
テイクツー・インタラクティブ・ジャパン 【PS5】ボーダーランズ4 通常版 [ELJM-30692 PS5 ボ-ダ-ランズ 4 ツウジョウ]
【発売】:2K Games
【開発】:Gearbox Software
【発売日】:2020年11月12日
【ジャンル】:ファーストパーソン・シューティングゲーム
■ 概要
次世代機で甦る“究極のルーターシューター”
『ボーダーランズ3』は、アメリカの開発スタジオであるGearbox Softwareが制作し、2K Gamesが2020年11月12日にPlayStation 5向けに発売したアクションシューティングRPGである。本作は「ボーダーランズ」シリーズのナンバリング第3作として位置づけられ、2009年の初代、2012年の『ボーダーランズ2』に続く物語の最新章だ。プレイヤーは“ヴォルト・ハンター”と呼ばれるトレジャーハンターの一員となり、広大な銀河を舞台に、伝説の秘宝“ヴォルト”を巡る壮大な冒険に挑む。シリーズの特徴である「膨大な数の銃」と「ハイテンションなユーモアセンス」は健在で、PS5の高解像度と高速ロードにより、これまでにない没入感とスピード感が実現している。
銀河を股にかける新たな戦い
本作の物語は、惑星パンドラで起きた新たな騒乱から始まる。カリスマ的な兄妹「カリプソ・ツインズ」が率いるカルト集団「チルドレン・オブ・ヴォルト(COV)」が、銀河中のバンディットたちをまとめ上げ、全宇宙のヴォルトを支配しようと動き出す。プレイヤーはヴォルト・ハンターとして、この危険な兄妹の野望を阻止すべく戦いに身を投じる。 物語はこれまでのシリーズのようにパンドラ一国の出来事に留まらず、複数の惑星を横断する壮大なスケールで展開される。湿地帯の惑星エデン-6、ネオン輝く都市惑星プロメティア、ジャングルに覆われたアテナスなど、多種多様な環境がプレイヤーを待ち受ける。惑星ごとに生態系や文化が異なり、敵勢力の種類も変化するため、探索のたびに新しい発見と緊張感が生まれるのだ。
4人の新たなヴォルト・ハンターたち
プレイヤーが操作できるヴォルト・ハンターは4人。それぞれに個性的な戦闘スタイルとアクションスキルが用意されている。 まずは、六本腕のサイレン「アマーラ」。近接格闘に特化し、神秘的な力を駆使して敵を圧倒する。次に、重火器を自在に操る「モズ」。彼女は搭乗型メカ“アイアン・ベア”を召喚して戦うことができ、火力と防御の両立を実現する。三人目は“スパイ”の異名を持つ「ゼイン」。ガジェットを駆使して戦場を翻弄し、デコイやバリアを展開して戦況をコントロールする。そして四人目は、動物を操るAI搭載ロボット「FL4K」。ペットを戦闘に参加させ、遠距離から安定したダメージを与えることに長けている。 これらのキャラクターはそれぞれ独自のスキルツリーを持ち、プレイヤーの選択によって全く異なる戦い方が生まれる。スキルの組み合わせ次第で、攻撃型にもサポート型にも変化する自由度があり、何度でも新鮮な気持ちでプレイできるのが本作の魅力の一つだ。
“無限大”の銃火器システム
『ボーダーランズ3』の最大の特徴といえば、やはり「無限とも言える数の武器」である。開発陣はシリーズ初期から“ギガント級の武器生成システム”を導入しており、本作ではさらに進化を遂げた。銃の種類はピストル、ショットガン、アサルトライフル、スナイパーライフルなど多岐にわたるが、それぞれにメーカーごとの個性が加わる。たとえば、マリワン社製はエネルギー属性を自在に切り替えられ、ダール社製は連射モードを変えられる。テディオール社の銃はリロード時に投げるとグレネードのように爆発するなど、ユニークな仕様が盛り込まれている。 こうした銃の生成は単なる“数の多さ”ではなく、プレイスタイルそのものに多様性を生む仕組みになっている。レアリティや特殊効果を吟味しながら自分だけの最強装備を探す“ハクスラ(ハック&スラッシュ)”の中毒性は、シリーズファンにとっても新規プレイヤーにとっても魅力的だ。
シリーズ伝統のユーモアとカオス
本作のストーリーには、相変わらずブラックユーモアと風刺が散りばめられている。荒廃した世界で生きるバンディットたちの狂気、カリプソ兄妹のSNS風カルト活動、奇妙なクエスト依頼人など、笑える要素と皮肉が絶妙に混じり合っている。開発陣はシリアスとギャグのバランスを意識しており、テンポよく進むストーリー展開の中に、プレイヤーが思わず吹き出すようなセリフ回しが挿入される。特に、ナビゲーターの「クランプトラップ」の毒舌ぶりは健在で、戦場の緊張を和らげてくれる名物キャラクターだ。
PS5ならではの進化
PlayStation 5版の『ボーダーランズ3』は、ハード性能を最大限に活かして再構築されている。フレームレートは最大120fps(対応モニター使用時)を実現し、解像度は4Kまで対応。戦闘時のエフェクトや爆発、敵キャラクターの細部まで鮮明に描かれる。ロード時間は大幅に短縮され、惑星間の移動やミッション切り替えがよりスムーズになった。さらに、DualSenseコントローラーのアダプティブトリガーによって、武器ごとに異なる射撃感触を体験できるのもポイントだ。ショットガンの反動やスナイパーの引き絞り感など、指先の抵抗がゲームプレイの臨場感を高めている。 また、PS5版では最大4人でのローカル分割画面プレイにも対応しており、友人や家族とソファで協力プレイを楽しむことができる。これまでのオンライン専用のマルチプレイに加え、気軽なオフライン協力が可能になった点も大きな強化だ。
長寿シリーズとしての進化と挑戦
『ボーダーランズ3』は単なる続編ではなく、シリーズ10年以上の歴史を背負いながら新しい要素を数多く取り入れている。例えば、サブクエストやサイドミッションのシナリオにも力が入っており、各キャラクターの背景や世界観がより深く掘り下げられている。拠点「サンクチュアリIII」では、仲間たちとの交流や装備の管理、収集品の展示など、冒険の合間の“生活感”を味わうこともできる。 加えて、発売後には複数のDLCが配信され、新たなストーリーや武器、敵が追加された。特に「愛と銃と触手をぶっ放せ!」や「サイコ・クリーグと幻想のカオス・マインド」などの拡張コンテンツは、ファンの間でも評価が高い。これらのDLCを含めることで、プレイ時間は100時間を超えるボリュームとなり、長期的に遊べる作品へと進化している。
世界的ヒット作としての地位
発売後、『ボーダーランズ3』は全世界で500万本以上を販売し、2K Games史上最速の売上ペースを記録した。シリーズ全体での累計出荷数は7,000万本を突破しており、もはや“ルーターシューター”というジャンルを確立した代表的作品といえる。スタイリッシュなアメコミ調のグラフィック、爽快なガンプレイ、そして他に類を見ないユーモアが、多くのプレイヤーを魅了し続けている。
■■■■ ゲームの魅力とは?
