『エレベーターアクション』(ファミリーコンピュータ)

【中古】 ファミコン (FC) エレベーターアクション (ソフト単品)

【中古】 ファミコン (FC) エレベーターアクション (ソフト単品)
1,700 円 (税込)
評価 4.67
機種 【ファミコン】こちらは「ソフト単品」となります。初期動作確認済みです。商品によりましては、発売時期の古い御品物ですので、綺麗な状態の商品もあれば、汚れ(黄ばみ)やシールの破れ、シールをはがした跡やラクガキの跡などある場合もございます。内臓バックアップ..
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【発売】:タイトー
【開発】:マイクロニクス
【発売日】:1985年6月28日
【ジャンル】:アクションゲーム

[game-ue]

■ 概要

◆ スパイの潜入劇を描いたアクションの金字塔

1985年6月28日、タイトーから発売された『ファミリーコンピュータ』用ソフト『エレベーターアクション』は、アーケードゲームの人気を家庭で再現した痛快スパイアクションである。プレイヤーは黒いスーツに身を包んだスパイとなり、敵組織の本拠地ビルに単身潜入。各階の赤い扉に隠された機密文書を回収し、地下の逃走車に乗り込むまでがミッションだ。舞台は高層ビルであり、縦方向への移動を中心とした構成は当時としては極めて斬新であった。タイトルにある“エレベーター”こそがこのゲームの要であり、上下に動く装置を活用することで、敵をかわしたり、逆に押しつぶしたりと、単なる移動手段を超えた戦略的要素を持っていた。

この作品は、1983年にアーケードで登場した同名タイトルの移植作にあたる。アーケード版のスマートな操作感を、ファミコンという限られたハード性能の中でどこまで再現できるかが焦点であり、当時のプレイヤーたちはその挑戦的な移植に強い関心を寄せた。

◆ ファミコン移植版ならではの仕様変更

ファミリーコンピュータ版『エレベーターアクション』は、グラフィックや音楽の面でアーケード版に比べると簡略化されているものの、家庭用としては十分にスリリングな体験を提供している。しかし、開発を担当したマイクロニクスによる移植には、独特のバランス変更や仕様差が多く見られた。

特筆すべきは「タイムアウト」後の処理である。アーケード版では制限時間が尽きると敵の攻撃パターンやBGMが変化し、緊迫感が一気に高まる仕組みだったが、ファミコン版ではこの演出がカットされ、その代わりにマシンガンを持つ敵が出現するように調整されている。また、敵の攻撃が激化するまでの時間が極端に短縮されており、およそ3分ほどで難易度が急上昇する。このテンポの速さが、家庭用ならではの緊張感を生み出す一方、じっくり攻略したいプレイヤーにとっては厳しい仕様でもあった。

さらに、アーケード版ではプレイヤーが倒されると音楽や背景演出が変化したが、ファミコン版ではミスしてもBGMがそのまま流れるという静かなリセット仕様になっている。これらの細部の違いが、移植作品としての個性を形づくっていた。

◆ スーツ姿の主人公と黒ずくめの敵たち

プレイヤーキャラクターは、サングラスをかけたクールなスパイ。黒いスーツを着こなす姿は当時の子どもたちの間で「かっこいい大人」の象徴だった。敵キャラクターは黒いスーツと帽子をかぶった警備員たちで、武器を持ってプレイヤーの行く手を阻む。階段やエレベーターの陰から現れる彼らを、素早いジャンプや銃撃でかわすのが本作の基本アクションだ。

スパイ映画を彷彿とさせるその構成は、単純な撃ち合いではなく「潜入」と「逃走」の緊張感をプレイヤーに味わわせる設計となっている。特に、敵をうまくエレベーターの下敷きにして倒すシーンは、コミカルさと爽快感を兼ね備えた代表的な演出として人気を博した。

◆ 縦スクロールとエレベーターの融合デザイン

『エレベーターアクション』の最大の特徴は、縦方向のステージ構造にある。当時、横スクロールアクションが主流だった中で、上下移動を主体としたゲームデザインは極めて珍しかった。プレイヤーはエレベーターを使って各階を移動し、時には敵を避け、時には奇襲を仕掛ける。 また、ドアの開閉タイミングを利用して敵の攻撃を回避するなど、細かい戦術が求められる点も奥深い。

ステージの構成は毎回同じビル構造ながら、敵の出現パターンやタイミングがランダムに変化するため、単調さを感じさせない。ファミコン版では処理速度の制限上、動きがややカクつくこともあるが、それも含めて「緊張感のある潜入感覚」を演出していた。

◆ 当時のタイトー作品との関連性

タイトーは80年代初頭、アーケード界で次々と革新的なタイトルを発表していた。『スペースインベーダー』に始まり、『バブルボブル』『フロントライン』など、ジャンルを問わず多彩な展開を見せていた。その中でも『エレベーターアクション』は、アクションゲームとステルス要素を組み合わせた点で異彩を放っていた。

また、主人公のスタイリッシュな造形や、都市の高層ビルを舞台にしたスパイ映画的演出は、のちの『スパイvsスパイ』や『ローリングサンダー』といった潜入型アクション作品にも影響を与えたといわれている。

◆ ファミコン時代の移植事情の象徴として

本作は、アーケードゲームの家庭用移植が盛んだった時期の代表例でもある。1985年は、各社が自社の人気アーケードタイトルをファミコンへと次々に移植していた時代。グラフィックや音楽の再現度よりも、「家庭で遊べること」自体が大きな価値だった。

プレイヤーたちは、喫茶店やゲームセンターで夢中になったあのスリルを自宅で再び体験できることに感動し、『エレベーターアクション』はそうした「アーケード移植ブーム」の象徴的存在となった。

◆ シンプルながらも奥深い設計

ルールは単純だが、プレイヤーの行動一つひとつが生死を分ける緊張感を持つ。階段を降りるか、エレベーターを待つか。銃を撃つか、それともやり過ごすか。短時間で判断を迫られる連続は、単なるアクションではなく「判断力のゲーム」とも言える。 特に、敵をエレベーターの下におびき寄せて押しつぶすという発想は、プレイヤーに一種の“心理戦”を要求し、スリルと達成感を同時に味わわせてくれる。

この絶妙なバランスが、後年まで多くのプレイヤーに語り継がれる所以である。

◆ 総評:家庭で味わえるスパイ体験

『エレベーターアクション』は、単に敵を倒すだけのゲームではない。音の変化、動線の読み合い、そしてスパイとしての緊張感。プレイヤー自身が「映画の主人公」になったような没入感を得られる点にこそ、この作品の本質がある。 ファミコンという限られた環境の中でも、タイトーが持つアーケードのスピリットを見事に凝縮しており、今なおレトロゲームファンの間で根強い人気を保っている。

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■ ゲームの魅力とは?

