『魔法使いサリー(第1作)』(1966年)(テレビアニメ)

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【原作】:横山光輝
【アニメの放送期間】:1966年12月5日~1968年12月30日
【放送話数】:全109話
【放送局】:NETテレビ系列
【関連会社】:東映動画

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■ 概要

◆ 日本初の“魔法少女”が誕生した時代背景

1960年代半ば、日本のテレビアニメはまだ草創期にあった。『鉄腕アトム』『鉄人28号』など、少年を主人公にした冒険・SF作品が主流を占める中で、少女たちを主役に据えたアニメは存在していなかった。そんな中、漫画家・横山光輝が描いた『魔法使いサリー』は、少女向け漫画誌『りぼん』(集英社)で連載されていた人気作だった。この作品に注目したのが、当時東映動画(現・東映アニメーション)のテレビ部門を率いていた渡邊亮徳である。彼はアメリカでヒットしていた実写ドラマ『奥さまは魔女(Bewitched)』に触発され、日本でも「女の子が主役の魔法もの」を作りたいと考え、横山光輝にテレビアニメ化を打診した。 結果として生まれたのが、1966年12月5日に放送を開始した『魔法使いサリー』である。これは単なる漫画のアニメ化ではなく、**「少女を主人公とした日本初のテレビアニメ」**という歴史的な第一歩であった。

◆ 東映動画による制作と放送の概要

制作を担当した東映動画は、それまで『狼少年ケン』などの少年冒険ものを手掛けてきたが、少女層をターゲットとする企画は初めてだった。放送局はNETテレビ(現・テレビ朝日)系列。放送期間は1966年12月5日から1968年12月30日まで、全109話が放送された。初期17話まではモノクロ放送で、18話(1967年4月3日)以降はカラー放送に切り替わった。当時のカラーテレビ普及率はまだ高くなかったが、カラーフィルム制作によって後年の再放送や商品展開にも有利な構成となっていた。 アニメーション監督を務めたのは、ベテラン演出家の白川大作。シリーズ構成や脚本は雪室俊一が中心となり、少女向け作品としてのテンポ感やユーモアを大切にした脚本作りが行われた。雪室は後年、「当初は半年ほどの放送を想定していたが、想像以上の人気で延長が決まった」と語っている。

◆ 物語とテーマ構成の革新性

物語の中心にいるのは、魔法の国の王女・サリー。好奇心旺盛なサリーは、人間界に強い憧れを抱き、父である大魔王の目を盗んで地上へ降り立つ。人間の少女・花村よし子や春日野すみれと出会った彼女は、友情の大切さに惹かれ、人間の世界で暮らすことを決意する。 本作は「魔法で問題を解決する」単純な物語ではなく、人間社会の喜びや悲しみを、子どもの視点から描いた“人間ドラマ”であった。サリーが魔法を使うことによって事態がさらにこじれる展開や、魔法を封印して努力する姿など、単なるファンタジーを超えた**成長物語としての深み**があった。 また、女性キャラクターが主体的に行動する点でも、当時としては極めて斬新だった。家庭的な母親像やお転婆な子ども像を超え、サリーは「自立した少女像」を体現した存在であり、後の“魔法少女”アニメの原型を築いたといえる。

◆ 番組制作の舞台裏とスタッフの挑戦

『魔法使いサリー』の制作現場は、東映動画の実験精神に満ちていた。当時はテレビシリーズの制作体制が整っておらず、1話あたりの制作期間も非常に短かった。そのため、アニメーターたちは分業化を進めつつ、表情や衣装、魔法の演出を工夫し、限られた枚数で最大限の感情表現を行った。 また、モノクロからカラーへと切り替わるタイミングでは、キャラクターデザインの見直しや色指定の統一化など、多くの作業が発生した。これは日本のアニメ制作史においても大きな転換点であり、「カラーアニメの時代」の幕開けを象徴する事例として後世に語られている。 当時の撮影技術では、魔法の光や煙の演出をセル画の重ね合わせで表現しており、現代のデジタル効果が存在しない時代に、手作業で幻想的な世界を作り上げていた。その職人技が、本作を単なる児童番組ではなく「映像芸術」としても評価される理由の一つである。

◆ サリーの魅力とキャラクター造形

主人公・サリーは明るく社交的でありながら、時に孤独を抱える存在として描かれている。魔法の力を持ちながらも、人間の友だちとの関係を大切にする姿は、視聴者の共感を呼んだ。彼女の笑顔や失敗、そして小さな成長は、当時の少女たちの心を映す鏡でもあった。 また、友人のよし子やすみれといったキャラクターも、サリーを引き立てる存在として巧みに描かれている。よし子の素直で人懐っこい性格、すみれのやや気取った振る舞いなど、性格の対比が物語にリズムを与えていた。こうした繊細な人間関係の描写は、のちの少女アニメの定型パターンとして多くの作品に受け継がれていく。

◆ 放送と人気の拡大、社会現象へ

放送開始直後から『魔法使いサリー』は爆発的な人気を博した。特に女児層からの支持が高く、放送当時はサリーの髪型を真似する子どもが急増したという。玩具メーカーはこれを商機ととらえ、魔法のステッキや指輪などを商品化。テレビアニメとキャラクターグッズの連動展開という手法が確立したのも本作が最初期である。 また、サリーの明るく親しみやすい性格は母親世代にも受け入れられ、家族そろって楽しめる番組として定着した。当時のテレビ欄では「一家団らんで見る心温まるアニメ」と評され、単なる子ども番組の枠を超えた存在となった。

◆ 番組延長と最終回の裏話

当初6か月の放送予定だったが、人気の高まりを受けて1年、さらに2年と延長された。シナリオライターの雪室俊一によれば、すでに最終回のフィルムを完成させていたため、急遽物語を延長する際には登場人物の調整が必要だったという。延長期に登場したキャラクターの一部(たとえばポロンなど)は、元の最終回に登場しないため、制作陣は「どう終わらせるか」に頭を悩ませた。 最終回では、サリーが魔法の国に帰るという切ない展開が描かれるが、その予告編には次番組『ひみつのアッコちゃん』とのコラボ映像が流れ、東映“魔法少女シリーズ”のバトンが象徴的に受け継がれた。

◆ 後年の評価とメディア展開

本作の放送終了から数十年を経ても、『魔法使いサリー』の存在はアニメ史に刻まれ続けている。2006年には放送40周年を記念してユニバーサルミュージックからDVD-BOXが発売され、初期モノクロ版も含めて完全収録が実現した。映像特典として、当時の宣伝映像やノンクレジット版オープニングなども収められ、往年のファンを喜ばせた。 学術的にも『魔法使いサリー』は、ジェンダー研究やメディア史の観点から再評価されている。特に「少女の自立」や「家庭と社会の間に立つ女性像」の先駆的表現として、多くの論文や評論に引用されている。のちの『ひみつのアッコちゃん』『ミンキーモモ』『セーラームーン』といった作品の系譜は、すべてこのサリーに始まるといって過言ではない。

◆ 総括

『魔法使いサリー(第1作)』は、アニメ史における単なる“始まり”ではなく、「少女たちが自らの意思で世界と向き合う物語」の原点である。制作陣の情熱、当時の社会背景、そして視聴者の共感が重なり合い、日本のテレビアニメ文化の新たな扉を開いた。モノクロからカラーへの変化、手描きアニメの温もり、そしてサリーの笑顔は、半世紀を経た今も多くの人々の記憶に鮮明に残っている。

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■ あらすじ・ストーリー

◆ 魔法の国から始まる物語

物語の主人公・サリーは、魔法の国の王女として何不自由なく暮らしていた。けれども、王国の華やかな生活とは裏腹に、彼女の心には“知らない世界への憧れ”が芽生えていた。父である大魔王はサリーを溺愛しながらも、人間界を危険な場所だと教えていた。しかし、魔法の鏡で偶然目にした人間の子どもたちが楽しそうに遊ぶ姿に惹かれたサリーは、「私もあの世界を見てみたい」と決意する。 ある日、父の目を盗み、人間界へとひとり旅立ったサリー。彼女の冒険は、好奇心と無邪気さから始まる“小さな反抗”でもあった。

◆ よし子とすみれ、運命の出会い

人間界に降り立ったサリーは、最初こそ文化や生活の違いに戸惑う。道路には自動車が走り、街には信号機や電線がある。魔法で物を動かすことに慣れたサリーにとって、人間たちが汗を流して働く姿は新鮮な驚きだった。そんな彼女が最初に出会ったのが、心優しい少女・花村よし子と、少しおませな春日野すみれである。二人はサリーの年頃の女の子で、偶然出会ったその日からすぐに打ち解けていく。 よし子は家庭的で面倒見が良く、貧しいながらも明るい笑顔を絶やさない。一方すみれは裕福な家の娘で、プライドが高いが根は素直。三人の性格の違いが、物語に豊かなコントラストを与えていた。サリーは彼女たちと過ごす中で、人間社会の温かさや複雑さを学んでいく。 魔法で家を作り出し、街の一角に“夢野家”として住み始めたサリーの人間界での生活が本格的に始まる。

