。

検索のコツ:単語が被りやすいので「東方」「紺珠伝」「清蘭(東方)」で絞るのが必須

「清蘭」という語は、東方以外(人名・作品名・ブランド名など)にも広く使われるため、フリマやオークションの検索ではノイズが混ざりやすいです。実際、メルカリで「清蘭」だけを入れると、東方とは無関係の商品が多数混ざって表示されます。 そのため、基本は「東方 清蘭」「東方Project 清蘭」「紺珠伝 清蘭」「清蘭 鈴瑚」など、作品名やジャンル語をセットにして検索するのが鉄則です。ヤフオクも同様で、「清蘭」単語だけの相場表示は東方以外の落札も混ざり得るので、必ず“東方Projectカテゴリ”や“紺珠伝”を併用して、対象を絞ってから判断するのが安全です。

メルカリの傾向:小物(アクキー・ラバスト・缶バッジ)が多く、相場は数百〜千円台が中心になりやすい

メルカリでは、清蘭関連は「軽いグッズ」が比較的見つかりやすいです。たとえば清蘭&鈴瑚のラバーキーホルダーが数百円で売り切れになっていた例があり、経年劣化や状態説明込みで“買いやすい値幅”が出やすいことが分かります。 また、清蘭&鈴瑚のアクリルキーホルダーが数百円台で出ていた例もあり、同人小物は「手に取りやすい価格+送料込み」で回ることが多い印象です。 一方で、トレーディング系(ラバスト等)はコンディション差がそのまま価格差になりやすく、袋なし・擦れ・金具のくすみがあると安く、未開封・美品だと上がる、という分かりやすい動きをします(清蘭&鈴瑚のラバーストラップが出品されている例も確認できます)。

ヤフオクの傾向:平均値は参考程度、実際は「カテゴリと作品名で絞った個別相場」を見るべき

Yahoo!オークションには「清蘭」の落札相場ページがあり、過去120日で件数・平均価格などが出ます。 ただし前述の通り「清蘭」単語は東方以外も混ざり得るので、この平均値をそのまま“清蘭(東方)グッズの相場”と考えるのは危険です。判断の手順としては、(1)作品別カテゴリ(東方Project)に寄せる、(2)「紺珠伝」「東方Project」「清蘭 鈴瑚」などで絞る、(3)落札済み個別ページを複数見て“同系統の物”だけで比較する、が正解になります。 実例として、紺珠伝キャラをまとめた同人フィギュア系の出品が約2,000円で終了していたケースがあり、立体系・セット物は単体小物より上のレンジに乗りやすいことが読み取れます。

手描きイラストの相場:数千円が入口、作家・サイズ・1点物性で上下が大きい

清蘭は“絵映えする記号”が強いので、手描きイラスト市場にも出やすい部類です。ヤフオクの落札履歴には、東方Project清蘭の手描きイラストが2,000円で落札されていた例が見えます。 ここはグッズ以上に“作者の評価・画風・SNSでの認知・過去実績”で価格が跳ねる領域なので、相場は幅を持たせて考えるのが現実的です。初めて買うなら、落札履歴で「清蘭」「東方Project」「手描きイラスト」を組み合わせて、同じくらいのサイズ(ハガキ、色紙など)同士で比較してから入札すると失敗しにくいです。

同人音楽CDの中古:清蘭“単体”より「兎は舞い降りた収録盤」として流通する

清蘭関連の音楽は、キャラ単体グッズというより、ボス曲「兎は舞い降りた」を収録した東方アレンジCDの中古として出会う形が多いです。たとえば、まらしぃのCD商品ページでは「兎は舞い降りた」が収録曲として明示されています。 また別系統の東方アレンジCDでも「兎は舞い降りた」の収録が確認でき、清蘭推しが“曲経由で中古棚を掘る”導線が成立しています。 中古CDは「盤面傷」「帯の有無」「ケース割れ」「特典(ペーパー・カード)」の有無で価格が変わるので、キャラグッズより状態チェックの比重が高めです。特に同人盤は再販が読めないため、欲しいサークル盤を見つけたら“状態が良いか”“付属物が揃うか”を優先して判断すると満足度が上がります。

価格帯の目安:清蘭グッズは「小物は数百〜千円台」「立体・まとめ売り・一点物は上へ」になりやすい

現時点(2025年12月30日)に確認できる出品例ベースだと、清蘭&鈴瑚の小物は数百円台〜千円台で動くケースがあり、まずはここが中古の入口価格になります。 一方、同人フィギュア(粘土造形など)や“複数キャラまとめ”は価格が上がりやすく、オークションだと2,000円規模の例も見られます。 この「入口は安いが、希少物は伸びる」という構造が清蘭らしく、狙うジャンルで予算感を切り替えるのがポイントです。

買う側の実務テク:中古で失敗しないチェック項目(清蘭グッズ向け)

清蘭グッズは小物が多いぶん、見落としやすい地雷も小さいところにあります。具体的には、(1)ラバー系のベタつき・ひび、(2)アクリルの擦れ・ひび、(3)金具部分の錆・曲がり、(4)缶バッジの針の曲がり、(5)外袋の有無、(6)セット物の欠品、をまず確認。メルカリは写真と説明で判断する比重が高いので、状態説明に「経年劣化」「汚れ」「未使用だが保管品」などの文言がある場合は、価格が安くても“納得買い”かどうかを一段考えると安全です(ラバーキーホルダーの出品例でも経年要素に触れられています)。

