『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』(パソコンゲーム)

【公式・直販】 ゲーミング PC ノートパソコン 新品 Lenovo LOQ 15IRX9 15.6インチ FHD IPS液晶 GeForce RTX 4050 Core i7 13650HX メ..

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117,800 円 (税込)
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【発売】:ナツメ
【対応パソコン】:PC-9801
【発売日】:1994年12月2日
【ジャンル】:アドベンチャーゲーム

[game-ue]

■ 概要

● 変身ヒロイン×カードバトルという珍しいPC-98作品

『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』は、1994年12月2日にナツメから発売されたPC-9800シリーズ向けのカードバトル型アドベンチャーゲームです。対応機種はPC-9801シリーズ(VX以降)および一部EPSON機で、FM音源対応・バスマウス必須という、当時の“ハイエンド寄り”のPCユーザーをターゲットにした仕様になっていました。 メディアは3.5インチフロッピー5枚組で、インストールしてプレイする形式。定価は10,780円と、当時のPCゲームとしてもなかなかのプレミア価格帯に位置しており、「女の子キャラが多数登場するカードバトルもの」というコンセプトからも、完全にマニア層向けのタイトルであったことがうかがえます。 ジャンルとしては、テキストとイベントCGで進行するストーリー主体のアドベンチャーに、カードを使ったバトルパートが差し込まれる構成。プレイヤーは会話パートで情報を集めながら、要所要所でカードバトルに挑み、物語を先に進めていきます。コンシューマーではアクションやコマンド式RPGが主流だった魔法少女ものの中で、「PC-98で、カードバトル主体の変身ヒロイン」という組み合わせ自体がなかなかユニークな存在でした。キャラクターデザインはアニメ業界でも活躍した只野和子が担当しており、90年代アニメ調の丸みのあるデザインと、PC-98の高解像度グラフィックが噛み合った、華やかなビジュアルが大きな売りになっています。

● 恐竜絶滅級のエネルギーをめぐるSF寄りの設定

本作の世界観は、一見するとよくある「正義の美少女戦士VS悪の秘密結社」という図式ですが、その背景にはややハードなSF設定が隠されています。物語の起点は約6400万年前――ちょうど恐竜絶滅の引き金になったとされる巨大隕石の衝突です。この隕石の内部には、途方もないエネルギーを結晶として蓄えた秘宝「ジュエルハポネス」が眠っており、その力は核兵器をも凌ぐ破壊力を秘めているとされています。 このジュエルハポネスは、使い手次第で文明を一瞬で滅ぼす兵器にも、世界を大きく変えるエネルギー源にもなりうる存在であり、まさに“人類の運命を左右する宝石”。現代の地球では、その力を巡って良識ある科学者と悪の組織が暗闘を繰り広げており、プレイヤーはその最前線に立つ少女たち「リスキージュエル」を操作することになります。単なる魔法の宝石ではなく、恐竜絶滅クラスのエネルギーを内包した超科学的存在という設定が、物語全体に“ちょっと大人向け”のSFテイストを与えているのがポイントです。正義側も「それを封印する」のではなく「平和利用したい」と考えているため、ストーリーは単純な勧善懲悪ではなく「強大な力とどう付き合うか」というテーマも内包しています。

● リスキージュエルの少女たちと悪の組織デットオクトーバー

プレイヤー側の主役となるのは、変身ヒロインユニット「リスキージュエル」に属する3人の中学3年生の少女たちです。彼女たちはそれぞれ誕生石に由来するコードネームを持ち、変身時には共通の掛け声「チェンジ・リスキー!」を叫んで、軍楽隊風の華やかなコスチューム姿へと変身します。 ・天乃めぐみ(リスキールビー)は、体育会系で行動力のある熱血タイプ。ややぽっちゃり体型という設定も含めて、「頼れるお姉さん」的な雰囲気を持つチームリーダー的存在です。体育と音楽が得意科目というプロフィールも、戦闘時のパワフルさと、明るくノリのよい性格を強調しています。 ・悠樹ひとみ(リスキーエメラルド)は、財力のあるお嬢様であり、メンバーの中でもひときわ長身でスラリとしたモデル体型。エメラルドグリーンのロングヘアと、ややツンとした立ち振る舞いが印象的なキャラクターで、チームの火力担当と言えるほど攻撃面で優秀な戦力として描かれています。 ・沖野静香(リスキーサファイア)は、白い肌と赤いボブカットが特徴の理知的な少女。数学や家庭科が得意という設定の通り、作戦立案やサポート役を任されることが多く、冷静な性格と豊かなバストというギャップのあるデザインがキャラクター性を際立たせています。 彼女たちを束ねるのは、花椿紅子(リスキークリスタル)という天才科学者。紅子は自らも変身能力を持ち、司令塔であると同時に現場にも出る、頼れる大人の女性として描かれます。 対する敵勢力は、悪の秘密結社「デットオクトーバー」。組織の象徴的存在であるリスキーオニキスや、個性的な女性戦士たちからなる八人衆が立ちはだかり、各章ごとのボスとしてカードバトルで主人公たちを追い詰めていきます。 敵側も全員が宝石の名を冠したキャラクターで統一されており、「宝石の輝き」を善悪両方の陣営に配置することで、世界観の一体感が演出されています。

● アドベンチャーパートとカードバトルの流れ

ゲームの進行は、大きく分けて「物語を読み進めるアドベンチャーパート」と、「カードを使って戦うバトルパート」の二部構成です。アドベンチャーパートでは、PC-98らしいフルスクリーンのイベントCGを背景に、テキストとボイスでストーリーが展開します。シーンごとに多くの一枚絵が用意されており、場面転換のたびに次々と新しいCGが表示されるため、「PCで見るオリジナルアニメ」のような感覚で物語を楽しめるのが特徴です。 会話中には選択肢が挿入されることもあり、誰とどのタイミングで話すかによって、先に進むための情報を得たり、キャラクター同士の関係性が掘り下げられたりします。ただし、複雑に分岐するマルチシナリオというよりは、“一本道のアニメ作品をゲームとして体験する”という方向性が強く、テンポよくエピソードが次々に消化されていく構成になっています。 一方のカードバトルパートでは、リスキージュエル側の3人と敵キャラクターが対峙し、攻撃・防御・特殊効果などが描かれたカードを互いに切り合う形で勝敗が決します。プレイヤーは手札からどのカードを出すか、どのキャラクターに行動させるかを選び、敵の行動を読みながら優位に戦いを進めていきます。カードの強さだけでなく、どのタイミングで切るか、どのキャラを前に出すかといった“読み合い”も重要で、アドベンチャーパートで描かれた性格や人間関係を思い浮かべながらカード選択をするという、ちょっとしたロールプレイ感覚も味わえる構造です。

● スタッフとPC-98ならではの演出

本作の制作には、PC-98界隈やアニメファンにはおなじみのクリエイターが多数参加しています。シナリオは田中Q太郎、キャラクターデザインは前述の通り只野和子、原画やグラフィックには複数のペンネームを持つイラストレーター陣が名を連ねており、カードイラストやイベントCGの密度の高さには、当時のPCゲームとしてもかなりの力が注がれています。 サウンド面では寺田卓をはじめとするコンポーザーがFM音源を駆使し、キラキラしたポップなバトル曲から、敵の陰謀を感じさせるダークなBGMまで、テーマに沿った楽曲を多数収録。ボイスも主要キャストには鈴木真仁、桜井智、森谷密、橋本遊、中村尚子、八木田真樹といった当時の声優陣が起用されており、PC-98のスペックの範囲内で“声付きアニメゲーム”としての魅力を押し出しています。 またPC-98ならではの640×400ドット高解像度表示により、キャラクターの表情や衣装の細かな装飾までくっきり描き込まれている点も見逃せません。マウス操作前提のUIも、カード選択やメニュー操作を直感的に行えるよう配慮されており、キーボードだけのゲームと比べて“画面の上でキャラクターと対面している”感覚を強めています。 こうした要素が組み合わさることで、『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』は「PC-98時代の変身ヒロインカードバトルもの」というニッチな立ち位置でありながら、アニメファンと美少女ゲームファンの記憶に強く残る一本となっています。

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■ ゲームの魅力とは?

● 日常系コメディとシリアス展開が同居するストーリーの面白さ

『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』の一番わかりやすい魅力は、「中学3年生の女の子たちの日常」と「世界の命運を左右するバトル」が、同じ画面の中で自然に同居しているところです。普段はごく普通の女子中学生として、テストの点数に頭を抱えたり、部活のことで悩んだり、恋愛や友情に揺れたりしている彼女たちが、ひとたび“チェンジ・リスキー!”の掛け声とともにジュエルの力を解放すると、地球規模の危機に立ち向かう戦士へと早変わりします。このギャップが非常に心地よく、プレイヤーは笑いを誘う学園パートでキャラに感情移入しつつ、シリアスなバトルパートで「今度はちゃんと守ってあげたい」という保護欲のような感情を刺激されます。物語は基本的に章立てで進行し、それぞれに“日常エピソード→異変の兆候→敵との対決→小さな決着”というリズムがあり、アニメシリーズを一話ずつ見ていく感覚に近い構成です。1章ごとにキャラクターの背景や悩みが掘り下げられていくため、最初はただの記号に見えた設定(体育系・お嬢様・理知的な参謀など)が、話を進めるうちに「この子ならこう言いそう」「こういう時にはこう動く」と想像できるほど立体的になっていきます。ジュエルハポネスという巨大な設定がある一方で、会話のトーンや事件の規模は“中学生がなんとか踏ん張ればギリギリ解決できるライン”に抑えられており、重くなり過ぎないバランス感覚も魅力です。世界を救う話でありながら、どこか部活の延長のような泥臭さと青春感が漂っており、その独特の空気が本作ならではの味わいになっています。