◆ スリルと知略を両立させたスパイ体験

『エレベーターアクション』の魅力を語るうえで欠かせないのは、プレイヤーが体感する「緊張と戦略性」のバランスだ。主人公は単なるアクションヒーローではなく、情報を奪取する任務を負ったスパイ。つまり、力押しではなく“頭を使う行動”が求められる。 銃で敵を撃ち倒す爽快さはもちろんあるが、無暗に撃っていると弾が外れたり、敵が複数現れて窮地に陥ったりする。最適なタイミングで撃つか、あえてエレベーターを操作して敵を待ち伏せするか――この一瞬の判断が勝敗を左右するのだ。 このように、本作はアクションでありながら「計画性」を強く意識させるゲームであり、そこに他の横スクロール系アクションとは一線を画す独自の面白さがあった。

さらに、上下に動くステージ構造は、プレイヤーに視野の広さを要求する。上の階で敵の足音を聞き、下の階ではエレベーターの位置を確認しながら進むという“空間認識”のプレイは、1980年代中盤のアクションゲームとしては極めて先進的だった。

◆ 独特のテンポと静寂の緊張感

『エレベーターアクション』のもう一つの魅力は、そのテンポの“間”にある。近年のアクションのような派手な演出やスピード感ではなく、あくまで静かに、そして緻密に進行する。 エレベーターがゆっくり降下していく間、敵が下の階で待ち伏せしているかもしれない。銃を構えるべきか、それとも一気に駆け抜けるか。この「何も起こっていない時間」に生まれる緊張感が、プレイヤーを自然と没入させていく。

BGMもこの緊張を支える大切な要素だ。ファミコン版の音源は限られていたが、低音の効いたリズムが無機質なビル内部の雰囲気をうまく演出している。音が少ない分、銃声やドアの開閉音、敵の足音などが際立ち、プレイヤーの神経を研ぎ澄ませる。こうした「静けさの中の恐怖」は、まるでスパイ映画を操作しているような感覚を生み出した。

◆ エレベーターを“武器”として使う斬新な発想

タイトルにもなっている“エレベーター”は、単なる移動装置ではない。敵をおびき寄せて下敷きにしたり、逃げ道をふさいだりと、ステージ上の“罠”として活用できる。特に、敵を潰したときの独特の効果音と、画面上のアニメーションが織りなす爽快感は、本作の代名詞的演出と言える。 これは当時のプレイヤーにとって非常にユニークな体験であり、いわゆる“環境を利用した攻撃”の先駆け的存在であった。

また、エレベーターの位置を読んで敵を欺く「心理戦」も重要だ。上にいる敵を誘い出してから一気に下降する、あるいは逆に上昇して裏を取るなど、機転と観察眼が問われる。こうした“頭脳派アクション”の性質が、本作を単なる反射神経ゲームではなく、戦略的なアクションゲームへと昇華させている。

◆ プレイヤー心理を刺激する「一撃必殺」の緊張

ファミコン版『エレベーターアクション』では、主人公も敵も基本的に一撃で倒される。この仕様が、プレイヤーに強烈な緊張感を与える要因だ。ミスをすれば一瞬で任務失敗――それゆえに、ほんの少しの判断の遅れも命取りとなる。 この“リスクの重さ”がプレイヤーの集中力を極限まで高め、プレイ中は呼吸さえ忘れるほどの緊迫感を生み出す。

現代のゲームに慣れたプレイヤーには理不尽に感じるかもしれないが、当時のゲーマーたちはこの緊張感を“手に汗握るスリル”として楽しんでいた。ミスしてもすぐに再挑戦できる軽快なテンポと、スコア更新のやり込み要素が、リトライを促し続けた。

◆ 赤い扉の謎と収集の快感

本作の目的である「赤いドアに潜入し、機密書類を奪取する」という設定は、単調になりがちなアクションに“目的意識”を与えている。プレイヤーは全ての赤い扉を開けて文書を集めなければならず、その位置を覚えることが攻略の第一歩となる。 ドアを開ける瞬間の効果音と共に、画面がわずかに点滅する演出は、達成感を強調する巧みな仕掛けだった。

そして、すべての文書を回収し地下の逃走車へと到達したとき、緊張から解放される達成感は格別。短い1プレイの中に「潜入→回収→脱出」という三幕構成のドラマが凝縮されており、まるで短編映画を遊んでいるような満足感を得られる。

◆ シンプルな操作で誰でも入りやすい

『エレベーターアクション』の操作は実にシンプルだ。移動、ジャンプ、銃撃、そしてエレベーター操作――これだけで全ての行動が完結する。このわかりやすさが当時の子どもたちを惹きつけ、複雑なコマンド操作が苦手なプレイヤーでもすぐに楽しめる間口の広さを実現していた。 さらに、少しずつ上達を実感できるバランス設計が秀逸だった。敵の出現位置や動きを把握し、よりスマートに行動できたときの快感は、プレイヤーを繰り返し挑戦へと駆り立てる。

この「簡単そうで難しい」設計が、ファミコン初期特有のゲーム哲学を体現しており、リプレイ性の高さが長期的な人気を支える要因となった。

◆ 子どもも大人も魅了した“映画的演出”

『エレベーターアクション』には、当時のハード性能を超えた“映画的感覚”が宿っていた。暗いビルの内部、わずかに光る扉、銃撃戦の閃光――これらの演出がプレイヤーの想像力を刺激した。特に、地上階から地下へと降りていく構成は、まるで物語のクライマックスに向かうような緊張の高まりを生み出す。

その構造美は、後の潜入ゲーム『メタルギア』シリーズにも通じるものであり、演出面でも時代を先取りしていたといえる。アーケード版からの移植でありながら、家庭用という限られた舞台でも「スパイ映画の主人公になれる体験」を作り上げた功績は大きい。

◆ 現代でも失われない魅力

発売から40年近く経った今でも、『エレベーターアクション』のプレイ動画はSNSや動画サイトで数多く共有されている。シンプルなルールとテンポの良さ、そして何よりも「遊ぶたびに違う展開が生まれる」リプレイ性が、現代のゲーマーにも新鮮に映るからだ。 短いプレイ時間の中にドラマがあり、プレイヤー自身の技術が結果を変える。これは、派手な演出よりも「操作する楽しさ」を重視していた80年代ゲームの美学そのものだ。

◆ まとめ:地味さの中に光る完成度

『エレベーターアクション』の魅力は、派手さや複雑なストーリーではなく、“静かな緊張感”と“計算されたバランス”にある。限られたドット絵と音源の中で、ここまで「潜入のドキドキ」を再現できた作品は多くない。 一見地味だが、遊ぶほどに奥深さを感じさせる設計は、まさに職人技。だからこそ本作は、アーケード移植タイトルの中でも特別な地位を占め、今なお多くのファンに語り継がれている。

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■ ゲームの攻略など

◆ 攻略の基本:まずは敵の動きを読むことから

『エレベーターアクション』で最も重要なのは、敵の行動パターンを正確に把握することである。敵は画面外から唐突に現れることは少なく、基本的にはプレイヤーの階層に合わせて巡回している。つまり、プレイヤーが上層階にいれば敵も上層階に集中し、下層に降りるとそちらに集まってくる。 この性質を理解すれば、むやみにエレベーターを移動させるのではなく、敵の動きを「誘導」して自分に有利な位置関係を作ることができる。

敵がドアを開けて出てくる瞬間を狙い撃つのが理想的だが、真正面から撃ち合うと弾が交差して相打ちになる危険もある。敵が射撃体勢に入る前にジャンプで弾をかわしつつ、着地と同時に発砲する――このタイミングを体で覚えることが上達の第一歩だ。

◆ ステージの構造と効率的なルート取り

ステージは固定されたビル構造になっており、プレイヤーは屋上から地下まで順に降下していく。各階には赤いドアがあり、そこに入ることで機密書類を入手できる。全ての赤いドアを開けなければ、地下の脱出車に乗ることはできない。

