『バレーボール』(ファミリーコンピュータ ディスクシステム)

【中古】北米版 ファミコン NES Volleyball バレーボール

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5,500 円 (税込) 送料込
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【発売】:任天堂
【開発】:任天堂、パックスソフトニカ
【発売日】:1986年7月21日
【ジャンル】:スポーツゲーム

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■ 概要

ディスクシステム時代の任天堂スポーツ作品として見た本作の立ち位置

1986年7月21日に発売された『バレーボール』は、ファミリーコンピュータ ディスクシステム向けに登場した任天堂のスポーツゲームであり、題名そのままに競技バレーボールを題材とした作品である。見た目だけを追えば非常に素朴な一本に思えるが、当時の家庭用ゲーム市場で考えると、その役割は意外なほど大きい。野球やゴルフ、テニスといった“種目名そのものをタイトルにした任天堂スポーツ”の系譜に連なりながらも、本作は6人制の集団競技を家庭用機で成立させるという難題に向き合っており、単なる競技再現ではなく、「複数の味方が同時に存在するスポーツをどう遊ばせるか」という設計上の挑戦を背負ったタイトルだった。発売時期もディスクシステムが新作展開を勢いよく進めていた時代であり、『ゼルダの伝説』『謎の村雨城』『スーパーマリオブラザーズ2』に続く流れの中で、本作はスポーツ路線の幅を広げる役目を果たした。任天堂発売、ディスクシステム専用、1〜2人プレイ対応という基本情報だけでも当時の定番商品に見えるが、実際には開発背景に外部由来の企画があり、単純な社内スポーツゲームの延長線では片づけられない個性を持っている。

MSX作品を土台にしながら、任天堂流に組み替えられた成り立ち

本作の興味深い点は、ゼロから生まれた完全新作というより、MSX用バレーボールゲームの流れを受け、その要素を任天堂向けに再編した作品であるところにある。もともとの出自をたどると、バレーボールゲームとしての原型がすでに別機種に存在し、それが任天堂の目に留まったうえで採用され、最終的にディスクシステム作品として仕立て直された経緯が見えてくる。この背景は、当時の任天堂作品の中では少し異色で、外部の発想を任天堂ブランドの製品として磨き上げた一本だったことがうかがえる。しかも、雑誌告知ではロムカセット版の予定も存在したが、結果的には発売されず、ディスクシステム作品として印象づけられることになった。この“カセット化されなかった任天堂スポーツ”という事情もまた、本作を時代の空気ごと記憶させる要素になっている。つまり『バレーボール』は、競技ゲームであると同時に、1986年の任天堂とディスクシステムの制作事情を映したソフトでもあったのである。

シンプルなようで実は奥深い、6人制スポーツのゲーム化

ゲーム内容そのものはきわめて明快で、サーブ、レシーブ、トス、スパイク、ブロックといったバレーボールの基本の流れをくり返しながら得点を争う。しかし、実際に触れてみると本作は想像以上に忙しい。理由は、野球のような投打の切り替えや、テニスのような少人数の往復ではなく、コート内に常時複数の味方が配置されているからだ。プレイヤーはその都度動く選手を把握し、落下点に入り、つなぎ、攻める必要がある。ファミコン初のバレーボールゲームとして、本作はこの複雑さを大胆に整理し、コート上の役割をある程度自動補正しつつ、人が遊べる速度にまで落とし込んだ。完全な現実再現ではないが、だからこそラリーの緊張感は保たれ、強打を拾った時の慌ただしさ、前衛で壁を作る時の読み合い、決まった瞬間の小気味よさがしっかり残っている。見た目の情報量は控えめでも、遊び始めると反射神経と先読みが求められ、当時のスポーツゲームとしてはかなり手応えがある部類に入る。単純なルール説明だけでは伝わりにくいが、本作の本質は“競技をなぞるゲーム”ではなく、“競技の慌ただしさをいかに手触りへ翻訳したか”にある。

男子・女子、8カ国、そして一人用と対戦用で変わる表情

本作では男子と女子の区分が用意され、同じ競技を扱いながらもプレイ感に差がつけられている。特に男子リーグは球速が速く、展開全体が引き締まりやすいため、反応の速さと守備の読みがより重要になる。一方で女子リーグは比較的状況を見やすく、ゲームの流れや操作感を理解する入口として機能しやすい。さらに登場国は日本、韓国、中国、アメリカ、ソ連、ブラジル、キューバ、チュニジアの8チームで構成されており、1人用では日本を操作して相手国に挑む形式が採られている。相手チームには強さの序列が設定されているため、国選択がそのまま難易度選択に近い意味を持つ点も分かりやすい。2人対戦では好きな国を選べるので、1人用の挑戦型とは異なり、見た目や好みでチームを選んで遊ぶ楽しみもある。国名の並びやソ連の存在は、現代の感覚から見ると時代性を強く感じさせる部分でもあり、このソフトが1986年の空気をそのままパッケージしていることを改めて実感させる。スポーツゲームでありながら、当時の国際競技のイメージやゲームの難度設計が自然に結びついている点は、本作ならではの特徴といえる。

現在のバレーボールとは違う、当時のルールがそのまま遊べる面白さ

この作品を今あらためて見ると、単なるレトロゲームとしてだけでなく、昔のバレーボールのルール感覚を体験できる資料的な面白さも持っている。最大の違いはサイドアウト制で、サーブ権を持っている側がラリーを制した時のみ得点になる仕組みが採用されているため、いま主流のラリーポイント制に慣れた人ほどテンポの違いに驚くはずだ。セットも現在の25点先取ではなく15点先取が基準で、サーブがネットに触れた時の扱いなどにも当時らしさが色濃く残る。そのため現代の目線で触ると、同じ“バレーボール”でありながら、試合運びの考え方や得点への圧力のかかり方がかなり異なる。これは欠点というより、1980年代半ばの競技感覚をそのまま切り取った魅力であり、本作に独特の緊張感を与えている要因でもある。点が入りにくいからこそ、サーブ権を持った局面の価値が重く、一本のスパイクや一本のミスがセット全体の流れを大きく左右する。この古いルールの重みが、ゲームとしての駆け引きを結果的に濃くしているのである。

