『斬 歌舞伎』(Xbox)

【中古】北米版 海外版 XBOX Kabuki Warriors 斬 歌舞伎

【中古】北米版 海外版 XBOX Kabuki Warriors 斬 歌舞伎
5,500 円 (税込) 送料込
こちらの商品は中古品となっております。 商品はソフトのみです。パッケージは付属致しません。 また画像はイメージ写真ですので商品のコンディションに関しては入荷の度異なりますので ご理解の方お願いいたします。 *海外版ですのでソフトに関しては変換アダプタ等が必要..
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【発売】:元気
【開発】:ライトウェイト
【発売日】:2002年2月28日
【ジャンル】:格闘ゲーム

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■ 概要・詳しい説明

Xbox初期に登場した、歌舞伎と格闘アクションを融合させた異色作

『斬 歌舞伎』は、2002年2月28日に元気から発売されたXbox用の3D格闘アクションゲームです。タイトルの通り、題材になっているのは日本の伝統芸能である歌舞伎ですが、内容は静かに芝居を鑑賞するようなものではなく、歌舞伎役者風のキャラクターたちが舞台の上で武器を手に取り、観客の前で激しく戦うというかなり大胆なものになっています。プレイヤーは一座を率いる座長のような立場となり、江戸から京を目指して旅をしながら、各地の宿場でほかの一座と興行勝負を繰り広げます。勝負に勝つだけでなく、見得を切ったり派手な攻撃を決めたりして観客を沸かせることで人気を集め、おひねりを得て、その資金で旅を続けていくという仕組みが特徴です。つまり本作は、単なる格闘ゲームではなく、「旅興行」「役者の入れ替え」「人気」「収入」といった要素を組み合わせた、かなり特殊な構成のゲームです。発売当時のXboxは日本国内ではまだ立ち上がったばかりのハードであり、レース、スポーツ、海外風アクション、リアル志向のタイトルが目立つ中で、本作のように歌舞伎を前面に出した作品は非常に珍しい存在でした。硬派な剣戟でもなく、本格的な格闘ゲームでもなく、古典芸能の記号をバカゲー的な勢いでアクション化したような作風は、良くも悪くも強烈な印象を残します。名作として広く評価された作品ではありませんが、Xbox初期のラインアップの中でも「なぜこの題材をこう料理したのか」と語りたくなる独自性を持った一本です。

物語は、江戸から京へ向かう旅一座の興行対決

本作の中心となる設定は、プレイヤーが役者を連れた一座を率い、江戸から京を目指すというものです。道中では東海道を思わせる宿場町を進み、その先々で別の一座や敵役者とぶつかります。そこで行われるのは、観客を前にした興行でありながら、実際のゲーム画面では役者同士の対戦になります。歌舞伎役者が武器を持ち、舞台上で跳び上がり、斬り合い、相手を打ち上げ、必殺技を放つという光景は、現実の歌舞伎を再現したものというより、歌舞伎の雰囲気を借りた派手なバトルショーに近いものです。旅の目的は最終地点である京にたどり着くことですが、ただマスを進むだけでは旅は続きません。移動には資金が必要で、その資金は興行で稼ぐ必要があります。戦闘に勝てば収入を得られますが、ただ勝つだけでなく、観客に受ける行動を重ねることでおひねりを増やし、より有利に旅を進められるようになります。この構造により、本作では「相手を倒すこと」と「舞台を盛り上げること」が同時に求められます。普通の格闘ゲームなら体力を削り切ることが絶対的な目的ですが、『斬 歌舞伎』では勝ち方そのものにも意味があります。地味に勝つより、見得を切り、派手な技を決め、観客の反応を得ながら勝つほうが、一座としての価値が上がります。この「勝負」と「興行」の二重構造こそ、本作を普通の対戦ゲームと違うものにしている大きな要素です。

舞台上で戦う、横方向中心のシンプルな3D格闘

『斬 歌舞伎』の戦闘は3Dポリゴンで表現されていますが、奥行きを自由に使って回り込む本格的な3D格闘というより、舞台を正面から見るような構図の中で左右の間合いを中心に戦う形式です。役者同士が舞台の上で向かい合い、移動、ジャンプ、攻撃、ガード、見得、必殺技を使いながら相手と戦います。操作は比較的シンプルで、複雑なコマンド入力や多彩なボタン操作を覚える必要はあまりありません。そのため、格闘ゲームに不慣れな人でも基本操作には入りやすい一方で、格闘ゲームをやり込む人にとっては技の少なさや駆け引きの薄さが気になりやすい作りです。攻撃には上段・中段・下段の考え方がありますが、実戦では本格格闘ゲームほど緻密な使い分けが要求されるわけではなく、全体的には大味な印象があります。キャラクターごとの技も多いとはいえず、長く遊ぶほど同じような攻撃の繰り返しになりやすい点は否定できません。ただし、この単純さは悪い面だけではありません。本作の主眼は、格闘ゲームとして極限まで練り込まれた読み合いを楽しむことではなく、歌舞伎風の舞台で役者を動かし、観客を意識しながら戦う体験にあります。複雑な操作を排したことで、見得を切る、間合いを取る、観客からおひねりを集めるといった独自要素に意識を向けやすくなっている部分もあります。完成度の高い対戦格闘を求めると物足りませんが、奇妙な舞台アクションとして見ると、この素朴な操作感も本作の味になっています。

