【名前】:アリス・マーガトロイド
【種族】:魔法使い
【二つ名】:死の少女、魔法の国のアリス、七色の人形使い、七色の人形遣い、見た目だけ賑やかな妖怪
【能力】:主に魔法を扱う程度の能力、人形を操る程度の能力
【テーマ曲】:プラスチックマインド、the Grimoire of Alice、人形裁判~人の形弄びし少女、ブクレシュティの人形師
■ 概要
幻想郷を代表する「人形遣いの魔法使い」
『アリス・マーガトロイド』は、『東方Project』の世界に登場する魔法使いの一人であり、数多く存在する幻想郷の住人の中でも「人形を自在に操る魔法使い」という非常に明確な個性を持つキャラクターである。金髪の少女という西洋人形を思わせる外見と、魔法によって複数の人形を同時に動かす戦闘方法を特徴としており、華やかで可愛らしい印象と、魔法研究者らしい知的で職人気質な雰囲気を同時に備えている。単純に「人形を武器として使う少女」というだけではなく、人形の製作そのものにも強いこだわりを持ち、作った人形を魔法の糸のような力で操り、家事から演技、さらには弾幕戦まで幅広い用途に活用している点がアリスらしさの中心となっている。
彼女が本格的に現在の「アリス・マーガトロイド」という姿で登場した作品は、『東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.』である。同作では3面ボスとして主人公たちの前に姿を現し、その後も弾幕シューティング作品だけではなく、対戦型作品や書籍などを通して存在感を広げていった。物語全体を根底から動かす大事件の首謀者になるタイプではない一方、霧雨魔理沙をはじめとした主要人物との関わりが多く、長いシリーズを通じて幻想郷の日常と異変の双方に自然に溶け込んでいる。そのため、主人公でも最終ボスでもないにもかかわらず、東方Projectを象徴する主要キャラクターの一人として定着している。
魔法の森に屋敷を構える研究者
アリスが暮らしているのは「魔法の森」と呼ばれる場所である。この森は一般の人間にとって決して快適な土地ではなく、独特の瘴気や妖怪、奇妙な植物などが存在する幻想郷でも特殊な地域として知られている。そんな場所に自ら住居を構え、魔法の研究や人形製作を続けていることからも、アリスが普通の人間とは異なる生活を送る存在であることが分かる。
同じ魔法の森には霧雨魔理沙も住んでいるが、両者の生活や魔法に対する姿勢はかなり異なっている。魔理沙が箒に乗って幻想郷各地へ飛び回り、様々な場所へ顔を出す活動的な魔法使いとして描かれることが多いのに対し、アリスには自宅で研究や製作に集中する職人・研究者としての側面が強い。しかし、完全に世間との交流を断っているわけではない。宴会や行事に姿を見せることもあり、人前で人形を操る芸を披露する場合もあるなど、必要に応じて外の世界と接点を持っている。
また、魔法の森で迷った人間に対して必ずしも敵対的に振る舞うわけではなく、状況によっては保護したり森の外へ送り出したりすることもある。このあたりは「孤独を好む魔法使い」という表面的な印象だけでは捉えにくい部分であり、アリスという人物の面白さにつながっている。人付き合いを積極的に求める性格ではないものの、他者を無条件に拒絶する冷酷な人物でもないのである。
人形を作り、人形を操るという独自の魔法体系
アリスを語る際に欠かすことができないのが「人形」である。彼女は数体程度ではなく、多数の人形を同時に動かすことができ、それぞれに異なる動作をさせながら複雑な作業を行わせることさえ可能である。戦闘では人形を自分の周囲や相手の進行方向へ配置し、そこから弾幕やレーザーなどを放つことで独特の攻撃網を構築する。その姿は本人だけが直接攻撃する一般的な弾幕戦とはかなり異なり、盤上へ駒を並べながら相手を追い詰めていく戦術家にも近い。
さらに興味深いのは、完成した人形に作業を任せることができるほど高度な技術を持ちながら、人形そのものの製作については自分自身で行っているという点である。ここには単純な効率だけでは説明できない職人的なこだわりが感じられる。アリスにとって人形は単なる便利な道具や武器ではなく、自らの魔法技術と創作能力を形にした作品なのである。
彼女の研究対象として特に重要なのが、自分が細かな操作を行わなくても行動できる「自律した人形」の実現である。現在の人形たちは非常に生き生きと動くものの、その動作の根本にはアリス自身による魔法的な操作が存在している。もし人形が完全に独立して判断し、動き、仕事を行えるようになれば、それは単なる操り人形ではなく、一種の人工生命にも近い存在となる。その境界へ挑もうとしている点に、アリスの魔法使いとしての研究者的な魅力が表れている。
「魔法を使う人間」ではなく「魔法使い」という種族
東方Projectでは「魔法使い」という言葉が必ずしも一つの意味だけで使われているわけではない。霧雨魔理沙のように、人間でありながら魔法を研究し使用している人物も存在する。一方のアリスは、現在では種族そのものが「魔法使い」とされる存在である。
ただし、彼女は生まれた時から現在の種族だったわけではなく、もともとは人間であり、修行を経た末に魔法使いへ変化した存在とされている。この設定は、アリスの人物像を考えるうえで非常に興味深い。妖怪として生まれ、人間社会を外側から眺めてきた存在とは違い、彼女自身には人間として生きた経験がある。そのため、人間の考え方や生活そのものを理解できる立場にありながら、現在は人間とは異なる長い時間を生きる魔法使いとなっている。
つまりアリスは、人間と妖怪的存在の境界をまたいだ人物でもある。幻想郷には様々な種族が暮らしているが、その中でも彼女は「努力や研究によって人間という枠組みから離れた」という特殊な経歴を持つ。魔法への執着や研究熱心な性格も、この経歴と合わせて考えることでより説得力を持って見えてくる。
旧作『東方怪綺談』から受け継がれた特別な存在
アリスについてさらに特徴的なのが、Windows版東方Project以前に制作されたPC-98時代の作品との関係である。旧作第5弾『東方怪綺談 ~ Mystic Square.』には、姓を持たない「アリス」という少女が登場している。同作では3面ボスとして主人公たちと戦い、さらにExtraステージでは強大な魔法を記した魔導書を携えて再び登場する。
旧作のアリスと後のアリス・マーガトロイドはシリーズ上つながりを持つ存在として知られるが、『東方紅魔郷』以降のシリーズでは世界観や設定が改めて整理されている。そのため、『怪綺談』で起きた出来事をすべて『妖々夢』以降の物語へそのまま連続させるより、「旧作時代から存在するキャラクター」という歴史と「現在の設定はWindows版以降を中心に構築されている」という二つの視点を分けて考えると理解しやすい。
この背景によってアリスは、Windows版から登場した多くのキャラクターとは少し異なる立場を持つ。博麗霊夢や霧雨魔理沙などと並び、シリーズ初期の歴史を背負いながら新しい世界観へ移行してきた人物の一人なのである。旧作では魔界を舞台に主人公と戦っていた少女が、後には幻想郷の魔法の森へ屋敷を構え、人形作りと魔法研究に没頭する魔法使いとして定着した。この変化そのものも、長期間にわたって発展してきた東方Projectというシリーズを象徴する要素の一つといえる。
派手な力より「技術」と「操作」で魅せる魔法使い
アリスの戦闘スタイルには、彼女自身の性格が強く反映されている。圧倒的な火力を正面からぶつけるというより、複数の人形を適切な位置へ配置し、それぞれを連携させることで相手の行動範囲を狭めていく戦いを得意としている。人形そのものが攻撃し、人形から弾が放たれ、人形を起点としてレーザーが伸びるなど、本人と使い魔の位置関係を利用した複雑な弾幕を形成できる。
そのためアリスの強さは、単純な魔力量だけで測ることが難しい。どこへ人形を配置するのか、いつ攻撃させるのか、どの方向から相手を追い込むのかといった制御技術こそが重要となる。多数の人形を同時に扱える集中力と操作能力は、彼女が長い研究の中で積み重ねてきた技術そのものなのである。
また、本気を出すことに慎重な一面もアリスの特徴として語られる。最初から全力を投入して勝利だけを求めるのではなく、ある程度余裕を残した状態で戦う傾向があり、これは単純な臆病さというより、自分の力や技術に対する独特の考え方として見ることができる。研究者として自分の能力を客観視しながら、必要以上に手の内を明かさない慎重さを持っているのである。
可愛らしさ、知性、孤独、職人気質が同居するキャラクター
アリス・マーガトロイドが長く支持されている理由の一つは、一つの言葉では説明できない複数の性質を持っていることにある。外見だけを見れば、西洋人形のような衣装を身につけた可憐な少女である。しかし生活を見ると、森の奥で魔法を研究しながら黙々と人形を作り続ける職人気質の魔法使いであり、戦闘になれば大量の人形を展開して相手を包囲する高度な戦術家となる。
一人でいることを好む一方で、人付き合いそのものができないわけではない。人形に囲まれた生活を送りながらも宴会へ参加し、祭りでは人形芸を披露し、時には他者と協力して異変へ挑む。冷静な印象を見せながら勝負事では負けず嫌いな面もあり、同じ魔法使いである魔理沙を相手にすると競争意識を感じさせる場面も少なくない。