派手さよりも競技の雰囲気を優先した、玄人好みの初期スポーツゲーム

総合して見ると、『バレーボール』は誰でもすぐ爽快感を得られる娯楽作というより、地味ながらも競技の空気を真面目に再現しようとした、やや玄人寄りのスポーツゲームである。プレイを始めた瞬間から華やかな演出が連続するタイプではないし、キャラクター性を前面に押し出した作品でもない。それでも、サーブから始まる静かな緊張、つながった時の安心、ブロックが決まる瞬間の読みの勝利など、バレーボールならではの見どころをきちんとゲームの中に封じ込めている。しかも、本作はディスクライターでの書き換え人気が高かったことでも知られ、任天堂のスポーツタイトルの中でも広く触れられた一本だった。のちに各種配信や収録の機会が与えられたことを考えても、完成度の高さだけでなく、“初期の家庭用バレーボールゲームとして無視できない存在感”が長く認められてきたといえる。派手な革命児ではないが、スポーツゲームの基礎体力を着実に積み上げた一作――それが本作の概要を最も端的に表す言い方だろう。

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■ ゲームの魅力とは?

ただ球を打ち合うだけでは終わらない、独特の緊張感があること

『バレーボール』の魅力をひと言で表すなら、見た目以上に“神経を使うスポーツゲーム”であることに尽きる。野球ゲームのように投げる側と打つ側がはっきり切り替わるわけでもなく、テニスのように少人数でラリーを管理するわけでもない本作では、6人が同時にコートへ立っている。そのため、ボールの落下点を追いながら、今どの列の選手を動かせるのか、どの高さでつなぐべきか、返球を安全にするか攻撃的にするかを短時間で判断しなければならない。この忙しさが最初は難しさとして現れる一方、慣れてくると「思った位置に入れた」「狙ったタイミングで攻撃できた」という手応えに変わり、独特の中毒性を生む。現代のスポーツゲームのような派手な演出はないが、その代わり一球ごとの価値が重く、一本のラリーに集中しているうちに時間が過ぎていく。この“地味なのに熱い”感触こそが、本作を単なる昔のスポーツソフトで終わらせない大きな魅力である。

6人制バレーボールらしさを、家庭用ゲーム向けに整理していたこと

本作の面白さは、リアルさをそのまま持ち込むのではなく、遊びやすさと競技らしさの中間点を上手く探していたところにもある。バレーボールという競技は、実際にはポジション、連係、判断、カバー範囲など複数の要素が絡むため、初期ファミコンで再現するには荷が重い題材だった。しかしこの作品では、すべてを厳密に再現するのではなく、プレイヤーが“いま触るべき選手の列”を中心に把握できるように整理し、コントローラー1つで試合を進められる設計へ落とし込んでいる。つまり本作の魅力は、競技性の高さだけではなく、難しいものを難しすぎない形へ翻訳したところにある。だからこそ、実際の競技を知っている人は「らしい」と感じやすく、詳しくない人でも少しずつ試合の流れを理解できる。完全なシミュレーションではないが、サーブから始まり、レシーブでつなぎ、トスを上げ、最後に決めるというバレーボールの醍醐味はきちんと残っている。複雑な競技の骨格だけを抜き出し、それをゲームとして成立させた点は、当時としてかなり見事だった。

男子と女子でテンポが変わり、同じゲームでも印象が違うこと

この作品を遊んだ人が意外と印象に残しやすいのが、男子リーグと女子リーグでプレイ感がきちんと変わる点である。男子の方がボールスピードが速く、守備も攻撃も慌ただしくなりやすい。それに対して女子は比較的見やすく、ボールの軌道や操作タイミングをつかみやすい。この差があることで、同じルールのゲームなのに難度や空気が微妙に変わり、プレイヤーの好みも分かれる。速さと緊張感を味わいたいなら男子、試合の流れを見ながら組み立てたいなら女子、というように選択に意味があるのがよい。単なる見た目違いで終わらず、しっかり体感差までついているので、繰り返し遊んだ時にも新鮮さが残りやすい。また、片方だけでは語り切れない幅があることも、本作ならではの味になっている。

古いルールだからこそ、一点の重みがはっきり感じられること

本作には現在のラリーポイント制ではなく、当時のサイドアウト制が採用されている。この点は現代の感覚で触れるとテンポが遅く見えるかもしれないが、魅力として見ると非常に大きい。なぜなら、サーブ権を持っていない側はラリーに勝っても得点にならず、まず流れを引き寄せる必要があるため、一点を取るまでの道のりに段階があるからだ。その結果、単純な打ち合い以上に「ここでサーブ権を守りたい」「この一回で流れを変えたい」という心理が生まれやすく、試合全体に独特の粘りが出る。今のスピード感あるスポーツゲームとは違い、本作は一つのセットを取り切るまでの緊張がじわじわ積み重なっていく。この感覚は、人によっては古臭いと感じるかもしれないが、逆に言えば現代の作品では味わいにくい魅力でもある。