人気システムとおひねりが生む、本作ならではの駆け引き

本作を象徴するシステムが、人気とおひねりです。戦闘中に見得を切ったり、派手な攻撃を決めたりすると観客が反応し、人気が上がったり、おひねりが舞台に飛んできたりします。人気が高まることで必殺技を使いやすくなり、おひねりは旅を続けるための資金にもつながります。つまり、戦闘中のアピール行動がゲーム進行に直結しているのです。見得を切る動作は非常に歌舞伎らしい要素ですが、ゲーム内では大きな隙をさらす行動でもあります。相手の攻撃が届く距離で無闇に見得を切れば、当然攻撃を受けてしまいます。しかし、観客を沸かせなければ人気もおひねりも伸びません。そこでプレイヤーは、相手をダウンさせた直後、距離が開いた瞬間、相手が空振りして硬直している場面などを狙って見得を切ることになります。これにより、本作の戦闘には「攻める」「守る」だけでなく、「見せる」という第三の目的が生まれています。役者の周囲を小判が飛び交う光景はかなり奇抜で、冷静に見ると不思議な絵面ですが、興行として戦っている本作の世界観にはよく合っています。真面目な格闘ゲームとして見ると違和感がありますが、舞台の上で観客を楽しませるゲームとして受け止めると、見得とおひねりの仕組みは本作の核になっていると分かります。

旅興行モードは、すごろくと格闘を組み合わせた中心モード

メインとなる旅興行モードでは、プレイヤーは一座を率いて東海道を進み、止まった場所で興行勝負を行います。勝負に勝つことで資金を得たり、相手一座から役者を引き抜いたりしながら、一座を強化して京を目指します。このモードは、格闘ゲームにすごろく的な移動とボードゲーム的なイベントを加えた構成になっており、本作のコンセプトを最も強く表しています。最大4人でのプレイにも対応しており、複数の一座が競い合う形で進行するため、ひとり用の格闘ゲームというより、パーティーゲーム的なにぎやかさもあります。勝った一座、負けた一座にはカード効果が発生し、役者が入れ替わったり、進行状況が変化したりします。これにより、単に強いプレイヤーが順調に進むだけではなく、思わぬ逆転や理不尽な展開も起こります。この波乱を楽しめるかどうかで、本作への印象は大きく変わります。ボードゲーム的なハプニングとして笑える人には面白く、効率よくクリアしたい人にはストレスになりやすい要素です。また、東海道を進む構成は雰囲気としては魅力的ですが、戦闘とイベントが何度も繰り返されるため、テンポは重くなりがちです。とくに終盤では連戦が発生し、時間も集中力も必要になります。旅興行は本作最大の個性でありながら、同時に最大の弱点も抱えたモードだといえます。

登場キャラクターは、歌舞伎風の役者と裏方風キャラで構成

本作に登場するキャラクターは、歌舞伎や時代劇を思わせる名前や姿を持つ役者たちが中心です。助六、景清、右近、菊之助といった名前からも分かるように、現実の歌舞伎や古典芸能のイメージをゲームキャラクターへ落とし込んだような存在が並んでいます。派手な衣装、隈取を思わせる顔、武器を構えた立ち姿、見得を切る動作などにより、短時間でも和風舞台の役者であることが伝わります。一方で、黒衣、白衣、灰衣といった裏方風のキャラクターも存在します。これらは役者キャラクターに比べると技や個性が乏しく、序盤では地味な戦闘になりやすい要因にもなっています。しかし、旅興行で相手一座から看板役者を引き抜いていくことで、最初は冴えない一座がだんだん華やかになっていく流れが生まれます。この変化は、本作の旅一座という設定とよく噛み合っています。キャラクター性能の差は、本格的な格闘ゲームほど深くはありませんが、見た目や舞台映えの違いはしっかり感じられます。強さだけでなく、「この役者を一座の中心に置きたい」と思えるかどうかで選ぶのも、本作らしい楽しみ方です。

総じて、完成度よりも企画の珍しさが際立つ作品

『斬 歌舞伎』は、格闘ゲームとして見ると多くの弱点を抱えています。操作は単純で、技数は少なく、対戦の奥深さも限られています。旅興行モードは発想こそ面白いものの、テンポの悪さや運要素の強さが気になります。演出も濃すぎるため、人によってはしつこく感じるでしょう。しかし、本作にはそれらの欠点を差し引いても語りたくなる強烈な個性があります。歌舞伎役者が舞台上で戦い、見得を切って観客から人気とおひねりを集め、東海道を旅しながら一座を強化していく。この説明だけで、ほかのゲームにはない独自性が伝わります。名作として遊び継がれるタイプではありませんが、Xbox初期の実験的なソフト、和風題材の珍しいアクションゲーム、そしてバカゲー的な発想を持つ作品として、今でも記憶に残る一本です。

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■ ゲームの魅力・攻略・好きなキャラクター

勝つだけでは足りない、観客を沸かせてこそ成立する面白さ

『斬 歌舞伎』の魅力は、対戦に勝つことだけを目的にしていない点にあります。通常の格闘ゲームでは、相手の体力を減らして勝利することが最優先ですが、本作では舞台上の興行として戦いが行われるため、観客を盛り上げることにも意味があります。見得を切り、派手な攻撃を決め、必殺技で見せ場を作ることで人気が上がり、おひねりも増えていきます。旅興行ではお金が移動や進行に関わるため、ただ安全に勝つだけではなく、いかに舞台を華やかに見せながら勝つかが重要になります。ここに本作ならではの面白さがあります。見得は隙が大きい行動なので、適当に使えば相手の攻撃を受けてしまいます。しかし、使わなければ人気は伸びにくく、必殺技や収入面で不利になります。つまりプレイヤーは、攻撃と防御だけでなく、観客へのアピールのタイミングも考えなければなりません。この発想は、歌舞伎という題材と非常に相性がよく、ゲームとしては粗削りながらも、他作品にはない独特のリズムを生んでいます。格闘ゲームとしての完成度を求めすぎると不満が出ますが、「役者として舞台を盛り上げるゲーム」として遊べば、本作の味が見えてきます。