こうした相反する要素が組み合わさることで、アリスは単なる「人形使い」という属性だけでは終わらない奥行きを獲得している。人形を操る少女、人間から魔法使いになった研究者、魔法の森に暮らす職人、旧作時代からシリーズの歴史をつないできた古参キャラクター、そして霊夢や魔理沙たちと何度も関わる幻想郷の住人――これらすべてがアリス・マーガトロイドという一人の人物を形作っている。
東方Projectには極端な能力や強烈な個性を持つ人物が数多く登場するが、アリスの魅力は「自分で作り、自分で研究し、自分の技術を高め続ける」という積み重ねにある。生まれつき絶対的な力を持つ神や妖怪とは異なり、研究と工夫によって魔法を洗練させ、人形という専門分野を極めようとしている。その姿には幻想的な魔法使いらしさと、現実の職人や研究者にも通じる探究心が同居しているのである。
その意味でアリス・マーガトロイドは、「幻想郷に暮らす魔法使い」という王道的なイメージを持ちながら、東方Projectならではの独自性を強く備えたキャラクターといえる。静かな森の屋敷で無数の人形に囲まれながら研究を続け、必要になれば人形たちを率いて空へ飛び出し、美しく複雑な弾幕を展開する。その姿こそが、アリスというキャラクターを長く印象に残る存在へと押し上げているのである。
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■ 容姿・性格
西洋人形を思わせる整った容姿がアリス最大の視覚的特徴
アリス・マーガトロイドの外見をひとことで表すならば、「本人そのものが精巧な西洋人形のように見える魔法使い」といえる。明るい金色の髪、少女らしい端正な顔立ち、洋風のワンピースを基調とした衣装、そして傍らに浮かぶ小さな人形たちという組み合わせは、東方Projectに登場する数多くのキャラクターの中でも一目で彼女だと分かるほど特徴的である。派手な装飾や妖怪らしい異形の要素を前面へ押し出しているわけではなく、むしろ人間の少女に近い姿でありながら、その完成された造形によって幻想的な雰囲気を生み出している。
現在よく知られているアリスの基本デザインでは、肩ほどまで伸びた金髪にカチューシャあるいはヘッドバンド状の髪飾りを付け、青系統を中心とした洋服を身につけている姿が印象的である。首元や肩周辺、袖などには白い部分が配置されることが多く、青と白を中心とした配色に赤系統のアクセントが加わることで、清楚で落ち着いた雰囲気が強調されている。
また、アリス自身と彼女が操る人形には共通する西洋的な意匠があり、主人と人形が一つの舞台装置を構成しているかのようにも見える。人形遣いが目立つのではなく、人形遣い本人まで人形の世界観へ溶け込んでいるという点がアリスのデザイン上の面白さである。
『東方妖々夢』で確立された現在のアリス像
Windows版におけるアリスの代表的な姿が確立されたのは、『東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.』である。同作では3面ボスとして登場し、現在まで続く「金髪の人形遣い」「洋風の服を着た魔法使い」という基本イメージが明確になった。
『妖々夢』におけるアリスは、一見すると可愛らしく穏やかな少女でありながら、会話では主人公に対してかなり強気な態度を示す。相手を必要以上に恐れることもなければ、過度に感情を表へ出すこともなく、魔法使いとして一定の自信を持って戦いを挑んでくる。この時点ですでに、後の作品で定着する「冷静そうに見えるが負けず嫌い」「理屈を重視するが勝負となれば引かない」という性格の片鱗が見える。
旧作『東方怪綺談』では現在よりも幼い印象
PC-98時代の『東方怪綺談 ~ Mystic Square.』に登場した「アリス」は、後のアリス・マーガトロイドと比べると全体的に幼い印象を持つ。現在のファン文化では、Windows版以降のアリスと区別する目的から、この時代の姿が俗に「ロリス」と呼ばれることもある。ただし、これは公式の名称ではなく、あくまでファンの間で広まった呼び方である。
旧作のアリスも金髪を特徴としているが、衣装や表情、体格、会話の雰囲気などは現在の姿より少女らしさが強く、より感情を表へ出すキャラクターとして描かれている。3面で敗れた後、Extraステージでは巨大な魔導書を携えて主人公たちへ再び勝負を挑むなど、現在の冷静な研究者というイメージよりも、「自分を負かした相手にもう一度挑みたい」という負けず嫌いな少女としての側面が際立っていた。
『東方萃夢想』以降では表情豊かな一面も見える
弾幕シューティング作品では立ち絵や会話場面が限られているため、アリスはどうしても「静かで無表情な少女」という印象を持たれやすい。しかし、『東方萃夢想 ~ Immaterial and Missing Power.』をはじめとする対戦型作品では、移動、攻撃、被弾、勝利など多くの動作が描かれるようになり、アリスの印象にも広がりが生まれた。
『東方緋想天 ~ Scarlet Weather Rhapsody.』や『東方非想天則 ~ 超弩級ギニョルの謎を追え』でも基本的なデザインは維持され、人形を設置して空間を支配する戦術的な魔法使いとして描かれている。作品によって立ち絵を担当する絵柄が異なるため、顔立ちや頭身、衣服の細かな形には差があるものの、金髪、青を中心とした洋服、人形、魔導書という主要な構成要素は一貫している。
一人を好むが「人嫌い」とは少し違う性格
アリスの性格について最も誤解されやすい部分が、「一人でいることを好む」という特徴である。この設定だけを見ると、他人との交流を嫌う内向的で冷淡な人物に思われるかもしれない。しかし、実際には他者そのものを嫌っているわけではない。
魔法の森で一人暮らしをし、魔法研究や人形製作へ多くの時間を費やしているため、自分だけの時間を大切にするタイプであることは間違いない。その一方で、宴会や祭りへ顔を出すこともあり、人前で人形芸を披露することさえある。森で迷った人間を保護して送り返すこともあるなど、社会性そのものが欠けている人物ではない。
つまりアリスは、「人と関わることが苦手だから一人なのではなく、一人でも充実して生活できるため積極的に群れない人物」と見るほうが近い。研究、読書、人形製作など、自分の時間を使って行いたいことを数多く持っているため、常に誰かと一緒に行動する必要を感じていないのである。
冷静に見えて意外に負けず嫌い
アリスの性格を語るうえでもう一つ重要なのが、強い競争心である。普段は落ち着いて見えるが、弾幕勝負や魔法に関する場面になると、自分の技術への自信を隠そうとはしない。特に魔理沙のような近い分野を得意とする相手と接すると、その負けず嫌いな性格が表面へ現れやすい。
ただし、アリスは無鉄砲に勝負へ飛び込む人物でもない。自分の能力を計算しながら戦い、相手の出方を確認し、状況に応じて力を使う慎重さを持っている。自分の切り札を簡単に見せないという姿勢も、アリスの慎重さを象徴する要素である。
人形に囲まれながらも本人は非常に生活力が高い
アリスは多くの人形を操り、掃除などの日常的な仕事まで任せることができる。しかし、人形そのものはアリス自身が製作しており、人形作りまで人形へ丸投げしているわけではない。
これは彼女の性格を象徴する重要な部分である。便利だから人形を使っているだけではなく、「作る」という工程そのものに価値を感じているのである。布を選び、形を整え、完成させ、そこへ魔法を与えて自在に操る。結果だけを求めるのではなく、技術を磨く過程を楽しむ職人型の性格だと考えられる。
二次創作で広まった「魔理沙に執着するアリス」と原作との違い
アリスについて語る際には、原作における性格と二次創作で形成されたイメージを分けて考える必要がある。二次創作では、魔理沙に強烈な恋愛感情を抱いている人物、嫉妬深い人物、魔理沙の行動を常に気にしている人物として描かれることが非常に多い。
確かに原作でも魔理沙との関係は深く、『東方永夜抄』では二人が組んで異変へ向かう。しかし、公式設定としてアリスが魔理沙へ恋愛的に執着していると明言されているわけではない。原作で見えるのは、同じ魔法を扱う者として競い合い、ときには協力し、互いの性格をある程度理解している関係である。
同様に、二次創作で極端に陰気、嫉妬深い、引きこもりとされる場合もあるが、原作のアリスはそこまで閉鎖的ではない。むしろ人間に対して友好的に接する場合があり、宴会にも参加するため、社会との接点をきちんと持っている。
「人形のような少女」でありながら内面は職人そのもの
アリス・マーガトロイドというキャラクターの魅力は、外見と内面の絶妙な組み合わせにある。外見は華奢で可憐な西洋人形を思わせるが、その中身は研究熱心で、自分の技術に誇りを持ち、長時間の作業を苦にしない職人気質の魔法使いである。
一人でいることを好むが他人を拒絶しているわけではなく、冷静だが勝負には熱くなり、無表情に見えても人形芸を披露する遊び心を持つ。一見すると相反する特徴が数多く存在しているが、それらが不自然に衝突することなく一人の人物像としてまとまっているところにアリスらしさがある。
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■ 二つ名・能力・スペルカード
アリスを象徴する二つ名「七色の人形使い」
