『悦楽の学園』(パソコンゲーム)

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【発売】:シーズウェア
【対応パソコン】:PC-9801、FM TOWNS、Windows
【発売日】:1994年2月25日
【ジャンル】:アドベンチャーゲーム

[game-ue]

■ 概要

● 学園サスペンスとアダルト要素が融合した「静かな序章」

『悦楽の学園』は、シーズウェアが1994年に世に送り出した18禁アドベンチャーゲームで、のちに大ヒット作『EVE burst error』へとつながっていく“前夜”のような位置づけにある作品です。プレイヤーは政府直属の教育監視機関「JES」に所属する男性エージェントとなり、名門女子校で相次ぐ失踪事件の真相を追うことになります。物語の舞台は、表向きはお嬢様学校として名高い私立「雨宮学園」。進学率も高く、清楚で上品な制服に身を包んだ生徒たちが行き交う一方で、その裏では女生徒が権力者たちに“斡旋”される歪んだシステムや、危険な薬物に依存していく少女たちの姿が描かれます。甘く危ういキャッチコピーとは裏腹に、内容はかなりシリアス寄りで、フェティッシュな性表現や支配・被支配の関係、薬物依存、人身売買といった重いテーマがストーリーに深く組み込まれているのが特徴です。

● 発売時期と各バージョンの展開

最初のリリースはPC-9801VM以降対応のフロッピーディスク版で、発売日は1994年2月25日。DOSベースのPC-98文化ど真ん中の時期に登場したタイトルであり、当時としては標準的なテキストアドベンチャーのスタイルを取りながらも、独自の世界観とシナリオで存在感を放ちました。その後、内容をほぼそのまま移植したPC-9821/FM TOWNS版が登場し、TOWNSらしい高解像度表示や安定した動作環境でプレイできるようになります。続いて、Windows 95環境向けにCD-ROMで発売されたWin95版では、新たにキャラクターボイスが追加され、ヒロインたちの感情や緊張感が音声によって直接伝わるようになりました。さらに、『EVE burst error』とセットにしたDVD-ROM形式の同梱版や、Win95版をベースにしつつ音声を省いたダウンロード販売版など、OS・メディアの変化にあわせて長期的に再リリースが続けられています。いずれも18歳未満購入不可の成人指定作品として扱われており、PC-98全盛期からWindows XP時代まで、環境を変えながらプレイされ続けたことがわかります。

● クリエイター陣とビジュアル・サウンドの特徴

本作を語るうえで欠かせないのがシナリオ担当の剣乃ゆきひろの存在です。彼にとって本作は『禁断の血族』に続く2本目のアダルトゲームシナリオであり、ここで築かれた「JES」や一部キャラクターの設定が、後年『EVE burst error』へと引き継がれていきます。のちのEVEシリーズで見られる、会話量の多い緻密なテキストや、淡々とした捜査劇の裏側に潜む人間ドラマの濃さは、この時点ですでにかなり完成されていると言ってよいでしょう。原画はやさまたしやみによるもので、当時のPC-98美少女ゲームらしい細身のキャラクターデザインに、やや大人びた表情と艶っぽさが加えられています。教師や生徒、理事長や女医といった多彩な女性キャラクターが登場しますが、それぞれの立場や内面に応じて衣装や表情差分が描き分けられており、ただ「かわいい」だけでなく、物語の濃さに耐えうる存在感を持っている点が印象的です。BGMはFM音源を活かしたサウンドで、PC-98版では低音の効いたシンセサウンドが怪しげな学園の空気を盛り立てます。Win95版以降はWindows互換サウンドボード向けに調整され、ボイスと音楽が同居することで、よりドラマCD的な感覚で物語を追えるようになりました。

● ゲームシステム:コマンド総当たり式ADVの遊び心地

ゲーム自体は、いわゆる「コマンド総当たり方式」のアドベンチャーとして構成されています。画面下部に表示される「見る」「話す」「移動する」「考える」といったコマンドを選び、学園内を移動しながら、登場人物との会話やイベントを順番にこなしていく流れです。基本的には用意された選択肢を一通り試していけばストーリーは前に進むようになっており、「何をすればよいのか分からなくなって詰む」という場面は少なく抑えられています。ただし、単純にコマンドを連打するだけではイベントが発生しないケースもあり、新しい情報を入手したら職員室に戻って「考える」を実行する、夜の校舎を改めて巡回してみるといった“操作の一工夫”が求められるのも本作らしいところです。フラグ管理は比較的シビアで、あるキャラクターとの会話を見落とすと後の展開が変化したり、特定のルートに進めなくなったりすることもありますが、マルチエンディング型ではなく物語の結末は一つに収束するため、「最終的には真相へたどり着ける一本道のサスペンスを、途中の寄り道やイベント密度で魅せていく」という設計になっています。テキスト量も当時の18禁ゲームとしてはかなり多く、一つ一つの会話に含まれる伏線やキャラクター同士の駆け引きをじっくり読み込む楽しさが味わえます。

● 世界観とテーマ:表と裏を併せ持つ学園

舞台となる雨宮学園は、広大な丘陵地に建てられた中高一貫教育の名門女子校で、白いシャツに紺色のブレザー、赤系ネクタイという王道スタイルの制服や、ドーム型の屋外温水プールなど、どこか「理想的なお嬢様学校」のイメージを体現したような環境です。しかし、その裏では理事長一派が女生徒を「コンパニオン」と称して政財界の権力者に斡旋する、人身売買まがいのビジネスが暗躍しています。さらに、学園関係者によって開発された強力な媚薬が生徒たちへと流通し、日常の不満や将来への焦燥を抱えた少女たちが、自ら快楽へ身を投じていく姿も描かれます。これらの要素はすべて、扇情的なショック演出のためだけではなく、「華やかな学園の外観」と「そこで搾取される少女たち」という対比を際立たせるために配置されています。プレイヤーは、教師として教壇に立ちながら、同時に捜査官として学園の“裏の顔”へ徐々に踏み込んでいくことになり、その過程で生徒たちの抱える弱さや欲望、そして大人たちの腐敗した価値観を目の当たりにします。アダルトシーンにおいてはBDSM的な支配関係や、女性同士の関係性を扱った描写なども登場しますが、それらはあくまでストーリー上の権力構造や心情の変化を示すための要素として組み込まれており、「危険な快楽と引き換えに何を失うのか」というテーマを強調する役割を担っています。

● EVEシリーズとのつながり

『悦楽の学園』がいまなお語られる大きな理由の一つが、EVEシリーズとの世界観的な連続性です。本作で初登場する「日本教育監視機構(JES)」という組織は、そのまま『EVE burst error』でも重要な背景設定として登場し、一部の人物は後年の物語で再び姿を見せます。直接的な続編ではないものの、「教育現場に潜む犯罪に、専従エージェントが潜入して真相を暴く」という構図や、複数のヒロインと関わりながら事件の背後にいる本当の黒幕を追っていく構造など、EVEシリーズのファンなら思わずニヤリとするポイントが随所に散りばめられています。そのため、本作はしばしば「EVEシリーズの静かなる序章」と呼ばれ、シーズウェア作品群の中でも“原点”として位置づけられることが多いタイトルです。『EVE rebirth terror』など、後の作品で本作事件への言及があることからも、単なる過去作として切り捨てられず、シリーズ世界の一部としてきちんと組み込まれていることが分かります。

● 小説版・関連資料としての広がり

ゲーム本編の人気を受け、『悦楽の学園』は夏井瑶子によるノベライズも刊行されています。小説版では、ゲーム中ではテキストウィンドウ越しにしか見えなかった心理描写や背景事情が、地の文によってより掘り下げられており、雨宮学園の閉塞感や、生徒たちが快楽へ逃避していく心の揺れが細かく描写されています。また、制服のデザイン変更や学校がキリスト教主義であるといった、ゲーム版とは微妙に異なる設定も加えられ、後年にはそのビジュアルがWin95版のパッケージアートへ流用されるなど、メディア間の行き来も見られます。さらに、シーズウェア作品をまとめた資料集やサウンドトラック系のアーカイブでは、本作のBGMやビジュアルが他作品と並んで紹介されており、PC-98時代の“尖った”アダルトADVの代表格の一つとして扱われることが多くなっています。こうしたメディアミックス展開のおかげで、オリジナルのPC-98実機を持っていない世代でも、作品名や雰囲気だけは知っている、というケースも少なくありません。

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■ ゲームの魅力とは?