トレーニングモードや国別対戦が、上達と遊び分けを支えていること

本作はシンプルな試合形式が中心だが、その中で繰り返し遊びたくなる理由として、トレーニングモードと国別対戦の存在がある。操作に少し癖がある作品なので、いきなり本番に入ると何が起きているか分からず終わることもあるが、練習用の場があることで“どの場面でどの選手が動くのか”をつかみやすくなっている。これは本作の魅力を理解するうえで重要で、ただ難しいゲームではなく、慣れるための導線をある程度きちんと用意していたことが分かる。また、相手国ごとに強さの違いがあるため、試合相手を変えるだけで緊張感も変化する。弱めのチーム相手に流れを覚える楽しさもあれば、強豪相手にラリーを制していく達成感もある。さらに2人対戦になると、CPU戦とは違う読み合いが前面に出てきて、一気に対戦ゲームらしい表情を見せる。ラリーの組み立て、ブロックの駆け引き、サーブのタイミングなど、人間相手だと単純なパターンに収まりにくくなるため、同じソフトでも遊び味がかなり変わる。

派手な演出ではなく、操作が通じた瞬間の気持ちよさで勝負していること

『バレーボール』の最大の魅力は、豪華さではなく“操作の成果がそのまま返ってくる気持ちよさ”にある。たとえばサーブのタイミングを合わせて相手の守備を崩せた時、前衛を集めて読み通りにブロックできた時、慌てずにつないだボールから綺麗に得点へ結びついた時など、本作には分かりやすい成功体験が点在している。しかもそれはランダムに起きるのではなく、プレイヤーが少しずつ試合の構造を理解し、操作へ慣れたぶんだけ増えていく。だから最初はとっつきにくく感じても、慣れた後にはしっかり面白さが伸びてくる。こうした“上達がそのまま快感につながる設計”は、初期スポーツゲームの中でも評価したい点である。派手さではなく手応え、演出ではなく読み合い、そうした渋い魅力を持っているからこそ、本作は今でも“分かる人には強く刺さる一本”として語られ続けている。

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■ ゲームの攻略など

まず理解したいのは、このゲームが“反射神経だけ”で勝つ作品ではないこと

『バレーボール』を攻略するうえで最初に押さえたいのは、この作品が単純なアクションゲームではなく、操作の仕組みを理解した人ほど有利になるタイプだという点である。試合は15点1セット、3セット先取で勝利という構成で、しかも得点できるのはサーブ権を持っている側だけなので、現代の感覚でただラリーを続けているだけではなかなか主導権を握れない。つまり攻略の基本は、一本ずつ派手に決めることではなく、まずサーブ権を奪い返し、そのうえで自分のサーブ中に確実に点を取りに行くことにある。ここを理解すると、守備時と攻撃時で意識すべき内容が変わり、プレー全体がかなり整理される。守備では無理に一発で流れを変えようとせず、まずラリーを終わらせずにつなぐことが重要で、攻撃では“今の一本が得点になる局面かどうか”を常に意識するのが大切になる。要するに本作は、操作テクニックだけでなく試合の流れの読みが重要なゲームであり、サーブ権の価値を理解した瞬間から勝率が上がりやすくなる。

操作に慣れる近道は、“どのボタンで何の高さのボールになるか”を体で覚えること

本作ではレシーブ、トス、アタックが似た見た目でつながっていくため、慣れないうちは何をしたのか自分でも把握しづらい。しかし実際にはかなり整理された法則があり、通常のレシーブはAボタン、低い返球やクイックにつながりやすいボールはBボタン、高いトスはAボタン、低いショートトスはBボタンというように、AとBで球質が変わる。この区別を覚えるだけでプレーの組み立てが一気に安定する。さらに十字ボタンとの組み合わせで返球方向やトス方向も変えられるため、ただ正面に返すだけではなく、少し角度をつけて相手の守りをずらすこともできる。初心者のうちはまず「Aは安定」「Bは低く速い変化を作る」と覚えておくと混乱しにくい。特に3打目は自動で相手コートへ返る仕様なので、2打目までの準備が非常に大切である。つまり本作の攻略とは、難しいコマンドを覚えることより、AとBでボールの高さや性格が変わる感覚を身につけることにある。

サーブとアタックは“入れる”だけでなく、“どう入れるか”を考えると急に強くなる

勝ちやすくなるための実戦的なコツとして大きいのが、サーブとアタックを単なる開始動作や締めの一打として扱わないことだ。本作ではサーブ後の展開がそのまま試合の流れを左右しやすく、アタックも方向や強弱を意識すると相手の守備を乱しやすい。強打ばかりに頼らず、クロスやフェイントで外すこと、逆に相手の守備が散っている時は迷わず強い一打を通すことが有効になる。強い相手ほど正面の単調な攻撃は拾ってくるので、狙いを散らすことが重要になる。また、早めに位置を作ってから打ち分け入力へ入る意識を持つとミスが減る。派手な裏技より、この“早めの位置取りと最後の方向入力”こそが、上級者に近づくための王道である。

守備で勝つには、ボールではなく影と前衛の使い方を見るのが重要

守備面の攻略では、まず落下点の感覚をつかむことが何より重要になる。本作を遊ぶうえで大きいヒントは、ボールそのものだけでなく、コートに映る影を基準に位置取りをすることである。ファミコン時代の表示ではボールの立体感を完全には読み取りにくいため、見た目の球筋を追うより影を基準にした方が位置合わせが安定する。また、選手の動きはボールがアタックラインより後ろなら後衛、前なら前衛が中心になる仕組みなので、「今どの列が動くか」を常に意識しておくと無駄な混乱が減る。さらに敵コートにボールがある時にAボタンを押すと前衛がネット際に集合し、ブロックのための形を作れる。ここでタイミング良く壁を作れるようになると、相手の強打が単なる脅威ではなく、むしろ読み勝つチャンスへ変わっていく。