基本攻略は、間合い・見得・ゲージ管理を分けて考えること

本作を攻略するうえで大切なのは、複雑なコマンドを覚えることではなく、相手との距離を理解することです。役者ごとに武器の長さや攻撃の当たり方に差があるため、自分のキャラクターがどの間合いで強いのかを把握する必要があります。近づきすぎれば反撃を受けやすく、離れすぎれば攻撃が届きません。基本は、相手の攻撃が届かない少し外側に立ち、相手が技を空振りした直後に踏み込んで反撃することです。これだけでも被弾を減らし、安定した勝ちにつながります。次に重要なのが見得のタイミングです。見得は観客を沸かせるために欠かせませんが、動作中は隙だらけになります。安全に使いやすいのは、相手をダウンさせた直後、距離が十分に離れた瞬間、または相手の大きな攻撃を避けた直後です。見得で人気を稼ぎ、ゲージがたまったら必殺技で一気に見せ場を作る。この流れを意識すると、戦闘と興行の両方で有利になります。単純に攻撃を連打するより、攻撃で相手を止め、見得で人気を稼ぎ、必殺技で決めるという舞台構成を意識したほうが、本作では安定して進めやすくなります。

旅興行では、強い役者を集めることが最優先

旅興行モードでまず目指すべきなのは、一座の強化です。序盤は地味な役者で戦うことが多く、技の派手さや使いやすさにも限界があります。そのため、相手一座との勝負に勝ち、できるだけ早く個性ある役者を引き抜くことが重要になります。序盤はおひねり稼ぎにこだわりすぎるより、まず勝利を安定させることを優先したほうが安全です。役者がそろってきたら、それぞれの役割を考えて一座を編成します。リーチが長い役者は堅実な戦いに向き、動きが軽い役者は相手の隙を突くのに向きます。必殺技が派手な役者は、人気ゲージを稼いだ後の決定打として使いやすくなります。旅興行ではカード効果によって役者が入れ替わることもあるため、ひとりの主力だけに頼るのは危険です。複数の役者を使えるようにしておくと、思わぬトレードや降板が発生しても立て直しやすくなります。とくに終盤は連戦になる場面があり、主力が崩れると一気に苦しくなります。好きな役者を使う楽しさも大事ですが、クリアを目指すなら、扱いやすい役者、リーチに優れた役者、必殺技を当てやすい役者をバランスよくそろえておくことが大切です。

戦闘のコツは、派手さよりも相手の空振りを誘うこと

『斬 歌舞伎』は見た目の演出が派手なため、ついジャンプ攻撃や大技を連発したくなります。しかし安定して勝つためには、むやみに攻め込むより相手の空振りを誘うほうが効果的です。攻撃ボタンが少なく、技の種類も限られているため、真正面からぶつかると単調な殴り合いになりやすいです。相手の間合いの外に立ち、相手が攻撃を振った瞬間に反撃する。これを徹底するだけで、勝率は大きく上がります。ジャンプ攻撃は距離を詰める手段として便利ですが、読まれると着地を狙われます。地上戦で相手の動きを見ながら、ときどきジャンプ攻撃を混ぜるくらいが安全です。ガードも重要ですが、守っているだけでは人気もおひねりも稼げません。ガード後に反撃する、相手をダウンさせたら見得を切る、余裕があるときに必殺技を狙うというように、防御から攻撃とアピールへつなげる意識が必要です。必殺技は外すと隙が大きいので、相手が硬直している場面、ダウン明けの動きを読める場面、壁際に追い込んだ場面などで使うのがよいでしょう。本作では派手に動くことが魅力ですが、勝つためには地味な間合い管理が最も大切です。

クリアを目指すなら、資金とカード効果への備えが重要

旅興行モードのクリアを目指す場合、単純な戦闘力だけでは不十分です。移動には資金が必要で、資金は興行で稼ぐ必要があります。戦闘に勝つだけでなく、余裕があるときに見得を切っておひねりを増やすことが、長い旅では大きな差になります。ただし、欲張りすぎて見得を連発すると逆転される危険があるため、相手の残り体力や距離を見て判断することが大切です。また、カードイベントは完全には制御できません。勝者でも不利な効果を引くことがあり、敗者になればさらに厳しい結果になる場合があります。せっかく集めた役者が入れ替わったり、進行が戻されたりすることもあるため、攻略では「完璧に進める」より「崩れても立て直せる」状態を作ることが重要です。主力以外の役者にも慣れておく、資金をある程度余裕を持って確保しておく、終盤に入る前におひねりを稼げる戦い方を身につけておく。これらが安定攻略につながります。『斬 歌舞伎』は、理不尽な展開も含めて旅興行の味になっているため、短時間で一直線に進めるより、波乱を受け入れながら着実に前へ進む遊び方が向いています。

好きなキャラクターは、性能だけでなく舞台映えで選ぶ

本作のキャラクターは、格闘ゲームとしての性能だけでなく、舞台上での見栄えも重要です。助六のような華やかな役者は、本作の歌舞伎風演出と非常に相性がよく、見得を切ったときの存在感も強く感じられます。景清や忠信のような古典的な響きを持つ役者は、時代物の雰囲気があり、武器を振る姿にも説得力があります。右近や菊之助といった名前の役者も、舞台上のスターを操作している感覚を出しやすく、一座の看板として置きたくなる魅力があります。個人的に本作らしさを最も感じるのは助六です。名前の響きからして歌舞伎の華を思わせ、舞台上での立ち姿や見得が映えます。勝つためだけならリーチや隙の少なさを重視するべきですが、『斬 歌舞伎』では「この役者で観客を沸かせたい」と思えるかどうかも大切です。一方で、黒衣や白衣のような裏方風キャラクターは地味ですが、序盤の一座の頼りなさを表現する存在として意味があります。彼らがいるからこそ、看板役者を手に入れたときのうれしさが際立ちます。