● ダークな学園サスペンスに浸れる独特の空気感

『悦楽の学園』の魅力を一言でまとめると、「学園もの」と「サスペンス」と「アダルト」が不気味なほどきっちり噛み合っているところにあります。舞台は名門女子校という、表面的にはきらびやかで清潔な世界です。しかしプレイを進めれば進めるほど、その裏側に潜んでいた人身売買や薬物依存といった暗部が、じわじわと姿を現してきます。プレイヤーは教師として生徒たちの前に立ちながら、同時に捜査官として学園の裏側を嗅ぎまわる立場を与えられているため、「職員室での何気ない会話ですら、その裏に何か隠されているのではないか」と疑いながら読み進めることになるでしょう。こうした“明るい表の顔”と“濃密な裏の顔”が混在する空気感そのものが、大きな魅力です。テキストは、必要以上に大仰なホラー描写に頼ることなく、淡々とした文体で情報を積み重ねていきます。その抑えた筆致がかえって不気味さを増幅させ、「この学園、どこまで腐っているのだろう」という想像をプレイヤーに促してくれるのです。

● キャラクターの心情が積み重なっていく物語性

本作は成人向けゲームでありながら、「キャラクターの心理描写」という点でもかなりしっかり作り込まれています。女生徒たちは単なる“記号的なヒロイン”ではなく、それぞれが家庭や学校生活の中で不満やコンプレックスを抱えており、その感情が物語の中で少しずつ明かされていきます。例えば、成績や家柄へのプレッシャーから逃れたい者、自分の価値を見失い、大人の世界に幻想を抱いてしまう者、自ら進んで危険な遊びに身を投じてしまう者など、一人一人の背景が会話の端々からにじみ出てきます。主人公である佐久間裕一も、ただの“正義の味方”ではありません。任務として冷静に事件に向き合おうとしながらも、目の前で揺れ動く少女たちの感情に対して揺さぶられ、時には葛藤し、時には甘さを見せてしまう人間くささを持っています。この「大人側の弱さ」まで描き込まれているところが、作品全体に奥行きを与えており、読み進めるほどにキャラクターたちの行動に説得力が生まれてくるのです。単なるお色気要員ではなく、「なぜ彼女たちはここまで追い詰められたのか」「主人公はどこまで介入できるのか」といった感情的な部分に深く踏み込んでいく構成が、プレイヤーを物語世界に引き込み続けます。

● コマンド総当たりADVだからこその“捜査している感”

ゲームシステムはクラシカルなコマンド選択式ですが、その古典的なスタイルが本作の「捜査している感」を高める方向にうまく働いています。教室、職員室、校門、体育館、プールサイドなど、学園内のさまざまな場所を行き来し、「話す」「調べる」「移動する」「考える」といったコマンドを片っ端から実行していく過程そのものが、エージェントとしての聞き込みや情報収集に重なります。ときどき、同じ場所を時間帯を変えて訪れたり、イベント発生後にあえてもう一度同じ人物に会いに行ったりする必要があるのですが、その“少し面倒な手間”があるおかげで、プレイヤー自身の中に「自分の足で情報を集めている」という感覚が残ります。フラグ管理はややシビアなものの、行動そのものはシンプルなので、アクションゲームのような反射神経は不要です。そのぶん、「今の会話の意味はなんだったのか」「さっきの違和感の正体は」とテキストをじっくり読み返しながら、自分なりに推理したり、展開を予想したりする余地が大きく残されています。この“地道に総当たりしながら真相に迫る”というスタイルにハマると、気づけば夜中まで画面に張り付いてしまう、そんな中毒性があります。

● アダルト要素が物語の緊張感を高める構造

『悦楽の学園』は成人向け作品であり、確かにアダルトシーンは多数存在します。しかしそれらは、単にシーン数を競うために挿し込まれているのではなく、「危険な関係に足を踏み入れることの代償」や「支配される側・する側の力関係」を印象づける役割を担っています。快楽だけを前面に出すのではなく、その裏に潜む依存や支配、罪悪感といった感情が丁寧に描かれているため、プレイヤーも単純に割り切った気持ちでは見られません。「この関係はいつ破綻してもおかしくない」「このままでは誰かが取り返しのつかないところまで堕ちてしまう」といった不安が常につきまとい、それがサスペンスとしての緊張感にもつながっています。また、物語が進むにつれて、学園の闇に関わる人物たちの思惑や過去が少しずつ明かされていき、最初は単純な“悪役”に見えていたキャラクターの動機にも、別の側面があったことが分かる場面も用意されています。アダルト要素を含みつつも、「なぜこうなってしまったのか」という因果関係に重きを置いているため、単なる刺激的なシーンの連続ではなく、1本のドラマとして起伏を楽しめる構造になっているのです。

● EVEシリーズファンにはたまらない“原点らしさ”

本作最大の“隠れた魅力”は、やはり後年の『EVE burst error』につながる世界観やモチーフが数多く盛り込まれている点でしょう。教育機関で起こる事件を専門に扱う「JES」という組織設定はもちろん、冷静なプロフェッショナルでありながら、事件に深く関わることで感情を揺さぶられていく主人公像、複数のヒロインと関係性を築きながら真相に迫る構造など、のちのEVE作品に通じるエッセンスが随所に見て取れます。EVEシリーズを先にプレイしてから本作に触れると、「この設定はここが出発点だったのか」「この台詞回しはEVEにも通じている」といった発見があり、シリーズのファンブックを読むような感覚で楽しめます。逆に『悦楽の学園』から入ったプレイヤーにとっては、EVEシリーズが“より大きなスケールで描かれる同系統のサスペンス”として感じられるため、本作が一種のプロトタイプとして機能していることがよく分かるはずです。どちらの順番で遊んでも、「世界観を共有する別作品」という位置づけが、作品に対する愛着を一層強くしてくれます。

● レトロPCゲームとしての味わい

最後に、本作がPC-9801やFM TOWNSといったレトロPCを前提に作られているという点そのものも、現在では大きな魅力になっています。解像度の限られた画面に丁寧に描かれたドット絵の立ち絵や背景、FM音源の素朴ながら耳に残るBGM、フロッピーディスクを入れ替えながら進めていくプレイ感覚など、今となっては失われつつあるPCゲーム文化が、作品全体の雰囲気とぴったり噛み合っています。Win95版以降ではボイス追加やメディア変更によりプレイのしやすさは向上しましたが、それでも基本的なゲーム性やテキストの味わいは変わっていません。だからこそ、レトロゲームとして当時の環境に思いを馳せつつ遊ぶこともできますし、「昔のアダルトADVがどのような作りだったのか」を知る資料としても価値のある一本だと言えるでしょう。システム面やUIは今の基準からすると不便な部分もありますが、その不便さすら含めて“時代の空気”を味わえることが、『悦楽の学園』の隠れた魅力になっています。

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■ ゲームの攻略など

● 基本的な進め方とプレイの心構え

『悦楽の学園』は、アクション性や難しいパズルで悩ませるタイプではなく、「どこで誰と何を話すか」を積み重ねていくことで物語が進むクラシカルなコマンド選択式アドベンチャーです。したがって攻略の第一歩は、テキストを飛ばさずきちんと読み、会話の中に紛れ込んだヒントを拾い上げていくことにあります。主人公は教諭として学園に潜入している設定なので、「担任教師として生徒の変化に気づく」という視点を持つと、怪しい発言や不自然な行動が目につきやすくなります。単にコマンドを総当たりするだけではなく、「さっきあの生徒が落ち着かない様子だったから、放課後にもう一度話しかけてみよう」「噂話に出てきた場所を一度見に行こう」といった“推理に基づいた行動”を意識すると、自然とストーリーも見通しやすくなり、フラグも立てやすくなります。

● 時間帯と場所を意識したフラグ管理

本作の攻略で重要なのが「いつ、どこへ行くか」という時間帯と場所の組み合わせです。雨宮学園には教室や職員室、校門、体育館、プール、寮関係のエリアなど、さまざまなロケーションが用意されており、同じ場所でも登場する人物やイベントが時間帯によって変化します。たとえば、授業中は出歩いていない生徒も、放課後になれば廊下や校庭に姿を見せることがありますし、夜間の校舎を巡回すると昼間とは違った会話やイベントが発生します。攻略のコツとしては、新しい日が始まったら「まず一通りの場所を回って変化を確認する→気になった人物や場所を重点的に訪ねる」というルーチンを作ることです。また、ストーリーが一定まで進むと、序盤には何もなかった場所で急にイベントが発生することもあるため、「数日前に不穏な噂が出た場所」や「誰かが行きたがらなかったエリア」は、節目ごとに再訪しておくと取りこぼしを減らせます。

● 「考える」コマンドの使いどころ

本作特有の要素として、職員室で実行できる「考える」コマンドが挙げられます。一見すると何をしているのか分かりにくいコマンドですが、実はこれが多くのフラグを整理し、次の展開を呼び込む重要なトリガーになっています。新しい情報や違和感のある会話を聞いたら、一度職員室へ戻って「考える」を実行する――このサイクルを徹底するだけでも、かなり詰まりにくくなります。具体的には、①事件に関わりそうなキーワードが出た、②失踪事件について新しい噂を聞いた、③学園の裏側を匂わせる発言があった、こうした場面の後には一度落ち着いて「考える」を選ぶ癖をつけましょう。主人公が頭の中で情報を整理することで、新たな行き先や人物への疑念がテキストとして明示され、そのまま次のフラグに接続されることが多いからです。もしシナリオが停滞していると感じたときは、「まだ職員室で考えていないのでは?」と疑ってみるとよいでしょう。