強い国に勝つためには、難しい技より“安全につなぐ回数”を増やすほうが近道

強豪相手に挑む時、つい鋭い攻撃を連発したくなるが、本作ではまず崩れないことの方がはるかに重要である。とくにCPUの強いチームは、雑な返球や単調な攻撃を返してきやすいため、無理な一発勝負よりも、安定したレシーブと無難なトスからきちんと三段で返す方が流れを作りやすい。速い組み立てや低いトスは確かに魅力的だが、操作のタイミングが少しずれるだけで自分のミスになりやすく、慣れない段階では失点の原因にもなる。だから攻略としては、まず女子リーグや練習寄りのモードで“普通に拾って普通に上げて普通に返す”精度を高め、その後に速い組み立てを混ぜていくのが理にかなっている。強い国に勝ちたいなら、難しい技を一つ増やすより、簡単なプレーを十回続けて崩れないことを優先するべきである。

このゲームの本当の攻略は、“どの場面で無理をしないか”を覚えること

最終的に『バレーボール』で安定して勝てるようになる人は、難しい操作を全部使いこなす人というより、危険な場面で背伸びしない人である。本作はボタンの押し分けや方向入力で多彩なプレーが可能だが、それを毎回最大限使う必要はない。むしろ、レシーブが乱れた時は無理に強打を狙わず安全に返す、相手の体勢が整っている時は単調な正面打ちを避ける、ブロックの形を作れない時は深追いしない、といった判断の積み重ねが勝敗を分ける。言い換えればこの作品は、派手な必殺技を押しつけるゲームではなく、競技の流れを理解してミスを減らすゲームなのである。まず落下点、次にAとBの役割、そして前衛集合からの守備、この三つを固めれば十分に戦える。そのうえでクロスやフェイントを少しずつ混ぜていけば、本作はただ難しいレトロスポーツではなく、“理解した分だけ面白くなる競技ゲーム”へ変わっていく。

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■ 感想や評判

全体としては「よく遊ばれたが、誰にでもすぐ馴染む作品ではなかった」と見るのが近い

『バレーボール』の感想や評判を総合すると、本作は当時かなり広く触れられた一方で、最初の印象が人によって分かれやすいスポーツゲームだったといえる。広く流通し、ディスクシステム作品の中でも高い存在感を持っていたことは間違いないが、その一方で、攻守の切り替わりが激しく、コントローラー操作にも独特の慣れが必要だった。つまり評判の土台には、「人気作だった」「でも簡単すぎる作品ではなかった」という二つの顔が最初から同居していたのである。

好意的に受け止められた点は、家庭用で6人制バレーボールをきちんと遊べた新鮮さ

当時のプレイヤー側でまず強く印象に残ったのは、サーブ、レシーブ、トス、ブロック、アタックという競技の流れが一本のゲームとしてちゃんと成立していたことだったはずだ。見た目以上にプレーの幅が用意されていたこともあり、本作は「ただボールを打ち返すだけの簡易スポーツゲーム」ではなく、当時としてはかなり本格的に競技らしさを意識した作品として受け取られやすかったといえる。

一方で、遊びにくいという声が出やすかった理由もかなりはっきりしている

本作が手放しで万人向けと評価されにくかった理由もかなり明確である。AボタンとBボタンでレシーブやトスの高さが変わり、十字ボタンとの組み合わせで方向や攻撃の種類も変化する。しかも、ボールの下に入るコツとして影を見ることが重要になるなど、初見で直感的にすべて理解できるタイプのゲームではなかった。入力自体は少ないが、意味のある使い分けは多い作品であり、このギャップが一部の人には難しさとして残った。だから本作の評判には、競技性を評価する声と、とっつきにくさを感じる声が同時に生まれやすかったのである。

対戦で遊ぶと印象が大きく変わるため、1人用と2人用で評価が分かれやすい

『バレーボール』の感想を語るうえで見落とせないのが、1人で遊んだ場合と、2人で遊んだ場合で作品の見え方がかなり違う点である。CPU戦だけを黙々とこなすタイトルというより、友人や家族と読み合いを楽しむ場面で真価が出やすいスポーツゲームだった可能性が高い。1人だと操作の忙しさが先に立ちやすい一方、2人対戦では失敗も読み合いもそのまま盛り上がりにつながるため、「難しいけれど対戦だとやけに熱くなる」というタイプの評判が生まれやすい作品だったと考えられる。

後年の見られ方は、“派手ではないが記憶に残るディスク作品”という方向に落ち着いている

時代が下ってからの扱いを見ると、本作は圧倒的な名作として神格化されるタイプではないものの、ディスクシステムを語るうえで外しにくい一本として記憶され続けている。今のスポーツゲームの快適さとは違うが、当時らしいルールと操作感がむしろ面白いという、懐古と再評価が混ざった受け止め方に近い。

結局のところ、本作の評価は“完成された快適作”ではなく“挑戦的で印象に残る作品”に集約される

以上を踏まえると、『バレーボール』の評判は一言で絶賛とも酷評とも言い切れない。広く普及した実績があり、競技の雰囲気をしっかり出し、2人で遊ぶと強く印象に残る一方、初心者向けの配慮が必要になるほど、入り口には独特の敷居もあった。だからこのゲームは、誰もが同じ熱量で好きになる万人向け名作というより、「慣れると面白い」「当時としてはよくできている」「でも最初は戸惑う」という評価が集まりやすい作品だったとまとめるのが自然である。華やかなスポーツ演出で押し切るのではなく、競技をどうファミコンへ落とし込むかに真面目に挑んだ一本だからこそ、今でも“渋いが語る価値のあるディスクソフト”として残っているのだろう。