難易度は、操作の難しさよりテンポと運への向き合い方で変わる

『斬 歌舞伎』は、操作そのものが極端に難しいゲームではありません。攻撃操作は簡単で、複雑なコマンド入力も少ないため、基本的な戦い方にはすぐ慣れます。しかし、旅興行全体で見ると、難しさの質は少し違います。長い道中、繰り返される戦闘、カードによる妨害、役者の入れ替え、資金不足などが積み重なり、プレイヤーの根気を試す作りになっています。強敵に勝てないというより、時間がかかるうえに、予定外の出来事でペースを乱されることが大変です。攻略の考え方としては、一戦ごとに無理をせず、勝てる場面で確実に勝ち、余裕があるときにおひねりを稼ぐことが大切です。運の悪いカードを引いても、主力以外の役者を使えるようにしておけば立て直せます。テンポの悪さは現代の感覚ではつらく感じるかもしれませんが、そこも含めて旅興行という長い舞台を進めていると考えれば、多少受け入れやすくなります。本作はアクションの難易度より、単調さや運要素に対する割り切りが求められるゲームです。

楽しむ最大のコツは、正統派格闘ゲームとして見すぎないこと

『斬 歌舞伎』を楽しむためには、本格格闘ゲームとして期待しすぎないことが大切です。技数、対戦バランス、キャラクターの奥深さ、操作の気持ちよさといった基準で見ると、不満は多くなります。しかし本作は、歌舞伎という題材を使い、見得やおひねり、旅興行をゲーム化したことに価値があります。効率よく勝つだけでなく、舞台を盛り上げる、役者をそろえる、カードイベントに振り回される、奇妙な演出を笑う。そうした遊び方をしたとき、本作の個性が見えてきます。友人と遊ぶなら、勝敗だけにこだわらず、理不尽なカードや妙な掛け声、派手すぎる演出を楽しむのが向いています。ひとりで遊ぶ場合も、最短クリアを目指すより、役者の登場演出や見得を味わいながら進めるほうが楽しめます。『斬 歌舞伎』は、攻略して極めるゲームというより、奇妙な舞台を体験して語るゲームです。

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■ 感想・評判・口コミ

第一印象は「なぜ歌舞伎で格闘ゲームなのか」という驚き

『斬 歌舞伎』を初めて見た人の多くが感じるのは、ゲーム内容の細かな良し悪し以前に、企画そのものへの驚きです。歌舞伎を題材にしたゲームというだけでも珍しいのに、本作では役者が舞台上で武器を持って戦います。さらに、見得を切ることで人気を集め、おひねりを得て、旅を続けていくという仕組みまであります。Xbox初期のソフトとして、高性能な3Dアクションや海外風の迫力あるゲームを期待していた人にとって、本作の方向性はかなり意外だったはずです。舞台は芝居小屋、登場人物は歌舞伎役者風、戦いは興行、目的は江戸から京への旅。こうした要素が合わさったゲームは非常に珍しく、遊ぶ前から「どんなゲームなのか分からない」という不思議な存在感がありました。プレイした人の反応も、「変わったゲーム」「思っていた格闘ゲームとは違う」「題材は面白いが操作感が独特」というものになりやすかったといえます。真面目に受け止めると戸惑い、笑って受け止めると妙な味がある。『斬 歌舞伎』は、最初から評価の軸を揺さぶってくる作品です。

良い感想は、唯一無二の題材と舞台演出に集まりやすい

肯定的に語られる部分は、やはり題材の珍しさです。歌舞伎役者風のキャラクターが舞台上で戦い、観客からおひねりを集めるという発想は、ほかのゲームではなかなか見られません。見得を切る行動をシステムに組み込み、観客の反応をゲーム上の利益へつなげた点も、本作ならではの工夫です。舞台装置風の登場演出、掛け声、拍手、桜吹雪、小判が舞う画面などは、粗さがあっても印象に残ります。特に、戦闘を「試合」ではなく「興行」として見せようとする姿勢は面白く、単なる和風格闘ゲームで終わらない個性を生んでいます。また、旅興行モードによって、一座を率いて東海道を進むという物語性が加わっている点も魅力です。勝負で稼ぎ、役者を入れ替え、旅を続けるという流れは、題材との相性がよく、発想としては非常にユニークです。完成度の高さではなく、企画の面白さや画面の奇妙なインパクトに惹かれた人にとって、本作は欠点が多くても忘れられないゲームになっています。

厳しい評判の中心は、格闘ゲームとしての浅さ

一方で、厳しい評価の多くは格闘ゲームとしての物足りなさに集まります。本作は操作が簡単な反面、技の種類やキャラクターごとの戦術の幅が少なく、長く遊ぶほど単調さが見えてきます。上段・中段・下段の攻撃や必殺技はありますが、本格格闘ゲームのような深い読み合い、細かなコンボ研究、キャラクター相性の駆け引きは弱めです。格闘ゲームが好きな人ほど、「題材は面白いが、肝心の戦闘が浅い」と感じやすかったでしょう。発売当時はすでに完成度の高い3D格闘ゲームが多く存在していたため、それらと比較されると、操作感や爽快感、バランス面で見劣りしてしまいます。Xboxという新ハードへの期待もあり、プレイヤーはより迫力のあるアクションや新しい遊びを求めていました。その中で本作は、見た目の個性こそ強かったものの、戦闘の手触りでは期待を満たしきれなかった部分があります。題材に惹かれた人は楽しめても、純粋な格闘ゲームとして購入した人には厳しく受け止められやすい作品でした。

旅興行モードは、発想は面白いがテンポが重い

旅興行モードへの感想は、「アイデアは面白いが、テンポが悪い」というものになりやすいです。東海道を進みながら各地で興行を行い、勝負に勝って役者を獲得し、京を目指すという流れは、本作の題材とよく合っています。ボードゲーム的なマス移動やカードイベントもあり、複数人で遊べば思わぬ展開に笑えることもあります。しかし、ひとりで進める場合は、移動、イベント、戦闘が何度も繰り返されるため、どうしても時間がかかります。戦闘の単調さが気になり始めると、旅の長さが楽しさではなく負担に変わってしまいます。また、カード効果によってせっかく集めた役者が失われたり、進行が戻されたりすることもあり、波乱として楽しめる人とストレスに感じる人で評価が分かれます。旅興行は本作のコンセプトを支える重要なモードですが、快適さやテンポの調整が足りず、魅力と欠点が同時に出ている部分です。