◆ 魔法で起こる騒動の日々

サリーは基本的に善良で優しい少女だが、好奇心が旺盛で、時にその魔法が原因でトラブルを引き起こす。たとえば、よし子の家庭を助けようとパンを大量に出してしまい、近所を大騒ぎにしてしまったり、すみれの家のパーティーを華やかにしようとして家具を踊らせてしまったりする。 こうした騒動は、単なるドタバタ劇として描かれる一方で、「魔法は便利だけれど、それだけでは本当の幸せを作れない」という教訓も込められていた。人間界の価値観に触れるうちに、サリーは“人の努力や思いやりこそが本当の魔法”であることに気づいていく。 このテーマ性が、子ども番組でありながら深い共感を呼び、当時の視聴者の心に残る要因となった。

◆ 学校生活と友情の深まり

サリーはよし子たちと同じ小学校に通うようになる。彼女にとって人間界の学校は未知の世界であり、勉強・給食・運動会などすべてが新鮮だった。 彼女は魔法を使わず、自分の力で問題を解決しようと努力する。テストで悪い点を取って落ち込むこともあれば、運動会で転んで悔し涙を流すこともある。だが、そうした経験がサリーを「魔法に頼らない心の成長」へと導く。 一方で、サリーが魔法を使えることは一部の人物には知られておらず、彼女はその秘密を守ることに苦心する。友人たちに正体が知られたらどうしようという葛藤は、視聴者にとっても“共感の物語”であった。

◆ 家族と魔法の国とのつながり

サリーの父・大魔王と母・サリーのママは、彼女の成長を遠くから見守っている。時折、カブやポロンといった魔法の国の使者がサリーを訪ねてきて、物語にファンタジックな色彩を添える。カブはお調子者の少年で、サリーのよき理解者。ポロンは後半に登場する妹的存在で、物語に新たな風を吹き込んだ。 魔法の国と人間界の往来は、サリーの心の揺れを象徴している。人間界での楽しさと、王女としての責任。その狭間で悩みながらも、自分の道を見つけようとするサリーの姿は、視聴者に「自立とは何か」を問いかけるようだった。

◆ 日常の小さな奇跡

物語の多くは日常を舞台にしており、サリーは魔法を使わずとも周囲を明るく変えていく存在として描かれる。 たとえば、友だちの誕生日に心のこもった手作りプレゼントを贈る回、学校で孤立している子を勇気づける回、家族のすれ違いを解消する回など、人情ドラマ的な要素が強い。アニメながら、現実の社会や家族の絆を優しく描き出す点が『魔法使いサリー』の魅力の一つである。 魔法の光や呪文は象徴的な演出として用いられ、サリーの心情を視覚的に表現する手段でもあった。これにより、物語は単なるファンタジーを超えた“感情の寓話”として成立している。

◆ 成長と別れの予感

物語が進むにつれて、サリーは次第に“魔法の国の王女”としての使命を思い出す。魔法の国からの使者が度々現れ、「そろそろ帰らなければならない」と告げる場面も増える。彼女は人間界で多くの友を得て、数え切れないほどの思い出を作ってきた。だが、同時にその世界での時間が限られていることも理解していた。 魔法に頼らずとも心を通わせることができる――そう気づいたサリーにとって、人間界での経験はかけがえのない宝となる。そして彼女は、自分の役割を受け入れる決意を固める。

◆ 涙の最終回、別れのシーン

最終回では、サリーが人間界を去り、魔法の国に帰ることを決意する。別れの朝、よし子やすみれたちに何も告げず、静かに姿を消すサリー。友人たちは彼女の家を訪ねるが、そこにはもう誰もいなかった。 このエピソードは多くの視聴者に深い感動を与えた。魔法を使う少女の物語が、友情と別れという普遍的なテーマで幕を閉じたからである。サリーが残した手紙や微笑みは、子どもたちに“心の魔法”の意味を教えてくれた。 なお、最終回の予告では次作『ひみつのアッコちゃん』とのコラボ映像が流れ、東映魔法少女シリーズの伝統を引き継ぐ象徴的な演出となった。

◆ 後年の再評価と続編

『魔法使いサリー』はその後、1970年代以降も再放送が繰り返され、多くの世代に愛された。特に18話以降のカラー版は視覚的にも鮮やかで、再放送時の定番となった。1989年にはリメイク版『魔法使いサリー(第2作)』が放送され、原作の雰囲気を残しつつ現代的にアレンジされた。 このように、サリーの物語は時代を超えて受け継がれ、日本のアニメ史において“少女の夢と希望”を象徴する作品として輝き続けている。

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■ 登場キャラクターについて

◆ 夢野サリー ― 魔法の国の王女であり、心優しき少女

本作の主人公・夢野サリーは、魔法の国の王女として生まれた少女である。人間界のことを学びたいという純粋な好奇心から地上へと降り立つが、彼女の最大の魅力は「魔法を使わなくても人の心を動かせる」温かさにある。 サリーは人間界では小学5年生として暮らし、普段は明るく元気で、友だち思いの少女として振る舞う。時に魔法を使ってトラブルを解決するが、その過程で人間の感情や社会の複雑さに触れ、成長していく姿が描かれる。 また、サリーの魔法は物質的な奇跡ではなく、友情や勇気といった“心の力”の象徴として機能している。魔法少女としての原点を形作った彼女の存在は、後続作品に登場する「変身ヒロイン」たちの礎となった。 声を担当した平井道子の澄んだ声は、気品と可愛らしさを両立させており、サリーというキャラクターを時代を超えて印象づける重要な要素となった。

◆ 花村よし子 ― サリーが出会った人間界の親友

花村よし子は、サリーが人間界で最初に出会う少女であり、彼女にとっての“もうひとつの家族”のような存在である。家庭は裕福ではないが、家族思いで明るく前向き。おっちょこちょいな一面もあるが、誠実で優しい性格が人を惹きつける。 よし子は、サリーにとって“魔法を使わなくても幸せを作ることができる”ということを教えてくれる存在でもある。彼女の努力家な姿勢や、家族を支えようとする健気さは、当時の子どもたちに「現実の中の強さ」を感じさせた。 また、サリーの正体を知らないまま友情を育む点が、物語に温かい緊張感を与えている。視聴者にとっても、サリーとよし子の関係は理想的な“友情の形”として心に残った。 声を演じた加藤みどり(後に『サザエさん』の声でも知られる)は、よし子の素朴で真っすぐな性格をナチュラルに表現し、日常の中に生きる少女の息づかいを見事に再現した。

◆ 春日野すみれ ― 華やかで少し気取ったお嬢様

春日野すみれは、サリーやよし子のクラスメートであり、裕福な家庭に生まれたお嬢様。上品で自信家な性格を持ちながらも、内面には繊細さと寂しさを抱えている。初めのうちはサリーに対して少し意地悪な態度を見せることもあったが、次第に彼女の純粋さに惹かれ、良き友人となっていく。 すみれのキャラクターは、友情の中に潜む嫉妬や憧れといった人間的感情を丁寧に表現しており、当時の少女アニメとしては珍しく“感情のリアルさ”を描いた存在であった。 サリー・よし子・すみれの3人の関係性は、作品全体のテーマである「友情と成長」の象徴であり、彼女たちの会話ややり取りは、視聴者に“自分のままでいい”という安心感を与えた。 声は向井真理子(第10話まで)→山口奈々(第11話以降)が担当し、上品で柔らかい口調がすみれの魅力を引き立てている。

◆ カブ ― サリーの頼れる相棒でありトラブルメーカー

魔法の国からやってきた少年・カブは、サリーの忠実な従者であり、時には兄のような存在でもある。短気でお調子者だが、根は優しくサリー思い。彼の存在は、物語にコミカルなテンポと温かいユーモアをもたらした。 カブはサリーの秘密を知る数少ない存在であり、人間界でのサリーの孤独を癒やす役割を担っている。魔法のトラブルに巻き込まれることも多いが、その失敗がかえって人間たちの絆を深めることにつながる回も少なくない。 声を演じた千々松幸子は、少年らしい元気さと繊細さを絶妙に表現し、カブを“愛すべき騒がし屋”として印象づけた。

◆ ポロン ― 後半で登場する妹的キャラクター

物語の中盤以降に登場するポロンは、魔法の国からやってきた少女で、サリーを慕う存在。彼女はサリーの良き理解者でありながら、時に人間界の面白さに夢中になって失敗を繰り返す。 ポロンの登場によって、物語には新たな層が加わった。サリーが姉のように彼女を導く姿は、視聴者に“成長したサリー”の姿を見せる鏡でもあった。純粋で甘えん坊な性格のポロンは、物語の空気を柔らかくし、後半の人気キャラクターとして多くのファンに愛された。 声を担当した白石冬美は、軽やかで明るい声を生かし、ポロンの無邪気な魅力を余すことなく表現した。

◆ サリーのパパとママ ― 厳しさと優しさを持つ家族像

サリーの父・大魔王は、堂々とした風格と威厳を持つ一方で、娘思いの優しい父親でもある。人間界へ勝手に行ったサリーを叱るが、その行動を通して彼自身も“親としての成長”を遂げていく。 サリーの母は穏やかで包容力のある人物で、娘を陰ながら見守る存在として描かれる。母娘の絆を描いたエピソードは多くの視聴者の涙を誘い、家族の温かさを象徴するものとなった。 声を担当した内海賢二(父)と山口奈々(母)は、それぞれのキャラクターに深みと温かさを吹き込み、家庭的な温もりを生み出している。