攻略の基本は「上から順番に赤ドアを回収しながら降りる」ことだが、単に降りていくだけでは時間が足りなくなる。特にファミコン版では制限時間が短く、3分ほどで敵の攻撃が一気に激しくなる仕様のため、効率的にルートを決める必要がある。

理想的なのは、左右どちらに赤ドアが多いかを確認しておき、できる限り無駄な階層移動を減らすルートを取ること。敵を倒すよりも、回避しながら文書を回収していくプレイのほうが安全で確実だ。

◆ エレベーターを制する者が勝つ

タイトルにもなっている“エレベーター”の操作は、このゲームの要。単に上下移動のための装置ではなく、敵を出し抜くための戦略的ツールでもある。

まず基本として、エレベーターの動作はプレイヤーの立っている位置に依存している。ボタンを押し続けると連続して動くが、階層間の移動にはわずかな“停止時間”があるため、その間に敵が銃を撃ってくることもある。つまり、エレベーターに乗っている間は完全な安全地帯ではない。
これを逆手に取り、敵が撃つタイミングに合わせて一瞬だけ上昇・下降を止め、弾を避ける“フェイント移動”を使うと被弾を防げる。

さらに、敵をエレベーターの下に誘導してから下降させると、一撃で倒すことができる。特に複数の敵が同じライン上にいるときは、一度にまとめて倒せるため得点効率も高い。

◆ 階段の使い方と危険地帯

エレベーターのほかに、各階には階段が配置されている。しかし、階段の昇降には時間がかかり、その間は銃を撃つことができないため非常に危険だ。 敵が近くにいる場合は無理に階段を使わず、エレベーター経由で別ルートを取るのが安全。階段は「逃げ道」ではなく「最後の手段」として使うのが理想的だ。

ただし、敵の銃弾は階段を貫通しない仕様を活かし、階段の途中で一瞬停止して敵の攻撃をやり過ごすことも可能。このタイミングを活用すれば、安全に敵の行動を観察し、逆襲のチャンスを伺える。

◆ 赤い扉の効率的な回収とリスク管理

赤い扉を開ける際は、敵が周囲にいないことを確認してから入るのが鉄則。ドアを開けている間は無防備なため、後ろからの攻撃を受けやすい。 最も安全なのは、階段を使って一つ上の階に逃げ込み、敵の動きが途切れたタイミングで戻って開けるパターンである。

また、複数の赤ドアが上下階に並ぶ場所では、下の階を先に開けてしまうと、上から敵が降りてきて挟まれる危険が高い。安全を優先するなら、まず上層のドアを片づけてから下に進むのが理想的だ。

◆ 攻撃テクニック:銃の使い方と弾道管理

主人公の武器は小型ピストルのみ。連射性能はないが、発射後の弾は直線軌道で高速に飛ぶ。敵の射撃よりも若干速いため、発見される前に撃つ「先制攻撃」が重要になる。

また、ジャンプしながら撃つと弾道がやや下方向にずれる。この性質を利用し、階段下の敵を安全に撃てる“ジャンプショット”が有効。逆に、敵が階段を上がってくる場合は、着地の瞬間を狙う“タイミングショット”で迎撃するのが理想的。

弾数制限はないものの、むやみに撃つと処理落ちが発生し、敵の動きが予測しづらくなる。冷静に一発一発を確実に当てるスタイルが上級者の証である。

◆ 時間制限と難易度上昇の仕組み

ファミコン版では、プレイ開始から約3分が経過すると敵の動きが急激に速くなり、難易度が跳ね上がる。アーケード版のようなBGM変化はないが、この時間を超えるとマシンガンを持った敵が現れるため、長期戦は不利。 したがって、1プレイごとに「時間配分」を意識することが必須となる。赤ドアを効率よく回収し、不要な交戦を避け、最短ルートで地下を目指すプレイングが鍵だ。

また、敵の出現位置は固定ではないが、階層ごとの巡回ルートには一定の規則性がある。プレイを重ねることで敵の出現傾向を掴み、次の階へ降りる際に“出てくるタイミング”を読めるようになると、格段に安定する。

◆ 裏技・知っておくと便利な小ネタ

● **エレベーターの安全地帯** エレベーターの最上段(屋上)や最下段(地下)では、敵が出現しないタイミングがある。この間に呼吸を整え、ルートを考えるのが有効だ。

● 弾避けリズム
敵が発砲する際は必ず一瞬の静止が入る。このわずかな間にジャンプボタンを押すと、着地までに弾が通過しやすい。慣れるとリズム感覚で避けられるようになる。

● 敵をすり抜ける階段トリック
敵が階段を上ってくる際、プレイヤーが同じ階段の中段で逆方向に入力すると、一瞬だけ敵の判定を抜けて反対側へ移動できることがある。これは処理の都合による仕様で、上級者の間では“すり抜け移動”と呼ばれていた。

● エレベーター潰しの安全法
敵を潰す直前にジャンプしておくと、エレベーター下降時の巻き込み判定を回避できる。タイミングを誤ると自分も潰されるため、慣れるまで練習が必要だ。

◆ 練習と得点稼ぎのコツ

本作はスコア制を採用しており、敵を倒したり赤ドアを開けるごとに得点が加算される。高得点を狙う場合は、敵を潰す“連続キル”が最も効率的。連続して敵を倒すと得点ボーナスが入り、プレイの爽快感も増す。

ただし、得点を稼ごうと長居すると敵の攻撃が激化して詰むこともある。安全と得点のバランスを考える“引き際”の判断が重要だ。プロのプレイヤーは、最初の2フロアで確実に赤ドアを開け、その後の階では敵を潰すだけで時間を調整していたという。

◆ 終盤の緊張と脱出の瞬間

最後の階層に近づくにつれ、敵の出現頻度は増し、マシンガン兵も現れる。ドアの前に張り付く敵を倒さないと進めない状況も多く、ここが最も事故が起きやすい。 安全な方法は、あえてエレベーターを反対方向に動かして敵を誘導し、その隙に赤ドアを開けること。焦らずに動線を確保することが重要だ。

そしてすべての赤ドアを開け終え、地下の逃走車へ到達した瞬間の快感は、言葉では言い表せないほどの達成感をもたらす。暗いビルの中を抜け出し、夜の街に走り去るその光景は、まさに“スパイ映画のエンディング”そのものだ。

◆ 攻略まとめ:冷静さこそ最大の武器

『エレベーターアクション』の攻略で最も重要なのは、反射神経よりも「冷静な観察力」だ。敵の動き、エレベーターの位置、時間の経過――これらを常に意識して行動できるようになると、どんな状況でも慌てずに対応できる。 このゲームはプレイヤーの技術と判断力を試す“知能的アクション”であり、単に敵を倒す爽快感よりも、自分の計画が見事に成功した瞬間の喜びを味わう作品である。

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■ 感想や評判

◆ 発売当時の評価:地味ながらも味のある一本

1985年当時、『エレベーターアクション』が店頭に並んだ際、プレイヤーの第一印象は「地味だが気になる作品」というものだった。 同年は『スーパーマリオブラザーズ』や『アイスクライマー』など、横スクロールアクションの名作が次々と登場していたため、縦移動を中心にした本作は一見すると派手さに欠けるように見えた。 しかし、実際にプレイしてみるとその印象は一変する。テンポよく展開する潜入アクション、敵を押しつぶす独特の爽快感、そして何よりも「緊張感のある静けさ」が他のタイトルとはまったく異なる体験を提供していた。