演出への反応は、笑える濃さとしつこさが同居している

演出面への感想も大きく分かれます。歌舞伎風の掛け声や拍手、見得、登場演出、小判、桜吹雪といった要素は、本作の世界観を作るうえで欠かせないものです。初めて見たときには、濃い雰囲気や妙な勢いがあり、思わず笑ってしまうようなインパクトがあります。舞台の上で役者が戦い、観客の前で大げさに決める様子は、ほかのゲームでは味わえないものです。しかし、その演出は繰り返し遊ぶほどしつこく感じられることもあります。決定音や掛け声が何度も鳴り、旅興行で長時間プレイしていると疲れにつながる場合もあります。また、真剣勝負のように斬り合っているのに、どこか冗談めいた演出が混ざるため、シリアスなのかギャグなのか判断に迷う場面もあります。この曖昧さを楽しめる人には魅力になりますが、統一感を求める人にはちぐはぐに感じられるでしょう。

キャラクターは見た目が面白い反面、性能差には物足りなさもある

キャラクターについては、見た目や名前の面白さは評価されやすい一方で、格闘ゲームとしての性能差には物足りなさが残ります。助六、景清、菊之助、右近といった役者風キャラクターは、舞台に立ったときの見栄えがあり、見得を切る姿にも本作らしい華があります。しかし、実際に操作してみると、キャラクターごとの技数が少なく、戦い方が大きく変化しにくい場面があります。格闘ゲームではキャラクター選びが遊びの深さにつながることが多いですが、本作では見た目の違いに比べて操作感の差が薄く、やり込みの幅が狭いと感じやすいです。また、黒衣や白衣などの裏方風キャラクターは、設定としては面白いものの、性能面では地味で、序盤の戦闘を単調に感じさせる原因にもなっています。ただし、旅興行で役者を獲得していく流れを考えると、最初の地味さは一座の成長を感じさせる役割もあります。キャラクターの雰囲気は良いのに、それをゲームプレイの深みに十分つなげきれなかった点が惜しいところです。

現在の視点では、低評価作でありながら語りたくなる珍作

現在『斬 歌舞伎』を振り返ると、発売当時とは少し違った見方ができます。当時は新作ソフトとして、価格に見合う面白さやXboxらしい完成度が求められたため、厳しい評価になりやすかった作品です。しかし時間が経った今では、むしろその異質さが価値になっています。歌舞伎を題材にした3D格闘、見得とおひねり、旅興行、一座の編成という組み合わせは、現在見ても非常に珍しいものです。現代のゲームは洗練された作品が多い一方で、ここまで企画の段階から奇妙なゲームは目立ちにくくなっています。そのため、本作は名作として再評価されるというより、「こんなゲームが本当にあった」という驚きとともに語られる作品になっています。面白さを正面から褒めるより、「変すぎて忘れられない」「題材だけはすごく攻めている」「もう少し作り込めば化けたかもしれない」といった感想が似合います。低評価であることは否定しにくいものの、単に退屈なだけではなく、強烈な個性があるため、今でも話題にしやすい一本です。

総じて、好意的にも批判的にも“普通ではない”作品

『斬 歌舞伎』の評判をまとめると、最終的には「普通ではないゲーム」という言葉に行き着きます。好意的に見れば、歌舞伎を題材にした大胆な発想、見得やおひねりを使った独自システム、旅一座として東海道を進む構成など、ほかのゲームにはない魅力があります。批判的に見れば、格闘ゲームとしての深みが足りず、操作は単調で、テンポは重く、演出はしつこい作品です。どちらの評価も間違いではありません。本作は、同じ要素が人によって魅力にも欠点にも変わるゲームです。見得は面白いが隙が大きい。旅興行は個性的だが長い。演出は濃いが疲れる。キャラクターは見た目が良いが性能差が薄い。こうした紙一重の要素が集まって、『斬 歌舞伎』という独特の作品になっています。万人にすすめられるゲームではありませんが、Xbox初期の混沌とした空気を知るうえでは非常に興味深い一本です。

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■ 当時の宣伝・現在の中古市場など

発売当時は、Xbox初期ラインアップの中でも目立つ変化球だった

『斬 歌舞伎』は、Xbox本体の日本展開初期に発売されたタイトルであり、当時のラインアップの中でもかなり異色の存在でした。Xboxの初期ソフトには、ハード性能を見せるレースゲームやアクションゲーム、海外色の強い作品、スポーツ系タイトルなどが多く並んでいました。その中で、歌舞伎役者が舞台で戦い、見得を切り、おひねりを稼ぎながら東海道を進むという本作は、明らかに変化球でした。宣伝上の売りも、単なる格闘ゲームではなく、「歌舞伎」「舞台」「興行」「人気」「旅」といったキーワードにありました。強いキャラクターや豪華なコンボを前面に出すというより、かっこよく見せることで観客から支持を得るという独自の遊び方が紹介されていたと考えられます。Xboxという新ハードに、和風で奇妙な一本を加える役割を担った作品ともいえます。ただし、その珍しさが大きな売上につながったかというと難しく、当時のユーザーが求めていた新ハードらしい迫力や快適さとは少し方向が違っていました。目立つ題材で注目は引けたものの、購入の決め手としては人を選ぶ作品だったといえます。

