【発売】:任天堂
【開発】:任天堂
【発売日】:2012年12月8日
【ジャンル】:アクションゲーム
■ 概要・詳しい説明
Wii Uと同時に登場した“HD時代の王道2Dマリオ”
2012年12月8日に任天堂から発売された『New スーパーマリオブラザーズ U』は、Wii U用ソフトとして本体発売と同日に登場した横スクロール型のアクションゲームである。位置づけとしては、ニンテンドーDSの『New スーパーマリオブラザーズ』、Wiiの『New スーパーマリオブラザーズ Wii』、ニンテンドー3DSの『New スーパーマリオブラザーズ 2』へと続いてきた“New”シリーズの流れを受け継ぐ作品であり、昔ながらの2Dマリオらしい分かりやすいジャンプアクションを、Wii Uという新しい据置機の性能と遊び方に合わせて再構築した一本である。シリーズの根本にあるのは、走る、跳ぶ、敵を踏む、ブロックを叩く、コインを集める、ゴールポールを目指すというシンプルな面白さであり、本作もその基本を大きく崩してはいない。しかし、初めてHD画質に対応した2Dマリオとして、背景の奥行き、キャラクターの輪郭、草木や水面、雪原、雲海、溶岩地帯などの描写がより鮮明になり、従来のシリーズよりもテレビ画面上での見栄えが大きく向上している点が特徴である。ファミコン時代から続く『スーパーマリオブラザーズ』系統の直感的な楽しさを守りながら、据置機の世代交代を象徴するタイトルとして送り出された作品と言える。
物語の導入は“ピーチ姫をさらう”から“ピーチ城を奪われる”へ
本作の物語は、いつものようにマリオたちがピーチ姫のもとを訪れている場面から始まる。だが、今回はクッパがピーチ姫を連れ去るという従来型の展開とは少し異なり、クッパ軍団が巨大な飛行船でピーチ城を襲撃し、マリオ、ルイージ、きいろキノピオ、あおキノピオを城の外へ吹き飛ばしてしまうところから冒険が始まる。つまり本作で取り戻すべきものは、姫そのものだけではなく、クッパ一味に占拠されたピーチ城である。プレイヤーは遠く離れた地点から城へ向かって進み、草原、砂漠、雪山、海、森、空、火山地帯など、多彩なエリアを越えながらクッパ軍団の拠点を突破していく。この“城へ帰る旅”という構図が、本作のワールドマップ全体に一体感を与えている。単にワールド1からワールド8へ順番に進むだけではなく、ひとつながりの大きな世界を移動している感覚が強く、マップの遠景にピーチ城が見えたり、物語の進行に合わせて景色が変化したりすることで、冒険の目的が最後まで視覚的に伝わる作りになっている。
基本操作は王道そのもの、しかし手触りは細かく磨かれている
ゲームの基本は、横方向に進むコースをクリアしていくステージ制アクションである。マリオはダッシュ、ジャンプ、しゃがみ、スピンジャンプ、ヒップドロップ、カベキック、泳ぎ、物を持つ、投げるといったおなじみの動作を使い分け、敵や地形を乗り越えてゴールを目指す。操作の分かりやすさは非常に高く、シリーズ経験者であればすぐに馴染める一方、初心者でも数コース遊べば自然と動かし方を覚えられる。特に『New スーパーマリオブラザーズ Wii』を遊んだ人にとっては近い感覚で入れる作りになっており、4人同時プレイのにぎやかさ、シャボンによる復帰、アイテムを使った突破、スターコイン集めなどの仕組みも引き継がれている。ただし本作は、HD化によって足場や敵の位置が見やすくなったこと、ステージ内の細かな演出が増えたこと、マップ構造がより広く感じられることにより、同じ2Dマリオでありながら画面から受ける印象はかなり新鮮である。ジャンプの重さや滑り方、坂道での加速、氷上での制御、空中での方向転換なども従来作らしい感覚を保っており、“誰でも動かせるが、上手に動かすほど気持ちよくなる”というマリオシリーズの核がしっかり残されている。
新パワーアップ“ムササビマリオ”が生む空中移動の楽しさ
本作を象徴する新アイテムが「スーパードングリ」である。これを取るとマリオはムササビマリオに変身し、空中を滑空したり、一度だけふわりと上昇したり、壁に短時間張り付いたりできるようになる。従来の2Dマリオでは、ジャンプ後の落下をどう制御するかが重要だったが、ムササビマリオはその落下時間を延ばし、通常では届きにくい足場へ移動する余地を広げてくれる。これにより、ステージの高い位置に隠されたスターコインを狙う、穴を越える、敵の上をふわりと通過する、空中のコイン列をなぞる、といった遊びが気持ちよく成立する。単純に強力なだけではなく、滑空の角度や上昇のタイミングを誤ると壁や敵にぶつかることもあるため、便利さと操作の面白さが両立している点が魅力である。また、敵キャラクターの「ズングリ」からドングリを奪うことで変身できる場面もあり、アイテムがブロックから出るだけではなく、敵とのやり取りの中から得られる点も印象的である。隠し要素として、さらに強力な「パワードングリ」も存在し、通常のムササビマリオよりも自由度の高い空中移動を楽しめる。
ファイア、アイス、マメなど定番アイテムの役割
新要素であるムササビマリオに注目が集まりやすいが、本作にはシリーズでおなじみの変身アイテムも登場する。ファイアフラワーを取ればファイアマリオとなり、遠距離から火の玉で敵を倒せる。アイスフラワーを取ればアイスマリオとなり、敵を凍らせて足場や投げ物として利用できる。マメキノコを取ればマメマリオとなり、体が小さくなる代わりに水面を走ったり、小さな土管に入ったり、通常では通れない場所へ進める。これらのアイテムは単なる攻撃手段ではなく、ステージの探索やスターコイン回収にも深く関わる。ファイアは安全に敵を処理するために便利で、アイスは敵を利用した足場作りに向き、マメは隠し通路を見つける鍵になる。コースによって求められる能力が変わるため、プレイヤーは手元のアイテムをいつ使うか、どの変身で挑むかを考えることになる。アイテムストックの数には限りがあるため、集めたものを温存するだけでなく、難しいコースや隠しゴール探索のために積極的に使う判断も大切である。
ヨッシーとちびヨッシーが冒険に加える個性
本作には通常のヨッシーに加え、能力の異なる複数のちびヨッシーが登場する。通常のヨッシーは敵や果物を食べたり、踏ん張りジャンプで滞空したりできる頼もしい存在であり、特定のコースでプレイヤーの移動や攻撃を助ける。さらに本作では、ワールドマップ上で出会えるちびヨッシーを抱えてコースに連れて行ける場面があり、これが攻略の幅を広げている。フウセンちびヨッシーは体を膨らませて上昇でき、穴が多い場所や高所へ向かう場面で活躍する。アワちびヨッシーは泡を吐いて敵を包み込み、コインなどに変えることができるため、敵が多いステージで安全を確保しやすい。ヒカリちびヨッシーは暗い場所で周囲を照らし、視界の悪いコースを進む助けになる。ちびヨッシーを抱えていると、BGMに合わせて声を出すような演出もあり、単なる攻略補助にとどまらず、プレイ中の雰囲気を楽しくするマスコット的な役割も大きい。小さな相棒を連れて進むことで、同じコースでも通常プレイとは違うルートや安全な突破法が生まれるところが面白い。
ひとつながりのワールドマップが冒険感を強める
『New スーパーマリオブラザーズ U』の大きな特徴のひとつが、ワールドマップの見せ方である。従来の“ワールドごとに区切られた地図”という印象よりも、全体がひとつの大きな大陸としてつながっている感覚が強く、進むほどに世界の広がりを感じられる。草原から砂漠へ、海辺から雪原へ、森や空へと移動していく流れは、ただステージを選ぶための画面ではなく、冒険そのものを演出する舞台になっている。マップ上にはキノピオの家や敵シンボル、分岐ルート、隠し道などが存在し、プレイヤーの選択や発見によって進行ルートが変化する。隠しゴールを見つけることで別の道が開いたり、思わぬ近道が出現したりするため、表面上のクリアだけでなく、マップの構造を読み解く楽しみもある。ピーチ城へ向かって少しずつ近づいていく構成は、物語の目的とゲーム進行を自然に結びつけており、プレイヤーに“この世界を進んでいる”という感覚を与えてくれる。
Wii U GamePadによるバディプレイという新しい協力
Wii Uならではの要素として、本作にはGamePadを使った「バディプレイ」が用意されている。これは、テレビ画面でマリオたちを操作するプレイヤーとは別に、GamePad側のプレイヤーがタッチ操作で足場を作ったり、敵や仕掛けに干渉したりして仲間を助ける遊び方である。通常の協力プレイでは、全員がキャラクターを動かして同じコースを進むが、バディプレイではGamePadの担当者が直接マリオを操作するのではなく、裏方のように支援する立場になる。落下しそうな場所にブロックを置いて足場を作る、届かないスターコインへ向かうルートを補助する、敵を一時的に止める、といった使い方ができるため、アクションが苦手な人でも仲間の冒険に参加しやすい。もちろん、上手なプレイヤー同士であれば、バディブロックを利用した大胆なショートカットや高速攻略も可能になる。Wii Uの二画面構造を活かし、プレイヤーの役割そのものを変える発想は、本作がローンチタイトルとして“新しい本体で何ができるか”を示そうとした要素のひとつである。
1人でも複数人でも遊べる柔軟なプレイスタイル
本作は1人プレイでも十分に楽しめるが、複数人で遊ぶと雰囲気が大きく変わる。マリオ、ルイージ、きいろキノピオ、あおキノピオを使った同時プレイでは、協力して進むこともできれば、互いにぶつかったり、足場を奪い合ったり、誰かが先に進みすぎたりして、思わぬ混乱が生まれる。これがシリーズ特有のにぎやかさであり、家族や友人と遊ぶパーティゲーム的な魅力にもつながっている。上級者が初心者を助けることもできるし、逆に初心者の予想外の動きが場を盛り上げることもある。さらに、GamePadのみで画面を見ながら遊べるプレイスタイルにも対応しており、テレビを使わずに手元の画面で進められる点もWii Uならではであった。据置機でありながら、テレビの前に固定されすぎない遊び方を提案していた点は、後の任天堂ハードの方向性を考えるうえでも興味深い部分である。
ストーリーモード以外にも用意された多彩な遊び