● カードバトルが生み出す駆け引きとキャラ性のリンク

ゲーム部分の核となるカードバトルは、一見するとシンプルな数字比べのようでいて、実際にプレイすると「誰にどのカードを切らせるか」「どのタイミングで切り札を出すか」といった判断がじわじわ効いてくる作りになっています。たとえば、パワー系のルビーには攻撃力重視のカードを持たせて一気に突破口を開くのか、それとも参謀役のサファイアにトリッキーなカードを集中させて、敵の行動を縛るような戦い方をするのか、といった具合に、カード構成と行動順の組み合わせでバトル展開が大きく変化します。カード一枚一枚にはイラストや名称だけでなく、ささやかなフレーバーや性能の違いが用意されているため、「この技は彼女の性格に合っている」「このカードはこの敵にぶつけたい」といったイメージが自然と湧いてくるのも面白いところです。アドベンチャーパートで見たエピソードを踏まえて、『この子がここで無茶をするのは似合う』『ここはあえて冷静な方に任せたい』と考えながらカードを選ぶと、単なる数値上の最適解とは違う“自分なりのドラマ”がバトルの中に生まれます。運要素と戦略性のバランスも程よく、初心者でも何度か挑戦すれば突破できる一方で、カードの引きや使い方次第ではギリギリの戦いが何度も起き、勝った時の達成感はなかなかのものです。「アドベンチャーゲームだけど、ちゃんとゲームとして手ごたえがある」という感覚が、この作品への好意に直結していると言えます。

● PC-98グラフィックが映えまくる変身シーンとバトル演出

PC-9801シリーズ向けタイトルということもあり、本作は高解像度のグラフィックを前面に押し出した作りになっています。特に目を引くのが変身シーンや必殺技発動時のイベントCGで、軍楽隊風の制服に着替えた3人のポーズカットや、ジュエルの輝きが画面全体を染めるような演出は、当時のPCゲームとしてはかなり豪華な部類です。キャラクターの輪郭は細い線で丁寧に描かれ、陰影も手描きらしい密度で塗られているため、大きめのポートレートが画面に出てくるたびに「おっ」と目を引かれます。カードイラストもそれぞれの宝石や技名に合わせたデザインが施されており、単なる“攻撃カード”“防御カード”という記号を超えて、コレクションしたくなるビジュアルを備えています。背景グラフィックも、学校の教室、商店街、地下施設、敵アジトなど、舞台ごとの雰囲気がしっかり描き分けられており、ちょっとした画面の切り替えだけでも“場所が変わった”感覚が伝わってきます。今の目で見るとドットの粗さはあるものの、有限の解像度の中で“どこまで描き込むか”にこだわったピクセルアートならではの味があり、レトロPCゲーム特有の匂いを求めるプレイヤーにはたまらないポイントです。

● 声優陣とBGMがもたらすアニメ作品的な没入感

もう一つの大きな魅力は、ボイスとBGMによって“ほぼオリジナルアニメ”として成立しているところです。主要メンバーには当時活躍していた声優が起用されており、元気いっぱいの台詞回し、クールな諫め役、敵側の妖しい笑い声など、キャラクター性を押し上げる演技がふんだんに盛り込まれています。PC-98のスペック上、フルボイスというほど量は多くありませんが、重要な場面や感情の転換点にはしっかり肉声が入り、テキストだけでは伝わりにくいニュアンスを補ってくれます。BGMはFM音源らしいキラキラとした音色を前面に出しつつも、バトル曲ではややハードなフレーズを取り入れ、平和な日常パートでは明るく軽快なメロディが流れる、といった具合にメリハリが効いています。タイトル画面や変身シーンで流れるテーマ曲は、何度も耳にするうちに自然と口ずさめるほど印象に残り、ゲームをクリアしたあともふとした拍子にメロディだけが記憶に蘇る、という“アニメ主題歌的な残り方”をしてくれます。テキスト中心のノベルゲームとは一線を画した、視覚・聴覚を総動員して楽しむタイプの作品であり、「画面の前で一人でアニメを体験している」ような没入感を味わえるのが、本作ならではの強みと言えるでしょう。

● カード収集と成長要素がプレイ意欲をくすぐる

ストーリー主体のアドベンチャーでありながら、カードの収集要素がしっかり用意されている点も、本作の魅力として見逃せません。イベントの進行や特定の選択肢、バトルの勝ち方によって手に入るカードが変化する場面もあり、ひととおりクリアしたあとで「今度は違う選択をしてみよう」「あの場面で別の行動を取ったら、別のカードがもらえるのでは」といった再プレイ意欲が自然と湧いてきます。カードには上位互換や相性関係も設定されており、単に攻撃力の数字が大きいものだけを集めればよいわけではなく、自分の戦い方に合ったデッキ構成を試行錯誤する楽しさがあります。さらに、章を追うごとに敵も強力なカードを使ってくるため、“今ある手札でどうやって切り抜けるか”を考える戦術的な面白さも増していきます。アドベンチャーゲームにありがちな「一度見たら終わり」という消費的な遊び方ではなく、「次はもっと洗練されたデッキでスマートに勝ちたい」「あの強敵を今度こそ楽に倒したい」という“小さな目標”が積み重なり、気付くと何度も同じバトルを繰り返している、という中毒性を持っています。カードを集めてアルバム画面を埋めていくようなコレクション的な達成感もあり、コンプリートを目指すプレイヤーにとっては、長く遊べる一本になりやすい構造です。

● “変身美少女×PC-98”というニッチさそのものが持つ価値

最後に、この作品ならではの魅力として挙げたいのが、「変身ヒロインものを本格的にPC-98でやっている」という、ある種のニッチさです。90年代前半のPC-98市場では、戦略シミュレーションやビジネス用途の延長で楽しめるゲームが中心であり、コンシューマーゲーム機のような“キラキラした魔法少女もの”は決して多数派ではありませんでした。そんな中で、アニメ調のキャラクターデザインとボイス、カードバトルという遊びやすいシステムをまとめ上げた本作は、「アニメとPCゲームの橋渡しをした一本」として語りたくなる存在です。発売本数自体も決して多くはなかったため、今となっては知る人ぞ知るタイトルになっていますが、それゆえにコレクターやレトロPCファンの間では“見つけたら手に入れておきたいソフト”として名前が挙がりがちです。今の視点で遊ぶと、システム面では素朴な部分も多いものの、その素朴さがかえって“90年代PCゲームらしさ”を濃厚に感じさせてくれます。宝石をテーマにしたキャラクターたち、カードを介して交わされる戦い、FM音源のBGM、フロッピーを入れ替えながらページをめくるように進む物語――これらすべてが合わさって、当時の空気を丸ごと閉じ込めた小さなタイムカプセルのような一本になっているのです。

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■ ゲームの攻略など

● 序盤の進め方と基本的な立ち回り

本作の攻略でまず押さえておきたいのは、「アドベンチャーパートでの情報収集」と「カードバトルでのリスク管理」をきちんと分けて考えることです。序盤の数章はチュートリアル的な役割も兼ねており、強制敗北のような理不尽な展開は少ない代わりに、会話パートでの選択や行動順で後の難易度がじわじわ変化していく構造になっています。特に学校内でのイベントでは、3人のうち誰と一緒に行動するか、どのタイミングで紅子の研究室に顔を出すかといった選択によって、追加会話やカードの入手イベントが発生することがあります。最初のプレイでは、マップ上に現れる移動先を一つずつ丁寧に巡り、キャラクターアイコンが表示されている場所は極力すべて回る意識で進めるとよいでしょう。会話テキストの中には、一見ただの雑談に見えて実は敵の属性や今後出てくるトラップのヒントが紛れ込んでいることもあり、こうした情報を頭の片隅に入れておくだけでも、バトル時の対応力が大きく変わります。また、物語がまだ浅い章では、あえてカードバトルでギリギリまで粘って敵のパターンを観察し、相手がどのタイミングで強カードを切ってくるのか、どのキャラを優先して狙ってくるのかを見極めておくのも有効です。序盤の敵は比較的攻撃力が抑えられているため、多少のミスはリカバリーできます。この“学習期間”を活かして、自分なりの戦い方を早めに固めておくことが、中盤以降の安定攻略につながります。

● カードの役割を理解してデッキを整える

カードバトルで勝ち続けるには、「攻撃」「防御」「補助(特殊効果)」のバランスを意識したデッキ構築が欠かせません。攻撃カードばかりを詰め込むと、運よく手札が噛み合った時には爽快ですが、敵の強攻撃を受け止め切れずに被ダメージがかさみ、肝心な場面で逆転されてしまうことが増えます。一方、防御系に寄せすぎると、いつまでも決定打を与えられず、長期戦の末にじりじりと押し負ける展開になりがちです。理想的なのは、ルビーには高威力の攻撃カードを、エメラルドにはバランス型、サファイアには妨害や回復などの補助系カードを多めに持たせ、三人がそれぞれの役割を持った“ユニット”として機能する状態を作ることです。カードには属性や相性が設定されているものもあり、敵のタイプによっては特定のカードが一気に価値を増すこともあります。ストーリー中で手に入るカードはすべて同じ価値ではなく、イベントを丁寧に追うことでしか入手できない“準レア”のようなカードも紛れていますから、新しいカードを手に入れたら一度デッキを見直し、「今の戦い方と噛み合うか」「既存カードと役割が被っていないか」を確認しましょう。また、弱いカードも完全に捨て駒にせず、「敵の強攻撃を誘うための囮」や「終盤にデッキを回すための弾」など、別の役割を与える発想ができると、手札事故を減らすことができます。