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■ 良かったところ

6人制バレーボールの忙しさを、家庭用ゲームとして成立させたところ

『バレーボール』を実際に遊んだ人がまず良かったと感じやすいのは、6人制という複雑なスポーツを、ファミコンとディスクシステムの時代にきちんと遊べる形へ落とし込んでいた点である。サーブ、レシーブ、トス、ブロック、アタックという競技の基本要素がしっかり揃っており、ただ球を打ち返すだけの簡略化された作品では終わっていない。見た目以上に試合の組み立てを考えられるため、当時の家庭用スポーツゲームとしてはかなり意欲的で、競技らしさを感じられる作りだったことが大きな長所である。

操作に慣れるほど面白さが増していく、上達型のゲームだったところ

本作の良さは、最初から何でも思い通りになる快適さよりも、遊びながら少しずつ分かってくる奥行きにある。AボタンとBボタンでレシーブやトスの性質が変わり、攻撃時には強打、クロス、フェイント、守備時には集合からのブロックまで狙えるため、理解が進むほど選べる手段が増えていく。つまりこのゲームは、表面的にはシンプルでも、実際には“覚えるほど強くなる”作りになっている。そのため、うまくいかなかったプレーが次第に整理され、狙って攻めや守りが決まるようになる過程そのものが楽しい。スポーツゲームにありがちな単調さではなく、操作理解と読み合いが少しずつ噛み合っていく感覚があり、ここを高く評価する人は多い。

男子と女子、1人用と2人用で遊び味が変わるため、一本の中に幅があったところ

良かったところとして見逃せないのが、同じ『バレーボール』という題材の中に、複数の遊び方が自然に用意されていたことである。男子と女子では球速の印象が違い、比較的落ち着いて流れを見やすい側と、テンポが速く緊張感の強い側が分かれているため、単純な見た目違いで終わらない変化がある。また1人用ではCPUとの勝負を通して試合の流れを学べる一方、2人対戦では人間同士の読み合いが前面へ出てきて、まったく別の盛り上がり方をする。つまり本作は、1本の中で練習、CPU戦、対人戦の役割を持ち、長く遊びやすい作りになっていたことが長所だったのである。

当時のルールをそのまま体験できるため、競技らしい重みがあったところ

本作の評価されやすい点として、現在のバレーボールとは違う、当時のルール感覚がそのまま残っていることも大きい。サイドアウト制を採用しているため、サーブ権を持っている側しか得点できず、1点の価値や流れの重さが現代のラリーポイント制よりもずっとはっきり感じられる。これによって、ただテンポよく点が入るだけのゲームにはならず、サーブ権を守る緊張感や、相手から流れを取り返す粘りが強く出る。派手さは控えめでも、だからこそ“本当に試合をしている”ような重みがあり、この真面目さを良いところとして挙げる人は少なくない。

ディスクシステム作品の中でも広く遊ばれ、印象を残した存在感があったところ

作品そのものの中身だけでなく、実際によく遊ばれたソフトだったという事実も、本作の良かったところを裏づけている。本作は、一部の愛好家だけが知る通好みの作品ではなく、当時かなり広い層が触れたスポーツタイトルだった。これだけ多くの人に遊ばれた背景には、ルールの分かりやすさ、対戦での盛り上がり、そして繰り返し遊べる競技性が揃っていたことがあるだろう。

派手さよりも、読み合いと手応えで記憶に残るところ

最終的に『バレーボール』の良かったところをまとめるなら、この作品は見た目の豪華さではなく、読み合いと手応えで印象を残すスポーツゲームだったという点に尽きる。攻撃の種類をどう散らすか、守備でどの位置へ入るか、前衛をいつ集めるか、無理をせず安全につなぐか、それとも思い切って決めにいくか。こうした判断がそのままプレーへ反映されるため、勝てた時には単なる偶然ではなく、自分が理解して上達した結果だと感じやすい。だからこそ、派手な演出の少ない時代の作品でありながら、今もなお“分かる人には強く刺さるソフト”として名前が残っているのである。

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■ 悪かったところ

最初の壁が高く、遊び始めた直後には面白さへ届きにくいところ

『バレーボール』の悪かったところとしてまず挙げられやすいのは、最初の数試合で面白さをつかみにくいことである。攻守の切り替わりが激しく、操作にも独特の慣れが必要なため、説明書を読まずに感覚だけで遊んでもすぐ理解できる設計ではない。AとBの使い分け、前衛集合、ブロック、アタック方向の入力などを少しずつ覚える必要がある。そのため、野球やテニスのように見たまま遊びやすいスポーツゲームを想像して触ると、最初の段階で「何をどうすればいいのか分かりにくい」と感じやすい。遊び込むほど味が出るタイプだからこそ、入口の不親切さが短所として残りやすかった。

どの選手を動かせるのかが通常プレー中には直感的に分かりにくいところ

本作では6人が同時にコートへ立っているため、見た目の情報量に対して、実際に今どの選手を操作しているのかを把握しづらい場面がある。トレーニングモードでは動かせる選手が分かりやすく示される一方、通常モードではその補助が薄く、慣れていないうちはボールの落下点へ入りたいのに思った選手が動かないように感じやすい。競技再現を優先した結果ともいえるが、遊びやすさの面では明確に損をしていた部分である。

当時のサイドアウト制ゆえに、試合のテンポが人によっては重く感じられるところ

本作は発売当時のルールに準じており、サーブ権がある側だけが得点できるサイドアウト制を採用している。競技らしい重みを生む一方で、現代のラリーポイント制に慣れた感覚で遊ぶと、なかなか点が入らずテンポが鈍く感じられることがある。気軽なテンポの良さを求める人にはややもどかしく映りやすい。1ラリーごとの価値が高い分、軽快に勝負が動くゲームを期待すると、粘りの長さが短所に映りやすいのである。