無限に広がる戦利品の快感
『ボーダーランズ3』最大の魅力は、何といっても“撃って拾って強くなる”というループの中毒性にある。敵を倒すたびにドロップする武器やアイテムは、常に異なる性能や属性を持ち、たとえ同じ種類の銃であっても、リロード速度や発射形式、追加効果が変化する。プレイヤーは常に「次はどんな銃が出るのか」というワクワク感を抱きながら戦闘に挑む。 しかも本作では、武器の演出そのものがエンターテインメント化している。リロード時に銃を投げて爆発させたり、撃つたびに銃が喋ったり、発射音が奇妙にコミカルだったりと、“バカゲー的”な要素が盛りだくさん。Gearboxならではのセンスが光るこのユーモアこそ、他のシリアス系シューティングとは一線を画す魅力だ。
個性豊かな4人のヴォルト・ハンター
プレイヤーが選択できる4人の主人公たちは、それぞれ異なる戦闘スタイルと個性を持つ。アマーラは肉弾戦を得意とするパワーファイターで、敵を一撃で粉砕する爽快感が魅力。モズは重火器メカ“アイアン・ベア”を操る火力担当で、爆炎と轟音に包まれながら敵を殲滅する姿は圧巻だ。ゼインはトリッキーな戦い方を得意とし、デコイを出して敵の注意を逸らしつつ背後から奇襲するなど、戦術的なプレイを楽しめる。そしてFL4Kは動物を従えるハンタータイプで、ペットと息を合わせた戦闘ができる。 このように、4人はプレイフィールが大きく異なり、同じステージでも戦い方が変わるため、何度も遊びたくなるリプレイ性を生んでいる。また、キャラごとに異なるスキルツリーの構築も奥深く、「アマーラでスキルを組み替えたら全然違う強さになった!」という発見も多い。1人のキャラを極めるのも、全員を順に育てるのも楽しい――そう感じさせてくれる作りだ。
シリーズ伝統の“ぶっ飛んだ”世界観
『ボーダーランズ3』は、ハードなガンアクションの中にシュールな笑いや風刺を織り交ぜた独自の世界観が光る。カリプソ兄妹が信者をSNS配信で煽動する様子は、現代社会の“インフルエンサー文化”を皮肉るようでもあり、笑いながらも考えさせられる。一方で、会話やクエストにはくだらないジョークが多く、思わず吹き出してしまう場面も多い。 また、アメコミ調のセルシェーディンググラフィックも本シリーズの象徴であり、過激なバトルをどこかポップに見せる効果を生んでいる。血と爆発が飛び交うのに、どこか爽やかでユーモラス。そんな“毒のあるカートゥーン”のようなトーンが、ボーダーランズ独自の味わいを作り出しているのだ。
仲間との協力プレイの面白さ
本作は最大4人までのオンライン/ローカル協力プレイに対応しており、仲間と力を合わせて難関ミッションに挑むのも醍醐味だ。PS5版ではフレームレートの安定性と通信の最適化が向上し、マルチプレイでもストレスなく遊べるようになった。戦闘では、キャラクター同士の役割分担が自然と生まれる。前衛で敵を引きつける者、後方からスナイプする者、回復支援を行う者――それぞれの個性を活かした戦術が求められ、協力して強敵を倒したときの達成感は格別だ。 特筆すべきは、レベル差があってもプレイを楽しめる設計だ。プレイヤー間で敵の強さやドロップ品が自動でスケーリングされるため、上級者と初心者が一緒に遊んでも快適に進められる。こうした“遊びやすさ”の工夫は、シリーズを初めて触る人にも優しいポイントである。
惑星を巡る壮大な冒険
前作までは主に惑星パンドラが舞台だったが、『ボーダーランズ3』では銀河の各地へ飛び出す。巨大企業が支配する近未来都市、緑豊かなジャングル惑星、砂漠化した荒野、氷に覆われた凍土――いずれのロケーションも個性が強く、環境ごとに出現する敵やギミックも異なる。グラフィックの美しさとアートスタイルの融合により、単なる背景ではなく“生きた世界”を感じさせるのも魅力だ。 特に、拠点「サンクチュアリIII」はプレイヤーにとっての第二の家であり、仲間との会話や装備管理、サイドミッション受注などが行える。船内のBGMやNPCたちの小ネタも細かく作り込まれており、プレイヤーがこの世界に浸るための居場所となっている。
ハクスラとRPGの融合バランス
本作はシューティングゲームでありながら、成長要素やスキル構築の深さがRPGそのものだ。レベルアップ時のスキル振り分けや武器の組み合わせは戦術性が高く、装備の入れ替え一つでプレイ感が大きく変わる。たとえば、ショットガン特化ビルドで近距離戦を挑むスタイルもあれば、属性武器を中心に組んで状態異常で削る方法もある。 これらの自由度が、“撃って終わり”ではない深みを生んでいる。敵を倒して経験値を稼ぎ、新しいスキルを解放し、また新しい武器を探す。このループがとにかく心地よく、止めどなくプレイしてしまう中毒性を持つ。
PS5性能が生む没入体験
PlayStation 5の高性能によって、本作はさらに快適で迫力のある作品に生まれ変わった。4K解像度で描かれる荒廃した惑星の風景は、手描きアニメのような質感とリアルな質感が見事に融合している。また、アダプティブトリガーを利用した武器ごとのフィードバックは驚くほどリアルで、武器の種類によって指先の反発力が変化する。サブマシンガンは軽く、ロケットランチャーは重く――プレイヤーは“指で感じるシューティング”を体験できる。 加えて、ロード時間の短縮やクイックリスタート機能により、テンポの良さが格段に向上。戦闘のテンションを途切れさせない快適設計が、シリーズ経験者から高く評価されている。
ユーモアと熱狂の同居
『ボーダーランズ3』は、戦闘の激しさとギャグの軽妙さが見事に同居している。プレイヤーがシリアスなボス戦に挑んでいる最中にも、突如としてキャラクターがふざけたセリフを口にしたり、ミッション内容がとんでもない展開になったりする。たとえば、「敵の配信を炎上させろ!」という奇抜な依頼や、「巨大ハンバーガー製造ロボットを止めろ」といったカオスなミッションなど、真剣と冗談の境界を行き来する。 この“バカバカしさ”が、単調になりがちなシューティングに独自のリズムを与え、プレイヤーを飽きさせない重要なスパイスになっている。
