
【発売】:アスキー
【開発】:シンキングラビット
【発売日】:1986年7月30日
【ジャンル】:パズルゲーム
■ 概要
1986年7月30日、アスキーよりファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフトとしてリリースされた『涙の倉庫番スペシャル』は、パズルゲームの元祖とも言える名作『倉庫番』をベースにしながら、ファミコンユーザー向けに数多くの新要素を追加して再構築された作品です。オリジナルはパソコンゲームとして人気を博していましたが、本作は単なる移植にとどまらず、ゲームバランスや演出、モードの幅に至るまで大きく手を加えることで、ディスクシステムの特性を活かしたユニークなプレイ体験を提供しています。
本作の基本的な目的は、倉庫内に散らばった箱を所定の位置にすべて移動させるというもの。一見すると単純なルールですが、プレイヤーが箱を「押す」ことしかできず「引く」動作がないという制限があるため、箱を壁や角に追い込んでしまうと詰みになってしまうという、緻密な思考力が試される内容となっています。
家庭用ゲーム機としては珍しく、本作には150にも及ぶ膨大なステージ数が用意されており、そのすべてをクリアするには忍耐力と論理力が必要不可欠。加えて、「ロープ」「梯子」といった道具を使えるオリジナルのギミックが盛り込まれている点や、自分でステージを作れる「エディットモード」が搭載されていることも、本作ならではの大きな魅力です。
さらに当時としては画期的だったのが、「全ステージクリアで特製メダルを応募でもらえる」というプレゼント企画の存在。プレイヤーはディスクカードに記録されたデータを証拠に応募し、クリアを証明することで限定メダルを手に入れることができました。このようなユーザー参加型のキャンペーンは、ゲームに対する熱意を刺激する仕掛けとして多くの話題を呼びました。
■■■■ ゲームの魅力とは?
『涙の倉庫番スペシャル』の最大の魅力は、シンプルながら極めて奥深いゲーム性にあります。一手のミスが取り返しのつかない状況を生むという緊張感は、他のアクションゲームやRPGにはない独特のプレイ感を生み出します。序盤のステージでは「詰まないように注意しながら箱を動かす」程度で済みますが、中盤以降は「数手先を読む」「順番を変える」「道具の使い方を工夫する」など、まるでチェスや将棋のような戦略的思考が必要になります。
また、ディスクシステムだからこそ可能だったセーブ機能により、じっくりと時間をかけて攻略に挑める点も当時のプレイヤーにとってはありがたい要素でした。失敗してもやり直しが効くため、トライアンドエラーを繰り返しながら達成感を味わえる設計がなされています。
本作のもう一つのユニークな要素が、「ゲームモード」の多様性です。従来の「クラシックモード」だけでなく、ロープや梯子などのアイテムを使って攻略する「スペシャルモード」も存在しており、1本のゲームの中に複数の遊び方が内包されています。これにより、飽きずにプレイを続けることができ、また初心者と上級者の両方がそれぞれのレベルで楽しめる工夫が凝らされています。
さらに、プレイヤー自身がステージを作れる「エディットモード」は、想像力と設計力を駆使して自分だけの難解ステージを構築できるという点で、非常に高い自由度を提供しています。当時の小学生や中高生たちが友人同士で作成したステージを交換し合い、「自作の難問に挑戦してもらう」ことで、新たなコミュニケーションの場としても機能していたのです。
■■■■ ゲームの攻略など
『涙の倉庫番スペシャル』の攻略において最も重要なのは、「先読み」と「詰みパターンの認識力」です。箱は押すことしかできないため、壁際や角に押し込んでしまった時点でそのステージのクリアは事実上不可能になります。したがって、序盤の時点でいかに「詰まない」ルートを見つけられるかが勝敗の分かれ目です。
多くのプレイヤーが取り入れていたのは、プレイ前に「思考する」時間を設けて頭の中でシミュレーションを行う方法です。また、ノートなどに箱の位置やルートを記録していくというアナログな手段も当時は一般的で、ステージによっては複数の正解ルートがあるため、最短手順を探すこと自体が一つの楽しみ方でもありました。
本作にはステージ中にロープや梯子といった道具が用意されており、これらを使うことで本来は到達できない位置に移動したり、箱の動線を確保したりすることが可能です。ただし、アイテム数には限りがあるため、むやみに使うと詰んでしまう原因にもなるため注意が必要です。
攻略上の裏技として有名なのが、「特定のステージでロープを画面端に使うと、別のステージにスキップできる」といったバグ技です。ただしこれは非公式な手段であり、正規ルートでの全150面制覇を目指すプレイヤーにとっては「禁じ手」と見なされることが多かったようです。
ゲームクリア後の応募用データの保存には、ディスクシステムの独特なフォーマットに注意が必要で、失敗すると記録が飛んでしまうというトラブルも。プレイヤーの多くが、複数のディスクを用意してセーブの保険をかけていたことも、当時ならではの「攻略術」と言えるかもしれません。
■■■■ 感想や評判
発売当時の『涙の倉庫番スペシャル』は、パズルゲーム好きの間で高い評価を受けていました。ゲーム雑誌や専門誌でも「硬派なパズルゲームの到達点」と評され、アクションや派手な演出を追い求めがちなファミコン時代にあって、知性を刺激するタイトルとして一線を画していたのが印象的です。
ユーザーからは、「とにかく難しいがやめられない」「ステージ数が多くて長く遊べる」「エディットモードが楽しくて何時間でも没頭できる」といった声が多く、じっくり派のゲーマーを中心に長く愛される作品となりました。一方で、「序盤でさえ難しすぎる」「操作をミスすると一発で詰むのがつらい」といった厳しい声もあり、評価が分かれる側面もありました。
また、プレゼント企画の特製メダルは非常に人気があり、クリアのために兄弟や家族が協力して攻略に取り組んだというエピソードも各地で見られました。このように『涙の倉庫番スペシャル』は、単なるゲームという枠を超えて、プレイヤー同士の絆を生み出すコンテンツとしても機能していたのです。
■■■■ 中古市場での現状
2025年現在、『涙の倉庫番スペシャル』はレトロゲームファンの間で根強い人気を保っており、中古市場でも一定の需要があります。ディスクシステムのソフトという性質上、経年劣化や動作確認の難しさが影響するため、価格帯は状態や付属品の有無によって大きく変動します。
★ ヤフオク!
ヤフーオークションでは、相場はおおよそ1,800円〜3,000円前後。箱や説明書付きで状態が良いものは、即決価格で3,000円近くになることもあります。特に「全ステージクリア済みディスク」などと記された商品は、希少性から注目を集めやすい傾向があります。
★ メルカリ
フリマアプリでは、出品数自体は少なめですが、1,500〜2,600円の範囲で取引されているケースが多く、「動作確認済・美品・説明書付き」といったワードが価格を左右します。
★ Amazonマーケットプレイス
Amazonでは、ディスク単体のみの出品が多く、2,400円〜3,500円あたりが平均的。ケース付きのものはやや高めに設定されており、状態に対してプレミア価格がつく例も見られます。
★ 楽天市場・駿河屋
楽天では取り扱いが稀ですが、ゲームショップ系列の店舗が2,800円〜3,800円で出品していることがあります。駿河屋では在庫があれば2,200円前後から購入可能で、特典付きや美品であればそれ以上の価格となることもしばしば。
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