
【中古】 いけにえと雪のセツナ/NintendoSwitch
【発売】:スクウェア・エニックス
【開発】:Tokyo RPG Factory
【発売日】:2017年3月3日
【ジャンル】:ロールプレイングゲーム
■ 概要
2017年3月3日、スクウェア・エニックスはNintendo Switchのローンチタイトルとして『いけにえと雪のセツナ』を発売しました。本作は、新設スタジオ「Tokyo RPG Factory」による最初の作品であり、同社が「90年代のJRPGの原点回帰」をコンセプトとして掲げて開発したタイトルです。ゲーム全体を通じて「切なさ」をテーマに据えており、雪深い世界を舞台にした静謐でありながら重厚な物語が展開されます。
Switch版は既に他ハードで発売されていたものを移植した形ですが、新要素として2017年4月13日から配信された無料DLC「時の闘技場」が追加されています。このモードでは自分が育て上げたキャラクターを使って、他のユーザーのパーティと非同期的に戦わせることが可能で、RPGの範疇を超えた競争性を持ち込んでいます。
物語の舞台は、古くから「魔物を鎮めるために定期的に“いけにえ”を捧げる風習」が根付く雪国です。ヒロイン・セツナはそのいけにえに選ばれた少女であり、プレイヤーは傭兵である主人公エンドを操作し、彼女を最果ての地へ送り届ける旅に同行します。護衛という使命、仲間たちとの関わり、そして「犠牲」の意味を問いかけるシナリオが大きな魅力です。
ゲームシステムは、スーパーファミコンや初代PlayStationのRPGを思わせる「見下ろし型マップ」「ターン制に近いリアルタイム戦闘」が採用されています。戦闘はスクウェア往年の名作『クロノ・トリガー』を思い起こさせるアクティブタイムバトル(ATB2.0)をベースにしたもので、タイミングを合わせたボタン入力で追加効果を得られる「刹那システム」が特徴。仲間同士の連携技や、装備品にセットする「法石」による多彩な魔法習得がプレイヤーの戦略を広げていきます。
また、全編にわたってピアノを基調としたBGMが流れ、雪景色とともに物悲しい雰囲気を強調しています。グラフィックは3Dポリゴンながらデフォルメ調で、過剰な派手さではなく、むしろ静かで淡々とした世界観を演出しているのも大きな特徴です。
こうした設計思想により『いけにえと雪のセツナ』は、「懐かしさと新しさ」を両立したRPGとして位置づけられます。90年代JRPGに親しんだプレイヤーにとっては郷愁を呼び起こしつつ、現代のユーザーにとっては「シンプルだが奥深い」ゲーム体験を味わえるようになっています。
このように、古典JRPGへのリスペクトと、現代的なシステムを融合させた本作は、スクウェア・エニックスの「新しい挑戦」でありながらも、どこか懐かしい安心感を持つ一本として高い注目を集めました。
■■■■ ゲームの魅力とは?
『いけにえと雪のセツナ』の最大の魅力は、90年代RPGを思わせる古典的な雰囲気と、現代的な演出やシステムが融合している点にあります。プレイヤーが初めてゲームを始めた瞬間から、静かに流れるピアノの旋律と、どこまでも広がる雪原のビジュアルが心を掴みます。グラフィックはシンプルながらも味わい深く、余計な派手さを削ぎ落とすことで、プレイヤーは物語そのものやキャラクターの心情に自然と入り込める仕組みになっているのです。
● 雪景色とピアノが織りなす「切なさ」の演出
全編を通じて広がる雪の世界観は、単なる舞台装置ではなく「孤独」「犠牲」「儚さ」といったテーマを象徴しています。雪はすべてを覆い隠し、同時に浄化する存在でもあり、キャラクターたちが抱える葛藤や哀しみを強調します。そこに重なるピアノの音楽は、余韻の長い音色でプレイヤーの心に静かに響き、感情移入を自然と誘います。従来のJRPGにありがちな勇壮なオーケストラではなく、あえてピアノのみに限定した選曲は、このゲーム独自の大きな特徴です。
● 王道の中に潜む「犠牲」の物語
RPGには定番の「世界を救うための旅」という構図がありますが、『いけにえと雪のセツナ』が異彩を放つのは、その動機が「犠牲」に根ざしていることです。ヒロイン・セツナは世界の安寧のために命を捧げる役割を課されており、主人公たちはその運命を見届ける役目を負います。単なる冒険譚ではなく、「生きること」「死ぬこと」「誰かのために自分を差し出すこと」という重いテーマを、淡々としかし確実にプレイヤーへ突き付けてきます。これは多くのユーザーに強い印象を残した要素です。
