『ゾイド新世紀/ゼロ』(2001年)(テレビアニメ)

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【原作】:タカラトミー
【アニメの放送期間】:2001年1月6日~2001年6月30日
【放送話数】:全26話
【放送局】:TBS系列
【関連会社】:小学館プロダクション、XEBEC、小学館ミュージック&デジタル エンタテイメント

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■ 概要

作品の基本情報と時代背景

『ゾイド新世紀/ゼロ』(英題:ZOIDS: New Century/Zero)は、2001年1月6日から同年6月30日までTBS系列で放送されたロボットアニメであり、全26話で構成される。制作はXEBEC(現:サンライズBEYOND)が担当し、玩具メーカーのトミー(現タカラトミー)が展開していたメカ生命体玩具「ゾイド」のメディアミックス戦略の一環として世に送り出された。前作『ゾイド -ZOIDS-』の放送が終了した直後にバトンタッチする形でスタートし、いわば“ゾイドアニメ第2作”としての位置づけを担う。

舞台は惑星Zi。前作から1000年以上の時間が流れ、国家間戦争が終焉した時代を描く。戦火に晒されていたゾイドは、いまや戦争の道具ではなく、エンターテインメント性を帯びた「ゾイドバトル」という競技で活躍する存在となった。ここに本作ならではの特徴がある。かつてのシリアスな戦記風から一転、観戦スポーツとしてのゾイドが描かれ、視聴者に「楽しさ」と「爽快感」を強く印象付けたのである。

作品の狙いとシリーズ内での役割

本作が打ち出した最大のポイントは「ゾイドを戦争から解放し、スポーツとして描く」という方向転換だ。子どもたちが遊びとしてゾイドを楽しんできた原点に立ち返り、アニメでも“戦わせて楽しむ”という視点を強調した。これにより、視聴者層は前作よりもぐっと広がり、難しい政治背景や戦争の因果に縛られず、シンプルに「どのゾイドが勝つのか」というわかりやすい盛り上がりを提供できた。

また、玩具展開とも密接にリンクしており、作中で活躍するゾイドがリアルタイムに市場に投入され、テレビと玩具売場を循環させる仕組みが確立された。特に主役ゾイド・ライガーゼロは、CAS(チェンジング・アーマー・システム)によって姿を変えるギミックが視覚的なインパクトを与え、アニメと玩具の双方で爆発的な人気を博した。

主役メカ「ライガーゼロ」とCASの魅力

ライガーゼロは、真っ白な装甲に青い瞳を持つ獅子型ゾイドであり、本作の象徴ともいえる存在。誰も乗りこなせなかった機体を主人公ビット・クラウドが制御することで物語が動き出す。特徴的なのは、装甲一式を換装して性能を切り替えるCASだ。

ゼロシュナイダー:多数のブレードを展開し、斬撃戦に特化。接近戦で驚異的な破壊力を見せる。

ゼロイエーガー:青い装甲をまとい、加速力と機動性を極限まで高めた形態。スピード勝負で敵を翻弄する。

ゼロパンツァー:重厚な緑の装甲に砲撃兵器を満載した重火力仕様。防御力も高く、持久戦に強い。

これらのフォームは物語の見せ場で随所に登場し、ビットが局面ごとにどのCASを選ぶのかが、毎回のバトルの注目点となった。戦術的な深みと玩具の遊びやすさを両立させた設計は、ファンの記憶に強く残っている。

主人公ビット・クラウドの存在感

ビットは16歳の楽天的な青年で、ゾイドパーツを拾い集めて生計を立てるジャンク屋。彼はゾイドに対する「直感的な親和性」を持ち、視力や感覚に優れているため、他のパイロットが制御不能だったライガーゼロと心を通わせることに成功した。

物語を通して、彼の無鉄砲さや飄々とした態度はしばしばトラブルを呼ぶ。しかし同時に、チーム・ブリッツのメンバーに新たな風を吹き込み、停滞していたチームを一気に成長させる起爆剤となった。スポーツ的競技の物語において、“勢いのある新人”が台頭する構図は王道であり、視聴者はビットを通じて勝負の世界に引き込まれていった。

コメディとシリアスの絶妙なバランス

『ゾイド新世紀/ゼロ』は、基本的に明るくコミカルなノリで進行する。ドタバタした日常シーンや個性豊かなキャラクター同士の掛け合いは、視聴者に笑いを届ける一方で、バトルの場面になると一気に緊張感を高める。この緩急のつけ方が作品全体を通じた魅力だ。

とりわけライバルたちとの戦いは、時にコミカルなやりとりを交えながらも、真剣勝負として熱いドラマを描き出す。特に終盤のロイヤルカップにおけるチーム・ブリッツとチーム・ベガの激突は、笑いの要素を排して迫力ある戦闘に集中し、作品のクライマックスを飾った。

審判システム「ジャッジマン」とルールの面白さ

競技としてのゾイドバトルを支えるのが、ゾイドバトル連盟とその審判役であるジャッジマンの存在である。試合開始時に宇宙から投下され、爆発的に登場するジャッジマンは、子どもたちにとって強烈なインパクトを残した。彼らは中立的な立場でルールを守らせる役割を持つが、時にユーモラスな動きを見せ、物語に彩りを添えた。

一方で、反則や裏取引を行う「バックドラフト団」の存在は、競技の健全性を揺さぶる要素として機能する。正規バトルと闇バトルの対比は、作品全体を通じたテーマ「公正な勝負とは何か」を浮き彫りにした。

視覚演出と迫力のバトルシーン

アニメーション面では、ゾイドの重量感やスピード感を的確に表現する工夫が凝らされていた。巨大な機体が大地を踏みしめるときの衝撃、金属同士がぶつかる際の質感、CAS換装の儀式的な演出――こうした描写が、観る者に「ゾイドが実在するのでは」と錯覚させるほどのリアリティを与えた。