◆ 花村家の人々 ― 人間の“普通の幸せ”を描く象徴

花村家は、よし子を中心にした庶民的な家庭であり、サリーにとって人間界の“暮らし”を学ぶ場でもある。父・利夫は真面目なサラリーマン、母・花村夫人は優しく働き者。兄弟たちは元気いっぱいで、家族全員がどこかドタバタしながらも仲良く暮らしている。 この家庭は、サリーが「魔法を使わずに幸せを作る」ことを学ぶ鏡のような存在であり、物語の根幹を支えている。 特に父・利夫役を演じた内海賢二の渋い声は、作品全体に“昭和の父親像”の象徴を与えた。

◆ サブキャラクターたちの魅力

ウルトラ婆さん、山部アキラ、すみれの父、健など、多彩な脇役たちも本作の魅力を支えている。ウルトラ婆さんは人間界と魔法界をつなぐ知恵者的存在で、時にコミカル、時に哲学的な言葉を残す。 山部アキラや健といった男子キャラは、サリーたちとの関わりを通じて“少年たちの成長”も描き出す役割を持っていた。 これらのキャラクターが登場することで、物語は単なる魔法ファンタジーではなく、ひとつの社会の縮図として深みを増している。

◆ キャラクターの関係性と物語構造

『魔法使いサリー』の登場人物たちは、それぞれが対比関係で構成されている。 サリーとよし子は「理想と現実」、すみれは「憧れと嫉妬」、カブは「理性と本能」を象徴しており、彼らの関係が物語全体を豊かにしている。 この構成は、後の魔法少女作品にも踏襲されており、たとえば『セーラームーン』の月野うさぎと水野亜美・火野レイの関係性にもその影響が見られる。 サリーという存在が、他者との関わりを通して成長していく姿は、子どもたちに「違いを受け入れることの大切さ」を教えてくれた。

◆ 視聴者が感じたキャラクターの温度

視聴者からは、「サリーは理想の友だち」「よし子は憧れの隣の子」「カブは頼もしい兄のよう」といった声が多く寄せられた。どのキャラクターも単なる記号的存在ではなく、“人間らしさ”を持って描かれていることが、作品を時代を超えて愛されるものにした。 個々のキャラクターの繊細な心の動きが、友情・家族・冒険というテーマを優しく包み込み、アニメ全体を温かく支えている。

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■ 主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング

◆ 時代を彩った“魔法少女音楽”のはじまり

『魔法使いサリー』の音楽は、日本のアニメ史において特別な意味を持つ。1960年代後半、アニメの主題歌はまだ「子どものための歌」として扱われていたが、本作ではその枠を超え、明確に“作品世界を構築する音楽”として設計されていた。 オープニングテーマ、エンディングテーマ、そして挿入歌の数々は、物語とキャラクターの魅力を最大限に引き出し、視聴者の記憶に深く刻まれた。サリーが笑えば軽快に、涙を流せば優しく寄り添うように――音楽は常に彼女の心情とともにあった。

◆ オープニングテーマ「魔法使いサリーのうた」

本作のオープニングテーマ「魔法使いサリーのうた」は、作詞・山本清、作曲・編曲・小林亜星による名曲である。歌唱を担当したのはスリー・グレイセスと薗田憲一とデキシーキングス。軽快なジャズテイストのリズムが特徴で、放送当時としては非常にモダンなサウンドだった。 イントロのトランペットとクラリネットが軽やかに響き、そこに乗るスキャット風のメロディが「魔法少女=おしゃれで新しい存在」という印象を与えた。この曲の登場によって、それまでの“アニメソング=行進曲”というイメージが変わり、音楽的にも新たな方向性を切り開いた。 歌詞は「空も飛べるよ」「夢がいっぱい」という前向きなフレーズで構成され、サリーの純粋さと希望を象徴している。視聴者にとってこの歌は、“テレビの向こうに広がる魔法の世界”の入り口そのものであり、日曜夕方の放送時間になると自然に口ずさむ子どもが多かったという。 放送当時のEPレコードはコロムビアから発売され、子どもたちに人気の定番ソングとして全国の学校・幼稚園でも歌われた。昭和アニメソングの定番として、今もなお懐メロ番組などで取り上げられることがある。

◆ エンディング第1期:「魔法のマンボ」

第1話から第26話までのエンディングに使用された「魔法のマンボ」は、陽気でどこかラテンの香りを漂わせるリズムが印象的だ。作詞・山本清、作曲・編曲・小林亜星、歌唱は前川陽子とハニー・マイツが担当している。 軽快なマンボのビートに合わせて、サリーや仲間たちが画面の中で踊るような映像演出がされており、番組を見終わった後の余韻を明るく締めくくる役割を果たしていた。 当時のアニメでは珍しい“ダンスミュージック”調で、家庭用テレビから流れるそのリズムは、子どもだけでなく大人にも楽しまれていた。 特に前川陽子の伸びやかな歌声は、のちに『キューティーハニー』や『リボンの騎士』でも聴かれるような、時代の女性ボーカル像の先駆けといえる存在感を放っていた。

◆ エンディング第2期:「いたずらのうた」

第27話から第73話までのエンディングとして使用された「いたずらのうた」は、作品の中でも特に人気の高い楽曲である。 この歌は、サリーたち主要キャラクターが“自己紹介”をするというユニークな構成で、加藤みどり(よし子役)、野沢雅子(トン吉・カン太役)、朝井ゆかり(チン平役)、千々松幸子(カブ役)、そして平井道子(サリー役)がそれぞれの声で歌っている。 視聴者にとってはキャラクターと声優の距離を近く感じられる一曲であり、「アニメキャラが歌う」というスタイルを確立した最初期の例とも言える。 また、曲調はシンプルで覚えやすく、放送当時の子どもたちはこの歌を通じてキャラクターの名前を自然に覚えていった。まさに“音楽によるキャラ紹介”の原型であった。 この楽曲の影響で、後年のアニメに登場する「キャラクターソング」文化が生まれたと言われており、『ドラえもん』や『セーラームーン』などにもその系譜が受け継がれていく。

◆ エンディング第3期:「パパパのチョイナのうた」

第74話から最終話の第109話まで使用されたエンディングテーマ「パパパのチョイナのうた」は、民謡的なリズムとコミカルな歌詞が融合した、独特の楽しさを持つ楽曲である。 作詞は山本清、作曲・編曲は小林亜星、歌唱は水垣洋子とフォー・メイツ。 “パパパのチョイナ”という擬音的なフレーズが強烈な印象を残し、歌詞全体が軽快な掛け合い構造になっている。放送当時の子どもたちはこのサビ部分を繰り返し口ずさみ、まるで遊び歌のように楽しんでいた。 この曲によって番組のテンションは最後まで明るく保たれ、視聴者がサリーの別れを悲しむ代わりに、笑顔で見送れるよう工夫されていたともいわれる。

◆ 挿入歌・BGMの世界観

『魔法使いサリー』には多くの挿入曲やBGMが存在した。物語の温かさを支える柔らかなストリングス、魔法の呪文シーンを演出する軽快なフルート、コミカルな日常を彩るピアノや木管楽器のフレーズ――いずれも作曲家・小林亜星による巧みな音作りである。 特に“サリーのテーマ”と呼ばれる魔法発動時のメロディは、子どもたちの記憶に深く刻まれており、魔法少女アニメにおける「変身音」「呪文音楽」の原型といわれるほどだ。 BGMには手作業で作られた効果音も多く、グラスを叩く音やマリンバのリズムなど、スタジオ録音による生の素材が使われていた。その温かみのあるサウンドが、作品全体の“ぬくもり”を生み出している。

◆ 声優が歌うキャラクターソングの先駆け

本作の音楽的特徴のひとつに、**声優自身がキャラクターとして歌う**という点がある。当時のアニメでは主題歌を専門歌手が担当するのが一般的だったが、『魔法使いサリー』では声優陣が自らの役の声で歌唱した。 この手法は「キャラソン(キャラクターソング)」という文化の礎となり、後年のアニメ音楽に大きな影響を与えた。 子どもたちはテレビの前で、自分の好きなキャラクターが歌ってくれることに大喜びし、音楽を通してキャラクターとの“距離の近さ”を感じることができた。

◆ 楽曲に込められた希望とメッセージ

『魔法使いサリー』の楽曲群は、単なる娯楽音楽ではなく、作品のメッセージを担っていた。 「魔法は誰の心にもある」「笑顔は世界を変える」――そんな価値観を音楽で伝えることで、子どもたちは自然と“前向きな生き方”を学んでいった。 オープニングからエンディングまで一貫して「元気」「友情」「思いやり」といったテーマを音で体現しており、まさに“歌で語るアニメ”の原型を築いたといえる。

◆ 当時のレコード・再発売・音楽資産としての価値

放送当時、これらの楽曲はEP盤として日本コロムビアより発売された。ジャケットにはサリーが描かれ、発売初週で子ども向けソング部門の売上ランキング上位にランクイン。 1970年代にはLPレコード「東映テレビまんが主題歌集」にも収録され、アニメファンの間で“懐かしの一枚”として定番化した。 2000年代にはCD化・デジタル配信も行われ、リマスター版が登場。音質の向上とともに、当時のアナログ特有の温もりも再評価されている。現在もオークションサイトなどでは初版レコードが高値で取引されるなど、アニメ音楽史における文化的遺産のひとつとして位置づけられている。

◆ 視聴者が語る“歌の記憶”