本作には通常のストーリーモードだけでなく、記録に挑戦するモードや対戦型のモードも収録されている。「おだいモード」では、タイムアタック、コイン集め、連続1UP、特殊条件、バディプレイを活かした課題など、通常コースとは違う目的に挑戦できる。単にゴールするだけではなく、限られた時間で最短ルートを探したり、コインを取りすぎないように進んだり、敵を連続で踏んで高得点を狙ったりするため、プレイヤーの技術が細かく試される。「ブーストモード」では、強制スクロールの中でコインを取るほど画面の進行速度が上がり、スピードと安全のバランスを考える必要がある。「コインバトル」では、複数人でコインの獲得数を競い、個人戦やチーム戦で盛り上がれる。さらにコインの配置を自分で調整できる要素もあり、同じコースでも遊び方を変えられる。これらのモードによって、本作はエンディングを見るだけで終わる作品ではなく、腕試しや対戦、記録更新を目指して長く遊べる構成になっている。
登場キャラクターと敵キャラクターの役割
プレイヤー側の中心となるのは、マリオ、ルイージ、きいろキノピオ、あおキノピオである。基本性能は大きく差別化されていないため、誰を選んでも同じ感覚で遊びやすく、複数人プレイでもキャラクター選びが分かりやすい。物語上の重要人物であるピーチ姫は、今回はクッパ一味に城を奪われる形で事件に巻き込まれる。敵側にはクッパ、クッパJr.、クッパ7人衆が登場し、各ワールドの砦や城でプレイヤーの前に立ちはだかる。クリボー、ノコノコ、パックンフラワー、テレサ、ジュゲム、キラー、メット、プクプクなど、おなじみの敵も多数登場し、シリーズ経験者には安心感を与えつつ、配置や地形との組み合わせで新しい難所を作っている。新しい敵や仕掛けも加わっており、特にムササビマリオに関わるズングリのような存在は、本作ならではの印象を残す。敵キャラクターは単なる障害物ではなく、踏み台、甲羅、凍らせる対象、連続1UPの材料など、攻略の道具としても利用できるため、マリオらしい“敵をどう使うか”という面白さが随所にある。
スターコイン、隠しゴール、ワールド9によるやりこみ
各コースには基本的にスターコインが3枚ずつ配置されており、通常クリアとは別の収集目標になっている。スターコインは見える場所に置かれていることもあれば、隠し通路、土管の先、高度なジャンプが必要な場所、特定のアイテムが必要な場所に配置されていることもある。そのため、初回プレイではゴールを目指し、2回目以降にスターコインを探すという遊び方が自然に生まれる。さらに、一部のコースには通常ゴールとは別の隠しゴールが存在し、それを見つけることでマップ上に新しい道が開く。こうした探索要素は、表面的にはシンプルな2Dアクションでありながら、奥まで遊ぶほど発見があるという本作の重要な魅力である。クッパを倒した後には追加のやりこみ要素も開放され、スターコインの収集状況が進行に関わる場面もあるため、完全クリアを目指すプレイヤーにはかなりの手応えが用意されている。誰でもエンディングまで遊べる親しみやすさと、すべてを集めようとした時の歯ごたえが共存している点は、王道マリオらしい設計である。
Miiverse連動が生んだ当時ならではの交流感
発売当時の『New スーパーマリオブラザーズ U』には、Wii UのネットワークサービスであるMiiverseとの連動要素も存在していた。プレイヤーはコースクリア後やミスした場面などにコメントを投稿でき、ワールドマップ上で他のプレイヤーの感想やつぶやきを見ることができた。これは、1人で遊ぶ2Dマリオにゆるやかな共有感を加える試みであり、難所で苦戦した人の声、スターコインを取れた喜び、ちょっとした攻略のヒント、面白い一言などがゲーム内に流れ込む仕組みだった。現在はMiiverse自体が終了しているため当時と同じ形では体験できないが、Wii U初期のソフトとして、ゲームとコミュニティを結びつけようとした姿勢は本作の時代性をよく表している。単に画面がHDになっただけでなく、プレイヤー同士の体験をつなぐという点でも、新ハードらしい挑戦が盛り込まれていた。
販売実績とWii Uソフトとしての存在感
本作はWii U本体と同日に発売されたこともあり、ハード初期を代表する看板タイトルのひとつとなった。Wii Uは任天堂の据置機としては販売面で苦戦したハードだったが、その中でも『New スーパーマリオブラザーズ U』は高い知名度と安定した人気を持ち、世界累計で582万本規模の販売を記録したWii U有数のヒット作である。『マリオカート8』や『スーパーマリオ 3Dワールド』などと並び、Wii Uのソフト資産を語るうえで欠かせない存在となっている。さらに後年には、追加コンテンツ的な位置づけで『New スーパールイージ U』が登場し、2019年にはNintendo Switch向けに『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』として再展開された。Switch版では本編とルイージ版の内容がまとめられ、より多くのプレイヤーに触れられることになったため、Wii U時代に生まれた本作のコースや仕組みは、ハードを越えて長く遊ばれるものとなった。これは、本作が単なるローンチタイトルにとどまらず、2Dマリオのひとつの完成形として再利用・再評価されるだけの基礎力を持っていたことを示している。
本作の全体像を一言で表すなら“いつものマリオを新しい器に入れた作品”
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、ゲーム内容だけを見れば非常に王道である。革新的にシリーズを壊す作品ではなく、むしろ多くのプレイヤーが思い浮かべる“マリオらしさ”を丁寧に守った作品である。だが、その王道をWii UのHD画面、GamePad、Miiverse、バディプレイ、広い一体型マップ、豊富なおだいモードと組み合わせることで、従来作とは違う手触りを加えている。大きな驚きよりも安心感を重視した設計であり、シリーズを久しぶりに遊ぶ人には非常に入りやすく、家族や友人と遊ぶにも向いている。一方で、スターコイン収集、隠しゴール探し、各種モードの金メダル狙いまで含めると、上級者でも簡単には終わらない奥行きがある。発売当時は“変わり映えが少ない”と見られる部分もあったが、完成度の高い2Dアクションとして見れば、操作感、ステージ構成、遊びの幅、ビジュアルの見やすさはいずれも安定している。Wii Uという新しいハードの出発点で、誰もが知るマリオを使って“新しい遊び方といつもの楽しさの橋渡し”を担った作品、それが『New スーパーマリオブラザーズ U』である。
■■■■ ゲームの魅力・攻略・好きなキャラクター
誰でもすぐに遊べるのに、上達するほど深くなる王道の魅力
『New スーパーマリオブラザーズ U』の大きな魅力は、操作の分かりやすさと奥深さが同時に存在しているところにある。マリオを左右に動かし、ジャンプで敵を踏み、ブロックを叩き、穴に落ちないようにゴールへ進むという基本は非常に明快で、ゲームに慣れていない人でも最初のステージから自然に遊び始められる。しかし、ただゴールを目指すだけなら簡単そうに見えても、スターコインをすべて集める、隠しゴールを探す、アイテムを温存する、ノーミスで突破する、タイムを縮める、といった目標を加えると一気に難度が上がる。ここに本作の面白さがある。初心者には「まずクリアする楽しさ」を与え、慣れたプレイヤーには「もっと上手く動かしたい」という挑戦心を与える作りになっている。2Dマリオは一見すると同じようなステージを進むゲームに見えるが、実際には地形、敵、足場、アイテム、スクロール速度、隠し通路が細かく組み合わされており、同じジャンプひとつにもタイミングの違いがある。短く跳ぶのか、高く跳ぶのか、ダッシュの勢いをつけるのか、敵を踏んでさらに高く飛ぶのか。こうした判断が連続することで、単純なアクションが気持ちのよいリズムへ変わっていく。
HD画質によって見やすくなったステージと、冒険感のある世界
本作はマリオシリーズの中でも、初めて本格的にHD画質へ対応した2Dマリオとして印象深い作品である。画面が鮮明になったことで、キャラクターや敵の輪郭が見やすくなり、背景の奥行きや色彩もはっきりと伝わるようになった。草原では風に揺れる草や遠くの丘、砂漠では乾いた空気を感じさせる地形、雪原では白く広がる足場、海のステージでは水面のきらめき、溶岩地帯では熱気を感じる赤い光など、コースごとの雰囲気が分かりやすい。2Dマリオの本質はアクションであるため、画面の美しさだけで評価されるゲームではないが、本作では視認性の向上がそのまま遊びやすさにもつながっている。足場の端、敵の位置、動く床の軌道、コインの配置が把握しやすく、プレイヤーが次に何をすればよいか判断しやすい。さらにワールドマップがひとつながりの大きな世界として描かれているため、ステージを選ぶ画面にも旅をしている感覚がある。単にコース一覧を進めるのではなく、ピーチ城へ近づいていく道のりを感じながら進行できる点は、本作の冒険気分を強めている。
ムササビマリオの使いこなしが攻略の大きな鍵
本作を攻略するうえで特に重要になるのが、スーパードングリによって変身するムササビマリオである。ムササビマリオは空中で滑空できるため、通常のジャンプでは届かない足場へ移動したり、落下の危険を減らしたり、高所にあるスターコインを狙ったりするのに役立つ。滑空中に一度だけ上昇できる動作を使えば、穴の上で距離を伸ばしたり、敵を避けたり、壁際に張り付いて次のジャンプへつなげたりできる。攻略の基本としては、まずジャンプの頂点付近で滑空を始め、行きたい方向へ角度を調整しながら移動することが大切である。焦って早く滑空しすぎると高度が足りなくなり、逆に遅すぎると障害物にぶつかりやすくなる。ムササビマリオは便利な変身だが、万能というより“空中での選択肢を増やす能力”と考えると扱いやすい。スターコインの配置もムササビマリオを前提にしているような場所があり、通常状態では難しい場所でも、滑空を使うと安全に取れることが多い。特に高低差のあるコース、穴が多いコース、雲の足場が続くコースでは、ムササビマリオを維持できるかどうかで難易度が大きく変わる。
アイテムを惜しまず使うことがクリアへの近道
本作ではファイアフラワー、アイスフラワー、マメキノコ、スーパードングリなど、複数のパワーアップアイテムが登場する。攻略で大切なのは、これらを“もったいないから使わない”のではなく、難しいコースに合わせて使い分けることである。ファイアマリオは遠距離から敵を倒せるため、狭い足場や敵が多い場所で安全を確保しやすい。アイスマリオは敵を凍らせて足場として利用できるため、敵の配置を逆に攻略手段へ変えられる。マメマリオは体が小さくなって打たれ弱くなるが、水面を走れたり、小さな通路に入れたりするため、隠しルート探しに向いている。ムササビマリオは空中移動が得意で、難しいジャンプを補助してくれる。アイテムストックは無限ではないため、常に満杯にしておくよりも、苦手なコースやスターコイン回収に合わせて積極的に使うほうが効率的である。特に後半のコースでは敵や仕掛けが複雑になり、素の状態で突破しようとするとミスが増えやすい。苦戦しているコースに対して相性のよいアイテムを選ぶだけで、難所が一気に楽になる場合もある。