加えて、各話ごとのフィールドも砂漠や雪原、都市部など多彩で、ゾイドの個性や戦法を引き立てる舞台装置として機能していた。単なる背景ではなく、環境が勝敗に影響するリアルさが、スポーツとしての臨場感を高めた。

海外展開と影響力

本作は日本国内だけでなく、アメリカでも放送された最初のゾイドシリーズとして重要な意味を持つ。2001年10月からカートゥーンネットワークのTOONAMI枠で『ZOIDS』のタイトルで放送され、現地の子どもたちに強い印象を残した。文化的背景の違いから一部のシーンはカットされたり、キャラクター名が変更されたりもしたが、それでもゾイド人気を国際的に広げる足掛かりとなった。

後の『ゾイドフューザーズ』やゲーム「ZOIDS VS.シリーズ」にも、本作で確立された“競技型ゾイド”の要素が色濃く継承されており、その影響力は計り知れない。

映像ソフト・メディア展開

放送終了後、2001年10月から2002年6月にかけてセルDVDが全9巻で発売され、同時期にはレンタルVHSも展開された。2014年にはBlu-ray BOXが登場し、限定版にはコトブキヤ製のHMMライガーゼロ(クリア成型版)が付属する豪華仕様となった。こうしたパッケージ商品は、当時のファンにとって作品を繰り返し楽しむ貴重な機会であり、いまでもコレクターズアイテムとして高い人気を保っている。

さらに、小学館の漫画雑誌でもスピンオフ作品が連載され、アニメの設定をベースにしながら独自のストーリーを展開。これにより、アニメ視聴層以外にも作品世界を広げることに成功した。

総括――「ゼロ」がもたらした新しいゾイド像

『ゾイド新世紀/ゼロ』は、ゾイドというコンテンツを「戦争アニメ」から「スポーツアニメ」へとシフトさせたターニングポイントである。ライガーゼロとビットの出会い、個性豊かなライバルたち、明確なルールに基づく競技性、そしてギャグとシリアスのバランス――これらの要素が一体となり、シリーズに新鮮な息吹を吹き込んだ。

それは単なる続編ではなく、“新世紀”というタイトルにふさわしい、新たなゾイド像を打ち出した作品だったといえる。今日に至るまで語り継がれる人気の理由は、まさにこの革新性と爽快感にあるのだ。

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■ あらすじ・ストーリー

物語の導入――戦争が終わった惑星Ziの新しい時代

舞台は惑星Zi。かつては国家間の争いが絶えず、ゾイドは戦争の主力兵器として用いられていた。しかし本作の時代には、大規模な戦火は過去のものとなり、人々は平和な時代を享受している。だがゾイドそのものの存在意義が消えたわけではなかった。むしろ新しい時代の娯楽として、ゾイド同士を戦わせる「ゾイドバトル」という競技が確立され、子どもから大人まで熱狂する一大イベントとなっていた。戦場ではなくフィールドで、人間とゾイドが共に力を競い合う――これが『ゾイド新世紀/ゼロ』の物語の幕開けである。

ビット・クラウドとライガーゼロの出会い

主人公ビット・クラウドは、ゾイドのパーツを集めて生活する放浪のジャンク屋。彼は「最高のゾイドを手に入れる」という夢を胸に抱き、自由気ままに旅を続けていた。そんなビットが運命的に出会ったのが、真っ白な獅子型ゾイド「ライガーゼロ」である。 ライガーゼロは、従来のパイロットでは誰も扱うことができなかった特別なゾイドだったが、ビットは初めて搭乗したにもかかわらず直感的に操縦し、その潜在能力を引き出すことに成功する。この瞬間から、彼の人生は大きく転換する。弱小チーム「チーム・ブリッツ」のメンバーとして迎え入れられ、ゾイドバトルの世界に本格的に飛び込むことになるのだ。

チーム・ブリッツの成長物語

チーム・ブリッツは当初、名ばかりの弱小チームにすぎなかった。しかしビットの加入によって状況は大きく変わる。ライガーゼロの圧倒的な性能とビットの大胆な発想は、チームの戦術を一新し、勝利を重ねていくきっかけとなった。 仲間には、豪快だが詰めの甘いヒロイン・リノン、冷静な賞金稼ぎバラッド、サポート役のジェミー、そして技術屋でありトラブルメーカーのトロス博士がいる。彼らがぶつかり合いながらも一つのチームとして成長していく姿が、作品全体の大きな柱となっている。

ライバルたちとの出会いと再戦

物語の進行に合わせて、チーム・ブリッツは次々と強力なライバルたちと対峙する。 – ハリー・チャンプ率いる財力頼みの「チーム・チャンプ」 – 狙撃の達人ナオミ・フリューゲル – 高速戦闘を誇るジャック・シスコとチーム・ライトニング – 武者修行の旅に出たリノンの兄レオン・トロス

彼らとの戦いは、単なる勝敗だけでなく「なぜゾイドに乗るのか」「強さとは何か」というテーマを浮き彫りにする。時に敵として、時に共闘相手として登場するライバルたちは、ビットとチーム・ブリッツにとって避けては通れない存在となる。

バックドラフト団との暗闘

一方で、ゾイドバトルの健全性を脅かす勢力として「バックドラフト団」が存在する。彼らは裏で違法な賭博を仕切り、反則行為や卑劣な戦術でバトルを歪めようとする。ジャッジマンを模倣した「ダークジャッジマン」を投入し、正規のルールを無視した闇バトルを仕掛けるなど、競技そのものを崩壊させかねない動きを見せる。 このバックドラフト団との対立は、作品後半に向けて大きな緊張感を生み出し、物語の骨格をシリアスに引き締める役割を果たしていく。