● バトルシステムの深み
ATB(アクティブタイムバトル)をベースにした戦闘は、古きJRPGファンにとって懐かしさを覚える一方で、「刹那システム」という新要素によって独自の戦略性を生み出しています。コマンド選択のタイミングでボタンを押すと追加効果が発動し、攻撃が強化されたり、状態異常を付与できたりします。この「一瞬の判断」が戦局を左右する仕組みは、単なるターン制では味わえない緊張感を演出します。また、仲間同士の「連携技」によって多彩な組み合わせを試せるため、戦闘が単調にならない工夫も随所に盛り込まれています。
● 育成の自由度と「法石」システム
本作の魔法やスキルは「法石」と呼ばれるアイテムを装備しなければ使用できません。これにより、キャラクターごとのビルドを考える楽しみが生まれます。法石の組み合わせ次第で役割が大きく変わり、同じキャラでもプレイヤーごとに異なる戦術を生み出せます。さらに「刹那システム」の使用頻度に応じて装備が強化される「昇華」要素もあり、戦闘スタイルそのものが育成に直結している点が奥深い魅力を放っています。
● 古典JRPGへのオマージュ
『クロノ・トリガー』をはじめとする90年代の名作RPGの影響が随所に見られるのも魅力のひとつです。見下ろし型のフィールド、敵シンボルに接触するとその場でシームレスに戦闘に突入する仕組み、そして「連携技」などは、当時のファンにとって心地よい懐古を呼び起こします。さらに、キャラクター名を変更できる点や、物語の中で飛空艇が登場する要素も、往年のRPGの伝統を受け継いでいます。
● シンプルさが生む没入感
現代のRPGはグラフィックの豪華さや複雑なシステムが強調されがちですが、『いけにえと雪のセツナ』はむしろ「余白」を大切にしています。装飾を削いだ世界観が、プレイヤーの想像力を刺激し、物語やキャラクターへの没入を促します。このシンプルさが、プレイ後に「切なさ」と共に心に残る体験へとつながるのです。
● Switchならではの魅力
Switch版の特典として配信された「時の闘技場」モードは、自分の育てたパーティを他のプレイヤーと疑似対戦できる要素であり、ストーリーメインの本作に新たな遊びをもたらしました。従来は一人で淡々と進める旅だったものが、他者との間接的な交流を生み、リプレイ性を高める役割を果たしています。
――このように、『いけにえと雪のセツナ』の魅力は単に「懐かしいRPG」で終わるのではなく、「雪と犠牲の物語」「刹那的なバトル」「自由度ある育成」「シンプルさが生む余韻」といった複数の要素が合わさり、唯一無二の体験を作り上げているのです。
■■■■ ゲームの攻略など
『いけにえと雪のセツナ』は、表面上はシンプルで直感的に遊べる作りですが、攻略の仕方次第で大きく難易度やプレイ体験が変わってきます。ここでは戦闘システムの活用法から、序盤の立ち回り、効率的な育成方法、さらにはボス戦での戦術まで、じっくりと掘り下げてみましょう。
● 刹那システムを意識した戦い方
このゲームを攻略するうえで最も重要なのは「刹那システム」の理解と活用です。
ATBゲージが溜まったときにコマンドを入力し、特定のタイミングでボタンを押すと、SPゲージを消費して攻撃や魔法に追加効果を付与できます。これにより、与ダメージが増えるだけでなく、状態異常や属性強化なども発生します。
序盤から刹那を積極的に使う癖をつけることで、自然と「SPゲージ管理」「発動タイミングの見極め」が身につきます。特にボス戦では、刹那を的確に使えるかどうかで戦況が大きく変わるため、習熟度がプレイヤーの腕前を分ける要素になっています。
● 法石と装備の最適化
魔法やスキルを使うために欠かせない「法石」は、戦闘や探索で得られる素材を売ることで入手可能です。効率的な攻略のためには、序盤から必要な法石を計画的に揃えていくことが重要になります。
例えば、序盤で手に入る「ヒール」の法石は、長期的にも必須スキルです。これを早めに確保しておくと、アイテムに頼らず安定した攻略が可能です。また、キャラごとに装備できる法器(防具)には法石のスロットが決まっているため、「どのキャラにどの役割を持たせるか」を考えながら編成するのがカギになります。
装備の強化も重要な攻略要素です。本作では「昇華」システムによって、戦闘で特定の条件を満たすと法石が成長します。刹那を多用したり、連携技で敵を倒したりといったプレイスタイルそのものが装備の育成につながるため、戦闘に積極的に工夫を加えることで自然と強化されていきます。