● 会話の選び方とイベント回収のコツ

『悦楽の学園』は、会話の中に分岐やフラグが隠れているタイプのADVです。とはいえマルチエンディング型ではなく、最終的な大筋は一本にまとまるため、「選択を間違えると即バッドエンド」というシビアさはありません。その代わり、選んだ選択肢によって発生するイベントやヒロインとの距離感が微妙に変わり、見ることのできるシーンやテキストの細部が異なってきます。攻略の観点から言えば、初回プレイでは深く考えすぎず、自分が自然に感じた選択肢を選んで進めるのがおすすめです。事件全体の構造や真相を一度通して把握しておくと、2周目以降に「この場面で別の選択肢を選ぶとどう変わるのか」を意識しやすくなり、イベント回収もスムーズに進みます。また、重要な局面では複数のセーブデータを作っておき、後から分岐ポイントに戻れるようにしておくと、わざわざ最初からやり直さずに多くのシーンを確認できます。アダルトイベントや特定キャラクターのエピソードをコンプリートしたい場合は、気になる分岐の直前を別枠で保存しておく習慣をつけましょう。

● バッドエンドを避けるためのポイント

本作にも、捜査が行き詰まったり、事件の裏側を見誤ったりすることで望ましくない展開に終わってしまうルートがあります。バッドエンドを避けるうえで重要なのは、「失踪事件の原因を曖昧なままにしないこと」と「危険な人物との距離感に気を配ること」です。学園の闇に関わる人物は、一見協力的に見えてもどこか不自然な言動をしていることが多く、プレイヤー側がその違和感を見逃してしまうと、そのまま誤った方向へ誘導されてしまいます。会話の中で矛盾する説明や、都合のいい情報ばかりを並べる人物がいたら、その直後に「考える」で主人公の心中を確認し、別の角度から再調査できる行動を探ってみましょう。また、一定の条件を満たさないまま物語が終盤に突入すると、真相にはたどり着いても後味の悪い結末になってしまうケースもあります。攻略的には、①失踪した生徒の足跡を大まかに追えているか、②薬物の流通経路について何らかの手がかりを持っているか、③学園上層部の誰が何を知っているかという構図をある程度押さえてから終盤に進む、という意識を持つと安全です。

● コンプリートを目指すプレイサイクル

全イベントやCGのコンプリートを目指す場合、1周で全てを見るのは現実的ではありません。攻略の基本方針としては、「1周目でメインストーリーを把握する」「2周目以降で特定のキャラクターに焦点を当てる」という二段構えが有効です。1周目で学園の全体像や事件の構造を頭に入れておけば、2周目では「この生徒とはもっと深く関わってみよう」「前回ほとんど会話しなかった職員にも積極的に話しかけてみよう」といった目標を立てやすくなります。日付の進行にあわせて、誰に何回話しかけたかを簡単にメモしておくのも有効ですし、周回ごとに“推しキャラ”を決めて、積極的にその人物のいる場所を訪ねるだけでも、新しいイベントに遭遇しやすくなります。また、クリア後にタイトル画面やおまけモードから達成度を確認できるバージョンもあるので、自分がどのあたりまで回収できているかを時々チェックしながら、足りない部分を重点的に追いかけると効率よくコンプリートを狙えます。

● 初心者向けのおすすめプレイスタイル

レトロPC時代のADVに慣れていないプレイヤーにとって、コマンド総当たり方式はやや敷居が高く感じられるかもしれません。しかし、『悦楽の学園』は「要所要所で考えるコマンドを使う」「日付ごとに一通りの場所を巡回する」という2点を守っていれば、極端に理不尽な詰まり方はしないように設計されています。初回は攻略情報を見ずに、自分なりの勘で捜査を進めてみるのがおすすめです。分からなくなったら、とりあえず職員室に戻って「考える」、そのうえで放課後や夜の学園を一周してみる――この繰り返しで、大抵のフラグは自然と立っていきます。もしそれでも行き詰まった場合は、日付を遡れるセーブデータからやり直し、「この日は別の順番で話しかけてみよう」と試行錯誤すると、新たなイベントが開けることが少なくありません。あまり気負いすぎず、「80〜90年代ADVの雰囲気に浸りながら、少しずつ真相に近づいていく」ぐらいのスタンスでプレイすると、物語の緊張感とレトロゲームならではの味わいを両方楽しめるはずです。

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■ 感想や評判

● 発売当時のプレイヤーたちの空気感

1994年当時、『悦楽の学園』はPC-9801向けの18禁ADVとして登場しましたが、同時期の“抜きゲー”中心のタイトルと比べると、かなりシナリオ色が強い作品として受け止められていました。プレイヤーの多くは、最初は「名門女子校を舞台にしたちょっと危険な学園もの」という軽めの期待で手に取るのですが、実際にプレイを進めると、失踪事件や人身売買、薬物依存といった重いテーマが次々と提示され、想像以上にシリアスな展開へと引き込まれていきます。そのギャップに驚かされたという声は少なくありません。ゲームとしての知名度は、のちに大ヒットする『EVE burst error』ほどメジャーではないものの、「当時リアルタイムで遊んで印象に残っている作品」として名前を挙げるPC-98ユーザーは多く、ハードの寿命が尽きた後も、思い出深いADVの一本として語られてきました。

● シナリオ・世界観に対する評価

感想のなかで最も評価が高いのは、やはり剣乃ゆきひろによるシナリオそのものです。名門女子校という閉鎖空間を舞台に、教師として潜入した主人公が、女生徒の失踪事件の真相を追っていく――この骨格自体はオーソドックスですが、会話の積み重ねや、少しずつ滲み出てくる闇の実態の見せ方が巧みで、「ページをめくる感覚で読み進めてしまう」「気づいたら夜更けまでプレイしていた」といった感想が目立ちます。裏社会とのつながりを匂わせる理事長、薬物の開発者である女医、生徒たちの歪んだ願望など、登場人物の行動には一見すると過激な描写も多いのですが、その背景には必ず心理的な動機付けが用意されており、単なるショッキングなネタの羅列になっていない点が“物語重視派”のユーザーから高く評価されています。後年、同じライターの名前を追ってこの作品に触れた人からも、「EVEシリーズの源流となる雰囲気や構図がすでにここにある」といった声が上がっており、シナリオADVの原石的な一本として見られることも多くなっています。

● 表現の過激さへの賛否と問題提起

一方で、本作のアダルト表現はかなり尖った方向性を持っているため、発売当時から賛否が分かれていました。BDSM的な支配・服従の関係や、女生徒同士の関係性を描いたシーン、人身売買や媚薬の利用といった設定は、「ショッキングで強烈なインパクトがある」という好意的な評価と同時に、「人を選ぶ」「トラウマになりかねない」といった慎重な感想も呼び起こしています。ただし、批判的な意見を含めて多くのプレイヤーが指摘しているのは、「これらの要素が単に扇情的なだけではなく、学園という場の閉塞感や、少女たちの出口のない焦燥に結びついている」という点です。つまり、“過激さ”そのものを目的とするのではなく、「どこから間違ってしまったのか」「大人たちの腐敗はどこまで進んでいるのか」といったテーマを浮き彫りにするための装置として機能している、という見方が強いのです。結果として、「明るく後味の良いハッピーエンドを求める人には向かないが、重いドラマを読みたい人には刺さる」という評価が、長く共有されてきました。

● EVEシリーズファンから見た「静かなる序章」としての位置づけ

のちにEVEシリーズが人気を博していく過程で、『悦楽の学園』は“シリーズの静かな出発点”として再評価されていきます。『EVE burst error』の特典としてPC版が同梱されたこともあり、「EVEが好きだから、興味本位で前作扱いのこのゲームもプレイしてみた」というユーザーは少なくありません。シリーズ解説記事などでは、『悦楽の学園』が「EVEシリーズの静かなる序章」と呼ばれ、世界観や組織設定を共有する兄弟作として紹介されることが多く、その呼び名がそのままファンのあいだにも定着していきました。 EVE側から振り返ってみると、本作で描かれたJESや潜入捜査というモチーフが、のちの作品でスケールアップした形で展開されているのがよく分かるため、「シリーズのルーツを知る意味でもプレイする価値がある」という声が多く聞かれます。特に、EVE本編にも顔を出すキャラクターがいることから、「あの人物の別の一面が見られるスピンオフ」として楽しむプレイヤーもおり、シリーズファンにとっては“補完エピソード”的な位置づけを持つ作品になっています。

● レトロPCゲームとしての再評価

PC-98実機で遊んでいた世代がインターネット上で思い出を語るようになると、『悦楽の学園』は「過激な題材を扱いながらも、シナリオがしっかりしていたADV」としてしばしば取り上げられるようになります。レトロPCゲームを紹介するブログや動画では、OP曲やBGM、FM音源とドット絵の組み合わせを懐かしむ声が多く、「今の基準で見れば粗い部分もあるが、雰囲気は抜群」「夜の校舎をうろつくシーンは、音楽とグラフィックが相まって妙な緊張感があった」といった回顧的なコメントが目立ちます。 また、Windows 95版やDVD同梱版などで長く遊べる環境が維持されてきたこともあり、「PC-98を持っていなくても、一部の再販で触れられた」「EVEの特典で初めて知った」という、いわゆる“後追い組”からの感想も増えていきました。こうした流れの中で、『悦楽の学園』は単なる18禁タイトルとしてではなく、「90年代半ばのPC-98ADVを語るうえで外せない一本」としてレトロゲーム文脈で語られることが多くなっています。