多彩なプレーができるのに、実戦では出しにくい技が少なくないところ

本作はクロスアタック、フェイント、2枚ブロックなど幅広いプレーを備えているが、実際の試合ではそれらを安定して出すのが難しい。とくに低いトスからの速い攻撃や、タイミングを合わせる必要があるコンビプレーは、入力の余裕が少ないため、知っていても咄嗟に出しにくい場面が多い。つまり本作は「できること」は多いが、「やりたい時に確実に出せること」はそこまで多くなかった。ここに理想と実戦のずれがあり、魅力と欠点が同時に存在していた。

CPUの挙動に不自然さがあり、対戦の読み合いが時々崩れてしまうところ

本作の弱点として見逃しにくいのが、CPU戦の挙動が場面によって不自然に見えることである。こちらが前衛でブロックを狙う動きを見せると、CPUが強打を選ばず、そのままボールを落としてしまうような場面が起きることがある。せっかくラリーやブロックの再現度を高めているだけに、こうした不自然さが出ると試合の緊張感が途切れやすい。人間相手なら成立する読み合いが、CPU相手では思わぬ形で崩れることがあり、シングルプレイ中心で遊ぶ人ほど物足りなさを感じやすかった可能性がある。

練習用の配慮はあるものの、フォローが十分とは言い切れないところ

本作にはトレーニングモードがあり、当時としてはかなり親切な試みだったが、それだけで複雑さを完全に補えていたとは言いにくい。通常の試合モードに入ると、男子か女子か、1人か2人かを選んでそのまま本番へ進むため、実戦の中で自然に覚えやすくなるような段階的ガイドは多くない。つまり本作は、難しさを開発側も把握して対策は用意していたものの、その対策自体が十分に手厚いわけではなかった。結果として、慣れた人には奥深さになるが、慣れる前に離れてしまう人も出やすいという、玄人向け寄りの作りになってしまったのである。

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■ 好きなキャラクター

この作品では“名前つきの個人”より、“チームや選手像そのもの”に愛着が湧きやすい

『バレーボール』の「好きなキャラクター」を語る場合、RPGやアクションゲームのように固有名を持った主役やライバルを挙げる形とは少し違ってくる。本作で前面に出ているのは、男女リーグの選択、各国チームの違い、そしてコート上で役割を果たす6人の選手たちであり、プレイヤーはその中から“このチームの雰囲気が好き”“この動き方をする選手像が印象に残る”という形で愛着を持ちやすい。作品の魅力はドラマ仕立ての人物描写より、競技の中で見えてくるチームカラーに寄っている。だからこのゲームの好きなキャラクター論は、「誰が主人公か」ではなく、「どの選手像に心が寄るか」「どの国のチームに感情移入したくなるか」という視点で考えるのがいちばん自然である。

やはり最も感情移入しやすいのは、日本代表の選手たちである

本作でいちばん愛着を集めやすい存在を挙げるなら、やはり日本チームだろう。1人用では日本がプレイヤー側の立場になるため、自然と日本代表の選手たちはプレイヤー自身の分身に近い存在になる。強敵に挑み、1点をもぎ取り、セットを奪い返していく流れの中で、もっとも長く一緒にいるのが日本の選手たちだからである。名前はなくても、試合を重ねるうちに「この前衛で止めたい」「この形でつないで勝ちたい」と自然に感情が乗っていくため、結果として日本チーム全体が“主人公チーム”として記憶に残りやすい。

親しみやすさで選ぶなら、女子リーグの選手たちも非常に印象が強い

本作では男子リーグより女子リーグのほうがボールスピードが遅く設定されており、ゲーム全体の流れを追いやすい。そのため、初めて遊んだ人にとっては女子リーグの選手たちのほうが“付き合いやすいキャラクター”として印象に残りやすい。反応が間に合わず慌てることが少し減るぶん、レシーブやトス、アタックのつながりを落ち着いて見やすく、コートの中で選手たちがどう連動しているかも把握しやすいからだ。難しさより親しみやすさ、激しさより見やすさを重視するなら、女子リーグの選手たちは本作でもっとも“好きになりやすい存在”といえる。

迫力や勝負強さで惹かれるなら、男子リーグの選手たちが光る

一方で、競技としての熱さや迫力を重視する人にとっては、男子リーグの選手たちのほうが魅力的に映る。球が速くなることで試合の緊張感はかなり変わり、一つのレシーブ、一つのブロック、一つのアタックに宿る重みが強くなる。ゲームとしては難しくなるが、そのぶん「この速さについていけるようになりたい」「男子リーグで勝てた時こそ本当に強くなった気がする」と思わせる魅力がある。扱いやすさでは女子、憧れや挑戦欲では男子、と分かれるのも、本作における選手像の面白いところだ。

敵チームでは、強豪国ほど“ライバルキャラクター”として印象に残りやすい

本作の相手国たちも、名前つきのライバルではないものの、十分にキャラクター的な存在感を持っている。1人用では日本を操作して各国と戦うため、強豪国は「何度も跳ね返される相手」「やっと勝てた時に達成感がある相手」として記憶に残りやすい。とくに上位の強豪国は、プレイヤーの前に立ちはだかる“越えるべき壁”として強い印象を残すだろう。逆に、弱めの国には親しみやすさや練習相手としての印象が生まれやすく、こちらは別の意味で記憶に残る。つまり本作の相手チームたちは、単なる色違いではなく、難度そのものが性格づけになっており、そこにライバルとしてのキャラクター性が宿っているのである。