● 戦闘における立ち回りと連携技
戦闘では「待つ」ことも重要です。ATBゲージが複数のキャラで溜まっているときに、あえてすぐ行動せず、タイミングを揃えて「連携技」を繰り出すことで強力なダメージを与えられます。
例えば、主人公エンドの物理攻撃技とセツナの氷魔法を組み合わせると、大ダメージ+追加効果を発揮するコンボが可能になります。特定のボスには属性弱点が設定されているため、こうした連携の活用が安定した攻略のカギです。
また、控えメンバーにも経験値が入るため、ローテーションを意識しながら育成しておくと後半で役立ちます。特定のイベントで一時的にパーティが固定される場面もあるため、「普段あまり使っていないキャラ」が必要になる局面に備えて、まんべんなく育成しておくと安心です。
● 序盤の攻略ポイント
序盤は敵の攻撃力に対して回復手段が乏しく、苦戦しやすいのが特徴です。
まずは「ヒール」や「ポーション」を確保し、無理に強敵と戦わないことが肝要です。フィールドで採取できる素材はこまめに回収して売却し、法石や武器の購入資金に充てましょう。
また、戦闘では「先制攻撃」を意識するだけで有利に進められます。敵に気付かれる前にシンボルに接触することで、ATBゲージが満タン+SPゲージ1つ溜まった状態からスタートでき、攻略効率が格段に上がります。
● 中盤の山場とボス戦の戦略
中盤以降は「状態異常」や「属性攻撃」がカギになります。敵の耐性を把握し、適切な魔法を選択することが求められます。特に「刹那システム」と「連携技」を絡めて弱点を突くことで、強力なボスも短期決戦に持ち込むことができます。
難関ボス戦では、単に攻撃するだけではなく「バフ・デバフ」を駆使することが大切です。防御を高める魔法や、敵の攻撃力を下げる技を使えば被ダメージを大幅に抑えられます。攻略のコツは「攻撃偏重にならず、守りを固める」ことにあります。
● 終盤の攻略と育成の仕上げ
終盤は敵の火力が高く、全滅リスクも上がります。この段階では「昇華」によって強化された法石を活用し、キャラごとに役割をはっきりさせることが重要です。
エンド:高火力アタッカー
セツナ:回復・支援・氷属性攻撃
ヨミ:物理攻撃と防御補助
クオン:素早さを活かした先手支援
こうした役割分担を意識することで、安定した攻略が可能となります。
また、飛空艇を入手した後は行動範囲が大きく広がるため、過去のエリアで素材を集め直したり、隠しボスに挑んだりといった寄り道も可能です。これらをこなすことで装備や法石が整い、ラストバトルに向けた万全の体制を築けます。
● 時の闘技場の活用
Switch版限定の「時の闘技場」では、自分の育てたパーティを使って他プレイヤーのデータと戦えます。ここで勝つためには、単にレベルを上げるだけではなく「どの法石を組み合わせるか」「刹那をどのタイミングで発動させるか」といった細かな調整が求められます。シナリオ攻略を終えた後も、パーティ構築を工夫する楽しみが残されているのが魅力です。
このように『いけにえと雪のセツナ』の攻略は、単純なレベル上げだけではなく、刹那システムの習熟、法石の最適化、パーティの役割分担といった多角的な戦略が必要です。それこそが、本作が「シンプルに見えて奥深いRPG」と言われる理由でもあるのです。
■■■■ 感想や評判
『いけにえと雪のセツナ』は、発売当初から多くのプレイヤーやゲームメディアに強い印象を残した作品です。その評価は一面的なものではなく、「90年代RPGの再来」と絶賛する声もあれば、「説明不足や単調さが目立つ」といった批判もありました。ここでは、プレイヤーやレビュー記事、ゲーム雑誌などで語られたさまざまな反応を整理しながら紹介していきます。
● 「懐かしさ」を求めていた層に支持
本作を高く評価する層の多くは、スーパーファミコンや初代PlayStation時代にJRPGを遊び込んできた世代です。
「クロノ・トリガーのATBシステムを思い出す」
「ピアノ音楽が昔のゲーム音楽の切なさを再現している」
といった感想は特に多く、スクウェア往年の雰囲気を追体験できる点に喜びを示す人が目立ちました。
「RPGは派手でなくてもいい」「シンプルだからこそ物語が胸に残る」と語るレビューもあり、特に「雪国を旅する静かな冒険」という設定が独自の魅力として認知されています。
● 音楽と世界観への絶賛