● 雑誌・ショップ・中古市場での扱い

当時のPC雑誌やゲーム情報誌では、18禁タイトルという性質上、一般向け作品ほど大々的なレビューが行われたわけではありませんが、アドベンチャーゲームコーナーの一つとして「学園サスペンス寄りのシナリオ重視作品」として紹介されることが多かったようです。現在の中古市場を見ても、PC-9801版の5インチ/3.5インチフロッピーディスクは、状態や付属品の有無にもよりますが概ね数千円前後の価格帯で取引されており、同時期のマイナー作と比べると比較的安定した需要があることがうかがえます。 ノベライズ版もコアマガジンや各種中古書店サイトで継続的に取り扱われており、「ゲーム本編を持っていないが、小説で雰囲気だけ味わった」という読者も存在します。 このように、決して大ヒットタイトルというわけではないものの、長い年月を経ても中古市場から完全に姿を消さない程度の人気と認知度を保っていることは、“コアなファンがしっかり付いている作品”であることの裏返しと言えるでしょう。

● 総評:尖った題材と堅実なシナリオが生んだ“知る人ぞ知る名作”

総合的に見ると、『悦楽の学園』に対する評価は「人を選ぶが、刺さる人には深く刺さる」という一言に集約できます。アダルト表現やテーマの重さのせいで、誰にでも勧められる作品ではありませんが、その尖った題材を、きちんとしたシナリオ構成とキャラクター描写で支えている点は、多くのプレイヤーが口を揃えて認めているところです。EVEシリーズのファンからは「シリーズの原点として、一度は触れておきたい」「設定や空気感の源流が分かる」と好意的に語られ、レトロPCゲーム愛好家の間では「90年代PC-98アドベンチャーの濃さを象徴する一本」として扱われています。過激な表現を含むがゆえに評価が分かれた側面は否めないものの、それを踏まえたうえでなお、「当時としては非常に挑戦的な作品だった」「今のADVにはない独特の読後感がある」といった声が根強く残っていることこそ、『悦楽の学園』というタイトルが持つ特別な位置を物語っていると言えるでしょう。

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■ 良かったところ

● 「学園もの」と「サスペンス」と「アダルト」が高密度で同居している構成

『悦楽の学園』の長所としてまず挙げられるのは、名門女子校を舞台にした学園ドラマと、失踪事件の真相に迫るサスペンス、そして成人向けゲームとしてのアダルト要素が、きちんと一本の筋道として結びついている構成の巧みさです。単に「お嬢様学校で起こる不祥事」という表面的なネタにとどまらず、学校という閉鎖空間ならではの力関係、教師と生徒の距離感、管理する側とされる側の価値観のズレが物語の随所で描かれ、それらがそのまま事件の構造やアダルトシーンの背景へつながっていきます。表の顔では進学実績を誇る名門校、裏の顔では女生徒を政財界へ斡旋する闇ビジネス――この二重構造はありがちな設定でありながら、テキストの積み重ねにより説得力を持って描かれており、プレイヤーは「この学園のどこまでが表で、どこから裏なのか」を最後まで探り続けることになります。ジャンルをまたいで要素を盛り込んでいるにもかかわらず、全体のトーンがブレずに一本のドラマとしてまとまっている点は、本作の大きな“良かったところ”と言えるでしょう。

● キャラクター描写の丁寧さと心情の掘り下げ

もう一つの大きな美点は、登場人物の心情描写が非常に丁寧であることです。雨宮学園に通う女生徒たちは、一見すると似たような制服姿の“美少女たち”ですが、それぞれ背景が異なり、家庭環境や将来への不安、学校への違和感などが会話の端々からにじみ出ています。表向きは優等生として振る舞いながらも、内面ではプレッシャーに押しつぶされそうになっている生徒、自分の価値を他者の評価に委ねてしまい極端な選択へ走ってしまう生徒、闇ビジネスに巻き込まれながらもある種の諦観や覚悟を身につけてしまった生徒など、どのキャラクターも筋書きのためだけに動かされている“駒”ではなく、一人の人間としての弱さや迷いを抱えています。主人公の佐久間裕一も、正義感だけで突き進むヒーローではなく、任務と感情の間で揺れ動き、ときには自分の判断に迷う姿が描かれるため、プレイヤーが感情移入しやすい存在として機能しています。こうしたキャラクターの積み重ねがあるからこそ、事件の真相やクライマックスでの選択が重く響き、「ただの官能シーンのための舞台」には決してなっていない点が非常に評価できます。

● コマンド総当たりADVとしての“捜査感”とテンポの両立

古典的なコマンド総当たり方式を採用しながらも、テンポの悪さを感じにくいよう配慮されている点も、本作の良かった点として挙げられます。選べるコマンド自体は「見る」「話す」「移動」「考える」といったオーソドックスなものに絞られており、難解な操作は必要ありません。その一方で、時間帯の変化やイベント進行に応じて登場人物の位置や会話内容が変化するため、同じ場所を再訪する意味がきちんと用意されています。特に「職員室に戻って考える」という手順が、単なるフラグ立てではなく“主人公が情報を整理するプロセス”として描かれているのが秀逸で、プレイヤーも自然と「新しい情報を得たら一度戻って整理しよう」という捜査官的な思考に切り替わっていきます。行動範囲は学園内に限定されているため迷子になりにくく、それでいて各エリアに適度なイベントが散りばめられているため、「次はどこを調べるべきか」を考える楽しさと、「とりあえず一通り回ってみよう」という総当たり的な安心感がバランス良く共存しています。コマンド式ADVの不親切さをあまり感じさせず、当時のシステムをうまく活かした設計になっている点は、レトロゲームとして見ても大きな長所です。

● シナリオ重視派を満足させる文章量と構成

テキストのボリュームがしっかり確保されていることも、本作の強みです。一つ一つの会話が短く切り捨てられることなく、登場人物の感情や状況説明が丁寧に描写されるため、自然と世界観に浸りやすくなっています。序盤は日常に近い会話が中心で、女子校の日常風景や職員同士のやり取りが軽いタッチで描かれますが、その中に少しずつ違和感や不穏な情報が混じり始め、中盤以降は闇ビジネスや薬物依存といった重いテーマが前面に押し出されていきます。この“緩やかな導入から徐々に核心へ迫る”構成がしっかりしているため、プレイヤーはいつの間にか重いテーマの真っ只中へ連れていかれているにもかかわらず、展開の唐突さをあまり感じません。シナリオADVとして重要な「導入・山場・締め」のバランスがよく、終盤に向けて徐々にテンションが高まっていく流れがきれいに作られている点は、剣乃ゆきひろ作品ならではの魅力と言ってよいでしょう。

● ビジュアルとBGMが作る独特の雰囲気

PC-9801/FM TOWNS世代のグラフィックとFM音源BGMを前提にしながら、それらを効果的に活かしている点も見逃せない長所です。立ち絵は決して派手なデザインではありませんが、キャラクターごとの表情やポージングがよく描き分けられており、シリアスな場面では張り詰めた空気、和やかな日常シーンでは柔らかい空気と、絵柄だけでもある程度の感情の起伏が伝わってきます。背景も、校舎内の廊下や職員室、プールサイド、夜の学園など、場面ごとに雰囲気を変えつつ、全体として統一感が保たれています。BGMは、FM音源らしい素朴な音色をベースにしながら、不安を煽る低音のフレーズや静かなピアノ調の曲が使い分けられており、テキストを読むテンポを邪魔しない絶妙なバランスで鳴り続けます。特に、夜の校舎を巡回するシーンで流れるBGMは、「何か起こりそうで起こらない」緊張感をうまく演出しており、多くのプレイヤーの記憶に残っています。レトロPCならではの制約の中で、テキストとビジュアルと音が一体となって空気感を作り出している点は、本作の魅力のひとつです。

● EVEシリーズとの連続性が生む“世界の厚み”

『悦楽の学園』単体でも完結した物語になっていますが、のちに『EVE burst error』をプレイしたとき、「この設定は悦楽から引き継がれていたのか」と気づける楽しさがある点も良かったポイントです。日本教育監視機構「JES」という組織設定や、潜入捜査というモチーフ、事件の裏で蠢く権力者たちの姿など、後年のEVEシリーズでスケールアップして再登場する要素が、すでに本作の時点で形作られています。そのため、EVEから遡って本作に触れると、「世界が一本の線でつながっている」という感覚が生まれ、シリーズ全体に対する愛着が増していきます。逆に『悦楽の学園』を先に遊んだプレイヤーにとっては、EVEシリーズが“あの世界観がさらに拡張されていく続編的存在”として感じられ、長く楽しめる土台になってくれます。単発のアダルトADVに留まらず、後続作との連続性を意識した世界観づくりに挑戦している点は、当時としては野心的であり、その試みがきちんと成果を上げているところが大きな評価ポイントです。