ロイヤルカップへの挑戦

物語後半の大きな舞台は「ロイヤルカップ」と呼ばれる大会である。ここには各地の強豪チームが集い、真の王者を決めるべく熱戦を繰り広げる。チーム・ブリッツも勝ち上がり、幾度もの死闘を超えて決勝戦へと駒を進める。 この大会は単なるスポーツイベントではなく、バックドラフト団の野望や、ゾイドに秘められた「アルティメットX」という謎とも絡み合い、物語をクライマックスへと導く重要な舞台装置となる。

無敗の天才少年ベガ・オブスキュラの登場

ロイヤルカップの最終局面で立ちはだかるのが、バックドラフト団が送り込んだ天才少年パイロット、ベガ・オブスキュラである。彼の愛機は、圧倒的な性能を誇る「バーサークフューラー」。ベガは年齢に似つかわしくない冷徹さと純粋さを併せ持ち、対戦相手を次々と退けて無敗を誇る存在だった。 ビットとベガの対決は、ゾイド同士の戦いの枠を超え、「ゾイドと人間の絆とは何か」を問う象徴的な戦いとして描かれる。

クライマックス――ライガーゼロ対バーサークフューラー

物語の最終決戦は、ライガーゼロとバーサークフューラーの壮絶な一騎打ちで幕を開ける。圧倒的な力で襲いかかるバーサークフューラーに対し、ビットとライガーゼロは持てる力のすべてを振り絞って応戦する。戦いの中でベガ自身の心も揺さぶられ、バーサークフューラーの暴走が引き起こされる場面は、シリーズ全体でも屈指の緊張感を誇るシーンとなった。 最後には、ビットとライガーゼロの絆が勝敗を分け、チーム・ブリッツはロイヤルカップを制する。だが物語は単なる勝利で終わるのではなく、ベガとの「再戦の約束」という余韻を残して幕を閉じる。

物語全体のテーマとメッセージ

『ゾイド新世紀/ゼロ』のストーリーは、シンプルな勝負の連続でありながら、その奥に「ゾイドと人間の関係性」「公正なルールの重要性」「ライバルとの切磋琢磨」という普遍的なテーマが流れている。前作が“戦争と平和”を描いたのに対し、本作は“競技と友情”を軸に据え、よりポジティブで未来志向のメッセージを発信しているのだ。

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■ 登場キャラクターについて

主人公とその仲間たち ― チーム・ブリッツ

物語の中心となるのは、弱小チームから成長を遂げる「チーム・ブリッツ」。彼らの関係性や個性が作品の色合いを決定づけている。

ビット・クラウド
本作の主人公。楽天家でマイペース、だがゾイドとの相性は天才的。ライガーゼロを唯一乗りこなせる人物であり、「ゾイドと心で通じ合う」資質を体現する。彼の軽妙な振る舞いはチームを振り回すこともあるが、その発想力と突破力が勝敗を大きく左右する。

リノン・トロス
チームの紅一点でヒロイン。博士の娘という立場を背景にしながら、火力重視の戦闘スタイルを好む。勝ち気でわがままだが、内面には繊細さもあり、時にコメディ担当、時にドラマを動かす重要な役割を担う。

バラッド・ハンター
クールで実利を重んじる賞金稼ぎ。だが金のために動くように見せかけて、仲間や弱者を見捨てない一面を持つ。彼が駆るシャドーフォックスはスタイリッシュで人気が高く、バトルでは冷静な判断でチームを支える存在だ。

ジェミー・ヘメロス
若干14歳ながら、戦術分析・整備・家事全般を担う万能型サポート。普段は気弱だが、ゾイドに乗ると別人格「天空の荒鷲」として豹変する二面性が魅力。コミカルな場面とシリアスな戦闘の双方で印象を残す。

トロス博士(スティーブ・トロス)
チーム監督であり、リノンとレオンの父。天才的な技術力を誇るが、浪費癖と子どもっぽさで常にトラブルを起こす。だが彼の開発したCASやホバーカーゴがなければ、チーム・ブリッツの活躍は成り立たなかった。

ライバル勢力と印象的なキャラクターたち

本作を彩るのは主人公チームだけではない。ライバルたちもまた強烈な個性を放ち、ビットたちの前に立ちはだかる。

ナオミ・フリューゲル
赤いガンスナイパーを操る狙撃の名手。「紅き閃光」の異名を持ち、孤高の戦いを信条とする。彼女の冷静な狙撃スタイルは、派手な近接戦が多い本作のバトルにおいて独自の緊張感をもたらした。

レオン・トロス
リノンの兄で、かつてはチーム・ブリッツのリーダー。物語序盤でチームを離れ、旅を通じて赤いブレードライガーと出会い、新たな力を得る。再登場後はナオミとタッグを組み、兄として、ライバルとしてビットを刺激する存在となった。

ジャック・シスコ
高速ゾイド「ライトニングサイクス」を駆る凄腕ウォーリアー。自由奔放で破天荒だが、スピードを極めた戦法は観る者を圧倒した。彼の登場で「スピードバトル」という概念が鮮明になり、ライガーゼロとの対決は屈指の名勝負と語られる。

ハリー・チャンプ
財力でゾイドを揃えた御曹司。自称“王者”だが、どこか憎めないキャラクターで、彼のコミカルな振る舞いは本作のユーモアを象徴する存在。愛機のダークホーンやアイアンコングを豪華に改造して登場する演出は、観客に強烈な印象を残した。

バックドラフト団とその脅威

物語を裏から支配する存在が「バックドラフト団」である。彼らはルールを無視した闇バトルを仕掛け、ゾイドバトルの秩序を乱す。

アルタイル
闇バトルの胴元的存在であり、冷酷で計算高い性格。常に利益を追求し、アルティメットXを狙う。

サラ
ベガを母のように導く女性幹部。感情豊かで、バックドラフト団の冷酷な面と人間味の両方を併せ持つ。

ベガ・オブスキュラ
バックドラフト団が送り込んだ天才少年。バーサークフューラーを駆り、年齢を超えた戦闘技術で無敗を誇る。彼とビットの対決は、本作の物語的クライマックスであり、競技と運命を交錯させる象徴的な場面となる。