ちびヨッシーを連れていくとコースの見え方が変わる
本作では、通常のヨッシーだけでなく、フウセンちびヨッシー、アワちびヨッシー、ヒカリちびヨッシーといった個性的なちびヨッシーが登場する。ちびヨッシーは抱えて連れていく相棒のような存在で、能力によって攻略の方向性が変わる。フウセンちびヨッシーは上昇能力を持ち、穴を越える場面や高い足場へ向かう場面で非常に頼りになる。アワちびヨッシーは泡で敵を包み込めるため、敵が多い場所を安全に進みたい時に便利である。ヒカリちびヨッシーは暗いステージで周囲を照らすことができ、視界の悪さによる不安を減らしてくれる。ちびヨッシーの面白いところは、単に難易度を下げるだけでなく、コースの進み方そのものを変えてくれる点である。通常なら避けるしかない敵を泡で処理したり、届かない場所へフウセンで上昇したり、暗闇の中で安全な足場を確認したりすることで、同じコースでも別の攻略ルートが見えてくる。また、抱えている間にBGMへ合わせて声を出すような演出があり、プレイ中の雰囲気を明るくしてくれる。攻略面でも演出面でも、ちびヨッシーは本作の個性を支える重要な存在である。
スターコイン集めは本作最大のやりこみ要素
各コースに3枚ずつ配置されたスターコインは、クリア後の達成感を高める重要な収集要素である。普通に進んでいるだけで見つかるものもあるが、多くは少し意地悪な位置にあり、プレイヤーに観察力と操作技術を求めてくる。例えば、画面上部の見えにくい足場、土管の中、隠しブロックの先、強制スクロール中に一瞬だけ取れる場所、敵を踏み台にしないと届かない場所などに配置されている。攻略の基本は、怪しい場所を見逃さないことである。コインの列が不自然に続いている場所、壁の形がわずかに空いている場所、土管の入口が目立つ場所、敵やブロックの配置が何かを誘導している場所には、隠し要素がある可能性が高い。ムササビマリオやマメマリオなど、特定のパワーアップがあると取りやすいスターコインも多いため、1回で全部取ろうとせず、必要なアイテムを持って再挑戦することも大切である。スターコインを集めていくことで追加要素への道が開けるため、本作を深く遊ぶなら避けて通れない目標になっている。
隠しゴールを探す楽しみとマップ攻略のコツ
『New スーパーマリオブラザーズ U』には、通常のゴールとは別に隠しゴールが用意されているコースがある。隠しゴールを発見するとマップ上に新しい道が開き、別のコースや近道へつながることがあるため、単なるおまけではなく、ワールド攻略そのものに関わる重要な要素である。隠しゴールを探す時は、まずマップ上の地形をよく見ることが大切である。明らかに道が続きそうな場所、閉ざされた分岐、遠回りになっている地形などは、どこかのコースに隠し出口がある合図になっていることが多い。ステージ内では、通常ルートから外れた高い場所、壁の中に入れそうな場所、土管の向きが不自然な場所、スターコインの近くに別ルートがある場所を重点的に探すとよい。ムササビマリオで高所を滑空したり、マメマリオで狭い通路に入ったり、ヨッシーの踏ん張りジャンプを使ったりすると、見えなかった道に気づくことがある。隠しゴール探しは少し根気が必要だが、見つけた時の驚きと、マップに新しい道が出現する喜びが大きい。
難易度は親しみやすいが、後半と完全クリアはしっかり手強い
本作の難易度は、通常クリアだけを目指すなら比較的入りやすい。序盤は基本操作を覚えるための構成になっており、敵の配置も素直で、足場も広めに作られている。だが、ワールドが進むにつれて、動く足場、強制スクロール、落下しやすい地形、敵の密集、視界の悪い場所、タイミングを要求される仕掛けが増えていく。特に後半では、油断すると一瞬でミスにつながる場面が多くなり、アイテムやヨッシーをうまく使わないと苦戦しやすい。また、スターコインをすべて集める、隠しゴールを全部見つける、おだいモードで高評価を狙うとなると、難易度はかなり高くなる。つまり本作は、エンディングを見るだけなら幅広い層に向けた親切な作りだが、完全クリアを目指すと上級者向けの顔を見せる。初心者はまずゴールを目指し、慣れてきたらスターコイン、さらに慣れたら隠しゴールやおだいモードに挑戦するという段階的な遊び方が向いている。
バディプレイを活用すれば苦手な人も参加しやすい
Wii U GamePadを使ったバディプレイは、本作ならではの協力要素である。GamePad側のプレイヤーはキャラクターを直接操作するのではなく、画面をタッチしてブロックを置いたり、敵や仕掛けに干渉したりする。アクションゲームが苦手な人でも、足場を作って仲間を助けるという形で参加できるため、家族や友人と一緒に遊ぶ時に非常に使いやすい。攻略面では、落下しそうな場所にブロックを置く、高所のスターコインへ向かう足場を作る、敵の動きを止めて安全に進ませる、難しいジャンプの着地点を補助する、といった使い方が効果的である。特に小さな子どもや初心者がプレイしている時は、バディ役がこまめに足場を作るだけでミスを大きく減らせる。逆に上級者同士で遊ぶ場合は、バディブロックを利用して通常より速いルートを作ったり、ショートカットのような動きを試したりできる。単なる救済措置ではなく、工夫次第で攻略の幅を広げる遊びにもなる点が魅力である。
複数人プレイは協力と混乱が同時に生まれる楽しさ
本作は最大4人でキャラクターを操作して遊べるため、1人プレイとはまったく違うにぎやかさがある。協力して敵を倒したり、誰かがアイテムを取って進みやすくしたり、落ちそうな仲間を助けたりできる一方で、プレイヤー同士がぶつかってジャンプのタイミングが狂ったり、足場を奪い合ったり、誰かが先に進みすぎて画面外へ押し出されたりすることもある。この予想外の混乱が、複数人プレイの面白さである。上手な人ばかりで遊ぶとテンポよく進めるが、実力差があるメンバーで遊ぶと、助け合いと失敗が入り混じったパーティゲームのような雰囲気になる。ミスしてもシャボンで復帰できるため、完全に脱落しにくい点も遊びやすい。攻略だけを考えるなら1人のほうが安定する場面も多いが、笑いながら遊ぶ楽しさでは複数人プレイが非常に強い。マリオらしい“うまくいかないことすら楽しい”という魅力が、本作でもしっかり味わえる。
おだいモードは上級者向けの腕試しとして優秀
ストーリーモードをある程度遊んだ後に挑戦したいのが、おだいモードである。このモードでは、通常のコースクリアとは異なる条件が設定され、タイム、コイン、連続1UP、ノーミス突破、バディプレイなど、さまざまな課題に挑むことになる。おだいモードの魅力は、普段何気なく使っている操作技術が細かく試されるところにある。タイムアタックでは無駄な動きを減らす必要があり、コイン条件では取りすぎても足りなくても失敗になることがある。連続1UP系の課題では、敵を踏むリズムや位置取りを正確に覚える必要がある。通常プレイでは多少ミスをしてもゴールできるが、おだいモードではほんの少しの遅れや操作の乱れが結果に直結する。その分、金メダルを取れた時の達成感は大きい。アクションゲームとしての本作を深く楽しみたいなら、おだいモードは非常に重要である。ストーリーをクリアした後も、プレイヤーの腕前を磨く場として長く遊べる。
攻略の基本は“急がず、観察し、アイテムを使う”こと
本作で安定してクリアを目指すなら、まず急ぎすぎないことが重要である。マリオはダッシュすると気持ちよく進めるが、初見のコースで走り続けると敵や穴に反応できず、ミスにつながりやすい。初めて挑むステージでは、足場の動き、敵の配置、仕掛けの周期を観察しながら進むとよい。次に、アイテムを惜しまず使うこと。苦手なコースにファイアフラワーやスーパードングリを持ち込むだけで難易度は大きく下がる。さらに、スターコインを一度に全部取ろうとしないことも大切である。無理に取りに行って残機を減らすより、まずコースをクリアして構造を覚え、あとから必要なアイテムを持って回収に行くほうが安全である。隠しゴールを探す時も、通常ルートを完全に把握してから怪しい場所を調べるほうが効率がよい。マリオは勢いで遊べるゲームだが、難所を越えるには観察と準備が効いてくる。焦らず進むことが、結果的には最も早い攻略になる。
好きなキャラクターとして魅力的なのはルイージ
本作に登場するキャラクターの中で、特に好きなキャラクターとして挙げたいのはルイージである。マリオの弟として長くシリーズに登場してきたルイージは、緑の帽子と少し気弱そうな雰囲気が特徴だが、アクションゲームではマリオと並んで冒険を支える頼もしい存在である。本作では基本的にマリオと同じように操作できるため、特別に扱いづらいわけではなく、複数人プレイでも選びやすい。ルイージの魅力は、主役のマリオほど前面に出すぎないのに、いるだけで画面が楽しくなるところにある。マリオが赤く明るい王道のヒーローなら、ルイージは少し控えめで親しみやすいもう一人のヒーローである。後に展開された『New スーパールイージ U』ではルイージが主役級の扱いを受けることもあり、本作におけるルイージの存在は単なる2Pキャラクターにとどまらない印象がある。マリオシリーズを長く遊んできた人ほど、ルイージを選んだ時の安心感や愛着を感じやすいだろう。
ちびヨッシーも本作を象徴する愛されキャラクター
ルイージと並んで印象に残るのが、ちびヨッシーたちである。フウセン、アワ、ヒカリという能力の違いは攻略面で分かりやすいが、それ以上に、抱えて進む時の可愛らしさが強い魅力になっている。通常のヨッシーは頼もしい乗り物のような存在だが、ちびヨッシーは小さな相棒という印象が強く、プレイヤーが一緒に連れて歩いている感覚がある。コース中で能力を使うたびに助けられている実感があり、難しい場所を突破できた時には、ちびヨッシーのおかげだと感じる場面も多い。特にフウセンちびヨッシーは、穴が多いコースでの安心感が大きく、初心者にとって心強い存在である。アワちびヨッシーは敵を泡で包む動きが楽しく、ヒカリちびヨッシーは暗い場所での不安をやわらげてくれる。能力、見た目、演出がうまくかみ合っており、本作ならではのキャラクターとして非常に記憶に残りやすい。
クッパ軍団の存在がコース攻略に緊張感を与える