当時のファミコン雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』では、「アクション性と頭脳戦を融合させた異色作」と評され、特にステージ構成のバランスや難易度調整が高く評価された。一方で、「敵が急に強くなりすぎる」「当たり判定がシビアすぎる」という声もあり、全体的には“通好みの中級者向けタイトル”という位置づけだった。

◆ 子どもたちの間で広がった「静かなスリル」

当時の小学生たちの間では、『エレベーターアクション』は「ちょっと大人っぽいゲーム」として知られていた。派手な色彩や明快なBGMが主流だったファミコン市場において、この作品のモノトーン調のビル内描写と静かな雰囲気は異色だった。 そのため、友達同士でワイワイ遊ぶというよりも、一人でじっくりと挑戦するタイプのプレイヤーに人気があった。

特に印象的だったのが、敵をエレベーターで押しつぶす場面。学校ではこの「潰した瞬間の効果音」を真似する子どもが多く、シリアスなスパイゲームでありながら、なぜか笑いを誘う場面として語り草になっていた。
また、「上手くやれば敵を連続で潰せる」「ドアの開け閉めのタイミングを完璧に合わせると無敵になれる」など、子どもたちの間で半ば都市伝説のような攻略情報が共有されていたのも興味深い。

◆ 雑誌レビューの論調:移植度と遊びやすさ

ゲーム誌や専門誌でのレビューは、やや辛口ではあるが全体的に好意的なものが多かった。 アーケード版と比較するとグラフィックや演出が大幅に簡略化されていたため、ビジュアル面では評価が低めだったが、操作性と遊びやすさに関しては「家庭用としてよくまとまっている」との意見が目立った。

『マイコンBASICマガジン』1985年11月号では、

「原作の持つ緊張感をファミコンで再現した努力は認めたい。難易度は高いが、操作レスポンスが良く中毒性がある」
と評価されており、
また別の誌面では、
「マイクロニクス移植としては比較的安定した仕上がり」
という皮肉まじりのコメントも見られた。

当時のプレイヤーにとって、“マイクロニクス製=操作が重い”という印象があったため、その中で『エレベーターアクション』は「意外と遊べる」という評価を得た点は注目に値する。

◆ プレイヤーの記憶に残る「一撃の重み」

本作を体験したプレイヤーが今でも口を揃えて語るのは、「一発の弾丸の重み」だ。 主人公も敵も、たった一発で倒れてしまう。その緊張感が全編を支配しており、ミスした瞬間の悔しさが記憶に焼き付く。 特に、赤いドアをすべて回収してあと一歩で脱出――というタイミングで敵の弾に倒れたときの絶望感は、多くのプレイヤーの心に残っている。

逆に、ギリギリで敵をかわし、最後の階層で逃走車に飛び乗れたときの達成感は格別。短い1プレイの中に映画的な緊張と解放が凝縮されており、プレイヤーはまさに「自分の手でスパイ映画を演じる」ような体験をしていた。

◆ 中級者・上級者からの支持

初心者にとっては難易度の高い作品だったが、上達すればするほどプレイが安定し、自分の成長を実感できる“技量依存型”の構成がコアゲーマーに支持された。 特に、敵の行動パターンを読み切って「ノーダメージで全書類回収」を達成するプレイヤーは憧れの的で、当時のファミコン雑誌にも「完璧潜入クリア法」といった特集記事が掲載されたほどだ。

この作品は、「クリアするだけでは終わらない」。より美しい動き、より無駄のない潜入を追求する楽しみがあり、それが後のスピードラン文化の萌芽のひとつとも言われている。

◆ 現代のレトロゲームファンからの再評価

近年、YouTubeやSNSなどで80年代のレトロゲームが再評価される中、『エレベーターアクション』も再び注目を浴びている。 「ファミコン時代のステルスゲームの原点」「テンポと静寂の美学」と評する声も多く、単純なアクションではなく“計算された緊張感”を評価する人が増えている。

特に現代のゲームに慣れた若いプレイヤーからは、「難しいけれど理不尽ではない」「敵の配置が絶妙で学び甲斐がある」といった感想も見られ、時代を超えて通用する設計思想が称賛されている。
また、Nintendo Switch Onlineなどでの再配信により、手軽に遊べるようになったことで新規ファンが増え、SNS上では「地味にハマる」「落ち着いた緊張感が心地よい」といったコメントが相次いでいる。

◆ 海外ファンからの評価

海外ではアーケード版の人気が高く、特に北米では「Elevator Action」は“Classic Spy Game”として語られている。ファミコン版(NES版)はグラフィックが簡略化されているにも関わらず、「家庭で遊べるスリル」として根強い人気を誇った。 欧米のレトロゲームレビューサイト「Retro Sanctuary」では、 > “A fine example of early stealth-action. The elevator mechanic gives it a puzzle-like quality.” (初期ステルスアクションの好例。エレベーターという仕掛けがパズル的な奥深さを与えている) と高く評価されている。

日本でも同様に、“シンプルだけど繰り返し遊べる”という声が多く、ジャンルの壁を超えて愛される普遍的な魅力を持つことが証明されている。

◆ メディアやゲーム史における位置づけ

ゲーム史的に見ると、『エレベーターアクション』は「ステルスアクション」という概念を一般に広めた最初期の作品の一つとして位置づけられている。 その後の『メタルギア』(1987年・MSX2)や『ローリングサンダー』(1986年・ナムコ)など、隠密行動を重視するアクションゲームの基盤を作ったといっても過言ではない。

タイトー自体もこの人気を受けて、1990年代には続編『エレベーターアクション リターンズ』をリリース。さらに2000年代以降には移植版・リメイク版が登場し、シリーズとしての生命を保ち続けている。ファミコン版はその原点として、今なお多くのファンに懐かしさと共に語られている。

◆ プレイヤーの声から見る“愛される理由”

SNS上でのファンのコメントを見ても、『エレベーターアクション』は単なる懐古対象ではなく、“今でも遊べる”という評価が多い。 「ルールが分かりやすく、数分で世界観に入り込める」「何度遊んでも展開が微妙に違って飽きない」「失敗がすぐに次の挑戦につながるテンポの良さが最高」など、プレイ体験そのものを肯定する声が目立つ。

一方で、「敵の出現が理不尽」「時間制限が厳しすぎる」といった意見も少なくない。しかし、そうした厳しさも含めて“ファミコンらしい”と捉えるプレイヤーが多く、今となってはその難しささえも味わいの一部として愛されている。

◆ 総評:静けさの中に宿る名作の余韻

『エレベーターアクション』は、当時のアクションゲームの中で決して派手ではなかったが、プレイヤーの心に残る“緊張の体験”を与えた作品である。銃撃戦のスリルと、潜入任務の静けさが同居する独特の空気感は、他に類を見ない。 シンプルながらも、遊ぶたびに違う展開が生まれる設計――それが本作を時代を超えて輝かせている理由だろう。 「派手さのない面白さ」を追求したその美学は、今なお多くのクリエイターやプレイヤーに影響を与え続けている。