長年のファンの多くが「サリーの歌を聴くと当時の情景がよみがえる」と語る。テレビの前で家族と一緒に歌った記憶、友だちと“魔法ごっこ”をしながら口ずさんだ思い出――そのどれもが音楽によって心に刻まれている。 主題歌は単なる番組の顔ではなく、**世代の記憶を結ぶタイムカプセル**でもあるのだ。 『魔法使いサリー』の音楽が今なお語り継がれるのは、そのメロディに“魔法少女たちの原点”が宿っているからだろう。

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■ 声優について

◆ アニメ黎明期を支えた声優たちの挑戦

1960年代半ばの日本アニメ界において、声優という職業はまだ現在のように確立された専門職ではなかった。俳優・舞台役者・ナレーター出身者が多く、テレビアニメの収録現場も「試行錯誤の連続」であった。 そんな時代に『魔法使いサリー』のキャスト陣は、まさに**声の演技の新しい可能性**を切り拓いた。彼らの演技は単なる台詞読みではなく、キャラクターに生命を吹き込む“声の芝居”だった。 特にサリー役の平井道子を中心に、加藤みどり、向井真理子、千々松幸子、白石冬美など、後に日本の声優史を語るうえで欠かせない名優たちが集結しており、まさに黄金期の幕開けを象徴する布陣だった。

◆ 平井道子(夢野サリー役) ― 可憐で聡明な声の魔法

主人公・サリーを演じた平井道子の声は、まさに作品の“心臓”だった。 その声には、王女らしい上品さと子どもらしい無邪気さが共存しており、一言ごとにサリーの成長や感情の揺れが表れていた。 平井はナレーションや舞台経験も豊富で、声に表情を宿らせる技術に長けていた。笑う時の高いトーン、魔法を唱える時の芯のある響き、そして別れの場面での震える声――それぞれのシーンに合わせた細やかな変化が、視聴者の心を掴んだ。 彼女の声は後に“理想の魔法少女ボイス”として多くの作品に影響を与え、後続の声優たち(堀江美都子や三石琴乃など)にも多大な影響を残した。 また、平井本人はアフレコ中に「サリーは魔法で何でもできるけど、人の心だけは魔法じゃ動かせないのよね」と語っており、その哲学的な理解が演技に深みを与えていたと伝えられる。

◆ 加藤みどり(花村よし子役) ― 優しさと現実感の表現

花村よし子役の加藤みどりは、庶民的で明るいキャラクターを自然体で演じた。 後年『サザエさん』の声で国民的声優となる彼女だが、当時から“日常の中の温かさ”を声で伝えることに長けていた。 よし子の台詞は、常に柔らかく、しかし一本芯が通っており、サリーの理想主義と現実をつなぐ“地上の声”のような存在だった。 アフレコ現場では子どもらしい無邪気さを保ちながらも、家庭のシーンでは母親に寄り添うような落ち着きも見せ、その演技の幅にスタッフも驚いたという。 彼女の発する「サリー、がんばってね!」という励ましの一言は、作品全体のトーンを支える象徴的なフレーズとなった。

◆ 向井真理子・山口奈々(春日野すみれ/サリーのママ役)

春日野すみれ役を最初に担当したのは向井真理子。彼女は舞台出身で、発声の明瞭さと感情のコントロールに定評があった。すみれの気品とお嬢様らしい高慢さ、そして友情を学ぶ過程で見せる柔らかさを見事に表現している。 第11話以降は山口奈々が後任を務め、より穏やかで温かな声質へと変化した。山口は同時にサリーの母親役も担当し、“姉妹のような親子”という作品の世界観を自然に支える存在になった。 声のトーンや話し方ひとつでキャラクターの印象を変える技術は、当時の女性声優の中でも高く評価されている。

◆ 千々松幸子(カブ役) ― 元気印の少年ボイス

カブを演じた千々松幸子は、いわゆる「少年役声優」の草分けである。女性でありながら、少年の声の張りと勢いを完璧に表現し、サリーとの掛け合いで作品にリズムと笑いを与えた。 千々松の演技は、ただ騒がしいだけでなく、感情の起伏が非常に豊かで、サリーへの忠誠心や人間界での不器用さを巧みに描いていた。 当時の収録現場では、声優同士がマイクの前で立ち位置を調整しながら演じるスタイルが主流だったため、彼女の「勢いのある台詞回し」は現場のテンポを引き締める重要な役割を果たしていた。 子どもたちからの人気も高く、ファンレターの宛先が“カブくんへ”となっていたほど、キャラクターと声が完全に一体化していた。

◆ 白石冬美(ポロン役) ― 無邪気さと優しさの象徴

ポロンを演じた白石冬美は、その後『サザエさん』のカツオ役などでも知られる存在だが、本作で見せたのは“天真爛漫な愛らしさ”である。 ポロンの登場によって作品の空気が一段と明るくなり、白石の軽やかで愛嬌のある声がそのムードを完璧に作り上げた。 彼女は演技中、笑い声や息づかいまで丁寧に調整し、ポロンというキャラクターをまるで現実の子どものように生き生きと感じさせた。 後年のインタビューでは、「サリーを支えるというより、一緒に成長していく気持ちで演じていた」と語っており、その言葉どおり、ポロンの無邪気さの中には確かな成長の温度があった。

◆ 内海賢二(サリーのパパ/花村利夫役) ― 重厚さと優しさの二面性

サリーの父である大魔王、そして花村よし子の父・利夫の両役を務めたのが内海賢二である。 その太く響く声は圧倒的な存在感を放ち、王としての威厳と庶民の父親としての温もりを、見事に演じ分けていた。 同一人物が魔法界と人間界の“二つの父”を演じることで、作品全体に「父性の多様性」という深いテーマが生まれている点も興味深い。 内海は後にアニメ界を代表する重厚な声優となるが、その原点は『魔法使いサリー』の時点で既に完成していたと言える。彼の存在が、作品の土台をどっしりと支えていた。

◆ 野沢雅子(トン吉・カン太役) ― 驚異的な演技幅

花村家の双子のような存在であるトン吉とカン太を演じたのは、後に『ドラゴンボール』の孫悟空で知られる野沢雅子である。 彼女は複数の子ども役を1人で演じ分け、声の高さ・テンポ・アクセントの違いで双子を自然に区別していた。 野沢の声からは、子どもの無邪気さだけでなく、生活感や温もりも感じられ、アニメのリアリティを支える大きな要素となっていた。 アフレコ現場でも即興的なアドリブを交え、子どもらしい反応を演出するなど、当時から圧倒的な演技力を見せていたという。

◆ 麻生美代子・田の中勇・石原良など、脇を固めた名優たち

ウルトラ婆さんを演じた麻生美代子は、長年ナレーションや母親役で知られる実力派。柔らかい口調の中にユーモアと厳しさを共存させ、物語に深みをもたらした。 また、すみれの父を演じた田の中勇は、渋みのある声で家庭の威厳を表現。彼の出演回では父娘の関係を通して社会的テーマを描くエピソードも多い。 山部アキラ役の石原良、健役の小原乃梨子・白川澄子・山本圭子など、いずれも後年の名作で主役級を務める声優たちであり、まさに“若き名優の登竜門”ともいえる布陣だった。

◆ 声優文化の形成と『魔法使いサリー』の意義

『魔法使いサリー』は、声優が「キャラクターを演じる」という意識を確立させた最初期のアニメである。 それ以前のアニメでは、声はあくまで補助的な存在だったが、本作では声そのものがキャラクターの個性を形づくる主要要素となった。 また、声優たちがエンディングテーマ「いたずらのうた」で自ら歌唱したことは、キャラソン文化の原点でもある。 こうした挑戦が積み重なり、後の日本アニメが“声の演技”を芸術として認識されるようになっていった。

◆ まとめ ― 声の魔法が紡いだ永遠の温もり

『魔法使いサリー』のキャストたちは、技術や名声よりも“心”を大切に演じた世代だった。 彼らの声は50年以上を経た今もなお、温かく響き続けている。 アニメがまだ子どもたちの夢そのものであった時代、その夢に命を吹き込んだのが、これら声優たちの「声の魔法」だったのだ。

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■ 視聴者の感想

◆ 放送当時の衝撃と“新しい主人公像”への驚き

1966年に『魔法使いサリー』が放送を開始したとき、多くの視聴者が最初に感じたのは「女の子が主人公のアニメがはじまった!」という新鮮な驚きだった。 当時のテレビアニメは『鉄腕アトム』や『エイトマン』、『鉄人28号』など、男の子を主軸にしたヒーロー作品が中心で、少女を主役に据えた作品は皆無に等しかった。 そんな中、明るく活発で、しかも魔法を使って活躍するサリーの姿は、まさに時代を変える存在だった。 放送直後の新聞や雑誌でも「女の子が主人公の時代が来た」「家庭でも楽しめるアニメ」といった見出しが躍り、社会的な話題にもなった。 特に女児層からの支持は圧倒的で、「サリーみたいになりたい」「魔法が使えたらいいな」という声が全国の学校で聞かれ、当時の流行語として“サリーごっこ”という言葉まで生まれた。

◆ 家族みんなで観る“夕方の儀式”