敵側では、やはりクッパとクッパJr.、そしてクッパ7人衆の存在が大きい。各ワールドの砦や城で待ち受けるボス戦は、通常コースとは違う緊張感を持っている。ボスは単純に踏めば終わるだけではなく、動きのパターンを見極め、攻撃の隙を狙う必要がある。床が動いたり、足場が変化したり、魔法や突進を避けたりするため、アクションの基礎を応用する場になっている。クッパJr.は父親であるクッパを補佐するように登場し、物語全体に悪役側のにぎやかさを加えている。クッパ7人衆はそれぞれ見た目や雰囲気が異なり、ワールドごとの区切りを印象づける役割も担っている。マリオシリーズの敵キャラクターは怖すぎず、コミカルさもあるため、子どもでも親しみやすい。それでいて、ボス戦ではしっかり手応えを出してくるため、倒した時の達成感がある。
エンディング条件と完全クリアまでの流れ
通常のエンディングを見るためには、各ワールドを進み、最終的にクッパが待つピーチ城へ到達してラスボス戦を突破する必要がある。すべてのコースを完全にクリアしなくても、メインルートを進めればエンディングへ到達できるため、まずはピーチ城奪還を目標にするのが自然な遊び方である。ただし、本作の本当のやりこみはエンディング後にも続く。スターコインの収集、隠しゴールの発見、開放される追加エリアへの挑戦、各モードでの記録更新など、やるべきことは多い。完全クリアを目指す場合は、全コースのスターコインを集め、マップ上の未開放ルートを埋め、隠し要素まで確認していく必要がある。攻略の流れとしては、最初に通常クリア、次にスターコイン回収、さらに隠しゴール探索、最後に高難度モードへの挑戦という順番が遊びやすい。いきなり完璧を目指すより、段階的に目標を増やしていくほうが本作の魅力を長く味わえる。
総合的な攻略ポイントと本作を楽しむ姿勢
『New スーパーマリオブラザーズ U』を最大限楽しむには、単に先へ進むだけでなく、コースに隠された意図を読み取ることが大切である。コインの並びは進む方向を示していることが多く、敵の配置は踏み台や障害物として計算されている。ブロックの位置、土管の向き、足場の高さ、空中の空白にも意味がある。マリオシリーズは親しみやすい見た目をしているが、ステージ設計は非常に緻密で、プレイヤーが自然に気づくようにヒントが置かれている。だからこそ、ミスをしてもただ失敗と考えるのではなく、「今の場所には別の進み方があるのではないか」と考えると上達しやすい。友人や家族と遊ぶなら、失敗を笑いに変えながら進むのも楽しい。1人で遊ぶなら、スターコインや隠しゴールをじっくり探すことで、探索型アクションのような面白さが見えてくる。初心者にも上級者にも、それぞれの楽しみ方を用意している懐の広さこそ、本作の最大の魅力である。
■■■■ 感想・評判・口コミ
発売当時の第一印象は“安心して遊べるマリオ”
『New スーパーマリオブラザーズ U』をプレイした人の感想で多く見られるのは、「良くも悪くもいつものマリオ」という印象である。これは否定的な意味だけではなく、むしろ発売日にWii U本体と一緒に購入した人にとっては、最初に遊ぶソフトとして非常に安心感があったという評価につながっている。マリオを動かして、ジャンプして、敵を踏み、ブロックを叩き、ゴールを目指すという流れは、誰に説明されなくても直感的に理解できる。シリーズを遊んだことがある人なら数分で操作に慣れ、初めて触れる人でも序盤のコースを進むうちに自然とルールを覚えられる。この分かりやすさは、Wii Uという新しいゲーム機の入口として非常に大きな意味を持っていた。派手な驚きや大きな路線変更を期待していた人には物足りなさもあったが、家族や友人と一緒に遊ぶソフトとしては安定感があり、年齢を問わず楽しめる作品として受け止められた。
HD画質になった2Dマリオへの好意的な反応
本作で特に分かりやすく評価された点が、映像の美しさである。シリーズ初のHD対応2Dマリオということもあり、発売当時は「画面がきれいになった」「背景が見やすい」「キャラクターの輪郭がはっきりしている」といった感想が多かった。マリオのゲームは写実的なグラフィックを見せる作品ではないが、明るい色使い、くっきりした足場、奥行きのある背景、なめらかなキャラクター表示によって、テレビ画面で遊んだ時の印象が従来作よりも華やかになっている。草原や雪原、海、空、溶岩地帯といったおなじみの世界も、HD画質によって細部が見やすくなり、ステージの雰囲気がより伝わりやすくなった。視覚的な美しさは攻略にも影響しており、足場や敵の位置が確認しやすいため、遊びやすさが増したと感じた人も多い。ただし、映像表現が大きく進化した一方で、ゲームの構造そのものは従来のNewシリーズに近いため、「見た目はきれいだが新鮮さは控えめ」という感想も見られた。
ムササビマリオは便利で楽しい新要素として好評
本作を象徴する新パワーアップであるムササビマリオについては、概ね好意的な反応が多い。空中を滑空できるため、ジャンプの失敗をある程度カバーでき、穴の多いコースや高所のスターコインを狙う場面で頼りになる。プレイヤーの感想としては、「飛んでいる感覚が気持ちいい」「落下しそうな時に助かる」「スターコイン集めが楽になる」といった声が多く、初心者にも上級者にも使いやすい能力として受け止められた。特に、壁に少し張り付ける点や、滑空中に上昇できる点は、従来のジャンプアクションに新しい余裕を与えている。一方で、過去作のプロペラマリオに近い便利さを感じた人もおり、「完全に新しい能力というより、既存の空中移動系アイテムを発展させたもの」という見方もあった。それでも、操作していて楽しいこと、コース攻略に役立つこと、見た目が可愛らしいことから、本作の代表的な魅力として語られやすいアイテムである。
ちびヨッシーへの感想は“かわいい”と“頼もしい”が中心
ちびヨッシーたちは、プレイヤーから非常に親しみを持たれた存在である。フウセンちびヨッシー、アワちびヨッシー、ヒカリちびヨッシーは、それぞれ能力が異なり、攻略面で役立つだけでなく、抱えている時の見た目やBGMに合わせた演出も印象に残りやすい。感想としては、「連れて歩くのが楽しい」「声がかわいい」「能力が便利」「普通のヨッシーとは違う相棒感がある」といった反応が多い。特にフウセンちびヨッシーは、上昇によってミスを防ぎやすいため、初心者にとって心強い存在と評価された。アワちびヨッシーは敵を泡に閉じ込める動きが面白く、ヒカリちびヨッシーは暗いステージで安心感を与えてくれる。通常のヨッシーが“乗って進む頼れる仲間”だとすれば、ちびヨッシーは“抱えて一緒に進む小さな相棒”という印象であり、本作らしさを感じさせるキャラクターとして好まれた。
ワールドマップの一体感は冒険らしさを高めたと評価
本作のワールドマップについては、「ひとつの大きな世界を進んでいる感じが良い」という感想が多い。従来のNewシリーズでは、ワールドごとに地図が分かれている印象が強かったが、本作では広いマップがつながっており、草原から砂漠、雪原、海、森、空、そしてピーチ城へと進んでいく流れが自然に感じられる。マップの遠くに目的地が見えたり、進行に合わせてピーチ城の様子が変化したりするため、単なるステージ選択画面以上の役割を持っている。プレイヤーからは、「スーパーマリオワールドのような冒険感がある」「隠し道を探すのが楽しい」「マップを歩いているだけで先へ進みたくなる」といった反応もあり、探索要素を好む人には好評だった。隠しゴールによって新しい道が開ける仕組みも、マップの面白さを高めている。一方で、隠しゴールの場所が分かりにくいと感じる人もおり、完全クリアを目指す場合にはやや根気が必要という意見もあった。
バディプレイは新鮮だが、評価は遊ぶ環境によって分かれる
Wii U GamePadを使ったバディプレイは、本作ならではの目玉要素として注目された。GamePadの画面をタッチして足場を作り、マリオたちの進行を助けるという遊び方は、従来のマリオにはなかった新しい協力の形である。家族で遊んだ人からは、「アクションが苦手な人でも参加できる」「子どものプレイを親が助けられる」「落ちそうな時にブロックを置けるのが面白い」といった好意的な感想が出た。特に初心者をサポートする役割としては便利で、みんなで同じ画面を見ながら応援するような遊び方ができる。一方で、1人で遊ぶ人や、普通にキャラクターを操作したい人にとっては、バディプレイの出番が少ないと感じられることもあった。バディがいなければクリアできない場面はほとんどなく、あくまで補助要素として設計されているため、「Wii Uの新機能としては少し控えめ」という意見もある。つまり、バディプレイは遊ぶ人数や環境によって評価が大きく変わる要素だった。
複数人プレイは盛り上がるが、混乱も起きやすい
本作のマルチプレイは、Wii版から引き続き大きな魅力のひとつである。複数人で同じコースを進むと、協力して敵を倒したり、誰かがアイテムを取って助かったりする場面がある一方、互いにぶつかって落下したり、足場を奪い合ったり、画面スクロールに置いていかれたりすることもある。こうした混乱は、真剣にクリアを目指している時には困ることもあるが、家族や友人と遊ぶ場合には大きな笑いにつながる。感想としては、「みんなで遊ぶと楽しい」「失敗しても盛り上がる」「協力しているはずなのに妨害になるのが面白い」といったものが多い。反面、スターコイン集めや難しいコースの攻略を真面目に進めたい場合は、1人プレイのほうが安定するという声もある。複数人プレイは攻略効率よりも場の楽しさを重視したモードであり、パーティゲーム的な魅力が強い。これをどう受け止めるかで、評価は変わりやすい。
おだいモードは上級者から高く評価されたやりこみ要素
ストーリーモードとは別に用意されたおだいモードは、腕試しを求めるプレイヤーから好評を得た要素である。タイムアタック、コイン制限、連続1UP、特殊条件でのクリアなど、通常のコース攻略とは違う目標が設定されており、マリオの操作技術を細かく試される。感想としては、「金メダルを取るのが難しい」「何度も挑戦したくなる」「ストーリークリア後も遊べる」といった声が多い。特に、通常の本編だけでは物足りない上級者にとって、おだいモードは本作の評価を押し上げる大きな要素になった。条件によっては非常に厳しく、少しのミスでも達成できないことがあるため、難易度は高めである。その分、成功した時の満足感も大きい。マリオシリーズは誰でも遊べるイメージが強いが、おだいモードはその裏側にある精密な操作の面白さを引き出しており、やりこみ派からは“本編以上に熱中できる部分”として語られることもある。
ブーストモードとコインバトルへの反応