シリーズファンと新規プレイヤー双方を惹きつける
過去作の登場人物も多数登場し、シリーズの歴史を知るプレイヤーには嬉しいファンサービスが満載である一方、初めて触れる人にも分かりやすい導入構成になっている。物語の流れはシンプルで、キャラクターの性格も明快なため、誰でもすぐに世界観に馴染める。さらに、チュートリアルやUIが丁寧に整備されており、シューティング初心者でも気軽に楽しめる点も高評価だ。 結果として『ボーダーランズ3』は、シリーズを象徴する「ハクスラ×シューティング×ギャグ」という方程式を現世代機に最適化し、誰にとっても遊びやすく、そして笑いながら熱中できるゲームへと昇華している。
■■■■ ゲームの攻略など
序盤の立ち回りと育成のポイント
『ボーダーランズ3』の冒険は、惑星パンドラの荒野から始まる。序盤は武器の種類も少なく、敵もまだ弱いため、ゲームの基本システムに慣れる時期だ。最初のうちは無理に高レア武器を探そうとせず、撃ち心地の良い銃を選びながら、エイムやリロードの感覚を掴んでいくのが良い。序盤の敵は群れで襲ってくるバンディット系が多く、ショットガンやサブマシンガンが特に有効。 また、序盤のうちに「サイドミッション」をできるだけ多くこなしておくのも重要だ。これらのミッションでは、経験値と資金、そして装備が手に入り、メインストーリーを進めるよりも安定して成長できる。特にレベル10前後までは、無理にボス戦に挑まず、周辺の依頼を回りながら徐々にキャラクターを強化するのが攻略の基本となる。
スキルツリーの選び方と戦略
『ボーダーランズ3』では、キャラクターごとに3本のスキルツリーが用意されている。どのツリーを優先的に伸ばすかによって、戦闘スタイルが大きく変化する。 例えばアマーラなら、近接強化の「ブロール」ツリーを極めれば格闘中心のビルドが完成し、敵の群れを力でねじ伏せられる。一方で、「エレメンタル」特化のツリーを進めれば、炎・雷・腐食といった属性攻撃で広範囲の敵を一掃できる。 ゼインは「バリア」「ドローン」「デコイ」の3つを使い分けることが可能で、どのガジェットを主軸にするかで全く違う戦い方になる。FL4Kはペットの種類によって立ち回りが変わり、敵のヘイト管理が重要になる。モズの場合は「アイアン・ベア」の装備をどう組むかが鍵で、火炎放射器やミサイルポッドなどを付け替えながら、自分だけのメカを完成させると良い。 スキルはリスペック(振り直し)が可能なので、まずは自分の好みのスタイルを試してみるのが一番だ。レベル20以降でスキルポイントが充実してきたら、ビルドを練り直すとより効率的な戦闘ができるようになる。
戦闘の基本テクニック
本作の戦闘はテンポが速く、常に動きながら戦うことが求められる。遮蔽物に隠れて撃ち合うだけではなく、敵の弾を避けつつ攻撃の合間にリロードを挟む“流れるような動き”が重要だ。 また、敵の中には弱点部位を持つタイプが多い。人型の敵は頭部、ロボット系は動力コアや燃料タンクが弱点になっている場合が多く、正確に狙えば通常の数倍のダメージを与えられる。スコープを使いこなし、クリティカルヒットを積極的に狙うことで、弾薬の節約にもつながる。 さらに、敵を倒して得られる“セカンドウィンド”システムも覚えておきたい。倒れた状態でも、近くの敵を撃破すれば即座に復活できるこの仕組みは、戦闘中の粘り強さを生む。特にソロプレイ時にはこの機能が生命線となるため、常に敵の位置を把握しながらリカバリーのチャンスを逃さないことが大切だ。
ボス戦攻略のコツ
本作のボス戦は派手で迫力満点だが、同時に戦術性も高い。多くのボスは複数の攻撃パターンを持ち、一定のダメージを与えるとフェーズが変化する。安定して倒すには、まず“敵の行動サイクル”を見極めることが重要だ。 例えば、序盤のボス「シールド持ちのトロイ・カリプソ」は、シールドを破壊しない限り本体へのダメージが通りにくい。そのため、ショック属性武器で効率よくシールドを削るのが定石となる。 中盤以降は、周囲に雑魚敵を呼び出すボスや、広範囲攻撃を連発するボスも増える。ボス戦では“動き続けること”が鉄則で、静止して撃ち合うとすぐに被弾してしまう。装備スキルで移動速度を上げたり、回避行動を取り入れたりして、常にアクティブな戦闘を意識するとよい。 また、ボス戦直前に弾薬補充とシールドのリチャージを済ませておくこと。戦闘が長引くと弾切れになるケースも多いため、弾薬販売機で十分に準備してから挑むのがベストだ。
おすすめの武器厳選と装備構成
“ハクスラ”としての面白さを最大化するには、武器厳選(ファーミング)が欠かせない。エピック以上のレアリティの武器を狙う場合、特定のボスやイベントクエストを繰り返し攻略するのが基本だ。 また、武器にはそれぞれ「メーカー特性」があるため、用途に応じて使い分けたい。たとえば、高精度射撃を重視するならダール社製、属性攻撃を多用するならマリワン社製、リロード演出が楽しいのはテディオール社製といった具合だ。 さらに、MODやアーティファクトによってキャラクターの性能を補強できる。スキル発動時間を延ばすMOD、弾薬ドロップ率を上げるアーティファクトなどを組み合わせることで、戦闘効率を格段に上げることが可能だ。プレイヤーごとに理想の“装備ビルド”が存在するのも、このゲームの奥深さを象徴している。
資金稼ぎと効率的なレベル上げ