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■ 良かったところ

◆ 操作のシンプルさと理解しやすいルール

『エレベーターアクション』の最大の長所は、誰でもすぐにルールを理解できるシンプルさにある。 操作は「移動・ジャンプ・射撃・ドアに入る」だけ。この4つの動作で全ての行動が成立する。そのため、初めてコントローラーを握ったプレイヤーでも数分で基本操作をマスターできる。 シンプルでありながらも、状況によって判断が変わる奥深さがあるため、初心者から上級者まで飽きずに遊べる構造になっていた。

また、ゲーム開始直後からプレイヤーが「何をすればいいのか」を直感的に理解できる点も素晴らしい。屋上から降りていく、赤いドアを開ける、逃走車を目指す――目的が明確であり、説明書を読まなくても目的を掴める設計は当時として画期的だった。
多くのプレイヤーが「初めて遊んでも迷わない」「感覚的に理解できる」と感じたこの親しみやすさは、ファミコン初期の名作たちに共通する魅力である。

◆ エレベーターという“仕掛け”の面白さ

タイトルに冠された「エレベーター」が、単なる移動手段にとどまらず、ゲーム全体の戦略要素として機能していることは本作の大きな魅力だ。 上下に動くエレベーターを使って敵を回避したり、逆におびき寄せて押しつぶすなど、状況に応じた多彩な使い方が可能。これによって、単調な上下移動が戦略的な駆け引きに変化している。

さらに、敵がエレベーターに乗り込もうとする瞬間を狙うことで、一撃で倒す“爽快な瞬間”を生み出せる。この「タイミングを合わせて仕留める」感覚は、プレイヤーの集中力を高め、成功したときの喜びを倍増させた。
多くのファンが「敵をエレベーターで潰す快感」を語るのは、この緻密に設計されたシステムの完成度ゆえだ。

◆ 独特の緊張感と静けさの演出

『エレベーターアクション』には、他のアクションゲームにはない“静寂のスリル”がある。 BGMは控えめで、銃声や足音、ドアの開閉音といった効果音が際立つ構成。これが、まるで映画のワンシーンを操作しているような臨場感を作り出していた。 敵の足音が近づいてくる音、ドアの開く微かな音――それらがプレイヤーの想像力を刺激し、「次はどこから敵が現れるのか」と緊張が高まる。

特に印象的なのは、敵が画面外で動いている音が小さく聞こえる演出。当時のファミコンでは珍しい“音による情報提示”の試みであり、プレイヤーが耳を頼りに行動するという体験を提供した。
この静けさが生む没入感こそが、本作を単なるアクションではなく“潜入体験”へと昇華させている。

◆ 成功したときの達成感の強さ

本作のもう一つの大きな魅力は、ミッションを完了したときの「達成感の大きさ」である。 敵をかわしながら赤いドアの書類をすべて回収し、無事に地下の逃走車に乗り込んだ瞬間――あの短い演出に、プレイヤーは心からの安堵と勝利の余韻を感じる。 特に、制限時間や敵の圧力の中でギリギリの脱出に成功したときは、思わず声を上げるほどの快感を味わえた。

また、1プレイの時間が短いため、失敗してもすぐに再挑戦できる。
「次こそ完璧に潜入してやる」というリトライ意欲を自然に掻き立てる設計が、繰り返しプレイしたくなる中毒性を生み出していた。

◆ 初心者にも優しい“段階的な学習性”

『エレベーターアクション』は決して易しいゲームではないが、プレイヤーが少しずつ上達を実感できる構造になっている。 最初は敵の動きを読むことすら難しいが、プレイを重ねるうちに「この階で敵が来る」「この距離なら先に撃てる」といった感覚が自然に身についていく。 この“成長の実感”がプレイヤーのモチベーションを支え、クリアへの意欲を維持させる。

また、プレイごとに微妙に変化する敵の出現タイミングが、飽きの来ない要素として機能している。毎回同じ展開にはならないため、プレイヤーは常に新しい挑戦を味わうことができた。
これは現代のローグライクゲームにも通じる設計思想であり、ファミコン時代における先駆的な仕組みだったと言える。

◆ キャラクターデザインの魅力と演出の妙

ファミコンの限られたドット表現の中で、スーツ姿のスパイと黒服の警備員というキャラクターがしっかりと描き分けられている点も評価が高い。 プレイヤーキャラは、無駄のないドット構成ながらスタイリッシュな立ち姿で、“任務を遂行するプロのスパイ”という雰囲気を見事に表現している。 敵もまた、帽子をかぶったシルエットで統一され、プレイヤーが視覚的にすぐ区別できる工夫が施されている。

さらに、ドアを開けた瞬間のアニメーションや、エレベーターの動作の滑らかさなど、細部の演出が作品全体の完成度を高めている。ファミコン初期の技術的制約を考えると、これらのアニメーション表現は驚異的だった。

◆ バランスの取れた難易度と中毒性

本作の難易度は、決して簡単ではない。しかし、理不尽な不公平感が少ないため、プレイヤーは「失敗しても納得できる」感覚を持てる。 敵に倒されたとしても、「今のは自分の判断ミスだった」と理解できる設計が、リトライ意欲を高めていた。 特に、敵の出現位置がランダムに変化することで緊張感が維持され、毎回のプレイが新鮮に感じられる。

多くのアクションゲームが派手な演出で盛り上げる中、本作は“淡々と続く緊張”を楽しませることで独自の中毒性を生み出した。短い1プレイの中に、プレイヤーが集中して全力を出す余地が詰まっている。

◆ 音楽・効果音のセンスと没入感

BGMのリズムはシンプルながらも耳に残るメロディで、スパイ映画を思わせる落ち着いた雰囲気を演出している。特に、静かな低音ベースが流れる中で銃声が響くときの緊張感は抜群だ。 ファミコンの3音源だけでここまで雰囲気を作り出した音作りのセンスは、当時のプレイヤーに強い印象を残した。

さらに、敵を倒したときやドアを開けたときの効果音が絶妙で、プレイヤーの行動に即した“フィードバック”を的確に伝えてくれる。
この“音の気持ちよさ”がリズムゲーム的な満足感を生み、プレイヤーを無意識にゲームへ引き込んでいった。

◆ 当時としての完成度の高さ

1985年というファミコン黎明期において、『エレベーターアクション』の完成度は群を抜いていた。 同時期の他タイトルと比較しても、アニメーションの滑らかさや操作応答の確かさ、ステージ構成の整然さは際立っている。 限られた容量でここまで緊張と遊び心を両立させたタイトーの設計力は、多くのファンに感嘆を与えた。

また、当時のプレイヤーの多くが「何度もやり直してしまう」と語るほどの“中毒性”を備えていたことは、完成度の高さを物語っている。

◆ 総評:地味だが確実に心に残る名作

『エレベーターアクション』は、決して派手な作品ではない。しかし、シンプルな中に深い戦略性があり、遊ぶたびに発見がある。 それはまるで、静かなスパイ映画のように、派手な爆発よりも“緊迫した沈黙”でプレイヤーを魅了するタイプのゲームだ。

敵の動きを読み、赤いドアを回収し、最後に逃走車で脱出する――この一連の流れがもたらす「計画が成功した瞬間の快感」こそ、本作の真骨頂。
多くのプレイヤーがこの達成感に魅せられ、何十年経った今も「もう一度遊びたくなる」と語るのは、その静かな熱狂が時代を超えて色あせない証拠である。