ゾイドバトル連盟と審判ジャッジマン

公平性を守る組織としてゾイドバトル連盟が存在し、試合を裁定するのが「ジャッジマン」である。彼らは宇宙からカプセルごと投下され、爆発と共に登場するインパクトで人気を博した。中立の立場を貫きつつ、時にコミカルな動きで場を和ませ、視聴者に強い印象を残す。彼らがいたからこそ、競技の枠組みが成立し、スポーツとしてのゾイドバトルが成り立ったといえる。

キャラクター同士の関係性と物語への影響

本作の魅力は、個々のキャラクターが単独で輝くだけでなく、相互作用によってドラマが深まっていく点にある。ビットとライバルたちの勝負はもちろん、リノンとレオンの兄妹関係、博士とライバル技術者ラオンの因縁、バラッドとナオミの淡い感情など、人間関係の織りなすドラマが作品に奥行きを与えている。

また、コメディリリーフとしての役割を持ちながらも、各キャラクターは必ずバトルの局面で重要な役割を果たし、単なる賑やかしに終わらない。この「笑いと真剣さの両立」が、キャラクター描写を生き生きとさせている。

総括――個性派キャラクターの饗宴

『ゾイド新世紀/ゼロ』は、単なるロボットアニメではなく、個性豊かなキャラクターたちが織りなす群像劇でもある。彼らの魅力があったからこそ、ライガーゼロの戦いに熱が宿り、視聴者は毎回の試合に感情移入できた。スポーツアニメ的なわかりやすさと、ロボットアニメ的な迫力を両立させた立役者は、間違いなくこれら登場キャラクターたちなのである。

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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング

オープニングテーマ「NO FUTURE」

本作のオープニングを飾るのは、相川七瀬が歌う「NO FUTURE」。作曲を担当したのは布袋寅泰という豪華布陣で、ロック色の強いサウンドが特徴的である。イントロから強烈なギターリフが鳴り響き、視聴者のテンションを一気に高める。映像面でも、ライガーゼロの疾走やCAS換装シーンがテンポよく挿入され、まさに「スピードとバトル」を象徴するオープニングに仕上がっている。 歌詞には「未来を切り開く力」「立ち向かう勇気」といったフレーズが盛り込まれ、主人公ビットの自由奔放で挑戦的な生き方と重なり合う。子どもたちには「格好いい!」とストレートに響き、大人には「不確かな時代を突き抜けろ」というメッセージとして受け取られた。

エンディングテーマ「流離人(さすらいびと)」

エンディングテーマを担当するのはDASEINによる「流離人」。オープニングの疾走感とは対照的に、哀愁を帯びたバラード調で作品を締めくくる。試合の興奮を落ち着かせ、ビットや仲間たちの旅路を思わせるような余韻を残す曲調である。 映像では、星空や荒野を背景にキャラクターたちが静かに描かれ、観る者に「彼らの物語は続いていく」という感覚を抱かせた。感情の起伏を大切にするスポーツアニメにおいて、こうした緩急のつけ方は重要であり、視聴者の記憶に深く刻まれた。

楽曲が与えたイメージ効果

オープニングとエンディングの対比は、作品全体の雰囲気を象徴する。前半は疾走感と高揚感で「ゾイドバトルの爽快さ」を表現し、後半は静けさと切なさで「キャラクターの心情」を映し出す。これにより、視聴者は「戦うゾイドの迫力」と「人間模様のドラマ」を両立して楽しめるようになった。 特に当時の子どもたちは、放送が終わった後も口ずさむほど強い印象を受け、CDを購入したりカラオケで歌うなど、楽曲はアニメの枠を超えて日常生活に浸透していった。

サウンドトラックとBGM

本作にはサウンドトラックも発売され、劇中を彩った数々のBGMが収録された。バトルシーンで流れる緊迫したトラックや、コミカルな日常を演出する軽快な曲調など、多彩な楽曲が作品を支えている。 特にライガーゼロがCAS換装を行う際のBGMはファンの間で強く記憶されており、「あの音楽が流れると勝負が盛り上がる」という定番の演出効果を確立した。

キャラクターソングとファンへの広がり

『ゾイド新世紀/ゼロ』は商業的なキャラソン展開こそ少なかったが、一部の関連イベントやCDドラマでキャラクターの声優が歌う曲が発表され、ファンの注目を集めた。ビット役・櫻井孝宏による軽快な曲や、リノン役・川澄綾子の可愛らしいナンバーは、作品の世界観を補完しつつ、キャラクターの個性を際立たせる役割を果たした。 こうしたキャラソンは、当時のファンにとっては「キャラクターとより近づける特別な体験」として受け止められ、後年の再評価においても貴重な資料となっている。

楽曲への視聴者の感想

視聴者の声としては、「NO FUTUREの疾走感がゾイドバトルにぴったり」「流離人の切なさで物語が締まる」「音楽の緩急があったから作品全体を最後まで飽きずに楽しめた」という意見が多い。 また、当時アニメファンではなかった層が楽曲をきっかけに作品を知るケースもあり、音楽面での影響力がいかに大きかったかを物語っている。

総括 ― 音楽が支えた『ゼロ』の世界

『ゾイド新世紀/ゼロ』における音楽は、単なるBGMにとどまらず、キャラクターやバトル、そして物語全体を印象づける重要な要素だった。相川七瀬と布袋寅泰の強力タッグによるオープニング、DASEINの情緒あふれるエンディング、そして随所で響くサウンドトラックが組み合わさり、作品は一層鮮烈な輝きを放った。音楽の存在があったからこそ、『ゼロ』は多くの人々の記憶に残る作品となったのである。