● 3人の個性を活かした行動順とターゲット選択

戦闘中は、3人の行動順とどの敵を狙うかが勝敗を大きく左右します。ルビーは高い攻撃力を活かしたフィニッシャー役として、敵のHPがある程度削れたところで強カードを叩き込むのが基本です。序盤から無闇に突っ込ませるとヘイトを集めて集中攻撃を受け、あっという間に戦線離脱してしまうこともあるため、開幕はエメラルドやサファイアに場を作ってもらい、ルビーは中盤以降に照準を合わせるイメージで運用すると安定します。エメラルドは総合力が高く、敵の弱点を突けるカードも多いため、敵編成を見て“今もっとも脅威となる相手”を狙うスイーパー的な役割を担わせるとよいでしょう。敵側の中でも、バフやデバフを使ってくるサポートタイプのキャラを最優先で落とすと、その後の被害を大きく抑えられます。サファイアは補助とトリッキーな攻撃が得意で、敵の行動を遅延させたり、ダメージを肩代わりしたりといったカードを揃えておくと、他の二人が思い切り攻撃に専念できる状況を作り出せます。行動順の基本形としては「サファイアで場を整え→エメラルドで穴を広げ→ルビーで仕留める」という三段構えを意識しておくと、どの章でも応用が利きやすくなります。ターゲット選択では、「攻撃力の高い敵」か「厄介な特殊効果を持つ敵」のどちらかを優先し、HPが減っている敵をルビーの高威力カードで一気に落とす、という動きを繰り返すと安定度が増します。

● 中盤以降の難所とボス戦で意識したいポイント

物語が中盤に差しかかると、デットオクトーバー側の八人衆やリスキーオニキスとの本格的な対決が増え、こちらと同じようにコンボを仕掛けてくる敵が登場します。特に、複数のデバフを重ねてじわじわHPを削ってくるボスや、こちらのバフを打ち消すスキルを持った敵は、正面から力押しをしようとすると痛い目を見ます。こうした難所では、事前準備と情報収集が何より大切です。同じ章の中でも、ボス戦に入る前に「一旦セーブしておく→様子見で突っ込む→相手の手札傾向や行動パターンを確認→ロードして対策を練って再挑戦」という流れを一回挟むだけで、攻略難度がぐっと下がります。ボス戦の前に出入り自由なエリアや会話ポイントが残されている章では、仲間との会話を一通り確認し、敵の属性や弱点を匂わせる発言を拾うことも忘れずに。戦闘中は、敵の“切り札”と思われるカードの出方を探り、1度目の使用タイミングを見逃さないことが重要です。「HPが半分以下になったら出してくる」「こちらのメンバーが一人倒れた瞬間に使う」など、トリガー行動が設定されているボスもいるため、その条件を特定できれば、あらかじめ防御カードを温存したり、サファイアの妨害カードで強引に崩したりといった対処が可能になります。また、連戦になる章では、1戦目でカードを使い切ってしまわないように、ある程度余力を残して勝つことも意識しましょう。多少時間がかかっても、被ダメージを抑えつつ安全に勝ち進む方が、結果的にはトータルで楽になるケースが多いです。

● セーブとロード、テキストスキップを活用した効率プレイ

PC-98時代のアドベンチャーらしく、本作はセーブ・ロードの自由度が高く、章の区切りや重要な選択肢の前後など、自分のタイミングでこまめに記録を残すことができます。攻略の観点から言えば、「章の冒頭」「カードバトル直前」「特殊イベントが発生した直後」の3つを基準地点として複数スロットにセーブを分けておくのがおすすめです。これにより、行き詰まった時に過去の状態に戻って別ルートや別の選択肢を試すことが容易になり、カード収集やレアイベントの回収もはかどります。また、一度見たテキストを高速で送り飛ばせる機能を活用すれば、ロードを繰り返しつつもストレスを最小限に抑えられます。手動で連打するよりも、キー入力長押しや専用のスキップコマンドを利用すると、テキストを一気に流せるので、周回プレイ時には必ず押さえておきたいテクニックです。イベント分岐を探る際には、重要そうな選択肢の前でセーブ→分岐を一通り確認→気に入った結果の直前に戻る、という使い方をすると、無駄な周回を減らしつつもコンテンツを網羅できます。特定の条件を満たすことでしか手に入らないカードやイベントCGが存在するため、コンプリートを目指す場合は、メモを取りながらセーブデータを管理するのも有効です。

● 裏技・小ネタ的な楽しみ方

本作はいわゆる“派手な隠し要素”こそ多くないものの、プレイスタイルや行動順に応じて細かなリアクションが変化する、小ネタ的な要素が随所に仕込まれています。例えば、特定の章の冒頭で紅子の研究室に真っ先に向かうか、それとも寄り道してクラスメイトと会話してから訪ねるかによって、紅子のセリフ内容が微妙に変わったり、キャラクター同士の関係性が垣間見える小さなイベントが挟まれたりします。また、同じカードバトルでも、“あえて弱いカードだけで勝利する”“あるキャラに最後の一撃を必ず任せる”といった縛りプレイを意識することで、普段は見落としてしまう演出やセリフを楽しむこともできます。ネット上の攻略情報に頼らず、自分の勘や好みで行動してみると、「こんなシーンも用意されていたのか」と驚かされる発見があるはずです。周回プレイ時には、あえて序盤で手に入る強力なカードの使用を自粛し、標準的なカードのみでボスを突破するなど、自分なりのチャレンジ目標を設定すると、プレイの密度が一段階上がります。難易度そのものは理不尽なほど高いわけではないので、こうした“遊びの余白”を利用して、自分好みの楽しみ方を探っていくと、このゲームの懐の深さをより強く感じられるでしょう。

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■ 感想や評判

● 当時のPC-98ユーザーから見た「ちょっと贅沢な一本」

発売当時のPC-98ユーザーの間で『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』は、いわゆる“定番ソフト”というより、少し背伸びをして手を伸ばすタイプのタイトルとして受け止められていました。価格帯がやや高めで、しかもフロッピー枚数も多く、箱のデザインからして「思い切りキャラクター推し」という雰囲気をまとっていたため、店頭で見かけても即決する人ばかりではなく、「気になるけれど、次の給料日まで様子を見よう」と迷うようなポジションにあった作品です。それだけに、実際に購入したプレイヤーは、ある程度アニメや美少女ゲームに親しんでいる層が多く、そうした人たちの間では「グラフィックも声も気合が入った、ちょっとしたご褒美ソフト」という印象が強かったようです。PC-98のゲームショップや同人誌即売会などで交わされた当時の会話を振り返ると、「とにかくキャラが動いてしゃべるのがうれしい」「カードゲームとしても意外と遊べる」「パッケージから想像していたよりストーリーがしっかりしている」など、期待以上だったという声が少なくありません。一方で、シミュレーションや硬派なRPGを好むユーザーからは、「完全にアニメファン向け」「自分の趣味とは違うが出来は良さそう」というような、距離を取りつつも一定の評価をする感想も見られました。総じて、ターゲットをきちんと絞った結果、その層には深く刺さっていた、というのがこの作品の立ち位置だったと言えるでしょう。

● ストーリーとキャラクターへの感情移入のされ方

プレイした人の感想を見ていくと、まず真っ先に語られるのが「とにかくキャラクターが好ましい」という点です。3人の中学生戦士と紅子、それにライバル側の面々も含めて、どのキャラにも“語るべきポイント”が用意されており、最後までプレイすると誰かしら一人は特別にお気に入りのキャラクターが見つかる、という声が多く挙がっています。とりわけ評価されているのは、学園生活のドタバタとシリアスなバトルが、キャラクターの個性を揺るがさない形で積み重ねられているところです。日常パートでは、勉強の成績や部活の悩み、ささいな恋愛話やケンカなど、“本当にいそうな中学生”として描かれる一方で、ひとたび変身すれば世界の存亡をかけた戦いに身を投じる。この落差が、プレイヤーに強い印象を残しました。最初は軽いノリで進む掛け合いも、物語が進むにつれて敵の事情やジュエルハポネスの危険性が明らかになり、ふとした場面でキャラクターが不安や葛藤を口にするようになります。それでも彼女たちは完全に暗く沈むのではなく、互いを励まし合いながら前へ進もうとするため、プレイヤーも「なんとかこの子たちを無事にエンディングまで連れていきたい」という気持ちに自然と引き込まれていきます。エンディング到達後の感想では、「最後の章はうるっときた」「クリア後に日常パートのセリフを思い返すと、印象がガラッと変わる」といった声もあり、ストーリーの組み立てに対する満足度はかなり高い部類に入ります。

● カードバトルへの評価 ― シンプルだが侮れない手触り

カードバトル部分の評価は、「思っていたよりずっと遊べる」という驚きに近い感想が多く、中には「カードゲームの部分にハマって何度も周回した」というプレイヤーもいるほどです。ルール自体は複雑ではないものの、デッキ構築の自由度や、各キャラクターの得意分野に合わせた役割分担など、じっくり向き合うほど深みが出てくる作りになっています。その一方で、「完璧なバランス調整がされた本格派カードゲーム」とまではいかず、“ストーリーを盛り上げるための仕掛け”として用意されたもの、という位置づけであることもあり、ガチのゲーム性を求める層には少し物足りなさを感じさせた面もあります。具体的な感想としては、「初心者でも数回リトライすれば突破できるちょうどいい難しさ」「運に左右される場面もあるが、理不尽というほどではない」「敵のパターンを覚えると急に楽になるので、攻略する楽しみがある」といった声が多く、全体としては好意的な受け止められ方が主流です。また、カードイラストの出来の良さも相まって、「新しいカードを手に入れるだけでうれしい」「アルバム画面を埋めていくのが楽しい」という、コレクション的な満足感を評価する意見も目立ちます。カードゲーム部分だけを切り出して語られることは少ないものの、「アドベンチャーのおまけ」という領域をしっかり超えて、作品全体の印象を底上げしているシステムとして受け入れられていました。