ゲーム中盤以降は、武器やシールド、グレネードの購入費用がかさむ。効率よく資金を稼ぐためには、“リセマラ”に近い感覚で周回プレイを行うのが有効だ。特定のボスは高確率でレアアイテムを落とすため、そこを繰り返し攻略することで、装備を売却して資金を増やせる。 また、経験値効率を重視するなら、「メイヘムモード」の活用が鍵となる。これは難易度を段階的に引き上げるシステムで、敵が強くなる代わりに報酬や経験値が増える。ある程度の装備が整ってきたら、このモードに挑戦してキャラのレベルを一気に上げるとよい。高難易度特有のスリルと報酬が、ゲーム後半のやり込みを支えるモチベーションになる。
ソロプレイとマルチプレイの違い
ソロプレイでは自分のペースで世界を探索でき、装備の吟味やキャラ育成をじっくり行える。一方、マルチプレイでは仲間との連携が戦略の鍵を握る。敵の耐久力が上がる代わりに、戦利品のドロップ率も高くなるため、効率面ではマルチが有利だ。 ただし、マルチでは他プレイヤーとの距離感が重要になる。離れすぎると復活支援ができず、孤立して倒れることも多い。ボイスチャットやピン機能を活用し、役割を共有して進むと安定した戦いができる。PS5版では通信が非常に安定しているため、遠距離の仲間とも快適にプレイできるのが嬉しい。
エンドコンテンツとやり込み要素
ストーリーをクリアした後も、本作には無数のやり込み要素が用意されている。「メイヘムモード」や「サークル・オブ・スローター(アリーナ形式の生き残りバトル)」など、高難易度の挑戦が待っている。敵の強さが段階的に上がり、装備厳選の重要性がさらに増すため、上級プレイヤーほど長く楽しめる構造になっている。 さらに、定期的にイベントが開催され、新しい限定武器やコスメティックが入手できる点も特徴だ。シーズンごとにミッション内容が変化し、プレイヤーコミュニティを巻き込んだ協力イベントも行われるなど、リリース後も進化し続けるオンラインタイトルとしての側面を持つ。
■■■■ 感想や評判
圧倒的な爽快感と満足度の高い戦闘
発売当初から多くのプレイヤーが口を揃えて称賛したのは、「撃つことそのものが楽しい」というシリーズ最大の強みだ。PS5版では60fps(環境によっては120fps)で動作するため、照準操作が極めて滑らかで、どんな銃を撃っても気持ちいい。敵の身体が吹き飛ぶエフェクトや爆発の演出もリアルかつ派手で、戦闘中はまさに“カオスの美学”が広がる。 特にSNSやレビューサイトでは「これほど爽快なシューターは他にない」「銃ごとの個性が際立っていて飽きない」といった意見が多い。バトルのテンポ感、命中音、リロードの手応えなど、細部まで練り込まれた設計が高く評価されている。中でも、アダプティブトリガーによる射撃感覚の再現はPS5版ならではで、まるで本当にトリガーを引いているような没入感を味わえる。
キャラクターと世界観のユーモアが光る
シリーズを通して人気の高い要素のひとつが、「キャラクターの強烈な個性」と「皮肉たっぷりの世界観」だ。レビューでは、「キャラ同士の掛け合いが最高にくだらなくて笑える」「深刻なシーンですらどこか茶化してくるのがこのシリーズらしい」といった好意的なコメントが多数見られる。 特に、本作の敵役であるカリプソ兄妹は、悪役でありながらもどこか現代的な魅力を持つ。SNS配信を通じて信者を集める姿は、まさに“狂気のインフルエンサー”そのもので、現代社会への風刺としても秀逸だと評されている。また、ナビゲーターのクランプトラップの皮肉とジョークも健在で、シリーズファンの間では「彼がいなければボーダーランズじゃない」と言われるほどだ。
ボリュームとやり込みの豊富さ
多くのプレイヤーが感心したのが、ストーリークリア後のやり込み要素の多さだ。レビューでは「100時間遊んでもまだ新しい武器が出てくる」「DLCがどれも面白くて飽きない」といったコメントが目立つ。特に、DLC「愛と銃と触手をぶっ放せ!」や「サイコ・クリーグと幻想のカオス・マインド」は、ファンの間で高く評価されている。 また、ゲーム難易度を段階的に上げていく“メイヘムモード”の存在も好評だ。これにより、プレイヤーは自分の強さに見合った挑戦を続けられ、強力な武器を求めて何度も同じミッションに挑むことができる。こうしたハクスラ特有の「終わりなき探索」が、シリーズの魅力をさらに引き上げている。
グラフィックとサウンド面での進化
PS5版ではグラフィック面の強化も顕著で、レビューでは「色彩がより鮮やかになり、セルシェーディングの立体感が増した」「4K解像度で見る爆発シーンはまるでアニメ映画のよう」といった声が多い。 サウンド面でも臨場感が増し、銃声や環境音のリアリティが向上している。ヘッドホンでプレイすれば、敵の足音の方向まで正確に感じ取れるため、戦術性にも繋がる。BGMも好評で、シリアスな戦闘中に流れる激しいロックサウンドや、拠点サンクチュアリIIIでの落ち着いたBGMなど、場面ごとの演出が絶妙だ。音と映像が一体となった没入感は、まさに次世代機の恩恵といえる。
ストーリー展開と演出に対する賛否
一方で、物語のテンポや構成については賛否が分かれる部分もある。「前作よりもスケールは大きいが、主題の深掘りがやや浅い」「終盤の展開が急ぎ足に感じる」といった意見も存在する。 しかし、多くのプレイヤーは「ストーリーそのものよりも、世界を旅する体験を楽しむゲーム」として受け止めており、物語の軽快さがむしろ“ボーダーランズらしさ”と捉えられているケースも多い。登場キャラの掛け合いやサブクエストのコメディ要素が豊富なため、重厚なドラマを求めるというよりは、B級映画的なノリで楽しむタイプの作品として評価されている。
メディアレビューでの高評価