● レトロADV入門としても楽しめる難易度設計

最後に、難易度バランスが極端に高くない点も「良かったところ」として挙げられます。確かにフラグ管理には注意が必要ですが、「考える」コマンドや時間帯の変化を意識していれば、理不尽な詰まり方は比較的少ない設計になっています。アクションゲームのような瞬発力も不要で、落ち着いて学園内を巡回し、会話をこまめにこなしていけば、自然と事件の全体像が見えてくるでしょう。レトロADVに慣れていないプレイヤーにとっても、「総当たりすれば必ず何かが起きる」という安心感があり、テキストを読みながらじわじわと進めていくことでクリアに近づく感覚が味わえます。こうした遊びやすさのおかげで、「ストーリー重視の18禁ADVに挑戦してみたい」「PC-98時代のアドベンチャーを体験してみたい」という人にとっても、比較的入りやすい一本になっている点は、本作のさりげない長所と言えるでしょう。

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■ 悪かったところ

● テーマの重さと過激な描写が人を選びすぎる

まず最も大きなマイナス点として挙げられるのは、「扱っているテーマのあまりの重さ」と「それをかなりストレートに見せてくる描写の過激さ」が、プレイヤーを激しく選んでしまうところです。失踪事件の真相に人身売買が絡み、薬物依存に陥る女生徒が登場し、さらに支配・被支配を軸にしたハードな性的表現まで盛り込まれているため、「ちょっと背徳的な学園ADV」を期待して手に取ると、心の準備が追いつかないまま深刻な内容に直面させられます。作品としてはあくまでフィクションであり、ショッキングな題材を通じて“闇”を描こうとしているわけですが、プレイヤーの中には「ここまで生々しい場面を見せられるとつらい」「楽しむというより、精神的に消耗してしまう」と感じる人も少なくありません。物語の骨格自体は丁寧に構築されているだけに、テーマと表現の強度がもう少し抑えめであれば、より広い層に受け入れられた可能性はあるでしょう。良くも悪くも「刺激の強い作品」であることが、魅力と同時に大きなハードルにもなっています。

● 救いの少ない世界観と重くのしかかる後味

ストーリー展開という観点では、全体を通して救いが非常に限られている点も、人によっては“悪かったところ”として感じられます。事件の構造が明らかになるほど、「犠牲になった少女たちの多くは二度と戻ってこない」「学園だけでなく、その周囲の大人たちも腐敗に染まっている」といった事実が突きつけられ、プレイヤーは“取り返しのつかなさ”を何度も思い知らされます。エピローグにおいても、日本教育監視機構(JES)自身の中に闇の利用者がいたことが匂わされ、「今回の事件は氷山の一角に過ぎない」と示されるため、「事件は解決したが世界はほとんど変わっていない」という虚しさが残ります。シリアスなサスペンスとしては非常に筋が通っている一方で、「プレイ後に爽快感やカタルシスを求める人」にとっては、ほとんど救いを感じられないラストは大きなマイナスに映るでしょう。バッドエンドではないものの、決して“スッキリとしたハッピーエンド”とは言いがたい落としどころが、本作を語るうえで好き嫌いを分ける要因になっています。

● コマンド総当たり特有の“作業感”とテンポの偏り

ゲームシステム面では、古典的なコマンド総当たり方式ゆえの“作業感”が気になるという意見もあります。確かに、「考える」コマンドを駆使しながら学園内の各エリアを回っていけば、基本的には詰まりづらいよう配慮されていますが、イベントが起こるまで同じ場所を何度も訪れたり、日付が変わるたびにほぼ全てのロケーションを巡回したりと、単純作業の比率が高く感じられる場面も少なくありません。特に、物語の進行に直接関係しない雑談的な会話や、ヒロインごとの細かいイベントを回収しようとすると、その傾向がさらに強くなります。テキストを読むこと自体が好きなプレイヤーにとっては“雰囲気を味わう時間”として受け止められる一方で、「テンポよく物語を進めたい」「無駄な往復は極力減らしたい」というタイプのプレイヤーにとっては、テンポの悪さとしてストレスになりがちです。特に今のADVに慣れた目線で見ると、「せっかくストーリーは面白いのに、UIや導線が古くさい」と感じてしまう人も多いでしょう。

● フラグの分かりづらさと詰まりやすいポイント

総当たりで進められるとはいえ、フラグの立て方が分かりづらく、「何を見落としたのか分からないままシナリオが止まる」という状況に陥ることがあるのも欠点です。とくに中盤以降、情報量が増えてくると、「誰に何を聞いたか」「どの場所でどんなイベントを見たか」をある程度自分で覚えておかなければならず、久しぶりに再開したプレイでは状況を把握し直すのに時間がかかります。また、“一見そうは見えないが、実はフラグになっている会話”や、“イベント後に職員室で考えるを挟まないと次が発生しない”といったポイントも存在するため、攻略情報なしで完全に自力で進めようとすると、どうしても試行錯誤の回数が増えがちです。それ自体はレトロADVらしい遊び方とも言えますが、「物語を読みたいのに、どこで詰まったか分からずうろうろする時間が長い」と感じたプレイヤーからすると、シナリオの良さを味わう前に根負けしてしまう恐れもあります。現代的な基準から見れば、“ヒント機能の弱さ”や“進行の見える化が不足している”点は明確な弱点といえるでしょう。

● アダルト要素とシナリオのバランスに感じるちぐはぐさ

シナリオ重視のADVとして評価される一方で、「アダルトシーンの挿入タイミングや比重が、時折ちぐはぐに感じられる」という指摘もあります。ストーリーラインだけを見れば、失踪事件の真相を追うサスペンスとしてかなりしっかり構築されているのですが、商業18禁ゲームとしての性質上、一定数のアダルトシーンを盛り込む必要があったのか、物語の流れと必然性がやや薄い場面で急に濃い描写が差し込まれるケースもあります。そのため、「今は事件の謎解きに集中したかったのに、ここでその展開か」と、テンションの切り替えを求められる瞬間があり、ストーリーのリズムが乱されてしまうと感じるプレイヤーもいます。逆に、アダルト目的でプレイしたユーザーの中には、「確かにシナリオは良いが、そのぶんシーンに辿り着くまでが長く、読書量に対するご褒美が少ない」と感じた人もおり、どちらの側から見ても“どっちつかず”に見えてしまう場面があるのは否めません。シナリオとアダルト性の双方に力を入れた結果、期待値のバランス調整が難しくなってしまった面は、本作の構造的な弱点といえるでしょう。

● インターフェース・操作性の古さ

ハードウェア世代に根ざしたインターフェースの古さも、現代のプレイヤーにとっては“悪かったところ”に数えざるをえません。PC-9801版を前提としたフォント表示やウィンドウレイアウトは、今の高解像度環境から見ると窮屈で、長時間プレイすると目が疲れやすいという声もあります。また、セーブスロットの数や管理方法、文章送りの速度調整といった細かいユーザビリティ面も、現在のADVに比べるとどうしても不便さが目立ちます。Win95版や後年のパッケージでは一定の改良がなされているものの、根本的なUI思想はPC-98時代のままであり、「快適に読み進めるための工夫」というよりは、「当時の標準仕様を踏襲している」レベルに留まっています。レトロゲームとして味わうぶんには「そういう時代だった」と割り切れますが、ストレスなくシナリオを楽しみたい人にとっては、これらの操作性の問題が足かせとなり、本来の魅力に到達する前に離脱してしまう可能性もあります。

● 現代の価値観とのギャップ

最後に、発売から年月が経った今だからこそ浮かび上がる“価値観の古さ”も、マイナス要素として挙げざるをえません。作品世界の中では、人身売買に関与する大人たちや、危険な薬物を開発・流通させる人物が登場しますが、彼らの行動や言動には、現在の倫理観から見るとかなり強烈なものが含まれています。また、女性キャラクターの描かれ方も、弱さや依存、性を通じた自己肯定といった要素に偏っており、「時代を反映した表現」として受け止められる一方で、「今この感覚のまま同じ作品を出したら確実に大きな議論を呼ぶだろう」と感じさせる部分も多くあります。もちろん、フィクションとして割り切り、当時の表現の枠組みの中で楽しむことは可能です。しかし、「キャラクターが置かれている状況があまりにも一方的で、息苦しく感じる」「弱い立場の人間の痛みが、エンタメとして消費されているように見えてしまう」といった違和感を覚えるプレイヤーがいるのも事実です。作品の歴史的背景を理解したうえで楽しむ姿勢が求められるという意味で、間口の狭さやハードルの高さにつながっているのは、本作の避けがたい弱点と言えるでしょう。