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■ 声優について

主演を務めた櫻井孝宏 ― ビット・クラウド役

主人公ビットを演じたのは、当時若手ながら注目株だった櫻井孝宏。彼の演技は、楽天的で自由奔放な性格と、ゾイドに対する純粋な情熱を見事に両立させている。能天気に見えるセリフ回しの裏に、勝負の局面で垣間見せる真剣な声色があり、視聴者は自然と「このキャラはただの陽気な若者ではない」と感じ取れた。櫻井の代表作のひとつとしてファンに語られる理由は、まさにこの幅の広さにある。

川澄綾子 ― ヒロイン・リノン役

リノン・トロスを演じたのは川澄綾子。可憐な外見に似合わず、豪快でわがままな性格を声でしっかり表現し、作品に独特のユーモアを与えた。特に怒鳴り声やツッコミのテンポは、視聴者の印象に強く残っている。可愛らしいだけではなく「面倒くさい女の子」としての等身大の魅力を演じきったことで、リノンは単なるヒロインを超え、作品全体を動かす存在感を放った。

松風雅也 ― バラッド・ハンター役

クールな賞金稼ぎバラッドを担当したのは松風雅也。淡々とした声色は冷静なキャラクター像に合致しつつ、仲間を思いやる一瞬の優しさを声に滲ませることで、人間味あるキャラクターへと昇華させた。松風の声質は低音の響きが心地よく、バトルシーンでの緊迫感を一層強める効果を持っていた。

斎賀みつき ― ジェミー・ヘメロス役

若き戦術担当ジェミーを演じたのは斎賀みつき。普段の気弱なトーンと、「天空の荒鷲」へ変貌する際のクールで鋭い声色を演じ分けた点が高く評価された。まるで別人のような切り替えは、声優の力量を見せつける代表的な場面であり、当時のファンに衝撃を与えた。

中村大樹 ― トロス博士役

チームの監督でトラブルメーカーでもある博士を演じたのは中村大樹。ユーモラスで少し子どもっぽい言動をコミカルに演じながらも、天才技術者としての自信を感じさせる低音も使い分けた。彼の声があったからこそ、博士は単なるギャグ要員に留まらず、作品の屋台骨を支える存在になった。

ライバルたちを彩った豪華キャスト

– ナオミ・フリューゲル役:夏樹リオ。凛とした声で「紅き閃光」の異名にふさわしいクールさを演じ、女性ファンからの支持も高かった。 – レオン・トロス役:千葉進歩。落ち着いた声が兄としての頼もしさを表現し、視聴者に「大人のゾイド乗り」の格を感じさせた。 – ジャック・シスコ役:藤原啓治。軽妙さとダンディズムを併せ持つ声で、スピード狂の個性を際立たせた。

コミカルキャラとベテランの妙技

ハリー・チャンプを演じたのは高木渉。財力だけで突っ走るお坊ちゃんキャラを、暑苦しいほどのテンションで表現し、作品のコメディ要素を一手に担った。さらに、彼の従者ロボットを演じた千葉進歩や酒井敬幸の掛け合いも秀逸で、毎回視聴者を笑わせた。

バックドラフト団を支えた声優陣

敵役として存在感を放ったバックドラフト団のメンバーには、実力派声優が揃った。アルタイルを田中総一郎、サラを相沢恵子、ベガをくまいもとこが演じ、それぞれのキャラクター性を最大限に引き出した。特にくまい演じるベガは、無邪気さと冷徹さが同居する少年像を見事に表現し、ラスボスにふさわしい重厚さを与えた。

声優陣と視聴者の距離感

放送当時、キャストの多くはアニメ誌やイベントでインタビューを受けており、ファンにとって声優陣の発言も大きな楽しみだった。作品を通じて櫻井孝宏や川澄綾子を初めて知ったという視聴者も多く、その後の声優活動を追いかけるきっかけになったという声も少なくない。

総括 ― 声が息吹を与えたゾイドたち

『ゾイド新世紀/ゼロ』は、ゾイドという無機質なメカ生命体を描きながらも、人間ドラマを中心に据えた作品である。その人間ドラマを成立させた最大の要因が、声優たちの演技力だ。キャラクター同士の会話が自然に響き、バトルシーンでの叫びが熱気を伝える。声優陣がいたからこそ、視聴者はゾイドと人間の絆を実感できたのである。

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■ 視聴者の感想

放送当時の子どもたちの反応

2001年に放送された当時、『ゾイド新世紀/ゼロ』は小中学生を中心に熱狂的な支持を集めた。前作『ゾイド -ZOIDS-』のシリアスな雰囲気に比べ、本作はより明るくテンポの速いストーリー展開で、子どもでも直感的に楽しめる作りになっていたのが大きな魅力だった。特にライガーゼロの換装システムや、毎回登場する個性的なライバルたちは「今日はどんなゾイドが出てくるのか」と放送日を待ち望ませる要素となった。

コメディ要素への賛否

視聴者の中には、リノンの暴走ぶりやトロス博士の奇行、ハリー・チャンプのドタバタなど、コメディ色の強さを好意的に受け止める層と、「もっと真剣なゾイドの戦いが見たかった」という層がいた。だが、多くのファンは「笑いと熱いバトルのバランスが絶妙」と感じており、この緩急が『ゼロ』らしさだと評価していた。

バトルシーンの迫力と演出

「毎回の戦闘がスポーツの試合のように盛り上がる」という声は多かった。特にライガーゼロのシュナイダー・イエーガー・パンツァーという換装ギミックは、玩具を持っていた子どもたちにとって夢そのもの。視聴者は「今日はどのユニットを使うのか」とワクワクし、ゾイドを“育てている感覚”を共有できた。加えて、ジャッジマンのユニークな登場シーンや判定も人気で、「審判がここまで目立つロボットアニメは珍しい」と話題になった。