アリス・マーガトロイドを象徴する二つ名として、まず挙げられるのが「七色の人形使い」である。『東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.』で登場した際に与えられた呼称で、後の作品では表記が「七色の人形遣い」となる場合もある。いずれにしても、アリスというキャラクターの特色を非常に分かりやすく表した名称であり、東方Projectのファンの間でも彼女を代表する呼び名として広く知られている。
「七色」という言葉は、アリスが様々な種類の人形と魔法を使い分け、色彩豊かな弾幕を形成することや、一つの戦法に偏らず多彩な魔法を扱えることを連想させる表現となっている。アリスの戦闘は、巨大な一発の攻撃を撃ち込むというより、多数の人形を配置し、異なる方向やタイミングから攻撃を重ねることで美しい弾幕を作り出す。
基本となる能力は「魔法を扱う程度の能力」
アリスの能力については作品によって表現に違いが見られるが、基本的には「魔法を扱う程度の能力」を持つ魔法使いとして設定されている。さらに、人形を専門的に扱う場面では「人形を操る程度の能力」という表現も用いられ、現在ではこの二つを組み合わせることでアリスの能力像を理解しやすくなっている。
つまり彼女は、人形だけしか操れない特殊能力者ではない。魔法そのものについて幅広い知識を持つ魔法使いであり、その中でも特に人形操作という分野を得意としているのである。
多数の人形を同時に動かす驚異的な操作技術
アリスの代表的な能力である人形操作は、見た目以上に複雑な魔法である。彼女が使用する人形は、基本的にはアリスが魔法によって操作している。そのため、一体一体の動作には彼女自身の意識や魔力による指示が存在している。
それにもかかわらず、人形たちは歩く、飛ぶ、物を運ぶ、掃除をする、戦う、弾幕を放つといった様々な行動を行える。さらに複数体が同時に異なる仕事を進めることも可能であり、人形に別の人形を操らせるほど複雑な操作さえ行える。
戦闘では、人形を敵の正面だけでなく側面や背後へ移動させ、そこから一斉に攻撃を行うことで、相手を複数方向から包囲できる。アリス自身が安全な位置にいながら、人形を前線へ送り込むことも可能であり、戦場へ小さな兵士を次々と配置していく指揮官のような戦い方になる。
「上海人形」と「蓬莱人形」が生んだアリス独自の世界観
アリスの人形を語るうえで特に有名なのが「上海人形」と「蓬莱人形」である。この二つの名前はスペルカードにも使用されており、とりわけ上海人形はアリスを象徴する存在として非常に強い知名度を持っている。
『東方妖々夢』では咒詛「魔彩光の上海人形」が登場し、さらに高難度では咒詛「首吊り蓬莱人形」が用意されている。その後の対戦作品でも「上海人形」「蓬莱人形」という名称を冠した技が登場し、人形遣いであるアリスを象徴するキーワードへと発展していった。
ただし、二次創作でよく描かれるように「上海」と「蓬莱」という二人の人形が、それぞれ完全に独立した人格を持った相棒として常に存在していると原作で明確に設定されているわけではない。ファン作品では上海人形がアリスの代表的な相棒として会話したり、自発的に動いたりすることが多いが、これは原作の人形設定を発展させた二次創作的表現が大きい。
世界各地の地名を取り入れた『妖々夢』の人形スペル
『東方妖々夢』におけるアリスのスペルカードには、人形と世界各地の地域名を組み合わせた独特のネーミングが多い。「仏蘭西」「和蘭」「倫敦」「西蔵」「京」「上海」といった言葉が並び、アリスの西洋風の外見や人形師という性質と組み合わさることで、まるで世界中から様々な人形を集めたコレクションを披露しているような雰囲気を作り出している。
代表的なものとして、蒼符「博愛の仏蘭西人形」、紅符「紅毛の和蘭人形」、闇符「霧の倫敦人形」、雅符「春の京人形」、咒詛「魔彩光の上海人形」などが存在する。難易度によって使用されるスペルカードが変化することもあり、より高い難易度では異なる人形名や強化された攻撃を見ることができる。
「乙女文楽」に表れる人形劇と戦闘の融合
操符「乙女文楽」というスペルカードも、アリスの特徴を端的に表した技の一つである。「文楽」といえば人形を使った舞台芸術を連想させる言葉であり、人形を戦闘道具としてだけでなく、演技や表現のために使うアリスに非常によく似合う名称である。
アリスの弾幕には、単純に敵を攻撃するだけではなく、「見せる」ことを意識したような美しさがある。人形が左右へ展開し、異なる方向から弾を放ち、アリス本人がその中心あるいは後方で全体を操作する光景は、弾幕シューティングであると同時に人形劇でもある。
『萃夢想』以降で進化した設置型・軍団型の戦闘
『東方萃夢想 ~ Immaterial and Missing Power.』などの対戦型作品に登場すると、アリスの人形操作はシューティング作品以上に戦術的なものとなった。
代表的なスペルには、魔符「アーティフルサクリファイス」、魔操「リターンイナニメトネス」、戦符「リトルレギオン」、戦操「ドールズウォー」、咒符「上海人形」、咒詛「蓬莱人形」などが存在する。
中でも「リトルレギオン」や「ドールズウォー」という名称は、アリスが人形を小さな軍団として運用していることを強く印象づける。人形を一体ずつ単独で戦わせるのではなく、複数を配置し、それぞれを連携させることで戦場そのものを支配していくのである。
人形を犠牲にする自爆攻撃という意外に過激な戦法
可愛らしい人形を大切に扱う人形師という印象とは裏腹に、アリスの戦闘方法には人形を爆発させる攻撃も存在する。魔符「アーティフルサクリファイス」をはじめ、人形を相手へ送り込んで攻撃へ利用する技は、彼女の戦闘スタイルを象徴する要素の一つとなっている。
対戦作品では「大江戸爆薬からくり人形」のように、名前からして爆発を前提とした人形まで登場する。静かで上品な印象のアリスが、実際の戦闘では爆薬を搭載した人形を歩かせて相手へ近づけるという落差も、ファンに強い印象を残している。
「未来文楽」と巨大人形に見る研究の発展
『東方緋想天』や『東方非想天則』に登場する人形「未来文楽」は、アリスの人形操作技術を象徴するスペルカードの一つである。多数の人形による物量だけではなく、一体の人形を高度に操作するという方向性を示しており、彼女が単純に数へ頼っているわけではないことが分かる。
さらに『東方非想天則』では巨大な「ゴリアテ人形」が登場し、それまでの小型人形中心の戦法から大幅にスケールを拡大した研究成果を見せる。小型人形の精密操作だけでなく、大型化、自動化、戦闘能力の向上など、様々な可能性を試しているのである。
アリスの強さは「火力」よりも戦場を組み立てる頭脳にある
アリス・マーガトロイドの能力とスペルカードを総合すると、彼女の本当の強みが単純な攻撃力ではないことが分かる。
人形を配置する。敵の移動先を予測する。複数方向から射撃する。必要なら人形を接近させる。別の人形で退路を塞ぐ。そして本人は全体を見ながら次の攻撃を準備する。この一連の流れそのものがアリスの戦闘なのである。
可愛らしい人形を並べるだけではなく、それらを芸術、魔法、兵器、研究対象として自在に発展させていく。それこそがアリス・マーガトロイドという魔法使いの能力の核心であり、「七色の人形遣い」という二つ名にふさわしい最大の特徴なのである。
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■ 人間関係・交友関係
最も深い関わりを持つ相手・霧雨魔理沙
アリス・マーガトロイドの人間関係を語るうえで、最も重要な存在といえるのが霧雨魔理沙である。二人はともに魔法の森を生活圏とし、魔法を研究しながら暮らしているため、東方Projectの登場人物の中でも自然に接点が生まれやすい関係にある。ただし、その性格や魔法に対する姿勢はかなり対照的である。
両者の関係を特に象徴している作品が『東方永夜抄 ~ Imperishable Night.』である。同作では「禁呪の詠唱チーム」としてアリスと魔理沙が正式にコンビを組み、永遠に続くかのような夜の異変を調査する。普段は互いに素直な態度を見せるとは限らない二人が、必要となれば同じ目的のために行動できることが分かる重要な作品である。
協力しながらも競争心が消えない魔理沙との距離感
アリスと魔理沙の特徴は、協力関係とライバル関係が同時に成立しているところにある。アリスは勝負事になると意外に負けず嫌いな一面を見せ、特に魔法の腕前を比較されるような状況では自分の技術へ強い自信を持つ。一方の魔理沙も研究熱心であり、強い相手や珍しい魔法への興味を隠さない。
しかし、その競争意識は相手を本気で嫌悪していることを意味しない。『永夜抄』で協力できていることからも分かるように、異変という共通の問題を前にすれば実用的な関係を築ける。完全に意気投合した親友というより、競い合いながらも長く付き合っている同業者、あるいは互いの実力を知っている腐れ縁に近い距離感が魅力となっている。
博麗霊夢とは弾幕勝負を通じて接点を持つ
博麗霊夢もアリスと古くから接点を持つ人物の一人である。Windows版では『東方妖々夢』において、春を集めながら進む霊夢たちの前へアリスが3面ボスとして立ちはだかる。アリス自身が異変の首謀者というわけではないものの、東方Projectでは異変解決へ向かう途中で出会った相手と弾幕勝負になることは珍しくなく、アリスもその流れの中で霊夢と対決する。