評価の中でも突出していたのが「音楽」に対する賛辞です。全編を通してピアノ曲のみで構成されるサウンドトラックは、発売当時から大きな話題になりました。プレイヤーからは「ゲームをしているというより映画を観ているよう」「音楽が心に沁みて涙が出る」といった感想が寄せられています。
雪景色と相まって、プレイヤーの記憶に残る「切なさ」を強調する音楽は、本作を唯一無二の存在にしている要素だといえるでしょう。特にセツナのテーマ曲は、プレイヤーの間で「このゲームを象徴する旋律」として強く支持されています。
● シナリオに対する賛否
ストーリーに関しては「王道的でわかりやすい」「犠牲というテーマが胸を打つ」といった肯定的な意見と、「説明不足で唐突に感じる」「キャラクター描写が浅い」といった否定的な意見の両方が存在します。
肯定派は、「セツナという少女が背負う運命に寄り添いながら旅をするというシンプルな構図が美しい」と評価。余計な設定を盛り込みすぎず、淡々と進む物語が逆に印象深いという声もありました。
一方で否定派は、「キャラクターの背景が深堀りされないまま進む場面が多い」「終盤の展開が駆け足で、プレイヤーを置いていくように感じた」と指摘しています。特に、物語のラストに関しては「余韻がある」と感じた人と「説明不足で消化不良」と感じた人に大きく分かれました。
● 戦闘システムに関する反応
バトルについては「シンプルながら奥深い」と評価する人と、「繰り返しが多く単調」と感じる人がいました。
肯定派は「刹那システムでタイミングを狙う緊張感が楽しい」「連携技の発見がワクワクする」と語っています。戦闘そのものが「ただの消化試合」にならず、工夫次第で幅が広がる点に魅力を感じた人が多かったようです。
一方で否定派は、「通常戦闘の難易度が低く、同じことの繰り返しになる」「ボス戦のバランスが極端で、急に難しくなる」と不満を漏らしています。特に後半になると「特定の戦術しか通用しない」と感じる場面もあり、ゲームバランスに課題を指摘する声は少なくありませんでした。
● グラフィックと演出への評価
グラフィックに関しては「シンプルで味わい深い」「雪景色が美しく、雰囲気がある」といった好意的な意見が多く見られました。
一方で、「キャラクターモデルがデフォルメすぎて感情移入しにくい」との批判もありました。特に近年のリアル志向RPGと比べると「地味」に映るため、最新ゲームを期待した層には物足りなさがあったようです。
ただし、この「地味さ」が逆に「物語を引き立てている」と評価する声もあり、プレイヤーの好みによって受け取り方が分かれた部分といえるでしょう。
● メディアやレビューサイトの評価
ゲーム雑誌やレビューサイトでは、おおむね「佳作」として紹介されました。
ファミ通レビューでは30点台後半(40点満点中)と、安定した評価を得ています。特に「懐古的な魅力」と「音楽の素晴らしさ」が評価ポイントとして挙げられていました。一方で「シナリオの粗さ」「テンポの悪さ」については減点対象となっています。
海外レビューサイトでは「オールドスクールRPGの精神を現代に蘇らせた」と高く評価される一方、「新規性に乏しく、既存の名作に比べると見劣りする」という指摘もありました。
● プレイヤー同士の語り合い
ネット上のプレイヤーコミュニティでは、本作の結末に対する考察や「誰を好きになったか」「どの連携技が最強か」といった議論が盛り上がりました。特にセツナの運命については「彼女の犠牲は本当に必要だったのか?」といったテーマで語り合うスレッドが多く立てられ、本作がプレイヤーの心に問いを残したことを物語っています。
● 総合的な評価
総合的に見ると、『いけにえと雪のセツナ』は「尖った部分もあるが、心に残る作品」という評価が妥当でしょう。万人受けする作品ではありませんが、懐古的なJRPGを求めていた人にとっては特別な一本となり、逆にテンポや派手さを求める人には物足りなく感じられた、という形です。
つまり本作は、「自分が何をRPGに求めるか」で評価が大きく変わるゲームだといえます。雪景色とピアノの旋律に魅了された人にとっては、かけがえのない体験になったことは間違いありません。
■■■■ 良かったところ
『いけにえと雪のセツナ』には、発売当初から多くのプレイヤーに「ここが素晴らしかった」と強調される要素がありました。その多くは、最新ゲームにありがちな派手さや大規模な演出ではなく、むしろ「削ぎ落としたからこそ光る部分」です。以下では、その魅力的なポイントを細かく整理してみましょう。
● 音楽の美しさと一貫性