最終的に好きになるのは、派手な一人ではなく“自分の試合を支えてくれた選手像”である

『バレーボール』で最後にいちばん好きになるキャラクターは、結局のところ「この一人」と言い切れる誰かではなく、自分が何度も動かし、助けられ、勝利に導いてもらった選手たちのイメージそのものではないかと思う。前衛で壁を作り、後衛で拾い、つないで決めるという流れを何度も経験すると、名前がなくても「この役割の選手が好きだ」「この動きが決まると気持ちいい」と感じるようになる。本作における好きなキャラクターとは、見た目や台詞で愛でる対象ではなく、プレイ体験の中で自然に好きになっていく存在である。だからこそ、日本チームでも、女子リーグでも、強豪国でも、最終的な答えは人によって変わる。そしてその“人によって違う愛着の生まれ方”こそが、このゲームならではのキャラクターの面白さだといえる。

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■ 当時の宣伝・現在の中古市場など

発売当時は“任天堂のスポーツ路線を支える一本”として、かなり広く流通した作品だった

『バレーボール』の当時の売られ方や広まり方を語るうえで、まず押さえておきたいのは、この作品が一部の通好みソフトにとどまらず、ディスクシステム時代の任天堂作品としてかなり大きな流通実績を持っていたことである。広くパッケージ販売されただけでなく、ディスクライターによる書き換えでも多くの人に触れられたため、店頭で継続的に接触される機会が非常に多かった。これは単に任天堂ブランドだからというだけでなく、片面構成で遊びやすく、ディスクシステムの流通形態と相性が良かったことも大きい。つまり当時の宣伝・販売面での強さは、任天堂のスポーツ路線を支える一本としての立場と、ディスクシステムというメディアの特性に合った商品設計の両方に支えられていたのである。

販促の軸は、難しい競技を“家庭で遊べる本格スポーツ”として見せることにあった

本作は、単なる名前だけのスポーツゲームではなく、サーブ、レシーブ、トス、ブロック、アタックを一通り楽しめる本格競技作として打ち出されていた。男子・女子の区別、1人用・2人用、対戦国の選択、トレーニングモードの存在まで整理されており、販促や商品説明の段階から“ただの簡易スポーツ”ではなく、学びながら遊べる競技ゲームとして見せようとしていたことがうかがえる。つまり宣伝の核にあったのは派手な物語性ではなく、「家庭でここまでバレーボールらしく遊べる」という機能面の訴求だったと考えるのが自然である。

ディスクシステムならではの販売経路が、この作品の知名度を押し上げた

『バレーボール』を当時の市場で語る時、パッケージ販売だけでなく、ディスクライターによる書き換え流通を外すことはできない。店頭で既存ディスクを書き換えて遊ぶという形が普及していたため、本作は“見かける機会の多いソフト”だった。書き換え専用の説明書などが存在したことを見ても、本作はパッケージを買うソフトであると同時に、店頭で手軽に入手して遊ぶソフトでもあった。ディスクシステム特有のこの販売形態が、本作の流通量と知名度の両方を押し上げたのは間違いない。

現在の中古市場では、超高額化した希少ソフトというより“比較的見つけやすい定番レトロ作”に近い

現在の中古市場での『バレーボール』は、極端なプレミアが付いた一本というより、ディスクシステムの定番作として比較的流通量のあるタイトルに見える。裸ディスクや並品クラスなら比較的手が届きやすく、完品や状態の良いものはやや値段が上がるという、ごく典型的なレトロゲームの相場に近い。つまり2026年時点では、「探せば見つかる」「ただし綺麗なものや付属品完備品は少し高くなる」という位置づけであり、入手難易度そのものは極端に高くない。

いま中古で見る時は、ソフト本体よりも“付属物の違い”が価値差を生みやすい

現在の売買状況を見ていると、本体ディスクだけでなく、ケース、説明書、書き換え用説明書、ラベルの状態といった周辺要素が価格差に直結しやすい。同じ『バレーボール』でも“何が揃っているか”で見え方が大きく変わるのである。安く遊ぶだけなら裸ディスクやセット品でも十分だが、当時の雰囲気まで含めて手元に残したい人ほど、付属品の有無が重要になる。つまり中古市場における本作は、ただ遊ぶためのソフトとしてだけでなく、ディスクシステム時代の流通様式そのものを集める対象にもなっている。

現在は配信でも触れられるため、“遊ぶ目的”と“集める目的”が分かれているのも特徴である

昔と違って、いま『バレーボール』に触れる方法は中古ソフトの購入だけではない。現行環境で再収録や配信の機会があるため、純粋に内容を遊びたい人はそちらでも十分楽しめる。一方で、実機やオリジナルのディスクカードとして所有したい人は中古市場へ向かう。つまり2026年時点では、「遊ぶための需要」と「当時の物として持つための需要」が分かれており、現在の相場はプレー需要だけでなく、所有欲やディスクシステム文化への関心によって支えられている面が大きい。単なる古いソフトではなく、ディスクライター時代の空気ごと保存するためのコレクション対象として見られている点が、本作の中古市場の面白さである。

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■ 総合的なまとめ

『バレーボール』は、派手さで押す作品ではなく、競技そのものの形を真面目にゲーム化した一本だった

1986年7月21日に任天堂から発売されたディスクシステム用ソフト『バレーボール』を総合的に振り返ると、この作品は見た目の華やかさや演出の多さで印象づけるタイプではなく、バレーボールという競技の骨格を家庭用ゲームへどう移し替えるかに力を注いだ作品だったといえる。サーブ、レシーブ、トス、スパイク、ブロックという基本の流れを、限られたボタン数と当時のハード性能の中で成立させようとしており、その姿勢にはいかにも任天堂らしい実直さがある。しかも本作は、ただ競技名を題材に借りただけの軽いスポーツゲームではなく、当時のルールに沿ったサイドアウト制や15点先取制を採用し、男女の違い、国別対戦、トレーニングモードまで盛り込んでいた。そうした内容を見れば、本作が単なる空きジャンル埋めの作品ではなく、“家庭で遊べる本格バレーボール”を目指したソフトだったことは明らかである。いま振り返ると粗さも確かにあるが、その粗さを含めても、競技を真正面からゲームにしようとした熱意がしっかり残っている。だからこそ本作は、単なる懐かしさだけでなく、当時のスポーツゲームがどこまで本気で競技再現に挑んでいたかを知るうえでも価値のある一本になっている。