霊夢とアリスには、魔理沙との関係ほど強いライバル性は描かれていない。それでも幻想郷の住人同士として宴会や異変、弾幕勝負などを通じて何度も顔を合わせられる距離にはいる。
旧作時代から続く霊夢・魔理沙との因縁
PC-98時代まで視野を広げると、アリスと霊夢・魔理沙との接点はさらに古い。『東方怪綺談 ~ Mystic Square.』では、魔界へ進んでいく主人公たちの前に「アリス」が立ちはだかり、3面で戦った後、Extraステージでは魔導書を携えて再登場する。
シリーズ史という視点では、霊夢、魔理沙、アリスはいずれも東方Projectの比較的早い段階から登場している人物であり、後のWindows版でも重要な立場を維持している。特にアリスと魔理沙は、旧作では敵として戦った組み合わせが『永夜抄』では正式な自機チームとなっており、シリーズの長い歴史を象徴する関係にもなっている。
パチュリー・ノーレッジとは「別方向の魔法使い」として比較される存在
アリスとパチュリー・ノーレッジは、ともに種族として魔法使いに分類されることから、ファンの間ではしばしば比較される存在である。ただし、原作において魔理沙との関係ほど濃密な交友関係が描写されているわけではない。
パチュリーが書物や理論、属性魔法という「学術的な魔法使い」の印象を強く持つのに対し、アリスは人形という実物を作り、それを自在に操る「技術者・職人型の魔法使い」という印象が強い。同じ魔法使いでも方向性が異なるため、この二人を並べることで東方Projectにおける魔法という概念の幅広さが見えてくる。
人間に対して比較的友好的な魔法使い
アリスの交友関係を見るうえでは、特定の有名キャラクターだけでなく、一般の人間への態度も重要である。魔法使いという種族は人間とは異なる存在ではあるが、アリスは人間を積極的に襲う危険な妖怪として描かれているわけではない。
魔法の森で迷った人間がアリスの家へたどり着いた場合には、状況によって宿泊させたり、森の外まで案内したりするとされている。さらに、人形を利用した演技を人々へ見せることもあり、社会との接点を失っている人物ではない。
人形たちは友人なのか、それとも道具なのか
アリスの人間関係を考える際、人間や妖怪だけでなく、彼女が日常的に連れている人形の存在も無視できない。上海人形をはじめとする数々の人形は、戦闘、家事、人形劇など様々な場面でアリスを支えており、外見だけなら小さな仲間たちのように見える。
しかし原作設定において重要なのは、基本的にこれらの人形がアリスの魔法によって操作されているということである。二次創作で頻繁に見られるように、それぞれが完全に独立した人格を持ち、アリスと日常会話を行っていると公式に確定しているわけではない。
「上海人形」が二次創作で相棒のような立場へ発展
特に上海人形は、原作以上に二次創作で大きく発展した存在である。ファン作品では特定の一体がアリスの代表的な相棒として扱われ、アリスの肩や周囲を飛び回り、言葉を話したり、表情を変えたり、主人の代わりに感情を表現したりする描写が定番となった。
こうした描写は公式設定ではないものの、長年の二次創作文化によって非常に強いイメージを形成している。その結果、「アリスと上海」という組み合わせは代表的な構図になった。
異変を通じて知り合う幻想郷の住人たち
アリスは『東方萃夢想』や『東方緋想天』といった対戦型作品にも登場するため、霊夢や魔理沙以外の多くの人物とも弾幕勝負を経験している。
ただし東方Projectにおける「戦ったことがある」という事実は、必ずしも深刻な敵対関係を意味しない。スペルカードルールの存在する幻想郷では弾幕勝負が一種のコミュニケーションとして成立しており、昨日戦った相手と翌日に宴会へ参加することさえ珍しくない。
単独行動を好みながら「孤立していない」ことがアリスらしさ
アリス・マーガトロイドの人間関係を総合すると、彼女は非常に絶妙な位置にいることが分かる。魔法の森で一人暮らしをしており、日常の大部分を人形製作や魔法研究へ費やしているため、常に大勢の仲間と行動するキャラクターではない。しかし、だからといって幻想郷社会から孤立しているわけでもない。
つまりアリスは「孤独な人物」というより、「一人でも不自由しない人物」なのである。誰かと一緒にいなければ生活できないわけではなく、自分自身の研究テーマと生活を持っている。そのうえで必要な時には他者と協力し、勝負し、宴会にも参加する。この自立した距離感こそが、アリスの人間関係における最大の特徴である。
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■ 登場作品
旧作『東方怪綺談』から続くアリスの長い登場史
アリス・マーガトロイドは、東方Projectの中でも比較的長い登場歴を持つキャラクターである。現在一般的に知られている「アリス・マーガトロイド」という姿が本格的に確立されたのはWindows版の『東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.』だが、その原型となる「アリス」はPC-98時代の『東方怪綺談 ~ Mystic Square.』にすでに登場していた。
同作では3面ボスとして主人公たちの前に姿を現し、さらにExtraステージでは魔導書を携えて再戦を挑む。現在より幼く見えるデザインで、後年のアリスとは衣装や雰囲気に違いがあるものの、金髪の魔法少女、魔導書を扱う人物、強い負けず嫌いといった後のキャラクター像につながる要素を見ることができる。
『東方妖々夢』で「アリス・マーガトロイド」として本格的に復活
Windows版でアリスが再登場した代表作が『東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.』である。同作では3面ボスとして登場し、魔法の森周辺を進む主人公たちと弾幕勝負を繰り広げる。
ここで現在まで続くアリスの基本的なイメージがほぼ完成した。金髪と青系統の洋服、人形を自在に操る戦闘方法、「七色の人形使い」という二つ名、そして世界各地を連想させる名前を持つ人形スペルなど、その後のアリスを象徴する要素が数多く登場している。
『東方永夜抄』では魔理沙と組んで自機側へ
アリスの登場作品の中でも重要度が高いのが『東方永夜抄 ~ Imperishable Night.』である。それまで主人公たちの前へ立ちはだかるボスとしての印象が強かったアリスが、本作では霧雨魔理沙と「禁呪の詠唱チーム」を結成し、プレイヤー側のキャラクターとして異変解決へ参加する。
この作品によって、アリスと魔理沙の関係は一気に掘り下げられた。性格も魔法の使い方も異なる二人が会話しながら夜の幻想郷を進んでいき、妖怪と人間のチームという『永夜抄』独自のシステムにも組み込まれている。
『東方萃夢想』では人形を配置する対戦キャラクターとして活躍
『東方萃夢想 ~ Immaterial and Missing Power.』では、弾幕シューティングとは異なる対戦型のゲームシステムによって、アリスの人形操作がさらに分かりやすく表現された。
シューティング作品では画面上へ人形を出現させて弾幕を放つ場面が中心だったが、対戦作品になると、人形を設置する、人形から射撃する、人形を接近させる、人形そのものを攻撃手段として利用するといった多彩な動作が可能になる。
『東方文花帖』では撮影対象として弾幕を披露
『東方文花帖 ~ Shoot the Bullet.』にもアリスは登場する。この作品では射命丸文が妖怪や人間たちの弾幕を写真へ収めるという特殊な形式が採用されている。
アリスも撮影対象として独自の弾幕を披露し、人形遣いらしい攻撃を見ることができる。人形を利用した幾何学的で美しい攻撃パターンをじっくり見ることができるという点でも、アリスとの相性が良い作品である。
『東方緋想天』で再びプレイヤーキャラクターへ
『東方緋想天 ~ Scarlet Weather Rhapsody.』では、アリスが再び操作可能なキャラクターとして登場する。幻想郷各地で異常な天候が続く中、それぞれの人物が自分なりの理由から事件を調べ始めるという内容で、アリスにも独自のストーリーが用意されている。
この作品では『萃夢想』で築かれた人形操作型の戦闘がさらに発展し、複数の人形を設置して攻撃へ利用するアリスらしい戦術が強化された。
『東方非想天則』では巨大なゴリアテ人形が登場
『東方非想天則 ~ 超弩級ギニョルの謎を追え』でもアリスは操作可能キャラクターとして登場する。本作で特に印象的なのが、巨大な人形「ゴリアテ人形」である。
それまでアリスが使用してきた人形の多くは本人よりはるかに小型だったが、ゴリアテ人形はアリス本人を大きく上回る巨大な姿を持つ。人形研究の幅広さを視覚的に示した存在として強い印象を残している。
『東方地霊殿』では魔理沙を地上から支援
『東方地霊殿 ~ Subterranean Animism.』では、アリス本人が通常の自機として直接地下へ向かうわけではないが、霧雨魔理沙の支援役として登場する。
同作では地上にいる妖怪たちの力を借りながら主人公が地下世界を進むシステムが採用されており、魔理沙が選択できるパートナーの一人がアリスである。『永夜抄』に続いて再び魔理沙と組むことになり、二人の関係が一作品だけの偶然ではないことを感じさせる。
ゲーム以外の公式書籍でも人物像が補強されている