当時の放送時間は夕方から夜にかけてであり、学校から帰ってきた子どもたちがランドセルを投げ出してテレビの前に集まる時間帯だった。 『魔法使いサリー』は、子どもだけでなく親世代も一緒に楽しめる内容で、家庭内の団らん番組としても高く評価されていた。 特に母親たちの間では、「娘と一緒に安心して観られる」「サリーのような子に育ってほしい」といった声が多く寄せられた。 また、父親世代からも「サリーの父・大魔王が娘を見守る姿に共感した」という意見が多く、作品全体が世代を超えた共感を生んだ。 当時のテレビ欄でも“家族みんなで笑顔になれるアニメ”という紹介文が付されるなど、作品の温かみと普遍性が強調されていた。

◆ 少女たちの心に宿った“憧れと共感”

女の子たちにとって、サリーは憧れの存在でありながらも、自分と同じ悩みを抱える“等身大の友だち”のような存在でもあった。 サリーは魔法で何でもできるが、同時に友人関係に悩み、時に涙を流す。そんな姿が多くの少女の心を動かした。 当時の少女雑誌『りぼん』『なかよし』などでもサリー特集が組まれ、「サリーに相談したい悩みランキング」などの読者投稿企画が人気を博した。 「サリーが魔法を使って人を助けるたびに、自分もやさしい気持ちになれる」「サリーの笑顔を見ると勇気が出る」といった手紙が番組宛てに多数寄せられたという。 この“視聴者とキャラクターの距離の近さ”は、現代のアニメ文化に通じるファン心理の原点といえる。

◆ 男の子にも人気だった“魔法の世界”

意外にも、男の子からの人気も高かった。カブの存在やギャグ要素、魔法によるドタバタ劇が少年視聴者を惹きつけたのだ。 「サリーはかわいいけど強い」「カブが出てくる回が楽しみだった」という当時の男児ファンの証言も多く、作品の性別を超えた魅力がうかがえる。 また、サリーの魔法による“問題解決型ストーリー”は、少年向けアクションとは違った形でのカタルシスを提供しており、「戦わないヒーロー」としての新しいアプローチが評価された。

◆ 放送延長を支えたファンの熱量

もともと半年間の放送予定であった本作が2年にわたって放送された背景には、視聴者の圧倒的な支持があった。 NETテレビ(現・テレビ朝日)や東映動画に届くファンレターは放送当初から急増し、子どもたちが手描きでサリーやカブのイラストを添えたハガキを送るなど、当時としては異例の反響を呼んだ。 視聴者アンケートでも常に上位を維持し、「続けてほしいアニメ第1位」に選ばれるなど、その人気は社会現象的だった。 一部の学校では「サリークラブ」というファン組織まで自然発生的に作られ、放送日には友人同士で主題歌を合唱する風景も珍しくなかった。

◆ 再放送世代が語る“懐かしさと発見”

1970年代から1980年代にかけて、カラーテレビの普及とともに『魔法使いサリー』は何度も再放送された。 再放送を見た世代は、当時よりも映像のカラフルさや音楽の洗練さに新鮮な印象を受けたという。 また、親世代が子どもと一緒に再放送を見ながら「昔これを見ていたのよ」と語る“世代継承型アニメ”としての価値も生まれた。 1989年のリメイク版放送時には、「母と娘で一緒にサリーを観ている」という家庭が全国で話題になり、新聞でも“二世代で見るアニメ”として紹介された。 視聴者は単に懐かしさを感じるだけでなく、改めて物語の中に描かれた人間ドラマや友情の深さを再発見した。

◆ ファンが語る印象的な名シーン

視聴者が選ぶ印象的なエピソードとして最も多く挙げられるのが、「サリーが魔法を使わずに人を助ける回」である。 特に“よし子の家のトラブルを努力で解決する話”や、“魔法を封印して友だちを信じる話”など、心の成長を描く回は、子どもだけでなく大人の共感も得た。 また、最終回でサリーが別れを告げずに魔法の国へ帰るシーンは、多くの視聴者が「泣いた」と語る名場面であり、SNSやブログなどでも現在まで語り継がれている。 ある再放送世代の女性は「サリーが消えたあとに残る風の音が、今でも耳に残っている」と話しており、その“静寂の演出”がいかに印象的だったかがわかる。

◆ メディア・批評家からの評価

放送当時、テレビ評論家や教育関係者の間でも『魔法使いサリー』は注目された。 アニメ評論家の間では「単なるファンタジーではなく、少女の自立を描いた画期的な作品」として高く評価され、新聞のテレビ欄でも「教育的要素を持つ娯楽番組」と評されている。 特に“魔法を使わない勇気”というテーマは、戦後の日本社会における“努力と人間関係”を重視する教育方針とも合致しており、教師の間でも好意的に受け止められた。 また、後年のアニメ評論書では「日本アニメにおける女性主人公の礎」「ジェンダー意識を変えた作品」として学術的にも論じられている。

◆ 現代のファンによる再評価

近年では、配信サービスやDVD-BOXの登場により、若い世代のアニメファンにも『魔法使いサリー』を知る機会が増えた。 SNSでは「60年代のアニメなのに表情が豊か」「友情の描き方が今見てもリアル」といったポジティブな感想が多数投稿されている。 また、ジェンダー研究やメディア論の観点から再評価する動きもあり、「サリーは“自分らしく生きる少女”の原点」として、今なお支持を集めている。 当時の放送を知らない世代であっても、サリーの前向きな姿や心の強さに共感する視聴者は多く、半世紀を超えた作品としての“普遍的な力”が証明された形だ。

◆ まとめ ― 視聴者の心に生き続ける“サリーの魔法”

『魔法使いサリー』は、単に「懐かしいアニメ」という枠を超え、世代や時代を越えて愛され続ける物語となった。 それは、視聴者がただ物語を観たのではなく、サリーたちと一緒に成長したからだろう。 サリーが魔法で照らしたのは、人の心の中にある“思いやり”や“友情”の光。 その光は今もなお、昭和の記憶を抱く人々の胸にやさしく灯り続けている。

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■ 好きな場面

◆ 友情が芽生えた“最初の出会い”

視聴者が口をそろえて印象的と語るのが、第1話におけるサリー・よし子・すみれの出会いの場面である。 魔法の国から人間界にやって来たサリーが、偶然よし子とすみれを助けたことで三人の友情が始まる――という、物語の出発点だ。 このシーンの魅力は、サリーが魔法を使うことによって単に問題を解決するのではなく、**「助けたい」という純粋な心**が描かれている点にある。 視聴者の中には「サリーの微笑みを見た瞬間に、このアニメが特別なものだと感じた」という人も多く、放送開始直後からファンを惹きつけた印象的な導入であった。 また、よし子の「あなたのこと、好きだわ!」という台詞は、後年のアニメでも語り継がれる名言のひとつとなり、友情というテーマを象徴する瞬間として記憶に残っている。

◆ 魔法よりも“努力”を選んだサリー

数多くのエピソードの中でも、サリーが魔法を封印して自力で問題を解決する回は特に人気が高い。 代表的なのが、学校のリレー大会でクラスメートたちと勝利を目指す話だ。 魔法を使えば簡単に勝てるが、サリーは「魔法に頼ったら意味がない」と言い、汗を流して走る。 このシーンは、子どもたちに「努力の尊さ」を教える教訓的エピソードとして長年語り継がれてきた。 実況のように鼓動が高鳴るBGM、サリーの息づかい、そしてゴールした瞬間の笑顔――どれもが当時のアニメとしては驚くほどリアルに描かれており、視聴者の感情を大きく揺さぶった。 多くのファンが「魔法よりも心が強い」と感じた回であり、シリーズ全体を通じて最も象徴的な場面のひとつである。

◆ よし子の家族を救う“やさしさの魔法”

サリーがよし子の家の困窮を知り、こっそり魔法で助けようとする回も人気が高い。 よし子の父が失職し、家族が落ち込んでいるとき、サリーは夜中に魔法で食材を出し、部屋を明るく照らす。 翌朝、家族が「神様が見ていてくれたのかもしれない」と喜ぶ場面は、多くの視聴者の涙を誘った。 この回が印象的なのは、サリーが決して「私が助けた」とは言わないこと。 見返りを求めずに行動するサリーの優しさが、彼女の“人としての成長”を象徴している。 再放送世代のファンの中には「この話で初めて“他人のために動く勇気”を知った」と語る人も多く、道徳的な価値観の形成にも影響を与えた名場面として記憶されている。

◆ 魔法の光と音の演出が生んだ幻想の瞬間

『魔法使いサリー』を語るうえで欠かせないのが、魔法を唱えるときの演出シーンだ。 サリーが指をかざし、呪文を唱えると、画面いっぱいに光が広がる。そこに小林亜星作曲の軽やかな音楽が流れ、まるで画面から光が飛び出してくるかのようだった。 当時の子どもたちは、この魔法の瞬間をテレビの前で真似し、「エイッ!」と指を振る“サリーの呪文ごっこ”を楽しんだという。 技術的には手描きの多重露光やホワイトペイントで描かれた光の軌跡だったが、そのシンプルな表現こそが「手作りの温かさ」として視聴者に愛された。 ファンの多くが“魔法を感じた瞬間”としてこの演出を挙げており、半世紀を経てもなおアニメ史に残る印象的な映像美とされている。