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■ 好きなキャラクター

● 主人公・佐久間裕一 ― 正義と現実の狭間で揺れる大人の男

プレイヤーから特に印象に残ったキャラクターとしてよく名前が挙がるのが、主人公でありJESの捜査員でもある佐久間裕一です。彼は一見するとどこにでもいそうな、さほど派手さのない青年教師という外見をしていますが、その内面には職務への責任感と、一人の人間としての感情との間で揺れ動く葛藤が常に渦巻いています。女子校に潜入したエージェントという立場上、冷静さとプロ意識が求められる一方で、目の前で傷ついていく生徒たちを見過ごすことができない優しさも持ち合わせており、その板挟みになって苦悩する姿に心を動かされたプレイヤーは少なくありません。彼が発するモノローグや「考える」コマンドで示される思考は、事件の謎解きを進めるための手がかりであると同時に、「正義とは何か」「組織に属する者の覚悟とは何か」といったテーマをプレイヤーに投げかける役割も果たしています。完璧なヒーローではなく、ときに迷い、ときに甘さを見せながらも前に進んでいく“等身大の大人”として描かれているところが、佐久間裕一というキャラクターが支持される最大の理由だと言えるでしょう。

● 飯島静香 ― 危険な才覚と歪んだ理念を持つ魅惑のマッドサイエンティスト

作品の中で最も強烈な印象を残す人物の一人が、媚薬の開発者である女医・飯島静香です。彼女は医学的な知識と調合の才能に長けた研究者でありながら、その才能を危険な方向へと全振りしてしまった人物として描かれます。一見すると冷静で理知的な大人の女性ですが、心の奥底では「人並みの人生では満足できない」「自分の才能を極端な形で証明したい」という欲望を抱えており、その結果として強力な催淫剤の開発へと突き進んでしまいます。プレイヤーからすると、彼女の行為はもちろん許容されるものではありませんが、その動機や価値観をたどっていくと、単純な“悪役”と片付けられない複雑さが見えてきます。彼女は女生徒たちを一方的に搾取しているだけではなく、むしろ「彼女たち自身が望んで飛び込んできた世界を用意しただけだ」と主張し、自らを一種の“解放者”のように位置づけようとします。その危うい理屈に説得力を感じてしまいそうになる瞬間があるからこそ、飯島静香はプレイヤーの記憶に焼き付く存在となり、「最も印象に残ったキャラクター」「嫌いになりきれない悪役」として挙げられることが多いのです。

● 学園上層部の女性たち ― 権力と責任を体現する“大人たち”

雨宮学園を裏で操る理事長や、学園運営の中枢にいる女性たちも、プレイヤーの間で印象的なキャラクターとして語られます。彼女たちは表向きには「厳粛と清澄」を掲げる教育者として振る舞いながら、その裏側では女生徒を“商品”として扱う冷徹な実務家の顔を持っています。権力者としての彼女たちは、時に露骨なほど利己的であり、「学園のブランドを守ること」「自分たちの地位を維持すること」を最優先に行動しますが、その一方で、長年積み上げてきたキャリアや、表の顔としての責任感も全くの虚構ではないため、単純に悪として断罪しにくい側面も抱えています。プレイヤーの中には、「もし自分が同じ立場だったら、彼女たちのような誘惑に抗い続けられるだろうか」と自問してしまったという声もあり、彼女たちは単なる敵役を超えた“鏡”として機能しています。物語の終盤で垣間見える彼女たちの本音や動揺は、大人になることの重さや、権力の甘さを象徴する場面として印象に残り、「嫌悪しながらも目を離せないキャラクター」として語られることが多い存在です。

● 生徒たち ― 弱さと欲望を抱えた等身大の少女像

雨宮学園に通う多数の女生徒キャラクターも、それぞれが異なる魅力を持っており、プレイヤーの“推し”が割れやすいポイントになっています。真面目で努力家だが、親や教師からの期待に押しつぶされそうになっているタイプの生徒、自由奔放で周囲を振り回しながらも、内面では孤独を抱えている生徒、クラスメイトとの関係性に悩み、居場所を求めて危うい世界に足を踏み入れてしまう生徒――そうした多様な少女像が、学園という舞台の中に同時に存在しているのが本作の特徴です。プレイヤーごとに心惹かれる人物は異なるものの、多くの人が共通して挙げるのは、「彼女たちの多くが、どこかで現実の同世代の少女たちと地続きに感じられる」という点です。極端な状況に置かれてはいるものの、その心の揺れ方や、ささいな一言に傷ついたり救われたりする繊細さには、思春期特有のリアリティがあります。そのため、事件が進行するにつれて、彼女たちが追い詰められていく過程が他人事に思えなくなり、「なんとか救ってあげたい」と感じさせられるところが、彼女たちが“好きなキャラクター”として挙げられる理由の一つになっています。

● JES側の仲間たち ― 組織の影と希望を背負う存在

主人公が所属する日本教育監視機構(JES)に関わる人物たちも、作品世界を語るうえで欠かせないキャラクターとしてプレイヤーに印象を残します。消息を絶った女性捜査員を含め、彼らは“普通の教師や生徒”とは異なる、国家レベルの任務を帯びた存在ですが、その生き方や価値観は決して一枚岩ではありません。使命感から危険な現場に飛び込む者もいれば、組織の思惑と現場の現実とのギャップに戸惑う者、あるいは自らのキャリアや保身を優先する者もいます。プレイヤーの中には、雨宮学園の闇を暴こうとする主人公を支えようとしながらも、組織の論理に縛られて思うように動けない仲間たちに共感した、という感想を持つ人もいます。また、エピローグで示されるように、JES内部にさえ闇の利用者が存在していたことが暗示されるため、「彼らは本当に正義の側なのか」という問いが突きつけられます。その揺らぎや不完全さゆえに、JES側のキャラクターたちは“善悪の線引きができない存在”として記憶に残り、好き嫌いの判断を超えた興味深い対象として語られています。

● プレイヤーごとに変わる“推し”という楽しみ方

『悦楽の学園』に登場するキャラクターたちの魅力は、「誰か一人が圧倒的な人気を独占している」わけではなく、プレイヤーの価値観や経験によって“推し”が変わってくるところにもあります。弱さを抱えた生徒に感情移入する人もいれば、危険な魅力を持つ大人の女性に惹かれる人、主人公のぶれそうでぶれない姿勢を支持する人、あるいはJESの仲間たちの不器用さを愛おしく感じる人もいます。それぞれのキャラクターには、好きになる余地と同時に疑問を感じる余地も用意されており、「なぜ自分はこの人物を好ましく感じたのか」「どうしてこの人物だけは受け入れがたいのか」といった自己分析を促してくれるのも、本作らしいポイントです。単純に“理想のヒロインを愛でる”のではなく、彼女たちの選択や迷い、抱えている傷に思いを馳せることで、プレイヤー自身の価値観や倫理観も揺さぶられていく――そうした意味で、『悦楽の学園』のキャラクターたちは、ゲームを遊び終えた後も長く心に残り続ける“好きなキャラクター”たちだと言えるでしょう。

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●対応パソコンによる違いなど

● PC-9801/PC-9821版 ― “元祖”としての素朴さと濃密さ

『悦楽の学園』に最初に触れるなら、やはりオリジナルにあたるPC-9801/PC-9821版の存在は外せません。5インチ2HDフロッピーディスク3枚組という、まさにPC-98文化ど真ん中の構成で提供された本作は、FM音源によるBGMとテキスト主体の画面構成が特徴です。画面解像度としては640×480表示の中に、原画部分が512×304で収まる形になっており、当時のアドベンチャーゲームとしては標準的ながら、立ち絵と背景のバランスがよく、テキストウィンドウを含めて情報量が過不足なくまとまっています。 この版にはキャラクターボイスがなく、BGMと効果音、そして文章だけで雰囲気を作り上げているため、プレイヤーは自然と脳内で声や話し方を補完しながら物語を追うことになります。音声がない分、テキストのリズムとFM音源のループが重なり、独特の“静かな狂気”が感じられるのもPC-98版ならではです。また、ディスクレス起動はできず、必要に応じてフロッピーの入れ替えを求められるため、現在の感覚からするとやや手間ですが、当時を知るプレイヤーにとってはその動作ひとつひとつも含めて“悦楽の学園を遊ぶ体験”として記憶されています。メッセージスキップこそ用意されているもののオートモードはなく、じっくりと自分のペースで読み進めていくのが基本スタイルになる点も、この版の味わいの一部です。

● FM TOWNS版 ― 発色と快適さを重視したマルチメディア環境

同じく初期の移植として登場したFM TOWNS版は、内容自体はPC-98版から大きく変わらないものの、ハードウェア特性の違いを活かした“快適さ”が魅力の版です。TOWNSはCD-ROMドライブを標準搭載し、高解像度表示や豊かな色表現を売りにしたマシンであったため、『悦楽の学園』でも安定したロードと滑らかな画面描画が期待できます。メディア構成としては原作版と同じくフロッピーディスク3枚という扱いで記録されているケースもありますが、PC-9821との兼用タイトルとして扱われており、TOWNSユーザーにとっては“当時のシーズウェア作品をまとめて遊べるラインナップの一角”として存在していました。 FM TOWNSの持つ豊かな発色とサウンド機能によって、夜の校舎やプールサイドの空気感がPC-98よりもわずかに鮮やかに感じられた、というプレイヤーの声もあります。一方で、シナリオやイベント構成そのものはPC-98版と共通で、ボイスの追加なども行われていないため、「ハードの違いを楽しみつつ、内容はオリジナルそのまま味わいたい」という人向けのバージョンと言えるでしょう。