● グラフィック・音声面に対する驚きと満足感

PC-98というハードの特性上、グラフィックや音声の出来はプレイヤーの評価に直結しますが、本作はその点でかなり高い評価を得ています。キャラクターデザインの時点でプロのアニメーターが参加していることもあり、イベントCGや立ち絵のクオリティは「当時のPCゲームとしては相当な水準」と感じたユーザーが多かったようです。特に変身シーンのカットや、必殺技が決まった瞬間の一枚絵は、「何度も見たくてわざと技を使ってしまう」「スクリーンショットを撮って保存した」という声が出るほどの人気ぶりでした。色使いは、宝石というモチーフに合わせて鮮やかな原色が多用されているにもかかわらず、全体としてうるさくならないバランスにまとめられており、“キラキラしているけれど目に優しい”という評価が多く見られます。音声面では、主要キャラクターにボイスが付いていることが大きな驚きとして受け止められました。当時のPC-98ゲームは、音声を売りにしている作品こそ増えつつあったものの、すべてのキャラにしっかり声が付いているタイトルはまだ少なく、本作のようにアニメさながらの掛け合いを楽しめる作品は、触れた瞬間に強いインパクトを残します。「声優陣の演技がテンション高めで楽しい」「ボイスが入るだけで、同じセリフでも受ける印象が変わる」といった感想は、当時から今に至るまで繰り返し語られているポイントです。BGMについても、「耳に残る主題曲」「日常シーンのほんわかした曲と、バトル曲の緊張感の差が気持ちいい」といった好意的な意見が多く、一部のファンの間ではサントラ的に音源だけを抜き出して楽しんでいた、というエピソードも語られています。

● ゲーム雑誌・ショップ店頭での評価の雰囲気

ゲーム雑誌やショップ店頭での扱われ方を振り返ると、本作は“話題作”というより“隠れた注目株”的なポジションで紹介されることが多かったようです。誌面に掲載されたレビューでは、総合点は中堅クラスながら、グラフィックやキャラクター性の項目で高めの点数を獲得していることが多く、「ビジュアル重視のユーザーには強くすすめたい」「カードバトルもそこそこ遊べる」といったコメントが添えられていました。逆に難易度やボリュームについては、「ゲーム慣れしたユーザーにはやや物足りないかもしれない」「ストーリーが中心なので、骨太さを求める人は注意」といった但し書きも見られます。ショップ店頭では、パッケージイラストのインパクトから女性キャラクターコーナーやアドベンチャーゲーム棚の目立つ位置に置かれることが多く、常連客の間で「これは何だろう」と話題にされることもあったと言われています。とはいえ、同時期には大作RPGや有名ブランドのアダルト向けタイトルなど強力なライバルも多く、売上ランキングの上位を常に飾るようなメジャーソフトではありませんでした。その分、実際に手に取ったプレイヤーの間では「知っている人だけが分かち合える一枚」として語られ、口コミ的に評価が伝わっていった側面が強い作品です。

● 現在のレトロPCゲームファンから見た再評価

発売からかなりの年月が経った今、レトロPCゲームファンやコレクターの視点から本作を眺めると、その評価はまた別の意味合いを帯びてきます。まず注目されるのは、「PC-98でここまで“アニメ的”な作品をやっていた」という歴史的な位置づけです。後年のコンシューマー機では、変身ヒロインものやカードバトルものは定番ジャンルになっていきますが、PC-98というビジネス寄りのプラットフォームでそれを本気でやっていたタイトルは決して多くありません。そのため、本作は「ジャンルの橋渡しをした実験的な一本」として、資料的な価値を含めて語られることが増えてきました。中古市場では流通量がさほど多くないこともあり、箱・付属品完備の美品はコレクター間で一定のプレミア価格が付くこともありますが、それでも“伝説級の超高額ソフト”というほどではなく、「頑張れば手が届く範囲のレア物」として認識されています。実際に今プレイした人の感想としては、「システムは素朴だが、雰囲気ゲームとしては今でも十分楽しめる」「当時のPC-98グラフィックとFM音源がセットで味わえるのがうれしい」「90年代アニメ風キャラが好きなら、それだけで価値がある」といった、雰囲気と時代性を愛でるタイプの評価が中心です。技術的には現代のインディーゲームの方が洗練されていますが、“あの時代にこういうことをやろうとした”というチャレンジ精神や、キャラクターたちのまっすぐな個性は色あせておらず、今なお新しいファンを少しずつ増やし続けている一本と言えるでしょう。

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■ 良かったところ

● 「普通の女の子」をちゃんと描いているキャラクター表現

本作の良かった点として真っ先に挙げたくなるのが、リスキールビー・リスキーエメラルド・リスキーサファイアという3人のヒロインが、単なる“記号的な美少女”ではなく、等身大の中学生として丁寧に描かれているところです。リーダー格のめぐみは、少しぽっちゃり体型で体育会系という設定も相まって、いわゆるテンプレートな「細身の完璧ヒロイン」とは違う親しみやすさがあり、部活や勉強に悪戦苦闘しながらも前向きに突き進む姿に多くのプレイヤーが肩入れしました。ひとみは長身で家柄も良い“お嬢様枠”でありながら、決して高飛車なだけではなく、時折見せる不器用な優しさや、他人に頼るのが下手なところが人間味を感じさせ、サファイアの静香は冷静沈着かと思えば、料理や裁縫など家庭的な一面から年相応の可愛らしさが覗くなど、それぞれに「欠点と魅力」がセットで描かれています。変身ヒロインものにありがちな過剰な悲壮感や、逆に何でも都合よく解決してしまう万能さに走らず、あくまでも“中学生が精一杯頑張っている”感触を保っているため、プレイヤーが自然に自分の学生時代を重ね合わせられるのもポイントです。この「身近さ」と「ファンタジー」がほどよく混ざったキャラクター造形は、同時期の他作品と比べてもかなりバランスが良く、今遊んでも古びない魅力として機能しています。

● アドベンチャーとしてのテンポと読みやすさ

もう一つ大きな長所なのが、アドベンチャーパートのテンポの良さです。テキスト量は決して少なくありませんが、一文一文が比較的短く区切られているうえ、会話を中心とした構成になっているため、読んでいてダレる場面があまりありません。各章は「日常パート」「事件の発端」「敵との対決」「小さな決着」というお約束の流れで進行しますが、その一つ一つのブロックが冗長にならないように調整されていて、数分に一度は何らかのイベントCGや心情の変化、次の展開に向けたフックが用意されています。これにより、“気付いたら次の章まで進めてしまっていた”という、良質な読み物に共通する引力が生まれています。また、テキストの雰囲気も、難解な専門用語や重苦しい比喩表現に頼るのではなく、あくまで中学生たちの目線に立った言葉選びが徹底されているため、プレイヤーは構えずに物語に入っていくことができます。重いテーマを扱う場面でも、そこで描かれるのは「自分の選択をどう受け止めるか」「仲間のためにどこまで踏み出せるか」といった普遍的な葛藤であり、説教臭さよりも“青春ドラマの一場面”としてのフレッシュさが勝っているのも好印象です。テキストのボリュームとイベントの配置が絶妙で、「カードバトルに辿り着くまでが長すぎる」「逆にストーリーが薄くて作業感が強い」といった不満を感じにくい構造になっている点は、本作の大きな美点でしょう。

● PC-98の強みを活かしたグラフィックと音の演出

良かったところとして外せないのが、PC-98ならではの高解像度グラフィックとFM音源サウンドを最大限に活かした演出面です。640×400ドットという当時としては高精細な表示領域に、細いラインで描き込まれたキャラクターたちの表情や衣装の皺、宝石の反射表現などが詰め込まれており、イベントCGが表示されるたびに“これぞPC-98らしい画面の密度だ”と感じさせてくれます。とくに変身シーンや必殺技カットは、画面全体を使った大胆な構図と派手なエフェクトが組み合わされていて、アニメのワンカットを切り取ったようなインパクトがあります。淡いグラデーションやハイライトの入れ方も丁寧で、軍楽隊風のコスチュームの金ボタンや飾り紐が、ドット絵でありながらしっかりと“金属らしい煌めき”を感じさせてくれるのも嬉しいところです。音楽に関しても、FM音源の特性を活かした透明感のあるリード音や、厚みのあるベースラインが印象的で、オープニングやバトルテーマは数回聴くだけで耳に残るキャッチーさを備えています。加えて、主要キャラクターにはしっかりと声が用意されており、要所要所で挟まれる掛け声や掛け合いが画面の奥行きを広げています。テキストだけでは伝わりにくい感情の揺れやキャラ同士の距離感も、声が乗ることで一段と分かりやすくなっており、「ゲームというより、一人で見るOVAのようだ」と評したくなるほどの没入感を生み出しています。こうした視覚・聴覚の両面でのサービス精神は、今でも“このタイトルを選んでよかった”と思わせてくれる大きな魅力です。

● カードバトルの分かりやすさと奥行きのバランス

カードゲーム部分についても、「簡単に遊べるのに、慣れてくるとしっかり考える要素が見えてくる」というバランス感覚が非常にうまくまとまっています。ルール自体は数分の説明で理解できるほどシンプルで、難しい用語や複雑なコンボを要求されることはありません。そのため、アドベンチャーゲームが好きだけれど本格的なカードゲームはちょっと苦手、というプレイヤーでも気負わずに楽しめます。一方で、デッキ構成や行動順、敵のパターン把握といった要素を突き詰めていくと、“この章のこのボスにはこのカード構成が安定する”“ここはあえて手札を温存して次のターンに勝負をかけた方がいい”といった戦略的な判断がじわじわ効いてくる設計になっており、ゲームに慣れているプレイヤーほど深くハマれるよう配慮されています。カードのイラストもそれぞれ個性的で、機能的な違いだけでなく見た目の好みで採用したくなるような魅力があるため、デッキを組んでいる時間そのものが楽しくなってくるのも良い点です。また、3人の能力差が程よく調整されているため、「誰か一人だけが突出して強く、他二人が完全な添え物になってしまう」というバランス崩壊が起きていないのも評価できます。ルビーのパワー、エメラルドの器用さ、サファイアのサポート能力が、うまく噛み合った時の爽快感は、単純な数値の大小では語れない“チームとしての強さ”を感じさせてくれます。