◆ すみれとの和解シーン ― 友情の本質

中盤に登場する、すみれとサリーのすれ違いから始まるエピソードも名場面のひとつだ。 すみれは裕福な家庭に育ったため、無意識のうちに周囲に対して優越感を抱いてしまうことがあり、よし子やサリーと衝突することがある。 しかし、ある回でサリーが危険を顧みず彼女を助ける姿を見て、すみれは涙ながらに「ごめんなさい、私が悪かった」と謝る。 二人が夕焼けの中で手を取り合うこの場面は、友情の再生と成長を象徴するエピソードとして多くのファンの心に残った。 この和解シーンは、当時の少女アニメとして珍しい心理描写の深さを持っており、現代の視聴者にも色あせない感動を与えている。

◆ ポロン登場回の“姉妹のような絆”

後半に登場するポロンがサリーと初めて出会う場面も、視聴者に強い印象を残している。 魔法の国から人間界へやってきたポロンは、サリーを慕うあまり次々と騒動を引き起こすが、最後にはサリーに抱きしめられて泣く。 「あなたもいつか、人間の心を学ぶのよ」というサリーの言葉に、ポロンが頷くシーンは、姉妹のような絆を感じさせる温かな瞬間であった。 この回は“サリーが教える立場になる”という構成で、彼女の成長を視覚的に示しており、長く見続けてきた視聴者に深い感慨をもたらした。 ファンの間では「ポロン登場=物語の第二章」と呼ばれるほど重要な転換点となっている。

◆ 最終回の“静かな別れ”

多くのファンが今でも忘れられないと語るのが、最終話の別れの場面である。 サリーが魔法の国へ帰ることを決意し、何も告げずに人間界を去る。 朝の光の中、空を見上げるよし子とすみれ。そこにサリーの姿はない。 「どこかでサリーも笑っているよね」とつぶやくよし子の声に、視聴者の涙腺は崩壊した。 この別れの演出はきわめて静かで、BGMもほとんど流れない。だからこそ余韻が深く、観る者の想像力を掻き立てた。 その後に流れるエンディングテーマ「パパパのチョイナのうた」が逆に明るく響くことで、切なさの中にも希望を感じさせる構成になっている。 “別れは終わりではなく、新しい出発”というメッセージが込められた名シーンとして、日本アニメ史上屈指のラストとして語り継がれている。

◆ 親子で見返す“魔法の再発見”

近年、DVDや配信で本作を観た親子からも「一緒に泣いた」「今でも通じる内容」といった感想が多い。 親世代にとっては懐かしい思い出であり、子どもにとっては新鮮なファンタジー。 特に最終回の別れや努力のエピソードは、現代の子どもにも響くと評されており、昭和のアニメでありながら“永遠のスタンダード”として再評価されている。 こうした再発見は、映像技術の進歩よりも**心の描き方の普遍性**が作品を支えていることの証明でもある。

◆ ファンが選ぶ“ベスト3名場面”

ファンイベントやオンラインアンケートでは、以下の3つの場面が特に人気が高い。 1位:サリーが魔法を封印してリレーを走る回 2位:最終回の別れのシーン 3位:よし子の家を密かに助ける夜の魔法 この3場面はいずれも「魔法に頼らない心の強さ」「他者を思う優しさ」「別れを受け入れる勇気」を描いており、シリーズを貫くテーマの縮図となっている。 ファンの間では「この3つを観れば『魔法使いサリー』のすべてが分かる」とまで言われている。

◆ まとめ ― “心の魔法”が生み出す感動

『魔法使いサリー』の好きな場面の多くは、派手な魔法ではなく“心の交流”や“静かな瞬間”にある。 それは、どんなに時代が変わっても、人が人を思う気持ちが変わらないことを教えてくれるからだ。 サリーが最後に残した笑顔、よし子の涙、すみれの微笑み――それらは今も多くの視聴者の胸の中で輝き続けている。 この作品を見た人たちの心には、いつまでも消えない“魔法の光”が灯っているのだ。

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■ 好きなキャラクター

◆ サリー ― 永遠の“魔法少女”像を作った主人公

多くの視聴者が一番に名前を挙げるのは、やはり主人公・夢野サリーだ。 サリーは魔法の国の王女でありながら、人間界にやってきて普通の女の子として生きようとする。 その姿は当時の子どもたちにとって憧れであり、同時に身近な存在でもあった。 魔法を使えば何でも解決できるのに、サリーは時に悩み、泣き、友人のために自分を犠牲にする。 その“人間味”こそが彼女の最大の魅力である。 当時のファンは、「サリーは魔法よりも心がきれい」「お姉さんのように優しい」と語り、彼女の笑顔や言葉に励まされた。 特に「魔法ではなく、気持ちで解決するの」という名台詞は、世代を超えて語り継がれている。 また、現代の視聴者からも「理想のリーダー」「感情表現が繊細でリアル」と再評価されており、彼女が日本アニメにおける“魔法少女の原点”であることは揺るがない。 ファンの中には、サリーの髪型や服装を真似して“魔法ごっこ”をしたという声も多く、1960年代の少女文化を象徴するキャラクターとして今なお愛され続けている。

◆ 花村よし子 ― 現実を生きる“人間代表”の温かさ

サリーの親友である花村よし子は、魔法を使えない普通の女の子。 しかし、その“普通さ”こそが物語にリアリティと人間味を与えている。 彼女は家族思いで、時に貧しい暮らしをしていても笑顔を絶やさない。 視聴者の多くが「よし子のような子になりたい」と語ったのは、魔法よりも努力と優しさを信じる姿がまぶしかったからだ。 また、サリーとの関係性は単なる友人を超え、互いに支え合う“対等な存在”として描かれている。 よし子の明るさがサリーの理想主義を現実につなぎ、サリーの魔法がよし子の夢を広げる――この対照が作品全体の軸となっている。 再放送世代の視聴者からも、「よし子は子どもの自分を重ねて見た」「サリーより好きだった」といった意見が多く、彼女の庶民的な魅力は普遍的だ。

◆ 春日野すみれ ― プライドと友情の狭間で揺れる少女

すみれは、当初サリーやよし子とは対立する存在として描かれていたが、物語が進むにつれて最も成長したキャラクターでもある。 裕福な家庭に育ち、お嬢様らしい振る舞いをするが、その裏には孤独と不安を抱えていた。 すみれが心を開き、サリーと心からの友達になるエピソードは、視聴者の中でも特に印象深い。 「すみれが涙を流した回で初めて泣いた」という声が多く、彼女の繊細な心情描写は当時の少女アニメとして非常に先進的だった。 また、彼女のファッションセンスや口調は“おしゃれな女の子”の代名詞としても人気を博し、放送当時の少女雑誌で「すみれスタイル特集」が組まれるほどだった。 すみれは高慢なお嬢様から“優しい友人”へと変化する過程を通して、友情の大切さを象徴するキャラクターになったといえる。

◆ カブ ― 忠実でお調子者な魔法界の使者

サリーの従者であるカブは、物語のムードメーカーとして絶大な人気を誇った。 どこか抜けているが根は真面目で、サリーを守るために奮闘する姿は、視聴者から「かわいい」「がんばれ!」と応援された。 子どもたちはカブの独特な話し方を真似し、学校で“カブ語”が流行した時期もあるほどだ。 千々松幸子のエネルギッシュな声がキャラクターに命を与え、カブは単なる脇役ではなく、サリーの“もうひとつの心”として描かれている。 魔法界からの使者でありながら、人間界に惹かれていくカブの姿には、異世界と現実の間で揺れる少年の心情が垣間見える。 特に、最終回でサリーを見送るカブの涙の演技は、多くの視聴者が「胸が締め付けられた」と語る名場面だ。

◆ ポロン ― 明るさと純真の象徴

後半から登場したポロンは、小さな体に大きな笑顔を持つ魔法の国の少女。 彼女はサリーにとって“妹”のような存在であり、無邪気さゆえにトラブルを起こしながらも、周囲を和ませる。 ポロンが登場したことで物語にさらなる広がりが生まれ、子どもたちからは「ポロンの声がかわいい」「出てくると楽しくなる」といった声が多く寄せられた。 白石冬美のやわらかな声とリズミカルなセリフが印象的で、ポロンが笑うだけで場の空気が変わるほどの存在感を放っていた。 また、サリーとの関係は師弟でありながらも姉妹的な温かさがあり、後年の魔法少女作品における“二人目の魔法少女”という構成の原型になったといわれている。

◆ 大魔王とサリーのママ ― 家族の愛を象徴する存在

サリーの父である大魔王は、厳格ながらも娘を深く愛する父親像として描かれている。 彼は「魔法を乱用してはいけない」という信念を持ち、サリーに責任感を教える。 その教えが物語全体を支える道徳的な柱となり、彼の存在があったからこそサリーは“心の強さ”を学ぶことができた。 一方、サリーの母は包み込むような優しさを持ち、家庭的な温もりを象徴している。 視聴者からは「こんなお母さんがほしい」「サリーの家族の会話が好き」といった声も多く、魔法界の家族描写が多くの人に安心感を与えた。 家族の愛を描いたこの作品は、ファンタジーでありながら“家庭ドラマ”としても完成度が高いと評価されている。