● Windows 95版 ― ボイス追加でドラマ性が一段と増した版

環境がDOSからWindowsへと移り変わるタイミングで登場したのがWindows 95版です。こちらはCD-ROM1枚に収録され、BGM再生にはWindows互換サウンドボードを用いるなど、当時としては“PCマルチメディア”の標準に寄せた作りになっています。最大の違いは、ヒロインたちに新たにキャラクターボイスが追加された点で、これによってテキスト中心だった世界に一気にドラマCD的な“声の熱量”が加わりました。 同じ台詞であっても、声優の芝居が乗ることでキャラクターの印象は大きく変わります。冷静な女医が吐く冷徹な言葉、追い詰められた生徒の震える声、理事長の飄々とした口調など、テキストだけでは想像に頼っていた部分が、具体的な音として迫ってくることで、物語の緊張感も一段と増しています。その一方で、「自分のイメージしていた声と違う」と感じるプレイヤーもおり、PC-98版で先に遊んでいたファンの間では、「無音のほうが想像の余地があって好き」「いや、ボイス付きのほうが没入感がある」と評価が割れる要素にもなりました。 画面解像度に関しては、Windows 95の標準である640×480を基本としつつ、原画自体はPC-98版と同じ比率を保っており、立ち絵や背景の構図はそのまま生かされています。UI周辺もWindowsらしいウィンドウ処理に変わり、テキスト送りやセーブ・ロードの操作性は、フロッピーベースの環境より快適になりました。

● EVE同梱版・Win95DL版 ― “遊びやすさ”と“仕様違い”に要注意

『EVE burst error』と抱き合わせで発売されたEVE同梱版は、Windows 95版をベースにしたDVD-ROM収録の仕様で、こちらもボイス入りの版として知られています。複数タイトルをまとめてインストールできることから、「EVEのついでに『悦楽の学園』も遊んでみた」というユーザーが増え、本作が“EVEの静かな序章”として再発見されるきっかけにもなりました。 一方で、のちにダウンロード販売されたWin95対応版(いわゆるXP対応版)では、技術的・権利的な事情からか、音声が削除された無ボイス仕様になっていることがプレイ動画や紹介記事などで指摘されています。 そのため、「ボイス入りで遊びたいか」「テキストとBGMだけでじっくり味わいたいか」によって、どの版を選ぶべきかが変わってくる点には注意が必要です。 また、EVE同梱版ではセーブスロット数が異なるなど、細かな仕様差も存在します。DVD一枚に複数作品を詰め込んだ構成ゆえに、インストール方式や起動ランチャーのデザインも単体版とは異なり、「パッケージとしての所有欲」という点でも別物の印象を持つプレイヤーも少なくありません。

● 画面サイズ・BGM・各種モードの違い

技術的な観点から見ると、どのプラットフォームでも基本の画面構成は640×480表示を土台にしつつ、原画部分をやや小さめに配置するスタイルで統一されています。これにより、立ち絵・背景・テキストウィンドウの三要素がバランス良く収まり、どの版でも大きくイメージを損なわないよう配慮されています。BGMについては、PC-98/TOWNS版がFM音源によるチップサウンドを使用しており、独特の硬質な音色が学園サスペンスの雰囲気を支えています。Windows版では、当時の汎用サウンドボード向けに調整されており、音質自体はクリアになったものの、「やはりFMの方が味わいがある」と感じるPC-98世代のプレイヤーも少なくありません。 ゲームモード面では、いずれの版もCG閲覧や音楽鑑賞のモードが用意されており、特にビジュアル面をじっくり振り返りたいファンには嬉しい仕様です。ただし、いわゆる“回想モード”(イベントシーンの個別再生機能)は用意されておらず、見直したい場面があればセーブデータを残しておく必要があるなど、現代基準からするとやや不親切な部分も残っています。メッセージスキップはスペースキーなどで可能ですが、オートモードがないため、読みっぱなしで流し見するというよりは、自分のテンポでクリックしながらテキストを味わう設計になっているのも、プラットフォーム共通の特徴です。

● どの版でプレイするべきか ― 遊び方別のおすすめ

では実際に遊ぶとしたら、どの版を選ぶのが良いのでしょうか。雰囲気重視で“当時のまま”を味わいたいなら、FM音源+無ボイスのPC-98/TOWNS版がおすすめです。フロッピーの入れ替えや独特のフォント表示も含めて、90年代半ばのPC-98アドベンチャーを体験できる一本になっています。 一方、シナリオはそのままにドラマ性を高めたいのであれば、ボイス入りのWindows 95版かEVE同梱版が良い選択肢になるでしょう。キャラクターの感情がよりダイレクトに伝わり、サスペンスドラマとしての没入感が増します。ただし、現在流通しているダウンロード版の一部では音声が入っていないことがあるため、「声付きで遊びたいのに無音だった」という事態を避けるためにも、購入前に仕様を確認しておくのが無難です。 まとめると、 – **レトロPCの空気ごと楽しみたい人** → PC-98/FM TOWNS版 – **ボイス込みでドラマ性を重視したい人** → Windows 95版/EVE同梱版 – **現行環境で手軽に触れたい人** → Win95DL版(ただし無ボイスである点を理解したうえで) といった選び方になります。どの版にも一長一短がありますが、プラットフォームごとの違いを知っておくことで、自分の好みに合った“悦楽の学園”体験を選び取りやすくなるでしょう。

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●同時期に発売されたゲームなど

1994年前後のPC-9801市場は、まさに「悦楽の学園」が生まれた空気そのものを感じさせる、実験精神にあふれた時代でした。コーエーの本格歴史SLG、日本ファルコムのストーリーRPG、そしてシーズウェアやエルフを筆頭とするアダルトADVまで、同じNECパソコンの上で実に多彩な作風のタイトルがひしめき合っていました。ここでは、『悦楽の学園』とほぼ同時期にPC-9801を中心としたPC市場で話題を集めた代表的な10作品を取り上げ、それぞれの内容や特徴を簡単に整理してみます。

★三國志IV

(光栄 / 1994年 / PC-9801 / 定価14,800円・税別) 歴史シミュレーションの定番シリーズとして知られる『三國志』の第4作が、PC-9801で発売されたのが1994年のことです。PC-98版は同年2月26日にリリースされ、価格は14,800円という当時としても高価格帯の本格派タイトルでした。舞台はもちろん中国・三国時代で、プレイヤーは群雄の一人として広大な中国大陸を統一することを目指します。前作までで培われたシステムを土台にしながら、本作では武将の“特殊能力”や多彩な計略が導入され、政治・軍事・外交がより立体的に絡み合うようになりました。PC-98らしい高解像度のドット絵マップや顔グラフィック、重厚なBGMが合わさって、「パソコンでじっくり腰を据えて遊ぶ歴史SLG」の代表格として多くのユーザーの時間を吸い取った作品です。行動コマンドのひとつひとつがターンを消費するため、1手の判断が数十ターン先の勢力図を変えることもあり、時間を忘れて思考に沈み込んでしまう“沼”のような遊び心地を持っていました。

★英雄伝説III 白き魔女

(日本ファルコム / 1994年 / PC-9801 / 定価12,800円・税込) 日本ファルコムが手掛けるRPGシリーズ《英雄伝説》の第3作として登場したのが『英雄伝説III 白き魔女』です。PC-9801版は1994年3月18日に発売され、価格は12,800円(当時の税込表示)というミドル〜ハイレンジ帯のRPGでした。「ジュリオ」と「クリス」という二人の少年少女の旅を軸に、ガガーブと呼ばれる世界で巡礼の旅を続けながら、各地の人々と出会い、別れ、物語を紡いでいく“ストーリー重視型RPG”として高く評価されています。戦闘システム自体はコマンド選択式のシンプルなものですが、フィールド歩行や町の探索も含めて、演出はあくまで物語を見せるための装置として控えめにまとまっており、BGMやテキストの雰囲気づくりによって「旅情」や「郷愁」を感じさせる構成が特徴的です。『悦楽の学園』が同じPC-98というハードで陰惨な学園サスペンスを描いていたのに対し、こちらは清涼感のあるファンタジー世界が舞台という対照的な作風で、当時のPCユーザーは同じ機種でまったく異なる世界観の作品を行き来していたことになります。