アリスはゲームだけでなく、東方Projectの公式書籍や関連出版物にも登場する。こうした作品ではシューティングゲームだけでは分かりにくかった日常生活、魔法使いとしての性質、人形製作への考え方などが補足されている。
特に重要なのは、彼女が戦闘のためだけに人形を作っているわけではないという点である。人形は家事にも使われ、人前で披露する芸にも利用され、研究対象にもなっている。
公認二次創作ゲームにも幅広く登場
東方Projectは二次創作が非常に活発な作品であるため、アリスは原作以外の数多くのゲームにも登場している。『東方LostWord』『東方ダンマクカグラ』『不思議の幻想郷』シリーズなどでは、原作設定をもとに独自の物語やゲームシステムの中へアリスが配置されている。
こうした作品では、同じアリスであっても原作ゲームとは異なる姿や設定を持つバリエーションが登場する場合がある。これは原作設定が変更されたという意味ではなく、二次創作ゲーム独自の解釈や世界設定として楽しむものとなっている。
二次創作アニメでも映像化されてきたアリス
『幻想万華鏡』や『夢想夏郷』などの東方Project二次創作アニメにもアリスは登場する。原作ゲームでは立ち絵と会話、弾幕によって表現されていたキャラクターが、アニメーションでは歩く、飛ぶ、人形を動かす、他の人物と表情豊かに交流するといった形で描かれる。
ただし、これらは原作ゲームそのものではなく二次創作作品である。そのため、そこで描かれる会話、戦闘、人物関係、物語展開の細部まで公式設定だと考えるのではなく、原作を土台に独自解釈を加えた作品として楽しむことが重要である。
公式と二次創作を分けて見ることで登場作品をより楽しめる
アリス・マーガトロイドの登場作品を理解する際に最も重要なのは、東方Project原作・公式関連作品と、そこから派生した二次創作作品を区別することである。
旧作『怪綺談』の少女から始まり、『妖々夢』で七色の人形使いとして再登場し、『永夜抄』では魔理沙の相棒となり、対戦作品では人形軍団を率いる技巧派キャラクターへ発展した。そして現在では、公認二次創作ゲームや同人アニメなど様々な媒体で異なる姿を見せている。
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■ テーマ曲・関連曲
アリスを象徴する代表曲「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」
アリス・マーガトロイドを音楽面から象徴する最大の代表曲といえば、『東方妖々夢 ~ Perfect Cherry Blossom.』3面ボス戦で流れる「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」である。軽快で華やかな旋律を持ちながら、どこか不思議な緊張感も漂わせており、西洋人形のような少女が多数の人形を周囲へ展開して戦う光景に非常によく似合っている。
曲全体から感じられるのは単純な可愛らしさだけではない。人形が舞台の上で踊っているような優雅さ、魔法使いらしい幻想性、戦闘曲としての勢い、さらに一人で大量の人形を操作するアリスの複雑さが入り交じっている。
アリスの登場を予感させる「ブクレシュティの人形師」
『東方妖々夢』3面の道中で流れる「ブクレシュティの人形師」も、アリスと非常に深い関係を持つ楽曲である。厳密にはボス専用テーマではないものの、アリスとの戦闘へ到達する前のステージBGMであり、ファンの間では実質的なアリス関連曲として定着している。
「人形裁判」が戦闘時のアリスそのものを表しているとすれば、「ブクレシュティの人形師」はアリスが住む世界、人形工房、あるいは彼女を取り巻く空気を表現しているようにも感じられる。
旧作アリスを代表する「プラスチックマインド」
PC-98作品『東方怪綺談 ~ Mystic Square.』までさかのぼると、現在とは異なるアリスの音楽的な原点を見ることができる。その代表格となるのが「プラスチックマインド」である。
『怪綺談』で通常ステージのアリスと戦う際に使用される楽曲で、現在の「人形裁判」と並べて聴くことで、旧作時代からWindows版へアリスのイメージがどのように変化したのかを音楽面から楽しむことができる。
旧作3面を彩る「Romantic Children」
『東方怪綺談』でアリスが登場する3面の道中曲「Romantic Children」も、旧作アリスと深く結び付いた楽曲である。現在の『妖々夢』で「ブクレシュティの人形師」から「人形裁判」へつながるのと同じように、旧作では「Romantic Children」からアリスとの戦闘へ向かう構成となっている。
Extraステージを彩る「不思議の国のアリス」
旧作アリスを語るうえで特に印象深い関連曲が「不思議の国のアリス」である。『東方怪綺談』Extraステージの道中曲として使用されており、曲名そのものがアリスという名前を直接意識させる。
金髪の少女、幻想的な異世界、奇妙な存在との遭遇というイメージは東方Projectのアリスとも非常に相性がよく、後のアリス・マーガトロイドが西洋人形のような容姿へ定着したことを考えると興味深い楽曲である。
強敵としてのアリスを象徴する「the Grimoire of Alice」
『東方怪綺談』Extraステージでアリスとの戦闘を象徴する楽曲が「the Grimoire of Alice」である。「Grimoire」とは魔導書を意味する言葉で、Extraステージのアリスが巨大な魔導書を携えて登場することと結び付いている。
通常ステージで敗れたアリスが、より本格的な装備と力を用意して再び主人公へ挑むという展開と合わさり、旧作アリスに特別な印象を与えている。
二次創作アレンジでさらに広がったアリスの音楽世界
アリス関連の二次創作楽曲では、「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」をはじめとした原曲が数多くの同人サークルによってアレンジされてきた。IOSYSの「魔理沙は大変なものを盗んでいきました」は特に知名度が高く、アリスと魔理沙の二次創作的な関係を広く印象づけた作品の一つでもある。
ほかにもSOUND HOLICによる「絡繰りドール」、EastNewSoundによる「人形よ問うコトなかれ」など、アリスを題材としたボーカルアレンジが制作され、原作の弾幕戦とは異なる内面的・幻想的なアリス像も音楽によって表現されてきた。
ピアノ、ロック、メタル、オーケストラまで広がるアリスアレンジ
アリス関連曲の大きな特徴は、アレンジのジャンルをほとんど選ばないことである。「人形裁判」はロックやメタルへ変化させやすく、ピアノやオルゴールへアレンジすると、人形工房で静かに作業するアリスの姿を思わせる繊細な曲へ変化する。
「ブクレシュティの人形師」はクラシック系や民族音楽的な編曲とも相性がよく、「the Grimoire of Alice」は強敵感を持つことから高速メタルやシンフォニックな編曲にも向いている。
原曲と二次創作楽曲の両方が作り上げた「アリスの音楽世界」
アリス・マーガトロイドの音楽を総合して見ると、一人のキャラクターとして非常に豊富な楽曲資産を持っていることが分かる。Windows版では「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」と「ブクレシュティの人形師」が中心となり、旧作まで広げれば「Romantic Children」「プラスチックマインド」「不思議の国のアリス」「the Grimoire of Alice」という異なる表情の曲が加わる。
人形を作り、操り、研究し続けるアリスと同じように、彼女の音楽もまた多くのクリエイターによって繰り返し作り替えられている。原曲という一つの素材から無数のアレンジが生まれる姿は、一体の人形から様々な演目を生み出すアリス自身にもよく似ている。
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■ 人気度・感想
東方Projectの中でも長く安定した支持を集める人気キャラクター
アリス・マーガトロイドは、『東方Project』に登場する数多くのキャラクターの中でも、シリーズ初期から長期間にわたって安定した人気を維持している存在である。主人公である博麗霊夢や霧雨魔理沙のようにほぼ毎回物語の中心へ立つわけではなく、最終ボスとして大事件を起こす人物でもない。それにもかかわらず、アリスは長年にわたりイラスト、同人誌、音楽アレンジ、ゲーム、動画、フィギュア、グッズなど幅広い分野で取り上げられてきた。
その背景には、金髪の西洋人形を思わせる外見、人形を操る独特な能力、魔法使いという幻想的な立場、魔理沙をはじめとする人気キャラクターとの関係など、創作へ発展させやすい要素が非常に多く揃っていることがある。
金髪・青い洋服・人形という完成度の高いデザイン
ファンから好まれる最大の要素の一つが、アリスの視覚的なデザインである。明るい金髪と青系統の洋服、頭部の髪飾り、傍らを飛ぶ小さな人形という構成は非常にまとまりがよく、全身を見ただけで「人形を操る西洋風の魔法使い」という設定が伝わってくる。
さらに、衣装の基本構成が比較的シンプルであるため、二次創作ではアレンジもしやすい。ゴシックロリータ風、クラシカルなドレス、魔女風、冬服、現代服、和装などへ変更しても、「金髪と人形」という特徴を残せばアリスだと認識しやすい。