◆ よし子の家族とクラスメートたち

よし子の弟たち、チン平・トン吉・カン太らの明るいキャラクターも子どもたちに人気だった。 特に野沢雅子の多彩な声の演じ分けは高く評価され、ファンの間では「トン吉の笑い声を聞くと元気が出る」といわれるほど。 また、アキラや健などの男子キャラクターも、サリーに淡い恋心を抱く存在として物語を彩った。 彼らは現実のクラスメートのように等身大に描かれ、視聴者が“学校生活”に共感できるポイントとなっていた。 このように、主要人物以外にも愛されるキャラクターが多かったことが、作品の奥行きを広げている。

◆ ウルトラ婆さん ― コメディと教訓の架け橋

魔法界の長老的存在であるウルトラ婆さんは、物語にコミカルさと深みを同時に与えたキャラクターだ。 彼女の登場回では、サリーに対して厳しくも温かい叱責を与え、魔法の使い方や責任を説く。 視聴者からは「怖いけど好き」「サリーを導く存在」として人気が高く、特に麻生美代子の絶妙な演技が印象に残っている。 このキャラクターは、後の魔法少女アニメに登場する“導き役”の祖型ともいわれ、物語を支える重要な存在だった。

◆ 人気ランキングとキャラ人気の傾向

当時のアニメ雑誌や子ども向け週刊誌で実施された人気投票では、常にサリーが1位を獲得していた。 2位はカブ、3位がよし子、4位がすみれ、5位がポロンという結果が多く、上位5人の人気は放送終了後も根強かった。 興味深いのは、再放送世代になると“よし子推し”が増加している点だ。 「現実的で共感できるキャラが好き」という傾向が強まり、時代ごとの価値観の違いがキャラクター人気にも反映されている。 現代ではSNS上で「#すみれ推し」「#カブかわいい」などのタグが使われるなど、今なおファン同士の交流が続いている。

◆ まとめ ― キャラクターの多様性が生んだ永遠の魅力

『魔法使いサリー』の登場人物たちは、それぞれが異なる個性と価値観を持ちながらも、互いに成長し合う関係で結ばれている。 サリーの優しさ、よし子の明るさ、すみれの繊細さ、カブの忠誠心――どれもが“人間らしさ”の別の形を表している。 だからこそ、視聴者は誰かひとりに感情移入しながらも、全員を好きになる。 この“全員が主役になれる作品構造”こそ、『魔法使いサリー』が時代を越えて愛される最大の理由である。 そして今もなお、サリーたちは視聴者の心の中で微笑み続けている。

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■ 関連商品のまとめ

◆ 映像関連 ― アニメ文化の礎を支えた貴重なメディア展開

『魔法使いサリー(第1作)』の映像商品展開は、昭和から平成、そして令和へと受け継がれる形で進化を続けている。 最初に登場したのは1980年代半ばのVHSビデオシリーズで、東映動画(現・東映アニメーション)監修のもと、代表的エピソードを収録した全10巻構成で発売された。 当時はテレビの再放送も限られていたため、家庭でサリーの活躍を見られるこのビデオシリーズは大きな反響を呼び、アニメファンや親子層にとって“懐かしさを再生する窓”となった。

その後、1990年代にはLD(レーザーディスク)版がリリースされ、映像と音声がクリアになったことで新たな注目を集めた。
LD特典として、制作資料や設定画を収録したブックレットが付属し、アニメ研究者からも高く評価された。
さらに2006年、放送40周年を記念してユニバーサルミュージックより**DVD-BOX「魔法使いサリー メモリアルコレクション」**が発売。
全109話のうち現存フィルムをすべてデジタルリマスター化し、初期モノクロ回も含めて完全収録した点は画期的だった。
ジャケットにはサリー・よし子・すみれの描き下ろしアートが使用され、ブックレットには制作秘話、脚本家・雪室俊一の回想録、そして放送当時の台本抜粋なども掲載。
このBOXはコレクターズアイテムとして今もプレミア化しており、中古市場では2万円を超える価格で取引されることもある。

2020年代に入ってからは、配信サービスでの展開も進み、東映アニメーション公式YouTubeや各種サブスクリプションサイトで一部エピソードが常時配信中。
かつてビデオで見ていた世代と、スマートフォンで新たに出会った若い視聴者が“同じ作品を語り合う”時代が訪れた。
映像ソフトという物理メディアから、オンライン配信というデジタル文化へ――『魔法使いサリー』は、まさに日本アニメ史の技術進化と歩みを共にしている。

◆ 書籍関連 ― 原作漫画とファンブックの多層的展開

『魔法使いサリー』の原作は、横山光輝による同名漫画が『りぼん』(集英社)に連載されたことに始まる。 アニメ化に伴って単行本が刊行され、1960年代の少女たちの間で爆発的な人気を誇った。 原作版のサリーは、アニメよりも少し大人びた描写が特徴で、当時の少女漫画としては“心の成長”を繊細に描いた作品だった。 この原作単行本は現在も度々復刻されており、2005年には「東映アニメ版カバー仕様」の復刻版コミックスが限定販売されている。

さらに、アニメの放送に合わせて刊行されたアニメコミック(フィルムコミック形式)やぬりえブック、サリーと遊ぶ絵本シリーズなども登場。
これらは主に学研や講談社の児童向け書籍部門から発売され、サリーが登場する道徳的な短編ストーリーやクイズを通じて、子どもたちに“思いやり”や“友情”の価値を伝える内容になっていた。

2000年代以降には、東映アニメーション監修のもと『魔法使いサリー メモリアルブック』が刊行。
キャラクターデザインの変遷、美術ボードの紹介、当時のスタッフインタビューなどがまとめられ、資料価値の高い一冊としてファン必携のアイテムとなっている。
書籍の世界でも『魔法使いサリー』は、ただの懐かしさにとどまらず、日本のアニメ文化を記録する「歴史資料」として位置づけられている。

◆ 音楽関連 ― 時代を超える“サリーのうた”の魔法

オープニング曲「魔法使いサリーのうた」とエンディング曲「魔法のマンボ」は、放送当時から子どもたちの間で口ずさまれるほどの人気だった。 作詞は山本清、作曲は小林亜星。軽快で親しみやすいメロディは、家庭のラジオ番組でも頻繁に流され、主題歌レコードは東芝音楽工業からドーナツ盤で発売された。 アニメソングが商業的に成功した初期の例でもあり、のちのアニソン市場の礎を築いたといわれる。

1980年代には『アニメソング大百科』シリーズで再録され、さらに2006年のDVD-BOX発売にあわせて、**「魔法使いサリー音楽大全」**として全主題歌・挿入歌・BGMを収録したCDアルバムが登場。
小林亜星によるブラスバンド調のスコアは、今聴いても温かみがあり、音楽評論家の間では「昭和アニメ音楽の完成形」と評されている。
また、現代のカバー版として声優ユニットやアイドルが歌う“セルフリメイク企画”も行われ、2020年には新録音源が配信限定でリリースされた。
このように、サリーの音楽は半世紀を越えても人々の心に残る“魔法の旋律”として息づいている。

◆ ホビー・おもちゃ ― 魔法の世界を手のひらに

放送当時、『魔法使いサリー』関連のおもちゃは女児向けを中心に爆発的な人気を博した。 代表的なのは**「サリースティック(魔法のつえ)」**で、ピンク色の星型スティックを振ると鈴が鳴る仕掛け付き。 全国の玩具店で即完売するほどの人気で、子どもたちはそれを持って「マハリクマハリタ」と呪文を唱えて遊んだ。 また、タカラ(現・タカラトミー)からは**「魔法の鏡セット」「サリーのティータイム人形」**などのドール玩具シリーズも発売。 これらは、後の「セーラームーン」などに続く“魔法アイテム玩具”の原型を作ったと言われている。

さらに、駄菓子屋向けのミニグッズとして、指人形・ブロマイドカード・サリー消しゴムなども展開。
1970年代の再放送時には再びグッズ需要が高まり、ガチャガチャ(カプセルトイ)に「サリー&カブ ミニマスコット」シリーズが登場。
当時の玩具雑誌『ボンボン』や『てれびくん』では特集ページも組まれ、“魔法少女グッズブーム”のきっかけとなった。

◆ ゲーム・文房具・日用品 ― “魔法少女”が暮らしの中に

『魔法使いサリー』の人気はテレビの外にも広がり、文具・生活用品・食品など多方面でキャラクター商品が展開された。 鉛筆、ノート、下敷き、カンペンケース、シールなどが定番で、特にピンク色と星形デザインを基調とした商品群は“かわいい文化”の原点とされる。 また、1970年代には“サリーの魔法シールつきチューインガム”や“おまけカードつきウエハース”など、食玩タイプの商品も登場。 女児向けとしては珍しく、勉強用品にキャラクターを取り入れた商品展開が先駆的であり、キャラクタービジネスの発展に大きな影響を与えた。

近年では、東映アニメーションが公式ライセンスを管理し、ヴィンテージ風の復刻グッズやコラボ文具(サンリオやLoft限定)も発売されている。
「昭和レトロ×かわいい」という文脈で若年層にも人気が広がり、SNS上では“母と娘でおそろいのサリーグッズ”を紹介する投稿も増えている。

◆ 再販とコレクター文化 ― ノスタルジーと資料価値

『魔法使いサリー』関連商品は、いずれも昭和レトログッズとしてのコレクター人気が高い。 特に初期玩具の未開封品や当時の販促ポスターは、オークションサイトで数万円単位の値が付くこともある。 VHSやLD、当時のぬいぐるみ、台本の複製などはアニメ資料としても価値が高く、アニメミュージアムの展示にも採用されている。 また、近年では企業コラボによる“復刻アイテム”も増えており、2016年には放送50周年を記念して「サリー×earth music&ecology」コラボアパレルが登場。 昭和の少女文化と現代ファッションをつなぐユニークな展開として、幅広い層の注目を集めた。