最も多くの人に称賛されたのは、やはり「全編をピアノで統一したサウンドトラック」です。ゲーム音楽は通常、多彩な楽器を駆使して場面ごとに盛り上げを演出しますが、本作はあえてピアノ一つに絞り込みました。これによって、雪景色の冷たさや静けさが際立ち、プレイヤーの感情を深く揺さぶる効果を発揮しています。
特に、セツナとの別れを予感させる場面で流れる旋律は「涙が自然とこぼれた」と語るプレイヤーが多く、音楽がただの背景ではなく物語を語る存在になっていました。サウンドトラック単体で購入し、ゲームを終えた後も聴き続けるファンがいるのも納得です。
● 雪景色の演出と独自の世界観
グラフィックは近年のゲームに比べれば派手さはありませんが、雪に覆われた世界を一貫して描き出した点が高く評価されました。
「どこまでも白い風景がプレイヤーを孤独にさせ、逆に物語に没入できた」
「雪がただの背景ではなく、登場人物の運命や犠牲を象徴していた」
といった声は多く、本作の大きな長所です。
また、雪が降り積もる静かな世界にキャラクターの温かいやりとりが差し込まれることで、対比が強調され、物語がより胸に迫る効果を生んでいました。
● 戦闘システムの楽しさ
「刹那システム」と「連携技」は、多くのプレイヤーに新鮮な手応えを与えました。特に刹那システムは、ただコマンドを選ぶだけではなく「タイミングを狙う」というアクション性を導入したことで、戦闘に緊張感を与えています。
また、仲間同士で繰り出す「連携技」は、どのキャラ同士を組ませるかによって異なる技が発動するため、「新しい組み合わせを試す楽しみ」がありました。これによって、単なるレベル上げではなく「戦略を工夫する喜び」を感じられる点が評価されています。
● シンプルだからこその没入感
グラフィックや演出が過剰ではないため、「物語やキャラクターに集中できた」という声も多く見られました。3Dモデルはデフォルメされているものの、その分「ストーリーの重さ」が際立つ効果を発揮しています。
「必要最低限の表現に抑えることで、逆に想像力が刺激される」
「最近のRPGは派手すぎて疲れるが、本作は心にすっと入ってきた」
といった意見は、本作が狙った“原点回帰”というコンセプトが成功していた証拠といえるでしょう。
● 犠牲というテーマの深さ
「いけにえ」という言葉がタイトルにある通り、本作は「誰かが犠牲になって初めて世界が救われる」という重いテーマを中心に据えています。このテーマがプレイヤーに強い余韻を残し、ゲームを終えた後も「本当に犠牲は必要だったのか?」と考えさせられた、という声が多く寄せられました。
単なるハッピーエンドではなく、苦味や悲しみを伴った結末が「忘れられない体験」になったという評価も目立ちます。これは、商業的な娯楽作品でありながらプレイヤーの哲学的思索を誘ったという点で、大きな成功だといえるでしょう。
● 懐かしさを求める層への刺さり方
ファミコンやスーパーファミコンの時代からRPGを遊んできたプレイヤーにとって、『いけにえと雪のセツナ』は「自分が愛したゲームの精神が生きている」と感じられる作品でした。
見下ろし型マップ
シームレスなシンボルエンカウント
飛空艇の登場
連携技のシステム
これらは往年の名作へのオマージュであり、同時に新しいユーザーに「かつてのRPG体験」を届ける役割も果たしました。
● Switch版ならではの「時の闘技場」
Switch版で追加されたDLC「時の闘技場」も、多くのプレイヤーから「やり込み要素として嬉しい」と好意的に受け止められました。他プレイヤーの育てたパーティと疑似的に戦えるモードは、物語をクリアした後も楽しめるコンテンツとして長く遊ばれています。
「物語で感じた切なさとは違い、闘技場では育成の成果を競う楽しさがあった」との声もあり、静と動の両方を味わえる構成が高く評価されました。
● まとめ
総じて「良かったところ」として挙げられるのは、派手な演出や最新技術ではなく、音楽・雰囲気・テーマ性といった「感情に訴えかける部分」でした。本作は、ゲームを遊び終えた後も長く心に残るような「体験」を提供することに成功しており、これは多くのプレイヤーが一致して認める大きな長所といえるでしょう。
■■■■ 悪かったところ
『いけにえと雪のセツナ』は多くのプレイヤーから「雰囲気が素晴らしい」「音楽が心に残る」と高く評価された一方で、やはり欠点や改善してほしいと感じられた部分も少なくありませんでした。懐古的な魅力に寄せるあまり、現代のRPGに慣れたユーザーには不便さや物足りなさが際立ったのです。ここでは、具体的に指摘された「悪かったところ」を整理して掘り下げていきます。