国内外のメディアレビューでも、『ボーダーランズ3』は高評価を得ている。海外レビューサイト「IGN」では「シリーズの魅力を失うことなく、より洗練された体験を提供している」として9/10点を獲得。「Game Informer」でも「最高の協力型シューターの一つ」として称賛された。 日本国内では「ファミ通」がゴールド殿堂入り評価を付け、「PS5版はロード短縮と安定動作で最適化の完成形」と評している。レビュー記事では「協力プレイでの連帯感」「ハクスラとしての中毒性」「カジュアルでも楽しめる難易度バランス」が特に高く評価された。
プレイヤー同士の交流とコミュニティ文化
『ボーダーランズ3』は、オンラインプレイを通じて形成されたコミュニティの活発さでも知られる。SNSではプレイヤーが“自慢の武器スクショ”を投稿する文化が定着しており、「この銃のエフェクトが最高!」「こんなレアMODが出た!」といった情報交換が盛んだ。 また、YouTubeやTwitchなどでの配信も多く、配信者が仲間と協力プレイを行う様子を観て購入を決めたというユーザーも多い。開発陣が積極的にコミュニティイベントを開催し、限定スキンやチャレンジ報酬を提供している点も、長期的な人気を支える理由の一つである。
バグや不具合に対する意見
初期の発売時には、オンライン接続の不安定さや軽微なバグが報告されたが、アップデートを重ねることで大幅に改善された。現在では「安定性が増して快適に遊べる」「ロードが短くなって嬉しい」との意見が主流となっている。 ただし、一部のプレイヤーからは「まれに進行不能になるミッションがある」「一部武器のバランス調整が極端」といった声も見られた。これに対して開発陣は迅速なパッチ配信を行い、問題点を修正する姿勢を示している。その誠実な対応はファンの信頼を高め、「サポートの丁寧な会社」という印象を確立した。
総評:シリーズ最高峰の完成度
全体として、『ボーダーランズ3』はファンの期待を裏切らない完成度を持つ作品として評価されている。アクションの爽快感、ハクスラの奥深さ、キャラの魅力、そしてマルチプレイの楽しさ――すべての要素がバランスよく噛み合っている。 レビューサイトでも「シリーズ集大成」「ボーダーランズの原点回帰」との言葉が多く、長年のファンはもちろん、新規プレイヤーにも安心して薦められる作品となった。PS5版での技術的な快適さも加わり、今なお多くのプレイヤーが銀河の冒険を楽しみ続けている。
■■■■ 良かったところ
撃つことそのものが楽しい究極のアクション性
『ボーダーランズ3』の最も高く評価されている点は、やはり“撃つ楽しさ”の完成度である。PS5版では60fpsを超える滑らかなフレームレートと高速レスポンスが実現し、射撃の感触がこれまで以上に直感的になった。武器ごとに発射音や反動、照準時の揺れが異なり、ショットガンの重厚な轟音やアサルトライフルの連射の快感など、手応えが指先から伝わってくる。 また、DualSenseコントローラーのアダプティブトリガー機能により、武器の種類によって引き心地が変化する点も好評だ。重火器の圧力やピストルの軽快さがリアルに再現され、まさに「手で感じるシューティング」を体験できる。これらの改良により、従来のボーダーランズよりも格段に没入感が増した。
個性豊かな4人の主人公が生み出す多様なプレイ体験
プレイヤーが選べる4人のヴォルト・ハンターは、どれも強烈な個性を放っている。アマーラの近接攻撃重視のスタイルは、敵に肉薄して拳で粉砕する爽快感を味わえ、モズは巨大メカ“アイアン・ベア”に搭乗して戦場を制圧する火力の象徴だ。ゼインはデコイやドローンを駆使して敵を翻弄する戦略型キャラ、FL4Kはペットを連れて戦うというユニークな立ち位置で、どのキャラも違うゲームを遊んでいるかのような体験ができる。 スキルツリーによるビルドの自由度も高く、同じキャラでもスキルの組み合わせで全く異なるプレイ感を楽しめる。戦闘スタイルを変えながら再プレイするリプレイ性の高さが、長期的な遊びを支える最大の魅力といえる。
惑星を股にかけた壮大な冒険のスケール
『ボーダーランズ3』は、シリーズで初めて複数の惑星を自由に旅できるようになった。これにより、舞台設定のバリエーションが大幅に広がり、プレイヤーは荒野、未来都市、ジャングル、氷原など、まるでSF映画のような多様なロケーションを体験できる。 惑星ごとの環境には、それぞれ異なる敵や文化、ミッションが用意されており、単調さを感じさせない。特にプロメティアのネオン輝く街並みや、エデン-6の原生林を覆う湿地帯の質感は圧巻で、グラフィックの描写力をフルに活かしたデザインがプレイヤーを魅了する。探索中に偶然見つかる小さなクエストやユーモア溢れるNPCたちとの出会いも、旅を一層楽しいものにしている。
ユーモアとシリアスが絶妙に混ざり合う物語
シリーズの代名詞でもある“ブラックユーモア”のセンスは健在だ。カリプソ兄妹の狂気的なカリスマ性、クランプトラップの軽妙な語り、バンディットたちの意味不明な絶叫など、プレイヤーの緊張をほどよく緩めてくれる。 一方で、シリアスなシーンでは重厚なドラマも描かれ、単なるギャグゲームに終わらない深みを持っている。前作から登場するリリスやマヤといったキャラクターたちの絆、犠牲、そして後継者たちの成長が描かれ、ファンにとって感慨深い展開が多い。特に終盤のドラマティックな演出は、「ボーダーランズ史上最高のクライマックス」と評されるほどだ。
やり込み要素の深さと飽きさせないリプレイ性
ハクスラ要素が充実しており、「もっと強い武器を」「もっと効率的なビルドを」という欲求が止まらない。エピックやレジェンダリー装備のドロップ率が絶妙に調整されており、ひとつの戦闘が終わるたびに“次の戦利品”への期待が高まる。 さらに、「メイヘムモード」を使えばゲームの難易度と報酬が動的に変化するため、プレイヤーの腕前に合わせて挑戦できる。高難易度ほど敵が強く、ドロップする装備も強力になるため、終盤のビルド調整のモチベーションが続く。加えて、定期的に実施されるイベントやシーズンチャレンジが追加され、クリア後も遊び尽くせないほどのボリュームが用意されている。