◆ 総括 ― 魔法少女文化の原点としての遺産

こうして見ていくと、『魔法使いサリー』関連商品は単なる懐かしグッズではなく、日本の“キャラクター産業”の礎を築いた存在であることが分かる。 アニメ、漫画、音楽、玩具、文具、食玩――それぞれの分野において、サリーは“魔法少女の象徴”として多くの後継作品に影響を与えた。 『ひみつのアッコちゃん』『魔女っ子メグちゃん』『セーラームーン』などに続く系譜の出発点として、サリーの存在は今なお輝きを失わない。 グッズやメディアが進化しても、そこに共通しているのは“夢と優しさを形にする”という理念だ。 それはまさに、サリーが教えてくれた「魔法の本質」そのものである。

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■ オークション・フリマなどの中古市場

◆ 概要 ― 昭和アニメグッズ市場で高い注目を集める存在

『魔法使いサリー(第1作)』関連アイテムは、昭和アニメの中でも特に取引が活発なジャンルに属する。 放送から半世紀以上が経過した現在でも、ヤフオク、メルカリ、ラクマなどのフリマサイトでは定期的に出品され、アニメ資料・昭和レトロ雑貨として根強い人気を維持している。 その人気の背景には、「日本初の魔法少女アニメ」という歴史的価値、そして東映アニメーション初期作品としての希少性がある。 当時のオリジナルグッズの多くは紙製やプラスチック製で耐久性が低く、現存数が限られているため、保存状態の良いものは特に高値で取引される傾向にある。

また、令和以降の“昭和ブーム”の再燃により、30〜50代のコレクター層が再び市場に参入。
「子どもの頃に持っていたおもちゃをもう一度手に入れたい」というノスタルジー需要が価格上昇を後押ししている。
特に2020年以降は、リモートワークなどで在宅時間が増えた影響もあり、過去のアニメ・玩具コレクションを見直す流れが顕著になっている。

◆ 映像関連商品の動向

映像ソフト市場では、**VHS・LD・DVD-BOX**の3種類が主に流通している。 1980年代に発売されたVHSはレンタル落ち品を含め数多く出回っていたが、状態の良いセル版は年々希少化しており、現在では1本あたり2,000〜4,000円前後で落札される。 特に「第1巻」「最終巻」は人気が集中し、未開封品や美品では1万円を超えるケースもある。 LD(レーザーディスク)はコレクターズアイテムとして安定した需要があり、1枚3,000〜6,000円前後で取引される。 また、2006年発売の**DVD-BOX「魔法使いサリー メモリアルコレクション」**は、近年プレミア化が進行。 帯・ブックレット完備の完品は2万円台、未開封品では3万円以上で落札されることもある。

さらに2020年代に入り、ブルーレイ化を望む声が高まっているため、将来的な新規リリースを見越して旧ソフトを購入する“先行コレクター”も増えている。
映像ソフトの中古市場では、ただの再生用ではなく“保存用・資料用”としての価値が中心になっている点が特徴だ。

◆ 書籍関連 ― 原作と資料本のプレミア化

横山光輝原作の漫画単行本は、初版帯付きの美品が特に高値で取引される。 1960年代当時の『りぼんコミックス』版は状態が良ければ1冊あたり3,000円〜5,000円、全巻セットでは2万円を超える場合もある。 復刻版コミックスやムック本は比較的手に入れやすいが、限定版カバー仕様などはコレクター需要が強い。

また、アニメ資料集・設定画集・ファンブックなどは数量が少なく、アニメ誌の特集号も高騰傾向にある。
特に2006年刊の「魔法使いサリー メモリアルブック」(東映アニメーション監修)は現在絶版で、ヤフオクでは5,000円前後で取引される。
さらに、1960年代当時の児童向け絵本(学研「テレビ絵本シリーズ」など)は保存状態次第で1冊1万円以上の値が付くことも珍しくない。
紙の経年劣化や日焼けが進行しているため、“未使用・書き込みなし”のものは極めて貴重だ。

◆ 音楽関連 ― ドーナツ盤・EPレコードの復活人気

主題歌「魔法使いサリーのうた」を収録したEP盤は、当時の東芝音楽工業製レコードが今でもコレクター間で高値を維持している。 盤面にキズのない美品であれば3,000〜5,000円、ジャケット付き完品なら1万円前後。 また、同じく小林亜星作曲による「魔法のマンボ」「いたずらのうた」も人気があり、特にオリジナル歌詞カード付きは希少。 LPアルバム「アニメ主題歌全集(東映テレビアニメ版)」に収録されたコンピ盤も再注目されており、帯付きの初版は6,000円近くで落札されることもある。 近年のレコードブーム再燃で、EP・LPともに価格上昇傾向が続いており、“アニソンの原点”として投資目的での購入者も増加している。

◆ ホビー・おもちゃ関連 ― プレミア市場を牽引

おもちゃ分野は中古市場で最も取引量が多いカテゴリだ。 代表的な**「サリースティック(魔法のつえ)」**は、完品で箱付きなら3万円前後、使用済みでも1万円台で落札される。 1970年代の再販版でも希少性が高く、未開封品は“幻の玩具”として扱われる。 他にも、「サリー人形(タカラ製)」「カブぬいぐるみ」「魔法の鏡セット」などが定番人気で、特に人形シリーズは髪型や衣装の違いで複数バージョンが存在。 これらを全種類揃えたコンプリートコレクターも存在し、オークションでは10万円を超えるセット取引も確認されている。

ガチャガチャのミニマスコットや消しゴム系グッズも人気が高い。
状態が良いものは単体で数千円レベル、未使用パッケージで1万円以上。
「昭和ガチャ完全復刻本」に掲載された影響で、一部のコレクターが再注目している。
ぬいぐるみ系は素材が劣化しやすいため、布の色褪せが少ない個体ほど価値が高い。

◆ ゲーム・文具・日用品の取引状況

『魔法使いサリー』にはボードゲーム、カルタ、トランプなどの家庭遊具が存在した。 タカラ製の「サリーすごろく」は欠品なしの完品で5,000〜8,000円、箱にダメージがあっても2,000円前後で取引される。 1970年代の雑誌付録版(学研・小学館系)は、非売品であるため特に希少。 文具類では「下敷き」「ノート」「鉛筆」「シールブック」などが人気で、昭和レトロコーナーでまとめ売りされることが多い。 未使用の“下敷きセット”や“ミニノートセット”は女性コレクターの間で需要が高く、1点あたり1,000〜3,000円で取引される。

また、家庭用品としての「マグカップ」「石鹸ケース」「歯ブラシスタンド」なども確認されており、実用アイテム系は生産数が少なかったため特に高値。
近年では、昭和レトロ喫茶や雑貨店がディスプレイ用に購入するケースもあり、アニメファン以外の層にも人気が広がっている。

◆ コレクター層と取引スタイルの変化

かつては男性中心だったアニメコレクター市場だが、『魔法使いサリー』は女性ファンの比率が高い点が特徴的だ。 特に40〜60代の女性が「子どもの頃の夢の再現」として購入するケースが多く、メルカリでは女性出品者同士の“思い出共有コメント”が頻繁に見られる。 また、最近では海外コレクターからの需要も拡大。 日本アニメ初期作品を収集するアメリカ・フランス・台湾のファンが増え、eBayではサリー関連アイテムが日本価格の1.5〜2倍で取引される例もある。 特に“魔法少女発祥作品”という歴史的背景が、海外アニメ史研究者にも注目されている。

一方で、保存状態の悪い商品や海賊版の出品も存在するため、真贋の見極めが求められる。
コレクターの間では、当時のメーカー刻印(タカラ・学研・東映動画のロゴ)や販促シールの有無が重要な判別基準となっている。

◆ 価格傾向と将来的な価値

中古市場の価格はこの数年で緩やかに上昇しており、特に**“昭和40年代アニメ関連”全般の再評価**が続いている。 2020年時点と比較しても、主要アイテム(VHS・玩具・文具類)はおよそ20〜30%の上昇傾向にある。 これは単なるブームではなく、「文化遺産としての保存価値」が認識され始めた結果である。 また、オークションでは“完全コンプリート出品”が注目を集めやすく、単品よりもセット売りのほうが高額で落札される傾向がある。 今後、放送60周年(2026年)に向けた記念企画や再販が行われれば、市場がさらに活性化する可能性が高い。

◆ 総括 ― ノスタルジーと文化資産が交わる市場

『魔法使いサリー』の中古市場は、単なる懐古趣味にとどまらず、日本アニメ文化そのものを“所有し、継承する”ための場となっている。 それぞれのグッズは、当時の時代背景・技術・価値観を映す小さな文化資料であり、ファンが大切に保存することによって次世代へ伝わっていく。 昭和のテレビから始まった小さな魔法は、いまやコレクターの手によって形を変えながら生き続けている。 ヤフオクやメルカリで商品説明に添えられる「子どもの頃の宝物でした」という一文――それこそが、この市場の本質を物語っている。 『魔法使いサリー』のグッズは、ただのモノではなく、“思い出という魔法”の結晶なのだ。

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