● シナリオの説明不足と唐突さ
物語のテーマは重厚ですが、展開が唐突で説明不足と感じる場面が散見されました。
「キャラクターの過去や動機が十分に描かれないまま進んでしまう」
「終盤の展開が駆け足で、感情移入が追いつかない」
といった声が多く、特に結末に関しては「余韻がある」と評価する人と「説明不足で消化不良」とする人で意見が分かれました。
また、脇役キャラの掘り下げ不足も指摘されています。仲間に加わる人物は個性豊かですが、それぞれの背景や心情が深く描かれることなくストーリーが進行するため、せっかくの設定が十分に活かされていないという印象を与えてしまいました。
● テンポの悪さ
戦闘や移動に関して「テンポが遅い」という批判がありました。敵シンボルに接触してから戦闘画面に移行するまでの演出がやや長めで、ザコ戦が多い本作ではそれが積み重なってストレスに感じられる人がいました。
さらに、戦闘そのものも「通常攻撃と刹那の繰り返しになりやすい」とされ、雑魚戦のバリエーション不足が冗長さを強めてしまった点は否めません。探索中のセーブ制限や回復手段の少なさもテンポを阻害する要素として指摘されています。
● 戦闘バランスの極端さ
バトルシステム自体は評価された一方で、そのバランスに不満を覚える声も多くありました。
通常戦闘は単調で簡単すぎる
ボス戦は急激に難易度が跳ね上がり、一部は理不尽に感じる
特定の戦術を取らなければ勝てない局面がある
こうした「極端さ」が、プレイヤーにとって「調整不足」と映ったのです。とりわけ刹那システムに依存しすぎる戦闘設計は、タイミングを掴めないプレイヤーにとって苦痛になったという指摘もあります。
● グラフィック表現の地味さ
「雪とピアノ」というコンセプトに徹した結果、全体的に画面が地味で単調だと感じる人もいました。キャラクターが3頭身デフォルメで描かれる点についても、「感情表現が薄く、ドラマ性に欠ける」との意見があります。
最新ハードのローンチタイトルとして期待したプレイヤーからは「Switchでこの表現力は物足りない」と失望の声が出たことも事実です。雰囲気を重視する方向性が万人受けしなかった部分といえるでしょう。
● システム周りの不便さ
本作は「懐古的なRPG体験」を目指しているため、意図的にシステムを簡素化しています。しかし、それが逆に「不便さ」として批判されました。
オートセーブがなく、セーブポイントが限られている
バトル後にHP・MPが回復しないため、回復手段の確保が煩雑
逃走がアイテム必須(ミストーン)で、一部敵には逃げられない
こうした要素は、昔のRPGらしさを再現する一方で、現代のプレイヤーにはストレス源となりやすかったのです。
● ゲームボリュームの不足
「10時間強でエンディングを迎えてしまう」「寄り道要素が少なくリプレイ性に乏しい」という不満も多く挙がりました。追加要素として「時の闘技場」が用意されてはいるものの、対戦モードに魅力を感じない人にとっては、クリア後のやり込みが乏しいと感じられたのです。
● まとめ
悪かったところを総合すると、本作は「雰囲気重視の尖った作品」であるがゆえに、遊びやすさやボリューム感といった現代的なRPGに期待される要素を削ぎ落とした点がネックとなりました。
説明不足なシナリオ
単調な戦闘と極端な難易度
表現やボリュームの物足りなさ
システムの不親切さ
これらが改善されれば、より幅広い層に受け入れられた可能性があります。しかし裏を返せば、こうした尖った部分があるからこそ「記憶に残る作品」になったともいえます。
[game-6]
■ 好きなキャラクター
『いけにえと雪のセツナ』には、個性豊かなキャラクターたちが登場します。彼らはそれぞれに重い運命や背景を背負いながら旅に加わり、プレイヤーに深い印象を与えました。ここでは、プレイヤーが「特に好き」と語ることが多かった主要キャラクターたちを取り上げ、その理由や魅力を掘り下げていきます。
● セツナ ― 儚くも強いヒロイン
タイトルにも名を冠するセツナは、圧倒的に支持を集めたキャラクターです。
「いけにえ」として運命を背負いながらも、常に前向きで仲間を思いやる姿が多くのプレイヤーの心を打ちました。
彼女はただ悲劇の象徴として描かれるのではなく、仲間に勇気を与える存在でもあり、「命を差し出す」という役割に抗うのではなく、受け止めながら歩んでいく強さが魅力となっています。
プレイヤーの感想では、