協力プレイが圧倒的に楽しい
最大4人までの協力プレイは、シリーズの魅力を倍増させる要素だ。オンラインでもローカルでも遊べるため、友人や家族と一緒に戦うことができる。PS5版では分割画面でも動作が滑らかで、オフライン協力でも快適。 敵の強さやドロップ品がプレイヤーごとにスケーリングされるため、レベル差があっても同じペースで楽しめる。役割分担やスキル連携を考えながら戦うことで、戦略的な深みが生まれるのも魅力だ。特に難関ボス戦では、仲間とのコンビネーションが勝利の鍵を握り、クリアした瞬間の達成感は格別である。
圧巻のグラフィックと演出力
PS5の性能によって実現した4Kグラフィックは、セルシェーディング特有のアメコミ調アートをより鮮明に描き出している。光と影のコントラスト、爆発やエフェクトの粒子描写、遠景の深度表現など、あらゆる面で前世代機を凌駕している。 また、戦闘中の演出もダイナミックで、敵が爆発四散する瞬間の迫力や、ボス登場時のカメラ演出が映画的だ。ロード時間が短縮されたことにより、ミッション間のテンポも改善され、快適に冒険を続けられる点も高く評価されている。
シリーズファンへの細かなファンサービス
『ボーダーランズ2』から続く登場人物たちが物語に再登場し、懐かしさと新しさが融合している点もファンから好評だ。リリス、タイニー・ティナ、クランプトラップなど、おなじみのキャラクターたちが成長した姿で登場し、前作の物語を知る人には感慨深い展開が待っている。 また、武器やアイテムの中にも前作へのオマージュやネタが多数仕込まれており、過去シリーズをプレイしてきた人ほど“ニヤリ”とできる仕掛けがある。これらの細部へのこだわりが、ファン層の厚い支持を維持している理由のひとつだ。
アップデートによる長期的なサポート
発売後もGearboxは定期的にアップデートやDLCを配信し、ゲームバランスの改善や新要素の追加を続けている。これにより、プレイヤーは常に新しい目標を持ちながら遊び続けることができる。 中でも「ディレクターズカット」や「ボーダーランズ・コレクション」などの拡張は評価が高く、追加ストーリーや限定装備が豊富。開発チームがプレイヤーの意見を反映し続けている点は、シリーズ愛の深さを感じさせる。
総評:完成されたエンターテインメント作品
『ボーダーランズ3』は、単なるシューティングゲームに留まらず、アクション、RPG、コメディ、映画的演出などあらゆる要素を融合した総合エンターテインメントである。ひとつひとつの要素が高い完成度でまとまっており、シリーズの集大成と呼ぶにふさわしい出来栄えだ。 戦闘の爽快さ、キャラクターの魅力、グラフィックの美しさ、そしてマルチプレイの面白さ――そのすべてが高い次元で融合し、プレイヤーに「やめ時を失うほどの面白さ」を提供している。PS5という舞台で蘇った本作は、まさに“究極のボーダーランズ体験”として多くのファンに愛され続けている。
■■■■ 悪かったところ
ストーリー展開のテンポがやや粗い
『ボーダーランズ3』はアクションや戦闘の完成度が非常に高い一方で、物語のテンポに関しては賛否が分かれる。特に中盤以降、ミッションの目的が単調になりやすく、「○○を集めて、○○を壊す」といった繰り返しの構成が多いという声がある。前作『ボーダーランズ2』の緊張感あふれるストーリーテリングと比較すると、3ではやや勢い任せの展開が目立ち、キャラクター同士の会話も冗長に感じられる場面が少なくない。 また、終盤の物語の収束が急ぎ気味で、一部の登場人物の描写が深掘りされずに終わってしまう点も指摘されている。例えば、主要キャラの葛藤や犠牲に対する描写が淡白で、感情的な盛り上がりが欠けるという意見もある。これは開発陣が「プレイテンポの維持」を優先した結果とも考えられるが、物語を重視するプレイヤーにとっては物足りなさを感じさせる要因になっている。
敵AIの単調さと戦闘パターンの限界
多くの敵キャラクターが個性的でデザイン性に富んでいる一方で、その行動AIが単純であることも一部で指摘されている。序盤や中盤では、敵が遮蔽物を活用せず突っ込んでくることが多く、難易度を上げても単に体力と攻撃力が増えるだけで、戦略的な変化が少ない。 また、ボス戦においても、攻撃パターンの読みやすさや演出の繰り返しが目立つ場合がある。特に高レベル帯のボスは耐久力が極端に高く、長期戦になりがちで、「爽快感よりも作業感が先立ってしまう」という意見も少なくない。ハクスラ特有の周回要素が本作の魅力である一方、AIの単調さが長時間プレイ時の没入感をやや損ねる結果となっている。
一部ミッションの冗長さと報酬バランス
メインストーリーやサイドクエストの中には、移動距離が長く目的が単純なものも多く、「移動ばかりで戦闘が少ない」「報酬が労力に見合わない」と感じるプレイヤーもいる。特に序盤のパンドラエリアでは、敵の再出現頻度が高く、移動中に同じ戦闘が繰り返されるため、テンポが悪くなりやすい。 また、サブミッションの中にはユーモラスな内容も多いが、繰り返し構造が目立ち、クリア時の報酬がわずかだったり、経験値効率が悪い場合もある。そのため、一部のプレイヤーは「ストーリーの合間にやる分には楽しいが、やり込み目的で挑戦すると効率が悪い」と感じることがあるようだ。
システム面での煩雑さとUIの不親切さ
インベントリ管理の煩雑さも、シリーズ共通の課題として挙げられる。膨大な武器がドロップするため、プレイヤーは頻繁に装備の整理を強いられる。ソート機能やフィルタリングは搭載されているものの、インターフェースの反応がやや遅く、目的のアイテムを探すのに手間取るケースがある。 さらに、スキルツリーの説明文が長く、初心者には分かりづらいという声もある。特に初めてシリーズをプレイする人にとっては、どのスキルを優先すべきか判断しにくく、誤って振り分けたポイントを修正するにはゲーム内通貨を支払わなければならない点も不満として挙げられている。PS5版でUIの動作は改善されたものの、全体的に情報量が多く、“慣れるまでが大変”という印象は拭えない。