売る側の実務テク:清蘭は「検索される言葉」をタイトルに入れると届きやすい

もし手放す側に回る場合、清蘭は単語が被りやすいので、出品タイトル・説明に「東方Project」「紺珠伝」「清蘭」「鈴瑚(セットなら)」を入れるだけで、見つけてもらえる確率が上がります。逆に「清蘭」だけだと東方目的の人に届きづらく、価格が伸びにくい。これは買う側の検索ノイズ問題の裏返しです(実際、検索結果に東方以外が混ざりやすい状況が確認できます)。

中古市場のまとめ:清蘭は“掘れば当たる”タイプ。焦らず、絞って、条件で拾うのが勝ち筋

清蘭の中古探しは、在庫の海からいつでも選べるというより、波の中で欲しい形を見つける遊びに近いです。小物は数百〜千円台で拾えることがあり、そこから入るのが現実的。一方で、立体・まとめ売り・手描きイラスト・特典付き同人CDなどは、同じ清蘭でも“別競技”になり、価格は上振れやすい。 一番大事なのは、検索語を絞ること(東方・紺珠伝・清蘭)と、買うジャンルごとに状態チェックの目線を変えることです。そうやって丁寧に拾っていくと、清蘭は「量産では出ない、刺さる一品」に出会えるキャラ――中古市場でも、その楽しさが一番はっきり出ます。

[toho-10]

■ 現在購入可能な人気売れ筋商品です♪

東方projectキーホルダー 東方project「清蘭」アクリルキーホルダー -ぱいそんきっど- 東方キーホルダー

東方projectキーホルダー 東方project「清蘭」アクリルキーホルダー -ぱいそんきっど- 東方キーホルダー
660 円 (税込)
■サークル ぱいそんきっど ■原作 東方Project ■ジャンル [グッズ]キーホルダー ■作者 ぱいそんきっど ■サイズ・内容 キーホルダー 50mm×70mm  ■発行日 2018年 08月 10日 ■商品説明 東方projectアクリルキーホルダー 厚みも有り目立つ事間違いなし!

【清蘭】東方LostWord トレーディングホログラムカード Vol.2

【清蘭】東方LostWord トレーディングホログラムカード Vol.2
1,080 円 (税込)
(C)上海アリス幻樂団 / GOOD SMILE COMPANY, INC./NextNinja Co., Ltd. カプセル商品についてはカプセル・ブックレットが付かない場合があります。食玩についてはお菓子、外箱は付いておらず玩具のみの販売となります。よく一緒に購入されている商品類似商品はこちらY Line

【No Name?】同人 東方みょうに人気のあるシリーズ アクリルキーホルダー 清蘭

【No Name?】同人 東方みょうに人気のあるシリーズ アクリルキーホルダー 清蘭
660 円 (税込)
作品詳細年齢制限一般種別キーホルダージャンル東方projectその他大きさ:約5〜7cm

東方project缶バッジ 東方project「清蘭」BIG缶バッジ -ぱいそんきっど- 東方缶バッジ

東方project缶バッジ 東方project「清蘭」BIG缶バッジ -ぱいそんきっど- 東方缶バッジ
275 円 (税込)
■サークル ぱいそんきっど ■原作 東方Project ■ジャンル [グッズ]缶バッチ ■作者 ぱいそんきっど ■サイズ・内容 φ57m缶バッチ ■発行日 2018年 08月 10日 ■商品説明 φ57mmのBIGサイズ缶バッジ、キラキラリング仕様です。

【ぱいそんきっど】東方project「清蘭」アクリルキーホルダー

【ぱいそんきっど】東方project「清蘭」アクリルキーホルダー
660 円 (税込)
東方projectアクリルキーホルダー50mm×70mm厚みも有り目立つ事間違いなし!作品詳細年齢制限一般種別キーホルダージャンル東方Projectその他-

【ぱいそんきっど】東方project「清蘭」BIG缶バッジ

【ぱいそんきっど】東方project「清蘭」BIG缶バッジ
275 円 (税込)
φ57mmのBIGサイズ缶バッジ、キラキラリング仕様です。作品詳細年齢制限一般種別缶バッチジャンル東方Projectその他-

【AbsoluteZero】東方Projectキーホルダー 清蘭

【AbsoluteZero】東方Projectキーホルダー 清蘭
550 円 (税込)
作品詳細年齢制限一般種別キーホルダージャンル東方Projectその他イラスト:月代

【パラレル】Reバース TH/002B-068S 清蘭 (C+ コモン) ブースターパック 東方Project vol.2

【パラレル】Reバース TH/002B-068S 清蘭 (C+ コモン) ブースターパック 東方Project vol.2
220 円 (税込)
[ボックス、デッキ封入のシングル販売カードです。] 宅配便や、お手軽なメール便など様々な配送方法をご用意しております。類似商品はこちらブシロード

【清蘭】東方LostWord トレーディングホログラムカード Vol.2

【清蘭】東方LostWord トレーディングホログラムカード Vol.2
1,080 円 (税込)
(C)上海アリス幻樂団 / GOOD SMILE COMPANY, INC./NextNinja Co., Ltd. カプセル商品についてはカプセル・ブックレットが付かない場合があります。食玩についてはお菓子、外箱は付いておらず玩具のみの販売となります。Y Line

【パラレル】Reバース TH/002B-068S 清蘭 (C+ コモン) ブースターパック 東方Project vol.2

【パラレル】Reバース TH/002B-068S 清蘭 (C+ コモン) ブースターパック 東方Project vol.2
220 円 (税込)
[ボックス、デッキ封入のシングル販売カードです。] 宅配便や、お手軽なメール便など様々な配送方法をご用意しております。ブシロード
楽天ウェブサービスセンター CS Shop
[toho-11]

[toho-sita]