ブーストモードは、コインを取るほどスクロール速度が上がっていく独特のモードであり、プレイヤーにスピード感と判断力を求める。通常のコースではコインを取ることが基本的に良い行動だが、このモードではコインを取るほど危険も増すため、リスクとリターンのバランスを考える必要がある。感想としては、「スピードが上がると緊張感がある」「慣れると気持ちいい」「普通のマリオとは違う遊び方になる」といったものがある。一方で、強制スクロールが苦手な人にはやや難しく感じられた。コインバトルは複数人でコインの獲得数を競うモードで、家族や友人と遊ぶ時に盛り上がりやすい。さらにコイン配置を編集できる要素もあり、自分たちで遊びやすいステージを作る楽しみもあった。ただし、これらのモードは本編ほど長く遊ばない人も多く、評価はプレイヤーの遊び方に左右されやすい。本編重視の人にはおまけ的に映り、対戦や記録更新が好きな人には魅力的に映る要素である。
マンネリ感を指摘する声も少なくなかった
本作の評価で避けて通れないのが、シリーズのマンネリ感に関する意見である。『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズは、DS、Wii、3DSと続いてきた人気路線であり、本作もその延長にある。安定した面白さがある一方で、短い期間に似た雰囲気の作品が続いたため、「新作なのに大きな変化が少ない」「また同じような2Dマリオに感じる」「BGMやギミックに既視感がある」という感想も見られた。特に、Wii版や3DS版を直前まで遊んでいた人ほど、新鮮さよりも既視感を強く覚えやすかった。ムササビマリオやバディプレイ、HD画質、広いワールドマップなどの新要素はあるものの、ゲームの基本構造は従来作にかなり近い。そのため、本作を“完成度の高い王道マリオ”と評価する人がいる一方、“もっと大きな進化を期待していた”と感じる人もいた。これは本作の弱点であると同時に、王道シリーズとしての宿命でもある。
BGMや演出は親しみやすいが、新鮮味は控えめという意見
音楽面については、明るく楽しい雰囲気を作っているという評価がある一方で、過去のNewシリーズと近い印象を受けた人も多い。敵が音楽に合わせて動く演出や、ちびヨッシーが曲に合わせて声を出すような仕掛けは可愛らしく、マリオらしいにぎやかさを演出している。プレイ中のテンポも良く、草原、地下、水中、城など、それぞれの場面に合った曲が流れるため、ゲームを邪魔することはない。しかし、シリーズを続けて遊んでいるプレイヤーからは、「聞き慣れた曲調が多い」「もっと新しい音楽が欲しかった」という感想もあった。Newシリーズの雰囲気を保つためには統一感が必要だが、その統一感が時に新鮮味の薄さにもつながっている。演出全体も同様で、安心して楽しめる作りである反面、驚くような変化は少ない。マリオらしさを求める人には心地よく、革新を求める人にはやや控えめに感じられた部分である。
スターコインと隠しゴールは達成感がある一方で難しい
スターコイン集めや隠しゴール探しについては、やりこみ要素として高く評価される一方、配置の分かりにくさに苦戦したという感想もある。各コースに3枚配置されたスターコインは、普通に進むだけでは見つからない場所にあることも多く、探索の楽しみを生んでいる。見つけた時の達成感は大きく、全部集めようとすることでコースを何度も遊ぶ理由になる。しかし、一部のスターコインや隠しゴールは、初見では気づきにくい場所に隠されており、「どこにあるのか分からず同じコースを何度もやり直した」という声もある。特定のアイテムやキャラクターの能力がないと取りにくい場所もあり、準備不足のまま挑戦すると苦戦しやすい。この点は、やりこみ派にとっては面白い謎解きであり、気軽に遊びたい人にとっては少し面倒に感じられる部分である。完全クリアを目指すほど、本作の難度と奥深さがはっきり見えてくる。
ラスボス戦への感想は“長いが印象に残る”
本作の終盤、ピーチ城でのクッパ戦については、印象に残ったという声が多い。従来の2Dマリオでは、クッパを避けながらスイッチを踏むような形式が多かったが、本作ではより大きなスケールの戦いとして演出されている。クッパが巨大化し、クッパJr.の動きも絡むため、単純に逃げるだけではなく、攻撃の機会を見極める必要がある。プレイヤーからは、「最後らしく迫力がある」「ピーチ城を取り戻す流れに合っている」という好意的な感想がある一方で、「失敗するとやり直しが長い」「慣れるまでは少し面倒」という意見もあった。最終決戦としての演出は十分にあり、物語の締めくくりとして満足感を得やすいが、アクションが苦手な人には少し重く感じられる場合もある。とはいえ、クッパとの決着はシリーズらしい達成感があり、エンディングへ向かう盛り上がりを作る重要な場面になっている。
Wii U GamePadだけで遊べる点への評価
Wii U GamePadの画面だけでプレイできる点は、当時のユーザーにとって便利な機能として評価された。テレビを使わなくても手元の画面で遊べるため、家族がテレビを見ている時でもゲームを続けられる。この遊び方は据置機でありながら携帯機に近い気軽さを持っており、Wii Uの特徴を分かりやすく体験できる要素だった。感想としては、「寝転びながら遊べる」「テレビを占領しなくていい」「少しだけ遊びたい時に便利」といった声がある。もちろん、完全な携帯ゲーム機のように外へ持ち出せるわけではないが、家の中でプレイスタイルを変えられるだけでも大きな利点だった。後のNintendo Switchのような遊び方を思わせる部分もあり、Wii Uならではの先進性を感じた人もいる。本作はアクションゲームとしての内容だけでなく、ハードの特徴を日常の遊びやすさに結びつけた作品でもあった。
総合評価は“新しさより完成度で楽しませる作品”
全体的な評判をまとめると、『New スーパーマリオブラザーズ U』は、大きな革新よりも安定した完成度で評価された作品である。HD画質の見やすさ、ムササビマリオの楽しさ、ちびヨッシーの可愛らしさ、一体感のあるワールドマップ、家族や友人と遊べるマルチプレイ、上級者向けのおだいモードなど、良い点は多い。一方で、シリーズ経験者からはマンネリ感やBGM・ギミックの既視感を指摘されることもあった。つまり本作は、まったく新しいマリオを期待する人にはやや控えめに映り、王道の2Dマリオを高い完成度で遊びたい人には満足度の高い作品として受け止められた。Wii Uのローンチタイトルとして、誰でも手に取りやすく、複数人でも1人でも遊べる間口の広さを持っていた点は大きい。派手な挑戦作ではないが、丁寧に作られた2Dアクションとしての品質は高く、今振り返っても“Wii Uを代表する一本”として語る価値のあるソフトである。
■■■■ 当時の宣伝・現在の中古市場など
Wii U本体と同じ日に発売された看板タイトルとしての立ち位置
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、2012年12月8日にWii U本体と同時発売されたソフトであり、単なるシリーズ新作というだけでなく、新ハードの出発を支える代表作として大きな役割を担っていた。任天堂の据置機が新しくなる時、プレイヤーにとって分かりやすい入口になるのは、やはりマリオのような国民的キャラクターである。Wii UはGamePadという独自のコントローラーを備え、テレビ画面と手元画面を組み合わせた新しい遊び方を提示するハードだったが、その魅力を一番理解しやすく見せるには、誰もがルールを知っている2Dマリオが適していた。本作は、走る、跳ぶ、敵を踏む、ゴールを目指すという昔ながらのマリオの面白さを残しながら、HD画質、GamePadプレイ、バディプレイ、Miiverse連動など、Wii Uならではの要素を自然に組み込んでいる。つまり本作は、シリーズファンへ向けた新作であると同時に、「Wii Uではこういう遊び方ができます」と伝えるための名刺のような存在でもあった。
発売当時の売り出し方は“安心感”と“新しさ”の両立
発売当時の宣伝で重要だったのは、完全に新しいゲームであることを前面に押し出すのではなく、「いつものマリオがWii Uでさらに遊びやすく、にぎやかになった」という見せ方である。マリオは、ゲームに詳しい人だけでなく、家族層や子ども、久しぶりにゲーム機を買う人にも届きやすいキャラクターである。そのため、本作の紹介では、難しい専門用語よりも、画面がきれいになったこと、みんなで遊べること、GamePadで助けられること、ムササビマリオで空を飛ぶように進めることなど、見た瞬間に楽しさが伝わる要素が重視された。特に、Wii U本体の特徴であるGamePadを使ったバディプレイは、従来のコントローラー操作とは違う新鮮な要素として扱いやすかった。アクションが苦手な人でも、ブロックを置いて仲間を助ける形で参加できるため、家族で遊ぶイメージを作りやすかったのである。宣伝の方向性としては、シリーズの安心感を土台にしながら、Wii Uの新機能を難しく見せず、日常の遊びに溶け込むものとして伝える狙いがあった。
パッケージと商品情報が伝える王道マリオらしさ
本作のパッケージや商品情報からも、王道マリオらしい明るさが強く伝わる。タイトルには『New スーパーマリオブラザーズ U』と付けられ、従来のNewシリーズの続編であることがすぐに分かるようになっている。パッケージにはマリオたちが大きく描かれ、ムササビマリオなど本作ならではの要素も印象づけられる。ゲームのジャンルはアクションで、対象年齢も広く、家族で遊びやすいソフトとして見せられていた。希望小売価格は税別5,700円で、パッケージ版とダウンロード版の両方が用意され、当時の任天堂が進めていたデジタル販売への移行も感じさせる商品展開だった。Wii Uは本体保存メモリーや外部記録媒体を使うことでダウンロード版も利用でき、パッケージを買う従来型の購入方法と、インターネットを通じた購入方法が並行していた時代である。本作はその両方に対応することで、新ハードの販売スタイルを示す役割も持っていた。
テレビCMや紹介映像で強調された“みんなで遊べるマリオ”
当時のテレビCMや店頭映像、公式紹介映像で分かりやすく伝えられたのは、複数人でわいわい遊べる楽しさである。Wii版『New スーパーマリオブラザーズ Wii』で確立された同時プレイのにぎやかさは、本作でも大きな魅力として引き継がれている。マリオ、ルイージ、きいろキノピオ、あおキノピオが同じ画面内を走り回り、協力したり、ぶつかったり、足場を取り合ったりする様子は、短い映像でも楽しさが伝わりやすい。さらにWii U版ではGamePadを持ったプレイヤーがブロックを置いて助ける姿を見せることで、「操作が苦手な人も参加できる」「家族の中で役割を分けて遊べる」という新しさを表現できた。宣伝上の強みは、映像を見ただけでルールを理解しやすい点である。細かなシステム説明をしなくても、マリオが飛び、仲間が走り、GamePadから足場が出る場面を見せれば、どのようなゲームか伝わる。この分かりやすさは、ローンチタイトルとして非常に大切だった。