一部武器のバランス調整に偏り
『ボーダーランズ3』の膨大な武器バリエーションは魅力である反面、バランス調整の難しさも生んでいる。発売当初から「特定メーカーの銃が強すぎる」「特定属性が万能すぎる」といった意見が見られ、PvE環境であっても一部の武器に使用率が偏る傾向がある。 たとえば、マリワン社製の属性切替武器や、ジャコブズ社製のクリティカル重視ライフルなど、一部の強武器が他を圧倒するため、ビルドの幅が狭まることがある。開発側は定期的にパッチを配信して調整を行っているが、その都度環境が変化するため、「せっかく育てたビルドが弱体化された」という不満も上がっている。
協力プレイでの小さな不具合と通信問題
オンラインマルチプレイは本作の醍醐味だが、リリース初期には同期ずれや接続エラーが報告されていた。現在は大部分が修正されているものの、特定の状況で敵の位置がズレて見えたり、アイテムのドロップが同期しなかったりする小さな不具合は時折発生する。 また、ホストプレイヤーとゲストプレイヤーの回線速度差によっては、敵が瞬間移動するような挙動が見られることもある。PS5版では通信安定性が改善されたとはいえ、ネットワーク依存度が高いゲームであるため、環境によっては依然としてラグが気になる場面があるようだ。
物語中盤の盛り上がり不足
ストーリー構成上、序盤と終盤には派手な演出やドラマチックな展開が用意されているが、中盤はミッション構成がやや平坦で、“次の目的地までの繋ぎ”のような印象を受けることがある。特に惑星移動が連続する場面では、ミッションごとの目的が似通っており、プレイヤーの集中力が途切れやすい。 また、一部のサブキャラクターが魅力的な設定を持ちながら、出番が少ないまま退場してしまう点も惜しい。ファンの間では「もっと掘り下げてほしかった」「もったいない使い方」といった声が上がっている。
テンポを乱すロードと演出の長さ
PS5版ではロード時間が大幅に短縮されたとはいえ、惑星間の移動や一部の演出に時間がかかる場面がある。カットシーンが多く、テンポよくプレイしたい人にとってはストレスになることも。また、ミッション受注時の会話イベントがスキップできない場面もあり、周回プレイ時に煩わしさを感じるという意見も見受けられる。 特に「ボス戦前の長い演出」や「NPCの移動を待つだけのシーン」など、テンポを阻害する要素は、アクションのリズムを求めるプレイヤーにはマイナス要素として捉えられている。
ハクスラ要素の“運ゲー”性への賛否
ランダムドロップ制による装備収集は、本作の醍醐味であると同時に、プレイヤーによっては不満を生む要素でもある。特定のレア武器を狙ってもなかなか入手できず、同じボスを何十回も倒さなければならない場合もある。これを「やり込みの一環」と楽しむプレイヤーもいれば、「時間がかかりすぎる」と感じる層も少なくない。 また、ドロップ品の性能差が大きいため、強武器を手に入れるまでの過程に運が絡むことが多く、「努力よりも運が全て」という印象を与えてしまうことがある。ハクスラの宿命ともいえる要素だが、カジュアル層にとってはモチベーションの維持が難しい部分といえるだろう。
総評:圧倒的な完成度の裏にある“粗削りさ”
『ボーダーランズ3』は、シリーズ最高峰の完成度を誇りながらも、完璧とは言えない一面を持っている。ストーリー構成の粗さ、UIの不便さ、武器バランスの偏り、そしてハクスラ特有の運要素――これらの要素は決して致命的ではないが、長期的にプレイするほど気になる点として浮かび上がる。 それでも、多くのプレイヤーはこうした欠点を“味”として受け入れており、「完璧でないからこそ愛せるゲーム」と評する声も少なくない。ボーダーランズらしい混沌とユーモアの中に、少しの不便さや荒さが共存している――それがこのシリーズの本質なのかもしれない。
[game-6]■ 好きなキャラクター
アマーラ ― 破壊と信念を兼ね備えた拳の女神
「サイレン」と呼ばれる特別な力を持つアマーラは、シリーズを象徴する存在のひとりだ。彼女の魅力は、その豪快な戦闘スタイルと、どんな困難にも屈しない強靭な意志にある。六本の幻影の腕を生み出して敵を粉砕する姿は圧倒的で、プレイヤーに爽快感を与えるだけでなく、彼女自身の生き方そのものを表している。 アマーラは単なる戦士ではなく、自らの信念に従い正義を貫く哲学的な人物でもある。彼女の台詞には「力は他人を支配するためではなく、自分を超えるためにある」という思想が込められており、ハチャメチャな世界観の中で異彩を放っている。 ファンの間では「最強で最もカッコいいキャラ」「ボーダーランズの女性キャラの中で一番頼もしい」といった声が多く、プレイヤー人気投票でも常に上位にランクインする。特に近接攻撃特化ビルドで敵を一撃で沈めるプレイは快感そのもので、彼女を選んだ人の多くが“拳の女神”の虜になっている。
モズ ― アイアン・ベアを駆る火力の化身
元軍人のモズは、重火器とメカを愛する戦場のベテラン。彼女が召喚する搭乗型メカ“アイアン・ベア”は、本作の象徴的存在ともいえる。プレイヤーが直接メカに乗り込み、肩部キャノンや火炎放射器を乱射する姿は圧巻で、「戦闘そのものがエンターテインメント」と感じさせてくれる。 モズの人気の理由は、単なる火力の高さだけでなく、その人間味にもある。仲間思いで皮肉屋、時に冷静で時に大胆。戦場では無敵の兵士でありながら、仲間との絆を大切にする一面を見せることで、プレイヤーから「最もバランスの取れたヒロイン」として支持されている。 特にDLCでは、彼女の過去やアイアン・ベアとの関係にまつわる描写も追加され、ファンの心を掴んだ。「メカに乗り込みながら笑顔で敵を吹き飛ばす」――それがモズの魅力を最も象徴する瞬間だろう。