● ニッチでありながら印象に残る世界観とコンセプト

最後に、本作を語るうえで忘れてはならないのが、「変身ヒロイン」「カードバトル」「恐竜絶滅級のエネルギー」といった要素を、PC-98というプラットフォームで真面目にやり切った、そのコンセプトの斬新さです。当時、同様の要素を持つ作品は主にコンシューマーゲーム機やテレビアニメの世界に集中しており、ビジネス機としての印象が強かったPC-98でこれだけポップな世界観を展開するタイトルは多くありませんでした。その意味で、『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』は良い意味で“場違い”な存在であり、だからこそ記憶に残りやすい一本になっています。巨大隕石に眠るジュエルハポネスというSF寄りの背景設定と、学園を舞台にした明るい日常コメディという組み合わせも、一歩間違えればちぐはぐになりかねないところを、キャラクターの視点に寄り添いながら丁寧に繋いでいるため、違和感よりも“妙にクセになる味”として機能しています。プレイを終えたあとに振り返ると、「なぜPC-98でこの題材を?」「なぜここまでカードバトルにこだわったのか?」といった疑問も浮かびますが、その答えが分からないからこそ、作品そのものがちょっとした伝説めいた存在になっている面もあるでしょう。ニッチであることを恐れず、やりたいことをストレートに詰め込んだ結果として生まれた“尖り方”こそが、このゲーム最大の長所と言えるのかもしれません。

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■ 悪かったところ

● シナリオ構成がほぼ一本道で自由度に欠ける

本作でまず指摘されがちな弱点は、シナリオ構成がかなりストレートで、プレイヤーの選択によるルート分岐やエンディングの違いがほとんどない点です。会話中に選択肢こそ用意されているものの、その多くは「次のイベントが起こる順番を少し変える」「好感度的な数値がわずかに上下する」といった程度の影響に留まり、物語の大筋が変化することはありません。当時すでにマルチエンディングやヒロインごとの個別ルートを用意したアドベンチャーゲームが出始めていたことを考えると、「3人も魅力的なメインキャラがいるのに、誰か一人にぐっと寄り添ったルートがないのはもったいない」と感じるプレイヤーも少なくありませんでした。カード集めや細かなイベントの違いを追い求めれば再プレイする意味はあるものの、“選択によって運命が変わる”ようなダイナミックな分岐を期待してプレイすると、どうしても物足りなさを覚えてしまいます。せめてラストの結末が数パターン用意されていれば、周回プレイのモチベーションも大きく変わっただろうという意味で、この一本道感は惜しいポイントと言えるでしょう。

● カードバトルのバランス面での荒さ

カードバトルは本作のウリである一方、遊び込んでいくと「もう一歩詰めてほしかった」と感じる部分も目についてきます。特定の章やボス戦では、敵側が強力なカードを連発してくるのに対し、こちらは初期デッキやイベントで入手できるカードの引き次第で戦局が大きく左右されるため、「準備をきちんとしていても、運が悪いとどうしようもない」という場面が少なくありません。もちろんリトライを前提にした設計と考えれば納得できるのですが、連戦が続く章で何度も同じ相手にカード運だけで押し負けると、ストーリーに没入していたテンションが一気に削られてしまいます。また、カードの種類によっては“これさえあれば大抵どうにかなる”という汎用性の高いものが存在し、それらを揃えてしまうと戦闘の緊張感が急激に薄れてしまう点もバランス面での課題です。3人の役割分担自体は良くできているものの、一部の強カードがその個性を上書きしてしまい、「結局どのキャラに持たせても同じような戦い方になる」という状況が生まれがちなのも残念なところ。もう少し敵AIやカード効果のバリエーションが増えていれば、最後まで新鮮な駆け引きを楽しめたかもしれません。

● ロード時間・ディスク入れ替えの煩わしさ

PC-98実機でプレイする場合、どうしても避けて通れないのがロード時間やフロッピーの入れ替え作業です。本作も例外ではなく、イベントCGの切り替わりやバトルへの移行、章の境目などで頻繁にディスクアクセスが発生します。HDDインストールや高速な環境であればある程度緩和されるものの、当時ありがちな“小容量HDD+フロッピー併用”の構成だと、「良いシーンの直前にちょっと長めの読み込みが入る」という局面が少なくありませんでした。アニメ的な演出や美麗なグラフィックを支えるための必要経費ではあるものの、テンポよく読み進めたいアドベンチャーパートや、連敗した後に何度もリトライするバトル前で読み込みが続くと、どうしてもストレスを感じてしまいます。また、メディアが複数枚組ということもあり、特定の章やシーンで「ディスク○番を入れてください」と何度も求められる構造は、今の感覚で遊ぶとやや煩雑に感じられます。作品の作り自体はテンポを重視しているだけに、ハード面の制約による“待ち時間”が余計に惜しく思えてしまうのは否めません。

● ユーザーインターフェースの古さと分かりにくさ

UIについても、当時基準で見れば標準的ながら、現代の目線で振り返ると「案内不足」と感じる要素がいくつかあります。たとえば、カードの効果説明がテキストだけで簡潔に書かれているため、初見だと“実際の数値的な強さ”や“どの程度の確率で効果が発動するのか”が分かりにくく、使ってみるまで本当の価値が判断できません。バトル中も、敵味方にかかっているバフ・デバフの状態が一目で把握しづらく、“いつの間にか不利な状態が重なっていた”ということが起こりがちです。また、マウス操作を前提としたインターフェースでありながら、クリックできる場所やメニュー構造が直感的でない場面もあり、慣れるまでは「どのアイコンから設定画面に入れるのか」「どこでセーブできるのか」を迷うことがあります。説明書を読み込めば理解できる範囲ではあるものの、ゲーム内チュートリアルやヘルプ機能が薄めなため、『とりあえず触りながら覚える』スタイルのプレイヤーには少々不親切に映るかもしれません。もう少しオンスクリーンでのガイドや、カード効果の視覚的なフィードバックが充実していれば、より多くのユーザーにとって取っつきやすい作品になっていたはずです。

● ターゲット層がかなり限定されてしまっている点

作品コンセプトそのものも、長所であると同時に短所を生んでいます。「変身ヒロイン」「カードバトル」「美少女キャラクター推し」という要素は、ハマる人には強烈に刺さる一方で、それらに興味がないユーザーにはなかなか手に取りづらい題材です。シナリオの作りや世界観の設定自体はよくできているにもかかわらず、パッケージや序盤の雰囲気から“完全にアニメファン専用ソフト”と受け取られてしまい、PC-98のメインユーザー層の一部を取りこぼしてしまった感は否めません。また、物語や演出が全体的にライトでポップな方向に振られているため、「PCゲームならではのハードな物語性や重厚な世界観」を好む層にとっては、最後まで本気でのめり込むにはやや軽すぎる印象を与えてしまった可能性もあります。結果として、作品としての完成度に対して市場での知名度が伸びきらず、“知る人ぞ知るタイトル”にとどまってしまったのは、このターゲットの狭さにも一因があると言えるでしょう。逆に言えば、この尖り方こそが現在のカルト的人気につながっているのですが、当時リアルタイムで遊びたかった潜在的なプレイヤーに届かなかったという点では、もったいない側面でもあります。

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■ 好きなキャラクター

● 皆の“お姉ちゃん”的存在・天乃めぐみ(リスキールビー)

プレイヤーの「一番好きなキャラクター」として名前が挙がりやすいのは、やはりリスキールビーこと天乃めぐみです。彼女が支持される最大の理由は、完璧ではないけれど誰よりも前に出て仲間を引っ張っていく、その“ちょっとドジなリーダー像”にあります。少しぽっちゃり気味の体型で、スポーツは得意だけれど勉強はあまり好きではない。カッコつけたい時に限って空回りし、敵に挑発されると真っ先に突っ込んでしまう──そんな欠点すらも含めて、めぐみはとても人間味にあふれています。プレイヤー視点で見れば、「もう少し冷静になって!」と画面越しに声をかけたくなる場面が多い反面、誰かが落ち込んでいる時には真っ先に手を差し伸べ、一番最初に立ち上がるのも彼女です。自分のミスを素直に認めて謝れる率直さもあり、物語が進むほど「この子がリーダーでよかった」と感じさせてくれます。戦闘面では、ルビーらしい高火力の必殺技で場をひっくり返す“切り札”役を担っているため、「ギリギリの場面でめぐみが決めてくれた瞬間に惚れた」というプレイヤーも多いでしょう。勝った後に見せる屈託のない笑顔や、負けそうになってもへこたれない根性が、画面の向こうからまっすぐ飛び込んでくるようなキャラクターであり、“主人公らしさ”と“近所のお姉ちゃんっぽさ”を絶妙なバランスで両立させているのが、彼女が愛される理由と言えます。

● クールでお嬢様、でもどこか不器用な悠樹ひとみ(リスキーエメラルド)

「見た目に一目惚れした」「使い勝手の良さでお気に入りになった」といった声が集まりやすいのが、リスキーエメラルドこと悠樹ひとみです。長身でスレンダー、エメラルドグリーンのロングヘアというビジュアルは、一目見た瞬間に“メインヒロイン級のオーラ”をまとっており、上品な物腰や知的な雰囲気も相まって、王道のお嬢様キャラとして印象に残ります。しかし、実際にストーリーを追っていくと、彼女が単なる高嶺の花ではないことがすぐに分かります。財力のある家庭に育ったがゆえの孤独や、人付き合いの距離感の掴み方が分からない不器用さが、会話の端々や何気ない行動ににじみ出ているからです。優等生的な発言をしつつも、実は誰よりも仲間のことを気にしている一面や、「自分ばかり守られているのではないか」という後ろめたさと向き合う姿を見ていると、プレイヤーも自然と彼女の成長を見守りたくなります。バトルでは、攻守のバランスが良いカード構成と高い攻撃力から、パーティの中核として活躍することが多く、「困った時はひとみに任せればなんとかなる」という安心感を与えてくれる存在です。クールに見えて実はアツい性格、完璧に見えて意外とポンコツなところもある──そんなギャップに惹かれて「気付いたらエメラルド派になっていた」というプレイヤーが後を絶たないのも頷けます。