■■■

■ 悪かったところ

◆ アーケード版に比べると再現度が低い

まず最も多くのプレイヤーが口にした不満点は、「アーケード版と比べると物足りない」というものである。 もともと『エレベーターアクション』は1983年にタイトーの業務用アーケードゲームとして登場し、滑らかなアニメーションと臨場感あるサウンドで高い人気を誇っていた。 それに対し、ファミコン版ではキャラクターの動きや背景のディテールが大幅に簡略化されており、「家庭で遊べること」に焦点が置かれた結果、全体的にスケールダウンした印象を与えた。

また、アーケード版では敵が階層ごとに多様な行動パターンを見せたのに対し、ファミコン版ではパターン数が少なく、単調になりがち。ビル内の背景もどのステージでもほぼ同じ構造で、視覚的な変化に乏しい。
当時のファンの間では「家庭用の移植としては仕方がない」「もう少し演出に工夫がほしかった」といった声が多く、評価が分かれたポイントだった。

◆ 難易度バランスの急激な上昇

ファミコン版独自の仕様として、プレイ時間が3分ほど経過すると敵の攻撃が急激に激しくなる“難易度上昇モード”がある。 これが問題視されたのは、その変化があまりにも唐突だったことだ。 敵の動きが速くなり、攻撃の精度も上がる上に、マシンガンを持った敵が現れるため、慎重に攻略していたプレイヤーほど逆に不利になる。

アーケード版では、この難易度上昇は徐々に進行し、プレイヤーが状況を読み取って対応できる設計だった。
しかし、ファミコン版では時間経過によって突然戦況が変わるため、テンポを崩されて理不尽に感じる場面が多かった。
特に、赤いドアを慎重に回収しながら進めるスタイルのプレイヤーは、気づけば時間切れによって難易度が激化し、回避不能な状況に追い込まれることも少なくなかった。

◆ 敵AIの単調さと理不尽な動き

もうひとつの弱点は、敵キャラクターのAI(行動パターン)の単調さだ。 基本的にはプレイヤーの位置に合わせて移動してくるが、一定の距離になると突然立ち止まって射撃するなど、不規則で読みにくい挙動を見せる。 この「急に止まる」動きがプレイヤーにとって予測不能で、理不尽な被弾につながることがあった。

さらに、敵がエレベーターを利用してくる場面では、AIが階層を無視して“瞬間移動”するように見えるバグ的挙動も確認されていた。
このため、一瞬前まで安全だったエリアに敵が突然現れて射撃してくるという、避けようのない展開が起こることもあり、プレイヤーのストレス要因となった。

◆ ジャンプ操作の硬さと慣性の違和感

ファミコン版『エレベーターアクション』は、全体的に操作レスポンスが重めで、ジャンプ動作にやや“硬さ”がある。 特に、ジャンプ直後に方向を変えたり、着地後にすぐに銃を撃とうとすると入力が反応しないことがあり、細かい動きが求められる場面では不自由さを感じた。 この“慣性のクセ”がプレイヤーの感覚と合わず、アーケード版の軽快さを知るユーザーほど違和感を覚えた。

また、階段やエレベーターの出入り判定も曖昧で、わずかな位置ズレで乗り遅れることがあった。
特にエレベーターの端に立っているときにジャンプボタンを押すと、落下扱いになる場合があり、初心者にとっては理不尽なミスに感じられた。

◆ BGM・効果音の単調さ

アーケード版では、階層が進むにつれてBGMが変化したり、敵が強化される際に緊迫した曲調に切り替わるなど、ドラマチックな音演出が存在した。 しかしファミコン版では、ハードの制約上、BGMが一曲しか用意されておらず、ゲーム全体を通して同じメロディが繰り返される。 プレイヤーからは「雰囲気は良いが単調」「緊張感が続きすぎて疲れる」といった意見も寄せられた。

また、ドアの開閉や銃撃音の種類も限られており、長時間プレイしているとやや飽きが来る。
ファミコン初期の作品としては仕方のない面もあるが、後年のプレイヤーからは「もう少し音のバリエーションが欲しかった」との評価が多い。

◆ ステージに変化が少ない構成

本作のステージは、基本的に同じビルの構造が繰り返されるだけであり、外観や背景に大きな変化がない。 プレイヤーの目的は常に「屋上から地下への潜入」で、進むごとに景色が変わることもなければ、敵の種類もほとんど増えない。 このため、長時間遊ぶと“同じことを繰り返している”感覚になりやすく、飽きやすいという指摘もあった。

アーケード版ではステージ進行に伴って照明や背景色が変化するなど、微細な演出で進行感を演出していたが、ファミコン版ではその要素が省略されている。
もしステージごとに外観や内部構造が少しずつ変化していたら、さらに深い没入感が得られたかもしれない。

◆ タイムアウト時の演出不足

アーケード版で印象的だったのは、タイムアウト(時間切れ)時にBGMが変化し、敵が一斉に攻撃的になる演出だった。 プレイヤーは音で危険を察知できたため、緊迫感と同時に“クライマックス”のような盛り上がりを味わえた。 しかし、ファミコン版ではこの演出が削除され、時間切れになってもBGMは変化しない。 代わりに、突然マシンガン兵が現れるというシステムになっており、プレイヤーにとっては「なぜ急に強くなったのか分からない」という戸惑いが残った。

このため、緊張のピークが演出的に伝わらず、アーケード版の持っていた“映画的なテンションの高まり”が弱まってしまった。

◆ プレイヤーキャラクターの当たり判定が厳しい

当たり判定の厳しさも多くのプレイヤーが不満を覚えた部分である。 敵の弾は見た目よりも当たり判定が大きく、少しでもかすれば即ミス扱い。特にエレベーターや階段上での攻防では、弾道とキャラクターの位置が噛み合わずに理不尽な被弾が起こることが多かった。 この判定の厳しさが、「慎重に動いても結局やられる」と感じる要因になっていた。

一方で、慣れるとそのシビアさが逆に“緊張感を高める要素”として働くため、後年のファンの中には「そこが良い」と評価する声もあったが、初見プレイヤーにとってはやはり敷居が高かった。

◆ グラフィックの単調さと色使い

1985年当時のファミコンゲームとしては標準的ではあったが、全体の色使いが暗く、背景も同じトーンで統一されているため、視覚的な変化に乏しかった。 ビル内の壁や床、扉の色も似通っており、画面全体が灰色や茶色に偏っている。 このため「暗すぎて敵が見づらい」「ステージごとの違いが分からない」といった意見が挙がっていた。

ただし、スパイ映画のような雰囲気を狙った演出として見ると、この色調が作品のトーンにマッチしていたとも言える。つまり、「味」として受け止めるか「地味」と見るかはプレイヤーによって評価が分かれた。

◆ まとめ:惜しさと愛着の共存

『エレベーターアクション』のファミコン版は、確かにアーケード版に比べると粗が目立つ。 操作の硬さ、演出の省略、単調な構成――それらは当時の技術的制約と移植コストの影響によるものだろう。 だが、それでも本作は「家庭でこの緊張感を味わえた」数少ないタイトルであり、ファンにとっては愛着深い一本として記憶されている。

多くのプレイヤーが「不満もあるけど、ついまたやりたくなる」と語る理由は、この作品が持つ根源的な面白さ――緊張と達成感のバランス――が揺るがなかったからだ。
つまり、“完成度の高い未完成品”として、プレイヤーの心に残り続けたのである。