キャラクターへの共感

視聴者は単なるメカアクションだけでなく、キャラクターの成長や人間関係にも強く惹かれていた。ビットの自由さに憧れる声、リノンのわがままさにイライラしつつも可愛らしいと感じる声、バラッドのクールさに惚れる声など、ファンの視点は多岐にわたる。特にジェミーの二面性(気弱な少年と“天空の荒鷲”)は意外性が大きく、当時のファンから「一番印象に残ったキャラ」として語られることも少なくなかった。

海外視聴者の意見

『ゼロ』は海外で最初に放送されたゾイドアニメでもあり、北米では「ZOIDS」のタイトルで紹介された。英語吹替版では一部キャラクター名やセリフが変更されたが、それでも「スピード感が最高」「子ども向けにしてはバトルが本格的」と好評を博した。放送基準によって一部シーンがカットされたことに不満を持つ声もあったが、結果的に海外でゾイド人気を一気に押し上げる契機となった。

音楽への感動

オープニング「NO FUTURE」の勢いと、エンディング「流離人」の切なさの対比は、視聴者の感情を大きく動かした。「試合前にNO FUTUREを聴くと自分も戦える気がした」「エンディングで少し寂しい気持ちになるのが好きだった」といった感想は、当時を振り返るファンの間で今も語り草となっている。

玩具展開との相乗効果

視聴者の多くが、アニメを見た後に実際のゾイド玩具を欲しがった。ライガーゼロやバーサークフューラーのキットは特に人気で、「アニメで観た換装を自分でも再現したい」と思わせる力があった。こうしたフィードバックが「アニメと玩具の双方向性」という形で広がり、親世代からも「商業的に上手く作られた作品」と評価されていた。

長年ファンに残る作品として

放送終了から20年以上経った現在も、『ゼロ』は「気軽に観られるゾイドアニメ」として再評価されている。前作の重厚さに比べ、本作は“スポーツ的な爽快感”を打ち出したことで差別化に成功し、ファンの間では「ゾイドシリーズを新しい層に広げた転換点」と見なされている。

総括 ― 感想が示す『ゼロ』の魅力

視聴者の感想を総合すると、本作は「明るく、スピード感があり、キャラクターが魅力的」という意見に集約される。一方で「もっとシリアスでも良かった」という声もあるが、それすら『ゼロ』の個性を示す裏返しといえる。笑いと熱気、子ども向けと本格的なロボットバトル、その両立が視聴者の記憶に残り続けているのだ。

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■ 好きな場面

ライガーゼロとの運命の出会い

多くのファンが挙げる名場面は、主人公ビット・クラウドが初めてライガーゼロに乗り込む瞬間である。誰一人として操縦できなかった「白き獣」が、ビットの手によって動き出すシーンは、視聴者に強烈なインパクトを与えた。単なるジャンク屋の少年が、運命に導かれるように伝説のゾイドを起動させる――王道的な演出でありながら、見ている側の心を揺さぶった。

換装システムの初披露

ライガーゼロ最大の特徴であるCAS(チェンジングアーマーシステム)が初めて発動する場面も、視聴者の記憶に残っている。シュナイダーの剣を煌めかせる姿、イエーガーの超加速、パンツァーの圧倒的火力。新フォームがお披露目されるたびに「今日はどんな戦いになるのか」と胸を高鳴らせた。特に子どもたちは、玩具を手にしてアニメのシーンを再現することに夢中になった。

ジャック・シスコとの高速決戦

ライトニングサイクスを操るジャック・シスコとの戦いは、本作屈指のスピードバトルとして人気が高い。疾走する二体のゾイドが砂煙を巻き上げ、刹那ごとの駆け引きが描かれる映像は、従来のゾイドアニメとは一線を画す迫力を持っていた。視聴者からは「アニメでここまでスピード感を表現できるのか」と驚嘆の声が多く寄せられた。

バラッドとナオミの因縁の対決

バラッドとナオミが1対1で狙撃勝負を繰り広げる場面も印象深い。遠距離と近接という対照的なスタイルが激突し、互いに一歩も譲らない攻防を展開する。二人の関係性に漂う微妙な感情も加わり、戦いが単なる競技を超えた人間ドラマへと昇華していた。

リノンのドタバタエピソード

コメディ寄りの名場面として語られるのが、リノンが入浴中に大騒動を起こすエピソード。怒り狂ったリノンがプテラスボマーで爆撃するシーンは、「笑いながらも本気で怖かった」と多くの視聴者が語る。彼女のわがままで破天荒な一面を象徴する名シーンであり、作品のコミカルさを象徴している。

ジェミーの覚醒 ― 天空の荒鷲

普段は気弱な少年ジェミーが、音速を超えて飛ぶことで「天空の荒鷲」へと変貌するシーンは、多くのファンに衝撃を与えた。声色や表情が一変し、まるで別人のように操縦桿を握る姿は、少年が秘めていた可能性を示す象徴的な瞬間だった。

バーサークフューラーとの死闘

最終局面で繰り広げられる、ライガーゼロとバーサークフューラーの激突は本作最大のクライマックス。圧倒的な力を誇るバーサークフューラーに対し、ビットとライガーゼロが必死に食らいつく姿に、視聴者は手に汗を握った。戦いの果てに訪れる少年ベガの葛藤と、ライガーゼロの執念は、単なる勝敗を超えた物語的な重みを持って描かれていた。

ジャッジマンの活躍とギャグシーン

戦闘を裁くジャッジマンが、瓦礫から這い出して勝敗を告げる場面や、コミカルな動きで場を和ませる場面も「好きなシーン」として度々挙げられる。審判という立場を超えた存在感を発揮する彼らの演出は、シリアスと笑いの両立を象徴する要素だった。

総括 ― 名場面が作品を形作る

『ゾイド新世紀/ゼロ』には、観る人の心に刻まれる名場面が数多く存在する。それは単に派手な戦闘だけでなく、キャラクターの感情や人間関係、さらには笑いを交えた場面にまで広がっている。視聴者の「好きな場面」が多様であること自体が、この作品が持つ豊かな魅力の証明といえる。