● 参謀役の頼もしさと可愛らしさを兼ね備えた沖野静香(リスキーサファイア)

紅一点ならぬ“青一点”とでも言いたくなる落ち着きと理知的な雰囲気でファンを獲得しているのが、リスキーサファイアこと沖野静香です。赤いボブカットに白い肌、そして豊かなバストというインパクトの強いビジュアルに目を奪われがちですが、静香の本質的な魅力はむしろその内面にあります。数学や家庭科が得意なことからも分かる通り、彼女は合理的に物事を捉えるクールな参謀タイプで、感情的になりがちなめぐみや、プライドの高さゆえに突っ走りがちなひとみを、さりげない言葉と行動で支える役回りが多くなります。とはいえ、冷淡なわけではなく、むしろ誰よりも仲間思いで、無茶をしそうな二人を止める時の静香の表情やセリフには、優しさと不安が同時に滲んでいます。プレイヤーからすると、「この子がいるからチームは崩れない」と感じさせてくれる心の支柱のような存在であり、だからこそ時折見せる照れや動揺がたまらない、という声も多いキャラクターです。戦闘でも、補助や妨害系のカードを駆使して敵の行動をコントロールする役割を担うため、彼女の一手が戦況を大きく変える場面が少なくありません。地味なようでいて、実は彼女がいなければ勝てないバトルが多い──この“縁の下の力持ち感”に惹かれて静香推しになるプレイヤーも多く、「一番現実にいそうな子」として親近感を持たれやすいのも特徴です。

● 天才科学者であり、もう一人のヒロイン・花椿紅子(リスキークリスタル)

プレイヤーの中には、「実は紅子が一番好き」という声も少なくありません。彼女はリスキージュエルを率いる天才科学者であり、年長者として3人の少女たちを導く立場にありますが、そのキャラクター性は“単なる指導者”に留まりません。研究者らしい冷静な判断力と、時折見せるおちゃめな行動、さらには大人としての包容力が絶妙なバランスで混ざり合っていて、「しっかり者のお姉さん」と「ダメな部分もある身近な大人」を同時に体現しているのです。ジュエルハポネスという危険な存在と向き合いながらも、少女たちの未来を守ろうとする姿勢は非常に頼もしく、一方で無茶な計画を立てて自分の身を危険に晒し、そのことで逆に3人から叱られてしまう場面では、彼女自身も成長していく“もう一人の主人公”なのだと感じさせてくれます。プレイヤー目線では、紅子の存在があることで物語全体のトーンが安定し、シリアスな展開でも過度に重苦しくなり過ぎないよう支えているのがよく分かるはずです。彼女が時折見せる弱音や、少女たちに対する本音の告白は、エンディングに向けての感情的なクライマックスにも大きく寄与しており、「紅子がいたから、この物語はここまで心に残るものになった」と感じるプレイヤーも多いでしょう。

● 敵側キャラクターの魅力 ― リスキーオニキスと八人衆

“好きなキャラクター”という観点では、敵側のメンバーを挙げるプレイヤーも少なくありません。特に印象的なのが、リスキーオニキスをはじめとするデットオクトーバーの面々です。彼女たちは、リスキージュエルの対となる存在としてデザインされており、宝石の名を冠しつつも、その輝きが狂気や支配欲へと歪んでしまった姿として描かれています。リスキーオニキスは、表面的には冷酷で残忍なリーダーですが、その言動の端々からは、ジュエルハポネスの力に魅せられた哀しさや、何かしらの過去を抱えていそうな気配が漂っています。プレイヤーの中には、「最後まで悪役であってほしいけれど、どこか救われてほしい」と複雑な感情を抱いた人も多いでしょう。八人衆の各メンバーも、単なるザコ敵ではなく、それぞれにキャラクターデザインや技の個性が付与されていて、登場回の短さに対して記憶に残りやすい造形になっています。“ライバルキャラが好き”というタイプのプレイヤーにとっては、彼女たちの存在こそが本作のスパイスであり、強敵として立ちはだかるからこそ、リスキージュエルの3人がより輝いて見えるのだと言えるでしょう。敵にも魅力があることで、物語全体が単調な勧善懲悪に終わらず、複雑な感情を残してくれる点は、多くのプレイヤーから高く評価されています。

● プレイヤーごとに“推し”が分かれるバランスの良さ

総じて『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』のキャラクターたちは、「この子だけが突出して人気」という構図になりにくく、それぞれにしっかりとした魅力が与えられているため、プレイヤーごとに“推し”がきれいに分かれるバランスの良さがあります。元気で明るい子が好きならめぐみ、クールな美人タイプが好みならひとみ、理知的で面倒見のよいキャラに惹かれるなら静香、大人のお姉さん枠が好きなら紅子、そしてダークヒロイン的な要素に弱い人はオニキスや八人衆に惹かれる、といった具合に、どの方向性にも一人は刺さるキャラクターが用意されているのです。これは単にデザインのバリエーションが豊富というだけでなく、それぞれのバックボーンや性格付けがしっかり物語の中で描かれているからこその結果です。プレイを終えた後、「自分なら誰と一番仲良くなれそうか」「誰の立場に一番感情移入したか」と振り返ってみると、その人の好みや価値観まで透けて見えるような、多面的なキャラクター群が本作には揃っています。好きなキャラクターを語り合うこと自体が、このゲームを遊んだ者同士の楽しいコミュニケーションになる──そう感じさせてくれる点もまた、本作の大きな魅力と言えるでしょう。

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●対応パソコンによる違いなど

● 対応機種の基本ラインナップと必要環境

『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』は、名前の通りPC-9800シリーズ向けに作られたタイトルですが、その中でも「PC-9801シリーズ(VX以降)」と、一部のEPSON互換機を対象にしています。公式な対応表では、PC-9801シリーズのうち比較的新しい世代を前提としており、EPSON側もV30CPUを搭載した古いモデルは除外されています。 これは、ゲーム側が前提としている処理速度やグラフィック表示、サウンドまわりの仕様が、一定以上の世代を基準に作られているためです。加えて、本作は「FM音源対応」「バスマウス必須」という条件を設けており、キーボードのみ、あるいはビープ音だけの環境では本来意図された形でプレイできません。 メディアは3.5インチフロッピー5枚組で、基本的にはハードディスクにインストールして遊ぶスタイルが推奨されています。インストール先のドライブ容量や搭載メモリ量が少ないマシンでは、インストール自体に工夫が必要になることもあり、「当時どんなマシンで遊んだか」によって快適さの印象はかなり変わります。

● PC-9801シリーズ(VX以降)での動作の違い

PC-9801シリーズとひとくちに言っても、VX世代から後期の486系モデルまで、CPU性能やグラフィック表示速度にはかなり幅があります。本作はアクションゲームではなくアドベンチャー+カードバトルというジャンルのため、極端な高フレームレートを必要とする場面はほとんどありませんが、CPUのクロックが低い初期のVX系と、後期の高速機では、イベントCG表示やテキスト送り、カードバトル開始時の画面切り替え速度に体感できる差が出てきます。とはいえ、ゲーム内容そのものが変化するわけではなく、「表示のキビキビ感」「ロード待ちの長さ」が変わる程度で、シナリオやカード内容、ボイスの収録量などはどの機種でも共通です。むしろ、やや遅めの環境で遊ぶと変身シーンのフェードやスクロールの“間”が長くなり、アニメ的な演出をじっくり味わえる、という逆転現象すら起こりえます。高速な後期機種では、テキストスキップを多用したときにイベントの進行がかなりテンポ良く感じられるため、「ノベルゲームをテンポ重視で読み進めたい人」ほど新しめの機種でのプレイに向いていると言えるでしょう。

● EPSON互換機でのプレイ感覚

対応リストには、PC-9801シリーズに加えて「EPSONシリーズ(ただしV30CPU機を除く)」が含まれており、NEC純正機以外でも遊べるよう配慮されています。 EPSON機では、BIOSやグラフィックまわりの実装が純正機と微妙に異なることから、一部のゲームでは画面表示やサウンドに差が出ることもありましたが、本作に関しては基本的な仕様がNEC機に近いモデルを前提としているため、大きな差異はありません。違いが出るとすれば、搭載しているサウンドボードの種類や、ディスプレイ表示の色味・発色傾向など、ハード個体ごとの“持ち味”の範囲に収まるレベルです。たとえば、同じFM音源でもボードの種類によって高音の抜け方や低音の太さがわずかに違い、主題曲やバトルBGMの印象が変わることがありますが、これは本作に限らずPC-98/EPSON互換機全般に共通する“味”と言えます。エミュレーターではなく実機でEPSON機を使う場合、バスマウスの互換性やポート設定に多少気をつける必要があるものの、いったん環境が整ってしまえば、ゲーム側の表示・挙動はNEC機とほぼ同等と考えて差し支えありません。