難しさや不親切さはあったが、それ以上に“理解すると面白い”強さを持っていた

このゲームを評価するうえで欠かせないのは、入口の難しさと、理解が進んだ後の面白さがはっきり分かれていることである。操作は決して無茶苦茶に複雑というわけではないものの、AとBの使い分け、前衛と後衛の切り替わり、トスや攻撃方向の調整など、最初のうちは把握しづらい部分が多い。けれど、そのハードルを越えて仕組みが分かってくると、本作は急に面白くなる。どこへ返すか、どこで前衛を集めるか、どの高さでつなぐかといった判断が少しずつ噛み合い、自分の理解がそのまま勝率へ結びつくようになるからである。この“分かったぶんだけ強くなれる”構造は、今見ても本作の大きな魅力であり、単純な反射神経だけでは終わらない競技ゲームとしての深みを作っている。最初の分かりにくさは確かに弱点だが、それを乗り越えた先にきちんとご褒美が用意されている点で、本作は不親切なだけのゲームではない。むしろ、理解型の面白さを持つスポーツゲームとしてかなり誠実にできている。

完成度の高さだけでなく、“時代の空気”をそのまま残していることも本作の価値である

『バレーボール』を今になって改めて面白いと感じる理由は、ゲームとしての出来だけではない。本作には1986年という時代の競技観、ゲーム観、販売文化が濃く残っている。たとえば参加国にはソ連が含まれており、相手国ごとの強さ設定にも当時の国際バレーボールのイメージが反映されている。また、現在では一般的なラリーポイント制ではなく、サイドアウト制をそのまま採用しているため、試合運びの重みそのものが現代と違う。さらに、ディスクライターでの書き換えが広く行われたソフトであり、多くの人に触れられたという流通面の特徴まで含め、本作はディスクシステム時代の空気を非常によく閉じ込めたタイトルになっている。つまりこのゲームの総合的な価値は、「いま遊んで面白いか」だけでなく、「1980年代半ばの家庭用スポーツゲームがどのように作られ、どのように広まったか」を感じ取れるところにもあるのである。

対戦ゲームとしての熱さが、この作品を長く記憶に残るものにしている

本作は1人用でも十分に遊べるが、総合的に見た時に強く評価したいのは、やはり2人対戦での熱量である。CPU戦では不自然な挙動や単調さが気になる場面もあるが、人間同士になると、どこへ打つか、どこで守るか、ブロックを読むか、フェイントを混ぜるかといった駆け引きが一気に立体的になる。つまりこの作品は、完成された一人用スポーツシミュレーターというより、競技の基本構造を使って対戦の熱さを生み出すタイプのゲームとして光っていた。友人や家族とコントローラーを握り、何度もサイドアウトを繰り返しながら一点をもぎ取る、そのしぶとい盛り上がりこそが、本作が長く記憶に残る理由の一つである。派手な必殺技やドラマ演出がなくても、スポーツゲームは読み合いだけで十分に熱くなれる。そのことを、初期の段階でしっかり示していた作品だったといえる。

現在の視点では欠点も見えるが、それでも“初期家庭用バレーボールゲームの基準点”として重要である

もちろん、今の基準で本作を見ると厳しい部分もある。動かせる選手が分かりにくいこと、複雑なプレーを実戦で安定して出しにくいこと、CPUの判断に不自然さが残ること、テンポがやや重く感じられることなど、改善してほしくなる点は少なくない。だが、それらを理由に本作の価値を小さく見るのはもったいない。この作品は、まだスポーツゲームの文法そのものが確立しきっていない時代に、6人制バレーボールという難しい競技へ正面から取り組み、かなりしっかり遊べる形へ持ち込んだ。後年の作品群から見れば原始的に見える部分も、当時の文脈ではむしろ基準点として機能したはずである。バレーボールというジャンルの家庭用ゲーム化、その早い段階でここまで形にしていたこと自体が十分に評価に値する。総合すると、本作は「欠点のない傑作」ではないが、「スポーツゲーム史の中で見逃せない重要作」であることは間違いない。

結論として、『バレーボール』は“地味だが芯が強い”ディスクシステム時代の名作候補である

最終的な結論として、『バレーボール』はきらびやかな代表作というより、遊んでいくほど評価が上がる“地味だが芯の強い作品”と表現するのがふさわしい。任天堂の無印スポーツ系の流れを受け継ぎながら、6人制競技の忙しさと駆け引きを成立させ、ディスクシステム市場で高い普及実績を残し、さらに現代でも再配信や中古市場で語られ続けている。その事実だけでも、本作が単なる時代の一ソフトで終わっていないことは十分伝わる。触り始めのとっつきにくさ、説明不足に感じる部分、現代的快適さの不足など、弱点は確かにある。それでも、理解した時の手応え、対戦時の熱さ、1980年代の競技感覚をそのまま遊べる独自性は、他の作品では代えがたい魅力である。だから『バレーボール』は、華やかな人気作の陰に隠れがちな存在でありながら、ディスクシステムを語るうえでも、任天堂のスポーツゲーム史を振り返るうえでも、きちんと拾い上げる価値のある一本だとまとめられる。派手さではなく中身で残るゲーム、その好例がまさに本作である。

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