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■ 好きなキャラクター

主人公・ビット・クラウド ― 自由奔放な夢追い人

多くの視聴者がまず挙げるのは、やはり主人公のビット。彼は能天気でマイペース、しかしゾイドへの情熱と無限の可能性を秘めている点が強く共感を呼んだ。「自分もビットみたいに好きなことに全力で挑みたい」と感じた少年ファンは少なくなかった。ライガーゼロを唯一操縦できるという設定も、ヒーローらしい特別感を演出しており、彼の存在そのものが物語を明るく照らしていた。

リノン・トロス ― わがままで豪快なヒロイン

リノンは可愛らしい見た目に反して、豪快かつ凶暴な性格でファンの印象に残ったキャラクターだ。ツンデレ気質ともいえる彼女のわがままぶりは、ときに笑いを生み、ときにビットを窮地に追い込む。だが根は仲間思いで繊細な一面もあり、そうしたギャップが多くの視聴者に「憎めないキャラ」として愛された。

バラッド・ハンター ― クールな兄貴分

バラッドは「冷静で頼りになる兄貴分」として特に人気が高かった。普段は金にシビアでクールを装っているが、本当は優しく正義感の強い人物であることが徐々に明かされる。その二面性に惹かれた視聴者も多く、「一番現実的で人間らしい」と支持を集めた。彼のシャドーフォックスもスタイリッシュで、メカ好きのファンにとって忘れられない存在だ。

ジェミー・ヘメロス ― 二面性を持つ少年

気弱な戦術担当の少年が、スピードの極限で「天空の荒鷲」と呼ばれる凄腕パイロットに変貌する――このギャップに惚れ込んだファンは非常に多い。普段は頼りなく見えるジェミーが戦いで輝く姿は、「誰の中にも眠っている可能性」を象徴しており、共感や憧れを呼んだ。

ナオミ・フリューゲル ― 紅き狙撃手

ソロで活動することが多い狙撃手ナオミは、女性キャラクターとしての魅力と戦士としての実力を兼ね備えた存在。冷静沈着な態度や「紅き閃光」の異名は視聴者の心を掴み、特に女性ファンからは「強い女性像」として支持された。彼女とバラッドとの関係性も物語に厚みを与えている。

レオン・トロス ― 真面目で頼れる兄

リノンの兄であるレオンは、落ち着いた性格と強い信念を持ち合わせ、主人公たちの良き導き手として描かれた。放浪の末に出会う赤いブレードライガーとともに再登場する場面は、「もう一人の主人公」としての存在感を放った。彼を好きなファンは「正統派で格好いい兄キャラ」と評している。

ハリー・チャンプ ― コメディを背負う御曹司

財力に物を言わせてゾイドを揃えるハリー・チャンプは、真剣勝負の世界に笑いを添える存在。滑稽な行動が目立つ一方で、戦闘の腕前は意外と侮れず、ファンからは「嫌いになれないキャラ」として親しまれた。彼の従者ベンジャミンとセバスチャンとの掛け合いは、ギャグシーンの定番として記憶されている。

ベガ・オブスキュラ ― 天才少年ウォーリアー

無敗の天才少年ベガは、強大なバーサークフューラーを操るラスボス的存在として人気が高い。年齢に似合わない冷徹さと、時折見せる純粋さのギャップが視聴者の心を揺さぶった。「憎めない敵役」としてファンの記憶に残り、ラストバトルの感動をより一層深いものにした。

その他の個性的キャラクター

– ジャック・シスコの破天荒さとスピード狂ぶり。 – チャンプ家の姉・マリーの圧倒的存在感。 – ジャッジマンのユーモラスな立ち回り。 こうした脇役たちも作品の世界を豊かに彩り、ファンから「隠れ推しキャラ」として愛されている。

総括 ― 好きなキャラクターは人それぞれ

『ゾイド新世紀/ゼロ』の魅力は、メインキャラだけでなく脇役や敵キャラまでもがしっかり個性を持っていることにある。視聴者の「好きなキャラ」が多様であること自体が、この作品の層の厚さを物語っている。誰を推すかによって見方が変わる――その奥深さこそ、長く愛される理由のひとつだろう。

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■ 関連商品のまとめ

映像ソフトの展開 ― VHSからBlu-ray BOXまで

『ゾイド新世紀/ゼロ』は放送直後からVHSとDVDで商品化された。レンタル用とセル版が並行して展開され、特にセルDVDは全9巻でコレクション性が高かった。2000年代にはリマスター版も登場し、2014年にはBlu-ray BOXが発売。完全初回限定版には、コトブキヤ製の「ライガーゼロ Blu-ray BOX Limited Ver.」が同梱され、クリア成型の特別仕様としてコレクター垂涎の品となった。

書籍関連 ― 漫画版と雑誌特集

アニメと同時期に小学館の雑誌で複数の漫画が展開された。『別冊コロコロコミック』では溝渕誠による『ゾイド新世紀 スラッシュ・ゼロ』が連載され、少年誌らしい熱血ストーリーで人気を博した。また『小学二年生』では三鷹公一による簡潔な物語が掲載され、低学年層への浸透を狙った戦略が見える。加えて『アニメディア』『ニュータイプ』などのアニメ誌でも特集が組まれ、キャラクター人気投票や設定資料の掲載が行われた。

音楽関連 ― 主題歌とCDリリース

オープニングテーマ「NO FUTURE」(相川七瀬)とエンディングテーマ「流離人」(DASEIN)は、シングルCDとしてリリースされた。ロック色の強い楽曲は当時の若者文化と合致し、アニメファン以外にも広がりを見せた。後年にはベスト盤や復刻版として再リリースされ、今でも配信サービスで聴けることから、長く愛される楽曲となっている。