● サウンド環境による違い ― FM音源必須タイトルとして

対応機種要件の中で特に重要なのが、「FM音源対応であること」という条件です。 PC-9801シリーズには、FM音源を標準搭載していないモデルも存在しますが、その場合は専用のサウンドボードを増設しなければ、本作で用意されているBGMや効果音、ボイス再生をフルに楽しむことができません。FM音源環境が整っていないマシンでも、最低限の効果音やビープサウンドは鳴らせる可能性がありますが、本作は“音楽とボイス込みでアニメ的な体験を楽しむ”ことを前提に作られているため、FM音源なしでのプレイはかなり“静かな”印象になってしまいます。FM音源チップの種類やサウンドボードのメーカーによっても、音色のキャラクターは微妙に変化します。高域がきらびやかなボードでは、変身シーンのシンセリードがより派手に響き、低域に力のあるボードではバトルBGMのドラムやベースが重厚に感じられる、といった具合に、“同じ楽曲でも違う顔を見せる”のがFM音源時代ならではの醍醐味です。つまりこのゲームは、「同じPC-9801でも、どのサウンド環境で鳴らすか」によって印象が変わるタイトルでもあり、対応機種という観点から見てもサウンドまわりの違いは重要な要素になっています。

● ストレージ構成とロード時間の差

メディアが3.5インチフロッピー5枚組で、インストール推奨という構成になっている本作では、搭載しているストレージの種類と容量も、プレイ感覚に影響を与えるポイントです。 当時のPC-9801環境では、「ハードディスクなしでフロッピー運用」というケースもまだ残っており、その場合は章ごと、あるいはイベントごとに何度もディスク入れ替えが発生することになります。HDDを搭載しているマシンなら、最初にインストールさえ済ませてしまえば以降のディスク入れ替えはほとんど不要になり、イベントCGやバトル突入時のロードも比較的短時間で済むため、アドベンチャーゲームとしてのテンポが大きく向上します。逆に、フロッピー運用では「読み込み待ち」そのものがゲーム体験の一部になってしまい、特にバトルで何度もリトライするような場面では、ロード時間がストレスに感じられることもあるでしょう。とはいえ、フロッピーのカチャカチャという音や、アクセスランプの点滅を眺めながら次のシーンを待つ感覚も、レトロPCならではの味わいと捉えることもできます。現代の視点から見れば、「PC-9801+HDD環境」で遊ぶのがもっとも快適ですが、当時の実機らしい雰囲気を楽しみたいなら、あえてフロッピー運用を試してみるのも一興です。

● 実機とエミュレーター環境での違い

対応パソコンという話から少し広げると、現在このタイトルを楽しむ場合、「PC-9801実機」と「PC-98エミュレーター環境」とでは体験のニュアンスが変わってきます。実機の場合、前述のようなCPU性能やサウンドボード、ストレージ構成の違いがダイレクトに効いてきて、“自分のマシンならではのリスキージュエル”という個性が強く出ます。一方でエミュレーターでは、CPU速度やメモリ容量、FM音源のエミュレーション精度などを設定である程度統一できるため、「本来開発者が想定していたであろう標準的な環境」を再現しやすく、ロード時間の短縮やセーブデータ管理のしやすさもあって、純粋にゲームとして遊ぶには非常に快適です。画面表示も、当時のCRT特有のにじみや残像がなく、フルカラー表示の液晶上でドットがくっきり描かれるため、PC-98実機とはまた違ったシャープさでグラフィックを堪能できます。もちろん、これは公式にサポートされた遊び方ではなく、環境構築には一定の知識が必要ですが、「対応パソコンによる違い」という観点で見れば、当時の実機での体験と、現代のエミュレーター環境での体験は、同じゲームでありながらかなり異なる印象を与えると言えるでしょう。レトロPCの“重み”も含めて味わいたいなら実機、純粋に作品内容に集中したいならエミュレーター、といった具合に、遊ぶ環境ごとに楽しみ方が変わるのも、この時代のPCゲームの面白さの一つです。

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●同時期に発売されたゲームなど

★英雄伝説III 白き魔女

ゲーム名:★英雄伝説III 白き魔女 販売会社:日本ファルコム 販売された年:1994年(PC-9801用として3月18日発売) 販売価格:12,800円(税込・当時の定価) 具体的なゲーム内容: 1994年当時のPC-98ユーザーにとって、ストーリー性の高いRPGといえば必ず名前が挙がるのが『英雄伝説III 白き魔女』です。旅の少年ジュリオと幼なじみの少女クリスが、成人の儀式として世界を巡礼するというロードムービー的な構成で、派手なバトルよりも人々との出会いや別れ、穏やかな日常の描写が重視されています。フィールドを移動して各地の町や村を訪ね、その土地ならではの小さな事件や悩みを解決していくうちに、世界に隠された大きな謎――タイトルにもある「白き魔女」の真実へと近づいていく流れです。 戦闘はターン制のオーソドックスなコマンドバトルですが、シリーズ独自の「詩」をキーワードにした演出が盛り込まれており、イベントシーンではBGMとテキストが一体になって盛り上げてくれます。グラフィックはPC-98としては色数こそ限られているものの、温かみのあるドット絵で世界観を丁寧に表現。特に町並みや草原、雪山などの背景が細かく描き込まれており、巡礼の旅をしている感覚を強く味わえます。 また、当時としてはかなりボリュームがある作品で、じっくり遊べば数十時間はかかる作りになっていました。システム面はやや素朴ですが、その分テキストと音楽に集中でき、「キャラクターの心情を追体験するRPG」として高く評価されています。『リスキージュエル』が女の子たちの変身ヒロインものだとすれば、『白き魔女』は感情移入させる旅物語という位置づけで、同じPC-98の中でもまったく方向性の異なる名作として並び立つ存在です。

★パワードール(POWER DoLLS)

ゲーム名:★パワードール(POWER DoLLS) 販売会社:工画堂スタジオ(KOGADO STUDIO) 販売された年:1994年(PC-9801版) 販売価格:11,800円(税別) 具体的なゲーム内容: 『パワードール』は、女性パイロットが搭乗する二足歩行兵器「DoLLS(Detachment of Limited Line Service)」を指揮する本格派シミュレーションゲームです。プレイヤーは未来世界の軍隊に所属する司令官となり、限られた戦力で敵陣地の制圧や重要拠点の防衛など、数々の作戦を成功に導かなければなりません。ターンごとにユニットへ移動・攻撃・待機などの指示を出し、地形や視界、残弾や燃料を細かく管理する必要があり、PC-98の戦術SLGの中でも難度の高い部類に入ります。 本作の特徴は、硬派なメカ戦を描きながらも、パイロットがいずれも女性であり、ドラマパートでは彼女たちの日常や心情がしっかり描かれている点です。ミッション間の会話シーンでは、部隊内の信頼関係や心の揺らぎがテキストで語られ、単なる「駒」ではなく、一人ひとりに背景を持ったキャラクターとして映ってきます。この「女性キャラ×メカ戦」という組み合わせは、同時期の『リスキージュエル』とも相性がよく、当時のオタク層の嗜好に非常にマッチしていました。 戦闘は見下ろし型マップで、砲撃の射程や高低差、敵の視界外からの奇襲など、細かな戦術要素が詰め込まれています。無鉄砲に突撃すればあっさり全滅する一方で、偵察ユニットで敵布陣を確認し、長距離砲や支援機をうまく絡めてじわじわ前進すれば、少数精鋭でも勝利できます。作戦の難しさとキャラクターの魅力が高いレベルで両立しており、「手応えのあるゲームをやりたい」というPC-98ユーザーの支持を集めたタイトルです。

★三國志IV

ゲーム名:★三國志IV 販売会社:光栄(現・コーエーテクモゲームス) 販売された年:1994年(PC-9801版は2月発売) 販売価格:16,280円(税込) 具体的なゲーム内容: 歴史シミュレーションの代表格『三國志』シリーズの中でも、PC-98時代の完成形の一つと言われるのが『三國志IV』です。プレイヤーは三国志の群雄の一人となり、中国大陸の統一を目指します。従来シリーズの流れを汲みつつも、本作では内政システムや外交の駆け引きが洗練され、より「国家運営」をしている感覚が強くなっています。 都市ごとに農業・商業・治水などのパラメータが存在し、武将を配置して季節ごとにコツコツと整備していくことで国力が伸びていきます。一方で、周辺勢力との同盟や婚姻、密約など、軍事力だけでは測れない政治の要素も豊富です。戦闘はターン制のタクティカルバトルで、地形や天候、士気といった要素に加え、各武将固有の「計略」や「戦法」が勝敗を左右します。 PC-98版は高解像度の漢字表示と落ち着いた色使いが相まって、古代中国の雰囲気を非常に上手く表現していました。BGMもシリアスなオーケストラ調で、じっくり腰を据えて遊ぶ長編シミュレーションとしての風格があります。『リスキージュエル』のようなポップで明るい作風とは対照的ですが、同じPC上で「女の子が戦うカードADV」と「重厚な歴史SLG」が並んでいたのは、当時のPCゲーム市場の懐の深さを感じさせます。

★DESIRE 背徳の螺旋

ゲーム名:★DESIRE 背徳の螺旋 販売会社:シーズウェア 販売された年:1994年(PC-9801版は7月22日発売) 販売価格:7,800円(PC-9801版の定価) 具体的なゲーム内容: 孤島の巨大研究施設「DESIRE」を舞台にした大人向けアドベンチャーゲームで、シナリオライター・菅野ひろゆきによる重厚な物語で知られています。プレイヤーは新聞記者のアルバート、そして施設の技術主任マコトという二人の視点を切り替えながら、失踪事件や施設に隠された闇に迫っていきます。 最大の特徴は「マルチサイトシステム」と呼ばれる構造で、同じ時間軸で起こっている出来事を、異なる立場から追いかけることでストーリーの全体像が少しずつ明らかになっていきます。片方の主人公だけでは理解できなかった謎が、もう一方のルートを進めることで「あの時のあの描写は、こういう意味だったのか」と腑に落ちる仕組みになっており、テキストADVとしての完成度が非常に高い作品です。 PC-98版は当時としては鮮やかなグラフィックと緻密な背景描写が特徴で、研究施設の閉塞感や不穏な空気が画面から伝わってきます。音楽もシナリオの緊張感を支える重要な要素で、静かなシーンでは淡々としたBGM、クライマックスでは高揚感のある楽曲が流れ、物語の印象を強く残します。『リスキージュエル』が明るい変身ヒロインものなら、『DESIRE』は陰の部分を凝縮したような作品で、同じ年にこれだけトーンの異なるADVが並んでいたこと自体が、PC-98文化の奥深さを物語っています。