公式サイトやゲームメディアでは、舞台演出と人気システムが紹介された

当時のゲーム紹介では、本作の大きな特徴である舞台演出と人気システムが中心に扱われていました。役者が舞台上で戦うこと、見得を切ることで観客を沸かせること、おひねりを集めて旅を続けること、旅興行で東海道を進むことなどが、ほかの格闘ゲームとの違いとして打ち出されていました。スクリーンショットや紹介文で見れば、舞台、衣装、掛け声、小判、桜吹雪といった要素は非常に目を引きます。Xbox初期の新作紹介の中でも、画面を一目見ただけで和風の異色作だと分かる強さがありました。一方で、紹介時に伝わる個性が強いほど、実際に遊んだときの格闘部分の単純さやテンポの重さが目立ちやすくなります。宣伝では「歌舞伎風の格闘アクション」という独自性を前面に押し出せますが、プレイヤーが求める操作の気持ちよさや奥深さまで十分に伝えるには限界がありました。結果として、発売前の印象は強烈だったものの、実際の評価は題材への興味とゲーム内容への満足度で分かれることになりました。

店頭では、パッケージとデモ映像のインパクトが重要だった

『斬 歌舞伎』のような作品は、文章で説明されるより、画面を見たほうが早く伝わるタイプです。歌舞伎役者が戦うと言われても、実際にどのようなゲームなのか想像しにくいため、店頭でのパッケージ、スクリーンショット、デモ映像の印象が重要でした。洋風アクションやレースゲームが並ぶXboxソフト棚の中で、和風の役者が描かれた本作はそれだけで目立ったはずです。観客の掛け声や派手な見得、小判が舞う演出は、短時間のデモでも強い印象を残します。ただし、そのインパクトが必ずしも購入意欲に結びついたとは限りません。変わっていることは分かっても、長く遊べるか、格闘ゲームとして面白いか、新ハードと一緒に買う価値があるかは別問題です。特にXbox本体を買ったばかりのユーザーは、ハード性能を感じられる分かりやすい大作を選びやすく、奇抜な題材の本作は興味本位で手に取られやすい反面、安定した売れ筋にはなりにくかったと考えられます。店頭で目立つ力はありましたが、広い層へ訴えるには少し癖が強すぎる作品でした。

雑誌や書籍では、大規模攻略より新作紹介向きのタイトル

ゲーム雑誌などでの扱いを考えると、『斬 歌舞伎』は長期連載で攻略を深掘りするタイプというより、新作紹介や変わり種タイトルとして取り上げられやすい作品でした。複雑なコマンド、膨大な隠し要素、キャラクター別の高度な研究が必要なゲームではないため、記事としては基本操作、見得、人気ゲージ、旅興行の流れ、役者の紹介が中心になりやすかったはずです。攻略記事を作る場合でも、コンボ表を大量に掲載するより、見得を切るタイミング、資金の稼ぎ方、役者を集めるコツ、カードイベントへの備えといった内容が向いています。読者にとっては、「歌舞伎役者が戦うXboxの格闘ゲーム」という見出しだけでかなり印象に残る一方、やり込みを前提とした攻略需要はそれほど大きくなかったと考えられます。その意味で、本作は雑誌映えする題材を持ちながら、長く誌面を占めるタイプの大作ではありませんでした。話題性はあるが、攻略情報で長期的に引っ張るにはゲームシステムが浅い。これが当時のメディアでの立ち位置だったといえます。

販売方法は、通常のXboxパッケージソフトとして流通

販売方法は、当時の一般的なXbox用パッケージソフトと同じく、ゲームショップや家電量販店などでの店頭販売が中心でした。Xbox用の標準ケースにディスクと説明書を収めた形で販売され、価格帯も当時の家庭用ゲームソフトとして一般的な水準でした。ただし、日本国内のXbox市場はPlayStation 2に比べるとかなり小さく、ソフトの流通量や店頭での展開面積も限られていました。その中で『斬 歌舞伎』は、人気シリーズでも、海外大作でも、有名キャラクターものでもないオリジナルタイトルです。題材の珍しさで目立つことはできても、広いユーザー層に自然に売れるタイプではありませんでした。パッケージは和風の雰囲気が強く、興味を引く力はあったと思われますが、購入には「変わったゲームを遊んでみたい」という好奇心が必要でした。結果として、販売面では大ヒット作というより、Xbox初期の個性派ソフトとして静かに流通した作品という印象が強いです。

販売実績は大ヒットではなく、後年は安価な珍作として扱われやすい

『斬 歌舞伎』は、後年の扱いを見る限り、大きな販売実績を残したヒット作ではありません。Xbox初期の日本市場が限られていたこと、ゲーム内容への評価が厳しかったこと、題材が非常に人を選んだことを考えると、販売面では苦戦した作品と見るのが自然です。現在の中古市場でも、プレミア化した高額ソフトというより、比較的安価に見つかる初代Xboxの変わり種として扱われることが多いです。状態によって価格差はありますが、通常の中古品であれば手ごろな価格帯で見かけることがあります。未開封品や状態の良い完品は通常中古より高くなりますが、極端な高額レアソフトというより、コレクション向けに少し評価される程度の印象です。つまり本作は、「知らない人はまったく知らないが、初代Xboxを集める人や珍作好きには気になるタイトル」という位置づけです。ゲーム内容の評価で高騰するタイプではなく、企画の奇抜さとXbox初期タイトルとしての資料性で残っている作品だといえます。

中古市場では、国内版・海外版・状態違いで価格が分かれる

現在中古で探す場合は、国内版『斬 歌舞伎』と海外版『Kabuki Warriors』を分けて考える必要があります。国内版は日本語パッケージと説明書を持つXbox用ソフトで、海外版はタイトルや表記が異なります。コレクション目的なら国内版の箱・説明書付き完品が望ましく、遊ぶだけならディスクの状態と動作確認が重要になります。状態によって価格は変わり、ディスクのみ、説明書なし、ケース傷みありの商品は安く、未開封品や美品は高めになります。初代Xboxソフトは発売から長い年月が経っているため、ディスク傷、説明書の欠品、ケース割れ、ジャケットの日焼けなども確認したいポイントです。また、海外版を購入する場合は、リージョンや動作環境に注意が必要です。コレクションとして保管するなら問題ありませんが、実際に遊びたい場合は、自分の本体で動くかを確認しておくべきです。『斬 歌舞伎』は超高額ソフトではありませんが、古いディスクメディアである以上、価格だけでなく状態を見て選ぶことが大切です。