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■ 好きなキャラクター

◆ 主人公スパイ:無言で任務を遂行するプロフェッショナル

『エレベーターアクション』の主人公は、名前こそ明かされていないが、スーツ姿にサングラスをかけた“無口なスパイ”として描かれている。彼は言葉を発しない代わりに、その行動でプレイヤーに緊張感と信頼感を与える存在だ。 ドット絵で表現されたシンプルな外見ながら、黒いスーツと赤みがかったネクタイ、無駄のない動作が“熟練の諜報員”であることを感じさせる。プレイヤーはそのキャラクターを通して、敵地潜入という架空の任務をリアルに体感していくのだ。

このスパイが魅力的なのは、ただ敵を倒すだけではなく、常に冷静沈着である点だ。撃つべきときに撃ち、逃げるべきときには一歩も迷わない。BGMが静かであればあるほど、彼の動作が際立ち、プレイヤーの緊張と一体化していく。
80年代のゲームキャラクターはデフォルメ的な造形が多かったが、このスパイには“現実感”があった。まるで海外映画の主人公のようなクールさを放ち、プレイヤーが憧れを抱く存在になっていた。

◆ 黒服の敵警備員:単純ながら象徴的な存在

スパイの前に立ちはだかるのが、黒いスーツと帽子を身につけた警備員たちだ。 彼らは常に無言で、プレイヤーを見つけるとためらいなく発砲してくる。その動きは単純ながらも、ドット絵の小さな身体から放たれる弾丸が驚くほど的確で、侮れない存在感を放っている。

この敵キャラのデザインは、映画『007』シリーズなどに登場する無表情なエージェントを思わせ、スパイものらしい緊張感を強めていた。
彼らが何者なのか、どの組織に属しているのかは語られない。だからこそプレイヤーの想像を刺激し、ストーリーを補完する余地を残している。
「黒服の敵=謎の組織の手先」という象徴的な演出は、80年代アクションゲームの中でも印象的で、プレイヤーの記憶に深く刻まれている。

さらに、彼らの出現タイミングが絶妙なのも魅力の一つ。ドアの陰から突然現れたり、階段を降りる途中に鉢合わせたりする瞬間は、何度遊んでも心拍数が上がる。
その存在は単なる障害ではなく、ゲーム全体に“生きた敵”としての緊張感を与えていた。

◆ マシンガン兵:恐怖と興奮を生み出す強敵

ゲームが進行し、時間が経過すると現れるのが、強敵「マシンガン兵」である。 通常の敵とは異なり、彼らは高速で移動し、連射能力を持つ。そのため、1発のミスが致命傷につながる。プレイヤーにとっては「現れた瞬間に空気が変わる」存在だった。

このマシンガン兵の登場は、プレイヤーにとって試練であると同時に、スリルを最大限に引き上げる要素でもある。静かな潜入から一転、戦場のような銃撃戦に突入する瞬間――この緩急が本作の魅力をより引き立てていた。
一方で、その強さが“理不尽”と感じる人も少なくなかったが、多くのプレイヤーは「彼をどう攻略するか」を考えること自体を楽しんでいた。
中には、エレベーターで彼らを一網打尽にする「潰しテクニック」を習得し、得点稼ぎのチャンスとして活用する上級者もいた。

マシンガン兵のドットデザインも、ファミコンとしては秀逸だった。通常兵より少し大きい体格と、持ち上げた銃のシルエットで、即座に“危険な敵”だと識別できるようになっている。画面内で彼が登場した瞬間のプレッシャーは、今なおファンの間で語り草だ。

◆ エレベーター自体も“キャラクター”としての存在感

興味深いのは、プレイヤーやファンの中には「エレベーターそのものをキャラクターのように感じる」という声が多い点だ。 実際、本作ではエレベーターが単なる背景ではなく、意思を持った“舞台装置”のように振る舞う。 ゆっくりと上昇するその動き、敵を押し潰すときの鈍い効果音、待ってくれない冷徹さ――それらがまるで人格を持っているかのように感じられる。

プレイヤーは時にエレベーターに救われ、時に裏切られる。
乗った瞬間に敵の弾が飛んできたり、呼んでも来なかったりと、思うように動いてくれないことも多い。だが、それがまた“現実の機械っぽさ”を生み、世界観のリアリティを支えている。
ゲーム中にプレイヤーが最も多く「頼る」のはこのエレベーターであり、それはまさに無機質な相棒のような存在だった。

◆ プレイヤーの間で人気の“コミカルな倒れ方”

『エレベーターアクション』では、敵を倒したときのアニメーションがどこかコミカルで、恐怖よりも爽快感を与える。 特に、エレベーターに潰された敵が一瞬で平らになる演出や、ジャンプキックを受けて画面外に吹き飛ぶ描写は、シリアスな世界観の中にユーモアを添えていた。 当時のファンは「敵を潰すのが楽しい」「無言で倒れる姿が妙にクセになる」と語り、シンプルなドットアニメの中に“笑える魅力”を見出していた。

このように、キャラクターの挙動そのものがプレイヤー体験を豊かにしており、敵が単なる障害ではなく「ゲームの味」として記憶に残った。

◆ キャラクターが語らずとも語る“物語性”

『エレベーターアクション』には、セリフやテキストによる物語は一切存在しない。にもかかわらず、プレイヤーは自然と状況を理解し、主人公に感情移入する。 それは、登場キャラクターの行動や配置そのものが“語り”の役割を担っているからだ。 敵がどのように配置されているか、どのタイミングで銃を構えるか――それが、この世界の緊迫感や任務の危険度を無言のうちに伝えている。

例えば、ステージが進むにつれて敵の反応速度が上がるのは、「主人公の潜入がバレた」ことを示しているとも解釈できる。
こうした“プレイヤーが自分で物語を読み取る余地”が、キャラクターたちの存在をより立体的に感じさせていた。

◆ シリーズを通しての人気キャラクター像

後に登場した『エレベーターアクション リターンズ』(1994年・アーケード)や『エレベーターアクション オールド&ニュー』(2002年・GBA)でも、基本的なキャラクター性は受け継がれている。 特に主人公スパイの“無口でスタイリッシュ”というイメージはシリーズの根幹であり、ファンからは「名前はいらない」「あの無表情さがいい」と支持されている。

彼は、プレイヤー自身の投影として存在している。台詞がなく、感情表現も最小限だからこそ、プレイヤーが“自分が潜入している”という没入感を得られる。
この無名のスパイ像は、のちのゲーム『メタルギア』や『スプリンターセル』などにおける“プレイヤー=エージェント”の原型とも言えるだろう。

◆ 総評:キャラクターは少なくとも印象は強烈

『エレベーターアクション』の登場人物はわずか数種類。だが、それぞれが強烈な印象を残している。 主人公のスパイは冷静沈着なプロとして、敵の黒服たちは無表情な恐怖として、マシンガン兵は絶望的な緊張感として――そしてエレベーター自体は、冷たい金属の相棒として。 セリフも名前もなく、感情描写もない。それでもプレイヤーは彼らの“存在”を確かに感じ取る。

この最小限のキャラクター表現で最大限の物語性を生み出す手法は、タイトーの演出哲学を象徴している。
プレイヤーが今でも「スパイの動き」「敵の登場音」「潰された瞬間の効果音」を鮮明に覚えているのは、それだけキャラクターの印象が強く、心に残るデザインだったからだ。