ゼイン ― スタイリッシュな策略家
ゼインはシリーズの中でもひときわクールでユーモラスなキャラクターだ。彼は元暗殺者であり、ガジェットを使いこなす戦術家として活躍する。分身デコイで敵を混乱させたり、ドローンで遠距離支援を行ったりと、戦闘のスマートさでは随一。 彼の口調やジョークも魅力の一つで、皮肉を交えながらもどこか余裕のあるセリフがプレイヤーの心を掴む。「俺はただの傭兵じゃねぇ、スタイリッシュな救世主だ」といった言葉は、彼の自信家な一面を象徴している。 また、スキル構築の自由度が高く、ビルドによってサポート役にもアタッカーにも変化できる柔軟性が好評だ。ファンの間では「頭脳派キャラを極めたいならゼイン」「彼を使うと戦場が映画のようになる」と評されており、プレイスタイルに幅を持たせたい人にとって最適な選択肢となっている。
FL4K ― 無機質でありながら魂を持つハンター
FL4Kは、シリーズの中でも異色の存在だ。彼はAI生命体でありながら、人間以上に“生きること”について深く考える哲学的なキャラクターである。彼が発する台詞の多くは、生命や存在に関する問いを含んでおり、荒廃した世界に静かな知性をもたらしている。 しかし、彼の魅力はその内省的な性格だけではない。3体のペット(スパイダーアント、スキャッグ、ジャバ・リス)を従えて戦うスタイルが圧倒的にユニークで、ペットたちと連携しながら戦う楽しさは他のヴォルト・ハンターにはない体験を提供する。 ファンの間では「冷静で寡黙なのに、どこか温かい」「ペットとの絆が感じられて感動する」と評されており、特にソロプレイヤーに人気が高い。ペットが自動で敵を追跡してくれるため、戦闘のテンポが良く、戦略的思考と感情の両立が味わえるキャラとして高い評価を得ている。
リリス ― シリーズを貫く精神的支柱
リリスは、初代から登場している“伝説のサイレン”であり、シリーズ全体を通して重要な役割を果たす。『ボーダーランズ3』では、彼女は惑星パンドラの守護者として登場し、ヴォルト・ハンターたちのリーダー的存在となっている。 ファンの多くは、リリスの「強さと優しさの両立」に心を惹かれている。彼女は自分の力に翻弄されながらも、仲間を守るために戦う姿勢を崩さない。特に終盤で見せる自己犠牲のシーンは、シリーズファンの間で「涙なしでは見られない」と語られるほど印象的だ。 長年にわたってプレイヤーに寄り添い、物語の中心に立ち続けてきた彼女の存在は、まさに“ボーダーランズの魂”と言えるだろう。
クランプトラップ ― お調子者のマスコット
ボーダーランズシリーズといえばこのキャラクターを忘れてはいけない。クランプトラップは小型ロボットで、ナビゲーター兼お笑い担当としておなじみの存在だ。常におしゃべりで、場を盛り上げたり、時にはプレイヤーを困惑させたりする。 彼の魅力は、無限に続くジョークと自己中心的な発言にある。彼は決して有能なナビではないが、その憎めないキャラクターが物語の緊張感を和らげる。ファンの間では「クランプトラップの一言で疲れが吹き飛ぶ」「彼がいないとボーダーランズじゃない」とまで言われている。 実際、彼の登場シーンには常に笑いが伴い、深刻なストーリーの最中でもコミカルな瞬間を提供してくれる。シリーズの象徴的キャラクターとして、今なお絶大な人気を誇る存在だ。
敵キャラクター:カリプソ兄妹の魅力
敵でありながらファンの印象に強く残るのが、双子の悪役「タイリーン」と「トロイ・カリプソ」だ。彼らは銀河中の信者を操るカリスマ的カルトリーダーであり、SNSを通じて信仰と暴力を結びつけるという、現代社会を象徴するような存在でもある。 特に姉のタイリーンは、シリーズ史上最も強烈なヴィランとして知られ、支配欲と承認欲求の塊のような人物だ。彼女の口調や配信演出には狂気とユーモアが混ざり合い、恐ろしくも魅力的。弟のトロイは姉を神のように崇拝しつつも、常に劣等感に苦しむ人間味のあるキャラとして描かれる。 この兄妹は単なる敵ではなく、「信者に崇められるSNSスター」という風刺的テーマを担う存在であり、プレイヤーの記憶に強烈に焼き付くキャラクターとして高く評価されている。
プレイヤー間で人気の高い組み合わせ
多くのプレイヤーは、ヴォルト・ハンターたちを「誰と一緒に旅をしたいか」という視点で語る。たとえば、アマーラとモズの“パワーコンビ”は女性プレイヤーからの人気が高く、「二人の掛け合いが最高に熱い」と評されている。 一方、ゼインとFL4Kは知的で冷静なコンビとして人気があり、戦術面でも相性が良い。ファンアートや二次創作の世界では、こうしたキャラクター同士の関係性がしばしば描かれ、コミュニティの文化として根付いている。 登場人物たちがそれぞれ強烈な個性を持ちながらも、互いに絶妙なバランスで関係し合っている――それが『ボーダーランズ3』という作品の魅力を支える大きな要素の一つなのだ。
総評:多様性と人間味に満ちたキャラクター群
『ボーダーランズ3』のキャラクターたちは、単なる“戦闘ユニット”ではなく、それぞれが思想や感情、過去を持つ存在として描かれている。アマーラの信念、モズの勇敢さ、ゼインの知略、FL4Kの孤独、そしてリリスの優しさ――そのどれもが異なる形でプレイヤーの共感を呼ぶ。 この豊かな人間描写と多様な個性が、本作を単なるシューティングゲームではなく、キャラクタードラマとしても成立させている。プレイヤーが「誰を選ぶか」で体験そのものが変化するのも、本作ならではの醍醐味だろう。
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