オークションでは、安価なネタ枠と初代Xboxコレクション枠の両方で扱われる

オークションやフリマ市場での『斬 歌舞伎』は、安価な中古ゲームとして出品されることもあれば、初代Xboxソフトのコレクション品として扱われることもあります。ゲームとしての評価が高いから高値になるというより、タイトルの珍しさ、歌舞伎という題材、Xbox初期の空気を象徴する存在として注目されることがあります。ディスクのみの出品なら安価になりやすく、箱・説明書付きなら少し高くなり、未開封品はさらに別枠になります。遊ぶための商品と保管するための商品では評価軸が違います。遊ぶだけなら動作すれば十分ですが、コレクターならケース、説明書、ジャケット、ディスク面の状態まで気になります。本作の場合、相場を押し上げるほどの人気作ではないため、購入するなら焦らず状態の良いものを探すのが向いています。珍作として棚に置いておきたい人、初代Xboxのラインアップを集めたい人、和風ゲームの資料として持っておきたい人にとっては、価格以上に面白い存在感を持つソフトです。

宣伝と市場評価を合わせると、企画の個性は強いが商業的には伸びにくかった作品

当時の宣伝と現在の中古市場を合わせて見ると、『斬 歌舞伎』の立ち位置ははっきりします。発売前後には、歌舞伎役者が舞台上で戦う、見得を切る、人気を集める、旅興行を行うという個性的な要素が前面に出されました。この時点で、本作は普通の格闘ゲームではなく、題材と演出の珍しさで勝負するソフトだったことが分かります。しかし、その個性が大きな販売実績へ直結したわけではありません。後年の中古価格も比較的安価で、プレミアソフトというより手ごろに入手できる珍作という扱いです。それでも、価値がないわけではありません。むしろ、発売から時間が経った現在だからこそ、本作はXbox初期の混沌としたラインアップや、家庭用ゲームが大胆な企画に挑戦していた時代の空気を伝える一本になっています。商業的には大成功とはいえませんが、記憶に残る企画としては確かな存在感があります。

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■ 総合的なまとめ

『斬 歌舞伎』は、完成度よりも発想の強烈さで記憶される作品

『斬 歌舞伎』を総合的に見ると、誰にでもすすめられる完成度の高い名作というより、家庭用ゲームの歴史の中で「こんな企画が本当に商品化されていたのか」と驚かせるタイプの作品です。2002年2月28日、Xbox初期のラインアップに、歌舞伎を題材にした3D格闘アクションが登場したというだけでもかなり独特です。当時のXboxには、高性能な3D表現や海外ゲーム的な迫力を期待する空気がありました。その中で本作は、最先端のリアル表現を見せるのではなく、日本的な古典芸能のイメージを大胆にゲームへ持ち込み、舞台の上で役者同士が戦うという異色の方向へ進みました。歌舞伎を正確に再現する作品ではなく、歌舞伎の記号を使って派手なバトルショーを作った作品です。そのため、伝統芸能としての歌舞伎を期待すると違和感がありますが、ゲーム的な奇抜さとして見ると非常に忘れにくい個性を持っています。

歌舞伎を“演じるもの”ではなく“戦う舞台”に変えた独自性

本作の最大の特徴は、歌舞伎を単なる背景や飾りとして使ったのではなく、ゲームのルールそのものに結びつけようとした点です。役者が舞台に立ち、観客を前にして戦う。戦闘中に見得を切る。格好よい動きで人気を集める。観客からおひねりが飛ぶ。稼いだ資金で旅を続ける。この一連の流れは、通常の格闘ゲームにはありません。多くの対戦ゲームでは観客の存在は演出にすぎませんが、『斬 歌舞伎』では観客を喜ばせることがゲーム上の利益につながります。ここに、本作ならではの魅力があります。見得を切るという行動は、アクションゲームとして見れば危険な隙です。しかし舞台として見れば、それは観客に向けた重要な見せ場です。この矛盾した行動をシステムにしているところが面白く、歌舞伎という題材に対してかなり相性のよい発想だったといえます。

旅興行モードは、面白い発想とテンポの悪さが表裏一体

旅興行モードは、本作をただの変わった格闘ゲームで終わらせないための重要な要素です。江戸から京を目指し、宿場ごとに興行を行い、勝負で資金を稼ぎ、役者を入れ替えながら進むという構成は、歌舞伎の旅一座という題材とよく合っています。勝った相手から役者を引き抜き、自分の一座を強化していく仕組みも、成長感があって面白いところです。最初は地味な役者しかいなくても、旅の途中で華のある役者を加えることで、一座が少しずつ見栄えのする集団へ変わっていきます。ただし、この旅興行モードは同時に、本作の問題点も強く表れています。移動、カードイベント、戦闘の繰り返しが多く、プレイ時間が長くなりがちです。戦闘そのものが単調に感じられ始めると、旅の長さが楽しさではなく負担になります。発想は優れているが、遊びやすさへの落とし込みが足りなかった。これが旅興行モードの評価を分ける大きな理由です。

格闘ゲームとして見ると、操作の単純さと戦術の浅さが弱点

『斬 歌舞伎』を厳しく評価するなら、格闘ゲームとしての作り込み不足は避けて通れません。攻撃方法は少なく、キャラクターごとの技数も多くありません。上段・中段・下段の概念はありますが、実戦での使い分けが深い駆け引きへ発展しているとは言いにくく、慣れると同じような攻撃の繰り返しになりがちです。対戦格闘ゲームの魅力は、キャラクターごとの個性、技の相性、間合い管理、読み合い、コンボ、反撃判断などが複雑に絡み合うところにあります。しかし本作では、操作を簡単にしたぶん、長く遊ぶための深みが弱くなっています。もし役者ごとに明確な得意距離があったり、見得から派生する特殊行動があったり、観客人気によって技性能が変化したりすれば、歌舞伎らしさと格闘ゲームらしさがより深く結びついたかもしれません。題材に比べて戦闘システムがシンプルすぎたことが、本作最大の惜しい点です。