「健気で、なのに芯が強い。守ってあげたいと思わせるけど、実際にはこちらが救われていた」
「BGMの切ない旋律と相まって、セツナの一言一言が忘れられない」
といった声が多く見られました。
● エンド ― 寡黙な傭兵主人公
主人公のエンドは、最初は感情をあまり見せない冷静な傭兵として登場します。しかし、セツナとの旅を通して少しずつ人間味を取り戻していく姿が「渋くてかっこいい」と人気を集めました。
青い剣と仮面というビジュアルも印象的で、「寡黙だからこそプレイヤーの分身として感情移入しやすい」と語る人もいます。また、物語の後半で見せる仲間への思いやりや決断の場面に「彼はただの護衛ではなく、真の意味でセツナの支えになった」と感じるプレイヤーも多かったようです。
● クオン ― 冷静さと責任感を持つ女性
クオンは護衛隊に加わる少女で、強い責任感を持ち、常に冷静に行動します。プレイヤーからは「頼れる姉御肌」「旅の中で精神的な支柱になっていた」と高く評価されました。
彼女の人気の理由は、ただ強いだけではなく時折見せる優しさや迷いにあります。感情を表に出すことが少ない分、仲間を思いやる一瞬の仕草や言葉が強く印象に残るのです。「セツナを守る」という強い決意を持ちながらも、人としての弱さを抱えているところが共感を呼びました。
● ヨミ ― 陽気さと影を併せ持つ剣客
ヨミは一見すると陽気で冗談を飛ばす剣客ですが、過去に「いけにえの護衛」を務めた経験を持つという深い背景があります。軽口を叩きつつも心の奥底に苦悩を抱えている姿が、「ただのお調子者ではない」とプレイヤーに強い印象を残しました。
「彼の明るさに救われた」
「旅の中で彼の本心が垣間見える瞬間が好きだった」
という感想もあり、セツナの物語に陰影を添える存在として高い人気を得ています。
● キール ― 天真爛漫な若者
キールは山奥の一族の出身で、寿命を延ばす方法を探して旅に出るキャラクターです。無邪気で明るい性格が特徴で、重苦しい物語の中で一服の清涼剤のような存在になっていました。
プレイヤーからは「純粋だからこそ物語の残酷さを際立たせていた」と評価され、彼の無垢さがセツナやエンドの覚悟と対比されることで、物語のテーマ性をより深く感じさせてくれました。
● ジュリオン ― 高潔な王家の騎士
ジュリオンは旧国の王家の出身で、高潔な人格と強い正義感を持つ騎士です。過去に雪崩で命を落としかけ、魔物の血を飲んで生き延びたという壮絶な背景を持ち、プレイヤーの間で「最も悲劇的なキャラ」として語られることが多いです。
「高潔なのに過酷な宿命を背負っている姿が心に残った」
「セツナとは違う意味で“犠牲”を体現しているキャラ」
といった感想が寄せられ、重いテーマを背負った本作の中でも特に象徴的な存在として支持されています。
● 大鎌の男/フィデス ― 謎多き刺客
そして、多くの議論を呼んだのが「大鎌の男」ことフィデスです。彼はいけにえを抹殺しようとたびたび現れる謎の人物で、石田彰の声も相まって強い人気を博しました。
「敵か味方かわからない立ち位置が魅力的」
「冷酷に見えて、その奥に隠された信念が気になった」
と語られ、彼の存在が物語にスリルと深みを与えていたと評価されます。
● まとめ
プレイヤーが好きなキャラクターとして名前を挙げる人物は多岐にわたりますが、共通しているのは「重いテーマの中でそれぞれが何を背負い、どう生きようとするか」という姿勢に心を動かされたという点です。セツナの儚さ、エンドの成長、クオンの責任感、ヨミの明るさ、ジュリオンの高潔さ、そしてフィデスの謎。これらのキャラクターたちが織り成す人間模様が、本作を特別なRPGにしているのです。
[game-7]
■ 中古市場での現状
『いけにえと雪のセツナ』は、2017年3月3日にNintendo Switchのローンチタイトルとして登場しましたが、その後数年を経ても中古市場で一定の人気と流通量を維持しているタイトルです。近年の大規模RPGと比べると派手さはないものの、「切なさ」をテーマに据えた独特の作品であるため、根強いファン層に支えられています。ここでは、ヤフオク・メルカリ・Amazonマーケットプレイス・楽天市場・駿河屋といった主要な中古流通サイトや店舗での現状を掘り下げて解説していきます。
● ヤフオク!での取引状況
ヤフオクでは、出品数は比較的安定しており、取引価格帯は 1,500円~3,000円前後 に集中しています。
ケースやラベルに擦れがあるものは 1,500円前後で落札されやすく、入札が伸びず即決価格で販売されることも多いです。