★無人島物語

ゲーム名:★無人島物語 販売会社:ケイエスエス(KSS) 販売された年:1994年(PC-98版は8月5日発売) 販売価格:5,800円(シリーズ紹介における販売価格) 具体的なゲーム内容: 飛行機事故によって無人島に流れ着いた男女が、限られた資源を使ってサバイバル生活を送りながら脱出を目指す、シミュレーション+アドベンチャーゲームです。プレイヤーは主人公となり、仲間たちと協力して食料や水、建材などを確保しつつ、島の探索を進めていきます。 日々の行動を「狩り」「探索」「建設」「休息」といったコマンドで指示し、その結果が翌日にまとめて反映されるスタイルのため、一手一手の選択が非常に重要です。狩りに出す人数を増やしすぎれば怪我人が出やすくなりますし、逆に安全を重視しすぎると食料が尽きて飢えに苦しむことになります。気候や天候もランダム要素として絡んでくるため、単純なパズルではなく、長期的なバランス感覚が求められるゲーム性です。 さらに、登場キャラクターとの関係性もプレイの行方を左右します。仲間との会話やイベントを通じて信頼度や好感度が変化し、状況によっては険悪になったり、恋愛感情が芽生えたりもします。サバイバルの緊張感と、恋愛シミュレーション的な人間関係のドラマが混ざり合っているのが人気の理由でした。バトル主体の『リスキージュエル』とは違い、じわじわと追い詰められる生活感のあるゲームで、同じPC-98でもプレイ感覚がまったく異なる一本です。

★宇宙快盗ファニーBee

ゲーム名:★宇宙快盗ファニーBee 販売会社:アリスソフト 販売された年:1994年(PC-98版は8月10日発売) 販売価格:8,250円(5インチ版の定価) 具体的なゲーム内容: アリスソフトらしいコメディタッチと、しっかり遊べるゲーム性が同居したアドベンチャー+シミュレーション作品です。プレイヤーは宇宙をまたにかける快盗団の一員として、さまざまな星や施設に忍び込み、お宝を盗み出していきます。任務の前後にはギャグ満載の会話イベントが用意されており、登場人物たちの軽妙なやり取りがテンポよく展開します。 任務パートでは、ターン制でキャラをマップ上に動かし、警備兵の視線を避けながら目的地へ向かうステルス風のシステムが採用されています。正面突破を試みれば激しい戦闘になりますが、罠や特殊アイテムを駆使して敵の裏をかくことも可能で、「どうやって盗みを成功させるか」を考える面白さがあります。アリスソフト作品らしく、アダルト要素を含むイベントもありますが、純粋にゲームとしてもよく出来ているため、「ちょっと大人向けのドタバタSF」を楽しみたいPC-98ユーザーから支持を集めました。 『リスキージュエル』のような変身ヒロイン物と比べると、こちらは「宇宙泥棒」というアウトロー寄りの題材ですが、どちらも明るくハチャメチャなノリでキャラクターが動き回るという点では共通しており、並べて語られることも多い作品です。

★アイドルプロジェクト

ゲーム名:★アイドルプロジェクト 販売会社:ケイエスエス(KSS) 販売された年:1994年(PC-98版は9月22日発売) 販売価格:14,080円(5インチFD版の定価) 具体的なゲーム内容: 『アイドルプロジェクト』は、後にOVAやラジオ、CDなどメディアミックス展開も行われた「アイドル育成」もののゲームです。プレイヤーは芸能プロダクションの新人プロデューサーとなり、個性豊かな少女たちをトップアイドルへ育て上げることを目標とします。スケジュール管理を通じて、レッスン・テレビ出演・ラジオ収録・イベント参加などの仕事を振り分け、人気と実力のバランスを取っていきます。 ゲーム画面では、女の子たちの立ち絵やイベントCGがふんだんに使われており、当時としてはかなり豪華なビジュアルが話題になりました。音声付きのシーンは限られるものの、歌やBGMもオリジナル楽曲が用意されていて、架空のアイドルプロジェクトを応援している感覚が強く味わえます。プレイヤーの選択によって、どのキャラがブレイクするか、どの仕事で成功するかが変わっていくため、周回プレイも楽しめる作りです。 『リスキージュエル』が「変身して戦う女の子」を描くなら、『アイドルプロジェクト』は「ステージで輝く女の子」を描くゲームであり、どちらも90年代前半の「女の子キャラ中心の作品人気」を象徴しています。当時のPC-98市場では、このようにキャラクタービジネスとゲームが密接に結びついたタイトルが次々と登場していました。

★ポリスノーツ

ゲーム名:★ポリスノーツ(POLICENAUTS) 販売会社:コナミ 販売された年:1994年(PC-9821版は7月29日発売) 販売価格:PC-9821版の定価は14,080円とする資料があり、一方で5,800円という表記も見られる(版や媒体により差があると考えられる) 具体的なゲーム内容: 小島秀夫監督によるSFハードボイルドADVで、21世紀の宇宙コロニーを舞台に、元宇宙警察官の主人公が連続事件の真相に迫る物語です。映画さながらのカット割りや演出、豊富なボイスとBGMにより、「インタラクティブムービー」に近い感覚で楽しめる作品としてPC-9821ユーザーに衝撃を与えました。 ゲームは基本的にコマンド選択型のアドベンチャーで、事件現場の探索や証言者への聞き込みを通じて証拠を集めていきます。途中にはガンシューティング風のアクションパートも挟まれ、単調なテキスト読みにならないようメリハリが付けられています。キャラクターデザインや世界観設定も非常に緻密で、「宇宙で暮らすことが日常になった近未来」の空気感が細部まで描かれているのが特徴です。 PC-9821版はCD-ROMとフロッピーディスクを併用した構成で、当時としては大容量のデータを活かして多くの音声とグラフィックを収録していました。『リスキージュエル』と同じくキャラクター性の強い作品ですが、こちらは大人向けのシリアスなドラマに比重が置かれており、「コンシューマー機では味わえないPCならではのADV」として語り継がれています。

★鳳凰の如く 乱世の覇者・信長

ゲーム名:★鳳凰の如く 乱世の覇者・信長 販売会社:イマジニア 販売された年:1994年(PC-98版) 販売価格:10,978円(5インチ版の定価) 具体的なゲーム内容: 戦国時代を舞台に、織田信長の天下取りを描く歴史シミュレーションゲームです。同時期の『三國志IV』が中国大陸を題材にしていたのに対し、『鳳凰の如く』は日本の戦国群雄割拠を、イマジニア流のアプローチでゲーム化しています。プレイヤーは信長だけでなく、他の戦国大名としてプレイできるモードも存在し、勢力ごとの異なる戦略を楽しめます。 内政パートでは、領地の石高や兵糧、兵士数の管理に加え、城の改修や外交交渉など、戦国の世ならではの要素が豊富に盛り込まれています。一方の合戦パートでは、地形や兵科の相性を考えた部隊編成が重要で、騎馬隊で側面から突撃したり、鉄砲隊で敵を足止めしたりと、史実を意識した戦術も再現可能です。 グラフィックは和風テイストを意識した色使いとドット絵で統一され、合戦マップや武将グラフィックも味わい深い仕上がりです。『リスキージュエル』と比べると硬派な雰囲気ですが、同じPC-98のカタログを眺めると、ポップな魔法少女もののすぐ隣に本格戦国SLGが並んでいることは珍しくなく、1994年当時のPCゲーム市場の多様性を象徴する一本と言えるでしょう。

★魔導物語 道草異聞

ゲーム名:★魔導物語 道草異聞 販売会社:PC-98版の発売元は英知出版、開発はコンパイル 販売された年:1994年(PC-9801版は7月15日発売) 販売価格:収録元の雑誌「DiscStation #3」が1,980円(税別) 具体的なゲーム内容: 『ぷよぷよ』でおなじみのコンパイルが展開していたRPGシリーズ『魔導物語』の一編で、雑誌スタイルのソフト集「DiscStation」に収録されたPC-98向けダンジョンRPGです。主人公は小さな魔導師の少女アルル・ナジャで、シリーズならではのゆるいギャグとシビアなダンジョン攻略が組み合わさった内容になっています。 ゲームシステムは一人称視点のダンジョン探索で、マス目状の迷宮を進みながら、魔物との戦闘や簡単な謎解きをこなしていきます。HPやMPの概念はもちろん、魔法の属性や敵の弱点を考えて戦う必要があり、小粒ながら本格的なRPGとして遊べる作りです。一方で、イベントシーンではシリーズおなじみのキャラクターたちが登場し、コミカルな掛け合いが楽しめるため、シリアス一辺倒ではなく、気軽に笑いながら遊べるバランスになっています。 『リスキージュエル』と比較すると、こちらはよりファンタジー寄りで子どもでも楽しめる雰囲気ですが、どちらも「女の子を主役に据えたゲーム」である点は共通しています。90年代前半のPC-98では、こうした「かわいいキャラを前面に押し出したRPGやADV」が次々と生まれており、『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』もその潮流の中で誕生した一本だったと言えるでしょう。

――以上のように、『輝け!キラキラ戦士リスキージュエル』と同じ1994年前後のPC-98市場には、感動系RPGから硬派SLG、SFアドベンチャー、サバイバルシミュレーション、アイドル育成ゲームまで、非常に幅広いジャンルのタイトルがひしめいていました。これらの作品を並べて眺めてみると、当時のPC-98がいかに多彩な世界観と遊び方を提供していたか、そしてその中で『リスキージュエル』が「変身ヒロイン×カードバトル」という独自のポジションを築いていたかが、より立体的に浮かび上がってきます。

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