演出面は粗さもあるが、作品の記憶を強く残す最大の武器

一方で、『斬 歌舞伎』の演出面には、欠点を補って余りあるほどの強い印象があります。役者の登場、舞台装置風の仕掛け、掛け声、拍手、見得、小判、桜吹雪など、画面から伝わる情報は非常に濃く、少し遊んだだけでも「歌舞伎を題材にした変なゲーム」として記憶に残ります。何度も繰り返される掛け声や効果音は、人によってはしつこく感じるでしょう。舞台上で斬り合っているのに、真面目なのか冗談なのか分からない空気もあります。しかし、ゲームとして見た場合、この濃さは大きな武器です。完成度に問題があっても、舞台上で役者が戦い、小判が飛び、見得を切るという映像があまりに独特なため、忘れにくいのです。洗練された演出ではなく、勢いで押し切る演出。そこに本作らしい価値があります。

キャラクターは、性能よりも役者としての雰囲気を楽しむ存在

登場キャラクターについても、本作は本格格闘ゲームとは少し違う見方をしたほうが楽しめます。性能や技の豊富さを重視すると、キャラクターごとの差はやや物足りません。しかし、『斬 歌舞伎』のキャラクターは、純粋な強さだけでなく、舞台上でどれだけ存在感を放つかを見るものでもあります。助六のように華やかな役者、景清のように時代物の雰囲気を持つ役者、菊之助や右近のように舞台名らしい響きを持つ役者は、立っているだけで作品の空気を作ります。黒衣や白衣のような裏方風キャラクターは地味ですが、彼らがいることで看板役者を手に入れたときの喜びが強くなります。好きなキャラクターを選ぶなら、強さだけではなく、自分の一座の看板にしたいかどうかで決めるのが本作らしい楽しみ方です。格闘ゲームとして研究するキャラではなく、舞台を飾る役者として愛着を持つ。そう考えると、キャラクターの魅力は数字や性能だけでは測れません。

名作ではないが、失敗作とだけ片づけるには惜しい

『斬 歌舞伎』は、率直に言えば完成度の高いゲームではありません。格闘部分は単調で、テンポにも難があり、長時間遊ぶほど粗が目立ちます。Xbox初期のソフトとして見ても、ハードの性能を十分に示した作品とは言いにくく、発売当時に厳しい評価を受けた理由も理解できます。しかし、単なる失敗作として片づけるには惜しい作品です。なぜなら、本作には明確な挑戦があるからです。歌舞伎をゲームにするだけなら、リズムゲームやアドベンチャー、舞台鑑賞型の作品にする選択もあったはずです。しかし『斬 歌舞伎』は、あえて対戦格闘と旅興行という形に落とし込みました。しかも、見得やおひねりをシステム化し、役者の入れ替えや東海道の旅まで入れています。完成度は足りなくても、企画としてはかなり攻めています。ゲームの歴史には、完成度が高く長く遊ばれる名作と、完成度は低くても強烈な個性で記憶に残る作品があります。『斬 歌舞伎』は明らかに後者です。

現在遊ぶなら、正統派の面白さではなく珍しさを味わう姿勢が向いている

現在『斬 歌舞伎』を遊ぶ場合、現代的な快適さや完成度を期待しすぎると、すぐに不満が出る可能性があります。操作は単純で、テンポはゆっくりしており、戦闘の深みも限られています。現在の格闘ゲームやアクションゲームと同じ基準で比べれば、古く、粗く感じられるでしょう。しかし、珍しいゲーム体験を求めて遊ぶなら、今でも価値があります。Xbox初期の日本向けソフトの空気、2000年代初頭ならではの実験的な企画、和風題材への独特なアプローチ、真面目なのか冗談なのか分からない舞台演出を味わう作品としては、かなり面白い存在です。攻略効率や勝敗だけにこだわらず、役者の動き、見得、掛け声、カードイベントの理不尽さまで含めて楽しむのがよいでしょう。『斬 歌舞伎』は、攻略して極めるゲームというより、体験して語るゲームです。

総評としての結論

総合的にまとめると、『斬 歌舞伎』は、歌舞伎という題材を大胆に扱ったXbox初期の実験的な格闘アクションです。舞台上で役者が戦い、見得を切り、観客の人気を集め、おひねりを得て旅を続けるというコンセプトは非常に個性的で、今見ても強い印象を残します。一方で、格闘ゲームとしての深み、操作の気持ちよさ、テンポ、キャラクター性能の作り込みには弱さがあり、ゲームとして高く評価するには難しい部分があります。つまり本作は、発想は非常に面白いが、完成度はそこに追いつかなかった作品です。もし戦闘システムがもう少し奥深く、旅興行のテンポがよく、役者ごとの個性がもっと強ければ、唯一無二の名作になれた可能性もありました。しかし実際には、その可能性を感じさせながらも、粗削りなまま世に出たタイトルという印象が残ります。それでも、『斬 歌舞伎』には価値があります。無難なゲームでは決して生まれない強烈な個性があるからです。プレイヤーを選び、評価は厳しくなりやすい。それでも、一度見たら忘れにくい。遊んだあとに誰かへ説明したくなる。そうした記憶への残り方こそ、本作の最大の魅力です。名作として棚の中央に置かれる作品ではありませんが、ゲーム史の端に置かれた奇妙な飾り物としては、非常に存在感があります。『斬 歌舞伎』は、完成された傑作ではなく、未完成な魅力を持った珍作です。だからこそ、Xbox初期を語るうえで、今でも名前を挙げたくなる一本なのです。

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