状態が良好なものは 2,200円〜2,800円で取引されることが一般的で、出品者が動作保証を明記しているものは安心感からウォッチリストに多く登録される傾向があります。
未開封品は稀に出品されますが、その場合は 3,500円〜4,000円程度で落札されることが多く、外箱やビニールの傷みが価格に影響するのが特徴です。
ヤフオク利用者は「コレクションとして状態の良いものを探す層」が多いため、保存状態の差が価格に直結しているといえるでしょう。
● メルカリでの販売動向
フリマアプリ「メルカリ」では、Switchソフトの中では出品数が比較的多く、 1,600円〜2,600円前後 が主な取引価格帯です。
「箱あり・動作確認済み」と記載されたものは 1,800円〜2,200円程度で短期間のうちに売れる傾向があります。
「送料無料」「即購入可」と記された出品が特に人気で、1,900円前後で安定して取引されるケースが多いです。
ケースやカートリッジに傷がある場合は 1,500円前後まで値下がりし、値下げ交渉を経て売れることも珍しくありません。
また、未使用・新品と記載されたものは 2,800円〜3,200円程度で購入されることもあります。メルカリは日々新しい出品があるため、購入希望者にとっては入手しやすい市場だといえます。
● Amazonマーケットプレイスでの価格帯
Amazonマーケットプレイスでは、中古品の価格はやや高めに設定される傾向があり、 2,500円〜3,500円前後 が中心です。
Amazon倉庫発送の「プライム対応商品」は 3,000円前後で安定しており、多少高くても安心して購入できるため需要があります。
個人出品の場合は 2,400円程度から販売されていますが、状態の詳細や発送速度に差があるため、価格より信頼性を重視するユーザーが多いのも特徴です。
新品未開封品が出品されることもありますが、その場合は 4,000円近い価格がつけられ、すぐに在庫がなくなるケースも見られます。
● 楽天市場での取り扱い状況
楽天市場では、中古ゲームを扱う専門ショップが出品しており、 2,600円〜3,500円程度 で販売されていることが多いです。
店舗によっては「動作保証付き」「30日間返品可能」といったサービスが付属しており、価格が多少高くても安心感があるため購入者に支持されています。
新品扱いの在庫はほとんど見られなくなっており、中古品中心の取り扱いになっています。
楽天市場はセールやポイント還元イベントと合わせて購入するユーザーが多いため、タイミング次第で実質価格を抑えられるのも魅力です。
● 駿河屋での相場と在庫状況
中古ゲームショップとして定評のある駿河屋では、 2,200円〜2,900円前後 で安定しています。
状態の良い中古品は 2,800円前後が多く、タイミングによっては「在庫切れ」表示になることもあり、根強い需要があることを示しています。
駿河屋は動作チェック済みの商品を扱うため、信頼性を重視するユーザーからの人気が高いです。
また、駿河屋はサウンドトラックや関連グッズも取り扱うため、「ゲームと一緒にOSTを探して購入する」というファンも見られます。
● 総合的な傾向
総合すると、『いけにえと雪のセツナ』の中古価格は発売から年月が経った今も大きく下落しておらず、 おおむね2,000円〜3,000円台 で安定しています。
これは「Switchローンチタイトルとしての価値」や「独自の雰囲気を持ったRPGとしての需要」が今なお一定数存在することを示しています。
気軽にプレイしてみたい層 → メルカリやヤフオクで比較的安価に購入
状態や保証を重視する層 → Amazonプライム商品や楽天市場、駿河屋を選択
コレクション目的 → 未開封品を3,500円以上で確保
という住み分けが見られ、購入者の目的に応じて最適な購入先が変わるのが現状です。
● まとめ
『いけにえと雪のセツナ』は、派手な大作RPGとは異なる niche な位置づけでありながら、中古市場では長く安定した需要を保っています。今なお「遊んでみたい」と思う新規プレイヤーや、「コレクションとして持っておきたい」というファンが存在するため、価格が大きく暴落しないのです。結果的に、中古市場では「隠れた定番ソフト」としての地位を確立しているといえるでしょう。
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