ムササビマリオは新作らしさを象徴する広告向きの要素
『New スーパーマリオブラザーズ U』を宣伝するうえで、ムササビマリオは非常に分かりやすい新要素だった。マリオがスーパードングリを取ってムササビのような姿になり、空中をふわりと滑空する姿は、静止画でも映像でも目を引く。過去作にも空を飛ぶ、浮遊する、ジャンプを補助する変身は存在したが、ムササビマリオは見た目のかわいらしさと動きの分かりやすさを兼ね備えており、「今回のマリオにはこんな新しい力がある」と伝えるのに向いていた。広告や紹介映像では、ムササビマリオが高い足場へ飛び移る場面、長い穴を滑空で越える場面、壁に張り付く場面などを見せることで、通常のジャンプだけではない広がりを印象づけられる。新ハードの映像表現だけでなく、新しい遊びの手触りを伝えるうえでも、ムササビマリオは重要な役割を果たしていた。子どもには見た目のかわいさが伝わり、大人のプレイヤーには攻略の幅が広がる能力として受け止められた点も、宣伝向きだったと言える。
ちびヨッシーの存在は可愛らしさと攻略性を同時に伝えた
本作の紹介で印象に残りやすかったもうひとつの要素が、ちびヨッシーたちである。フウセンちびヨッシー、アワちびヨッシー、ヒカリちびヨッシーは、それぞれ能力が異なり、見た目も小さく親しみやすい。宣伝面では、マリオが小さなヨッシーを抱えて進む姿そのものが可愛らしく、家族向けタイトルとしての雰囲気を強めていた。一方で、ただのマスコットではなく、上昇、泡による敵の封じ込め、暗い場所を照らすといった攻略に直結する能力を持っているため、ゲーム内容の深さも伝えやすい。特にフウセンちびヨッシーは、空中で膨らんで上昇する動きが視覚的に分かりやすく、ムササビマリオと並んで“空中移動が楽しいマリオ”という印象を作っていた。ちびヨッシーを連れている時に音楽へ合わせて声を出す演出も、プレイ動画や店頭体験で魅力が伝わりやすい部分だった。可愛さ、便利さ、にぎやかさを同時に表現できる存在として、ちびヨッシーは本作の宣伝を柔らかく彩っていた。
Wii Uの新機能を見せるソフトとしての役割
本作が当時のWii U宣伝において重要だったのは、GamePadの役割を分かりやすく伝えられることだった。Wii Uはテレビ画面と手元画面を組み合わせるハードであり、従来の据置機とどこが違うのかをユーザーに理解してもらう必要があった。『New スーパーマリオブラザーズ U』では、GamePad単体の画面で遊べることに加え、バディプレイという形で手元画面からテレビ上のプレイヤーを助けることができた。これは、二画面構成のメリットを日常的な遊びとして示すのに適していた。複雑な操作や特殊なルールを覚える必要がなく、タッチでブロックを置くという直感的な動作で参加できるため、Wii Uの特徴を短時間で体験できる。新ハードのローンチ時には、グラフィック性能や処理能力だけでなく、“そのハードでどんな遊び方が増えるのか”を伝えることが重要である。本作は、マリオという誰でも知っている題材を使うことで、Wii Uの新しさを過度に難しく見せず、自然に理解させる役割を担っていた。
Miiverse連動は当時の任天堂らしいネットワーク展開
発売当時のWii Uを語るうえで欠かせないのが、Miiverseとの連動である。本作では、プレイヤーがコースで感じたことや達成したことを投稿し、ワールドマップ上で他のプレイヤーのコメントを見ることができた。これにより、1人で遊んでいる時でも、同じ場所で苦戦した人、スターコインを取れた人、面白い感想を書いた人の存在を感じられた。広告として見た場合、これは単なるゲーム内機能ではなく、Wii Uが目指していた“プレイヤー同士がゆるやかにつながる遊び”を象徴する仕組みだった。マリオのような幅広い層が遊ぶソフトにMiiverseを組み込むことで、任天堂はネットワーク機能をより身近なものとして示そうとしていたのである。現在はMiiverseが終了しているため、当時と同じ楽しみ方はできないが、発売当時の本作には、ローカルで遊ぶ家族向けの顔と、オンライン上で感想を共有する時代性のある顔が同居していた。この点は、Wii U初期の任天堂の方向性を知るうえでも興味深い。
販売実績から見たWii Uソフトとしての強さ
販売面でも『New スーパーマリオブラザーズ U』は、Wii Uを代表するタイトルのひとつである。Wii Uはハード全体として見ると、前世代のWiiほど広く普及したわけではなかったが、その中で本作は非常に高い販売本数を記録した。マリオというブランドの強さ、ローンチタイトルとしての注目度、家族で遊べる内容、Wii版から続く複数人プレイの分かりやすさが重なり、Wii Uを購入した多くのユーザーに選ばれやすいソフトだった。発売直後だけでなく、後年の本体セットやダウンロード販売、関連作品の展開によって、Wii U所有者の定番タイトルとして長く流通した点も大きい。特にWii Uの初期ラインナップにおいては、マリオの新作があること自体が安心材料であり、ハード購入のきっかけになった人も少なくなかった。新規性では他の実験的なタイトルに譲る部分があったとしても、安定したソフト販売を支えるという意味では、本作はWii Uにとって非常に重要な一本だった。
追加コンテンツ『New スーパールイージ U』による販売寿命の延長
本作の展開で特徴的だったのが、後に『New スーパールイージ U』という追加コンテンツが登場したことである。これはルイージを主役にした別内容のコース群で、本編とは異なるテンポや難しさを持つ作品として展開された。多くのコースが短い制限時間で設計されており、通常のマリオ本編よりもスピーディで緊張感のある遊びになっている。『New スーパーマリオブラザーズ U』を持っているプレイヤーに対して、追加の遊びを提供するだけでなく、パッケージ版としても展開されたことで、ソフトの話題性を長く保つ効果があった。ルイージの年として扱われた時期とも重なり、マリオ本編から派生してルイージを前面に出す流れは、シリーズファンにとっても印象的だった。本作単体でも十分なボリュームがあるが、ルイージ版の追加によって、Wii Uの2Dマリオとしての存在感はさらに大きくなった。後年のSwitch版『デラックス』では、この本編とルイージ版がまとめて収録され、結果としてWii U時代の資産がより広い層へ再紹介されることになった。
Switch版『デラックス』の登場によって変化した中古需要
現在の中古市場を考えるうえで大きな影響を持つのが、Nintendo Switch向けに発売された『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』の存在である。Switch版は、Wii U版の本編に加えて『New スーパールイージ U』の内容もまとめて遊べるため、今から初めて遊ぶ人にとっては、基本的にSwitch版のほうが手に取りやすい。Switch本体の普及台数が非常に多いこともあり、一般的な需要はWii U版よりSwitch版へ移っている。そのため、Wii U版『New スーパーマリオブラザーズ U』は、プレイ目的だけで高値になるタイプのソフトではなく、比較的手頃な価格で流通しやすい傾向にある。すでにSwitch版で内容を遊べること、Wii U本体が必要であること、出荷数が多かった人気作であることが、中古価格を抑える要因になっている。ただし、Wii U版そのものをコレクションしたい人、当時のパッケージや説明書、ディスクを揃えたい人、Miiverse時代のWii Uソフトとして保管したい人にとっては、今なお価値のある一本である。
現在の中古ショップでの価格帯と流通状況
2026年時点の国内中古市場では、『New スーパーマリオブラザーズ U』のWii U版は比較的安価な部類に入るソフトとして扱われることが多い。大手中古通販やリユース系ショップでは、在庫状況や状態によって変動はあるものの、数百円台から千円前後で見かけることがあり、Wii Uソフトの中でも入手しやすいタイトルと言える。人気作でありながら価格が高騰しにくい理由は、流通数が多いこと、後継版であるSwitch版が存在すること、プレイにはWii U本体が必要なことにある。特に本作はWii Uの代表作として多くのユーザーが所有していたため、中古に出回る数も比較的多い。一方で、状態の良い完品、帯やチラシ、クラブニンテンドー関連の印刷物などが揃っているものは、単なるディスクのみの商品よりも好まれやすい。価格だけを重視するなら安価な中古品で十分だが、コレクション目的ならケース、ジャケット、説明書相当の案内、ディスク盤面の状態まで確認して選ぶのが望ましい。
オークションやフリマアプリでの扱われ方
オークションやフリマアプリでは、本作は単品販売だけでなく、Wii U本体とのセット、他のマリオ系ソフトとのまとめ売り、ファミリー向けソフト詰め合わせの一部として出品されることが多い。単品では安価に落ち着きやすいが、本体、コントローラー、センサーバー、複数ソフトがまとめられたセットでは、購入後すぐに遊べる内容として需要が出る。特にWii Uは、GamePadの状態や本体初期化、付属品の有無が重要になるため、ソフト単体よりもセット商品のほうが出品説明をよく読む必要がある。本作を遊ぶだけならディスクが正常に読み込めればよいが、コレクションとして保管するならパッケージの色あせ、ケース割れ、ディスク傷、説明書類の欠品もチェックしたい。フリマ系では価格が出品者の判断に左右されるため、同じソフトでも数百円のものから、セット内容によって数千円以上になるものまで幅がある。購入時は、単純な最安値だけでなく、送料、状態、出品者の評価、動作確認の有無を総合的に見ることが大切である。
中古で買う場合の注意点
『New スーパーマリオブラザーズ U』を中古で購入する場合、まず確認したいのはWii U本体を持っているかどうかである。本作はWii U専用ソフトであり、Wii本体では遊べない。また、Switchで遊びたい場合は別タイトルの『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』を選ぶ必要がある。次に、ディスク版を買う場合はディスクの傷や読み込み状態が重要である。Wii Uのディスクは傷や汚れによって読み込み不良が起きる可能性があるため、動作確認済みの商品を選ぶと安心できる。複数人プレイをしたい場合は、WiiリモコンやWiiリモコンプラスなど、人数分の対応コントローラーも必要になる。GamePadだけで1人プレイはできるが、家族や友人と同時に遊ぶ場合は周辺機器の確認が欠かせない。さらに、現在はWii Uのニンテンドーeショップ関連サービスが終了しているため、ダウンロード版や追加コンテンツの新規購入は当時と同じようにはできない。これから遊ぶ人は、遊びたい内容がディスク版だけで足りるのか、ルイージ版も必要なのかを事前に考えておくとよい。