「人形遣い」という能力の分かりやすさと奥深さ
アリスの人気を支えるもう一つの大きな要素が、人形を操るという能力である。小さな人形を何体も周囲へ浮かべ、そこから弾幕やレーザーを放つ姿は見栄えがよく、ゲーム画面でもイラストでも映える。
さらに、単なる使い魔とは異なり、人形はアリス自身が製作しているため、「戦うための道具を自分自身で作っている」という職人的な魅力も加わる。完全自律人形を作ろうとしているという研究目標も、アリスを単なる戦闘キャラクターではなく「技術を追求する研究者」として見るきっかけになる。
冷静に見えて負けず嫌いという性格のギャップ
アリスの性格について好意的に語られることが多いのが、落ち着いた外見と内面の競争心とのギャップである。普段は知的で冷静な印象を持つが、勝負になると自分の魔法や技術への自信を見せ、負けることを素直に受け入れたくない一面もある。
ファン作品ではこの部分がさらに膨らませられ、表面上は冷静なのに内心では強く対抗意識を燃やすアリス、研究の成果を褒められると密かに喜ぶアリスなど、様々な人物像が描かれている。
霧雨魔理沙との関係が人気を大きく押し上げた
アリスの人気を考えるうえで、霧雨魔理沙との関係は非常に大きい。二人はともに魔法の森を生活圏とし、魔法を研究する人物でありながら、性格や戦闘方法は対照的である。
特に『東方永夜抄』で正式にチームを組んだことは、ファンの想像力を大きく刺激した。普段は競争意識を持つ二人が異変解決では協力するという関係は、友情にもライバル関係にも解釈できる。そこから二次創作では恋愛的な関係まで発展し、「マリアリ」と呼ばれる組み合わせが長く支持されるようになった。
上海人形との組み合わせも人気の重要な要素
アリスとともに描かれることが非常に多い存在が上海人形である。原作ではスペルカードや技の名称として強い印象を持つ上海人形だが、二次創作ではアリスの代表的な相棒として独立したキャラクターのように描かれることが多い。
小さな人形がアリスの肩に座ったり、周囲を飛び回ったりする構図は非常に可愛らしく、アリス単体のイラストよりも画面に動きを付けやすい。その結果、アリスは単独キャラクターとしてだけでなく、「アリス+上海人形」というセットでも強い人気を持つようになった。
原作と二次創作で性格の振れ幅が大きいことも魅力
ある作品では冷静で知的な研究者として描かれ、別の作品では魔理沙に振り回される恋する少女になり、さらに別の作品では孤独を愛する人形師、優しいお姉さん、嫉妬深い少女、母性的な人物、狂気を秘めた魔法使いなど、極端に異なる姿を見せる。
一人暮らしを好むことから孤独な人物として描くことができる。人間に比較的友好的であることから面倒見のよい人物にもできる。人形を大量に操ることから不気味な人形師としても描ける。完全自律人形を研究していることから、生命の創造へ挑む危険な研究者という解釈さえ可能になる。
「かわいい」と「少し怖い」が同時に成立する独特の魅力
アリスへの感想として特徴的なのが、「可愛い」という印象と「どこか怖い」という印象が共存していることである。青い洋服を着た金髪少女と小さな人形たちという組み合わせは非常に可愛らしい。しかし、人形が無数に並び、無言で動き続けたり、弾幕を放ったり、時には爆発したりする光景には不気味さもある。
人形は人間に似ているからこそ、動き方によっては可愛らしくも恐ろしくも見える。その両面を利用できることがアリスの大きな特徴である。
職人気質の研究者として共感される部分
アリスを単なる美少女キャラクターとしてではなく、研究者や職人として好むファンも多い。彼女は自分自身で人形を作り、魔法を組み込み、操作方法を研究している。そして現在の技術に満足せず、完全自律型の人形というさらに難しい目標へ挑戦している。
一つの作品を完成させても、次はもっと良いものを作りたいと考える。便利な方法があっても、自分の手で作ることそのものを楽しむ。このような姿勢は、創作や研究に取り組む人々にとって共感しやすい。
長く愛される理由は「想像できる余白」の大きさ
アリス・マーガトロイドが長年にわたり愛されてきた最大の理由を一つ挙げるなら、「想像できる余白が非常に大きいこと」だろう。
なぜそこまで人形へこだわるのか。人間だった時代をどう思っているのか。魔法使いになったことをどう感じているのか。完成した自律人形に何を望んでいるのか。魔理沙を実際にどのような相手として見ているのか。こうした問いに明確な答えが固定されていないからこそ、ファンは自分なりのアリス像を想像できる。
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■ 二次創作作品・二次設定
二次創作によって非常に多くの人物像が生まれたキャラクター
『アリス・マーガトロイド』は、『東方Project』の中でも二次創作との相性が非常に良いキャラクターの一人である。原作では人形遣いの魔法使いという基本像が与えられている一方、日常生活や過去、内面的な感情、魔理沙や人形たちに対する細かな思いまではすべて説明されていない。この公式設定の余白が、同人漫画、イラスト、ゲーム、音楽、動画、二次創作アニメ、小説などで様々な解釈を生み出してきた。
「マリアリ」と呼ばれる魔理沙との組み合わせ
アリスの二次創作を象徴する関係として、霧雨魔理沙との組み合わせは欠かせない。二人の名前を組み合わせた「マリアリ」という呼び方は東方二次創作では非常に有名で、友情、ライバル、恋愛、喧嘩仲間、隣人など幅広い形で描かれてきた。
二次創作では「アリスは魔理沙に好意を抱いているが素直になれない」という設定が定番の一つとなっている。一方、特別な恋愛感情を持たず、純粋なライバルとして競い合う作品も少なくない。
パチュリーを加えた魔法使い同士の関係
二次創作では、アリスと魔理沙の関係へパチュリー・ノーレッジを加えた構図も定番となっている。パチュリーも魔法使いであり、魔理沙との接点を持つため、アリスとパチュリーが魔法研究や魔理沙を巡って張り合うという設定が作られた。
アリスを人形という実物を作る技術者、パチュリーを書物と理論を重視する学者、魔理沙を実践と火力を重視する現場型研究者として描けば、三者の違いを利用した物語を作りやすい。
「上海人形」が人格を持つ相棒になる二次設定
アリス関連の二次設定で最も強く定着したものの一つが、上海人形を一人のキャラクターとして扱う設定である。
上海人形は言葉を話したり、感情を持ったり、自分で飛び回ったり、アリスの命令とは関係なく行動したりする。作品によってはアリスを母親のように慕う場合もあり、逆に長年付き合っている友人のような立場になることもある。
また、アリスの本音を上海だけが理解しているという設定も定番である。本人が魔理沙への好意を否定していても、上海が呆れた表情を見せるといった演出によって、台詞を増やさずに感情を表現できる。
蓬莱人形やその他の人形にも個性が与えられる
上海人形ほど圧倒的ではないものの、蓬莱人形にも人格を与える二次創作は多い。作品によっては上海の姉妹や親友、ライバルとして描かれ、二体がアリスを巡って張り合うこともある。
さらに、人形一体一体へ名前や性格を与え、アリスの家をまるで大所帯の家族のように描く作品も存在する。料理担当、掃除担当、戦闘担当、偵察担当など役割分担が行われ、人形たち自身が会話しながら屋敷を運営している設定も二次創作ならではである。
料理上手・家事上手として描かれることが多いアリス
二次創作では、アリスが料理や裁縫などの家事全般を得意とする人物として描かれることが多い。原作でも人形を自作できる高い手先の技術を持つことから、そこから「裁縫が得意なら料理や家事も上手だろう」という連想が発展したものと考えられる。
特に魔理沙との日常作品では、生活が大雑把な魔理沙に対してアリスが食事を作ったり、服を直したり、散らかった部屋を片付けたりするという役割分担が頻繁に見られる。
「ツンデレ」的な性格として描かれる定番
アリスは二次創作でツンデレ的な性格を与えられることも多い。普段は冷静で距離を取る態度を見せながら、実際には相手を気にかけているという人物像である。
特に魔理沙との作品ではこの傾向が強く、魔理沙が訪ねてくると文句を言いながらも紅茶を用意し、帰ろうとすると少し寂しそうにするという展開が定番となった。
孤独や寂しさを強調した「寂しがり屋」の解釈
反対に、アリスを内面的には非常に寂しがり屋な人物として描く作品も多い。魔法の森の奥で一人暮らしをし、人間ではない魔法使いとして長い時間を生き、人形に囲まれているという設定は、「なぜ人間ではなく人形と暮らしているのか」という物語を作りやすい。
この解釈では、人間だった過去を失った寂しさや、魔法使いとして寿命の違う人間を見送る恐怖などが描かれることもある。
人形への執着を強調した狂気的なアリス
可愛らしい方向とは正反対に、アリスを危険な研究者や狂気を秘めた人形師として描く二次創作も存在する。人形という題材そのものがホラーと非常に相性が良いためである。
完全自律人形の研究を「人工生命の創造」と解釈し、そのためなら危険な実験にも手を出す科学者のような人物として描かれる場合もある。こうした要素は二次創作独自のものだが、原作の研究者設定と結びつけやすい。
旧作アリス「ロリス」と現在のアリス