★POWER DoLLS

(工画堂スタジオ / 1994年 / PC-9801 / 定価11,800円・税別) 工画堂スタジオが手掛けたシミュレーションゲーム『POWER DoLLS』(パワードール)は、女性だけで編成された機甲部隊をテーマにした硬派な戦術SLGです。PC-9801版は1994年前後にリリースされ、パッケージ価格はおおむね11,800円クラスという、こちらも本格派の価格帯でした。プレイヤーは女性兵士のみで構成された特殊部隊「DoLLS」を指揮し、パワーローダー型の人型兵器や各種車輛を駆使してミッションに挑みます。マップ上での部隊運用はターン制で、視界の確保や弾薬・燃料の管理、敵の迎撃範囲の把握など、綿密な戦略が求められるゲームデザインです。ユニットごとにパイロットの能力差や搭載装備の違いがあり、同じミッションでもアプローチの仕方によって難易度が大きく変わるため、シミュレーション好きのユーザーからは「やり込みがいのある一本」として長く愛されました。女性キャラが多数登場するものの、路線としては軍事SF寄りで、同時期のアダルトADVとはまた違った“女の子が前線で戦う”表現を目指した作品と言えます。

★DESIRE 背徳の螺旋

(シーズウェア / 1994年 / PC-9801 / 定価7,800円・税別) 『悦楽の学園』と同じシーズウェアから1994年7月22日に発売されたアダルトADVが『DESIRE 背徳の螺旋』です。PC-9801版の定価は7,800円、上位機種やFM TOWNS向けには8,800円のバージョンも用意されていました。無人島の研究施設「DESIRE」を舞台に、新聞記者アルバートと、施設で働く技術主任マコトの二人の視点から物語が展開していく「マルチサイトシステム」を採用したのが大きな特徴です。それぞれのシナリオでは、同じ出来事を別の立場から眺めたり、一方のルートでは謎だった行動の裏側が、もう一方のルートで明かされたりと、視点切り替えを生かした構成になっており、当時としてはかなり実験的な構造を持ったアダルトゲームでした。剣乃ゆきひろ(菅野ひろゆき)のシナリオと、やさまたしやみによるビジュアル、そして梅本竜の音楽が合わさり、単なる官能描写にとどまらないサスペンス色の強い一作として、後年まで語り継がれる存在になっています。『悦楽の学園』が学園モノの枠内で陰謀劇を描いたのに対し、『DESIRE』は閉ざされた研究施設というSF寄りの舞台で、人間心理や組織の闇を掘り下げた一本といえるでしょう。

★横浜エレジィ

(FMC / 1994年 / PC-9801 / 定価7,800円) 『横浜エレジィ』は、いわゆる“泣きゲー”やセンチメンタルな恋愛ドラマの先駆け的な存在として語られることの多いアダルトADVです。PC-9801版は1994年9月28日発売で、価格は7,800円という比較的手に取りやすいレンジに設定されていました。舞台はその名の通り横浜。港町を背景に、主人公とヒロインたちとの出会いと別れを描いたストーリー重視の作品で、派手な謎解きや複雑なフラグ管理は抑えめに、人物描写と情感豊かなテキストに力を入れた構成が特徴です。BGMやCGも、港町の少し薄曇りがかった雰囲気を意識したトーンで統一されており、プレイ後にどこか物悲しい余韻が残るような“タイトル通りのエレジー”を体験させてくれます。『悦楽の学園』のようなサスペンス色の濃い学園ADVとは方向性が違うものの、アダルトゲームが単なる刺激の提供だけでなく「物語性」や「感情移入」を重視する流れの中にあったことを示す一本です。

★愛姉妹 二人の果実

(シルキーズ / 1994年 / PC-9801 / 定価およそ8,500円前後) シルキーズの代表的ブランドイメージを決定づけたと言っても過言ではないのが、『愛姉妹 二人の果実』です。PC-9801版は1994年9月30日ごろに発売され、価格は8,000円台半ばの設定でした。タイトルからも分かる通り、“姉妹”というキーワードを軸にした恋愛・背徳ドラマが展開するアダルトADVで、プレイヤーは主人公として二人のヒロインとの関係を深めていきます。ゲームとしてはコマンド選択式ADVをベースに、シナリオの分岐や好感度の変化によってイベントが変わるオーソドックスな構成ですが、キャラクターデザインの魅力や、徐々に変化していく関係性の描き方が支持され、シリーズ化・派生作品へと広がっていきました。同時期の『悦楽の学園』と比べると、学園サスペンスよりも“個々の関係性”に焦点を当てた作品であり、「同じPC-98のエロゲでも、メーカーやブランドによってこんなに作風が違うのか」ということをプレイヤーに実感させたタイトルのひとつです。

★同級生2

(エルフ / 1995年 / PC-9801 / 定価およそ1万円前後) 恋愛シミュレーションの金字塔として今も語られる『同級生』シリーズ。その続編である『同級生2』は、PC-9801版が1995年初頭に発売され、当時の定価は1万円前後というボリュームに見合った価格設定でした。夏休み期間という限られた時間の中で、プレイヤーは複数のヒロインたちに会いに行き、イベントをこなしながら好感度を上げていく、いわゆる“マルチヒロイン攻略型”の恋愛SLGです。時間帯や曜日、天候によってキャラクターの行動パターンが変化し、どのヒロインを優先してスケジュールを組むかが重要になるゲームデザインは、後の多くの恋愛ゲームに強い影響を与えました。『悦楽の学園』が一本道に近いサスペンスADVであるのに対し、『同級生2』は自由度の高い“スケジュール管理型”で、プレイヤー自らが物語の主導権を握るタイプの作品です。どちらもアダルト要素を含むタイトルですが、ゲーム性や遊び方のベクトルが全く異なることが、当時のPCゲーム市場の豊かさを物語っています。

★EVE burst error

(シーズウェア / 1995年 / PC-9801 / 定価8,800円) 『悦楽の学園』から約1年半後の1995年11月22日にPC-9801向けに発売されたのが、『EVE burst error』です。開発・発売は『悦楽の学園』と同じシーズウェアで、定価は8,800円。本作は、政府機関の女性エージェント「マリナ」と、私立探偵「天城小次郎」という二人の主人公を切り替えながら進めるサスペンスADVで、プレイヤーが任意のタイミングで視点を変更できるマルチサイトシステムが高く評価されました。シリアスなテロ事件や外交問題を背景にしつつ、個性的なキャラクター同士の掛け合いや人間ドラマも丁寧に描かれており、アダルトADVでありながら、コンシューマ移植・リメイクを重ねるほどの人気シリーズへと成長します。『悦楽の学園』と世界観を共有している要素もあり、「EVEシリーズの静かなる序章」として本作とセットで語られることも少なくありません。ユーザーから見れば、『悦楽の学園』でまだ粗削りだった要素が、『DESIRE』を経由して『EVE burst error』で大成した、という一本の流れが感じられるタイトルです。

★三國志V

(光栄 / 1995年 / PC-9801 / 定価14,800円) 『三國志IV』の翌年に登場したシリーズ第5作『三國志V』も、同時期のPCゲーム市場を語る上で欠かせないタイトルです。具体的なPC-98版の発売日はハード毎に異なるものの、同時代のユーザーの記憶の中では「IVの次にすぐ出た新作」として受け止められていました。価格は14,800円前後と、前作に引き続き“重厚な歴史SLG=高価格”というイメージを象徴する設定です。ゲームデザインとしては、インターフェイスの整理やAIの調整が進み、より遊びやすく、テンポの良いシリーズ作へと進化。勢力ごとに用意されたイベントや、武将の能力・特技のバランス調整により、シリーズ初心者にも取っつきやすい作りになっていました。『悦楽の学園』と比べると、価格帯やターゲット層こそ違うものの、同じPC-98という舞台で「歴史の大河ドラマ」と「学園サスペンス」が並び立っていたことは、当時のパソコンゲーム文化の懐の深さを象徴しています。

★信長の野望・武将風雲録

(光栄 / 1989年・以降も長く現役で遊ばれたPC-98版) 発売自体はやや早い1989年ながら、PC-9801版『信長の野望・武将風雲録』は90年代半ばになっても現役で遊ばれていたロングセラーであり、『悦楽の学園』と同じ時代のPCユーザーにとっては非常に身近な存在でした。戦国時代を舞台にした歴史シミュレーションで、日本全国の大名家からひとつを選び、全国統一を目指すのが基本的な流れです。後発作である『三國志IV』『三國志V』と同様に、価格帯は1万数千円クラスとお高めでしたが、そのぶん遊べるボリュームも膨大で、1本購入すれば何か月も遊べる“時間消費型ソフト”として家庭内に定着していたケースも多く見られました。内政・軍備・外交をバランスよく行う必要があり、マニュアルを読み込んで試行錯誤するタイプのゲームであったため、「昼は歴史SLGで頭を悩ませ、夜はアダルトADVでストーリーを読む」というように、ユーザーの中でジャンルを横断した遊ばれ方をしていたことが想像できます。

このように、『悦楽の学園』と同時期にPC-9801を中心としたPC市場でリリースされていた作品を眺めると、歴史SLG、ストーリーRPG、軍事SFシミュレーション、恋愛SLG、そしてサスペンス色の強いアダルトADVまで、実に多彩なタイトルが混在していたことが分かります。シーズウェアの作品群はその中でも特に“物語性を重視したアダルトADV”というポジションを切り開いており、『悦楽の学園』もまた、その流れの基点に位置する一本として、当時のPCゲーム史の中に位置付けられるでしょう。

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