コレクション価値は“高額レア”より“時代を象徴する定番”
本作の中古市場における価値は、希少性による高額レアソフトというより、Wii U時代を象徴する定番タイトルとしての価値である。Wii Uは販売台数こそ任天堂の歴代ハードの中で大きく伸びたとは言いにくいが、そのソフト資産には後のSwitch時代へ受け継がれた作品が多い。本作もそのひとつであり、Switch版『デラックス』として再展開されたことで、Wii U版の存在は“原点”として見直せるようになった。パッケージを手に取ると、GamePad、Miiverse、Wii U本体同時発売、HD化した2Dマリオといった当時の空気を感じられる。したがって、価格的には手頃でも、任天堂のハード史やマリオシリーズの流れを集めたい人にとっては重要な一本である。特に、Wii Uの代表作を並べたい場合、『Nintendo Land』『マリオカート8』『スーパーマリオ 3Dワールド』『スプラトゥーン』などと一緒に本作を揃えると、Wii Uというハードの特徴が見えやすくなる。
現在遊ぶならWii U版とSwitch版のどちらがよいか
今から『New スーパーマリオブラザーズ U』系の内容を遊ぶ場合、純粋な利便性で選ぶならSwitch版『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』が有力である。Switch版は本編とルイージ版をまとめて遊べるうえ、現行に近い環境で扱いやすく、携帯モードやテーブルモードでも遊べる。一方で、Wii U版にはWii U GamePadを使った当時ならではの感覚があり、テレビと手元画面を組み合わせる遊び、Wii U時代のUI、ローンチタイトルとしての雰囲気を味わえる。バディプレイやGamePad単体プレイの印象は、Wii U版で遊ぶからこそ強く感じられる部分である。価格面ではWii U版の中古が安く見つかることも多いが、本体や周辺機器を持っていない場合は、結果的にSwitch版のほうが手軽な場合もある。すでにWii Uを持っている人、当時の環境で遊びたい人、Wii Uコレクションを増やしたい人にはWii U版が向いている。これから初めて内容を楽しみたい人には、Switch版も選択肢に入る。
総合的に見た販売・宣伝・中古市場での位置づけ
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、発売当時にはWii Uの魅力を伝える代表的なローンチタイトルとして注目され、現在ではWii U時代を象徴する定番ソフトとして中古市場に流通している。宣伝面では、HDになった2Dマリオ、ムササビマリオ、ちびヨッシー、複数人プレイ、GamePadによるバディプレイといった分かりやすい要素を前面に出し、新ハードの特徴を難しく見せずに伝える役割を果たした。販売面ではWii Uの中でも上位の実績を残し、マリオブランドの強さを改めて示した。現在の中古市場では、流通数の多さやSwitch版の存在から比較的手頃な価格で入手できることが多く、プレイ用としてもコレクション用としても手を出しやすい。高額化を狙うレアソフトというより、“Wii Uを語るなら持っておきたい基本ソフト”という位置づけである。派手な希少性はなくても、任天堂が新ハードの入口に何を置こうとしたのか、2Dマリオをどのように次の世代へつなごうとしたのかを知るうえで、本作は今でも十分に意味のある一本である。
■■■■ 総合的なまとめ
『New スーパーマリオブラザーズ U』はWii U時代の入口を飾った王道作
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、2012年12月8日に任天堂からWii U用ソフトとして発売された、横スクロール型アクションゲームである。Wii U本体と同じ日に登場したローンチタイトルであり、新しい任天堂ハードの出発点を支える看板作品のひとつだった。本作を一言でまとめるなら、「昔から親しまれてきた2Dマリオの分かりやすさを、Wii Uの新しい機能とHD画質で再提示した作品」である。ゲームの基本は非常に王道で、マリオを操作してコースを進み、敵を踏み、ブロックを叩き、アイテムで変身し、ゴールを目指すという流れは変わらない。だが、その中にムササビマリオ、ちびヨッシー、バディプレイ、一体感のあるワールドマップ、おだいモード、Miiverse連動などが加わることで、従来のNewシリーズとは違う個性も持っている。大きく作風を変えた革新作ではないが、誰もが知るマリオを新しいハードの顔として成立させた、安定感のある一本である。
物語はシンプルだが、冒険の目的が分かりやすい
本作の物語は、クッパ一味にピーチ城を乗っ取られたマリオたちが、遠くへ吹き飛ばされた場所から城を取り戻すために旅をするという内容である。マリオシリーズらしく、複雑な会話や重いドラマはない。しかし、だからこそゲームの目的がすぐに理解できる。今回は単にピーチ姫がさらわれるだけではなく、ピーチ城そのものが敵の拠点になってしまうため、プレイヤーは“城へ帰る”という明確な目標を持って進むことになる。ワールドマップもこの物語に合わせて構成されており、冒険の進行に応じて城へ近づいていく感覚がある。草原、砂漠、雪原、海、森、空、火山地帯と、さまざまな場所を越えていく流れは、2Dマリオらしい軽快さを保ちながらも、ひとつの旅としてまとまっている。分かりやすい物語と視覚的なマップ演出が結びついている点は、本作の親しみやすさを支える大きな要素である。
基本操作の完成度は高く、初心者にも経験者にも遊びやすい
本作の操作感は、2Dマリオとして非常に安定している。走る、跳ぶ、しゃがむ、壁を蹴る、ヒップドロップをする、敵を踏む、物を持つといった動きは直感的で、説明を長く読まなくてもすぐに遊べる。初心者にとっては、序盤のコースが自然な練習の場になっており、ジャンプの距離感、敵の避け方、アイテムの使い方を少しずつ覚えられる。一方で、経験者にとっては、ダッシュジャンプの伸び、空中での微調整、連続踏み、スターコイン回収、隠しゴール探索など、技術を活かす場面が多い。つまり本作は、入り口は広く、奥へ進むほど難しくなる構成になっている。マリオシリーズの強みは、簡単に見えて上達の余地が大きいところにあるが、本作もその特徴をしっかり受け継いでいる。単にクリアするだけなら幅広い層が楽しめ、完全クリアを目指すと上級者でも手応えを感じる。この二段構えの難易度設計は、長く遊ばれるアクションゲームとして非常に重要である。
HD化によって2Dマリオの見た目と遊びやすさが向上した
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、マリオシリーズの中でもHD画質に対応した2Dマリオとして大きな意味を持つ作品である。画面が高精細になったことで、キャラクターの輪郭、足場の形、敵の配置、背景の奥行きが見やすくなり、テレビ画面で遊んだ時の印象が大きく変わった。草原の明るさ、雪原の白さ、水中の透明感、溶岩地帯の熱気、空の広がりなど、各ワールドの雰囲気がよりはっきり伝わる。もちろん、本作は映像美を見せるためだけのゲームではない。重要なのは、見た目の進化がアクションの分かりやすさにもつながっている点である。足場の端が見やすく、敵の動きも把握しやすく、コースの構造を読み取りやすい。2Dアクションでは一瞬の判断がミスを左右するため、視認性の高さはそのまま遊びやすさになる。HD化は単なる飾りではなく、王道マリオを現代的に見せるための基礎として機能している。
ムササビマリオは本作らしさを象徴する新パワーアップ
本作を語るうえで欠かせないのが、スーパードングリによって変身するムササビマリオである。ムササビマリオは空中で滑空でき、一度だけ上昇したり、壁に短時間張り付いたりできる。これにより、通常のジャンプだけでは届かない場所へ進めたり、落下の危険を減らしたり、高い位置のスターコインを狙ったりできるようになる。操作している時の感覚も気持ちよく、ジャンプ後にふわりと空を移動する動きは、2Dマリオに新しいリズムを加えている。ムササビマリオは便利な能力でありながら、ただ使えば簡単になるだけではなく、滑空の角度や上昇のタイミングを考える必要がある。そのため、初心者には救済的に働き、上級者にはルート取りやショートカットの工夫を与える。過去作の空中移動系アイテムと似た部分はあるが、本作のステージ構成と組み合わさることで、十分に個性を感じられる能力になっている。見た目の可愛らしさも含め、ムササビマリオは本作を象徴する存在である。
ちびヨッシーは攻略と雰囲気の両面で作品を明るくした
本作の魅力を語るなら、ちびヨッシーの存在も外せない。フウセンちびヨッシー、アワちびヨッシー、ヒカリちびヨッシーは、それぞれ異なる能力を持ち、コース攻略を助けてくれる。フウセンちびヨッシーは上昇して高い場所へ進む助けになり、アワちびヨッシーは敵を泡で包んで安全を確保し、ヒカリちびヨッシーは暗い場所を照らして視界を広げる。これらは単なる補助キャラクターではなく、連れていくことでコースの攻略方法が変わる存在である。さらに、抱えている時の可愛らしさや、音楽に合わせた演出によって、プレイ中の雰囲気も明るくなる。通常のヨッシーが“乗って進む頼れる相棒”だとすれば、ちびヨッシーは“抱えて一緒に冒険する小さな仲間”という印象が強い。攻略面の便利さとキャラクターとしての愛らしさがうまく結びついており、本作に柔らかい個性を与えている。
一体型ワールドマップは冒険の流れを自然に作っている
本作のワールドマップは、従来のNewシリーズと比べても冒険感が強い。各ワールドが完全に分断されているというより、広い世界の中を少しずつ進んでいるように見えるため、プレイヤーはピーチ城へ向かう旅を実感しやすい。マップ上には分岐、隠し道、キノピオの家、敵シンボルなどがあり、ただステージを選ぶだけではなく、移動そのものにも楽しさがある。隠しゴールを見つけることで新しい道が開ける仕組みも、探索心を刺激する。通常ルートで進むだけでもエンディングには近づけるが、マップをよく見ると別の道がありそうな場所が見つかり、もう一度コースを調べたくなる。この構造は、2Dアクションに軽い探索ゲームの味わいを加えている。ピーチ城を目指す物語と、地続きのように見えるマップ構成がかみ合っているため、本作は単なるステージ集ではなく、一本の冒険としてまとまりを感じられる。