『東方怪綺談』に登場する旧作アリスは、現在のアリスより幼く見えることから、ファンの間で俗に「ロリス」と呼ばれることがある。この名称は公式ではない。
二次創作では旧作アリスを「現在のアリスの幼少期」として描く作品が多く、魔界で暮らしていた少女が様々な経験を経て人形魔法を身につけ、幻想郷の魔法の森へ移住し、現在のアリスになるという成長物語が作られてきた。
神綺との親子関係という有名な二次設定
旧作を題材にしたアリスの二次創作では、魔界の神である神綺との関係も頻繁に描かれる。特に「神綺はアリスの母親」という設定は二次創作で非常に有名である。
ただし、神綺とアリスが公式に親子だと明言されているわけではない。それでも、神綺を娘思いの母親、アリスを母親から離れて幻想郷で一人暮らしを始めた娘として描く作品は多く、コメディにもシリアスにも利用されている。
メディスンとの人形を巡る関係も二次創作で発展
メディスン・メランコリーは人形に由来する妖怪であるため、人形を研究するアリスとの組み合わせも二次創作では人気がある。
「人形を自律させたいアリス」と「すでに自分の意思で動いている人形の妖怪」という構図には興味深い対比があり、「人形にとって自由とは何か」「人形が意思を持った時、作り主の所有物であり続けるのか」といったテーマへ発展させやすい。
二次創作ゲーム・アニメでも活躍
二次創作ゲームに登場するアリスは、多くの場合、人形を召喚したり配置したりして戦うキャラクターとして作られている。アクションゲームでは上海人形などを飛ばして攻撃し、RPGでは人形召喚や魔法攻撃を得意とし、シミュレーションゲームでは人形軍団を展開するなど、ジャンルによって能力が様々な形へ再構成されている。
二次創作アニメでは一体一体の人形が飛び回り、物を運び、戦闘では複数方向から攻撃する様子を細かく表現できるため、人形遣いとしての魅力が非常に映像映えする。
「原作のアリス」と「二次創作のアリス」を分けて楽しむことが重要
魔理沙へ恋愛感情を持つこと、上海人形が自由に会話すること、神綺がアリスの母親であること、料理が非常に得意であること、極端な嫉妬深さを持つことなどは、二次創作で広く描かれてきた設定であり、それらすべてが原作で確定しているわけではない。
しかし、二次設定に価値がないわけではない。むしろ東方Projectという作品は、原作の世界を土台として多くのファンが自由に創作する文化とともに発展してきた。アリスはその象徴的な人物の一人なのである。
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■ 関連商品のまとめ
長年の人気によって幅広いジャンルの商品が展開されているアリス
『アリス・マーガトロイド』は、『東方Project』を代表する人気キャラクターの一人として、長年にわたり実に多彩な関連商品が制作されてきた。公式・公認企画に関わる商品だけでなく、東方Project特有の活発な二次創作文化によって同人グッズも大量に生み出されており、フィギュア、ぬいぐるみ、アクリルスタンド、缶バッジ、キーホルダー、タペストリー、クリアファイル、カード、音楽CD、同人誌、ゲーム関連商品など、その種類は非常に幅広い。
フィギュアでは人形遣いらしい立体的な構図が大きな魅力
アリス関連商品の中でも特に人気が高いジャンルの一つがフィギュアである。アリスの場合は人形遣いという明確な特徴があるため、周囲へ上海人形などを浮かせたり、手元へ魔導書を持たせたりすることで、非常に情報量の多い造形を作ることができる。
豪華なスケールフィギュアでは、複数の人形、弾幕を思わせるエフェクト、魔法陣、台座などが組み込まれることもあり、人形劇の一場面を切り取ったような立体作品として楽しめる。
デフォルメフィギュアやミニキャラクター商品も充実
リアル寄りのスケールフィギュアだけでなく、頭身を低くしたデフォルメタイプの商品もアリスとの相性がよい。小さなアリスの隣にさらに小さな上海人形を配置したデザインは可愛らしく、机や棚へ飾りやすい。
ぬいぐるみでは可愛らしさが強調される
アリス関連グッズではぬいぐるみも非常に人気の高いジャンルである。金髪と青い衣装という配色がぬいぐるみにしても分かりやすく、人形師という原作設定とはまた違った柔らかな魅力が生まれる。
アリス自身が人形を作る人物であるため、「アリスのぬいぐるみ」という商品には少し不思議なおもしろさもある。
アクリルスタンドは現在の東方グッズで定番となる商品
アリスのアクリルスタンドでは、通常衣装だけでなく季節衣装、描き下ろしイラスト、ゲーム作品ごとの衣装、イベント限定デザインなど、多彩な姿が商品化されやすい。
透明な素材を生かし、人形を空中へ浮かせているように表現できるため、人形遣いとしてのアリスとの相性も非常に良い。
缶バッジ・キーホルダー・ストラップは収集しやすい定番グッズ
比較的手に入れやすい関連商品として、缶バッジ、アクリルキーホルダー、ラバーストラップなども数多く存在する。
アリス単独のイラストだけでなく、上海人形とセットになったもの、魔理沙と並んだもの、デフォルメキャラクターとして描かれたものなどデザインの種類が非常に多い。そのため同じアリスの商品でも絵師やシリーズによって印象が大きく異なる。
タペストリーやポスターはアリスの世界観を大きく楽しめる
アリスの美しいイラストを大きなサイズで楽しみたい場合には、タペストリーやポスター類が代表的な商品となる。人形を大量に配置したイラスト、魔法の森の屋敷で人形を作っている場面、魔理沙との二人組、弾幕を展開している戦闘場面など、アリスには一枚絵として映える題材が多い。
クリアファイル・カード・ステッカーなど日常で使いやすい商品
アリス関連では、クリアファイル、ポストカード、ステッカー、シール、ブロマイド、トレーディングカードなどの薄型グッズも数多く展開されている。
比較的大きなイラストを手頃に楽しみやすく、コレクションの入口としても選びやすい商品群である。
同人誌では日常・恋愛・シリアスまで圧倒的な題材の広さ
東方Projectを象徴する関連商品の一つが同人誌であり、アリスは長年にわたって数え切れないほどの作品に登場してきた。
日常系では魔法の森で人形を作る様子、上海人形との生活、霊夢や魔理沙との宴会などが描かれる。恋愛作品では「マリアリ」が大きなジャンルを形成し、シリアス作品では人間から魔法使いとなった過去、自律人形研究、旧作時代の魔界との関係などが題材となる。
同人音楽CDでは原曲アレンジを通じてアリスを楽しめる
「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」「ブクレシュティの人形師」「プラスチックマインド」「the Grimoire of Alice」などを原曲とする東方アレンジ楽曲が多数制作され、それらを収録した同人CDが長年頒布されてきた。
音楽ジャンルはロック、メタル、ユーロビート、電子音楽、ジャズ、クラシック、ピアノ、オーケストラ、ボーカルなど非常に幅広い。
ゲーム関連商品ではカードや特典グッズも重要
東方Project関連ゲームや公認二次創作ゲームでは、ゲーム本体以外にもイラストカード、店舗限定クリアファイル、アクリルスタンド、サウンドトラック、設定資料、限定版特典などが展開される。
ゲーム独自衣装のアリスが商品化される場合もあり、原作衣装とは異なるデザインを楽しめることも特徴である。
上海人形単独の商品にも高い人気がある
アリス関連商品の特徴として、本人だけでなく上海人形が独立して商品化しやすいことも挙げられる。上海人形は小型で可愛らしく、ストラップ、ぬいぐるみ、キーホルダー、小型フィギュアなどとの相性が良い。
魔理沙とのペア商品は二次創作ファンから特に人気
霧雨魔理沙とアリスを一緒に描いた商品も多い。二人は『東方永夜抄』で正式にチームを組んだことから原作上にも明確な接点があり、それを背景として二次創作では「マリアリ」という人気の組み合わせへ発展した。
イベント限定・受注限定品はコレクター向けの魅力がある
東方Project関連の商品には、同人イベント、展示会、コラボ企画、期間限定ショップなどでのみ販売される商品も多い。
アリスの人気が高いことから、限定イラストのアクリルスタンド、缶バッジ、クリアファイル、タペストリーなどが制作される機会も多い。ただし、限定というだけで必ず希少価値が上がるわけではなく、製造数や再販、需要によって評価は変化する。
アリス関連商品を集める際は「何を中心にするか」を決めると楽しみやすい
アリスは商品数が非常に多いため、フィギュアだけ、ぬいぐるみ中心、上海人形が一緒に描かれた商品、マリアリ商品、特定のイラストレーターの商品、旧作アリス関連など、自分なりのテーマを設定するとコレクションしやすい。
フィギュアでは戦闘時の技巧的な姿、ぬいぐるみでは可愛らしさ、タペストリーでは幻想的な世界観、音楽CDではテーマ曲、同人誌では人物関係や内面と、商品ジャンルによって異なるアリスを楽しむことができる。
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■ オークション・フリマなどの中古市場
アリス・マーガトロイド関連商品は中古市場でも種類が非常に多い