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■ 中古市場での現状

◆ ヤフオク!での取引傾向:状態による価格差が明確

ヤフオク!では『エレベーターアクション』の出品数は常時一定数が見られ、ファミコン初期タイトルとしては比較的安定した取引が続いている。 2025年現在の相場は、**ソフト単品で1,200円〜2,800円前後**が中心価格帯。状態が良好なものほど価格が上がる傾向がある。

例えば、ラベルに色あせや日焼けが見られるものは1,000円台前半で落札されるケースが多く、一方で箱・説明書付きの完品状態になると2,500〜3,000円程度に上昇する。
さらに、外箱が美品で角の潰れや日焼けがないものは、コレクターによる入札競争が起こりやすく、3,500円〜4,000円に達することもある。

近年では“初期ロット版”の識別を明記した出品も見られ、カートリッジのラベル印刷や背面刻印の違いを楽しむコレクター層も増えている。
ヤフオク!特有の特徴として、出品者が状態を細かく説明しているケースほど入札数が伸び、特に「動作確認済・清掃済・無臭」といった安心感のある説明が価格を押し上げる傾向にある。

◆ メルカリでの人気:手軽に入手できる定番ファミコンソフト

フリマアプリ「メルカリ」では、『エレベーターアクション』はファミコン世代の中でも人気が根強く、出品数が安定している。 2025年時点の平均販売価格は**1,500〜2,600円前後**。 特に「箱・説明書あり」「動作確認済」と記載されたものは2,000円前後で素早く売れる傾向があり、出品から数日で取引が成立することが多い。

状態が悪いソフト(ラベル剥がれ、端子汚れなど)は1,200円前後で値下げ交渉が行われるケースが多く、出品者によるメンテナンス有無で明確な価格差が出る。
また、「送料無料」「即購入可」「匿名配送」などの条件がある商品は買い手が付きやすい。
全体として、メルカリは“コレクション目的”というより“懐かしさで再プレイしたい人”が中心で、販売速度が早いのが特徴だ。

稀に「未使用・未開封」と明記された出品もあり、その場合は即決3,000〜3,800円前後で落札される。
箱の色褪せが少なく、付属のタイトーカタログやチラシが残っている個体はさらに高値がつく傾向がある。

◆ Amazonマーケットプレイス:やや高値だが安定した流通

Amazonマーケットプレイスでも『エレベーターアクション』は中古ゲームカテゴリの定番として出品が続いている。 Amazonの場合、出品価格は他のフリマサイトよりやや高めに設定されており、**2,500〜3,800円**程度が相場。 これはAmazon独自の“販売保証・返品対応”の安心感によるもので、コレクターよりも「確実に動作するものを買いたい」という一般購入者が中心だ。

Amazon倉庫発送の“プライム対応”商品は価格が3,000円を超えることが多いが、説明書付き・清掃済みなど品質の安定感が高い。
一方で、個人出品による安価なもの(2,000円前後)もあるが、状態の説明が少ないため、購入者レビューの内容を確認してから購入するのが望ましい。

◆ 楽天市場:専門ショップによる安定供給

楽天市場では、中古ゲーム専門店が複数店舗出店しており、『エレベーターアクション』も常時取り扱いがある。 価格帯は**2,500〜3,500円前後**で推移しており、ショップによっては「端子クリーニング済み」「1週間保証付き」といった付加価値サービスを提供している。

また、楽天の特徴として「ポイント還元率」が高く、実質的な購入コストが抑えられるため、コレクターよりも“プレイ目的の購入者”に人気がある。
美品の在庫は少なく、完品クラスになると4,000円近い価格設定になるが、在庫が更新されるサイクルが比較的短いため、入手難易度は高くない。

◆ 駿河屋での販売状況:中古ゲーム市場のバロメーター

中古ソフト取扱いの大手「駿河屋」では、『エレベーターアクション』は長年にわたって定番タイトルの一つとして扱われている。 2025年時点での販売価格は、**ソフト単品が2,200〜2,980円前後、箱・説明書付き完品が3,200〜3,800円前後**で安定。 駿河屋は商品の状態ランク(A=美品、B=並、C=やや傷あり)を明示しているため、コンディションを重視するコレクターにも人気が高い。

特にAランク(美品)の完品は品薄傾向にあり、再入荷しても数日以内に売り切れるケースが多い。
また、駿河屋はレトロゲーム保存に力を入れており、カートリッジの端子磨き・ラベル保護などのメンテナンスを施して販売している点が信頼を得ている。

◆ プレミア化はしていないが人気は根強い

『エレベーターアクション』はファミコン初期のタイトー作品の中でも比較的流通量が多く、現時点では“プレミアソフト”には該当しない。 ただし、人気の持続性が高く、他タイトルと比べて価格の落ち込みが少ない点が特徴である。 一時的に価格が下がってもすぐに回復し、一定の需要を保ち続けている。

これは、プレイのしやすさと知名度の高さが要因だ。
他の初期タイトル(例:『ちゃっくんぽっぷ』『ルナーレボリューション』など)がマニア向けに偏る中、本作は一般層にも知られており、“入門的なレトロゲーム”として安定した人気を持っている。

◆ 完品・未開封品はコレクター市場で高値安定

特に希少性が高いのは、「未開封品」や「完品に近い美品」だ。 ファミコン発売から40年近くが経過した現在、外箱や説明書が完璧に残っているものは非常に少ない。 完品クラスでは**4,500〜6,000円前後**で取引される例もあり、状態によってはさらに高値がつく。 ビニールパッケージ未開封・日焼けなしの“完全保存品”クラスになると、コレクター間で8,000円前後まで値が上がることもある。

また、外箱裏面の印刷に微妙なロット違いがあることから、「初期版」「後期版」を比較するマニア層も存在する。
このような微差に価値を見出す文化が、ファミコンコレクター界隈の深みを象徴している。

◆ 復刻・配信版による影響

タイトーは本作をアーカイブタイトルとして複数のプラットフォームに再配信している。 Nintendo Switch Onlineのファミコンコレクション、PlayStationの「アーケードアーカイブス」シリーズ、さらにはタイトーメモリーズ(PS2)などで容易に遊べるようになったため、オリジナルカートリッジの“プレイ需要”はやや落ち着いた。

しかし、逆に「実機で遊びたい」「本物のカートリッジを持ちたい」というコレクター精神を刺激し、所有目的の需要はむしろ増加傾向にある。
復刻版が存在してもオリジナルの魅力は失われず、ファミコン版特有のドットやBGMを愛する層が確実に残っている。

◆ 総評:手に入りやすく、長く愛される安定銘柄

『エレベーターアクション』の中古市場は、レトロゲーム市場の中でも非常に安定している。 価格が暴騰することもなければ、大幅に下がることもない。流通量が適度にあり、需要が常に存在する“理想的なレトロゲームの流通モデル”と言える。

本作は「派手なプレミア価値」こそないが、ファミコンの歴史を象徴する存在として、多くのコレクターにとって“外せない一本”である。
特に、タイトー製タイトルを体系的に集めている人々にとっては基礎的価値を持つ作品であり、コレクションの“礎”として大切に扱われている。

40年を経てもなお、エレベーターの扉が開く音とともに、あの緊張感を再び味わいたい――
そんな思いで手に取る人々がいる限り、『エレベーターアクション』のカートリッジは、これからも静かに市場で生き続けていくだろう。

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