バディプレイはWii Uらしさを示す挑戦的な要素だった
Wii U GamePadを使ったバディプレイは、本作がWii U専用ソフトであることを分かりやすく示す要素である。GamePadを持つプレイヤーはマリオを直接操作せず、タッチ操作でブロックを置いたり、敵や仕掛けに干渉したりして、テレビ画面で遊ぶプレイヤーを助ける。これは従来の協力プレイとは異なる役割分担であり、アクションが苦手な人でもゲームに参加しやすい仕組みだった。落下しそうな仲間を助ける、スターコインへの足場を作る、難しい地形を越える補助をするなど、使い方によっては非常に便利である。一方で、バディプレイが必須となる場面は多くないため、1人で遊ぶ人や通常操作を重視する人には、存在感が控えめに感じられることもある。それでも、新ハードの特徴をマリオの中に組み込もうとした試みとしては興味深い。Wii Uの二画面構造を、難しい説明なしに体験させる仕掛けとして、本作のバディプレイは重要な意味を持っていた。
マルチプレイは協力だけでなく笑いを生む作り
本作は1人でも十分に遊べるが、複数人で遊ぶとまったく違う楽しさが生まれる。マリオ、ルイージ、きいろキノピオ、あおキノピオが同じ画面内で走り回ると、協力して進む場面もあれば、思わぬ妨害になってしまう場面もある。誰かがジャンプの邪魔をしてしまう、足場を奪ってしまう、アイテムを取り合う、画面スクロールに置いていかれるなど、予測できない出来事が次々に起こる。攻略だけを考えれば1人プレイのほうが安定することも多いが、複数人プレイでは失敗そのものが笑いになる。家族や友人と遊ぶ場合、上手くいかないことも含めて盛り上がれるのが大きな魅力である。Wii版で確立された同時プレイの楽しさを引き継ぎつつ、GamePadによるバディプレイを加えたことで、プレイヤーごとの役割も広がった。本作は、真剣な攻略にも、にぎやかなパーティプレイにも対応できる懐の広いソフトである。
おだいモードやブーストモードが上級者向けの深みを加えている
ストーリーモードだけを見ると、本作はいつもの2Dマリオという印象になりやすい。しかし、やりこみ要素まで含めると、かなり歯ごたえのある作品である。特におだいモードは、タイムアタック、コイン制限、連続1UP、特殊条件でのクリアなど、通常のプレイとは違う課題に挑戦できる。金メダルを狙うには細かな操作精度が求められ、コースの構造を覚え、無駄のない動きを身につける必要がある。ブーストモードでは、コインを取るほどスクロール速度が上がるため、スピードと安全のバランスを考えなければならない。コインバトルでは複数人で競う楽しさもある。これらのモードは、エンディング後も遊び続ける理由を作っており、ただクリアして終わりのゲームではないことを示している。初心者には本編、上級者にはおだいモードや完全クリアという形で、プレイヤーの腕前に応じた目標が用意されている点は高く評価できる。
スターコインと隠しゴールが繰り返し遊ぶ理由を作る
本作のやりこみを支える重要な要素が、スターコインと隠しゴールである。各コースに3枚配置されたスターコインは、普通にゴールするだけでは集めきれないことが多く、プレイヤーに再挑戦を促す。見える場所にありながら取るのが難しいもの、隠し通路の奥にあるもの、特定のパワーアップがあると取りやすいものなど、配置にはさまざまな工夫がある。隠しゴールはさらに探索要素を強め、見つけることでマップ上に新しい道が開く。これにより、コースをクリアした後も「まだ何かあるのではないか」と考えながら遊べる。完全クリアを目指すと、一度通ったコースを何度も調べることになり、マリオの操作技術だけでなく観察力も問われる。時には分かりにくい場所もあり、苦戦することもあるが、その分見つけた時の達成感は大きい。スターコインと隠しゴールは、本作を長く遊ばせるための中心的な仕組みである。
評価が分かれやすい点は“新鮮さより安定感”を選んだこと
本作の評価で意見が分かれやすいのは、シリーズとしての新鮮さである。『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズはDS、Wii、3DSと続き、本作もその延長線上にあるため、基本的なゲーム性や雰囲気は大きく変わっていない。Wii版や3DS版を遊んだ直後のプレイヤーにとっては、コースの構成、BGM、ギミック、敵の使い方に既視感を覚えることもあっただろう。ムササビマリオやバディプレイなどの新要素はあるが、ゲーム全体を一新するほどの変化ではない。そのため、「安心して遊べる完成度の高いマリオ」と見るか、「もっと大胆な進化が欲しかった」と見るかで評価が変わる。本作は明らかに前者を重視した作品であり、新ハードのローンチタイトルとして、幅広い層が安心して遊べることを優先している。これは弱点でもあり、同時に強みでもある。革新作ではないが、完成度の高い定番作としての価値は十分にある。
ラスボス戦と終盤の構成は達成感を重視している
終盤のピーチ城とクッパ戦は、本作の物語を締めくくる重要な場面である。クッパに乗っ取られた城へ戻り、最後に巨大なクッパと対峙する流れは、非常に分かりやすく盛り上がる。最終戦は通常コースとは違うスケール感があり、クッパJr.の動きも絡むため、単純なジャンプアクションだけでなく状況判断も必要になる。やや長く感じる人もいるかもしれないが、最終決戦としての迫力と達成感はしっかりある。ピーチ城を取り戻すという本作の目的が最後までぶれず、クッパを倒した時に冒険が終わったという実感を得やすい。マリオシリーズのラスボス戦は、難しすぎず、しかし最後らしい緊張感を持たせる必要があるが、本作はそのバランスを意識して作られている。通常クリアを目指すプレイヤーにとっては、ここが大きなゴールであり、完全クリアを目指すプレイヤーにとっては、さらにやりこみへ進む出発点にもなる。
Wii Uソフトとしての歴史的な意味
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、Wii Uソフトとして見ても重要な位置にある。Wii Uは任天堂の据置機として独自性の強いハードであり、GamePadを中心とした二画面プレイ、テレビを使わないプレイ、Miiverseとの連動など、当時ならではの機能を備えていた。本作は、それらの特徴をマリオという最も分かりやすい題材に組み込んでいる。後にNintendo Switchで『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』として再展開されたことからも分かるように、本作の基礎的な完成度は高く、ハードを越えて遊ばれる価値があった。Wii U版は現在、Switch版の存在によってプレイ環境としてはやや古くなっているが、当時のWii Uらしさを体験できる原点として意味がある。GamePadを使ったバディプレイや、Wii Uの起動感、当時のパッケージ、ローンチタイトルとしての空気は、Wii U版ならではのものだ。ゲーム史的には、Wii Uの出発点を象徴する一本として記憶される作品である。
現在遊ぶ価値は十分にあるが、目的によって選び方は変わる
現在『New スーパーマリオブラザーズ U』を遊ぶ場合、Wii U版とSwitch版のどちらを選ぶかは目的によって変わる。単純に内容を遊びたいなら、Switch版『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』のほうが手軽で、追加要素も含めて楽しみやすい。一方で、Wii U版には当時のハードならではの体験がある。GamePadを使ったプレイ、Wii U本体と同時に登場した雰囲気、Wii U時代の任天堂らしいUIや操作感を味わいたいなら、Wii U版を遊ぶ価値は残っている。中古市場でも比較的入手しやすいタイトルであり、Wii U本体を持っている人なら手を出しやすい。コレクション目的で見ても、Wii Uの代表作として持っておきたい一本である。ただし、これから新しく遊ぶ人は、対応ハードを間違えないように注意したい。Wii U版はWii U専用であり、Switchで遊ぶには別タイトルのデラックス版が必要である。目的に合わせて選べば、今でも十分に楽しめる作品である。
総合評価は“安心感のある高品質な2Dアクション”
総合的に見ると、『New スーパーマリオブラザーズ U』は、圧倒的な革新よりも、安定した完成度と幅広い遊びやすさを重視した2Dアクションゲームである。マリオらしい操作感、明るい世界観、分かりやすいルール、複数人で遊べるにぎやかさ、スターコインや隠しゴールによるやりこみ、ムササビマリオやちびヨッシーによる新鮮味、Wii U GamePadを活かしたバディプレイなど、魅力は多い。反面、シリーズを続けて遊んでいる人には、変化が少なく感じられる部分もある。特にNewシリーズ全体の雰囲気を知っているプレイヤーほど、BGMやギミック、コース構成に既視感を覚える可能性はある。しかし、それを差し引いても、2Dマリオとしての基本品質は高く、誰にでも勧めやすい作品である。初心者には入りやすく、上級者にはやりこみがあり、家族や友人と遊べば笑いが生まれる。王道を丁寧に磨いたゲームとして、本作は今なお十分な魅力を持っている。
最終的なまとめ
『New スーパーマリオブラザーズ U』は、Wii Uという新しいハードの出発点で、任天堂が最も信頼できる“王道マリオ”を提示した作品である。HD画質によって見やすくなった画面、ムササビマリオによる空中移動、ちびヨッシーとの冒険、広がりのあるワールドマップ、GamePadを使ったバディプレイ、上級者向けのおだいモードなど、本作ならではの要素は確かに存在する。一方で、根本にあるのは昔から続く2Dマリオの面白さであり、大胆な変化よりも安心して遊べる完成度を選んだ作品でもある。そのため、派手な驚きを求める人には少し物足りなく映るかもしれないが、親しみやすく、遊びやすく、何度でも挑戦できるアクションゲームとしては非常に優秀である。Wii Uを代表する一本であり、後のSwitch版へ受け継がれたことからも分かるように、作品としての土台は強い。マリオシリーズの歴史の中では、革新の主役というより、王道を次の世代へつなぐ橋渡し役として重要な作品である。
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