『アリス・マーガトロイド』は東方Projectの中でも長期間にわたって人気を維持しているキャラクターであり、オークション、フリマアプリ、中古ホビーショップなどでも数多くの商品を見ることができる。流通する商品の種類はフィギュア、ぬいぐるみ、アクリルスタンド、缶バッジ、キーホルダー、カード、タペストリー、同人誌、同人音楽CD、イベント限定品など幅広く、一口に「アリスの中古グッズ」といっても価格帯は数百円程度から数万円以上まで大きな差がある。
中古市場を見る際に特に注意したいのは、同じキャラクターの商品だからといって同じような価格になるわけではないことである。メーカー、発売時期、生産数、再販の有無、イベント限定品かどうか、箱や特典が残っているか、未開封か開封済みかなどによって価値は大きく変化する。
また、フリマサイトに表示されている金額は必ずしも実際に売買が成立した価格ではない。出品者が希望する販売価格である場合も多いため、現在出品されている最高価格をそのまま市場価値と考えないことが重要である。
プライズフィギュアは比較的購入しやすい価格帯
アリス関連フィギュアの中で、比較的手頃に購入しやすいのがゲームセンター景品として登場したプライズフィギュアである。代表的な商品にはぬーどるストッパー系などがあり、中古・フリマ市場ではおおむね1,000円台後半から3,000円前後で見つかることがある。
未開封品や状態の良いものではやや高めになる一方、箱なしや開封済みの場合には価格が下がりやすい。再登場や再販が行われれば相場が落ち着く可能性もあるため、「古いから必ず高い」というわけではない。
旧スケールフィギュアはメーカーと仕様によって価格差が大きい
アリスの中古フィギュアで特に価格差が大きいのが、過去に発売されたスケールフィギュアである。通常仕様では中古市場で数千円台から1万円前後に収まる商品がある一方、DX仕様、限定カラー、付属品の多い商品などでは2万円台から3万円以上で出品されることもある。
特にアリスの場合、本人だけでなく上海人形などの付属物まで含めて一つの商品になっている場合があり、小物が欠品すると価値が下がりやすい。購入時には台座、人形、交換部品、箱、説明書などの有無まで確認したい。
ねんどろいどなど可動・デフォルメ商品にも一定の需要がある
アリスにはデフォルメ系の立体商品も存在し、中古市場では通常のプライズフィギュアとは異なる価格帯を形成している。古い商品で新品入手が難しくなっているものは、発売当時の価格を上回る場合もある。
可動フィギュアでは顔パーツ、腕、付属品、人形、台座など細かな部品が多いため、欠品の有無が価格へ大きく影響する。コレクション目的なら購入前に付属品一覧と出品写真を比較したほうがよい。
「ふもふもありす。」系は中古市場でも人気が高い
アリス関連ぬいぐるみの中でも特に知名度が高いのが、東方ぬいぐるみシリーズの「ふもふもありす。」系である。独特のデフォルメと可愛らしい表情によって長く支持され、版や付属品、状態によって価格差が生まれやすい。
中古では数千円台後半から1万円を超える価格になることもあり、未開封品、タグ付き、購入特典付きなどでは評価が高くなりやすい。
ぬいぐるみの場合には布の変色、埃、匂い、毛羽立ち、衣装の癖、タグの折れなど、フィギュアとは異なる状態確認も必要となる。
上海人形単独のぬいぐるみやグッズも中古市場で人気
アリスの特徴として、本人だけでなく上海人形も独立した商品として売買されていることが挙げられる。二次創作文化では上海人形がアリスの相棒のように扱われる機会が多いため、上海単独の商品にも一定の需要がある。
ぬいぐるみや小型フィギュア、キーホルダーなどは特に人気があり、古い限定商品ではアリス本人のグッズと同等、あるいはそれ以上の価格になる場合もある。
アクリルスタンドは数百円から数千円まで幅が広い
アリスの場合、一般商品、ゲーム関連商品、イベント限定品、コラボ商品など種類が多いため価格差も大きい。一般的な商品なら数百円から1,000円台で見つかることもある一方、イベント限定品や販売終了品では数千円になる場合がある。
台座を紛失している商品、表面に擦り傷がある商品、保護フィルムが剥がされている商品などは評価が下がりやすい。逆に未開封で台紙まで残っている限定商品はコレクターから評価されやすい。
缶バッジ・カード・キーホルダーは数百円から探しやすい
缶バッジ、カード、ストラップ、キーホルダーなどの小型グッズは、アリス関連商品の中では比較的低価格から探すことができる。一般的には数百円から1,000円前後の商品が多く、まとめ売りの場合には他の東方キャラクターの商品とセットになっていることもある。
ただし、古いトレーディングカード、イベント限定バッジ、購入特典などは例外である。一般販売されなかった商品や配布数が少ないものには高い評価が付くこともある。
同人誌は数百円中心だが希少作品では大きく変わる
アリスは東方Projectの同人誌で非常に多く描かれてきたため、中古市場にも大量の作品が存在する。一般的な中古同人誌であれば数百円程度から見つかることがあり、古い作品を気軽に読みたい人にとっては集めやすい。
一方で、人気作家の初期作品、再版されていない作品、総集編、イベント限定本などは事情が異なる。サークル名、作者、発行イベント、初版か再版かなども価値を判断する材料になる。
同人音楽CD・ドラマCDも古い作品ほど入手性の差が大きい
アリス関連では、「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」などを題材とした同人音楽CDや、アリスを中心としたドラマCDも中古市場へ流通している。
同人CDは一般的な中古品であれば数百円から1,000円台で見つかる場合がある一方、廃盤、限定盤、人気サークル作品などでは価格が上昇することがある。
イベント限定品は「希少=必ず高額」とは限らない
コミックマーケット、博麗神社例大祭、企業イベント、コラボショップなどでは、アリスを描いた限定商品が数多く制作されてきた。こうした商品は販売期間が短いため、中古市場では限定品として扱われることが多い。
しかし、限定商品だから必ず高値になるわけではない。需要が少なければ価格が低い場合もあり、反対に人気イラストレーターの商品や再販されていない商品なら高値になる可能性もある。実際の流通量と需要を見ることが重要である。
箱・タグ・特典の有無が価格へ大きく影響する
アリス関連商品で高価格になりやすいフィギュアやぬいぐるみでは、付属品の有無が非常に重要である。
フィギュアなら外箱、ブリスター、台座、上海人形などの付属パーツ、交換部品が揃っているか。ぬいぐるみなら紙タグや特典が残っているか。限定商品なら購入特典が付属するか。こうした条件によって同じ商品でも価格に大きな差が生まれる。
高額商品ほど偽物・非正規品にも注意したい
人気キャラクターの商品が高額になると、購入時には正規品かどうかの確認も重要になる。特にスケールフィギュアや人気ぬいぐるみなどでは、相場より極端に安い商品を見つけても、メーカー表記やパッケージ、JANコード、タグなどを確認したほうがよい。
商品写真が公式写真だけで現物写真がない、商品説明が極端に短い、メーカー名が書かれていない、といった場合には慎重に判断したい。
アリス中古市場のおおまかな価格帯
中古市場のおおまかな目安としては、缶バッジ・カード・小型雑貨では数百円~1,500円前後、一般的なアクリルスタンドでは500~3,000円前後、プライズフィギュアでは1,500~3,000円前後、旧スケールフィギュアでは5,000~10,000円前後、人気のデフォルメフィギュアやぬいぐるみでは数千円後半から1万円台というケースが見られる。
さらに希少なDXフィギュア、限定カラー、絶版商品、イベント限定品などでは2万円から3万円以上という出品価格を見ることもある。ただし、これらは固定相場ではなく、出品時期、再販、状態、需要によって大きく変化する。
アリスの中古商品は「古さ」より希少性・人気・状態で選ぶことが重要
アリス・マーガトロイドの中古市場を総合すると、キャラクターの長い人気と東方Project独特の同人文化によって、非常に多くの商品が世代を越えて流通していることが分かる。
2000年代から2010年代前半の商品、比較的新しいプライズフィギュア、現在のイベント商品が同時に売買されているため、一つのキャラクターを追うだけでも東方Projectのグッズ展開の歴史を見ることができる。
購入する場合に最も大切なのは、「高い商品だから価値がある」「古い商品だから希少」と単純に判断しないことである。発売元、生産時期、再販歴、状態、付属品、実際の流通量を比較することで、その商品の特徴が見えてくる。
また、アリス関連商品には本人だけでなく上海人形、魔理沙とのペア商品、旧作アリスを題材とした同人作品など様々な方向性がある。そのため中古市場を探しているだけでも、現在では販売されていない昔のアリス像や、当時の東方二次創作文化に出会えることがある。
新品商品だけを追うのとは違い、十年以上前のフィギュアや同人誌、イベントグッズまで時代をさかのぼって探せることこそ中古市場の面白さである。長い歴史を持つアリス・マーガトロイドは、その魅力を特に味わいやすいキャラクターであり、自分の好きな時代、絵柄、商品ジャンルを探しながら少しずつコレクションを広げていける存在なのである。
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