プラモデルとゾイドキット

最大の関連商品といえば、トミー(現タカラトミー)のゾイドプラモデルシリーズだ。ライガーゼロとその換装ユニット(シュナイダー、イエーガー、パンツァー)は大ヒット商品となり、子どもたちの間で「どの形態を買うか」が話題となった。さらに、シャドーフォックスやバーサークフューラーなど人気ゾイドも商品化され、アニメの盛り上がりと完全に連動していた。

フィギュア・アクション玩具

アニメ版デザインを活かした完成品フィギュアやアクションモデルも発売された。ゾイド本体だけでなく、キャラクターの立体物や、バトルシーンを再現できるジオラマ系商品も登場。ガチャガチャや食玩の小型フィギュアも人気で、子どもが手軽に集められるグッズとして広く普及した。

ゲーム展開 ― 家庭用とアーケード

『ゼロ』はゲームソフトにも影響を与えた。特に「ZOIDS VS.シリーズ」では、本作の登場キャラやゾイドが多数参戦し、アニメでの活躍を自分の手で操作できる喜びがファンを熱狂させた。プレイステーションやゲームキューブでのタイトルは、アニメを追体験する場として重宝され、今もレトロゲームファンから注目を集めている。

文房具・日用品

当時の子ども向けアニメ定番グッズとして、下敷きやノート、鉛筆セット、消しゴムなどの文房具も展開された。キャラクターやゾイドが描かれたランチボックスや水筒といった実用品も存在し、学校生活の中で『ゼロ』の世界観を楽しめるようになっていた。

食玩・菓子関連

駄菓子屋やスーパーでは、ゾイドのシールや小物が付属する食玩も登場。ガムやウエハースにキャラクターカードが同梱される形式はコレクション欲を刺激し、子どもたちが小遣いを費やす人気アイテムだった。

イベント限定・プロモーションアイテム

アニメ放送時にはイベントでの限定グッズも配布された。ポスターやクリアファイル、さらには販促用の非売品プラモデルなどが存在し、今となってはレアアイテムとして中古市場で高値をつけている。

総括 ― 多角的な商品展開

『ゾイド新世紀/ゼロ』は、アニメ・玩具・出版・音楽・日用品と多岐にわたる商品が展開された。そのどれもがアニメと密接に連動し、作品世界を生活の中に浸透させていった。特にライガーゼロ関連のアイテム群は、子どもたちに「選択とカスタマイズの楽しさ」を教え、ゾイドブランドをさらに拡大させる原動力となった。

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■ オークション・フリマなどの中古市場

映像ソフトの取引状況

『ゾイド新世紀/ゼロ』のDVDやVHSは、中古市場で一定の需要を保ち続けている。特に2001年当時に発売されたセルDVD全9巻は、揃った状態で出品されるとコレクターの間で競り合いが発生する。平均落札価格は1本あたり2,000円前後だが、帯付きや未開封品なら4,000円を超えることもある。2014年発売のBlu-ray BOXは、初回限定特典のクリア成型ライガーゼロ同梱版が高値を維持しており、美品であれば50,000円近くで取引される例もある。

書籍関連の需要

漫画版『ゾイド新世紀 スラッシュ・ゼロ』や『ゾイド・ゼロ』は、当時の雑誌をそのまま保存している人が少ないため、ヤフオクやフリマアプリでの出品は希少である。完品セットであれば1万円前後の値を付けることもある。また、アニメ雑誌に掲載された特集記事やピンナップもコレクターから注目され、1冊1,000~3,000円程度で取引される。

音楽関連商品の評価

主題歌「NO FUTURE」とエンディング「流離人」のシングルCDは、中古CDショップやネットオークションで安定して見つかるが、帯付きや初回盤はコレクター向けに高値がつくこともある。価格帯は1,000~2,500円が相場だが、サイン入りやプロモーション盤は5,000円以上に跳ね上がるケースもある。サウンドトラックCDもプレミア化傾向があり、完品なら1万円前後で落札されることもある。

プラモデルとゾイドキットの人気

最も盛り上がりを見せるのは、やはりゾイドのプラモデル市場だ。ライガーゼロの換装ユニット(シュナイダー、イエーガー、パンツァー)は特に人気で、未組立の新品は各1万円以上、3種セットなら3万円を超えることも珍しくない。バーサークフューラーやシャドーフォックスも高値で推移し、保存状態が良ければ発売当時の定価を大きく上回る価格で落札されている。

フィギュア・食玩の動向

ガシャポンや食玩で展開された小型ゾイドフィギュアも、コンプリートセットになると人気が高まる。単品では数百円程度だが、未開封品やレアカラー版は数千円で取引されることもある。また、キャラクター系のトレーディンググッズ(キーホルダーや缶バッジ)は数が少ないため、意外な高値を付けることがある。

ゲームソフトの中古市場

「ZOIDS VS.」シリーズなど、当時の家庭用ゲーム機向けタイトルも今なお需要がある。特にゲームキューブ版は良好な状態であれば3,000~6,000円程度で取引される。説明書や帯が揃った完品はさらに評価が高い。プレミアム化までは至っていないが、シリーズのファンが安定して買い求めるため、市場価格が落ちにくいのが特徴である。

日用品や文房具類

子ども向けに発売された下敷きや鉛筆セット、ランチボックスなどは流通数が少なく、今ではむしろ映像ソフトや玩具以上に希少とされる。未使用品は高額で取引され、特に絵柄が美しい下敷きやポスターは数千円単位で落札されることもある。

市場動向のまとめ

中古市場全体を通じて言えるのは、「保存状態の良い品は高騰しやすい」という点だ。特に限定版や未開封アイテムは高値がつきやすく、ファン層の年齢が上がって購買力が増したことで、価格はじわじわと上昇している。アニメの懐かしさとゾイドブランドの根強い人気が相まって、『ゾイド新世紀/ゼロ』関連商品は今なお注目を浴び続けている。

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